JP6802770B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、流体機械に関する。
排水に用いられるポンプ、発電に用いられる発電機、排水と発電の両方に用いられるポンプ水車を含む流体機械は、液体を流動させる流路を形成したケーシングを備える。ケーシングには、回転軸が回転可能に配置され、この回転軸に羽根車が固定されている。羽根車としては、羽根板の両端にシュラウドをそれぞれ配置したクローズド型が使用されることが多い。
しかし、クローズド型の羽根車では、流体機械の運転時に羽根板の基端部側と先端部側とで圧力差が生じる。そして、ポンプの場合、基端部側が負圧になるため、キャビテーションが発生し、揚程と吸込能力(NPSH(Net Positive Suction Head))が低下する。 特許文献1には、キャビテーションの発生を抑制し、NPSHを向上できるようにしたターボ機械が開示されている。この特許文献1のターボ機械では、シュラウドの開口の外周部とケーシングとの間に液体を流動させる通路が形成され、シュラウドの開口から羽根板の基端部が突出されている。
特開2001−82392号公報
特許文献1のターボ機械では、通路を通して羽根車の外部と内部の間を液体が流動できるため、羽根板の基端部側と先端部側の圧力差を低減できる。しかし、特許文献1のターボ機械では、回転軸の振動(不安定化)に繋がる通路内での液体の旋回流(回転軸回りの流れ)について、何も考慮されていない。
本発明は、クローズド型の羽根車を用いた流体機械において、キャビテーション発生の抑制と、回転軸の回転の安定化を図ることを課題とする。
本発明の一態様は、ケーシングに回転可能に配置された回転軸と、前記ケーシング内に配置され、前記回転軸に固定された羽根車とを備え、前記羽根車は、前記回転軸の方に位置する基端部から、前記回転軸から離れるように放射状に延びる複数の羽根板と、前記回転軸が延びる方向の前記羽根板の一端に配置され、前記基端部が位置する中央に開口が形成されている第1シュラウドと、前記回転軸が延びる方向の前記羽根板の他端に配置され、前記第1シュラウドと間隔をあけて位置する第2シュラウドとを備え、前記ケーシングは、前記第1シュラウドに対して前記回転軸が延びる方向に間隔をあけて位置する環状の対向部を有し、前記第1シュラウドの前記開口の外周部と前記ケーシングの前記対向部との間には、前記羽根車の外部と内部とを連通させ、液体の流動を許容する通路が形成され、前記ケーシングの前記対向部には、前記液体の流動方向と交差する方向の断面積を広くした環状の溝からなる膨張室が形成され、前記膨張室内には、前記膨張室の一部を塞ぐ隔壁が形成されており、前記膨張室は、第1膨張室と、この第1膨張室に対して前記液体の流動方向に間隔をあけて位置する第2膨張室とを含み、前記第1膨張室の前記隔壁と前記第2膨張室の前記隔壁とは、前記ケーシングの前記対向部の周方向の異なる角度位置に形成されている、流体機械を提供する。
この流体機械によれば、羽根車とケーシングの間の通路を通して液体が流動可能であるため、羽根板の基端部側と先端部側の圧力差を低減できる。そのため、クローズド型の羽根車の性能を大きく変えることなく、キャビテーションの発生を抑制し、NPSHを改善できる。また、ケーシングの対向部に形成した膨張室によって、通路には隙間断面積が広い部分と狭い部分が形成されるため、隙間断面積が広い部分によって液体の流れを減速し、圧力を高めることでキャビテーションを効果的に消滅できる。
しかも、この態様の膨張室には、膨張室の一部を塞ぐ隔壁が形成されているため、通路内の液体が回転軸回りに流動するという旋回流を抑制できる。よって、旋回流が回転軸の回転に影響を及ぼすことで、設定速度とは異なる回転速度で回転軸が回転し、回転軸が振動するという不安定化流体力を低減できる。その結果、回転軸を設定速度で安定して回転できるため、安定した排水性能を得ることができる。
また、膨張室は、液体の流動方向に間隔をあけて位置する第1膨張室と第2膨張室を含み、これらの隔壁はケーシングの対向部の周方向の異なる角度位置に形成されている。そのため、隔壁による旋回流の抑制によって水圧が上昇する箇所が、第1膨張室と第2膨張室とでケーシングの周方向の異なる角度位置になる。よって、水圧上昇箇所が周方向の同一角度位置になることによる弊害を防止できる。
前記第1膨張室と前記第2膨張室の断面形状は異なっている。この態様によれば、液体が流れることによる第1膨張室と第2膨張室の液体の固有振動数を異ならせることができる。よって、それぞれの膨張室の液体の固有振動数が一致することで生じる共鳴(渦騒音)を抑制できる。
前記隔壁は、前記第1シュラウドから離れた前記膨張室の溝底から、前記第1シュラウドに近接した前記膨張室の開口にかけて突出している。この態様によれば、通路内での液体の旋回流を効果的に抑制できる。また、隔壁が膨張室の開口から突出しないため、羽根車との干渉を防止できる。
前記液体の流動方向における前記通路の下流側端部には、前記液体の流動方向下流側に向けて開口面積を次第に拡げた環状の拡開部が形成されており、前記拡開部には、前記拡開部の一部を塞ぐ隔壁が形成されている。
この場合、前記液体の流動方向における前記拡開部の前記隔壁の下流側は、前記羽根車が回転する向きに傾斜していることが好ましい。この態様によれば、拡開部の隔壁の傾斜角度の設定により、通路からの液体流出角度を設定できる。つまり、羽根板の基端部における所定領域の水圧を確実に高めることができるため、キャビテーションの発生を効果的に抑制できる。
本発明の流体機械では、通路の隙間断面積を広くする膨張室が形成されているため、キャビテーションを効果的に消滅でき、NPSHを改善できる。しかも、ケーシングに形成された膨張室に隔壁を設けているため、通路内での液体の旋回流を抑制し、不安定化流体力を低減できるので、回転軸の回転を安定させることができる。
本発明の第1実施形態の流体機械である両吸込遠心渦巻ポンプの断面図。 羽根車を左シュラウドの方から見た正面図。 羽根車を配置した液体流路と圧力関係を示す図。 羽根車とケーシングとの間の通路を示す拡大図。 ケーシングの膨張室と拡開部の隔壁の位置関係を示す正面図。 第1膨張室の隔壁の拡大図。 第2膨張室の隔壁の拡大図。 拡開部の隔壁の拡大図。 通路内の位置と旋回流の速度の関係を示すグラフ。 回転軸の回転数と通路を通した水の漏れ量の関係を示すグラフ。 第2実施形態の流体機械である片吸込遠心渦巻ポンプの断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る流体機械である両吸込遠心渦巻ポンプ10を示す。この渦巻ポンプ10は、吸込口20から吸い込んだ水(液体)を図示しない吐出口から排出するもので、ケーシング12、回転軸24、及びクローズド型の羽根車27を備える。本実施形態では、渦巻ポンプ10では、ケーシング12と羽根車27の間の通水路(通路)44を改良することで、キャビテーションの発生を抑制し、回転軸24の回転の安定化を図る。
(両吸込遠心渦巻ポンプの概要)
図1に示すように、渦巻ポンプ10のケーシング12は、ケーシング本体13と、ケーシングカバー15とを備える。
ケーシング本体13の幅方向中央には、概ねU字形状の下側仕切壁14が設けられている。ケーシングカバー15の幅方向中央には、下側仕切壁14の上方に位置するように、概ね逆U字形状の上側仕切壁16が設けられている。ケーシング本体13にケーシングカバー15を組み付けることで、下側仕切壁14と上側仕切壁16は、中央に取付孔17を備える環状体になる。取付孔17には、羽根車27との干渉による損傷を防ぐために、例えばステンレス、鋳鉄、青銅等の摺動性が良好な材料からなる円環状のプロテクタ18が配置されている。
ケーシング本体13には、吸込口20と図示しない吐出口とが形成されている。吸込口20から吐出口までの液体流路は、吸込室21と吐出室22によって構成されている。吸込室21は、吸込口20に連通する渦巻形状の通路であり、ケーシング12内において仕切壁14,16の左右両外側に形成されている。吐出室22は、プロテクタ18の開口19を通して吸込室21内と連通するとともに、吐出口に連通する渦巻形状の通路であり、仕切壁14,16内に形成されている。
回転軸24は、プロテクタ18の開口19を横方向に貫通するように、ケーシング12に回転可能に配置されている。回転軸24の両端は、ケーシング12から外方へ突出されており、ケーシング12に対してメカニカルシール25によって軸支されている。図1において回転軸24の右端には、図示しないモータ等の駆動機が接続される。
(羽根車の概要)
図1及び図2に示すように、羽根車27は両吸込型であり、吐出室22内に位置するように、回転軸24に固定されている。羽根車27は、回転軸24と一体に回転されることで、ケーシング12の外部の水を吸込口20から吸込室21内に吸引し、吐出室22を経て吐出口から吐出する。羽根車27は、回転軸24が延びるX方向から見て円形状であり、放射状に突出する複数の羽根板29、及び羽根板29の左右両端に配置されたシュラウド36,39を備える。
羽根板29は、回転軸24の方に位置する基端部30から、回転軸24から離れるように羽根車27の径方向外方(YZ平面が延びる方向)へ延びている。羽根板29の基端部30には、回転軸24に固定するための固定部32が一体に設けられている。固定部32には、吸い込んだ水を羽根車27の径方向外向きに導くために、概ね二等辺三角形状に突出する隆起部33が形成されている。
左シュラウド(第1シュラウド)36は、X方向における羽根板29の左端に固定され、右シュラウド(第2シュラウド)39は、X方向における羽根板29の右端に固定されている。これらのシュラウド36,39は、外周縁が羽根板29の先端部31と一致する外径の円板状であり、X方向に間隔をあけて位置している。シュラウド36,39には、羽根板29の基端部30が位置する中央に開口37,40が形成されている。
羽根車27には、筒状の液体流路42が周方向に複数形成されている。個々の液体流路42は、隣接する羽根板29,29と左右のシュラウド36,39とで画定されている。液体流路42は、羽根板29の基端部30側の開口部分が流入口を構成し、羽根板29の先端部31側の開口部分が流出口を構成する。羽根車27の回転によって水は、開口37,40から吸い込まれ、羽根車27の遠心力によって液体流路42を通して径方向外側へ吐出される。
このように構成された羽根車27は、羽根板29の両端にシュラウド36,39を配置したクローズド型であるため、羽根板29と吐出室22の壁22aとの隙間の設定が不要であるうえ、ケーシング12への組付後の調整も不要である。しかも、羽根板29の摩耗による排水効率の低下も少ない。また、シュラウド36,39によって、X方向の圧力が平衡するため、オープン型の羽根車のように大きな軸スラストが作用することもない。
但し、図3に示すように、羽根車27内での圧力は、水が開口37,40から羽根板29の基端部30に至るまでの間に、吸込室21内の圧力P1から次第に低下する。図3に破線で示すように、従来のクローズド型羽根車では、水が羽根板の基端部の外端(30a)に至ると、圧力の下降勾配が急になる。この圧力低下は、基端部の内端(30b)に至ると止まり、この時点が最低圧力P2になる。水が基端部を越えて液体流路内に至ると、圧力は高くなり、羽根車の出口部分で最大圧力P3になる。そして、最低圧力P2と最大圧力P3の差が大きくなることで、負圧側である羽根板の基端部側でキャビテーションが発生し、渦巻ポンプ10の揚程とNPSHが低下する。
(通水路の概要)
羽根車27の基端部30でのキャビテーションの発生と、渦巻ポンプ10の揚程とNPSHの低下とを抑制するために、羽根車27とケーシング12との間には、羽根車27の外部から内部への水の流動を許容する通水路44が形成されている。
図2及び図3に示すように、通水路44は、シュラウド36,39の開口37,40の外周部36a,39aと、プロテクタ18の開口19の外周部(対向部)18aとの間に形成されている。プロテクタ18の開口19と、シュラウド36,39の開口37,40とは、同心円状かつ概ね同一直径で形成されており、X方向に定められた間隔で配置されている。
本実施形態の羽根車27には、羽根板29の基端部30側に、シュラウド36,39の開口37,40からX方向の外方へ突出する突出部34,34が形成されている。詳しくは、X方向において、基端部30の外端30aは開口37,40から突出され、基端部30の内端30bは開口37,40内に位置されている。羽根板29の開口37,40から突出する部分によって、突出部34が構成されている。突出部34は、プロテクタ18の内周面(開口19の外周面)に対して、プロテクタ18の径方向に定められた間隔をあけて位置している。
このようにした渦巻ポンプ10では、羽根車27と吐出室22の壁22aとの間にある水が、羽根車27の内部と外部の圧力差によって、通水路44を通って負圧側である液体流路42内に注水される。よって、図3に実線で示すように、図3に破線で示す従来の羽根車よりも、羽根板29の基端部30側の圧力を高くすることができる。
また、羽根車27は、開口37,40から羽根板29を突出させた部分的オープン型であるため、羽根板29の基端部30側と先端部31側の圧力差を大幅に低減できる。そのため、クローズド型の羽根車27の性能を大きく変えることなく、キャビテーションの発生を抑制し、必要NPSHを改善できる。
図4及び図5に示すように、羽根車27の基端部30側でのキャビテーションをより効果的に消滅させるために、通水路44には、膨張室45A,45B、拡開部46、連通部47A〜47C、及び絞り部48A〜48Cが形成されている。これらは、プロテクタ18の外周部18aと、羽根車27の外周部36a,39aとを、円環状に切り欠く(切削する)ことで形成されている。これらは、吐出室22から液体流路42に向けた通水方向(羽根車27の径方向の外側から内側)に向けて、第1連通部47A、第1絞り部48A、第1膨張室45A、第2連通部47B、第2絞り部48B、第2膨張室45B、第3連通部47C、第3絞り部48C、及び拡開部46の順で形成されている。
膨張室45A,45Bは、通水方向(液体の流動方向)に対して交差するX方向の通水路44の隙間断面積を広くするもので、通水路44を構成するプロテクタ18の外周部18aに設けた環状溝によって構成されている。プロテクタ18の径方向外側(通水方向の上流側)に位置する第1膨張室45Aと、プロテクタ18の径方向内側(通水方向の下流側)に位置する第2膨張室45Bとは、定められた間隔をあけて形成されている。
拡開部46は、通水路44内の液体を液体流路42に放出する出口であり、通水路44の下流側端、つまりプロテクタ18の径方向の内側端部に、円環状に形成されている。拡開部46は、プロテクタ18の外周部18aに、通水方向に沿ってX方向外向き(吸込室21側)に傾斜する斜面46aを設けることで、羽根車27内に向けて開口面積が次第に拡がるように構成されている。斜面46aの傾斜角度は、開口37,40からの突出部34の突出量(寸法)に応じて設定される。詳しくは、斜面46aは、延長線が基端部30の外端30aと内端30bとの間に位置するように形成され、好ましくは延長線が内端30bよりも外端30aの方に近接するように形成される。
第1連通部47Aは、吐出室22内の水を通水路44内に取り入れる入口であり、第1膨張室45Aの上流側に形成されている。第2連通部47Bは、第1膨張室45Aと第2膨張室45Bの間に形成され、第3連通部47Cは、第2膨張室45Bと拡開部46の間に形成されている。
絞り部48A〜48Cは、膨張室45A,45Bと拡開部46に流入する水量を調整するものである。第1絞り部48Aの一端は第1連通部47Aに連続し、第1絞り部48Aの他端は第1膨張室45Aに連続している。第2絞り部48Bの一端は第2連通部47Bに連続し、第2絞り部48Bの他端は第2膨張室45Bに連続している。第3絞り部48Cの一端は第3連通部47Cに連続し、第3絞り部48Cの他端は拡開部46に連続している。
このようにした通水路44は、2以上の膨張室45A,45Bによって、隙間断面積が広い部分と狭い部分を有するラビリンス構造になっている。そして、隙間断面積が広い部分によって、突出部34への水の流れを減速し、圧力を高めることができるため、羽根板29の基端部30でのキャビテーションを効果的に消滅できる。また、拡開部46によって突出部34に放出する液体を拡散できるとともに、流速を上流側よりも遅くでき、羽根板29の突出部34に向けた水圧を高くすることができるため、キャビテーションの発生を確実に抑制できる。
(隔壁の詳細)
渦巻ポンプ10の運転時には、羽根車27は回転し、プロテクタ18は停止している。よって、通水路44内の水は、圧力差によって羽根車27の径方向の外側から内側に向けて流れ、羽根車27の回転によって回転軸24回りを羽根車27が回転する向きRに流動する(旋回流)。この旋回流の速度が回転軸24の設定回転速度よりも速くなると、回転軸24は、回転が促進され、モータ等の駆動機による設定回転速度よりも高速で回転する。その結果、回転軸24の回転が不安定になり、回転軸24が振動することがある。このような不安定化流体力を低減するために、通水路44には、通水路44の一部を塞ぐ隔壁50A〜50Cが設けられている。
図4及び図5に示すように、隔壁50A〜50Cは、通水路44内での旋回流を抑制するもので、X方向外向きに窪むプロテクタ18の膨張室45A,45Bと拡開部46に設けられている。隔壁50Aは膨張室45Aの周方向の一部を塞ぎ、隔壁50Bは膨張室45Bの周方向の一部を塞ぎ、隔壁50Cは拡開部46の周方向の一部を塞ぐように、設けられている。
図5を参照すると、隔壁50A〜50Cは、プロテクタ18の周方向に間隔をあけて複数設けられている。隔壁50A〜50Cは、プロテクタ18の周方向の異なる回転角度位置に形成されている。つまり、隔壁50Aに対して隔壁50B,50Cは、プロテクタ18の径方向の同一直線上にはなく、隔壁50Bに対して隔壁50A,50Cは、プロテクタ18の径方向の同一直線上にはなく、隔壁50Cに対して隔壁50A,50Bは、プロテクタ18の径方向の同一直線上にはない。隔壁50A〜50Cは、それぞれ周方向に等間隔で2〜5箇所設けることが好ましい。本実施形態では、個々の隔壁50A〜50Cは、120度間隔をあけて3箇所に設けられている。また、全ての隔壁50A〜50Cは、40度間隔をあけて配置されている。
図4を参照すると、隔壁50A,50Bは、膨張室45A,45Bにおいて、シュラウド36,39からX方向に最も離れた溝底50aから、シュラウド36,39に近接した開口50bにかけて突出している。つまり、隔壁50A,50Bは、X方向における膨張室45A,45Bの深さと同じ寸法で突出し、開口50bから突出しないように形成されている。また、図6A及び図6Bを参照すると、隔壁50A,50Bは、プロテクタ18の径方向において、膨張室45A,45Bの外側壁から内側壁にかけて形成されている。
図4を参照すると、隔壁50Cは、拡開部46の斜面46aからシュラウド36,39の外周部36a,39aに向けて、概ね直角三角形状に突出している。隔壁50Cのシュラウド36,39側の端と、シュラウド36,39の外周部36a,39aとは、平行に位置し、これらの間には、連通部47A〜47Cと同等の隙間が設定されている。隔壁50Cの羽根板29(突出部34)側の端は、開口19の外周面と同一面上に位置するように形成され、羽根板29との間に定められた間隔が設定されている。図5及び図6Cを参照すると、隔壁50Cは、プロテクタ18の径方向の内側端(水の通水方向の下流側)が、羽根車27が回転する向きRへ傾斜するように形成されている。隔壁50Cの傾斜角度αは、通水路44から流出する水が羽根板29の基端部30の負圧領域に吐出される向きに設定されている。なお、傾斜角度αは、プロテクタ18の中心から上流側端部にかけて延びる径方向の線と、隔壁50Cの傾斜面とのなす角で定義される。
図7Aに通水路44内の位置(横軸)と旋回流の速度(縦軸)の関係を示す。図7Aにおいて、横軸の左側が羽根車27の流体流路42側(内部側)であり、右側が吐出室22側(外部側)である。図7Aの破線は、隔壁50A〜50Cを設けていない渦巻ポンプを示し、図7Aの実線は、隔壁50A〜50Cを設けた本実施形態の渦巻ポンプ10を示す。この図7Aを参照すると、隔壁50A〜50Cを設けない場合、通水路44に流入した水の旋回流速度は、第1膨張室45Aから第2膨張室45Bを経て、拡開部46に至るまで徐々に速くなる。これに対して、隔壁50A〜50Cを設けた場合、旋回流速度は、第1膨張室45A、第2膨張室45B、及び拡開部46でそれぞれ減速され、流体流路42内への吐出速度は低く抑えられる。
このように、本実施形態では、周方向に流れる水が通水路44の隔壁50A〜50Cに衝突するため、水の旋回流を抑制でき、流速が羽根車27(回転軸24)の回転速度よりも速くなることを防止できる。よって、旋回流が回転軸24の回転に影響を及ぼし、回転軸24が振動するという不安定化流体力を低減できる。その結果、回転軸24をモータ等の駆動機による設定速度で安定して回転できるため、安定した排水性能を得ることができる。
また、隔壁50A〜50Cは、プロテクタ18の周方向の異なる位置に設けられているため、旋回流の抑制によって水圧が上昇する箇所も、プロテクタ18の周方向の異なる位置になる。よって、水圧上昇箇所がプロテクタ18の周方向の同一回転角度位置になることによる弊害を防止できる。
さらに、隔壁50A,50Bは、膨張室45A,45Bの溝底50aから開口50bにかけて突出しているため、通水路44内での旋回流を効果的に抑制できるうえ、羽根車27との干渉を防止できる。また、隔壁50Cは、羽根車27が回転する向きRに傾斜され、羽根板29の基端部30の所定領域を昇圧できるようにしているため、キャビテーションの発生を効果的に抑制できる。
しかも、隔壁50A〜50Cを含む通水路44の構成は、羽根車27のシュラウド36,39とプロテクタ18を加工するだけでよいため、既設の渦巻ポンプ10にも適用できる。
また、本実施形態では、通水路44を通して吐出室22から液体流路42の入口に戻る水の漏れ量を大幅に抑制できる。図7Bに回転軸24の回転数(横軸)と通水路44を通した水の漏れ量(縦軸)の関係を具体的に示す。図7Bの一点鎖線は、膨張室45A,45Bと拡開部46を設けてない渦巻ポンプを示し、図7Bの破線は、隔壁50A〜50Cを設けていない渦巻ポンプを示し、図7Bの実線は、隔壁50A〜50Cを設けた本実施形態の渦巻ポンプ10を示す。この図7Bに示すように、漏れ量は、回転軸24の低回転数になるに従って多くなる。隔壁50A〜50Cの有無に関わらず、膨張室45A,45Bと拡開部46を設けることで、漏れ量を低減できる。しかも、隔壁50A〜50Cを設けることで、隔壁50A〜50Cを設けていない場合よりも漏れ量を更に低減できる。
(通水路の詳細)
通水路44を構成する膨張室45A,45B、連通部47A〜47C、及び絞り部48A〜48Cの断面形状は、それぞれ異なるように構成されている。
詳しくは、図4に示すように、膨張室45A,45Bは、X方向の深さAと、羽根車27の径方向の幅Wとで定められる。これらの寸法A,Wを異ならせることで、第1膨張室45Aの形状と第2膨張室45Bの形状とが異なるように構成されている。これにより隔壁50A,45Bの形状も、それぞれ異なるように構成されている。
本実施形態では、上流側の第1膨張室45Aの深さA1は、下流側の第2膨張室45Bの深さA2よりも浅く設定されている(A1<A2)。また、第1膨張室45Aの幅W1は、第2膨張室45Bの幅W2よりも広く設定されている(W1>W2)。そして、第1膨張室45Aの容積V1は、第2膨張室45Bの容積V2よりも大きく設定されている(V1>V2)。但し、容積V1,V2が異なっていれば、第1膨張室45Aの方が第2膨張室45Bよりも小さく設定されてもよい(V1<V2)。
通水路44に形成した2以上の膨張室45A,45Bの液体の固有振動数が一致する場合、膨張室45A,45B内で水が旋回することによる共鳴(渦騒音)が生じる。しかし、本実施形態では、通水路44に形状が異なる膨張室45A,45Bを形成することで、これらに水が流れた際の液体の固有振動数を異ならせることができる。よって、膨張室45A,45Bの液体の固有振動数が一致することで生じる渦騒音を抑制できる。
引き続いて図4を参照すると、連通部47A〜47Cは、羽根車27の径方向の通路長Lと、X方向の通路幅Sとで定められる。これらの寸法L,Sを異ならせることで、第1連通部47A、第2連通部47B、及び第3連通部47Cの形状が異なるように構成されている。
第1連通部47Aの通路長L1は、中間の第2連通部47Bの通路長L2と概ね同一に設定されており、下流側の第3連通部47Cの通路長L3よりも長く設定されている(L1=L2>L3)。第1連通部47Aの通路幅S1は、第2連通部47Bの通路幅S2、及び第3連通部47Cの通路幅S3よりも広く設定されている。また、中間の第2連通部47Bの通路幅S2は、第3連通部47Cの通路幅S3よりも広く設定されている(S1>S2>S3)。即ち、連通部47A〜47Cの通路幅Sは、通水路44の上流側から下流側に向けて次第に狭くなっている。
このように、形状が異なる連通部47A〜47Cを通水路44に形成することにより、膨張室45A,45Bに水が流れた際の液体の固有振動数を異ならせることができる。よって、通水路44内での共鳴による渦騒音の発生を抑制できる。
引き続いて図4を参照すると、第1絞り部48Aと第2絞り部48Bとは、羽根車27の径方向の絞り幅Cと、回転軸24が延びるX方向の絞り長Bとで定められる。これらの寸法C,Bを異ならせることで、第1絞り部48Aと第2絞り部48Bの形状が異なるように構成されている。なお、第3絞り部48Cは、第3連通部47Cと拡開部46との間の絞り幅Cのみで定められる。
第1絞り部48Aの絞り幅C1と、第2絞り部48Bの絞り幅C2とは、同一に設定されている。第3絞り部48Cの絞り幅C3は、絞り部48A,48Bの絞り幅C1,C2よりも狭く設定されている(C1=C2>C3)。また、第1絞り部48Aの絞り長B1は、第2絞り部48Bの絞り長B2よりも短く設定されている。
このように、形状(隙間断面積)が異なる絞り部48A〜48Cを形成することにより、通水路44中を羽根車27の径方向に流れる水の速度を調整できる。よって、羽根板29の突出部34に向けた水圧を高くし、キャビテーションの発生を確実に抑制できる。
以上のように、第1実施形態の渦巻ポンプ10では、羽根車27を部分的にオープン型としているため、クローズド型の羽根車の性能を大きく変えることなく、キャビテーションの発生を抑制し、必要NPSHを改善できる。また、通水路44には形状が異なる2以上の膨張室45A,45Bを形成しているため、膨張室45A,45Bでの液体の固有振動数を異ならせ、共鳴による渦騒音を防止できる。しかも、膨張室45A,45Bと拡開部46には隔壁50A〜50Cが設けられているため、通水路44内での水の旋回流を抑制し、不安定化流体力を低減できるので、回転軸24の回転を安定させることができる。
(第2実施形態)
図8は第2実施形態の流体機械である片吸込遠心渦巻ポンプ60を示す。この渦巻ポンプ60は、第1実施形態の渦巻ポンプ10と同様に、吸込口64から吸い込んだ水を吐出口67から排出するもので、ケーシング61、回転軸73、及びクローズド型の羽根車75を備える。第2実施形態の羽根車75は、第1実施形態の羽根車27とは異なり、回転軸73が延びるX方向における一方のみから水を吸い込むものである。
(片吸込遠心渦巻ポンプの概要)
渦巻ポンプ60のケーシング61は、ケーシング本体62と、ケーシング本体62に固定されたケーシングカバー63とを備える。ケーシング本体62には、図8において左側に吸込口64が形成されている。吸込口64は断面円形状の空間であり、ケーシングカバー63が配置された奥側には、羽根車75を配置する配置空間部65が形成されている。配置空間部65の外周部には、ケーシング61内に吸い込んだ水を吐出するボリュート通路(液体流路)66が形成されている。また、ケーシング本体62には、図8において上側に位置するように、ボリュート通路66の出口である吐出口67が形成されている。
回転軸73は、ケーシング61に対して水平方向に延びるように回転可能に配置されている。回転軸73は、一端がケーシングカバー63のシャフト穴68から配置空間部65内に突出している。シャフト穴68の周囲には、液密性を保持するためのメカニカルシール69が取り付けられている。ケーシングカバー63の外側にはベアリングケース70が固定されている。回転軸73は、ベアリングケース70に固定されたベアリング71によって軸支されている。ベアリングケース70から突出した回転軸73の外端には、図示しないモータ等の駆動機が接続されている。
(羽根車の概要)
図8に示すように、羽根車75は、回転軸73に固定され、ケーシング61の配置空間部65に配置されている。羽根車75は、X方向から見て円形状であり、複数の羽根板77と、X方向における羽根板77の両側に配置されたシュラウド82,85とを備える。羽根車75が回転すると水は、吸込口64からボリュート通路66へ送出され、吐出口67から吐出される。
羽根板77は、第1実施形態の羽根板29と同様に、回転軸73の方に位置する基端部78から、回転軸73から離れるように羽根車75の径方向外方へ延びている。
図8において左側に位置する前シュラウド(第1シュラウド)82は、X方向における羽根板77の前端(一端)に固定されている。前シュラウド82は、X方向に対して直交方向(YZ方向)に延びる概ね平板状である。前シュラウド82には、回転軸73と同心円形状をなすように開口83が設けられている。
図8において右側に位置する後シュラウド(第2シュラウド)85は円板状であり、X方向における羽根板77の後端(他端)に配置されている。後シュラウド85は、前シュラウド82に対してX方向に間隔をあけて位置している。後シュラウド85の中心には、回転軸73を連結するための連結部86が設けられている。また、後シュラウド85には、連結部86と同心の円筒状をなすように、ケーシングカバー63に向けて突出する円筒部87が設けられている。
羽根車75には、隣接する羽根板77,77と、前後のシュラウド82,85とで画定された筒状の液体流路90が周方向に複数形成される。この液体流路90は、羽根板77の基端部78側が流入口を構成し、羽根板77の先端部79側が流出口を構成する。また、羽根車75の羽根板77には、前シュラウド82の開口83からX方向外方へ突出する突出部80が形成されている。
後シュラウド85とケーシングカバー63との間には、ケーシングカバー63と羽根車75の吐出口67側とを仕切るウェアリング92が配置されている。また、ケーシング本体62には、配置空間部65の吸込口64側と前シュラウド82との間を仕切るプロテクタ93が配置されている。ウェアリング92とプロテクタ93とは、第1実施形態のプロテクタ18と同様の材料からなる。
配置空間部65に羽根車75を配置すると、プロテクタ93は、羽根車75の径方向における突出部80の外方に所定の間隔をあけて位置する。また、プロテクタ93は、羽根車75の開口83の外周部82aに対しても、所定の間隔をあけて位置する。そして、羽根車75の開口83の外周部82aと、プロテクタ93の開口94の外周部93aとの間には、水を羽根車75の径方向に通水可能な通水路96が形成されている。
通水路96には、第1実施形態の通水路44と同様に、2個の膨張室97A,97B、1個の拡開部98、3個の連通部99A〜99C、及び3個の絞り部100A〜100Cを備えるラビリンスが形成されている。そして、膨張室97A,97Bと拡開部98には、第1実施形態と同様に、2以上の隔壁102A〜102Cがそれぞれ設けられている。
このようにした第2実施形態の片吸込遠心渦巻ポンプ60は、第1実施形態の両吸込遠心渦巻ポンプ10と同様に、羽根車75を部分的にオープン型としているため、クローズド型の羽根車の性能を大きく変えることなく、キャビテーションの発生を抑制し、必要NPSHを改善できる。また、通水路96には形状が異なる2以上の膨張室97A,97Bを形成しているため、それぞれの膨張室97A,97Bでの液体の固有振動数を異ならせ、共鳴による渦騒音を防止できる。しかも、膨張室97A,97Bと拡開部98には隔壁102A〜102Cが設けられているため、通水路96内での水の旋回流を抑制し、不安定化流体力を低減できるので、回転軸73の回転を安定させることができる。
なお、本発明の流体機械は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、通水路に形成する膨張室の数は1以上設けてあればよいし、隔壁の数も各膨張室に1以上設けてあればよい。また、拡開部は設けなくてもよいし、隔壁がない拡開部を設けてもよい。勿論、2以上の膨張室を設ける場合、全ての膨張室に隔壁を設けるのではなく、特定の膨張室だけに隔壁を設けてもよい。
通水路の膨張室は、形状が異なっていれば、容積を同一にしてもよい。また、第1実施形態の羽根車27には、隆起部33から羽根板29の先端31に至る仕切板を設けてもよい。
前記実施形態では、排水に用いられる渦巻ポンプを例に挙げて本発明の流体機械を説明したが、この流体機械は、発電に用いられる発電機、及び排水と発電の両方に用いられるポンプ水車であってもよい。なお、各実施形態のいずれかの羽根車を水車のランナとして用いる場合、羽根板の先端部側が流入口になり、羽根板の基端部側が流出口になる。即ち、ポンプと水車とでは、液体の出入口が逆になる。
10…渦巻ポンプ(流体機械)
12…ケーシング
13…ケーシング本体
14…下側仕切壁
15…ケーシングカバー
16…上側仕切壁
17…取付孔
18…プロテクタ
18a…外周部(対向部)
19…開口
20…吸込口
21…吸込室
22…吐出室
22a…壁
24…回転軸
25…メカニカルシール
27…羽根車
29…羽根板
30…基端部
30a…外端
30b…内端
31…先端部
32…固定部
33…隆起部
34…突出部
36…左シュラウド(第1シュラウド)
36a…外周部
37…開口
39…右シュラウド(第2シュラウド)
39a…外周部
40…開口
42…液体流路
44…通水路(通路)
45A,45B…膨張室
46…拡開部
46a…斜面
47A〜47C…連通部
48A〜48C…絞り部
50A〜50C…隔壁
50a…溝底
50b…開口
60…渦巻ポンプ(流体機械)
61…ケーシング
62…ケーシング本体
63…ケーシングカバー
64…吸込口
65…配置空間部
66…ボリュート通路
67…吐出口
68…シャフト穴
69…メカニカルシール
70…ベアリングケース
71…ベアリング
73…回転軸
75…羽根車
77…羽根板
78…基端部
79…先端部
80…突出部
82…前シュラウド(第1シュラウド)
82a…外周部
83…開口
85…後シュラウド(第2シュラウド)
86…連結部
87…円筒部
90…液体流路
92…ウェアリング
93…プロテクタ
93a…外周部(対向部)
94…開口
96…通水路(通路)
97A,97B…膨張室
98…拡開部
99A〜99C…連通部
100A〜100C…絞り部
102A〜102C…隔壁

Claims (5)

  1. ケーシングに回転可能に配置された回転軸と、
    前記ケーシング内に配置され、前記回転軸に固定された羽根車とを備え、
    前記羽根車は、
    前記回転軸の方に位置する基端部から、前記回転軸から離れるように放射状に延びる複数の羽根板と、
    前記回転軸が延びる方向の前記羽根板の一端に配置され、前記基端部が位置する中央に開口が形成されている第1シュラウドと、
    前記回転軸が延びる方向の前記羽根板の他端に配置され、前記第1シュラウドと間隔をあけて位置する第2シュラウドとを備え、
    前記ケーシングは、前記第1シュラウドに対して前記回転軸が延びる方向に間隔をあけて位置する環状の対向部を有し、
    前記第1シュラウドの前記開口の外周部と前記ケーシングの前記対向部との間には、前記羽根車の外部と内部とを連通させ、液体の流動を許容する通路が形成され、
    前記ケーシングの前記対向部には、前記液体の流動方向と交差する方向の断面積を広くした環状の溝からなる膨張室が形成され、
    前記膨張室内には、前記膨張室の一部を塞ぐ隔壁が形成されており、
    前記膨張室は、第1膨張室と、この第1膨張室に対して前記液体の流動方向に間隔をあけて位置する第2膨張室とを含み、
    前記第1膨張室の前記隔壁と前記第2膨張室の前記隔壁とは、前記ケーシングの前記対向部の周方向の異なる角度位置に形成されている、流体機械。
  2. 前記第1膨張室と前記第2膨張室の断面形状は異なっている、請求項に記載の流体機械。
  3. 前記隔壁は、前記第1シュラウドから離れた前記膨張室の溝底から、前記第1シュラウドに近接した前記膨張室の開口にかけて突出している、請求項1又は2に記載の流体機械。
  4. 前記液体の流動方向における前記通路の下流側端部には、前記液体の流動方向下流側に向けて開口面積を次第に拡げた環状の拡開部が形成されており、
    前記拡開部には、前記拡開部の一部を塞ぐ隔壁が形成されている、請求項1からのいずれか1項に記載の流体機械。
  5. 前記液体の流動方向における前記拡開部の前記隔壁の下流側は、前記羽根車が回転する向きに傾斜している、請求項に記載の流体機械。
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