JP5923016B2 - 微生物検出システム及び微生物の検出方法 - Google Patents

微生物検出システム及び微生物の検出方法 Download PDF

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本発明は環境評価技術に関し、特に微生物検出システム及び微生物の検出方法に関する。
バイオクリーンルーム等のクリーンルームにおいては、粒子検出装置を用いて、飛散している微生物等の粒子が検出され、記録される(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照。)。粒子の検出結果から、クリーンルームの空調機器の劣化具合を把握可能である。また、クリーンルームで製造された製品に、参考資料として、クリーンルーム内の粒子の検出記録が添付されることもある。光学式の粒子検出装置は、例えば、クリーンルーム中の気体を吸引し、吸引した気体に光を照射する。気体に粒子が含まれていると、粒子によって光が散乱されるため、気体に含まれる粒子の数や大きさ等を検出することが可能となる。
特開2011−83214号公報
長谷川倫男他,「気中微生物リアルタイム検出技術とその応用」,株式会社山武,azbil Technical Review 2009年12月号,p.2-7,2009年
本発明は、信頼性の高い微生物検出システム及び微生物の検出方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様によれば、(a)気体を吸引し、気体に光を照射して気体に含まれる微生物を検出する微生物検出装置と、(b)微生物検出装置で光を照射された微生物の培地を格納可能なチャンバと、(c)光を照射された気体が排出される微生物検出装置に設けられた排出口と、チャンバに設けられた注入口と、を接続するパイプと、を備える、微生物検出システムが提供される。
また、本発明の態様によれば、(a)微生物検出装置に気体を吸引し、気体に光を照射して気体に含まれる微生物を検出することと、(b)パイプを介して、微生物検出装置に設けられた排出口からチャンバに設けられた注入口に、光を照射された気体を送ることと、(c)チャンバ内に配置された培地に、微生物検出装置で光を照射された微生物を吸着させることと、を含む、微生物の検出方法が提供される。
本発明によれば、信頼性の高い微生物検出システム及び微生物の検出方法を提供可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る微生物検出システムの模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光学式微生物検出装置の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光源素子の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光学式微生物検出装置の光学系の変形例の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るチャンバの模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る微生物検出システムが備える中央演算処理装置の模式図である。 本発明の第3の実施の形態に係る微生物検出システムの模式図である。 本発明の第4の実施の形態に係る微生物検出システムの模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る微生物が発する蛍光の強度の時間変化を示す第1のグラフである。 本発明の第5の実施の形態に係る微生物が発する蛍光の強度の時間変化を示す第1のグラフである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る微生物検出システムは、図1に示すように、気体を吸引し、気体に光を照射して気体に含まれる微生物を検出する光学式微生物検出装置10と、光学式微生物検出装置10で光を照射された微生物の培地を格納可能なチャンバ20と、光を照射された気体が排出される光学式微生物検出装置10に設けられた排出口と、チャンバ20に設けられた注入口と、を接続するパイプ19と、を備える。
光学式微生物検出装置10は、例えば図2に示すように、光を発する光源素子1と、光源素子1が装着される台座2と、光源素子1から放射された光を平行光にする照射側平行光レンズ11と、平行光を集光する照射側集光レンズ12と、照射側集光レンズ12で集光された光に微生物を含む気流を横切らせる噴射機構3と、を備える。噴射機構3は、例えば気流の流速を変化させるためのエアバルブを備えていてもよい。
台座2に装着された光源素子1は、例えば図3に示すように、基板101と、基板101の表面に沿って設けられたアノード電極102と、カソード電極103と、基板101上に配置された発光ダイオード(LED)チップ104と、を備える。アノード電極102と、LEDチップ104と、は、ワイヤボンディング105で電気的に接続される。また、カソード電極103と、LEDチップ104と、は、ワイヤボンディング106で電気的に接続される。基板101上には、LEDチップ104を取り囲むように、リフレクタ107が配置される。また、LEDチップ104は、透明樹脂108で封止される。
光源素子1が発する光は、可視光であっても、紫外光であってもよい。光が可視光である場合、光の波長は、例えば400乃至410nmの範囲内であり、例えば405nmである。光が紫外光である場合、光の波長は、例えば310乃至380nmの範囲内であり、例えば355nmである。ただし、光源素子1が発する光の波長は、検出対象の微生物の種類によって決定され、これらの数値に限定されない。図2に示す光源素子1を保持する台座2は、光学式微生物検出装置10の筐体31に固定されている。
噴射機構3は、ファン等によって筐体31の外部から気体を吸引し、ノズル等を介して、吸引した気体を照射側集光レンズ12の焦点に向けて噴射する。照射側集光レンズ12で集光された光の進行方向に対して、噴射機構3から噴射される気流の進行方向は、例えば、略垂直に設定される。ここで、気流に微生物が含まれていると、微生物に当たった光がミー散乱により散乱し、散乱光が生じる。また、光を照射された微生物に含まれるトリプトファン、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、及びリボフラビン等が、蛍光を発する。なお、気体は、必ずしも照射側集光レンズ12の焦点に向けて噴射される必要はない。例えば、気体は、光を横切る限りにおいて、照射側集光レンズ12の焦点から外れた位置に噴射されてもよい。
微生物の例としては細菌が含まれる。細菌の例としては、グラム陰性菌、グラム陽性菌、及びカビ胞子を含む真菌が挙げられる。グラム陰性菌の例としては、大腸菌が挙げられる。グラム陽性菌の例としては、表皮ブドウ球菌、枯草菌芽胞、マイクロコッカス、及びコリネバクテリウムが挙げられる。カビ胞子を含む真菌の例としては、アスペルギルスが挙げられる。照射側集光レンズ12で集光された光を横切った気流は、排気機構によって筐体31に設けられている排出口から図1に示すパイプ19に排気される。
光学式微生物検出装置10は、噴射機構3が噴射した気流を横切った光を平行光にする検出側平行光レンズ13と、検出側平行光レンズ13で平行光にされた光を集光する検出側集光レンズ14と、をさらに備える。気流に含まれる微生物によって散乱光が生じた場合、散乱光も、検出側平行光レンズによって平行光にされ、その後、検出側集光レンズ14で集光される。
検出側集光レンズ14の焦点には、微生物によって散乱した光を検出する散乱光検出部16が配置されている。散乱光検出部16としては、フォトダイオード及び光電子増倍管等が使用可能である。散乱光検出部16が散乱光を検出した回数から、微生物の数を計測することが可能である。また、微生物による散乱光の強度は、微生物の粒径と相関する。したがって、散乱光検出部16で散乱光の強度を検出することにより、光学式微生物検出装置10が配置された環境を飛散する微生物の粒径を求めることが可能である。
光学式微生物検出装置10の筐体31内部には、例えば噴射機構3から噴射される気流と平行に、凹面ミラーである集光ミラー15がさらに配置されている。集光ミラー15は、気流に含まれる微生物が発した蛍光を集光する。集光ミラー15の焦点には、蛍光を検出する蛍光検出部17が配置されている。散乱光検出部16が散乱光を検出し、かつ蛍光検出部17が蛍光を検出しなかった場合、気流に含まれる粒子が非生物粒子であることが分かる。散乱光検出部16が散乱光を検出し、かつ蛍光検出部17が蛍光を検出した場合、気流に含まれる粒子が微生物等の生物粒子であることが分かる。また、蛍光検出部17が蛍光を検出した回数から、微生物の数を計測することが可能である。例えば、散乱光検出部16及び蛍光検出部17には、検出した光強度及び蛍光強度をリアルタイムに統計処理するコンピュータが接続される。
なお、光学式微生物検出装置10における光学系は、図2に示した例に限られない。例えば、図4に示すように、平行光レンズ51で平行光にされた光に、微生物を含む気流を横切らせてもよい。
光学式微生物検出装置10で光を照射された気体は、図1に示すパイプ19を経てチャンバ20に送り込まれる。図5に示すように、パイプ19にはバルブ21が設けられていてもよい。チャンバ20には、例えばシャーレ22が格納される。シャーレ22には、培地23が入れられている。光学式微生物検出装置10で検査された気体に含まれている微生物の少なくとも一部が、培地23に吸着され、培地23上で培養される。培地23上で培養された微生物は、適宜染色され、光学式顕微鏡等で観察される。
第1の実施の形態に係る微生物検出システムは、チャンバ20内の温度を制御する温度制御装置をさらに備えていてもよい。温度制御装置は、例えば内部に冷媒が供給される温度調整パイプ24を備える。あるいは、温度制御装置は、ペルティエ素子を備えていてもよい。人の病原菌は、ほとんどが中温菌であり、5℃以下ではほとんど増殖しない。食品中の微生物の最低増殖温度については、細菌及びカビでは−11℃、酵母では−10℃とされている。細菌は凍結状態では徐々に死滅するが、かなりの長期間の生存は可能である。そのため、細菌が徐々に死滅するも、増殖しない程度の温度である−20℃から−10℃の範囲にチャンバ20内を冷却する急速冷却装置を微生物検出システムは備えていてもよい。
また、第1の実施の形態に係る微生物検出システムは、チャンバ20内の湿度を制御する湿度制御装置をさらに備えていてもよい。湿度制御装置は、例えば、湿度センサ25及び乾燥気流供給パイプ26を備える。湿度センサ25は、チャンバ20内の湿度を検出する。湿度センサ25が検出した湿度の値が所定の値よりも高い場合は、乾燥気流供給パイプ26から乾燥空気がチャンバ20内に供給され、チャンバ20内の湿度が制御される。一般に細菌は水分活性の高い食品で増殖するが、酵母は比較的水分活性の低い食品で増殖し、カビではさらに水分活性の低い食品でも増殖する。ただし、好塩性細菌は水分活性が非常に低くても増殖し、耐乾性カビや耐浸透圧性酵母ではさらに低い水分活性でも増殖が可能である。したがって、水分活性が低くても増殖可能な微生物が検出対象である場合は、湿度制御装置でチャンバ20内を除湿するとよい。
チャンバ20内の気体は、図1に示すパイプ29、ろ過装置30、及びパイプ39を介して吸引装置40で吸引される。図5に示すように、パイプ29にはバルブ27が設けられていてもよい。図1に示すろ過装置30は、例えばHEPA(high efficiency particulate air)フィルタを備え、微生物等が吸引装置40を経て大気中に排出されるのを防止する。吸引装置40としては、例えばポンプ等が使用可能である。
従来においては、光学式微生物検出装置で検査された気体は、例えば大気中に直接放出されていた。そのため、光学式微生物検出装置で微生物を検出しても、検出された微生物が証拠として残らないという問題がある。これに対し、第1の実施の形態に係る微生物検出システムによれば、光学式微生物検出装置10で検査された気体に含まれていた微生物を培地で捕捉して培養することが可能となる。したがって、光学式微生物検出装置10で検出された微生物を証拠として残すことが可能となる。よって、光学式微生物検出装置10の検出結果の信頼性を高めることが可能となる。
(第2の実施の形態)
微生物は、光学式微生物検出装置10における露光量が増えるほど衰弱し、死滅する場合がある。露光によって一定量の微生物が死滅すると、図5に示した培地23において微生物が繁殖せず、光学式微生物検出装置10が配置された環境に、生きている微生物が浮遊していた証拠を得ることができない。そのため、光学式微生物検出装置10における微生物の露光量は、光を照射された微生物の一定量が培地23において繁殖可能な程度に設定されることが好ましい。
ここで、第2の実施の形態に係る微生物検出システムは、図6に示す中央演算処理装置(CPU)300をさらに備える。CPU300は、図1に示す光学式微生物検出装置10に電気的に接続されている。図6に示すCPU300には、入力装置321及び出力装置322が接続されている。入力装置321としては、キーボード及びマウス等が使用可能である。出力装置322としては、ディスプレイ、プリンタ、及びスピーカ等が使用可能である。
CPU300は、露光条件記憶装置301及び露光条件設定部302を含む。露光条件記憶装置301は、微生物の種類毎に、光を照射された微生物の一定量が死滅せずに図5に示す培地23において繁殖可能な露光条件の情報を保存する。当該露光条件の情報は、予め実験等により取得され、露光条件記憶装置301に書き込まれたものである。図6に示す入力装置321から検出対象の微生物の種類が入力されると、露光条件設定部302は、露光条件記憶装置301から、入力された微生物の種類に対応する露光条件を読み出す。露光条件設定部302は、読み出した露光条件にしたがって、図2又は図4に示す光学式微生物検出装置10の露光条件を設定する。
例えば、図6に示す露光条件設定部302は、図2又は図4に示す光源素子1が発する光の強度と、光源素子1が発した光が通過する光学系を一定に保ちながら、光学式微生物検出装置10の噴射機構3を制御することによって、微生物が含まれる気体が光を横切る際の流速を変化させ、光学式微生物検出装置10における微生物の露光条件を、図6に示す露光条件記憶装置301から読み出した露光条件に合致させる。ここで、微生物の露光時間は、例えば微生物に照射される光のビーム幅を、微生物を含む気体の流速で割った値で与えられるため、微生物が含まれる気体の流速が速くなるほど、微生物の露光量は小さくなる。また、微生物が含まれる気体の流速が遅くなるほど、微生物の露光量は大きくなる。
あるいは図6に示す露光条件設定部302は、微生物が含まれる気体が光を横切る際の流速を一定に保ちながら、図2又は図4に示す光源素子1に供給される駆動電流を変化させることによって、微生物に照射される光の強度を変化させ、光学式微生物検出装置10における微生物の露光条件を、図6に示す露光条件記憶装置301から読み出した露光条件に合致させる。ここで、光源素子1に供給される駆動電流が大きくなるほど、光強度が強くなり、微生物の露光量は大きくなる。また、光源素子1に供給される駆動電流が小さくなるほど、光強度が小さくなり、微生物の露光量は小さくなる。
またあるいは図6に示す露光条件設定部302は、微生物が含まれる気体が光を横切る際の流速を一定に保ちながら、図2又は図4に示す光学系を構成するレンズの位置を移動させることによって、微生物に照射される光の強度や密度を変化させ、光学式微生物検出装置10における微生物の露光条件を、図6に示す露光条件記憶装置301から読み出した露光条件に合致させる。露光条件設定部302は、可変焦点レンズを駆動することによって、微生物に照射されるビーム幅やビーム密度を変化させてもよい。
CPU300は、さらに、検出制御部303を含む。検出制御部303は、露光条件設定部302によって図2に示す光学式微生物検出装置10の露光条件が設定された後、光学式微生物検出装置10に微生物の検出の開始を指示する。また、検出制御部303は、所定の時間経過後、光学式微生物検出装置10に微生物の検出の終了を指示してもよい。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る微生物検出システムによれば、微生物の一定量が死滅しない程度に光学式微生物検出装置10における露光量が設定されるので、図5に示した培地23において微生物が繁殖する。そのため、光学式微生物検出装置10が配置された環境に、生きている微生物が浮遊していた証拠を得ることが可能となる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る微生物検出システムは、図7に示すように、光学式微生物検出装置10において微生物に照射される前の光の一部を反射するハーフミラー52と、ハーフミラー52で反射された光を検出するフォトデテクター53と、をさらに備える。フォトデテクター53で検出された光の強度は、CPU300に送られる。CPU300は、上限光強度記憶装置304と、フィードバック制御部305と、をさらに含む。上限光強度記憶装置304は、微生物の一定量が死滅しない程度の光強度の所定の上限値を保存する。フィードバック制御部305は、上限光強度記憶装置304から、光強度の所定の上限値を読み出す。また、フィードバック制御部305は、フォトデテクター53で検出された光の強度の値を受信する。
さらにフィードバック制御部305は、フォトデテクター53で検出された光の強度の値と、光強度の所定の上限値と、を比較し、フォトデテクター53で検出された光の強度の値が光強度の所定の上限値よりも大きい場合は、光源素子1に供給する駆動電流を小さくする。また、任意で、フォトデテクター53で検出された光の強度の値が光強度の所定の上限値よりも小さい場合は、光源素子1に供給する駆動電流を大きくする。フィードバック制御部305が機能した場合は、出力装置322から、警告信号又は警告音を発してもよい。また、CPU300は、履歴記憶装置306をさらに含んでいてもよい。フィードバック制御部305は、光源素子1に供給する駆動電流の値の履歴を、履歴記憶装置306に保存する。光源素子1に供給する駆動電流の値の履歴を参照することにより、例えば光源素子1の寿命を予測することが可能となる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る微生物検出システムは、図8に示すように、光学式微生物検出装置10において微生物を含む気体の流速を検出するフローセンサ54をさらに備える。フローセンサ54で検出された気体の流速は、CPU300に送られる。CPU300は、下限流速記憶装置307をさらに含む。下限流速記憶装置307は、微生物の一定量が死滅しない程度の気体の流速の所定の下限値を保存する。フィードバック制御部305は、下限流速記憶装置307から、気体の流速の所定の下限値を読み出す。また、フィードバック制御部305は、フローセンサ54で検出された気体の流速の値を受信する。
さらにフィードバック制御部305は、フローセンサ54で検出された気体の流速の値と、気体の流速の所定の下限値と、を比較し、フローセンサ54で検出された気体の流速の値が気体の流速の所定の下限値よりも遅い場合は、噴射機構3のバルブ等を制御して、気体の流速を速くする。また、任意で、フローセンサ54で検出された気体の流速の値が気体の流速の所定の下限値よりも速い場合は、気体の流速を遅くする。フィードバック制御部305が機能した場合は、出力装置322から、警告信号又は警告音を発してもよい。フィードバック制御部305は、噴射機構3を制御した履歴を、履歴記憶装置306に保存する。噴射機構3の制御履歴を参照することにより、例えば気体の流路のメンテナンスの必要性を把握することが可能となる。
(第5の実施の形態)
第2の実施の形態で説明した、図6に示す露光条件記憶装置301に保存される、光を照射された微生物の一定量が死滅せずに図5に示す培地23において繁殖可能な露光条件の取得方法を説明する。微生物に光を照射すると、微生物は蛍光を発し、図9に示すように、微生物が発する蛍光の強度は、光の照射時間の経過と共に減衰する。ここで、微生物に光の照射を開始した時点での蛍光の強度と、微生物に光の照射を開始した後の任意の時点において微生物が発した蛍光の強度と、の差を、「蛍光の強度の減衰量」という。また、蛍光の強度の減衰量を、微生物に光の照射を開始した時点での蛍光の強度で割った値を、「蛍光の強度の減衰率」という。微生物が発する蛍光の強度の減衰量又は蛍光の強度の減衰率が上昇するほど、微生物の死滅率も上昇する。ここで、微生物の死滅率とは、光を照射されて死滅した微生物の数を、光を照射される前の微生物の総数で割った値である。
微生物が発する蛍光が、図2に示す蛍光検出部17の検出限界を下回ると、その後微生物が蛍光を発していても、光学式微生物検出装置10で微生物を検出できない。したがって、微生物が発する蛍光が、蛍光検出部17の検出限界を下回った後に微生物に光を照射し続けても、微生物の死滅率が上昇するだけである。この場合、微生物に光の照射を開始してから、微生物が発する蛍光が蛍光検出部17の検出限界を下回るまでの時間をΔt1maxとし、微生物に露光される光の一定の強度をIconstとすると、微生物の最大露光量は、Iconst×Δt1maxと設定される。
また、微生物に光の照射を開始してから、その後の培養が可能な死滅率の上限に達するまでの時間をΔt2maxとし、図10に示すようにΔt2max<Δt1maxである場合は、微生物の最大露光量は、Iconst×Δt2maxに設定される。
上述した方法で、微生物の種類毎に最大露光量を取得し、取得した最大露光量あるいは最大露光量を下回る露光量を、微生物の種類毎の露光条件とする。最大露光量を取得は、図2に示す光学式微生物検出装置10で行ってもよいし、別の光学機器によって行ってもよい。例えば、撮像素子等を用いて光を照射された細菌を撮影し、画素毎の強度に基づいて蛍光の強度の減衰率を算出してもよい。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施の形態及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、第5の実施の形態において、微生物に露光される光の強度Iconstを一定にして最大露光量を求める例を説明したが、微生物の露光時間を一定にし、微生物に露光される光の強度を変化させながら死滅率を検査し、微生物の最大露光量を決定してもよい。この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
1 光源素子
2 台座
3 噴射機構
10 光学式微生物検出装置
11 照射側平行光レンズ
12 照射側集光レンズ
13 検出側平行光レンズ
14 検出側集光レンズ
15 集光ミラー
16 散乱光検出部
17 蛍光検出部
19、29、39 パイプ
20 チャンバ
21 バルブ
22 シャーレ
23 培地
24 温度調整パイプ
25 湿度センサ
26 乾燥気流供給パイプ
27 バルブ
30 ろ過装置
31 筐体
40 吸引装置
51 平行光レンズ
52 ハーフミラー
53 フォトデテクター
54 フローセンサ
101 基板
102 アノード電極
103 カソード電極
104 チップ
105 ワイヤボンディング
106 ワイヤボンディング
107 リフレクタ
108 透明樹脂
301 露光条件記憶装置
302 露光条件設定部
303 検出制御部
304 上限光強度記憶装置
305 フィードバック制御部
306 履歴記憶装置
307 下限流速記憶装置
321 入力装置
322 出力装置

Claims (10)

  1. 気体を吸引し、前記気体に励起光を照射して前記気体に含まれる微生物が発する蛍光を検出する微生物検出装置と、
    前記微生物検出装置で励起光を照射された前記微生物の培地を格納可能なチャンバと、
    前記励起光を照射された気体が排出される前記微生物検出装置に設けられた排出口と、前記チャンバに設けられた注入口と、を接続するパイプと、
    前記培地において前記励起光を照射された微生物が繁殖可能な前記微生物の露光条件を保存する露光条件記憶装置と、
    を備え、
    前記露光条件記憶装置に保存されている露光条件が、前記微生物が前記励起光を照射されてから前記微生物が発する蛍光の強度が前記微生物検出装置が検出可能な蛍光の強度の下限になるまでの時間と、前記励起光の強度と、の積で与えられる最大露光量を含み、
    前記微生物の露光量が前記最大露光量以下となるよう、前記微生物検出装置における前記微生物の露光条件が設定される、
    微生物検出システム。
  2. 前記微生物の露光条件が、前記気体に照射される励起光の強度を含む、請求項に記載の微生物検出システム。
  3. 前記微生物の露光条件が、前記励起光を横切る前記気体の流速を含む、請求項1又は2に記載の微生物検出システム。
  4. 前記チャンバ内の温度を制御する温度制御装置を更に備える、請求項1乃至のいずれか1項に記載の微生物検出システム。
  5. 前記チャンバ内の湿度を制御する湿度制御装置を更に備える、請求項1乃至のいずれか1項に記載の微生物検出システム。
  6. 微生物検出装置に気体を吸引し、前記気体に励起光を照射して前記気体に含まれる微生物が発する蛍光を検出することと、
    パイプを介して、前記微生物検出装置に設けられた排出口からチャンバに設けられた注入口に、前記励起光を照射された気体を送ることと、
    前記チャンバ内に配置された培地に、前記微生物検出装置で前記励起光を照射された前記微生物を吸着させることと、
    を含
    前記微生物が前記励起光を照射されてから前記微生物が発する蛍光の強度が前記微生物検出装置が検出可能な蛍光の強度の下限になるまでの時間と、前記励起光の強度と、の積で与えられる最大露光量を予め用意し、
    前記微生物の露光量が前記最大露光量以下となるよう、前記微生物検出装置における前記微生物の露光条件が設定される、
    微生物の検出方法。
  7. 前記微生物の露光条件が、前記気体に照射される励起光の強度を含む、請求項に記載の微生物の検出方法。
  8. 前記微生物の露光条件が、前記励起光を横切る前記気体の流速を含む、請求項6又は7に記載の微生物の検出方法。
  9. 前記チャンバ内の温度を制御することを更に含む、請求項乃至のいずれか1項に記載の微生物の検出方法。
  10. 前記チャンバ内の湿度を制御することを更に含む、請求項乃至のいずれか1項に記載の微生物の検出方法。
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