JP2012072698A - 遠心ポンプ - Google Patents

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賢太 小東
Naohiro Akiyama
直寛 秋山
Hiroshi Yamashita
祐 山下
Gun So
軍 宋
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Abstract

【課題】メカニカルシールに呼び流体を確実に導くことができる遠心ポンプを提供する。
【解決手段】遠心ポンプ15は、ケース21内にメカニカルシール41を介してクランクシャフト18が突出され、突出されたクランクシャフトに羽根車23が設けられ、羽根車がケース内に収容されたボリュート28で覆われ、ケース内に呼び流体を供給する供給口48aが設けられている。この遠心ポンプは、ケースの内壁面36bに、呼び流体を誘導するための誘導溝45が供給口からメカニカルシールまで形成されることにより、誘導溝の途中にボリュートの端縁28bおよび誘導溝でメカニカルシールに呼び流体を案内する案内口46が形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ケース内に突出された回転軸に羽根車が設けられ、羽根車がケース内に収容されたボリュートで覆われ、ケース内に呼び流体(呼び水作用を奏する流体)を供給する供給口が設けられた遠心ポンプに関する。
遠心ポンプは、ケース内にメカニカルシールなどを介して回転軸が回転自在に突出され、突出させた回転軸に羽根車が設けられている。羽根車は、回転軸にハブが設けられ、ハブに複数の羽根が設けられている。
この遠心ポンプを駆動する際には、自吸運転の呼び流体作用(いわゆる、呼び水作用)でケース内に負圧を発生させ、発生させた負圧でケース内に水などの流体(以下、「流体」という)を吸い込む。
自吸運転で流体を吸い込むことにより定常運転で吸い込んだ流体を羽根車の遠心力で吐出する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−269360号公報
ここで、特許文献1の遠心ポンプを駆動する際に、自吸運転においてケース内に負圧を発生させるためにケース内に呼び流体(呼び水作用を奏する流体)を供給する。この呼び流体は、メカニカルシールの潤滑剤としての役割も果たす。
しかし、特許文献1の遠心ポンプは、ハブの羽根側(すなわち、メカニカルシールの反対側)に呼び流体を供給するように構成されている。
よって、ハブの羽根側に呼び流体を供給しても、呼び流体をメカニカルシールに良好に導くことができないことが考えられる。
このため、呼び流体をメカニカルシールの潤滑剤として利用するためには、ケース内に必要以上の呼び流体を供給する必要があり、この観点から改良の余地が残されていた。
本発明は、メカニカルシールに呼び流体を確実に導くことができる遠心ポンプを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、ケース内にメカニカルシールを介して回転軸が突出され、前記ケース内に突出された回転軸に羽根車が設けられ、前記羽根車が収容された前記ケース内に呼び流体を供給する供給口が設けられた遠心ポンプにおいて、前記ケースの内壁面に、前記呼び流体を誘導するための誘導溝が前記供給口から前記メカニカルシールまで形成されたことを特徴とする。
請求項2は、ケース内にメカニカルシールを介して回転軸が突出され、前記ケース内に突出された回転軸に羽根車が設けられ、前記羽根車が前記ケース内に収容されたボリュートで覆われ、前記ケース内に呼び流体を供給する供給口が設けられた遠心ポンプにおいて、前記ケースの内壁面に、前記呼び流体を誘導するための誘導溝が前記供給口から前記メカニカルシールまで形成されることにより、前記誘導溝の途中に前記ボリュートの端縁および前記誘導溝で前記メカニカルシールに前記呼び流体を案内する案内口が形成されたことを特徴とする。
請求項3は、前記誘導溝は途中の部位から複数に分岐され、分岐された誘導溝が前記メカニカルシールの複数の部位まで延出されたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ケースの内壁面に誘導溝を形成し、誘導溝で呼び流体(呼び水作用を奏する流体)をメカニカルシールまで誘導するようにした。
これにより、呼び流体を誘導溝でメカニカルシールに確実に導くことができる。
請求項2に係る発明では、ケースの内壁面に誘導溝を形成することにより、誘導溝の途中にボリュートの端縁および誘導溝でメカニカルシールに流体を案内する案内口を形成した。
よって、供給口から供給した流体を誘導溝を経て、ボリュート内のメカニカルシールまで確実に案内することができる。
これにより、必要以上に多量な呼び流体を供給することなくメカニカルシールに呼び流体を導くことができ、呼び流体をメカニカルシールの潤滑剤として確実に利用できる。
さらに、メカニカルシールに呼び流体を案内する誘導路として誘導溝を採用することで、構成の簡素化を図ることができる。
加えて、メカニカルシールに呼び流体を案内する誘導路として誘導溝を採用することで、誘導溝を開放された断面に形成できる。
よって、呼び流体を誘導溝で案内する際に、誘導溝から溢れた呼び流体を誘導溝に沿わせて案内することができる。すなわち、呼び流体を案内する流路面積を大きく確保した状態と同じになる。
これにより、誘導溝に沿わせて多量の呼び流体を円滑に案内することが可能になり、呼び流体を誘導溝に容易に、かつ確実に供給することができる。
これに対して、呼び流体の誘導路として、例えば、閉塞された断面を採用した場合、呼び流体を案内する流路面積を大きく確保することが難しい。
このため、誘導路に沿わせて多量の呼び流体を円滑に案内し難くなり、呼び流体をメカニカルシールまで容易に、かつ確実に供給することが難しい。
請求項3に係る発明では、誘導溝を途中の部位から複数に分岐し、分岐した誘導溝をメカニカルシールの複数の部位まで延出させた。
よって、メカニカルシールの広範囲に呼び流体を導くことができるので、メカニカルシールを呼び流体で一層好適に潤滑することができる。
加えて、誘導溝を分岐させることで、ケースの内壁面に複数の小さな溝(凹み)を所定間隔をおいて形成するだけで複数の誘導溝を備えることができる。
このように、ケースの内壁面に複数の小さな溝(凹み)を所定間隔をおいて形成することで、ケースの内壁面の凹みを分散させることができる。
これにより、ケースの壁部でメカニカルシールを十分に支えることができる。
本発明に係る遠心ポンプ(実施例1)を備えた遠心ポンプユニットを示す斜視図である。 図1の遠心ポンプを示す斜視図である。 図2の遠心ポンプにおいてボリュートの破断状態を示す斜視図である。 図3の4部拡大図である。 図2の遠心ポンプを示す断面図である。 図5の6−6線断面図である。 図7(a)は図6の7a−7a線断面図、図7(b)は図6の7b−7b線断面図である。 本発明に係る遠心ポンプの羽根車を示す正面図である。 図8の開口部を拡大した状態で示す平面図である。 本発明に係る遠心ポンプを始動する際に呼び流体を誘導溝で案内する例を説明する図である。 (a)は図10(b)の11a−11a断面図、(b)は図10(b)の11b−11b断面図、(c)は本発明に係る遠心ポンプのメカニカルシールに呼び流体を導く例を説明する図である。 本発明に係る遠心ポンプの定常運転中においてメカニカルシールに流体を導く例を説明する図である。 本発明に係る遠心ポンプの自吸運転中においてケースの内部を負圧状態に発生させる例を説明する図である。 図14(a)は実施例2の羽根車を示す正面図、図14(b)は図14(a)の14b−14b線断面図である。 図15(a)は実施例3の羽根車を示す正面図、図15(b)は図15(a)の15b−15b線断面図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る遠心ポンプ15について説明する。
図1に示すように、遠心ポンプユニット10は、略矩形体枠状に形成されたフレーム11と、フレーム11のベース12に設けられたエンジン13と、エンジン13に設けられるとともにベース12に設けられた遠心ポンプ15とを備えている。
エンジン13は、図5に示すように、クランクシャフト(回転軸)18の端部18aが遠心ポンプ15内に突出され、突出された端部18aが遠心ポンプ15の羽根車23に連結されている。
クランクシャフト18は、端部18aの近傍部位18bがメカニカルシール41に回転自在に支持されている。
図2、図3に示すように、遠心ポンプ15は、エンジン13のシリンダブロック17に蓋部材36を介してボルト止めされたケース21と、ケース21の内部(ケース内)22に設けられてクランクシャフト18の端部18aに連結された羽根車23と、羽根車23を覆うボリュート28と、ケース21の吸込口21a(図5参照)に設けられた吸込ノズル32と、ケース21の吐出口21bに設けられた吐出ノズル33とを備えている。
図4、図5に示すように、ケース21は、蓋部材36に対向するとともにケース21の吸込口21aを有する吸込口側壁部37と、吸込口側壁部37の吸込口21aをボリュート28の吸込口28aに連通する連通路31と、吸込口側壁部37および蓋部材36間の各上端部に設けられた頂部38とを有する。
以下、ボリュート28の吸込口28aを「ボリュート吸込口」と略記する。
蓋部材36は、クランクシャフト18(端部18aの近傍部位18b)と同軸上に支持孔36aが形成され、支持孔36aにメカニカルシール41が同軸上に支持され、メカニカルシール41に端部18aの近傍部位18bが回転自在に支持されている。
さらに、クランクシャフト18の端部18aがメカニカルシール41を介してケース21の内部22(具体的には、ボリュート28の内部)に突出されている。
クランクシャフト18(端部18aの近傍部位18b)はメカニカルシール41を用いて回転自在に支持されている。
よって、ケース21の内部22の流体が、近傍部位18bの支持部位から外部に漏れることをメカニカルシール41で機械的に制限することができる。
また、蓋部材36は、内壁面36bに誘導溝45が形成されている。
誘導溝45は、蓋部材36の上端部36cからメカニカルシール41まで下方に向けて延出されている。
誘導溝45の途中にボリュート28の端縁28bが誘導溝45に対して略直交する方向に配置されている(図2も参照)。
よって、誘導溝45の途中にボリュート28の端縁28bおよび誘導溝45で案内口46が形成されている。
ボリュート28の端縁28bおよび誘導溝45で案内口46を形成することで、案内口46を経てボリュート28の内部のメカニカルシール41に呼び流体(呼び水作用を奏する流体)を案内することができる。
ここで、誘導溝45は、上端部45aで呼び流体供給路48に連通されている。呼び流体供給路48は、吐出ノズル33に隣接して形成されている。
呼び流体供給路48の供給口48aはプラグ49で開閉自在に閉塞されている。供給口48aからプラグ49を外すことで、供給口48aから呼び流体を供給することができる。
供給口48aから呼び流体供給路48に呼び流体を供給することにより、供給した呼び流体を誘導溝45を経て、ボリュート28内のメカニカルシール41まで確実に案内できる。
これにより、必要以上に多量な呼び流体を供給することなくメカニカルシール41に呼び流体を確実に導くことができ、呼び流体をメカニカルシール41の潤滑剤として利用できる。
さらに、メカニカルシール41に呼び流体を案内する誘導路として誘導溝45を採用することで、誘導溝45を開放状態の断面に形成できる。
よって、呼び流体を誘導溝45で案内する際に、誘導溝45から溢れた呼び流体を誘導溝45に沿わせて案内することができる。
これにより、誘導溝45に沿わせて多量の呼び流体を円滑に案内することができる。
加えて、メカニカルシール41に呼び流体を案内する誘導路として誘導溝45を採用することで、構成の簡素化を図ることができる。
図6、図7に示すように、誘導溝45は途中の部位45bから複数(一例として、3本)に分岐されている。
誘導溝45は途中の部位45bは、案内口46およびメカニカルシール41間、すなわちボリュート28の内部に位置する。
分岐後の誘導溝45や分岐前の誘導溝45の各断面形状は任意に設定可能である。
分岐された誘導溝45は、メカニカルシール41の外周壁41aのうち複数の部位41bまで延出されている。
よって、メカニカルシール41の広範囲Hに呼び流体を導くことができるので、メカニカルシール41を呼び流体で一層好適に潤滑することができる。
加えて、誘導溝45を分岐させることで、蓋部材36の内壁面36bに複数の小さな溝(凹み)を所定間隔をおいて形成するだけで複数の誘導溝45を備えることができる。
このように、蓋部材36の内壁面36bに複数の小さな溝(凹み)を所定間隔をおいて形成することで、蓋部材36の内壁面36bの凹みを分散させることができる。
これにより、蓋部材36の内壁面36bでメカニカルシール41を十分に支えることができる。
図4、図5に示すように、ケース21の内部22に突出されたクランクシャフト18の端部18aに羽根車23が設けられている。
羽根車23は、クランクシャフト18の端部18aに設けられたハブ24と、ハブ24のうちのメカニカルシール41の反対側の面(以下、「表面」という)24aに設けられた複数の羽根25とを備えている。
なお、ハブ24のうちのメカニカルシール41側の面を、以下「裏面」24bという。
図5、図8に示すように、ハブ24は、回転中心26を中心とする円板状に形成されたプレート状の部材である。
回転中心26は、クランクシャフト18の端部18aに対して同軸上に位置する部位である。
このハブ24は、ボリュート吸込口28aから導かれた流体をメカニカルシール41側に導く複数の開口部(バランスホール)27を有する。
図8、図9に示すように、開口部27は、ハブ24の周方向に沿わせて開口幅W1で延出された略円弧状の開口である。
この開口部27は、ハブ24の回転方向上流側の端部27aから回転中心26までの距離(半径)R1が、ハブ24の回転方向下流側の端部27bから回転中心26までの距離(半径)R2より小さく設定されている。
なお、羽根車23(ハブ24)は矢印で示す方向に回転する。
以下、ハブ24の回転方向上流側の端部27aを「上流側端部」と略記し、ハブ24の回転方向下流側の端部27bを「下流側端部」と略記する。
また、上流側端部27aから回転中心26までの距離R1を「上流側距離」と略記し、下流側端部27bから回転中心26までの距離R2を「下流側距離」と略記する。
すなわち、開口部27の上流側距離R1を下流側距離R2より小さく設定することで、開口部27は回転中心26に対して傾斜形状に形成されている。
ここで、遠心ポンプ15の定常運転中において、羽根車23まで導かれた流体は、羽根車23の回転によりハブ24の周方向に案内されるとともに、羽根車23の遠心力で回転中心26から半径方向外側に向けて送り出される。
また、遠心ポンプ15の自吸運転中において、ケース21の内部22の空気は、羽根車23の回転によりハブ24の周方向に案内されるとともに、羽根車23の遠心力で回転中心26から半径方向外側に向けて送り出される。
そこで、ハブ24の開口部27をハブ24の周方向に沿わせて延出し、開口部27の上流側距離R1を下流側距離R2より小さく設定した。
よって、開口部27を回転中心26に対して傾斜形状とし、定常運転中(羽根車の回転中)に生じる流体の流れや、自吸運転中に生じる空気の流れを開口部27に沿わせることができる。
これにより、定常運転中(羽根車の回転中)に生じる流体の流れを開口部27に沿わせることで、流体を複数の羽根25側からメカニカルシール41側へ開口部27を経て円滑に流すことができる。
したがって、羽根25側に導かれた流体の一部を開口部27を経てメカニカルシール41側に良好に逃がすことが可能になり、定常運転中にハブ24に作用するスラスト荷重を好適に抑えることができる。
ここで、スラスト荷重とは、ハブ24に対して略直交する方向(すなわち、クランクシャフト18に沿うスラスト方向に作用する荷重である。
さらに、定常運転中に羽根25側からメカニカルシール41側への流体の流れを開口部27を経て円滑に確保することで、羽根25側に導かれた流体の一部をメカニカルシール41側に好適に導くことができる。
これにより、メカニカルシール41側に導いた流体でメカニカルシール41(図5参照)を冷却することが可能になり、メカニカルシール41の冷却性能を高めることができる。
加えて、自吸運転中に羽根25側からメカニカルシール41側への空気の流れを開口部27に沿わせることで、空気を羽根25側からメカニカルシール41側へ開口部27を経て円滑に流すことができる。
これにより、ケース21の内部22を負圧状態に好適に発生させて吸込み性能、すなわち自吸性能を高めることができる。
この羽根車23は、ケース21の内部22に収容されたボリュート28(図2、図5参照)で覆われている。
図2、図5に示すように、ボリュート28は、上向きに開口した吐出口28cを備え、吐出口28cに向けて渦巻形に形成されたケーシングである。
以下、ボリュート28の吐出口28cを「ボリュート吐出口」と略記する。
つぎに、遠心ポンプ15を始動する際にメカニカルシール41に呼び流体を導く例を図10、図11に基づいて説明する。
図10(a)に示すように、呼び流体供給路48の供給口48aに呼び流体を矢印Aの如く供給し、供給した呼び流体を誘導溝45に矢印Bの如く案内する。
誘導溝45に案内された呼び流体は、案内口46を経てボリュート28の内部に矢印Cの如く導かれる。
図10(b)に示すように、誘導溝45に案内された呼び流体が、分岐された誘導溝45に沿ってメカニカルシール41まで矢印Cの如く導かれる。
図11(a),(b)に示すように、メカニカルシール41に呼び流体を案内する誘導路として誘導溝45が採用されている。
よって、呼び流体を誘導溝45で案内する際に、誘導溝45から溢れた呼び流体51を誘導溝45に沿わせて案内することができる。
すなわち、呼び流体51を案内する流路面積S1,S2を大きく確保した状態と同じになる。
図11(c)に示すように、誘導溝45に沿わせて多量の呼び流体を矢印Dの如く円滑に案内することが可能になり、呼び流体を誘導溝45に容易に、かつ確実に供給できる。
これにより、必要以上に多量な呼び流体を供給することなくメカニカルシール41に呼び流体を導くことができ、呼び流体をメカニカルシール41の潤滑剤として確実に利用できる。
これに対して、呼び流体の誘導路として、例えば、閉塞された断面を採用した場合、呼び流体を案内する流路面積を大きく確保することが難しい。
このため、誘導路に沿わせて多量の呼び流体を円滑に案内し難くなり、呼び流体をメカニカルシール41まで容易に、かつ確実に供給することが難しい。
つぎに、遠心ポンプ15の定常運転中においてメカニカルシール41に流体を導く例を図12に基づいて説明する。
図12(a)に示すように、開口部27の上流側距離R1を下流側距離R2より小さく設定することで、開口部27が回転中心26に対して傾斜形状に形成されている。
ここで、遠心ポンプ15の定常運転中において羽根車23が矢印Dの如く回転する。
羽根車23が回転することで、羽根車23まで導かれた流体がハブ24の周方向に矢印Eの如く案内されるとともに、羽根車23の遠心力で回転中心26から半径方向外側に向けて矢印Fの如く送り出される。
よって、羽根車23まで導かれた流体は、周方向に沿いながら回転中心26から徐々に離れる方向に矢印Gの如く案内される。
これにより、定常運転中(羽根車の回転中)に生じる流体の流れを開口部27に沿わせることができる。
したがって、羽根車23(ハブ24)まで導かれた流体を開口部27を経てハブ24の表面24a側から裏面24b側へ矢印Hの如く円滑に流すことができる。
図12(b)に示すように、ハブ24の表面24a側から裏面24b側へ矢印Hの如く円滑に流すことで、表面24a側の流体を裏面24b側に良好に逃がすことができる。
これにより、定常運転中に表面24a側の流体でハブ24に作用するスラスト荷重Fを好適に抑えることができる。
さらに、定常運転中においてハブ24の表面24a側から裏面24b側に流体を良好に逃がすことで、表面24a側に導かれた流体の一部を裏面24b側のメカニカルシール41に好適に導くことができる。
これにより、裏面24b側に導いた流体でメカニカルシール41を冷却することが可能になり、メカニカルシール41の冷却性能を高めることができる。
この状態において、ボリュート吸込口28aを経て表面24a側に導かれた流体を羽根車23でボリュート吐出口28c(図2参照)まで導く。
ボリュート吐出口28cまで導いた流体を、図2に示すケース21の吐出口21bを経て吐出ノズル33から流体を吐出することができる。
ついで、遠心ポンプ15の自吸運転中においてケース21の内部22を負圧状態に発生させる例を図13に基づいて説明する。
図13(a)に示すように、遠心ポンプ15の自吸運転中において、ケース21(図2参照)の内部22の空気は、羽根車23の回転によりハブ24の周方向に矢印Iの如く案内されるとともに、羽根車23の遠心力で回転中心26から半径方向外側に向けて矢印Jの如く送り出される。
よって、羽根車23まで案内された空気は、周方向に沿いながら回転中心26から徐々に離れる方向に矢印Kの如く案内される。
これにより、開口部27を経てハブ24の表面24a側から裏面24b側に流れる空気の流れを開口部27に沿わせることができる。
図13(b)に示すように、ハブ24の表面24a側から裏面24b側に流れる空気の流れを開口部27に沿わせることで、空気を羽根25側からメカニカルシール41側へ開口部27を経て矢印Lの如く円滑に流すことができる。
これにより、ケース21(図2参照)の内部22を負圧状態に好適に発生させて吸込み性能、すなわち自吸性能を高めることができる。
つぎに、実施例2および実施例3の遠心ポンプを図14〜図15に基づいて説明する。
なお、実施例2および実施例3において実施例1の遠心ポンプ15と同一・類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
実施例2に係る遠心ポンプ60について説明する。
図14(a),(b)に示すように、遠心ポンプ60は、実施例1の羽根車23に代えて羽根車61を設けたもので、その他の構成は実施例1の遠心ポンプ15と同様である。
羽根車61は、実施例1の羽根車23に備えたハブ24に代えてハブ62を備えている。
ハブ62は、ボリュート吸込口28a(図5参照)から導かれた流体をメカニカルシール41(図5参照)側に導く複数の開口部(バランスホール)63を有する。
開口部63は、ハブ62の周方向に沿わせて開口幅W2で延出された略円弧状の開口である。
この開口部63は、ハブ62の回転方向上流側の端部(上流側端部)63aが流体の流れ方向に向けて下り勾配に形成されるとともに、ハブ62の回転方向下流側の端部(下流側端部)63bが流体の流れ方向に向けて下り勾配に形成されている。
なお、ハブ62は矢印で示す方向に回転する。
回転方向上流側の端部63aおよび回転方向下流側の端部63bは、各々が傾斜角θ1の下り勾配に形成されている。
よって、開口部63は、羽根25側(ハブ62の表面62a側)からメカニカルシール41側(ハブ62の裏面62b側)へ向けて傾斜角θ1で傾斜するように傾斜通路に形成されている。
このように、開口部63がハブ62の表面62a側からハブ62の裏面62b側へ向けて傾斜角θ1の傾斜通路に形成されている。
開口部63を傾斜通路に形成することで、定常運転中(羽根車の回転中)に生じる流体の流れや、自吸運転中に生じる空気の流れをハブ62の表面62a側からハブ62の裏面62b側へ矢印Mの如く円滑に発生させることができる。
よって、定常運転中(羽根車の回転中)において、羽根25側に導かれた流体の一部を開口部63を経てハブ62の裏面62b側(メカニカルシール41側)に良好に逃がすことができる。
これにより、定常運転中にハブ62に作用するスラスト荷重を好適に抑えることができる。
さらに、定常運転中にハブ62の表面62a側からハブ62の裏面62b側への流体の流れを開口部63を経て円滑に確保することで、羽根25側に導かれた流体の一部をメカニカルシール41側に好適に導くことができる。
これにより、メカニカルシール41側に導いた流体でメカニカルシール41(図5参照)を冷却することが可能になり、メカニカルシール41の冷却性能を高めることができる。
加えて、自吸運転中に生じる空気の流れをハブ62の表面62a側からハブ62の裏面62b側へ矢印Mの如く円滑に発生させることで、ハブ62の表面62a側からハブ62の裏面62b側へ向けて空気を円滑に流すことができる。
これにより、ケース21の内部22を負圧状態に好適に発生させて吸込み性能、すなわち自吸性能を高めることができる。
すなわち、実施例2の遠心ポンプ60によれば、実施例1の遠心ポンプ15と同様の効果を得ることができる。
実施例3に係る遠心ポンプ70について説明する。
図15(a),(b)に示すように、遠心ポンプ70は、実施例1の羽根車23に代えて羽根車71を設けたもので、その他の構成は実施例1の遠心ポンプ15と同様である。
羽根車71は、実施例1の羽根車23に備えたハブ24に代えてハブ72を備えている。
ハブ72は、ボリュート吸込口28a(図5参照)から導かれた流体をメカニカルシール41(図5参照)側に導く複数の開口部(バランスホール)73を有する。
開口部73は、ハブ72の周方向に沿わせて開口幅W3で延出された略円弧状の開口である。
この開口部73は、回転中心26に近い方の周縁部73aが流体の流れ方向に向けて下り勾配に形成されるとともに、回転中心26から遠い方の周縁部73bが流体の流れ方向に向けて下り勾配に形成されている。
なお、ハブ72は矢印で示す方向に回転する。
回転中心26に近い方の周縁部73aおよび回転中心26から遠い方の周縁部73bは、各々が傾斜角θ2の下り勾配に形成されている。
よって、開口部73は、羽根25側(ハブ72の表面72a側)からメカニカルシール41側(ハブ72の裏面72b側)へ向けて傾斜角θ2で傾斜するように傾斜通路に形成されている。
このように、開口部73がハブ72の表面72a側からハブ72の裏面72b側へ向けて傾斜角θ2の傾斜通路に形成されている。
開口部73を傾斜通路に形成することで、定常運転中(羽根車の回転中)に生じる流体の流れや、自吸運転中に生じる空気の流れをハブ72の表面72a側からハブ72の裏面72b側へ矢印Nの如く円滑に発生させることができる。
よって、定常運転中(羽根車の回転中)において、羽根25側に導かれた流体の一部を開口部73を経てハブ72の裏面72b側(メカニカルシール41側)に良好に逃がすことができる。
これにより、定常運転中にハブ72に作用するスラスト荷重を好適に抑えることができる。
さらに、定常運転中にハブ72の表面72a側からハブ72の裏面72b側への流体の流れを開口部73を経て円滑に確保することで、羽根25側に導かれた流体の一部をメカニカルシール41側に好適に導くことができる。
これにより、メカニカルシール41側に導いた流体でメカニカルシール41(図5参照)を冷却することが可能になり、メカニカルシール41の冷却性能を高めることができる。
加えて、自吸運転中に生じる空気の流れをハブ72の表面72a側からハブ72の裏面72b側へ矢印Nの如く円滑に発生させることで、ハブ72の表面72a側からハブ72の裏面72b側へ向けて空気を円滑に流すことができる。
これにより、ケース21の内部22を負圧状態に好適に発生させて吸込み性能、すなわち自吸性能を高めることができる。
すなわち、実施例3の遠心ポンプ70によれば、実施例1の遠心ポンプ15と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明に係る遠心ポンプは、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、誘導溝45を複数に分岐する途中の部位45bを、案内口46およびメカニカルシール41間、すなわちボリュート28の内部に配置した例について説明したが、これに限らないで、誘導溝45を複数に分岐する途中の部位45bをボリュート28の外部に配置することも可能である。
また、前記実施例では、誘導溝45を途中の部位45bから3本に分岐する例について説明したが、これに限らないで、その他の複数本に分岐することも可能である。
さらに、前記実施例で示した遠心ポンプ15、クランクシャフト18、ケース21、羽根車23、ボリュート28、メカニカルシール41、誘導溝45、案内口46および供給口48aなどの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、ケース内に羽根車を設け、羽根車をケース内に収容されたボリュートで覆い、ケース内に呼び流体を供給する供給口を設けた遠心ポンプへの適用に好適である。
15…遠心ポンプ、18…クランクシャフト(回転軸)、21…ケース、22…ケースの内部(ケース内)、23…羽根車、28…ボリュート、28b…ボリュートの端縁、36b…内壁面、41…メカニカルシール、41b…メカニカルシールの外周壁のうち複数の部位(メカニカルシールの複数の部位)、45…誘導溝、45b…誘導溝の途中の部位、46…案内口、48a…供給口、51…呼び流体。

Claims (3)

  1. ケース内にメカニカルシールを介して回転軸が突出され、前記ケース内に突出された回転軸に羽根車が設けられ、前記羽根車が収容された前記ケース内に呼び流体を供給する供給口が設けられた遠心ポンプにおいて、
    前記ケースの内壁面に、前記呼び流体を誘導するための誘導溝が前記供給口から前記メカニカルシールまで形成されたことを特徴とする遠心ポンプ。
  2. ケース内にメカニカルシールを介して回転軸が突出され、前記ケース内に突出された回転軸に羽根車が設けられ、前記羽根車が前記ケース内に収容されたボリュートで覆われ、前記ケース内に呼び流体を供給する供給口が設けられた遠心ポンプにおいて、
    前記ケースの内壁面に、前記呼び流体を誘導するための誘導溝が前記供給口から前記メカニカルシールまで形成されることにより、前記誘導溝の途中に前記ボリュートの端縁および前記誘導溝で前記メカニカルシールに前記呼び流体を案内する案内口が形成されたことを特徴とする遠心ポンプ。
  3. 前記誘導溝は途中の部位から複数に分岐され、分岐された誘導溝が前記メカニカルシールの複数の部位まで延出されたことを特徴とする請求項1記載の遠心ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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