JP2012069776A - 配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 絶縁基板の両主面に対向して配置される半導体素子と外部電気回路とを容易かつ確実に電気的に接続させることが可能な配線基板を提供する。
【解決手段】 厚み方向に貫通する貫通孔2を有する絶縁基板1と、貫通孔2の一端から長さ方向の途中まで充填された導体3と、絶縁基板1の主面から貫通孔2の一端において露出する導体3の第1端面にかけて被着された接続パッド4と、貫通孔2の長さ方向の途中に位置する導体3の第2端面を被覆するめっき層5とを備える配線基板である。貫通孔2のうち導体3が充填されていない部分が金属ピンPのガイド孔として機能するため、金属ピンPと導体3との接続が容易かつ確実であり、金属ピンPを含む導電路によって半導体素子と外部電気回路6とを容易かつ確実に電気的に接続させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 厚み方向に貫通する貫通孔2を有する絶縁基板1と、貫通孔2の一端から長さ方向の途中まで充填された導体3と、絶縁基板1の主面から貫通孔2の一端において露出する導体3の第1端面にかけて被着された接続パッド4と、貫通孔2の長さ方向の途中に位置する導体3の第2端面を被覆するめっき層5とを備える配線基板である。貫通孔2のうち導体3が充填されていない部分が金属ピンPのガイド孔として機能するため、金属ピンPと導体3との接続が容易かつ確実であり、金属ピンPを含む導電路によって半導体素子と外部電気回路6とを容易かつ確実に電気的に接続させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、絶縁基板の主面に接続パッドを有するとともに、絶縁基板の内部に接続パッドと電気的に接続された導体を有してなり、この接続パッドおよび導体を介して電子部品と外部電気回路とを電気的に接続させる配線基板に関するものである。
従来、電子部品搭載用等に使用される配線基板として、セラミック焼結体等の絶縁材料からなる絶縁基板と、絶縁基板の一方主面に形成された接続パッドと、絶縁基板を厚み方向に貫通する貫通孔内に充填され、一方端面が接続パッドに直接接続するとともに他方端面が絶縁基板の他方主面に露出した貫通導体とを備えたものが用いられている。
このような配線基板は、例えば、絶縁基板の一方主面側に形成された接続パッドに半導体素子(半導体集積回路素子)等の電子部品の電極や電子部品の電気検査を行なうためのプローブが接続されるとともに、絶縁基板の他方主面側に露出した貫通導体の他方端面に回路基板等の外部電気回路が電気的に接続される。そして、接続パッドおよび貫通導体からなる導電路を介して電子部品が外部電気回路と電気的に接続され、信号の送受や、電子部品に対する電気的な検査等が行なわれる。
貫通導体と外部電気回路との電気的な接続は、一般に、あらかじめ外部電気回路の所定位置に接続させておいた金属ピンを介して行なわれる。金属ピンは、例えば長さ方向に伸縮できるようなものが使用され、外部電気回路の所定位置に一方の端が固定され、他方の端が貫通導体の他方端面に押し当てられることによって外部電気回路と配線基板の貫通導体とを電気的に接続する。
この場合、金属ピンが貫通導体に押し当てられるだけであるため、外部電気回路の取り換えが容易である。そのため、例えば、配線基板を半導体素子検査用のプローブカードとして使用するような場合に、検査する半導体素子に応じて外部電気回路を取り換えることが容易であり、実用性の高いプローブカードを形成することができる。
上記従来技術の配線基板においては、貫通導体の狭い他方端面に対する金属ピンの位置合わせが難しく、また位置合わせした後に金属ピンがずれしてしまう可能性があるという問題点があった。例えば、金属ピンを貫通導体の他方端面に位置合わせして接触させた状態で配線基板を半導体素子にプローブ等を介して電気的に接続させた際に、その反動で配線基板が振動して金属ピンが滑り、貫通導体の他方端面から外れてしまう可能性がある。
このような問題点に対しては、例えば、貫通導体に対応した位置において厚み方向に貫通するガイド孔が形成された平板状のジグを準備しておいて、このジグを配線基板の他方主面上にセットし、ガイド孔を通して金属ピンを貫通導体の他方端面に誘導し、併せて金属ピンのずれを防ぐという手段が考えられる。しかしながら、この場合には、ガイド孔を正確に貫通導体の位置に対応して形成することが難しい。また、ジグを配線基板上に、ガイド孔が貫通導体に対応するように位置合わせする手間がかかるため、検査の作業性を高
くすることが難しい。
くすることが難しい。
特に、近年、半導体素子等の電子部品において小型化や高密度化が進んでいるため、これらの電子部品と電気的に接続される配線基板の貫通導体も微細化が進み、貫通導体の他方端面に対する金属ピンの電気的な接続がさらに難しくなってきている。つまり、プローブカード等に用いられる配線基板において、半導体素子等の電子部品と外部電気回路とを電気的に接続させることが難しくなってきている。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、例えばプローブカードに用いられる配線基板であって、絶縁基板の両主面に配置される半導体素子等の電子部品と外部電気回路とを容易かつ確実に電気的に接続させることが可能な配線基板を提供することにある。
本発明の配線基板は、厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁基板と、前記貫通孔の一端から長さ方向の途中まで充填された導体と、前記絶縁基板の主面から前記貫通孔の前記一端において露出する前記導体の第1端面にかけて被着された接続パッドと、前記貫通孔の長さ方向の途中に位置する前記導体の第2端面を被覆するめっき層とを備えることを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、前記絶縁基板が1層の絶縁層からなり、前記貫通孔が前記絶縁層を厚み方向に貫通しているとともに、該貫通孔の一端から長さ方向の途中まで前記導体が充填されていることを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、前記絶縁基板に複数の前記貫通孔が形成されており、該貫通孔に充填される前記導体の長さが、前記絶縁基板の外周部において中央部よりも小さいことを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、前記導体の前記第2端面が凸状であることを特徴とする。
本発明の配線基板によれば、上記構成を備えることから、貫通孔の長さ方向の途中まで充填された導体の第1端面に被着された接続パッドと導体の第2端面との間が電気的につながっている。そのため、導体の第2端面を、例えば金属ピンを介して回路基板等の外部電気回路に接続させることによって、接続パッドに電気的に接続される電子部品と外部電気回路とを、接続パッドおよび導体を介して電気的に接続させることができる。また、貫通孔は、絶縁基板の主面と反対側の主面側では導体が充填されず空間であるため、貫通孔内に金属ピンを挿入することができ、この貫通孔の空間部分を、金属ピンを導体の第2端面に誘導するとともに、金属ピンの位置ずれを防ぐためのガイド孔として利用することができる。この場合、別途位置決め用のジグ等を用いることなく、金属ピンを容易に、かつ確実に導体の第2端面に電気的に接続させることができる。したがって、例えばプローブカード等に用いられる配線基板であって、半導体素子(電子部品)と外部電気回路とを容易かつ確実に電気的に接続させることが可能な配線基板を提供することができる。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、絶縁基板が1層の絶縁基板からなり、貫通孔が絶縁層を厚み方向に貫通しているとともに、この貫通孔の一端から長さ方向の途中まで導体が充填されている場合には、絶縁基板を形成する絶縁層が1層のみであるため、配線基板の薄型化に有利である。また、この場合にも、導体が貫通孔を充填していないため、貫通孔のうち導体が充填されずに空間になっている部分を金属ピンのガイド孔とし
て利用することができる。そのため、電子部品と外部電気回路との電気的な接続が容易かつ確実であるとともに、薄型化も容易な配線基板を提供することができる。
て利用することができる。そのため、電子部品と外部電気回路との電気的な接続が容易かつ確実であるとともに、薄型化も容易な配線基板を提供することができる。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、絶縁基板に複数の貫通孔が形成されており、貫通孔に充填される導体の長さが、絶縁基板の外周部において中央部よりも小さい場合には、例えば導体がメタライズ導体からなるようなときに、メタライズ導体となる金属ペーストの焼成時の収縮に起因する応力を絶縁基板の外周側で小さく抑えることができる。そのため、この応力による絶縁基板の反り等の変形をより効果的に抑制することができる。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、前記導体の前記第2端面が凸状である場合には、金属ピンを貫通孔内に挿入して導体に接続させる際に、導体の凸状の第2端面に対して、一般に先端の縦断面が円弧状や平坦である金属ピンの先端部分を一定の接触面積、つまり一定の接触抵抗で電気的に接続させることが容易である。そのため、接触抵抗の変化による電子部品の検査(例えば作動速度)の誤差を抑制して、より正確に電子部品の検査を行なうことが可能な配線基板を提供することができる。
本発明の配線基板を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。図1において、1は絶縁基板,2は貫通孔,3は貫通孔2の一端から長さ方向の途中まで充填された導体,4は接続パッド,5はめっき層である。
配線基板は、貫通孔2内の導体3および接続パッド4を介して、絶縁基板1の一方主面側に配置される電子部品(図示せず)等の電気回路と他方主面側に配置される回路基板等の外部電気回路6とを電気的に接続させるために使用される。例えば、図1に示すように、外部電気回路6の所定位置に接続させた金属ピンPをめっき層5を介して導体3に電気的に接続するとともに、接続パッド4をプローブ(図示せず)を介して電子部品の所定の電極に電気的に接続させれば、外部電気回路6と電子部品とが、金属ピンP,導体3,接続パッド4,めっき層5およびプローブを介して電気的に接続される。
このような配線基板は、電子部品である半導体素子を検査するためのプローブカードや電子部品搭載用基板等に用いることができる。プローブカードや電子部品搭載用基板において、絶縁基板1の接続パッド4が配置されている主面(第1主面)側に電子部品が配置され、これと反対側の主面(第2主面)側に外部電気回路6(回路基板等)が配置される。
絶縁基板1は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミック焼結体,ガラス母材中に結晶成分を析出させた結晶化ガラスまたは雲母やチタン酸アルミニウム等の微結晶焼結体からなる、金属材料とほぼ同等の精密な機械加工が可能なセラミック材料(いわゆるマシナブルセラミックス)等のセラミック材料や、ソーダガラス,ホウケイサンガラス,石英ガラス,結晶化ガラス等のガラス材料や、エポキシ樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,ポリキノリン樹脂,ポリフェニレンエーテル樹脂,ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アラミド樹脂等の樹脂材料や、これらの樹脂材料にガラス繊維やシリカから成るフィラーを含侵させた複合材料、またはシリコンにより形成されている。
絶縁基板1は、例えば電子部品である半導体素子の検査に用いるプローブカードを形成するために用いられる配線基板を構成する場合であれば、半導体素子の基板(複数の集積回路素子が縦横の並びに配列形成されたシリコンウエハ等)の形状および寸法と同じ程度の形状および寸法とすればよい。また、絶縁基板1の厚みは、プローブカード等の配線基板としての使用用途に応じた剛性を確保できる程度の厚みとすればよく、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなり上記半導体素子の検査用のプローブカードとして使用される場合であれば、1mm〜5mm程度の厚みとすればよい。
配線基板1をプローブカードとして用いる場合には、例えば図2に示すように、複数の貫通孔2,導体3および接続パッド4が絶縁基板1に配置される。図2に示す配線基板は、2点鎖線で区切った各部分が図1に示すような配線基板に相当し、このような配線基板が縦横の並びに配列されてなるものとみなすこともできる。なお、図2は、本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す平面図である。図2において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に適当な有機バインダおよび有機溶剤を添加混合して作製したスラリーをドクターブレード法やリップコータ法等のシート成形技術でシート状に成形することによってセラミックグリーンシートを作製して、その後、セラミックグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工によって適当な形状および寸法とするとともに、これを約1300〜1500℃の温度で焼成することによって製作することができる。
絶縁基板1は、例えば四角板状や円板状等であり、第1主面が、実装や電気チェックを行なう電子部品を搭載(電子部品を配線基板に電気的および機械的に接続して電子装置とするための実装、または電子部品に対して電気的なチェックを施すための一時的な載置)するための部位として使用される。電子部品としては、ICやLSI等の半導体集積回路素子およびLED(発光ダイオード)やPD(フォトダイオード),CCD(電荷結合素子)等の光半導体素子を含む半導体素子,弾性表面波素子や水晶振動子等の圧電素子,容量素子,抵抗器,半導体基板の表面に微小な電子機械機構が形成されてなるマイクロマシン(いわゆるMEMS素子)等の種々の電子部品が挙げられる。
この絶縁基板1は、厚み方向に貫通する貫通孔2を有し、貫通孔2の一端(絶縁基板1の第1主面側に位置する端)から、この貫通孔2の長さ方向の途中まで導体3が充填されている。貫通孔2のうち導体3が充填されていない部分、つまり絶縁基板1の第2主面側の部分は空間になっている。導体3のうち絶縁基板1の第1主面側の端面(第1端面)には接続パッド4が被着されている。また、導体3のうち貫通孔2の長さ方向の途中に位置する端面(第2端面)はめっき層5で被覆されている。これらの導体3,接続パッド4およびめっき層5は、絶縁基板1の第1主面側に搭載される電子部品を、第2主面側に配置
される回路基板等に電気的に接続する導電路を形成している。
される回路基板等に電気的に接続する導電路を形成している。
貫通孔2は、後述するように絶縁基板1の第2主面側の端から金属ピンPが挿入されるため、金属ピンPが入る程度の形状および寸法としておく必要があり、例えば、直径が約0.3〜0.7mm程度の円形状(円柱状)に形成される。
貫通孔2は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる絶縁基板1の所定位置に炭酸ガス(CO2)レーザや紫外線レーザ等によるレーザ加工や、ドリル加工あるいはブラスト加工を用いた機械的な孔あけ加工等の方法(第1の方法)で形成することができる。また、貫通孔2は、絶縁基板1となるセラミックグリーンシートに機械的な孔あけ加工を施して、焼成する方法(第2の方法)で形成することもできる。貫通孔2の位置精度を高くする上では第1の方法の方が好ましい。
導体3は、第1端面が接続パッド4との電気的な接続のための接合面になり、第2端面が金属ピンPの電気的な接続のための接続面になる。導体3を形成する金属材料としては、例えば、銅や銀,パラジウム,金,白金,アルミニウム,クロム,ニッケル,コバルト,チタン,タングステン,モリブデン,マンガン等の金属材料またはこれらの金属材料の合金を挙げることができる。
このような金属材料の粉末を有機溶剤およびバインダ等と混練して作製した金属ペーストを、貫通孔2の一端から長さ方向の途中まで充填して、その後加熱して金属ペーストを焼成することによって、導体3を形成することができる。
この場合、金属ペーストを貫通孔2の(全体ではなく)途中まで充填させるには、例えば、貫通孔2内に金属ペーストをスクリーン印刷法等の方法で、貫通孔2の一部を充填する程度の量で入れるようにして、その印刷回数により、充填の深さ(導体3の長さ)をコントロールすることができる。また、導体3の充填の深さを複数の貫通孔2の間で異ならせる場合は、複数(例えば2種類のパターン)の印刷マスクを作製し、金属ペーストを、異なる貫通孔2に対して別々に印刷し、その印刷回数により充填の深さを異ならせるようにすればよい。
また、例えば図3に示すように、絶縁基板1を複数の絶縁層1aが積層されてなるものとし、この絶縁層1aのそれぞれに形成した部分貫通孔(符号なし)を上下につなげて貫通孔2を形成して、その部分貫通孔のうち絶縁基板1の第2主面側に位置するものには導体3を充填しないようにすれば、上記構成の導体3をより容易かつ確実に形成することができる。なお、図3は、本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。図3において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
この場合、例えば図4に示すように、上下の絶縁層1aの間で部分貫通孔の平面視における大きさを互いに異ならせるようにしてもよい。なお、図4(a)および(b)は、それぞれ本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。図4において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
図4(a)に示す例においては、上側の絶縁層1aの部分貫通孔よりも下側の絶縁層1aの部分貫通孔の方が大きく、この比較的大きな下側の絶縁層1aの部分貫通孔にのみ、導体3が充填されている。つまり、導体3の第2端面の外周部は、上側の絶縁層1aの下面に接している。この場合には、上記のように貫通孔2の途中まで導体3が充填された配線基板の製作を容易とする効果を得ることができる。また、貫通孔2(空間部分)よりも導体3を大きく(電気信号が流れる方向に直交する断面の面積を大きく)設計できるため、基板の導通抵抗を低く設計することが可能となる。
図4(b)に示す例においては、導体3が第2端面から絶縁層1aの層間にかけて延長している。つまり、導体3の一部が絶縁層1aの層間に介在している。このような場合には、導体3の絶縁基板1に対する接合を上記延長部分で補強して、導体3の絶縁基板1に対する接合強度をより高くすることができる。
接続パッド4は、絶縁基板1の第1主面から導体3の第1端面にかけて被着されている。これによって、導体3と電気的に接続されるとともに、絶縁基板1の第1主面に強固に被着された接続パッド4を絶縁基板1の、電子部品が搭載される第1主面に配置させることができる。
接続パッド4には、上記のようにプローブ等を介して電子部品の電極が直接に電気的に接続される。このような接続パッド4は、導体3の第1端面を覆うような形状および寸法であり、例えば導体3の第1端面よりも若干大きな円形状や楕円形状、四角形状等のパターンで被着されている。導体3の第1端面における直径が約0.3〜0.7mmの円形状の場合であれば、接続パッド4は、直径が導体3の端面よりも0.05〜0.5mm程度大きな円形状
等にすればよい。
等にすればよい。
接続パッド4は、例えば、導体3を形成するのと同様の金属材料によって形成されている。接続パッド4は、具体的には、まず絶縁基板1の第1主面から導体3の第1端面にかけて、クロムやモリブデン,チタン等から成る密着金属層(図示せず)と、その上に被着された銅等の金属薄膜層とで構成される下地導体層(図示せず)を無電解めっき法やスパッタリング法等によって形成し、その後、フォトリソグラフィ法を用いて所定の接続パッド4となる部分を覆うようにレジストパターン(図示せず)を形成した後、レジストパターンにより覆われていない余分な下地導体層をケミカルエッチング法やドライエッチング法等で除去し、その後、レジストパターンを除去することによって所定パターンに被着させることができる。
また、接続パッド4は、導体3を形成するのと同様の金属ペーストを用いて、導体3と同時に塗布(スクリーン印刷法等)および焼成することによって被着させることもできる。
めっき層5は、例えばニッケルやコバルト,クロム,パラジウム,金,銅等の金属材料またはこれらの金属材料を主成分とする合金材料(例えば、ニッケル−ホウ素やニッケル−コバルト,金−銀等)によって形成されている。このようなめっき層5は、導体3の第2端面を保護して、導体3の酸化腐食や磨耗等を抑制するためのものである。
例えば、導体3の第2端面をニッケルまたはニッケル−コバルトめっき層等の硬度の高い金属材料からなるめっき層5で被覆した場合には、金属ピンPとの接触による導体3の磨耗を抑制することができる。なお、金属ピンPを導体3に押し当てる力は、例えば半導体素子検査用のプローブカードの場合であれば約0.39N程度であり、この程度の力であれば、上記のようなめっき層5によって導体3の磨耗を効果的に抑制することができる。
また、めっき層5として、厚みが約0.5〜2μm程度の金めっき層やパラジウムめっき
層を用いれば、導体3の第2端面における酸化腐食を効果的に抑制することができる。この場合、金−コバルト等の硬質金めっき層を用いれば、酸化腐食の抑制に加えて導体3の磨耗を抑制する効果を得ることもできる。
層を用いれば、導体3の第2端面における酸化腐食を効果的に抑制することができる。この場合、金−コバルト等の硬質金めっき層を用いれば、酸化腐食の抑制に加えて導体3の磨耗を抑制する効果を得ることもできる。
このような金属ピンPを押し当てる力が作用したときの導体3の磨耗等を抑制する上で、めっき層5は、例えば、厚みが約1〜20μmのニッケルまたはニッケル合金めっき層と
、厚みが約1μm程度の金めっき層または硬質金めっき層とが順次、導体3の第2端面に被着されてなるものとすればよい。
、厚みが約1μm程度の金めっき層または硬質金めっき層とが順次、導体3の第2端面に被着されてなるものとすればよい。
金属ピンPは、直径が約0.1〜0.5mm程度の円柱状や四角柱状,楕円柱状等の形状である。図1に示す例において、導体3の第2端面(実際にはめっき層5)に押し当てられる先端部分が円錐状等に成形されている。
金属ピンPは、ベリリウム−銅や、鉄−ニッケル合金等の金属材料にRh(ロジウム)めっきなどの表面処理を行って形成されている。金属ピンPは、例えばベリリウム−銅からなる場合であれば、原材料に圧延加工や切断加工,エッチング加工等の金属加工を施して所定の形状および寸法に加工後、Rhめっきにより表面処理することによって作製されている。
このような配線基板においては、絶縁基板1の第2主面側から貫通孔2内に金属ピンPが挿入されて、金属ピンPがめっき層5を介して導体3に押し当てられ、金属ピンPと導体3とが電気的に接続される。この場合、上記のように貫通孔2のうち絶縁基板1の第2主面側は空間になっているため、金属ピンPを容易に挿入することができる。
すなわち、本発明の配線基板によれば、上記構成を備えることから、導体3の第2端面を、例えば金属ピンPを介して外部電気回路6に接続させることによって、接続パッド4に電気的に接続される電子部品と外部電気回路6とを、接続パッド4および導体3を含む導電路を介して電気的に接続させることができる。また、貫通孔2は、絶縁基板1の主面と反対側の主面(他方主面)側では導体3が充填されず空間であるため、貫通孔2内に金属ピンを入り込ませることができ、この貫通孔2の空間部分を、金属ピンを導体3の第2端面に誘導するとともに、金属ピンの位置ずれを防ぐためのガイド孔として利用することができる。この場合、別途位置決め用のジグ等を用いることなく、金属ピンPを容易に、かつ確実に導体3の第2端面に接続させることができる。したがって、例えばプローブカード等に用いられる配線基板であって、半導体素子(電子部品)と外部電気回路6とを容易かつ確実に電気的に接続させることが可能な配線基板を提供することができる。
貫通孔2のうち導体3が充填されていない空間部分は、金属ピンPを導体3の第2端面に誘導するためのガイド孔として機能する。貫通孔2の空間部分を金属ピンPのガイド孔として効果的に機能させる上で、絶縁基板1の第2主面側における貫通孔2の開口は、上記のように金属ピンPが容易に挿入できるような形状および寸法(直径が約0.3〜0.7mmの円形状等)に形成しておくことが望ましい。
この場合、貫通孔2の開口が大きいほど金属ピンPの挿入が容易になるが、貫通孔2の開口が大きくなりすぎると貫通孔2の内部に配置される導体3の体積が大きくなる傾向があるため、導体3となる金属ペーストの焼成時の応力が大きくなり、この応力によって絶縁基板1に反り等の変形が生じる可能性がある。また、コストの点でも不利になる。そのため、貫通孔2の開口は、上記のように0.7mmを上限にすることが好ましい。
また、貫通孔2の金属ピンPが挿入される空間部分において、金属ピンPと貫通孔2の内側面との間の距離が、0.05〜0.2mm程度であることが好ましい。この程度、金属ピン
Pと貫通孔2との間に距離があれば、金属ピンPの差し込みが容易で、かつ半導体素子の検査等による振動時に抜けにくい。
Pと貫通孔2との間に距離があれば、金属ピンPの差し込みが容易で、かつ半導体素子の検査等による振動時に抜けにくい。
貫通孔2のうち上記ガイド孔として機能する空間部分の長さ(絶縁基板1の第2主面側の端からめっき層5の表面までの長さ)は、例えば円形状のガイド孔の直径と同じ程度に設定すればよい。
本発明の配線基板においては、図1に示したように、絶縁基板1が1層の絶縁層1aからなり、貫通孔2が絶縁層1aを厚み方向に貫通しているとともに、この貫通孔2の一端から長さ方向の途中まで導体3が充填されている場合には、絶縁基板1を形成する絶縁層1aが1層のみであるため、例えば、貫通孔2のうち導体3が充填されない部分を設けるために絶縁層1aの層数を増やすような必要はなく、配線基板の薄型化に有効である。また、この場合でも、導体3が貫通孔2を充填していないため、貫通孔2のうち導体3が充填されずに空間になっている部分を金属ピンPのガイド孔として利用することができる。そのため、電子部品と外部電気回路6との電気的な接続が容易かつ確実であるとともに、薄型化も容易な配線基板を提供することができる。
この場合、1層の絶縁層1aの厚みは、絶縁基板1の機械的な強度を確保する上では0.12mm以上であることが望ましくし、プローブカードとして用いる場合の剛性を確保して、プローブピン接続時の加圧による配線基板の変形等を抑制することを考慮すれば、1.0
mm以上であることがより望ましい。
mm以上であることがより望ましい。
また、本発明の配線基板は、例えば図5に示すように、絶縁基板1に複数の貫通孔2が形成されており、貫通孔2に充填される導体3の長さが、絶縁基板1の外周部において中央部よりも小さい場合には、例えば絶縁基板1がセラミック焼結体からなり、導体3がメタライズ導体からなるようなときに、メタライズ導体となる金属ペーストの焼成時の収縮により発生する応力による基板の反りを抑制でき、この応力による絶縁基板1の反り等の変形をより効果的に抑制することができる。なお、図5(a)は本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図である。図5において図1および図2と同様の部位には同様の符号を付している。
したがって、この場合には、電子部品として、例えば半導体集積回路素子がシリコンウエハ等の半導体基板に多数配列形成された半導体素子の検査が可能なプローブカードであって、絶縁基板1の反り等の変形が抑制された、検査が容易で高精度なプローブカードを形成することが可能な配線基板を提供することができる。
導体3の長さを絶縁基板1の外周部と中央部との間で異ならせるには、例えば、複数の種類の印刷マスクを作製して、金属ペーストを中央部と外周部とで別々に印刷し、その印刷回数を外周部よりも中央部で多くするようにすればよい。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、例えば図6に示すように、導体3の第2端面が凸状である場合には、金属ピンPを貫通孔2内に挿入して導体3(めっき層5)に接続させる際に、導体3の凸状の第2端面に対して、一般に先端の縦断面が円弧状や平坦である金属ピンPの先端部分を一定の接触面積、つまり一定の接触抵抗で直接に接続させることが容易である。そのため、接触抵抗の変化による電子部品の検査(例えば作動速度)の誤差を抑制して、より正確に電子部品の検査を行なうことが可能な配線基板を提供することができる。なお、図6は、本発明の配線基板の実施の形態の他の例における要部を示す要部断面図である。図6において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
なお、導体3の第2端面について、その表面が完全に平坦であれば、上記と同様に金属ピンPの接触面積を一定にする効果を得ることはできるが、金属ペーストの充填および焼成によって形成される導体3の第2端面を完全に平坦な面にすることは難しく、不規則な凹凸が生じる可能性が高い。このような不規則な凹凸が生じると、例えば上記のように複数の導体3を1つの配線基板の形成したときに、導体3毎に金属ピンPとの接触抵抗が異なることになり、電子部品の検査の精度を高めることが難しい。
導体3の第2端面を凸状とするには、例えば導体3となる金属ペーストの粘度を4000P(ポアズ:400Pa・s)程度に高くして、この金属ペーストを、絶縁基板1の第2主面
側の貫通孔2の端から途中までディスペンサーで充填するようにすればよい。この金属ペーストの上端面が、表面張力によって凸状になり、これに応じて導体3の凸状の第2端面になる。
側の貫通孔2の端から途中までディスペンサーで充填するようにすればよい。この金属ペーストの上端面が、表面張力によって凸状になり、これに応じて導体3の凸状の第2端面になる。
ここで、配線基板をプローブカードとして使用する場合について補足して説明する。外部電気回路6と金属ピンPとの電気的な接続は、例えば半田付けによって行われている。この場合、金属ピンPは、例えばばねの仕組みによって長さ方向に伸縮できるように設定することができる。すなわち、金属ピンPを長さ方向に伸縮できるようなものとしておけば、外部電気回路6を配線基板1の第2主面側に配置したときに、ガイド孔である貫通孔2の空間部分の長さ等に応じて変動する可能性がある外部電気回路6とめっき層5の露出表面との間の距離に対応して金属ピンPが伸縮するので、金属ピンPを介した外部電気回路6と導体3との電気的な接続をより容易かつ確実に行わせることができる。
さらに、このように金属ピンPを伸縮可能なものとして外部電気回路6と導体3との電気的な接続を容易なものとしておけば、プローブカードを使用後、不具合の発生した配線基板やプローブピンのみを取り換え、再度組み立てるなど、使用可能な部品(不具合の発生していない配線基板やプローブピン)を再利用できる。
また、この場合には、接続パッド4に半導体素子(IC等)の電気検査を行なうためのプローブピンが接続されるとともに、導体3が外部電気回路6に電気的に接続される。そして、半導体素子の所定の端子がプローブピンに接続されれば、半導体素子と外部電気回路6とが配線基板を介して電気的に接続されて、半導体素子の集積回路が正常に作動(演算や記憶等)するか否かの検査が行なわれる。
なお、本発明は上述の実施の形態の例および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、図7(a)に示すように、絶縁基板1の第1主面に薄膜導体層7と樹脂絶縁層8とを交互に積層するとともに、薄膜導体層7を接続パッド4に電気的に接続させて、薄膜導体層7のうち最表面に露出する部位を半導体素子等の電子部品に対して接続するようにしてもよい。この場合には、電子部品の電極の微細化に対応して、微細な接続用導体を配線基板に形成することができる。また、例えば図7(b)に示すように、貫通孔2の開口寸法を絶縁基板1の第2主面側で大きくして、ガイド孔としての貫通孔2の空間部分に金属ピンPを挿入しやすくするようにしてもよい。なお、図7(a)および(b)はそれぞれ、本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。図7において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
酸化アルミニウム質焼結体によって絶縁基板を2mmの厚さで形成し、炭酸ガスレーザ加工によって絶縁基板に直径が約0.5mm(長さが約2mm)の円形状の貫通孔を形成し
た。この貫通孔の一端(絶縁基板の第1主面側の端)から長さ方向の50%位置まで銀からなる導体を充填するとともに、絶縁基板の第1主面から導体の第1端面を被覆するように直径が約0.7mmの円形状の接続パッドを、チタンのスパッタリング層および銅のめっき
層によって順次被着させて形成した。なお、接続パッドの厚みは約5μmであった。また、導体は、銅のペーストを貫通孔内に部分的に充填した後、約900℃で焼成することによ
って形成した。
た。この貫通孔の一端(絶縁基板の第1主面側の端)から長さ方向の50%位置まで銀からなる導体を充填するとともに、絶縁基板の第1主面から導体の第1端面を被覆するように直径が約0.7mmの円形状の接続パッドを、チタンのスパッタリング層および銅のめっき
層によって順次被着させて形成した。なお、接続パッドの厚みは約5μmであった。また、導体は、銅のペーストを貫通孔内に部分的に充填した後、約900℃で焼成することによ
って形成した。
なお、比較例の配線基板として、上記の絶縁基板の貫通孔内に銀からなる導体を充填したこと以外は上記の実施例の配線基板と同様にして作製したものを準備した。
これらの実施例の配線基板および比較例の配線基板について、貫通孔および導体を100
×100配列の個数、1mmピッチで(平面視で、ある貫通孔の中心からそれに隣り合う他
の貫通孔の中心までの距離が1mmとなるように)配列して形成し、この導体に対する金属ピンの位置合わせに要する時間を測定するとともに、接続パッドをプローブを介して半導体素子に電気的に接続させた後、金属ピンの位置の精度,位置ずれの有無等を目視(倍率20倍)によって確認した。
×100配列の個数、1mmピッチで(平面視で、ある貫通孔の中心からそれに隣り合う他
の貫通孔の中心までの距離が1mmとなるように)配列して形成し、この導体に対する金属ピンの位置合わせに要する時間を測定するとともに、接続パッドをプローブを介して半導体素子に電気的に接続させた後、金属ピンの位置の精度,位置ずれの有無等を目視(倍率20倍)によって確認した。
その結果、本発明の配線基板では金属ピンの位置ずれは確認されなかったのに対し、比較例の配線基板では、プローブを介した半導体素子との接続時の振動によると見られる金属ピンの位置ずれが約15%発生していた。また、実施例の配線基板では、位置合わせに要する時間が比較例の配線基板の約1/3に短縮された。
以上の結果より、本発明の配線基板における導体に対する金属ピンの電気的な接続の際の位置合わせを容易とする効果、および金属ピンの位置ずれ等を抑制する効果を確認することができた。
1・・・絶縁基板
1a・・絶縁層
2・・・貫通孔
3・・・導体
4・・・接続パッド
5・・・めっき層
6・・・外部電気回路
7・・・薄膜導体層
8・・・樹脂絶縁層
P・・・金属ピン
1a・・絶縁層
2・・・貫通孔
3・・・導体
4・・・接続パッド
5・・・めっき層
6・・・外部電気回路
7・・・薄膜導体層
8・・・樹脂絶縁層
P・・・金属ピン
Claims (4)
- 厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁基板と、前記貫通孔の一端から長さ方向の途中まで充填された導体と、前記絶縁基板の主面から前記貫通孔の前記一端において露出する前記導体の第1端面にかけて被着された接続パッドと、前記貫通孔の長さ方向の途中に位置する前記導体の第2端面を被覆するめっき層とを備えることを特徴とする配線基板。
- 前記絶縁基板が1層の絶縁層からなり、前記貫通孔が前記絶縁層を厚み方向に貫通しているとともに、該貫通孔の一端から長さ方向の途中まで前記導体が充填されていることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
- 前記絶縁基板に複数の前記貫通孔が形成されており、該貫通孔に充填される前記導体の長さが、前記絶縁基板の外周部において中央部よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線基板。
- 前記導体の前記第2端面が凸状であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010213876A JP2012069776A (ja) | 2010-09-24 | 2010-09-24 | 配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010213876A JP2012069776A (ja) | 2010-09-24 | 2010-09-24 | 配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012069776A true JP2012069776A (ja) | 2012-04-05 |
Family
ID=46166667
Family Applications (1)
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JP2010213876A Pending JP2012069776A (ja) | 2010-09-24 | 2010-09-24 | 配線基板 |
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-
2010
- 2010-09-24 JP JP2010213876A patent/JP2012069776A/ja active Pending
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