JP2013057275A - 遠心ポンプ - Google Patents

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直寛 秋山
Kenta Koto
賢太 小東
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Abstract

【課題】自吸運転による流体の吸込性を確保し、かつ、定常運転による流体の吐出効率を高めることができる遠心ポンプを提供する。
【解決手段】遠心ポンプ20は、ボリュート28内に羽根車24が備えられている。ボリュートは、外周壁47の外面47cに外開口56aが形成されるとともに外周壁47の内面47dに内開口56bが形成された自吸開口部56を有する。自吸開口部は、外開口に対して内開口が羽根車の回転方向に離れて配置されるように傾斜されている。また、自吸開口部は、ボリュートの外側に対峙する外壁62とボリュートの内側に対峙する内壁63とを有する。さらに、外壁に内壁が羽根車の遠心方向で重なり合うように形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ボリュート内に羽根車を備え、羽根車を回転することによりボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を外部に吐出する遠心ポンプに関する。
遠心ポンプは、ボリュートの内部に回転軸が回転自在に突出され、突出させた回転軸に羽根車が設けられている。羽根車は、回転軸にハブが設けられ、ハブに複数の羽根が設けられている。
この遠心ポンプを駆動する際には、自吸運転の呼び水作用でケース内に負圧を発生させ、発生させた負圧でケース内に水などの流体(以下、「流体」という)を吸い込む。
自吸運転において流体を吸い込むことにより、吸い込んだ流体を定常運転において羽根車の遠心力で吐出する(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、通常の遠心ポンプは、自吸運転の際にボリュートの内部に呼び流体(呼び水作用を奏する流体)を導入するために、ボリュートの底部に開口部が形成されている。
この遠心ポンプによれば、羽根車を回転することにより、ケース内に供給した呼び流体が開口部を経てボリュートの内部に導入される。
ボリュートの内部に導かれた呼び流体は、ボリュートの吐出口からボリュート外に吐出され、再び開口部を経てボリュートの内部に循環する。
このようにボリュートの内外で循環する呼び流体と、ボリュートの内部に吸い込まれた気体との気液分離作用を利用して、ボリュート内に負圧を発生させることができる。
ボリュートの内部に負圧を発生させることにより、ボリュートの内部に流体を吸い込むことが可能になり、自吸運転による流体の吸込性が確保される。
特開2000−230493号公報
自吸運転でボリュートの内部に流体を吸い込んだ後、定常運転において、ボリュートの内部に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出して吐出ノズルから吐出する。
しかし、通常の遠心ポンプは、自吸運転の際にボリュート内に呼び流体を導入する開口部がボリュートの底部に形成されている。
よって、定常運転においてボリュートに沿わせて流体を送り出す際に、底部の開口部が流体の流れに対して抵抗となる。
このため、底部の開口部でボリュート内の流体の流れが妨げられ、そのことが吐出効率(定常運転効率)を高める妨げになっていた。
本発明は、自吸運転による流体の吸込性を確保し、かつ、定常運転による流体の吐出効率を高めることができる遠心ポンプを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、ボリュート内に羽根車を備え、前記羽根車を回転することにより前記ボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出する遠心ポンプにおいて、前記ボリュートは、前記羽根車の遠心方向に対して略直交する外周壁を有し、前記外周壁の外面に外開口が形成されるとともに前記外周壁の内面に内開口が形成され、自吸運転時に流体を前記ボリュート内に導く開口部を有し、該開口部は、前記外開口に対して前記内開口が前記羽根車の回転方向に離れて配置されるように前記外周壁の接線方向に対して鋭角に傾斜されることにより前記ボリュートの外側に対峙する外壁と前記ボリュートの内側に対峙する内壁とを有し、前記外壁に前記内壁が前記羽根車の遠心方向で重なり合うように形成されたことを特徴とする。
請求項2は、前記開口部は、前記外開口の開口面積が前記内開口の開口面積より大きいことを特徴とする。
請求項3は、前記開口部は、前記外周壁に開口を有する溝部が設けられ、前記溝部の開口が覆われることにより形成されたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、自吸運転時に呼び流体をボリュート内に導く開口部をボリュートの外周壁に傾斜させて形成し、開口部の外開口に対して内開口を羽根車の回転方向に離して配置した。
呼び流体とは、呼び水作用を奏する流体である。
よって、開口部の向きを、羽根車の回転で流体を導く方向に合わせることができる。
開口部の向きを流体を導く方向に合わせることで、ボリュートの外部に供給された呼び流体を、開口部を経てボリュートの内部に円滑に導くことができる。ボリュートの内部に導かれた呼び流体は、ボリュート吐出口からボリュート外部へ吐出され、再び開口部を経てボリュートの内部へと循環する。
このようにボリュートの内外で循環する呼び流体と、ボリュートの内部に吸い込まれた気体との気液分離作用を利用して、ボリュート内に負圧を発生させることができる。
これにより、ボリュート内に発生させた負圧で、ボリュート内に流体を吸い込む自吸運転による流体の吸込性を確保できる。
さらに、開口部の外壁に開口部の内壁を羽根車の遠心方向で重なり合うようにした。ここで、開口部の内壁は、ボリュートの内側(すなわち、内開口)に対峙するように設けられている。
開口部の内壁を内開口に対峙させることで、内開口を内壁で塞ぐことができる。
よって、定常運転において、ボリュート内の流体を羽根車でボリュートに沿わせて送り出す際に、開口部(すなわち、内開口)に導かれた流体を内壁で円滑に案内できる。
すなわち、開口部により流体に与える抵抗を小さく抑えることができる。
これにより、ボリュート内の流体をボリュートに沿わせて円滑に送り出すことが可能になり定常運転における吐出効率を高めることができる。
請求項2に係る発明では、開口部のうち外開口の開口面積を大きくした。
外開口は、外周壁の外面に形成された開口であり、ボリュートの外側に対峙している。
よって、外開口の開口面積を大きくすることで、ボリュートの外部に供給された呼び流体を、開口部を経てボリュートの内部に一層円滑に導くことができる。
これにより、ボリュート内に流体を吸い込む自吸運転による流体の吸込性を一層好適に確保できる。
一方、開口部のうち内開口の開口面積を小さくした。
内開口は、外周壁の内面に形成された開口であり、ボリュートの内側に対峙している。
よって、内開口の開口面積を小さくすることで、定常運転において、ボリュート内の流体を羽根車でボリュートに沿わせて送り出す際に、開口部により流体に与える抵抗を一層小さく抑えることができる。
これにより、ボリュート内の流体をボリュートに沿わせて一層円滑に送り出すことが可能になり定常運転における吐出効率を高めることができる。
請求項3に係る発明では、外周壁に溝部を設け、溝部の開口を覆うことにより開口部を形成した。よって、外周壁に開口部を閉断面状に直接形成する場合と比較して溝部を簡単に加工することができる。
これにより、開口部を容易に形成することが可能になり遠心ポンプのコストを抑えることができる。
本発明に係る遠心ポンプユニットを示す斜視図である。 図1の遠心ポンプを示す斜視図である。 図1の3−3線断面図である。 図3の4−4線断面図である。 図3の5−5線断面図である。 図4のボリュートを示す斜視図である。 図5の7部拡大図である。 本発明に係る遠心ポンプのケース内に呼び流体を供給する例を説明する図である。 本発明に係る遠心ポンプで呼び流体をボリュート内の案内流路に導く例を説明する図である。 本発明に係る遠心ポンプでボリュート内に負圧を発生させて案内流路に流体を吸い込む例を説明する図である。 本発明に係る遠心ポンプで案内流路に沿って流体を送り出す例を説明する図である。 本発明に係る遠心ポンプでボリュート吐出口から排出された流体をポンプの外部に吐出する例を説明する図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例に係る遠心ポンプ20について説明する。
図1に示すように、遠心ポンプユニット10は、略矩形体枠状に形成されたフレーム11と、フレーム11のベース12に設けられたエンジン14と、エンジン14に設けられるとともにベース12に設けられた遠心ポンプ20とを備えている。
エンジン14は、ベース12にシリンダブロック15が設けられ、シリンダブロック15に遠心ポンプ20のケース22(図2も参照)が設けられ、シリンダブロック15からケース22内にクランク軸16の端部16a(図3参照)が突出されている。
クランク軸16は、図3に示すように、端部16aの近傍部位16bがメカニカルシール17に回転自在に支持され、端部16aが遠心ポンプ20の羽根車24に連結されている。
よって、エンジン14を駆動してクランク軸16を回転することにより、クランク軸16で羽根車24が回転される。
図2、図3に示すように、遠心ポンプ20は、シリンダブロック15に仕切部材21を介してボルト止めされたケース22と、ケース22内の空間23に設けられてクランク軸16の端部16aに連結された羽根車24と、羽根車24を覆うボリュート28とを備えている。
また、遠心ポンプ20は、ケース22のケース吸込口22bに連通された吸込ノズル32と、ケース22のケース吐出口22cに連通された吐出ノズル33とを備えている。
吐出ノズル33に流体注入口34が形成され、流体注入口34がプラグ35で閉じられている。
流体注入口34はボリュート28の上方に配置されている。
流体注入口34からプラグ35が外されることにより流体注入口34が開口される。
流体注入口34を開口した状態で、流体注入口34からケース22内に呼び流体が供給される。
呼び流体とは、遠心ポンプ20の自吸運転の際に呼び水作用を奏する流体である。
ケース22は、ケース開口部22aが仕切部材21で閉塞され、仕切部材21に対峙する吸込側壁部37と、吸込側壁部37のケース吸込口22bに連通された吸込通路部38と、空間23の上部を覆う吐出側頂部39とを有する。
吸込側壁部37にケース吸込口22bが設けられ、ケース吸込口22bに吸込通路部38が連通されている。
吸込通路部38は、ボリュート28の吸込口(以下、ボリュート吸込口という)54に同軸上に設けられた状態でボリュート吸込口54に連通されている。
ボリュート吸込口54は、吸込通路部38およびケース吸込口22bを経て吸込ノズル32に連通されている。
吐出側頂部39にケース吐出口22cが設けられ、ケース吐出口22cに吐出ノズル33が連通されている。
吐出ノズル33の上部に流体注入口34が設けられている。
流体注入口34は、ボリュート28の上方に配置されている。
仕切部材21は、クランク軸16と同軸上に支持孔21aが形成され、支持孔21aにメカニカルシール17が同軸上に支持され、メカニカルシール17にクランク軸16(端部16aの近傍部位16b)が回転自在に支持されている。
クランク軸16の端部16aは、メカニカルシール17を介してボリュート28内の空間42に突出されている。
クランク軸16(端部16aの近傍部位16b)はメカニカルシール17を用いて回転自在に支持されている。
よって、ボリュート28内の流体が、近傍部位16bから外部に漏れることをメカニカルシール17で機械的に制限可能である。
ボリュート28内の空間42に突出されたクランク軸16の端部16aに羽根車24が設けられている。
羽根車24は、クランク軸16の端部16aに設けられたハブ25と、ハブ25に設けられた複数の羽根26とを備えている。
複数の羽根26は、ハブ25のうち、メカニカルシール17の反対側の表面25aに設けられている。
この羽根車24は、ボリュート28で覆われることによりボリュート28内に収納されている。
ボリュート28が仕切部材21にボルト44(図4も参照)で取り付けられることにより、ボリュート開口部49が仕切部材21で覆われている。
よって、ボリュート28内の空間42が仕切部材21で覆われ、流体を案内する案内流路43が形成される。
図4、図5に示すように、ボリュート28は、ケース22内の空間23に収納され、羽根車24を収納可能なケーシングである。
このボリュート28は、上流側端部28aから下流側端部28bに向けて案内流路43が徐々に増加するように渦巻形に形成された外周壁47と、仕切部材21の反対側を閉塞する側壁48と、仕切部材21に当接するボリュート開口部49とを有する。
外周壁47は、羽根車24の遠心方向に対して略直交するように形成されている。
ここで、羽根車24の遠心方向とは、ボリュート28の中心52(羽根車24の回転中心)から半径方向に延びる方向をいう。
図6に示すように、ボリュート28は、側壁48の中央に設けられたボリュート吸込口54と、下流側端部28bに設けられたボリュート吐出口55と、外周壁47に形成された複数の自吸開口部(開口部)56とを備えている。
ボリュート吸込口54は、側壁48においてクランク軸16(図3参照)に対して同軸上に形成され、定常運転時にボリュート28内に流体を吸い込むための開口である。
ボリュート吐出口55は、図4に示すように、ボリュート28の上部において上向きに開口されることによりケース吐出口22cの下方に配置されている。
図3、図4に示すように、ボリュート28内の羽根車24を矢印A方向に回転させることにより、ボリュート吸込口54からボリュート28内に流体が吸い込まれる。
ボリュート28内に吸い込まれた流体がボリュート28の外周壁47に沿って矢印Bの如く送り出される。
外周壁47に沿って送り出された流体がボリュート吐出口55からケース吐出口22cに向けて矢印Cの如く吐出される。
図5、図6に示すように、ボリュート28の外周壁47のうち、側部位47aから底部位47bまでの範囲が呼び流体戻り領域59である。
この呼び流体戻り領域59には、螺旋方向に向けて所定間隔をおいて複数の自吸開口部56が設けられている。
実施例では、複数の自吸開口部56として4個の自吸開口部56を例示する。
複数の自吸開口部56は、呼び流体戻り領域59に所定間隔をおいて複数の自吸溝部(溝部)57が設けられ、複数の自吸溝部57の溝開口(開口)65が仕切部材21で覆われることにより形成されている。
自吸溝部57は、外壁62と、内壁63(図7も参照)と、底面64と、溝開口65とを有する。
この自吸溝部57の溝開口65を仕切部材21で覆うことで、自吸開口部56が略矩形状の閉断面に形成されている。
このように、自吸溝部57および仕切部材21で自吸開口部56を形成するようにした。
前述したように、自吸溝部57は溝開口65を有しているので、外周壁47に自吸溝部57を容易に加工することができる。
これに対して、閉断面状の自吸開口部56を外周壁47に直接形成する場合は、自吸開口部56の加工が難しくなる。
加えて、溝開口65を塞ぐ部材として、既存の仕切部材21を利用するようにした。
このため、溝開口65を塞ぐために新たな部材を用意する必要がなく、部品点数の増加を抑えることができる。
これにより、自吸溝部57の加工容易化を図り、さらに部品点数の増加を抑えることで遠心ポンプ20のコストを抑えることができる。
図7に示すように、自吸開口部56は、外周壁47の接線68方向に対して軸線69が鋭角θに傾斜されている。
さらに、自吸開口部56は、外周壁47の外面47cに外開口56aが形成されるとともに外周壁47の内面47dに内開口56bが形成されている。
軸線69は、自吸開口部56の外壁62および内壁63間の中心を通る線である。
接線68は、軸線69が外面47cに交差する点(位置)71において外面47cに接する線である。
ここで、前述したように、外周壁47は、羽根車の遠心方向(すなわち、ボリュート28の中心52(羽根車24の回転中心)から半径方向に延びる方向)に対して略直交する壁部である。
よって、接線68は、羽根車の遠心方向に対して略直交するように延びる線である。
自吸開口部56の軸線69を接線68に対して傾斜させることで、内開口56bが外開口56aに対して羽根車24の回転方向(矢印A方向)に距離Lだけ離れて配置されている。
このように、内開口56bを外開口56aに対して距離Lだけ離すことで、自吸開口部56の向き(傾き)を、羽根車24の回転で流体を導く方向に合わせることができる。
よって、自吸運転の際に、ボリュート28の外部(ケース22内の空間23)に供給された呼び流体を、自吸開口部56を経てボリュート28内の案内流路43に円滑に導くことができる。案内流路43に導かれた呼び流体は、ボリュート吐出口55からボリュート28の外部へ吐出され、再び自吸開口部56を経てボリュート28の案内流路43へと循環する。
このようにボリュート28の内外で循環する呼び流体と、ボリュート28の内部に吸い込まれた気体との気液分離作用を利用して、ボリュート28内に負圧を発生させることができる。
これにより、ボリュート28内に発生させた負圧で、ボリュート28内に流体を吸い込む自吸運転による流体の吸込性を確保できる。
また、外開口56aの開口面積S1が内開口56bの開口面積S2より大きく形成されている。
外開口56aは、外周壁47の外面47cに形成された開口であり、ボリュート28の外側(ケース22内の空間23)に対峙している。
よって、外開口56aの開口面積S1を大きくすることで、ボリュート28の外部(ケース22内の空間23)に供給された呼び流体を、自吸開口部56を経てボリュート28内の案内流路43に一層円滑に導くことができる。
これにより、ボリュート28内に流体を吸い込む自吸運転による流体の吸込性を一層好適に確保できる。
一方、自吸開口部56のうち内開口56bの開口面積S2を小さくした。
内開口56bは、外周壁47の内面47dに形成された開口であり、ボリュート28の内側に対峙している。
よって、内開口56bの開口面積S2を小さくすることで、定常運転において、ボリュート28内の流体を羽根車24でボリュート28に沿わせて送り出す際に、自吸開口部56により流体に与える抵抗を小さく抑えることができる。
これにより、ボリュート28内の流体をボリュート28(案内流路43)に沿わせて円滑に送り出すことが可能になり定常運転における吐出効率を高めることができる。
さらに、自吸開口部56の軸線69を接線68に対して傾斜させることで、外壁62がボリュート28の外側に対峙され、内壁63がボリュート28の内側に対峙されている。
加えて、自吸開口部56は、外壁62に内壁63が羽根車24(図4参照)の遠心方向で重なり合うように形成されている。
このように、内壁63をボリュート28の内側に対峙させ、外壁62に内壁63を重ね合わせることで、羽根車24の遠心方向において内開口56bを内壁63で塞ぐことができる。
よって、定常運転において、ボリュート28内の流体を羽根車24(図4参照)でボリュート28(案内流路43)に沿わせて送り出す際に、自吸開口部56(すなわち、内開口56b)に導かれた流体を内壁63で円滑に案内できる。
このように、内壁63で流体を円滑に案内することで、自吸開口部56により流体に与える抵抗を小さく抑えることができる。
これにより、ボリュート28内の流体をボリュート28に沿わせて円滑に送り出すことが可能になり定常運転における吐出効率を高めることができる。
つぎに、遠心ポンプ20を自吸運転する例を図8〜図10に基づいて説明する。
図8(a)に示すように、遠心ポンプ20の羽根車24を停止させた状態で、流体注入口34からプラグ35を外して流体注入口34を開口する。
流体注入口34を開口した状態で、流体注入口34からケース22内の空間23に呼び流体74(図8(b)参照)を矢印Dの如く供給する。
図8(b)に示すように、ケース22内の空間23に供給された呼び流体74が、ケース22内の底部に矢印Eの如く導かれる。
ケース22内の底部に呼び流体74が導かれることにより、ケース22内の底部で、かつボリュート28の外部に呼び流体74が蓄えられる。
蓄えられた呼び流体74の液面74aが自吸開口部56の上方に位置する。
この状態で、遠心ポンプ20をエンジン14(図1参照)で駆動して羽根車24を矢印Fの如く回転する。
図9(a)に示すように、外周壁47に自吸開口部56が軸線69を傾斜させた状態で設けられている。
自吸開口部56の軸線69を傾斜させることで、自吸開口部56の傾き(向き)が羽根車24の回転方向(すなわち、羽根車24の回転で呼び流体74を導く方向)に合わせられている。
よって、羽根車24を矢印Fの如く回転することで、ボリュート28の外部に蓄えられた呼び流体74を、自吸開口部56を経てボリュート28内の案内流路43に矢印Gの如く円滑に導くことができる。
図9(b)に示すように、外開口56aの開口面積S1が内開口56bの開口面積S2より大きく形成されている。
外開口56aの開口面積S1を大きくすることで、ボリュート28の外部に蓄えられた呼び流体74を、自吸開口部56を経てボリュート28内の案内流路43に矢印Gの如く一層円滑に導くことができる。
図9(a)、図9(b)で説明したように、自吸開口部56の傾き(向き)を羽根車24の回転方向に合わせ、かつ、外開口56aの開口面積S1を大きく形成した。
よって、ボリュート28の外部に蓄えられた呼び流体74をボリュート28内の案内流路43に円滑に導くことができる。案内流路43に導かれた呼び流体は、ボリュート吐出口55からボリュート28の外部へ吐出され、再び自吸開口部56を経てボリュート28の案内流路43へと循環する。
このようにボリュート28の内外で循環する呼び流体と、ボリュート28の内部に吸い込まれた気体との気液分離作用を利用して、ボリュート28内に負圧を発生させることができる。
これにより、ボリュート28内に発生させた負圧で、ボリュート28内に流体を吸い込む自吸運転による流体の吸込性を確保できる。
図10に示すように、ボリュート28内の案内流路43は、ボリュート吸込口54、吸込通路部38およびケース吸込口22bを経て吸込ノズル32に連通されている。
よって、ボリュート28内に負圧を発生させることにより、吸込ノズル32、ケース吸込口22b、吸込通路部38およびボリュート吸込口54に定常運転用の流体が矢印Hの如く吸い込まれる。
ボリュート吸込口54に吸い込まれた流体がボリュート吸込口54を経てボリュート28内の案内流路43に矢印Iの如く吸い込まれる。
ボリュート28内の案内流路43に流体を吸い込むことで遠心ポンプ20を定常運転に切り替える。
ついで、遠心ポンプ20を定常運転する例を図11、図12に基づいて説明する。
図11(a)に示すように、定常運転において、ボリュート28内の案内流路43に吸い込まれた流体が案内流路43に沿って羽根車24の回転方向に矢印Jの如く送り出される。
図11(b)に示すように、内開口56bが羽根車24の遠心方向において内壁63で塞がれている。よって、自吸開口部56により流体に与える抵抗を小さく抑えることができる。
これにより、ボリュート28内の流体を羽根車24(図11(a)参照)で案内流路43に沿わせて矢印Jの如く送り出す際に、内開口56bに導かれた流体を内壁63で円滑に案内できる。
したがって、ボリュート28内の流体をボリュート28に沿わせて円滑に送り出すことが可能になり定常運転における吐出効率を高めることができる。
加えて、自吸開口部56のうち内開口56bの開口面積S2を小さくした。
よって、ボリュート28内の流体を羽根車24でボリュート28に沿わせて矢印Jの如く送り出す際に、自吸開口部56により流体に与える抵抗を小さく抑えることができる。
これにより、ボリュート28内の流体をボリュート28に沿わせて一層円滑に送り出すことが可能になり定常運転における吐出効率をさらに高めることができる。
図12に示すように、ボリュート28内の流体が羽根車24(図11(a)参照)の回転方向に矢印Jの如く送り出される。
回転方向に送り出された流体がボリュート吐出口55からケース吐出口22cに向けて矢印Kの如く吐出される。
ケース吐出口22cに向けて吐出された流体が、吐出ノズル33を経て矢印Lの如く遠心ポンプ20の外部に吐出される。
なお、本発明に係る遠心ポンプは、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、呼び流体戻り領域59に自吸溝部57を形成し、この自吸溝部57の開口を仕切部材21で塞いで自吸開口部56とする例について説明したが、自吸開口部56はこれに限定するものではない。
例えば、呼び流体戻り領域59に閉断面状の開口部を形成し、この開口部を自吸開口部56とすることも可能である。これにより、仕切部材21を用いないで自吸開口部56を形成することができる。
また、前記実施例では、自吸開口部56を矩形状に形成した例について説明したが、これに限らないで、自吸開口部56の形状を円形などの他の形状に任意に選択することが可能である。
さらに、前記実施例では、複数の自吸開口部56として4個の自吸開口部56を例示したが、これに限らないで、自吸開口部56の個数は任意に選択することが可能である。
加えて、前記実施例では、ボリュート28の外周壁47のうち側部位47aから底部位47bまでの範囲を呼び流体戻り領域59とする例について説明したが、これに限らないで、呼び流体戻り領域59の範囲は任意に選択することが可能である。
さらに、前記実施例で示した遠心ポンプユニット10、遠心ポンプ20、羽根車24、ボリュート28、外周壁47、自吸開口部56、外開口56a、内開口56b、自吸溝部57、外壁62および内壁63などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、ボリュート内の羽根車を回転してボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出する遠心ポンプへの適用に好適である。
10…遠心ポンプユニット、20…遠心ポンプ、24…羽根車、28…ボリュート、47…外周壁、47c…外周壁の外面、47d…外周壁の内面、56…自吸開口部(開口部)、56a…外開口、56b…内開口、57…自吸溝部(溝部)、62…外壁、63…内壁、65…溝開口(開口)、68…外周壁の接線、S1…外開口の開口面積、S2…内開口の開口面積、θ…鋭角。

Claims (3)

  1. ボリュート内に羽根車を備え、前記羽根車を回転することにより前記ボリュート内に吸い込んだ流体をボリュートに沿わせて送り出し、送り出した流体を吐出する遠心ポンプにおいて、
    前記ボリュートは、
    前記羽根車の遠心方向に対して略直交する外周壁を有し、
    前記外周壁の外面に外開口が形成されるとともに前記外周壁の内面に内開口が形成され、自吸運転時に流体を前記ボリュート内に導く開口部を有し、
    該開口部は、
    前記外開口に対して前記内開口が前記羽根車の回転方向に離れて配置されるように前記外周壁の接線方向に対して鋭角に傾斜されることにより前記ボリュートの外側に対峙する外壁と前記ボリュートの内側に対峙する内壁とを有し、
    前記外壁に前記内壁が前記羽根車の遠心方向で重なり合うように形成されたことを特徴とする遠心ポンプ。
  2. 前記開口部は、
    前記外開口の開口面積が前記内開口の開口面積より大きいことを特徴とする請求項1記載の遠心ポンプ。
  3. 前記開口部は、
    前記外周壁に開口を有する溝部が設けられ、前記溝部の開口が覆われることにより形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の遠心ポンプ。
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