JP2012072946A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ結果に応じて適切な空調制御を実行する空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機の制御装置は、各センサでの検出結果を取得し(S103)、それに基づいて空気の汚染状態を算出する(S105)。また、イオン発生装置や送風装置などの空気調和機構で設定されている制御レベルを取得し(S107)、それらを比較する(S109)。その結果、空気の汚染状態よりも制御レベルの方が上回っている場合には制御レベルを下げるように、逆の場合には制御レベルを下げるように、警告を報知する(S111,121)。
【選択図】図30

Description

この発明は空気調和機に関し、特に、センサ機能を備えた空気調和機に関する。
一般的な空気清浄機として、たとえば特開2000−283533号公報(以下、特許文献1)は、ファンで外気を取り込んでフィルタで塵埃や臭気等を除去して排気する装置が開示されている。装置内のマイコンにはダストセンサが接続されている。ダストセンサでは単位体積あたりの埃等の粒子数やその成分が検出され、マイコンがその検出結果を表示する。この表示を見ることでユーザは現在の空気の汚れ度を把握することができ、空気清浄機のモードを適切なモードに切り替えることができる。
特開2000−283533号公報
しかしながら、空気の状態に影響するものは埃の量のみならず、微生物の量や、温度、湿度、気候、天候もある。これら指標が組み合わさって空気の状態が構成されるものである。そのため、たとえ特許文献1に開示された技術を応用してそれぞれの状態が表示されたとしても、その表示を見て空気調和機のモードを適切なモードに切り替えることは難しい、という問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、センサ結果に応じて適切な空調制御を実行する空気調和機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、空気調和機は、空気中の所定の粒子を検出するための第1のセンサと、空気を調和させるための空気調和機構と、第1のセンサと空気調和機構とに接続された、空気調和機構を制御するための制御装置と含む。制御装置は、空気調和機構の制御状況と第1のセンサでの検出結果とに基づいて、空気調和機構の制御状況の適否を判定し、その判定結果に基づく制御を行なう。
好ましくは、制御装置は、第1のセンサの検出結果と、空気調和機構の制御状況との入力を受け付けるための入力手段と、空気の状態を表わす値として、粒子についての基準とする所定量に対する検出結果の割合を算出するための算出手段と、空気調和機構の制御状況を表わす値と空気の状態を表わす値とを比較することにより、空気の状態に対する空気調和機構の制御状況の適否を判定するための判定手段とを含む。空気調和機は、さらに、判定の結果に基づく情報を報知するための報知手段を備える。
より好ましくは、報知は、空気調和機構の制御状況を空気の状態に対応したバランスに変更させるためのものであり、制御装置は、報知に用いる情報を記憶するための記憶手段をさらに含む。報知に用いる情報は判定の結果に対応付けられている。
好ましくは、制御装置は、空気調和機構に対して判定の結果に応じた制御信号を出力するための出力手段をさらに含む。
好ましくは、空気調和機は第1のセンサとは異なる粒子または成分を検出するための第2のセンサを含む。算出手段は、空気の状態を表わす値として、粒子または成分の種類ごとの所定量に対する割合を算出すると共に、すべての種類の粒子または成分についての所定量に対する割合を算出する。
より好ましくは、判定手段は、空気調和機構の制御状況を表わす値と、当該空気調和機構に予め対応付けられている粒子または成分の種類についての検出結果から算出された空気の状態を表わす値とを比較する。
好ましくは、制御手段は、上記判定を所定の時間間隔で繰り返す。
好ましくは、空気調和機構は、イオン発生装置、送風装置、湿度調整装置、および温度調整装置のうちの少なくとも1つを含む。
この発明によると、センサ結果に応じて適切な空調制御を実行することができる。
実施の形態にかかる空気清浄機の外観の具体例、およびその構成の具体例を示す図である。 空気清浄機に含まれる、検出装置の基本構成の具体例を示す図である。 サイズが同じ埃粒子と微生物粒子とについての、散乱角と散乱強度との相関のシミュレーションの結果を表わす図である。 検出装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 検出信号の具体例を示す図である。 パルス幅と散乱強度との関係を表わす図である。 微生物検出装置での検出方法の具体例を示すフローチャートである。 空気清浄機に含まれる検出装置の基本構成の他の具体例、および捕集治具ならびにヒータ周辺の構成を示す図である。 検出装置の、検出機構の構成を説明する図である。 検出機構における遮光機構の他の具体例として、導入孔に設けられる機構を説明する図である。 加熱処理前後での大腸菌の蛍光スペクトルの時間変化を示す図である。 加熱処理前後での大腸菌の蛍光顕微鏡写真である。 加熱処理前後でのバチルス菌の蛍光スペクトルの時間変化を示す図である。 加熱処理前後でのバチルス菌の蛍光顕微鏡写真である。 加熱処理前後でのアオカビ菌の蛍光スペクトルの時間変化を示す図である。 加熱処理前後でのアオカビ菌の蛍光顕微鏡写真である。 加熱処理前後での蛍光発光する埃の蛍光スペクトルの時間変化を示す図である。 加熱処理前後での蛍光発光する埃の蛍光顕微鏡写真である。 加熱処理前後での蛍光発光する埃の蛍光スペクトルの比較結果を示す図である。 検出装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 検出装置での動作の流れを示すタイムチャートである。 蛍光の減衰量と微生物濃度との対応関係の具体例を示す図である。 空気清浄機に含まれる検出装置の基本構成の他の具体例を示す図である。 検出装置の捕集ユニットの動作を説明する図である。 検出装置での動作の流れを示すフローチャートである。 空気清浄機に含まれるイオン発生装置の一部の外観の具体例を示す図である。 イオン発生装置の、一対の孔に対応した回路構成の具体例を示す図である。 図27中の正極側の回路構成の具体例を示す図である。 駆動制御部の機能構成の具体例を示すブロック図である。 判定処理の流れを示すフローチャートである。 表示制御部の機能構成の具体例を示すブロック図である。 表示画面の具体例を示す図である。 表示画面の具体例を示す図である。 表示画面の具体例を示す図である。 表示画面の具体例を示す図である。 図35の表示画面で表わされた空気の汚染状態の内訳の具体例を示す図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
<空気調和機の全体構成>
図1(A)は、本実施の形態にかかる空気調和機1の外観の具体例を示す図である。ここで、空気調和機とは、空気の状態を検出するためのセンサ機能と、空気の状態を設定した状態にするための空気調和機能とを有する装置を指す。
図1(A)を参照して、空気調和機1は、操作指示を受け付けるためのスイッチ110と、検出結果などを表示するための表示パネル130と、センサ機構としての、複数の種類の、空気中の所定の粒子または成分や、空気の状態を検出するためのセンサ100A,100B,…(これらを代表させてセンサ100とも称する)と、空気調和機構としての、イオン発生装置300と、送風装置400と、湿度調整装置500と、温度調整装置600とを含む。その他、図示されない、空気を導入するための吸引口、排気するための排気口、などを含む。さらに、空気調和機1は、他の装置と通信するための通信部150を含んでもよい。
センサ100のうちの空気中の所定の粒子または成分を検出するためのセンサとしては、後述する空気中の浮遊粒子から微生物を検出するためのセンサや、花粉センサや、においセンサ(ガスセンサ)、などが該当する。ここでは、センサ100Aが微生物を検出するためのセンサ、センサ100Bが花粉センサ、センサ100Cがにおいセンサであるものとする。この「微生物」とは、以降の説明においては菌、ウィルスなどの微生物(死骸も含む)が代表されるが、生死に関わらず、生命活動を行なうものまたはその一部であって空気中に浮遊する程度のサイズのものを指す。具体的には、菌、ウィルスなどの微生物(死骸も含む)の他に、ダニ(死骸も含む)等を含み得る。
センサ100のうちの空気の状態を検出するためのセンサとしては、温度センサや湿度センサなどが該当する。これらセンサは所定のタイミングで空気の状態を検出し、または常に空気の状態を検出し、その検出結果を表示制御部210および駆動制御部230に対して出力する。
表示パネル130での表示方法としては、好ましくは、LED(Light Emitting Diode)や液晶等による電光掲示板方式が採用される。
図1(B)を参照して、空気調和機1は、さらに、制御装置200を含む。制御装置200は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを含む。CPUは、スイッチ110からの指示信号に従って、メモリに記憶されているプログラムを読み出して実行する。これにより、表示パネル130での表示や、センサ100の制御や、通信部150の制御や、イオン発生装置300の制御などを実現する。すなわち、制御装置200は、スイッチ110において空気調和機構のON/OFFやレベルの設定の指示操作を受け付けると、その操作信号に従った制御信号をイオン発生装置300等の該当する空気調和機構に対して出力することで、これら装置を制御する。また、センサ100からの検出結果を表示パネル130に表示させる。そのため、制御装置200は、表示パネル130での表示を制御するための表示制御部210と、センサ100を制御するための検出制御部220と、イオン発生装置300、送風装置400、湿度調整装置500、および温度調整装置600を制御するための駆動制御部230とを含む。表示制御部210、検出制御部220および駆動制御部230は、プログラムを実行することで主にCPUに構成される機能であってもよいし、電気回路などのハードウェアで構成される機能であってもよい。
<送風装置400の説明>
送風装置400はファンとその駆動機構とを含み、駆動機構が駆動制御部230に接続される。駆動制御部230は駆動機構を制御することによってファンの回転を制御する。それにより、送風装置400からの風量が制御される。
空気調和機1の図示しない吸引口にはフィルタが設けられる。ファンによって機外から取り込まれた外気が該フィルタを通過することで、含まれる埃や微生物がフィルタに付着し、それらが除去されて清浄された空気が排気口から機外に排気される。
駆動制御部230は、高い清浄モードで駆動させる場合にはファンの回転数を高くなるよう駆動機構を制御し、低い清浄モードで駆動させる場合にはファンの回転数を低くなるよう駆動機構を制御する。このようにすることで、空気の清浄度合いが制御される。
駆動制御部230での送風装置400の制御結果、つまり清浄された空気量である送風装置400からの風量の情報は、表示制御部210に対して出力される。出力のタイミングは、予め設定されている所定の時間間隔や、表示制御部210から要求されたタイミングなどである。
<湿度調整装置500の説明>
湿度調整装置500は、一般的な加湿、除湿機能を有する装置であればよい。すなわち、図示しない水を保持するタンク、加熱機構、および冷却機構を有し、タンク内の水を加熱することで蒸気を空気中に送り出し、機外から取り込まれた空気を冷却することで空気内の水蒸気を水にして取り除く。
加熱機構および冷却機構は駆動制御部230に接続される。駆動制御部230は加熱機構および冷却機構を制御する。
<温度調整装置600の説明>
温度調整装置600は、一般的な加熱、冷却機能を有する装置であればよい。すなわち、図示しない加熱機構および冷却機構を有し、機外から取り込まれた空気を加熱することで空気温度を上げ、機外から取り込まれた空気を冷却することで空気温度を下げる。
加熱機構および冷却機構は駆動制御部230に接続される。駆動制御部230は加熱機構および冷却機構を制御する。
<センサ100の説明>
(センサ100Aの第1の例)
図2は、センサ100Aの一つの具体例を示す図である。図2を参照して、第1の例によるセンサ100Aは、吸引口からの空気を導入するための導入孔10および図示されない排気孔が設けられたケース5を有し、その内部に、センサ機構20、信号処理部30、および測定検出部40を含む。
センサ100Aにはセンサ100A外の空気をセンサ100A内に導入するための導入機構50が設けられる。導入機構50によって、吸引口からの空気が、所定の流速でケース5に導入される。導入機構50としては、たとえば、ケース5外に設置されたファンやポンプ、およびその駆動機構などであってよい。またたとえば、ケース5内に組み込まれた熱ヒータやマイクロポンプ、マイクロファン、およびその駆動機構などであってもよい。以降の説明では、導入機構50は送風装置400とは異なるものとしているが、送風装置400が導入機構50として機能してもよい。以降、センサ100Aの第2の例、第3の例でも同様とする。
導入機構50に含まれる駆動機構は、検出制御部220によって制御されることで、導入する空気の流速が制御される。導入機構50で空気を導入する際の流速は所定の流速には限定されないが、センサ100Aでは以降に説明される方法で受光素子9からの電流信号から浮遊粒子のサイズを換算するため、それが可能となるように、流速が大きすぎない範囲に制御される必要がある。好ましくは、導入する空気の流速は0.01L(リットル)/minから10L/minである。
センサ機構20は、光源である発光素子6と、発光素子6の照射方向に備えられ、発光素子6からの光を平行光にする、または所定幅とするためのレンズ7と、受光素子9と、受光素子9の受光方向に備えられ、平行光により空気中に存在する浮遊微粒子からの生じる散乱光を受光素子9に集光するための集光レンズ8とを含む。
発光素子6は、半導体レーザまたはLED(Light Emitting Diode)素子を含む。波長は、紫外、可視、または近赤外のいずれの領域の波長でもよい。受光素子9は、従来用いられている、フォトダイオード、イメージセンサなどが用いられる。
レンズ7および集光レンズ8は、いずれも、プラスチック樹脂製またはガラス製でよい。レンズ7による平行光の幅は特定の幅に限定されないが、好ましくは、0.05mmから5mm程度である。
発光素子6からの照射光が紫外領域の波長の光である場合は、微生物からの蛍光が受光素子9に入らないように、集光レンズ8または受光素子9の前に、蛍光をカットするような光学フィルタが設置される。
ケース5は、各辺が3mmから500mmの長さの直方体である。本実施の形態ではケース5の形状を直方体としているが、直方体に限定されず、他の形状であってもよい。好ましくは、少なくとも内部に、黒色塗料の塗布または、黒色アルマイト処理等が施される。これにより、迷光の原因となる内部壁面での光の反射が抑えられる。ケース5の材質は特定の材質に限定されないが、好ましくは、プラスチック樹脂、アルミもしくはステンレスなどの金属、またはそれらの組み合わせが用いられる。ケース5に設けられる導入孔10および排出孔は、直径が1mmから50mmの円形である。導入孔10および排出孔の形状は円形に限定されず、楕円形、四角形など他の形状であってもよい。
発光素子6およびレンズ7と、受光素子9および集光レンズ8とは、それぞれ、レンズ7によって平行光とされた発光素子6の照射方向と、集光レンズ8で集光されることで受光素子9において受光可能な方向とが、所定の角度αとなる角度を保って設置される。さらに、これらは、それぞれ、導入孔10から排出孔へと移動する空気が、レンズ7によって平行光とされた発光素子6からの照射領域と、集光レンズ8で集光されることで受光素子9において受光可能な領域との重なる領域である、図2の領域Aを通過するような角度を保って、設置される。図2では、角度αが約60度となる位置関係であり、かつ、領域Aが導入孔10の正面となるように、これらが設置されている例が示されている。角度αは60度に限定されず、他の角度であってもよい。
受光素子9は信号処理部30に接続されて、受光量に比例した電流信号を信号処理部30に対して出力する。図2の構成により、発光素子6から照射され、導入機構50によって領域Aで導入孔10から排出孔へと所定速度で移動する空気中に浮遊する粒子で散乱された光のうちの、発光素子6の照射方向に対して角度α(=60度)方向の散乱光が、受光素子9において受光され、その受光量が検出される。
信号処理部30は測定検出部40に接続されて、パルス状の電流信号を処理した結果を測定検出部40に対して出力する。測定検出部40は、信号処理部30からの処理結果に基づいて、空気中の浮遊粒子から微生物を検出し、検出結果として出力するための処理を行なう。
ここで、第1の例によるセンサ100Aにおける検出原理について説明する。
空気中の浮遊粒子からの散乱光の強度は、浮遊粒子のサイズと屈折率とに依存する。微生物は細胞内が水に近い液体で満たされていることから、屈折率が水に近い、透明な粒子と近似できる。センサ100Aは、空気中の浮遊する微生物の屈折率を水に近い屈折率であると仮定したときの、同サイズの埃粒子との、光を照射したときの特定の散乱角での散乱強度の差を利用して、微生物をそうでない浮遊粒子から分別し、検出する。
図3は、直径1μmの球形の粒子であって、屈折率が水と同程度の1.3のものと、水とは異なる1.6のものとについて、各散乱角における散乱強度をプロットしたシミュレーション結果を示している。図3において、太線は屈折率1.3の粒子での散乱強度のシミュレーション結果を表わし、点線は屈折率1.6の粒子での散乱強度のシミュレーション結果を表わしている。
図3を参照して、たとえば、散乱角60度での散乱強度を比較すると、屈折率1.3の粒子、すなわち微生物からの散乱強度X1と、屈折率1.6の粒子、すなわち埃の代表と仮定した粒子からの散乱強度X2との間に、判別可能な差が生じることがわかる。すなわち、予め、散乱強度X1と散乱強度X2と間の値を境界値として用いることで、直径が1μmの球形の粒子の散乱角60度での散乱強度について、該境界値よりも小なる場合に微生物の粒子、大なる場合に埃粒子、と判別することができる。
センサ100Aは、この原理を用いて、導入された空気中の浮遊粒子を微生物とそれ以外とに判別する。そのため、センサ100Aには、予め、粒子サイズごとの、微生物とそれ以外の浮遊粒子とを判別するための境界値が設定される。センサ100Aは、導入された空気中の浮遊粒子のサイズと散乱強度とを測定し、測定された散乱強度が、測定されたサイズに対して予め設定された境界値よりも小なる場合に微生物、大なる場合に埃粒子と判別する。
センサ100Aは、次の原理を用いて導入された空気中の浮遊粒子のサイズを検出できる。すなわち、ある流速で運ばれる空気中の浮遊粒子の速度は、空気の流速が大きくない場合、浮遊粒子のサイズが大きくなれば、遅くなることが知られている。この原理によると、浮遊粒子のサイズが大きくなると速度が遅くなるために、浮遊粒子が照射光を横切る時間が長くなる。センサ100Aの受光素子9は、ある流速で運ばれる浮遊粒子が発光素子6からの照射光を横切ることによって当該浮遊粒子が発生させた散乱光を受光する。そのため、受光素子9が出力する電流信号はパルス状になり、そのパルス幅は、当該浮遊粒子が照射光を横切る時間に関係する。したがって、出力される電流信号のパルス幅から浮遊粒子のサイズが換算される。この換算を可能とするため、検出制御部220は、導入機構50で空気を導入する際の流速を、受光素子9からの電流信号のパルス幅は浮遊粒子のサイズを反映したものとなるような、大きすぎない速度となるように制御する。
図4は、上の原理を利用して空気中の微生物を検出する、第1の例としてのセンサ100Aの機能構成の具体例を示すブロック図である。図4では、信号処理部30の機能が主に電気回路であるハードウェア構成で実現される例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、信号処理部30が図示しないCPUを備え、該CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される、ソフトウェア構成であってもよい。また、測定検出部40の構成がソフトウェア構成である例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、電気回路などのハードウェア構成で実現されてもよい。
図4を参照して、信号処理部30は、受光素子9に接続されるパルス幅測定回路32と、パルス幅測定回路32に接続されるパルス幅−電圧変換回路33と、受光素子9に接続される電流−電圧変換回路34と、電流−電圧変換回路34に接続される増幅回路35と、パルス幅−電圧変換回路33および増幅回路35に接続される電圧比較回路36とを含む。好ましくは、図4に示されるように、受光素子9とパルス幅測定回路32および電流−電圧変換回路34との間に、予め設定した電流値以下の信号を除去するためのフィルタ回路31が設けられる。フィルタ回路31が設けられることにより、受光素子9の検出信号中の、迷光によるノイズ成分を低減できる。
測定検出部40は、算出部45と、記憶部42と、検出結果を出力するための出力部43とを含む。
ケース5に導入された浮遊粒子に発光素子6から照射されることで、図2の領域Aにある当該浮遊粒子からの散乱光が、受光素子9に集光される。受光素子9から、受光量に応じた、図5に示される、パルス状の電流信号が信号処理部30に対して出力される。電流信号は、信号処理部30のパルス幅測定回路32および電流−電圧変換回路34に入力される。受光素子9からの電流信号のうちの、予め設定された電流値以下の信号は、フィルタ回路31を介することでカットされる。
電流−電圧変換回路34は、受光素子9から入力された電流信号より散乱強度を表わすピーク電流値Hを検出し、電圧値Ehに変換する。電圧値Ehは増幅回路35で予め設定した増幅率に増幅され、電圧比較回路36に対して出力される。
パルス幅測定回路32は、受光素子9から入力された電流信号のパルス幅Wを測定する。パルス幅測定回路32でのパルス幅またはそれに関連した値の測定方法は特定の方法に限定されず、従来よく知られた信号処理方法でよい。一例として、パルス幅測定回路32に図示しない微分回路が組み込まれている場合の測定方法について説明する。すなわち、パルス状の電流信号が入力されることで、微分回路では、最初のパルス信号に応じて決められた一定電圧が生じ、次のパルス信号に応じて、電圧が0に戻る。パルス幅測定回路32は、微分回路に生じた電圧信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間を測定して、それをパルス幅とすることができる。すなわち、パルス幅Wは、たとえば、図5において点線で表わされている、微分回路を通して得られる微分曲線のピーク間の幅でもよい。他の例としては、パルス波形のピーク電圧値の半分の値の間隔、すなわち半値幅でもよいし、パルス波形の立ち上がりから立下りの間隔でもよい。このような方法により、または他の方法により測定されたパルス幅Wを示す信号は、パルス幅−電圧変換回路33に対して出力される。
パルス幅−電圧変換回路33には、予め、各パルス幅Wに対して、微生物であるか否かの判別を行なうための散乱強度の境界値として用いる電圧値Ewが設定されている。パルス幅−電圧変換回路33は、該設定に従って、入力されるパルス幅Wを電圧値Ewに変換する。パルス幅Wと電圧値Ewとの対応は、関数や係数として設定されてもよいし、テーブルで設定されてもよい。電圧値Ewは電圧比較回路36に対して出力される。
パルス幅Wに対応する境界値である電圧値Ewは、予め実験的に決められる。たとえば、1m3の大きさの容器内に、大腸菌やバチルス菌やカビ菌などの微生物の一種を、ネブライザを利用して噴霧し、センサ100Aを用いて、受光素子9からの電流信号よりパルス幅および散乱強度(ピーク電圧値)を測定する。同様に、サイズが揃ったポリスチレン粒子などを埃の代替とし、センサ100Aを用いて、パルス幅および散乱強度(ピーク電圧値)を測定する。図6は、このようにして、センサ100Aを用いて、微生物およびポリスチレン粒子のそれぞれから得られた、パルス幅に対する散乱強度(ピーク電圧値)をプロットしたときの模式図である。図6中の領域51には、主に、ポリスチレン粒子から得られたパルス幅に対する散乱強度がプロットされ、領域52には、主に、微生物から得られたパルス幅に対する散乱強度がプロットされる。実際には、これらのプロットの一部は両領域にまたがり、ある程度混ざり合う。その原因としては、空気のケース5内への導入流速のばらつき、浮遊粒子の照射光を横切るルートのばらつき、および照射光の強度分布、などが挙げられる。実験から領域51および領域52が得られることで、これらの境界が、たとえば直線53のように決定される。パルス幅−電圧変換回路33には一例としてこの直線53を表わす関数または係数が設定される。
直線53で表わされるパルス幅Wと電圧値Ewとの対応関係は、スイッチ110などの操作によって入力され、検出制御部220によって電圧比較回路36に設定されてもよい。または、通信部150がパルス幅Wと電圧値Ewとの対応関係を記録した記録媒体からかかる情報を読出し、検出制御部220によって設定されてもよい。または、通信部150が、専用回線など接続されたPCや、インターネットまたは赤外線を用いて通信する他の装置から受信し、検出制御部220によって設定されてもよい。また、いったん電圧比較回路36に設定されたパルス幅Wと電圧値Ewとの対応関係が、検出制御部220により更新されてもよい。
電圧比較回路36は、電流−電圧変換回路34から増幅回路35を介して入力された散乱強度を表わす電圧値Ehと、パルス幅−電圧変換回路33から入力されたパルス幅Wに対応した境界値としての電圧値Ewとを比較する。電圧比較回路36は、この比較に基づいて、受光素子9が受光した散乱光を生じた浮遊粒子が微生物であるか否かを判定する。
電圧比較回路36での判定方法の具体例を、図6を用いて説明する。たとえば、ある浮遊粒子P1について、パルス幅r1、散乱光強度、すなわちピーク電圧値Y1が検出された場合、パルス幅−電圧変換回路33は、設定されている直線53で表わされる対応関係に基づき、パルス幅r1を電圧値Y3に変換する。電圧比較回路36には、ピーク電圧値Y1と電圧値Y3とが入力され、これらが比較される。ピーク電圧値Y1は境界値である電圧値Y3より小さいので、粒子P1は微生物と判定される。
またたとえば、ある浮遊粒子P2について、パルス幅r2、散乱光強度、すなわちピーク電圧値Y4が検出された場合、パルス幅−電圧変換回路33は、設定されている直線53で表わされる対応関係に基づき、パルス幅r2を電圧値Y2に変換する。電圧比較回路36には、ピーク電圧値Y4と電圧値Y2とが入力され、これらが比較される。ピーク電圧値Y4は境界値である電圧値Y2より大きいので、粒子P2は微生物ではないと判定される。
電圧比較回路36での判定は、発光素子6からの照射光を浮遊粒子が横切るたびにその粒子からの散乱光に基づいて行なわれ、判定結果を示す信号が、測定検出部40に対して出力される。測定検出部40の算出部45は電圧比較回路36からの判定結果の入力を受け付けて、順次、記憶部42に記憶させる。
算出部45は、記憶部42に記憶された所定の検出時間分の判定結果について、検出対象の浮遊粒子が微生物であるとの判定結果を示す信号の入力回数、および/またはそれ以外の判定結果を示す信号の入力回数を集計する。
算出部45は、導入機構50から、導入される空気の流速を読出し、上記検出時間に乗じることで、上記検出時間にケース5に導入された空気量Vsを得る。算出部45は、検出結果として、上述の集計結果である微生物の個数Nsまたは埃粒子の個数Ndを空気量Vsで除して、微生物の濃度Ns/Vsまたは埃粒子の濃度Nd/Vsを得る。
検出結果である、当該検出時間内にカウントされた微生物の個数Ns、埃粒子の個数Ndや、算出された微生物の濃度Ns/Vs、埃粒子の濃度Nd/Vsは、記憶部42に記憶される。そして、所定のタイミングで、出力部43によって、検出結果が表示制御部210および駆動制御部230に対して出力される。出力部43での出力のタイミングは、予め設定されている所定の時間間隔や、表示制御部210および/または駆動制御部230から要求されたタイミングなどである。
第1の例のセンサ100Aでの検出方法の具体例を、図7を用いて説明する。図7の検出方法は、センサ100Aに含まれている図示しないCPUなどの演算装置からの制御信号が信号処理部30および測定検出部40に入力され、該制御信号に従って図4に示された各回路および各機能が発揮されることにより実現される。
図7を参照して、移動する空気によって運ばれた浮遊粒子が発光素子6からの照射光を横切ることによって、当該浮遊粒子が発生させた散乱光による電流信号が、ステップ(以下、Sと略する)101で、受光素子9からフィルタ回路31を介して信号処理部30に入力されると、S03でパルス幅測定回路32において、パルス状の当該電流信号のパルス幅Wが検出される。S05でパルス幅−電圧変換回路33において、予め設定されている対応関係に基づいて、S03で検出されたパルス幅Wが境界値である電圧値Ewに変換される。
一方、S07で電流−電圧変換回路34において、S01で受光素子9から入力されたパルス状の電流信号より、散乱強度を表わすピーク電流値Hが検出され、ピーク電圧値Ehに変換される。なお、S03〜S07の処理順は、この順には限定されない。
S07で得られた電圧値Ehは増幅回路35で予め設定した増幅率に増幅され、S09で、電圧比較回路36において、S05で得られた電圧値Ewと比較される。その結果、ピーク電圧値が境界値よりも小さい場合には(S11でYES)、電圧比較回路36において、当該電流信号として検出された散乱光を発生された浮遊粒子が微生物であると判断され、その結果を示す信号が測定検出部40に対して出力される。一方、ピーク電圧値が境界値よりも大きい場合には(S11でNO)、電圧比較回路36において、当該浮遊粒子が微生物ではないと判断され、その結果を示す信号が測定検出部40に対して出力される。
S13またはS15で電圧比較回路36から出力された検出結果は、S17で測定検出部40の記憶部42に記憶される。そして、S19で算出部45において、記憶部42に記憶された所定の検出時間分の判定結果について、微生物であるとの判定結果の入力回数、および/または微生物ではないとの判定結果の入力回数が集計され、前者が微生物の個数Ns、後者が埃粒子の個数Ndとの検出値とされる。さらに、算出部45では、上記検出時間に空気の流速を乗じることで上記検出時間にケース5に導入された空気量Vsが得られる。そのため、集計で得られた微生物の個数Nsまたは埃粒子の個数Ndを空気量Vsで除することで、検出値として、微生物の濃度Ns/Vsまたは埃粒子の濃度Nd/Vsが得られる。S19で得られた検出値は、S21で出力部43より、所定のタイミングで表示制御部210に対して出力される。
第1の例によるセンサ100Aでは上述のようにして微生物と埃とが判定される。これにより、リアルタイムに、かつ精度よく、空気中の浮遊粒子から微生物と埃とを分離して検出することができる。
(センサ100Aの第2の例)
図8(A)は、センサ100Aの他の具体例を示す図である。図8(A)を参照して、第2の例によるセンサ100Aは、吸引口からの空気を導入するための導入孔10および排出孔11が設けられたケース5を有し、ケース5、信号処理部30、および測定検出部40を内部に含んだセンサ機構20を含む。図8(A)において、第1の例によるセンサ100Aと同じ参照符号を付した部材は第1の例によるセンサ100Aのそれとほぼ同じものであり、以降、第1の例によるセンサ100Aとの差異を特に説明する。
第2の例によるセンサ100Aにも導入機構50が設けられ、それによって吸引口からの空気がケース5に導入される。第2の例によるセンサ100Aでは、好ましくは、導入機構50で導入する空気の流速は1L(リットル)/minから50m3/minである。
センサ機構20は、検出機構と捕集機構と加熱機構とを含む。図8(A)は、捕集機構の一例として、放電電極17、捕集治具12、および高圧電源2を含むものを示している。放電電極17は高圧電源2の負極に電気的に接続される。高圧電源2の正極は接地される。これにより、導入された空気中の浮遊粒子は放電電極17付近にて負に帯電される。捕集治具12は、導電性の透明の皮膜3を有する、ガラス板などからなる支持基板4である。皮膜3は、接地される。これにより、負に帯電された空気中の浮遊粒子は静電気力で捕集治具12の方向に移動して導電性の皮膜3に吸着されることで、捕集治具12上に捕集される。
支持基板4は、ガラス板には限定されず、その他、セラミック、金属等であってもよい。また、支持基板4表面に形成される皮膜3は、透明に限定されない。他の例として、支持基板4は、金属皮膜をセラミック等の絶縁材料の上に形成して構成されてもよい。また、支持基板4が金属材料の場合は、その表面に皮膜を形成する必要もない。具体的には、支持基板4として、シリコン基板、SUS(Stainless Used Steel)基板、銅基板などが利用できる。
検出機構は、光源である発光素子6と、発光素子6の照射方向に備えられ、発光素子6からの光を平行光にする、または所定幅とするためのレンズ(またはレンズ群)7と、アパーチャ13と、受光素子9と、受光素子9の受光方向に備えられ、捕集機構により捕集治具12上に捕集された浮遊微粒子に発光素子6から照射することにより生じる蛍光を受光素子9に集光するための集光レンズ(またはレンズ群)8と、照射光が受光素子9に入り込むのを防ぐためのフィルタ(またはフィルタ群)14とを含む。このうち、アパーチャ13は、必要に応じて設けられる。これらの構成は、従来技術を応用できる。
発光素子6は、半導体レーザまたはLED素子を含む。波長は、微生物を励起して蛍光を発させるものであれば、紫外または可視いずれの領域の波長でもよい。好ましくは、特開2008−508527号公報に開示されているように、微生物中に含まれ、蛍光を発するトリプトファン、NaDH、リボフラビン等が効率よく励起される300nmから450nmである。受光素子9は、従来用いられている、フォトダイオード、イメージセンサなどが用いられる。
レンズ7および集光レンズ8は、いずれも、プラスチック樹脂製またはガラス製でよい。レンズ7とアパーチャ13との組み合わせにより、発光素子6の発光は捕集治具12の表面に照射され、捕集治具12上に照射領域15を形成する。照射領域15の形状に限定はなく、円形、楕円形、四角形などであってよい。照射領域15は特定のサイズに限定されないが、好ましくは、円の直径または楕円の長軸方向の長さまたは四角形の1辺の長さが約0.05mmから50mmである。
フィルタ14は、単一または数種のフィルタの組み合わせで構成され、集光レンズ8または受光素子9の前に設置される。これにより、捕集治具12で捕集された粒子からの蛍光と共に、発光素子6からの照射光が捕集治具12やケース5に反射した迷光が受光素子9に入射することを抑えることができる。
加熱機構は、測定検出部40に電気的に接続され、測定検出部40によって加熱量(加熱時間、加熱温度等)が制御されるヒータ91を含む。ヒータ91としては、好適にはセラミックヒータが用いられる。以降の説明ではヒータ91としてセラミックヒータが想定されているが、その他、遠赤外線ヒータや遠赤外線ランプなどであってもよい。
ヒータ91は、捕集治具12上に捕集された空気中の浮遊粒子を加熱し得る位置であって、少なくとも加熱時には発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から何かによって隔てられる位置に配備される。好ましくは、図8(A)に表わされたように、捕集治具12を間に挟んで発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から遠い側に配備される。このようにすることにより加熱時にヒータ91は捕集治具12によって発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から隔てられ、それにより発光素子6、受光素子9等への熱の影響を抑えることができる。より好ましくは、図2Bに示されるように、ヒータ91は周囲が断熱材で囲まれる。断熱材としては、好適にはガラスエポキシ樹脂が用いられる。このように構成することによって、セラミックヒータであるヒータ91が約2分で200℃に到達したときに断熱材を介してヒータ91に接続される部分(図示せず)の温度が30℃以下であったことを発明者らが確認している。
上述のように、フィルタ14は、受光素子9の前に設置されて迷光の受光素子9への入射を防止する役割を果たすものである。しかしながら、より大きな蛍光強度を得ようとすると、発光素子6での発光強度を大きくする必要がある。これは、反射光強度、すなわち、迷光強度の増大を招く。そこで、好ましくは、発光素子6および受光素子9が、迷光強度がフィルタ14による遮光効果を上回らないような位置関係で配置される。
図8(A)、図9(A)、および図9(B)を用いて、発光素子6および受光素子9の配置の一例について説明する。図9(A)は、第2の例によるセンサ100Aを図8(A)のA−A位置から矢印の方向に見た断面図であり、図9(B)は、図9(A)のB−B位置から矢印の方向に見た断面図である。なお、説明の便宜上、これらの図には捕集治具12以外の収集機構は示されていない。
図9(A)を参照して、発光素子6およびレンズ7と、受光素子9および集光レンズ8とは、図8(A)の矢印A方向(上面)から見て直角または略直角に設けられる。発光素子6からレンズ7およびアパーチャ13を通って捕集治具12表面に形成される照射領域15からの反射光は、入射光に沿った方向に向かう。そのため、この構成とすることで、反射光が直接受光素子9に入らない。なお、捕集治具12表面からの蛍光は等方的に発光するので、反射光および迷光の受光素子9への入射を抑えられる配置であれば、図示された配置には限定されない。
より好ましくは、捕集治具12は、照射領域15に対応する表面に捕集した粒子からの蛍光を受光素子9に集めるための構成を備える。該構成は、図9(B)を参照して、たとえば球面状の窪み51が該当する。さらに、捕集治具12は、好ましくは、受光素子9に捕集治具12表面が相対するよう、受光素子9に向かう方向に角度θだけ傾けて設けられる。この構成により、球面状の窪み51内の粒子から等方的に発光した蛍光が球面表面で反射して受光素子9方向に集められる効果があり、受光信号を大きくできるメリットがある。窪み51の大きさは限定されないが、好ましくは、照射領域15よりも大きい。
再び図8(A)を参照して、受光素子9は信号処理部30に接続されて、受光量に比例した電流信号を信号処理部30に対して出力する。従って、導入された空気中に浮遊し、捕集治具12表面に捕集された粒子に発光素子6から光が照射されることによって該粒子から発光された蛍光は、受光素子9において受光され、信号処理部30においてその受光量が検出される。
さらに、ケース5の導入孔10および排出孔11には、それぞれ、シャッタ16A,16Bが設置される。シャッタ16A,16Bは、それぞれ測定検出部40に接続され、その開閉が制御される。シャッタ16A,16Bが閉塞されることでケース5内への空気の流入および外部光の入射が遮断される。測定検出部40は、後述する蛍光測定時にシャッタ16A,16Bを閉塞し、ケース5内への空気の流入および外部光の入射を遮断する。これにより、蛍光測定時には捕集機構での浮遊粒子の捕集が中断される。また、蛍光測定時に外部光のケース5内への入射が遮断されることで、ケース5内の迷光が抑えられる。なお、シャッタ16A,16Bのうちのいずれか一方、たとえば、少なくとも排出孔11のシャッタ16Bのみが備えられてもよい。
または、導入孔10および排出孔11には、ケース5内への空気の出入りは可能として外部光の入射を遮断するための構成として、それぞれ、図10(A)、図10(B)に表わされるような遮光部10Aおよび遮光部11Aが備えられてもよい。
図10(A)および図10(B)を参照して、導入孔10に備えられる遮光部10Aおよび排出孔11に備えられる遮光部11A共に、4.5mm程度の間隔で遮光板10aおよび遮光板10bが交互に重ねられた構造を有する。遮光板10aおよび遮光板10bは、それぞれ図10(C)および図10(D)に示されるように導入孔10および排出孔11の形状(ここでは円形)に対応した形状であって、互いに重ならない部分に削孔を有する。具体的には、遮光板10aは周辺部分に削孔を有し、遮光板10bは中央部分に削孔を有する。遮光板10aおよび遮光板10bが重ねられたときに、それぞれの板に設けられた孔は重ならない。図10(A)に示されるように、導入孔10に備えられる遮光部10Aは外部から内部へ遮光板10a、遮光板10b、遮光板10a、遮光板10bの順に遮光板が配置され、図10(B)に示されるように、排出孔11に備えられる遮光部11Aは外部(導入機構50側)から内部へ遮光板10b、遮光板10a、遮光板10bの順に遮光板が配置される。この構成によって、ケース5内への空気の出入りは可能となるものの、外部光の入射が遮断され、ケース5内の迷光が抑えられる。
ここで、第2の例によるセンサ100Aにおける検出原理について説明する。
特開2008−508527号公報にも開示されているように、空気中に浮遊する微生物に紫外光または青色光を照射すると蛍光を発することは、従来から知られている。しかし、空気中には化学繊維の埃など同様に蛍光を発するものが浮遊しており、蛍光を検出するのみでは、微生物からのものであるか化学繊維の埃などからのものであるかが区別されない。
そこで、発明者らは、微生物と化学繊維の埃などとのそれぞれに対して加熱処理を施し、加熱の前後における蛍光の変化を測定した。発明者らによる、具体的な測定結果が図11〜図17に示されている。測定の結果より、発明者らは、埃は加熱処理によって蛍光強度が変化しないのに対して、微生物は加熱処理によって蛍光強度が増加することを見出した。
具体的に、図11は、大腸菌を200℃にて5分間加熱処理したときの、加熱処理前(曲線71)および加熱処理後(曲線72)の蛍光スペクトルの測定結果である。図11に表わされた測定結果より、加熱処理を施すことによって大腸菌からの蛍光強度が大幅に増加していることが分かった。また、図12(A)に示された加熱処理前の蛍光顕微鏡写真と、図12(B)に示された加熱処理後の蛍光顕微鏡写真との比較によっても、加熱処理を施すことによって大腸菌からの蛍光強度が大幅に増加していることが明らかとなっている。
同様に、図13は、バチルス菌を200℃にて5分間加熱処理したときの加熱処理前(曲線73)および加熱処理後(曲線74)の蛍光スペクトルの測定結果であり、図14(A)が加熱処理前、図14(B)が加熱処理後の蛍光顕微鏡写真である。また、図15は、アオカビ菌を200℃にて5分間加熱処理したときの加熱処理前(曲線75)および加熱処理後(曲線76)の蛍光スペクトルの測定結果であり、図16(A)が加熱処理前、図16(B)が加熱処理後の蛍光顕微鏡写真である。これらに示されるように、他の微生物でも大腸菌と同様に加熱処理によって蛍光強度が大幅に増加することが分かった。
これに対して、図17(A)および図17(B)は、それぞれ、蛍光を発する埃を200℃にて5分間加熱処理したときの加熱処理前(曲線77)および加熱処理後(曲線78)の蛍光スペクトルの測定結果であり、図18(A)が加熱処理前、図18(B)が加熱処理後の蛍光顕微鏡写真である。図17(A)に示された蛍光スペクトルと図17(B)に示された蛍光スペクトルとを重ねると図19に示されるように、これらはほぼ重なることが検証された。すなわち、図19の結果や図17(A)、図17(B)の比較に示されるように、埃からの蛍光強度は加熱処理の前後において変化がないことが分かった。
第2の例によるセンサ100Aにおける検出原理として、発明者らの検証した上述の現象が応用される。すなわち、空気中では、埃と、微生物が付着した埃と、微生物とが混合されている。上述の現象を基にすると、捕集した粒子に蛍光を発する埃が混ざっている場合、加熱処理前に測定される蛍光スペクトルには、微生物からの蛍光と蛍光を発する埃からの蛍光とが含まれ、微生物を化学繊維の埃などから区別して検出することができない。しかしながら、加熱処理を施すことで微生物だけが蛍光強度が増加し、蛍光を発する埃の蛍光強度は変化しない。そのため、加熱処理前の蛍光強度と所定の加熱処理後の蛍光強度との差を測定することで、微生物の量を求めることができる。
図20は、上の原理を利用して空気中の微生物を検出する、第2の例としてのセンサ100Aの機能構成の具体例を示すブロック図である。図20でも、信号処理部30の機能が主に電気回路であるハードウェア構成で実現される例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、信号処理部30が図示しないCPUを備え、該CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される、ソフトウェア構成であってもよい。また、測定検出部40の構成がソフトウェア構成である例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、電気回路などのハードウェア構成で実現されてもよい。
図20を参照して、信号処理部30は、受光素子9に接続される電流−電圧変換回路34と、電流−電圧変換回路34に接続される増幅回路35とを含む。
測定検出部40は、制御部41、記憶部42、およびクロック発生部47を含む。さらに、測定検出部40は、スイッチ110の操作に伴ったスイッチ110からの入力信号を受け付けることで情報の入力を受け付けるための入力部44と、通信部150に接続された外部装置とのデータ等のやり取りに必要な処理を行なうための外部接続部46と、シャッタ16A,16B、導入機構50、およびヒータ91を駆動させるための駆動部48とを含む。
ケース5に導入され捕集治具12上に捕集された粒子に対して発光素子6から照射されることで、照射領域15にある当該粒子からの蛍光が、受光素子9に集光される。受光素子9から、受光量に応じた電流信号が信号処理部30に対して出力される。電流信号は、電流−電圧変換回路34に入力される。
電流−電圧変換回路34は、受光素子9から入力された電流信号より蛍光強度を表わすピーク電流値Hを検出し、電圧値Ehに変換する。電圧値Ehは増幅回路35で予め設定した増幅率に増幅され、測定検出部40に対して出力される。測定検出部40の制御部41は信号処理部30から電圧値Ehの入力を受け付けて、順次、記憶部42に記憶させる。
クロック発生部47はクロック信号を発生させ、制御部41に対して出力する。制御部41は、クロック信号に基づいたタイミングで、シャッタ16A,16Bを開閉させるための制御信号を駆動部48に対して出力して、シャッタ16A,16Bの開閉を制御する。また、制御部41は発光素子6および受光素子9と電気的に接続され、それらのON/OFFを制御する。
制御部41は計算部411を含み、計算部411において、記憶部42に記憶された電圧値Ehを用いて、導入された空気中の微生物量を算出するための動作が行なわれる。具体的な動作について、図22の制御部41での制御の流れを示すタイムチャートを用いて説明する。ここでは、微生物量として、ケース5内に導入された空気中の微生物濃度を算出するものとする。
図21を参照して、測定検出部40の制御部41は、センサ100AがONされたことに伴って駆動部48に対して制御信号を出力し、導入機構50を駆動させる。また、制御部41は、クロック発生部47からのクロック信号に基づいた時刻T1に、駆動部48に対して、シャッタ16A,16Bを開放(ON)させるための制御信号を出力する。その後、時刻T1から時間△T1経過後の時刻T2に、制御部41は、駆動部48に対して、シャッタ16A,16Bを閉塞(OFF)させるための制御信号を出力する。
これにより、時刻T1から時間△T1の間シャッタ16A,16Bが開放され、導入機構50の駆動により外部空気がケース5内に導入孔10を通じて導入される。ケース5内に導入された空気中の粒子は、放電電極17により負電荷に帯電され、空気の流れと放電電極17および捕集治具12表面の皮膜3の間で形成される電界とにより、捕集治具12表面に時間△T1の間、捕集される。
また、時刻T2にシャッタ16A,16Bが閉塞され、ケース5内の空気の流れが止まる。これにより、捕集治具12での浮遊粒子の捕集が終了する。また、これにより、外部からの迷光が遮光される。
制御部41は、シャッタ16A,16Bが閉塞した時刻T2に、受光素子9に受光を開始(ON)させるための制御信号を出力する。さらに、それと同時(時刻T2)または時刻T2から少し遅れた時刻T3に、発光素子6に発光を開始(ON)させるための制御信号を出力する。その後、時刻T3から蛍光強度を測定するための予め規定した測定時間である時間△T2経過後の時刻T4に、制御部41は、受光素子9に受光を終了(OFF)させるための制御信号、および発光素子6に発光を終了(OFF)させるための制御信号を出力する。なお、上記測定時間は制御部41に予め設定されているものであってもよいし、スイッチ110などの操作や、ケーブルを介して通信部150に接続されたPC300からの信号や、通信部150に装着された記録媒体からの信号などによって入力、変更されるものであってもよい。
これにより、時刻T3(または時刻T2)より発光素子6からの照射が開始される。発光素子6からの光は、捕集治具12の表面の照射領域15に照射され、捕集された粒子から蛍光が発光される。時刻T3から規定の測定時間△T2分の蛍光が受光素子9により受光され、その蛍光強度F1に応じた電圧値が測定検出部40に入力されて記憶部42に記憶される。
このとき、別途設けたLED等の発光素子(図示せず)からの発光の、捕集治具12表面の粒子が捕集されない反射領域(図示せず)からの反射光を、別途設けた受光素子(図示せず)で受光し、その受光量を参照値I0として用いてF1/I0を記憶部42に記憶してもよい。参照値I0に対する比率を算出することで、発光素子や受光素子の温度、湿度等の環境条件や劣化等による特性変動に起因する蛍光強度の変動を補償することができるという利点が生じる。
制御部41は、発光素子6の発光および受光素子9の受光を終了させた時刻T4(または時刻T4から少し遅れた時刻)に、ヒータ91に加熱を開始(ON)させるための制御信号を出力する。そして、ヒータ91の加熱開始(時刻T4または時刻T4から少し遅れた時刻)から加熱処理のための予め規定した加熱処理時間である時間△T3経過後の時刻T5に、制御部41はヒータ91に加熱を終了(OFF)させるための制御信号を出力する。
これにより、時刻T4または時刻T4から少し遅れた時刻から加熱処理時間△T3の間、ヒータ91によって捕集治具12表面の照射領域15に捕集した粒子に対して加熱処理が施される。このときの加熱温度は予め規定されている。時間△T3の間加熱処理されることで、捕集治具12表面に捕集された粒子に対して所定の加熱量が加えられることになる。なお、加熱処理時間△T3(すなわち加熱量)もまた、上記測定時間と同様に、制御部41に予め設定されているものであってもよいし、スイッチ110などの操作や、ケーブルを介して通信部150に接続されたPC300からの信号や、通信部150に装着された記録媒体からの信号などによって入力、変更されるものであってもよい。
その後、△T4の間、加熱した粒子が冷却処理される。冷却処理には導入機構50が用いられてもよく、この場合、別途HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタを設けた導入口(図8(A)には図示せず)から外部空気が取り込まれてもよい。または、別途ペルチェ素子等の冷却機構が用いられてもよい。
その後、制御部41は導入機構50の動作を終了させるための制御信号を出力し、時刻T6に受光素子9に受光を開始(ON)させるための制御信号を出力する。さらに、それと同時(時刻T6)または時刻T6から少し遅れた時刻T7に、発光素子6に発光を開始(ON)させるための制御信号を出力する。その後、時刻T7から測定時間△T2経過後の時刻T8に、制御部41は、受光素子9に受光を終了(OFF)させるための制御信号、および発光素子6に発光を終了(OFF)させるための制御信号を出力する。
これにより、発光素子6から捕集治具12表面の照射領域15に捕集した粒子に対して時間△T3の間加熱処理された後の、測定時間△T2分の蛍光が受光素子9により受光される。その蛍光強度F2に応じた電圧値は測定検出部40に入力されて記憶部42に記憶される。
計算部411は、記憶された蛍光強度F1と蛍光強度F2との差分を増大量△Fとして算出する。上述のように、増大量△Fは微生物量(微生物数または濃度等)に関連している。計算部411は、予め、図22に表わされたような、増大量△Fと微生物量(濃度)との対応関係を記憶しておく。そして、計算部411は、算出された増大量△Fと該対応関係とを用いて得られる微生物濃度を、ケース5内に時間△T1の間に導入された空気中の微生物濃度として算出する。
増大量△Fと微生物濃度との対応関係は、予め実験的に決められる。たとえば、1m3の大きさの容器内に、大腸菌やバチルス菌やカビ菌などの微生物の一種を、ネブライザを利用して噴霧し、微生物濃度をN個/m3に維持して、センサ100Aを用いて、上述の検出方法により時間△T1の間微生物を捕集する。そして、所定加熱量(加熱時間△T3、所定の加熱温度)で捕集した微生物に対してヒータ91によって加熱処理を施し、所定時間△T4の冷却の後、加熱前後の蛍光強度の増大量△Fを測定する。種々の微生物濃度について同様の測定がなされることで、図22に示された増大量△Fと微生物濃度(個/m3)との関係が得られる。
増大量△Fと微生物濃度との対応関係は、スイッチ110などの操作によって入力されることで計算部411に記憶されてもよい。または、該対応関係を記録した記録媒体が通信部150に装着され、外部接続部46が読み込むことで計算部411に記憶されてもよい。または、PC300によって入力および送信され、通信部150に接続されたケーブルを介して外部接続部46が受け付けることで、計算部411に記憶されてもよい。または、通信部150が赤外線通信やインターネット通信を行なう場合には、外部接続部46が通信部150でのそれらの通信によって他の装置から受け付けることで、計算部411に記憶されてもよい。また、いったん計算部411に記憶された該対応関係が、測定検出部40により更新されてもよい。
計算部411は、増大量△Fが差分△F1と算出された場合、図22の対応関係から増大量△F1に対応する値を特定することで微生物濃度N1(個/m3)を算出する。
ただし、増大量△Fと微生物濃度との対応関係は、微生物の種類(たとえば菌種)によって異なる可能性がある。そこで、計算部411は、いずれかの微生物を標準の微生物と規定して、増大量△Fと該微生物の濃度との対応関係を記憶する。これにより、様々な環境における微生物濃度が、標準の微生物を基準として換算された微生物濃度として算出される。その結果、様々な環境を比較することが可能となり、環境管理が容易となる。
なお、上述の例では増大量△Fには、所定の加熱量(所定の加熱温度、加熱時間△T3)の加熱処理の前後の蛍光強度の差分が用いられているが、これらの比率が用いられてもよい。
計算部411で算出された捕集された微生物の濃度は、制御部41から表示制御部210および駆動制御部230に対して出力される。
このように、第2の例によるセンサ100Aは、微生物からの蛍光と蛍光を発する埃からの蛍光との加熱処理による性質の差を利用し、所定の加熱処理後の増大量に基づいて微生物を検出するものである。すなわち、第2の例によるセンサ100Aは、捕集された微生物と埃とに加熱処理を施すと微生物は蛍光強度が増加し埃は変化しない、という現象を利用して微生物を検出するものである。そのため、導入された空気中に蛍光を発する埃が含まれている場合であっても、リアルタイムに、かつ精度よく、微生物を蛍光を発する埃から分離して検出することができる。
さらに、第2の例によるセンサ100Aでは図21の制御がなされることによって、捕集機構での捕集工程から検出機構での検出工程に移行する際にシャッタ16A,16Bを閉塞してケース5内への外部光の入射が遮断される。これにより、蛍光測定中に浮遊粒子による散乱等での迷光が抑えられ、測定精度を向上させることができる。
(センサ100Aの第3の例)
図23は、センサ100Aの他の具体例を示す図である。第3の例によるセンサ100Aは第2の例によるセンサ100Aの変形例である。
図23を参照して、第3の例にかかるセンサ100Aは、検出機構と捕集機構と加熱機構とを含む。図23において、第1の例によるセンサ100Aおよび第2の例によるセンサ100Aと同じ参照符号を付した部材はそれらの部材とほぼ同じものであり、以降、第2の例によるセンサ100Aとの差異を特に説明する。
詳しくは、図23を参照して、第3の例にかかるセンサ100Aは、孔5C’を有する区切り壁である壁5Cで隔てられた、捕集機構の少なくとも一部を含んだ捕集室5Aと、検出機構を含んだ検出室5Bとを備える。捕集室5Aには、捕集機構として針状の放電電極17および捕集治具12が配備され、検出室5Bには、検出機構として発光素子6、受光素子9、および集光レンズ8が配備される。
捕集室5Aの放電電極17側および捕集治具12には、それぞれ、捕集室5A内に空気を導入するための導入孔10および排出孔11が設けられる。図23に示されるように、導入孔10にはフィルタ(プレフィルタ)10Bが設けられてもよい。
導入孔10および排出孔11には、捕集室5A内への空気の出入りは可能として外部光の入射を遮断するための構成として、それぞれ、第2の例によるセンサ100Aと同様の図10(A)、図10(B)に表わされるような遮光部10Aおよび遮光部11Aが備えられてもよい。
排出孔11近傍には空気導入機構としてのファン50Aが設けられる。ファン50Aによって、吸引口からの空気が捕集室5Aに導入される。好ましくは、ファン50Aの駆動機構は、測定検出部40によって制御され、導入する空気の流速が制御される。好ましくは、ファン50Aで導入する空気の流速は1L(リットル)/minから50m3/minである。ファン50Aは測定検出部40によって制御される図示しない駆動機構により駆動することで、図中の点線矢印で表わされたように、導入孔10から捕集室5A外の空気を捕集室5A内に導入し、捕集室5A内の空気を排出孔11から捕集室5A外に排気する。
捕集機構は第2の例によるセンサ100Aと同様の捕集機構を採用することができる。すなわち、図23を参照して、捕集機構は、放電電極17、捕集治具12、および高圧電源2を含む。放電電極17は高圧電源2の正極に電気的に接続される。捕集治具12と高圧電源2の負極に電気的に接続される。
捕集治具12は、第2の例によるセンサ100Aと同様の、導電性の透明の皮膜を有する、ガラス板などからなる支持基板である。捕集治具12の皮膜側は高圧電源2の負極に電気的に接続される。これにより、放電電極17と捕集治具12と間に電位差が発生し、これらの間に図23の矢印Eに示される向きの電界が構成される。
ファン50Aの駆動によって導入孔10から導入された空気中の浮遊粒子は、放電電極17付近にて負に帯電される。負に帯電した粒子は静電気力で捕集治具12の方向に移動して導電性の皮膜に吸着されることで、捕集治具12上に捕集される。ここで、放電電極17として針状電極を用いることによって、帯電した粒子を捕集治具12の放電電極17に対面する、(後述する)発光素子の照射領域15に対応したきわめて狭い範囲に吸着させることができる。これにより、後述する検出工程において、吸着された微生物を効率的に検出することができる。
検出室5Bに含まれる検出機構は、光源である発光素子6と、受光素子9と、受光素子9の受光方向に備えられ、捕集機構により捕集治具12上に捕集された浮遊微粒子に発光素子6から照射することにより生じる蛍光を受光素子9に集光するための集光レンズ(またはレンズ群)8とを含む。その他、発光素子6の照射方向に備えられ、発光素子6からの光を平行光にする、または所定幅とするためのレンズ(またはレンズ群)、アパーチャ、照射光が受光素子9に入り込むのを防ぐためのフィルタ(またはフィルタ群)などが含まれてもよい。これらの構成は、従来技術を応用できる。集光レンズ8は、プラスチック樹脂製またはガラス製でよい。
検出室5Bは、好ましくは、少なくとも内部に、黒色塗料の塗布または、黒色アルマイト処理等が施される。これにより、迷光の原因となる内部壁面での光の反射が抑えられる。捕集室5Aおよび検出室5B筐体の材質は特定の材質に限定されないが、好ましくは、プラスチック樹脂、アルミもしくはステンレスなどの金属、またはそれらの組み合わせが用いられる。導入孔10および排出孔11は、直径が1mmから50mmの円形である。導入孔10および排出孔11の形状は円形に限定されず、楕円形、四角形など他の形状であってもよい。
発光素子6は、第2の例によるセンサ100Aと同様のものである。発光素子6の発光は捕集治具12の表面に照射され、捕集治具12上に照射領域15を形成する。照射領域15の形状に限定はなく、円形、楕円形、四角形などであってよい。照射領域15は特定のサイズに限定されないが、好ましくは、円の直径または楕円の長軸方向の長さまたは四角形の1辺の長さが約0.05mmから50mmである。
受光素子9は信号処理部30に接続されて、受光量に比例した電流信号を信号処理部30に対して出力する。従って、導入された空気中に浮遊し、捕集治具12表面に捕集された粒子に発光素子6から光が照射されることによって該粒子から発光された蛍光は、受光素子9において受光され、信号処理部30においてその受光量が検出される。
検出室5B内の、捕集治具12表面に触れる位置には、捕集治具12表面をリフレッシュするためのブラシ60が設けられる。ブラシ60は、測定検出部40によって制御される図示しない移動機構に接続され、図中の両側矢印Bに示されるように、すなわち、捕集治具12上を往復するように移動する。これにより、捕集治具12表面に付着した埃や微生物が取り除かれる。
ヒータ91は、好ましくは、図23に表わされたように、捕集治具12の放電電極17から遠い側の面に配備される。
捕集治具12とヒータ91とを含んだユニットをここでは捕集ユニット12Aと称する。捕集ユニット12Aは測定検出部40によって制御される図示しない移動機構に接続され、図中の両側矢印Aに示されるように、すなわち、捕集室5Aから検出室5Bへ、検出室5Bから捕集室5Aへ、壁5Cに設けられた孔5C’を通って移動する。なお、上述のように、ヒータ91は、捕集治具12上に捕集された空気中の浮遊粒子を加熱し得る位置であって、少なくとも加熱時には発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から何かによって隔てられる位置に配備されればよいため、捕集ユニット12Aに含まれず、他の位置に備えられてもよい。後述するように加熱動作が捕集室5Aで行なわれる場合、ヒータ91は捕集ユニット12Aに含まれず、捕集室5Aの、捕集ユニット12Aがセットされる位置であって、捕集治具12の、発光素子6、受光素子9等のセンサ機器と反対側に固定されていてもよい。このようにすることよっても加熱時にはヒータ91は捕集治具12によって発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から隔てられ、それにより発光素子6、受光素子9等への熱の影響を抑えることができる。この場合、捕集ユニット12Aには少なくとも捕集治具12が含まれていればよい。
図24に示されるように、捕集ユニット12Aの壁5Cから最も遠い側の端部には、上下に突起を有したカバー65Aが備えられる。壁5Cの捕集室5A側の面であって、孔5C’の周囲には、カバー65Aに対応したアダプタ65Bが備えられる。アダプタ65Bには、カバー65Aの上記突起に嵌合する凹部が設けられ、これによりカバー65Aとアダプタ65Bとが完全に接合され、孔5C’を覆うことになる。すなわち、捕集ユニット12Aが図24中の矢印A’の方向に、孔5C’を通って捕集室5Aから検出室5Bへ移動し、捕集ユニット12Aが完全に検出室5Bに入った時点で、カバー65Aがアダプタ65Bに接合されて孔5C’が完全に覆われ、検出室5B内が遮光される。これにより、検出室5Bで検出動作が行なわれている間には検出室5B内への入射が遮断される。
第3の例によるセンサ100Aでも、上述の、図11〜図16を用いて説明した原理を利用して空気中の微生物を検出する。第3の例によるセンサ100Aの機能構成は、図20に示された第2の例によるセンサ100Aの機能構成とほぼ同様である。第3の例によるセンサ100Aの機能構成では、駆動部48は、ヒータ91、導入機構50およびシャッタ16A,16Bに替えて、ファン50A、ヒータ91、捕集ユニット12Aを往復移動させるための図示しない機構、およびブラシ60を往復移動させるための図示しない機構を駆動させる。
制御部41での、捕集室5Aに導入された空気中の微生物量を算出するための具体的な動作について、図25のフローチャートを用いて説明する。ここでは、微生物量として、捕集室5A内に所定時間の間に導入された空気中の微生物濃度を算出するものとする。
図25を参照して、センサ100AがONされると、S31で、予め規定されている捕集時間である時間△T1の間、捕集室5Aでの捕集動作が行なわれる。S31での具体的な動作としては、制御部41は駆動部48に対して制御信号を出力してファン50Aを駆動させて捕集室5A内に空気を取り込む。捕集室5A内に導入された空気中の粒子は、放電電極17により負電荷に帯電され、ファン50Aによる空気の流れと放電電極17および捕集治具12表面の皮膜3の間で形成される電界とにより、捕集治具12表面の照射領域15に対応した狭い範囲に捕集される。捕集時間△T1が経過すると制御部41は捕集動作を終了、すなわち、ファン50Aの駆動を終了させる。
これにより、時間△T1の間、外部空気が捕集室5A内に導入孔10を通じて導入され、その空気中の粒子は、捕集治具12表面に時間△T1の間、捕集される。
次に、S33で制御部41は、駆動部48に対して制御信号を出力して捕集ユニット12Aを移動させるための機構を稼動させて、捕集ユニット12Aを捕集室5Aから検出室5Bに移動させる。移動が完了すると、S35で検出動作が行なわれる。S35では第2の例によるセンサ100Aと同様に、制御部41は発光素子6に発光させ、規定の測定時間△T2の間、受光素子9により蛍光を受光させる。発光素子6からの光は、捕集治具12の表面の照射領域15に照射され、捕集された粒子から蛍光が発光される。その蛍光強度F1に応じた電圧値が測定検出部40に入力されて記憶部42に記憶される。これにより、加熱前の蛍光量S1が測定される。
なお、上記測定時間△T2は制御部41に予め設定されているものであってもよいし、スイッチ110などの操作や、ケーブルを介して通信部150に接続されたPC300からの信号や、通信部150に装着された記録媒体からの信号などによって入力、変更されるものであってもよい。
このとき、別途設けたLED等の発光素子(図示せず)からの発光の、捕集治具12表面の粒子が捕集されない反射領域(図示せず)からの反射光を、別途設けた受光素子(図示せず)で受光し、その受光量を参照値I0として用いてF1/I0を記憶部42に記憶してもよい。参照値I0に対する比率を算出することで、発光素子や受光素子の温度、湿度等の環境条件や劣化等による特性変動に起因する蛍光強度の変動を補償することができるという利点が生じる。
S35の測定動作が終了すると、S37で制御部41は、駆動部48に対して制御信号を出力して捕集ユニット12Aを移動させるための機構を稼動させて、捕集ユニット12Aを検出室5Bから捕集室5Aに移動させる。移動が完了すると、S39で加熱動作が行なわれる。S39では第2の例によるセンサ100Aと同様に、制御部41は予め規定した加熱処理時間である時間△T3の間、ヒータ91に加熱を行なわせる。このときの加熱温度は予め規定されている。
加熱動作後、S41で冷却動作が行なわれる。S41では、制御部41は、駆動部48に制御信号を出力して、所定の冷却時間、ファン50Aを逆回転させる。捕集ユニット12Aに外部の空気を触れさせることで冷却する。加熱処理時間△T3、加熱温度、および冷却時間も、制御部41に予め設定されているものであってもよいし、スイッチ110などの操作や、ケーブルを介して通信部150に接続されたPC300からの信号や、通信部150に装着された記録媒体からの信号などによって入力、変更されるものであってもよい。
S37で捕集ユニット12Aを捕集室5Aに移動させた後に捕集室5A内で加熱動作および冷却動作が行なわれ、冷却後に捕集ユニット12Aが検出室5Bに移動することで、加熱時にヒータ91は発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から隔てられた距離に位置し、また、壁5C等によっても隔てられ、それにより発光素子6、受光素子9等への熱の影響を抑えることができる。なお、このように加熱時にヒータ91は発光素子6、受光素子9等のセンサ機器とは壁5C等によっても隔てられた捕集室5A内にあることから、ヒータ91は捕集ユニット12A内の必ずしも放電電極17から遠い側の面、すなわち検出室5Bに捕集ユニット12Aが移動したときに発光素子6、受光素子9等から遠い側の面になくてもよく、たとえば放電電極17から近い側の面にあってもよい。
S39の加熱動作およびS41の冷却動作が終了すると、S43で制御部41は、駆動部48に対して制御信号を出力して捕集ユニット12Aを移動させるための機構を稼動させて、捕集ユニット12Aを捕集室5Aから検出室5Bに移動させる。移動が完了すると、S45で再度検出動作が行なわれる。S45の検出動作はS35での検出動作と同じである。ここでの蛍光強度F2に応じた電圧値が測定検出部40に入力されて記憶部42に記憶される。これにより、加熱後の蛍光量S2が測定される。
S45で加熱後の蛍光量S2が測定されると、S47で捕集ユニット12Aのリフレッシュ動作が行なわれる。S47で制御部41は、駆動部48に対して制御信号を出力してブラシ60を移動させるための機構を稼動させて、捕集ユニット12A表面でブラシ60を所定回数往復移動させる。このリフレッシュ動作が完了すると、S49で制御部41は、駆動部48に対して制御信号を出力して捕集ユニット12Aを移動させるための機構を稼動させて、捕集ユニット12Aを検出室5Bから捕集室5Aに移動させる。これにより、開始の指示を受けると直ちに次の捕集動作(S31)を開始することができる。
計算部411は、記憶された蛍光強度F1と蛍光強度F2との差分を増大量△Fとして算出する。そして、第2の例によるセンサ100Aと同様にして、算出された増大量△Fと、予め記憶している増大量△Fと微生物量(濃度)との対応関係(図22)とを用いて得られる微生物濃度を、捕集室5A内に時間△T1の間に導入された空気中の微生物濃度として算出する。算出された捕集された粒子中の微生物の濃度は、制御部41から表示制御部210および駆動制御部230に対して出力される。
このように、第3の例によるセンサ100Aでは捕集室5Aと検出室5Bとが区切られ、その間を捕集ユニット12Aが行き来して捕集と検出とが行なわれるため、捕集と検出とを連続して行なうことができる。また、上述のように捕集室5Aで捕集治具12が加熱され、冷却された後に検出室5Bに移動させるため、検出室5B内にあるセンサ等への熱の影響を抑えることができる。
さらに、第3の例によるセンサ100Aでは捕集室5Aでの捕集工程から検出室5Bでの検出工程に捕集ユニット12Aが移動する際に捕集ユニット12Aに備えられたカバーが壁5Cの孔5C’を遮蔽する。そのため、検出室5B内への外部光の入射が遮断される。これにより、蛍光測定中に浮遊粒子による散乱等での迷光が抑えられ、測定精度を向上させることができる。
なお図23では壁5Cで区切られた捕集室5A、検出室5Bが示されているが、第3の例によるセンサ100Aは、それぞれを完全に分離された別の個体である捕集装置、検出装置で構成され、それらの間で捕集ユニット12Aを移動させる構成、またはそれぞれの装置に捕集ユニット12Aをセットする構成であってもよい。この場合、捕集治具12の加熱は発光素子6、受光素子9等のセンサ機器から隔てられた位置として、検出装置以外の箇所で行なわれればよい。たとえば、上述のように捕集室5Aに対応した捕集装置内で行なわれてもよいし、捕集装置および検出装置のいずれでもないその他の位置(たとえば捕集装置から検出装置への移動の途中等)で行なわれてもよい。ヒータ91は捕集ユニット12Aに含まれてもよいし、検出装置以外の箇所である加熱を行なう箇所に設けられてもよい。また、捕集装置と検出装置とをセットとして用いるのみならず、上記捕集室5Aに対応した捕集装置、または上記検出室5Bに対応した検出装置単体で用いてもよい。その場合、用いる方の装置に信号処理部30および測定検出部40等に対応した機能が含まれる。
さらに図23では捕集ユニット12Aが1つ設けられ、両側矢印Aで表わされた往復運動を行なうことで捕集室5Aと検出室5Bとの間を往復移動するものとしている。しかしながら、捕集ユニット12Aの他の例として回転可能な円盤の上に2以上設けられ、回転に伴って捕集室5Aと検出室5Bとの間を移動するものとしてもよい。この場合、複数の捕集ユニット12Aのうちの1つを捕集室5Aに位置させ、他の1つを検出室5Bに位置させることで、捕集動作と検出動作とを並行して行なわせることができる。このような構成にすることで、連続的に捕集動作を行なうことが可能となり、それと並行して検出動作を連続して行なうことが可能となる。
(センサ100Bの例)
センサ100Bとしては、一般的な花粉センサを採用することができる。その具体的な手法としては、たとえば、特開平5−240768号公報、特開2003−38163号公報、特開2005−283152号公報、および特開平4−315053号公報、などに開示されている手法が挙げられる。具体的には、第1の例によるセンサ100Aと同様の構成とし、所定角度、所定波長の散乱光を測定し、その強度に基づいて空気中に浮遊する花粉量(数、濃度)を検出することができる。この検出値もまた、表示制御部210および駆動制御部230に対して出力される。
(センサ100Cの例)
センサ100Cとしては、一般的なガスセンサを採用することができる。たとえば、エフアイエス社製SB−AQ1などの半導体ガスセンサを用いることができる。具体的には、金属酸化物二次粒子としてたとえば酸化第ニスズ(SnO2)などに増感剤を添加して高温で焼結させた感ガス材料に、ヒータコイルと電極リード線とを埋設して感ガス素子として用いる。この感ガス素子は3本の電極端子付のベースにマウントされ、ヒータに一定の電圧を印加して感ガス素子の温度を制御した状態で、センサ抵抗と直列に接続されている、固定あるいは可変負荷抵抗両端の出力電圧変化を検出することでガスが検出される。
エフアイエス社製SB−AQ1でのガス検出原理を説明する。
酸化第ニスズなどの金属酸化物結晶は、清浄空気中ではその表面に空気中の酸素が吸着し、安定状態を保つ。空気中に還元性ガスが存在すると、結晶表面の酸素とガスと反応することで吸着酸素が減少し、その結果、結晶内の電子が増加する。これにより、当該金属酸化物の抵抗値が下がる。
センサ100Cは上述の原理を利用して空気中のガス濃度を検出することができる。つまり、エフアイエス社製SB−AQ1を利用する場合にはセンサ抵抗値はガス濃度の増加に伴って減少することになり、センサ抵抗と直列に接続されている負荷抵抗両端の出力電圧変化に基づいてセンサ抵抗値を算出することによって、ガス濃度を得ることができる。この検出値もまた、表示制御部210および駆動制御部230に対して出力される。
<イオン発生装置300の説明>
図26は、イオン発生装置300の一部の外観の具体例を示す図である。図26を参照して、イオン発生装置300は、削孔された直方体のケースを有し、該ケースから図示しない12V程度の直流電源に接続するためのラインが伸びる。孔は複数対削孔されており、一対の孔のそれぞれのほぼ中央には、正極の針状電極301Aと、負極の針状電極301Bとが位置する。
図27は、イオン発生装置300の、一対の孔に対応した回路構成の具体例を示す図である。イオン発生装置300内には、図28に表わされた回路構成が複数含まれる。
図27を参照して、ケース内の回路構成の具体例としては、大きくは、正極側の回路と負極側の回路とからなり、それぞれ、スイッチ302A,302Bによって、直流電源に接続/非接続となる。各回路は、トランジスタと圧電素子とを有する直流を交流に変換するための変換回路と、高圧発生回路303A,303Bとを含む。
図28は、図27中の正極側の回路構成の具体例を示す図である。図28を参照して、スイッチ302Aが閉じると、1.5V〜12V程度である直流電源からの電流は変換回路によって直流に変換され、ダイオードによって正極側に整流された後に保護回路を経て高圧発生回路303Aに入力される。高圧発生回路303Aは圧電素子を含み、正極側に整流された入力電圧を昇圧させて高電圧を発生させる。高電圧は正極の針状電極301Aに供給され、電極301Aの先端でコロナ放電が生じる。これにより、正イオンが発生し、電極301Aが設けられたイオン発生装置300のケースの孔からケース外に放出される。
負極側の回路についても、図28の回路のダイオードの向きを逆とするのみで、後は同様である。すなわち、スイッチ302Bが閉じると、負極の針状電極301Bの先端でもコロナ放電が生じ、これにより負イオンが発生してケース外に放出される。
ここで、正イオンは、水素イオン(H+)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、H+(H2O)m(mは任意の自然数)として表わされる。また負イオンは、酸素イオン(O2-)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、O2-(H2O)n(nは任意の自然数)として表わされる。
スイッチ302A,302Bは駆動制御部230に接続され、その制御によってON/OFFされる。両スイッチともONの場合には当該回路から正イオンおよび負イオンの両極性のイオンが放出され、いずれか一方のスイッチのみONの場合には当該回路から正イオンまたは負イオンの単極性のイオンが放出される。両スイッチともOFFの場合には当該回路からいずれのイオンも放出されない。
従来のイオン発生装置として機能する場合、駆動制御部230がいずれか一方のスイッチのみONさせることで、当該回路から単極イオン、たとえば負イオンを発生させる。
当該回路から正イオンおよび負イオンの両極性のイオンが放出される場合には、空気中の正イオンであるH+(H2O)m(mは任意の自然数)と、負イオンであるO2-(H2O)n(nは任意の自然数)とが略同等量発生することにより、両イオンが空気中の浮遊カビ菌やウィルスの周りを取り囲み、その際に生成される活性種の水酸化ラジカル(・OH)の作用により、浮遊カビ菌などを除去することが可能となる。
イオン発生装置300は、空気調和機1内の空気の流路において、フィルタよりも下流側に設置される。これにより、発生したイオンは、フィルタによって清浄された空気に乗って排気口から機外に放出される。
駆動制御部230は、イオン発生装置300をイオンを高濃度で発生させるモードで駆動させる場合にはイオン発生装置300に含まれるすべての回路のスイッチをONとし、その他の濃度のモードで駆動させる場合には、予め記憶されている所定数の回路のスイッチをONとしその他の回路のスイッチをOFFとする。このようにすることで、発生させるイオン濃度が制御される。駆動制御部230でのスイッチのON/OFFの制御結果は、発生させたイオン量に関する情報として表示制御部210および駆動制御部230に対して出力される。出力のタイミングは、予め設定されている所定の時間間隔や、表示制御部210および/または駆動制御部230から要求されたタイミングなどである。
なお、発生させたイオン量に関する情報は、駆動制御部230でのスイッチのON/OFFの制御結果に替えて、図示しない測定装置を含む場合には該測定装置での測定結果であってもよい。この場合、イオン発生装置300は発生させたイオン量に関する情報として該測定装置での測定結果を表示制御部210および駆動制御部230に対して出力する。
なお、発生させるイオン濃度を制御する方法の他の例としては、スイッチ302A,302BのON/OFFの間隔を制御する方法も挙げられる。この方法では簡易にイオン濃度を制御することができる。
<駆動制御の説明>
駆動制御部230は、センサ100からの検出結果を示す出力と空気調和機構である各装置300,400,500,600からの駆動状態を示す出力とを受け取り、これらに基づいて制御を行なう。
空気調和機1には、制御モードとしてユーザからの設定に従って各装置300,400,500,600の駆動を制御する手動モードと、自動的に各装置300,400,500,600の駆動を制御する自動モードとがある。駆動制御部230は、手動モードの場合にはスイッチ110からの制御信号に従って各装置300,400,500,600の駆動を制御する。一方、自動モードの場合には、後述する判定処理を行なって、その処理結果に従って各装置300,400,500,600の駆動を制御する。なお、手動モードである場合にも、駆動制御部230は、表示制御部210に後述する判定処理の結果に応じた情報を表示パネル130で報知させるための制御を行なう。
図29は、上記の制御を行なうための駆動制御部230の機能構成の具体例を示すブロック図である。図29では、駆動制御部230の機能が主にソフトウェア構成である例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、電気回路などのハードウェア構成で実現されてもよい。
図29を参照して、駆動制御部230は、センサ100の検出結果の入力を受け付けるための第1の入力部231と、センサ100の検出結果を用いて後述する「空気の汚染状態」を算出するための演算部232と、各装置300,400,500,600から当該装置の駆動状態を示す信号の入力を受け付けるための第2の入力部233と、算出された「空気の汚染状態」と各装置300,400,500,600の制御状況とを比較して空気の状態に対する空気調和機構の制御状況の適否を判定するための比較部234と、比較結果に応じた制御信号を出力するための出力部235と、比較結果に対応付けた報知情報を記憶するための記憶部236とを含む。
ここで「空気の汚染状態」とは、センサ100A〜100Cでの検出結果に基づいて算出される、空気中の汚染物質(所定の粒子または成分)の量を表わす値を指す。具体的には、センサ100A〜100Cそれぞれの検出結果を加算して得られる値を指す。たとえば、「空気の汚染状態」として、空気中の微生物量、空気中の埃量、空気中の花粉量、および空気中のガス量のそれぞれについて、所定のセンシング対象の空気量に対する割合(%)を算出し、各割合を加えて得られる値(%)を用いることができる。「空気の汚染状態」は、センシング対象の空気量における清浄ではない要素の量の割合を表わしていると言える。「空気の汚染状態」は、センサ100A〜100Cの検出結果に基づいた他の方法で算出されてもよい。
各センサでの検出結果の所定のセンシング対象の空気量に対する割合(%)を得るための、基準値とする所定のセンシング対象の空気量は、予め演算部232に記憶されているものであってもよいし、所定の登録動作によってたとえばスイッチ110などによって入力され、記憶されるものであってもよい。
空気中の微生物量の所定のセンシング対象の空気量に対する割合(%)を得るための演算を行なうため、センサ100Aにおいて微生物量が粒子個数として得られる場合、演算部232は、所定のセンシング対象の空気量(たとえば上述の検出時間あたりにケース5に導入された空気量Vs)中の微生物数の最大値Nmaxを記憶しておき、検出結果として入力される所定体積あたりの微生物の数Nをかかる最大値Nmaxで除することで、所定体積あたりの粒子数の最大値に対する微生物数の割合N/Nmaxを得る。または、センサ100Aにおいて微生物量が粒子濃度として得られる場合、演算部232は、所定のセンシング対象の空気量中の微生物濃度の最大値を記憶しておき、検出結果として入力される微生物の濃度をかかる最大値で除することで、濃度の最大値に対する微生物濃度の割合を得る。
空気中の埃量、花粉量、ガス量の所定のセンシング対象の空気量に対する割合(%)を得るための演算も同様に行なわれる。
演算部232は、さらに、上述のように算出された空気中の微生物量、空気中の埃量、空気中の花粉量、および空気中のガス量のそれぞれを加えて、「空気の汚染状態」を表わす値(%)を得る。「空気の汚染状態」を表わす値を得る方法の一例としては、空気中の微生物量、空気中の埃量、空気中の花粉量、および空気中のガス量のそれぞれに予め規定された係数を乗じた上で加える方法が挙げられる。たとえば、空気中の埃量を表わす係数を乗じた後の値が20点、空気中の微生物量を表わす係数を乗じた後の値が25、および空気中のガス量を表わす係数を乗じた後の値が10で得られた場合、「空気の汚染状態」を表わす値はそれらを加えて55%で得られる。なお、この場合は、すべての項目の値が100%でなくても空気状態は100%となる場合がある。たとえば、空気中の埃量を表わす係数を乗じた後の値が40、空気中の微生物量を表わす係数を乗じた後の値が40、および空気中のガス量を表わす係数を乗じた後の値が20となった場合には、「空気の汚染状態」を表わす値はそれらを加えて100%となる。なお、ここでの係数は所定の係数に限定されない。たとえば、すべての項目の値が100%となるときに「空気の汚染状態」を表わす値が100%となるよう設定されていてもよい。
なお、「空気の汚染状態」を表わす値を得る方法の他の例としては、空気中の微生物量、空気中の埃量、空気中の花粉量、および空気中のガス量のそれぞれについて予め規定値を定め、該規定値に対するそれぞれのセンサ出力値の割合(%)を用いて算出する方法も挙げられる。
図30は、判定処理の流れを示すフローチャートである。図30のフローチャートに示される処理は、制御装置200に含まれる図示しないCPUがメモリに記憶されるプログラムを読み出して実行することによって図1(A)および図29に示された各機能を発光させて実現される。
図30を参照して、駆動制御部230は、はじめにS101で、メモリのセンサ100から出力された検出結果を示す値を記憶するための領域と、各装置300,400,500,600から出力された当該装置の駆動状態を示す値を記憶するための領域とを初期化する。
次に、S103で駆動制御部230は、センサ100から出力された信号を受信することで、センサ100A〜100Cのそれぞれでの検出値、および温度センサで検出された温度、湿度センサで検出された湿度をメモリの所定領域に書き込む。そして、S105で駆動制御部230は、センサ100A〜100Cでの検出値に基づいて「空気の汚染状態」を算出する。
また、S107で駆動制御部230は、各装置300,400,500,600から出力された信号を受信することで、装置300,400,500,600それぞれの制御状況を表わす情報をメモリの所定領域に書き込む。制御状況を表わす情報は、具体的には、イオン発生装置300からの信号に基づいて現在設定されているイオン濃度、送風装置400からの信号に基づいて現在設定されている風量、湿度調整装置500からの信号に基づいて現在設定されている湿度、温度調整装置600からの信号に基づいて現在設定されている温度、が該当する。
S109で駆動制御部230は、現在の空気の汚染状態と各装置300,400,500,600の現在の制御状況とを比較する。具体的には、駆動制御部230は各装置300,400,500,600における制御状況を空気の汚染状態と比較可能とするような換算式を記憶しており、比較対象とする装置の制御状況を該換算式で比較可能な値に換算してS105で算出された空気の汚染状態と比較する。
比較の結果、空気の汚染状態が各装置300,400,500,600における制御状況を表わす値よりも小さい場合(S109で「状態<能力」)、駆動制御部230は、現在の各装置300,400,500,600の制御状況が現在の空気の状態に対して過剰である「過剰駆動状態」であると判定する。この場合、S111で駆動制御部230は、表示パネル130に省エネルギーを促すような警告表示をさせる。なお、S111での警告は表示パネル130での表示には限定されず、音声(ブザー、チャイム)やメロディや光やテキスト表示やそれらの組み合わせであってもよい。
なお、予め、判定結果に対応付けて警告のための情報が記憶部236に記憶されている。「過剰駆動状態」であるとの判定結果に対しては、省エネルギーを促すような警告内容である警告情報が記憶されている。そこで、この場合、駆動制御部230では当該警告情報を読み出して、表示させるための制御信号と共に表示制御部210に入力する。
このとき、制御モードが手動モードである場合には(S113で「手動」)、S115で駆動制御部230は現在の各装置300,400,500,600の制御状況を維持する。しかしながら、制御モードが自動モードである場合は(S113で「自動」)、S117で駆動制御部230は、現在の空気の汚染状態に対して各装置300,400,500,600の制御状況が適切になるような制御を実行する。S117の制御の具体例としては、具体的には、装置300,400,500,600の内の制御対象の装置の制御状況を、予め規定しているランク分だけ清浄能力を落とす方向に変更する制御が挙げられる。たとえば、イオン発生装置300におけるイオンの発生量を所定量だけ減少させる制御が挙げられる。またたとえば、送風装置400における送風量を所定量だけ減少させる制御が挙げられる。このための制御信号もまた、予めこの判定結果である「過剰駆動状態」であるとの判定結果に対応付けて記憶部236に記憶されている。
さらにこの場合、手動モードから自動モードに変更する指示入力を受け付けてもよいし、逆に、自動モードから手動モードに変更する指示入力を受け付けてもよい。その場合、駆動制御部230は制御モードを指示されたモードに変更し、S115の処理またはS117の処理を実行する。
S109での比較の結果、空気の汚染状態が各装置300,400,500,600における制御状況を表わす値とほぼ同等である場合(S109で「状態≒能力」)、駆動制御部230は、現在の各装置300,400,500,600の制御状況が現在の空気の状態に対して適切である「適正駆動状態」であると判定する。この場合、S119で駆動制御部230は、現在の各装置300,400,500,600の制御状況を維持するための制御信号を出力する。
S109での比較の結果、空気の汚染状態が各装置300,400,500,600における制御状況を表わす値よりも大きい場合(S109で「状態>能力」)、駆動制御部230は、現在の各装置300,400,500,600の制御状況が現在の空気の状態に対して過少である「過少駆動状態」であると判定する。この場合、S121で駆動制御部230は、表示パネル130に各装置300,400,500,600の制御モードのアップを促すような警告表示をさせる。なお、S121での警告も表示パネル130での表示には限定されず、音声(ブザー、チャイム)やメロディや光やテキスト表示やそれらの組み合わせであってもよい。このための警告情報も、予め、「過少駆動状態」であるとの判定結果に対応付けて記憶部236に記憶されている。
このとき、制御モードが手動モードである場合には(S123で「手動」)、S125で駆動制御部230は現在の各装置300,400,500,600の制御状況を維持する。しかしながら、制御モードが自動モードである場合は(S123で「自動」)、S127で駆動制御部230は、現在の空気の汚染状態に対して各装置300,400,500,600の制御状況が適切になるような制御を実行する。
さらにこの場合、手動モードから自動モードに変更する指示入力を受け付けてもよいし、逆に、自動モードから手動モードに変更する指示入力を受け付けてもよい。その場合、駆動制御部230は制御モードを指示されたモードに変更し、S125の処理またはS127の処理を実行する。
S127の制御の具体例としては、具体的には、装置300,400,500,600の内の必要な装置の制御状況を、予め規定しているランク分だけ清浄能力を挙げる方向に変更する制御が挙げられる。たとえば、イオン発生装置300におけるイオンの発生量を所定量だけ増加させる制御が挙げられる。またたとえば、送風装置400における送風量を所定量だけ増加させる制御が挙げられる。
所定の判定タイミングで以上の判定および制御を行なった後、駆動制御部230は次の判定タイミングに達するまで待機する。そして、次の判定タイミングに達すると(S129でYES)、S103以降の処理を繰り返す。好ましくは、駆動制御部230は、当該空気清浄機1が稼動している間、所定の時間間隔でS103以降の処理を繰り返す。これにより、空気調和機構の制御状況が空気の状態に対してバランスのよい状態となる。
以上の処理については、後に、表示例と併せて具体的に説明する。
<表示制御の説明>
表示制御部210は、センサ100から受信した検出結果および各装置300,400,500,600での制御状況を表示パネル130に表示させるための処理を実行する。ここでは、具体例として、表示制御部210は、空気中の微生物量、空気中の埃量、空気中の花粉量、および空気中のガス量を総合して得られた空気の汚染状態と、送風装置400からの信号より得られた風量とを表わした表示画面を表示パネル130に表示させるを挙げて、説明する。装置300,400,500,600のうちの他の装置での制御状況を表示する場合も同様である。
図31は、表示制御部210の機能構成の具体例を示すブロック図である。図31では、表示制御部210の機能が主にソフトウェア構成である例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、電気回路などのハードウェア構成で実現されてもよい。
図31を参照して、表示制御部210は、センサ100からの検出結果の入力および装置300,400,500,600からの制御状況を示す信号の入力を受け付けるための入力部201と、後述する表示量を演算するための演算部202と、表示データを生成するための生成部203と、表示データを表示パネル130に対して出力し画面表示を行なわせるための出力部204とを含む。
図32(A)は、表示画面の具体例を示す図である。図32(A)を参照して、表示制御部210は、全割合(100%)に相当する長さの表示バー131において、現時点での空気の汚染状態をその値に応じた長さの表示セグメント131Aで表わす。「空気の汚染状態」は駆動制御部230での制御において算出されたものと同じである。演算部202は演算部232と同様にして空気の汚染状態を算出してもよいし、演算部232から演算結果を取得してもよい。
表示バー131としては、所定数のライト(たとえばLED等)を連続してなるものであって、そのうちの「空気の汚染状態」として表わされる値に応じた数のライトを点灯させることで表示セグメント131Aを表示するものが挙げられる。または、表示バー131は、液晶画面である表示パネル130上で表示される所定長さの矩形形状であって、そのうちの「空気の汚染状態」として表わされる値に応じた長さ部分が他の部分と表示形態が異なるものであってもよい。
演算部202は、算出された空気の状態を表わす値に基づいて表示セグメント131Aの長さを算出する。ここでは、予め100%に対応した表示バー131の長さまたは表示バー131を形成するライトの数を記憶しており、それに対して算出された空気の汚染状の値(%)に対応した長さ、またはライトの数を算出する。
さらに、演算部202は、図32(A)に示されるように、入力された装置300,400,500,600での制御状況のうちの表示対象とする送風装置400の制御状況を表示するための表示領域132に当該制御状況を表示する。そのため、演算部202は、表示領域132における当該制御状況を表わす表示位置を算出する。
表示領域132としても、所定数のライト(たとえばLED等)を連続してなるものであって、そのうちの送風装置400の制御状況に応じた位置や数のライトを点灯させることで当該制御状況を表示させるものが挙げられる。
表示領域132の表示幅は表示バー131の表示幅と対応しており、表示領域132の表示幅は、表示バー131の全表示幅に対応した空気の汚染状態に対して適正な制御状況を表わすものである。演算部202は、予め各装置300,400,500,600の制御状況について表示バー131の全表示幅に対応した空気の汚染状態に対して適正な制御状況を記憶しており、それに対する現在の制御状況の割合を算出することで、表示領域132における表示位置を特定する。
なお、表示領域132における表示位置は、駆動制御部230に記憶されている換算式を用いて、上記S109で各装置300,400,500,600からの出力値を空気の汚染状態と比較可能な値に換算したときの、換算後の値の表示バー131での表示位置に相当する。従って、演算部202は、駆動制御部230の上記処理で得られた換算された値を取得するようにしてもよい。
制御状況を示す表示位置を決定する他の方法も挙げられる。すなわち、送風装置400の制御状況を反映して、たとえば、送風装置400における風量のレベルが「弱」「中」「強」の3段階ならば、「強」のときに表示領域132の全表示幅に相当する位置、「中」のときに全表示幅の2/3の位置、「弱」のときに全表示幅の1/3の位置と特定する、などの方法が挙げられる。この方法では、3段階以上の多段階であっても、同様に全表示幅に対しての比率で表示位置を特定することができる。
具体例として、送風装置400からの制御状況を示す信号に基づいてその制御状況を表示する場合、演算部202は、表示バー131の全表示幅に対応した空気の汚染状態に対して適正な風量を表示領域132の全表示幅とし、送風装置400からの信号から得られる現在設定されている風量の上記適正な風量に対する割合を算出して、表示領域132の全表示幅に対する該割合に相当する位置をその制御状況に応じた位置として特定する。
生成部203は、演算部202で算出された表示セグメント131Aの長さ(またはライトの数)および表示領域132上の制御状況を表わす表示位置に基づいて、図32(A)に示されたような画面を表示パネル130に表示させるための表示データを生成する。出力部204は、生成された表示データを表示パネル130に対して出力し、該表示データで表わされる表示画面を表示パネル130で表示させる。
なお、図32(A)は表示画面の一例であって、制御状況の表示の他の例として、たとえば図32(B)に示されたように、予め各風量に応じた表示セグメントを設け、現在設定されている風量に該当する表示セグメントを点灯するような表示方法であってもよい。または、図32(C)に示されるように、表示領域132は表示バー131と重なって設けられ、表示バー131内に空気の汚染状態を表わす表示セグメント131Aが表示されると共に、現在設定されている風量に相当する位置が点灯するような表示方法であってもよい。または、図32(D)に示されるように、表示領域132が表示バー131と同様の構成であって、現在設定されている風量に該当する位置が点灯するような表示方法であってもよい。
<表示と駆動制御との具体例>
(第1の例)
図33(A)は、あるタイミングにおける表示画面の具体例を示す図である。この状態において判定タイミングに達し、駆動制御部230において判定処理が行なわれるものとする。
図33(A)を参照して、このとき、空気の汚染状態を示す表示セグメント131Aの表示幅は、現在設定されている風量を示す表示位置を越えている。従って、この場合、駆動制御部230において「過少駆動状態」であると判定される。そして、図示しない、警告表示がなされて、風量が不足している旨、および空気の汚染状態が進んでいる旨が報知される。
また、自動制御モードである場合には、駆動制御部230においてS127の制御が行なわれ、送風装置400の風量を増加するように制御される。この制御によって送風装置400からの風量が増加し、それによって空気の汚染状態が減少する。そして、図33(B)に示されるように、空気の汚染状態を示す表示セグメント131Aの表示幅が現在設定されている風量を示す表示位置を下回ると、駆動制御部230において「適正駆動状態」であると判定され、その駆動状態が維持される。
(第2の例)
図34(A)は、あるタイミングにおける表示画面の具体例を示す図である。この状態において判定タイミングに達し、駆動制御部230において判定処理が行なわれるものとする。
図34(A)に示されるように、表示制御部210は、装置300,400,500,600の内の複数の装置の制御状況を表示するようにしてもよい。図34(A)の例では、イオン濃度と風量とが表示されている。
図34(A)を参照して、このとき、空気の汚染状態を示す表示セグメントの表示幅はイオン濃度の表示位置および風量の表示位置のいずれも上回っていない。従って、この場合、S109で駆動制御部230において「適正駆動状態」と判定されてもよい。
しかしながら、第2の例として、駆動制御部230は、センサ100でのそれぞれの検出結果のうち、装置300,400,500,600のそれぞれに対応する項目について、該装置の制御状況と比較する。たとえば、イオン濃度に関しては、ガスセンサでの検出結果よおび微生物センサでの微生物の検出結果が対応する項目とされ、現在設定されているイオン濃度とこれらセンサでの検出結果とが比較される。
対応する項目の具体例として、イオン発生装置に対してはガスセンサでの検出結果や微生物センサでの微生物の検出結果や花粉センサでの検出結果が該当する。送風装置に対しては微生物センサでの埃の検出結果や花粉センサでの検出結果が該当する。空気調和機1が空気清浄機能としてフィルタや活性炭フィルタを採用するものである場合には、さらに、ガスセンサでの検出結果も該当し得る。湿度調整装置500に対しては湿度センサでの検出結果および微生物センサでの微生物の検出結果が該当し、温度調整装置600に対しては温度センサでの検出結果および微生物センサでの微生物の検出結果が該当する。
図34(A)に表わされた空気の汚染状態の内訳として、ガスセンサでの検出結果と微生物センサでの微生物の検出結果とが、それぞれ図34(B)に示されるような内訳である場合、いずれの検出結果を表わす表示セグメントも現在設定されているイオン濃度の表示位置を上回っていない。そのため、この内訳である場合には、駆動制御部230は「適正駆動状態」と判定する。
一方、図34(A)に表わされた空気の汚染状態の内訳として、ガスセンサでの検出結果と微生物センサでの微生物の検出結果とが、それぞれ図34(C)に示されるような内訳である場合、微生物センサでの微生物の検出結果を表わす表示セグメントが現在設定されているイオン濃度の表示位置を上回っている。そのため、この内訳である場合には、駆動制御部230はイオン発生装置に関して「過少駆動状態」と判定し、自動制御モードである場合にはイオン濃度を増加させるようイオン発生装置を制御する。すなわち、第2の例の場合、空気の汚染状態を表わす表示セグメントがイオン濃度の表示位置を下回っていても、空気の汚染状態の内訳として微生物センサでの微生物の検出結果を表わす表示セグメントやガスセンサでの検出結果を表わす表示セグメントが一つでもイオン濃度の表示位置を上回っているなら、イオン発生装置に関して「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告や自動制御を行なう。
第2の例の場合、空気の汚染状態を表わす表示セグメントがイオン濃度の表示位置を上回っていても、空気の汚染状態の内訳として微生物センサでの微生物の検出結果を表わす表示セグメントやガスセンサでの検出結果を表わす表示セグメントがイオン濃度の表示位置を上回っていない場合には、イオン発生装置に関しては「過少駆動状態」と判定しないようにしてもよい。なぜなら、この場合は、イオン濃度に関連しないたとえば埃等の項目を要因として空気が汚染していると考えられるからである。
なお、空気の汚染状態を表わす表示セグメントが風量の表示位置を上回った場合は、その内訳に関わらず送風装置に関して「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告や自動制御を行なうようにしてもよい。
(第3の例)
図35は、あるタイミングにおける表示画面の具体例を示す図である。この状態において判定タイミングに達し、駆動制御部230において判定処理が行なわれるものとする。図35の例でも、装置300,400,500,600の内の複数の装置の制御状況が表示され、具体的には、イオン濃度と風量とが表示されている。
第2の例では、空気の汚染状態を表わす表示セグメントが風量の表示位置を上回った場合は、その内訳に関わらず送風装置に関して「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告や自動制御を行なうものとしている。しかしながら、第3の例では、表示される制御状況のそれぞれについて、空気の汚染状態の内訳の対応する項目について判定して、それぞれの装置について警告や自動制御を行なう。
具体的には、図35に表わされた空気の汚染状態の内訳として、ガスセンサでの検出結果と微生物センサでの微生物の検出結果と微生物センサでの埃の検出結果とが、それぞれ図36(A)に示されるような内訳である場合、イオン濃度に関しては、対応する項目であるガスセンサでの検出結果も微生物センサでの微生物の検出結果も表示位置は上回っていない。そのため、イオン発生装置に関して駆動制御部230は「適正駆動状態」と判定する。
しかしながら、風量に関していは対応する項目である微生物センサでの埃の検出結果の表示位置が上回っている。そのため、送風装置に関して駆動制御部230は「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告を行なうと共に自動制御モードである場合には風量を増加させるよう送風装置を制御する。
図35に表わされた空気の汚染状態の内訳として、ガスセンサでの検出結果と微生物センサでの微生物の検出結果と微生物センサでの埃の検出結果とが、それぞれ図36(B)に示されるような内訳である場合、イオン濃度に関しては、対応する項目であるガスセンサでの検出結果の表示位置は上回っていないものの微生物センサでの微生物の検出結果の表示位置が上回っている。そのため、イオン発生装置に関して駆動制御部230は「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告を行なうと共に自動制御モードである場合にはイオン発生量を増加させるようイオン発生装置を制御する。
風量に関しては、対応する項目である微生物センサでの埃の検出結果の表示位置が上回っていない。そのため、送風装置に関して駆動制御部230は「適正駆動状態」と判定する。
図35に表わされた空気の汚染状態の内訳として、ガスセンサでの検出結果と微生物センサでの微生物の検出結果と微生物センサでの埃の検出結果とが、それぞれ図36(C)に示されるような内訳である場合、イオン濃度に関しては、対応する項目であるガスセンサでの検出結果の表示位置は上回っていないものの微生物センサでの微生物の検出結果の表示位置が上回っている。そのため、イオン発生装置に関して駆動制御部230は「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告を行なうと共に自動制御モードである場合にはイオン発生量を増加させるようイオン発生装置を制御する。
また、風量に関しては、対応する項目である微生物センサでの埃の検出結果の表示位置が上回っている。そのため、送風装置に関して駆動制御部230は「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告を行なうと共に自動制御モードである場合には風量を増加させるよう送風装置を制御する。
すなわち、第3の例では、空気の汚染状態に関わらず、イオン濃度に対応した項目(菌および臭い)の検出結果のいずれか1つでも表示セグメントがイオン濃度の表示位置を上回っている場合には、イオン発生装置に関して「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告を行なうと共に自動制御モードである場合にはイオン発生量を増加させるようイオン発生装置を制御する。
また、空気の汚染状態に関わらず、風量(空気清浄機能)に対応した項目(埃等)の検出結果のいずれか1つでも表示セグメントが風量の表示位置を上回っている場合には、送風装置に関して「過少駆動状態」と判定し、その旨の警告を行なうと共に自動制御モードである場合には風量を増加させるよう送風装置を制御する。
なお、イオン濃度に対応した項目の検出結果の表示セグメントがいずれもイオン濃度の表示位置を下回り、かつ、風量に対応した項目の検出結果の表示セグメントがいずれも風量の表示位置を下回る場合には、駆動制御部230はイオン発生装置についても送風装置についても「適正駆動状態」と判定し、警告等は行なわない。
さらに、好ましくは、現在表示されている検出結果とは異なる項目が原因として「過少駆動状態」と判定された場合には、表示制御部210は、その判定に用いた項目を空気の汚染状態と共に表示するよう表示画面を切り替える。
<実施の形態の効果>
上述の制御および表示が行なわれることで、空気調和機1では検出された空気の状態に応じてイオン発生装置や送風装置などの制御を適正に行なうことができる。すなわち、手動モードの場合には上述の警告によってユーザは適正な制御レベルを指示することができ、自動モードである場合には自動的に適正な制御状況とされる。
これにより、空気の状態を適正にできると共に、過剰な駆動を抑えて省エネルギーも実現できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 空気調和機、2 高圧電源、3 皮膜、4 支持基板、5 ケース、5A 捕集室、5B 検出室、5C 壁、5C’ 孔、6 発光素子、7 レンズ、8 集光レンズ、9 受光素子、10 導入孔、10A,11A 遮光部、10a,10b 遮光板、11 排出孔、12 集治具、12A 捕集ユニット、13 アパーチャ、14 フィルタ、15 照射領域、16A,16B シャッタ、17 放電電極、20 センサ機構、30 信号処理部、31 フィルタ回路、32 パルス幅測定回路、33,34 電圧変換回路、35 増幅回路、36 電圧比較回路、40 測定検出部、41 制御部、42,205 記憶部、43,204 出力部、44,201 入力部、45 算出部、46 外部接続部、47 クロック発生部、48 駆動部、50 空気導入機構、50A ファン、51,52 領域、53 直線、60 ブラシ、65A カバー、65B アダプタ、71,72,73,74,75,76,77,78 曲線、91 ヒータ、100,100A,100B,100A,100B,100C センサ、110,302A,302A,302B,302B スイッチ、130 表示パネル、131 表示バー、131A 表示セグメント、132 表示領域、150 通信部、200 制御装置、201 入力部、202 演算部、203 生成部、204 出力部、210 表示制御部、220 検出制御部、230 駆動制御部、231 第1の入力部、232 演算部、233 第2の入力部、234 比較部、235 出力部、236 記憶部、300 イオン発生装置、301A,301B 電極、303A,303B,303A 高圧発生回路、400 送風装置、411 計算部、500 湿度調整装置、600 温度調整装置。

Claims (8)

  1. 空気中の所定の粒子を検出するための第1のセンサと、
    空気を調和させるための空気調和機構と、
    前記第1のセンサと前記空気調和機構とに接続された、前記空気調和機構を制御するための制御装置とを含み、
    前記制御装置は、前記空気調和機構の制御状況と前記第1のセンサでの検出結果とに基づいて、前記空気調和機構の制御状況の適否を判定し、その判定結果に基づく制御を行なう、空気調和機。
  2. 前記制御装置は、
    前記第1のセンサの検出結果と、前記空気調和機構の制御状況との入力を受け付けるための入力手段と、
    前記空気の状態を表わす値として、前記粒子についての基準とする所定量に対する前記検出結果の割合を算出するための算出手段と、
    前記空気調和機構の制御状況を表わす値と前記空気の状態を表わす値とを比較することにより、前記空気の状態に対する前記空気調和機構の制御状況の適否を判定するための判定手段とを含み、
    前記判定の結果に基づく情報を報知するための報知手段を備える、請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記報知は、前記空気調和機構の制御状況を前記空気の状態に対応したバランスに変更させるためのものであり、
    前記制御装置は、前記報知に用いる情報を記憶するための記憶手段をさらに含み、
    前記報知に用いる情報は前記判定の結果に対応付けられている、請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記制御装置は、前記空気調和機構に対して前記判定の結果に応じた制御信号を出力するための出力手段をさらに含む、請求項2または3に記載の空気調和機。
  5. 前記第1のセンサとは異なる粒子または成分を検出するための第2のセンサを含み、
    前記算出手段は、前記空気の状態を表わす値として、前記粒子または成分の種類ごとの前記所定量に対する割合を算出すると共に、すべての種類の粒子または成分についての前記所定量に対する割合を算出する、請求項2〜4のいずれかに記載の空気調和機。
  6. 前記判定手段は、前記空気調和機構の制御状況を表わす値と、当該空気調和機構に予め対応付けられている粒子または成分の種類についての前記検出結果から算出された前記空気の状態を表わす値とを比較する、請求項5に記載の空気調和機。
  7. 前記制御手段は、前記判定を所定の時間間隔で繰り返す、請求項1〜6のいずれかに記載の空気調和機。
  8. 前記空気調和機構は、イオン発生装置、送風装置、湿度調整装置、および温度調整装置のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の空気調和機。
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