JP2012068579A - フォトマスクのクリーニング方法及びフォトマスクのクリーニング装置 - Google Patents

フォトマスクのクリーニング方法及びフォトマスクのクリーニング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】露光を行なうことによりフォトマスクに生じる、フォトマスクのパターン寸法の変動による影響を低減する。
【解決手段】フォトマスクに照射される露光量に応じて定期的にフォトマスクのクリーニング処理を行なう。具体的には真空チャンバ1内のステージ3上に試料2としてのフォトマスク基板を載置し、作業用ガスとして還元性ガスを真空チャンバ1内に導入する。プラズマ生成用のRF電源7及びプラズマイオンの入射エネルギ調整用のRF電源24に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、還元性ガスをラジカル化し、露光によりフォトマスクの遮光層に取り込まれた酸素原子を、酸化還元反応によって引き出すことにより、酸化層を除去する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、フォトマスクのクリーニング方法及びフォトマスクのクリーニング装置に関する。
<半導体リソグラフィとフォトマスクの説明>
近年、大規模集積回路(LSI)などの半導体デバイスの高集積化に伴って、回路パターンのさらなる微細化が進んでいる。このような微細な回路パターンを実現するためには、回路を構成する配線パターンやコンタクトホールパターンの細線化が要求されている。これらのパターニングは、フォトマスクを用いた光リソグラフィにより行なわれるため、原版となるフォトマスクパターンも微細且つ高精度に形成する技術が求められている。
半導体デバイス製造における光リソグラフィは、通常、ステッパーやスキャナーと呼ばれる露光装置を用いてフォトマスクパターンを4分の1にして縮小投影し、半導体デバイスへパターン転写されるのが一般的である。そのため、フォトマスクパターンのサイズは、半導体デバイスパターンの4倍程度の大きさである。
しかしながら、近年の光リソグラフィで転写される回路パターンのサイズは、露光波長(例えば、先端の露光装置の場合、波長193〔nm〕)以下のサイズとなっており、露光の際に生じる光の干渉や回折、収差などの影響で、フォトマスクパターン通りの形状を、半導体基板上のレジスト膜に転写することは困難である。
このため、光の干渉や回折、収差などの影響を除去するために、実際の半導体デバイスパターンよりも複雑な形状のフォトマスクパターン(いわゆるOPCパターン)や、半導体デバイスに直接転写されることのない微細な補助パターン(例えば、SRAF:Sub Resolution Assist Feature)の利用などが必要とされている。その結果、フォトマスクパターンは、実際には、半導体パターンと同等若しくはそれ以上の、高いパターン加工精度と解像性とが求められている。
<フォトマスクの製造方法の説明>
半導体デバイスの原版となるフォトマスクには、大きく分けて、従来構造のバイナリー型フォトマスク、MoSiバイナリー型フォトマスク、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクが存在する。
<従来構造のバイナリー型フォトマスクの作製方法の説明>
従来構造のバイナリー型フォトマスクの作製方法は次のとおりである。
まず、透明基板上にCrなどの遮光層が設けられたフォトマスクブランク上に電子線レジスト膜を塗布し、このレジスト膜に電子ビームでパターンを描画し、レジスト膜を現像してレジストパターンを得る。
次いで、このレジストパターンをエッチングマスクとして、ドライエッチング加工により遮光部と透光部とからなるフォトマスクパターンを形成する(例えば、非特許文献1参照。)。
<MoSiバイナリー型フォトマスクブランクの構造)
さらに、近年マスクパターンの微細化に伴い、レジストを薄膜化することでレジストパターンの解像性を向上させる必要が出てきている。しかしながら、上記の従来構造のバイナリー型フォトマスクの作製方法では、遮光層とレジストのドライエッチング選択比(遮光層のエッチング速度÷レジストのエッチング速度)が小さいために、レジストの薄膜化には限界がある。
これを回避するために、新しい構造のバイナリー型フォトマスクが提案されている。
これは、遮光層を、従来のCr層ではなくMoSi層を主材料とし、さらにレジストとMoSi層との間に、Crなどの無機材料からなる薄いハードマスク層を設けたものである(例えば、特許文献1参照)。
<MoSiバイナリー型フォトマスクの作製方法の説明>
上記タイプのバイナリー型フォトマスクの作製方法は次のとおりである。
まず、上述した構造の、MoSiバイナリー型フォトマスクブランク上に電子線レジスト膜を塗布し、このレジスト膜に電子ビームでパターンを描画し、このレジスト膜を現像してレジストパターンを得る。
次いで、このレジストパターンをエッチングマスクとして、ドライエッチング加工により、ハードマスク層のパターニングを行なう。次いで、パターニングされたハードマスク層を、エッチングマスクとして、ドライエッチング加工により遮光層のパターニングを行う。最後に、残ったハードマスク層を剥離して、遮光部(MoSi残し部)と透光部(開口部)とからなるフォトマスクパターンを得る。
この作製方法によれば、ハードマスク層と遮光層とで材料が異なるため、遮光層のドライエッチングにおけるハードマスク層とのドライエッチング選択比(遮光層のエッチング速度÷ハードマスク層のエッチング速度)が非常に大きくなり、そのため、ハードマスク層を十分に薄くすることが可能となる。ハードマスク層を薄くすることができるので、ハードマスク層をドライエッチング加工する際のエッチングマスクであるレジスト膜も十分に薄くすることが可能となる。したがって、レジストパターンの解像性を大幅に改善することができ、結果としてフォトマスクパターンの解像性や寸法性を大幅に改善することができる。
<ハーフトーン型位相シフトフォトマスクの製造方法の説明>
次に、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクの作製方法は、上述したMoSiバイナリー型フォトマスクと基本的に同じである。
その理由は、基本構造(材料を積層する順序など)が同じであるためである。ただし、各層の組成や各層の膜厚などは異なるため、加工条件(ガス種、圧力、電力など)はブランクに合わせて最適化する必要がある。
以上のようにしてパターニングされたフォトマスクは、レジスト剥離液、硫酸、アンモニア水、過酸化水素水、オゾン水、温純水などにより洗浄され、異物付着防止のためのペリクルが貼られフォトマスクとして完成する。
特開2008−257274号公報
「フォトマスク技術のはなし−超LSI、液晶、プリント板を支える」,工業調査会,1996年8月20日
上述したように、完成したフォトマスクは、ステッパーやスキャナーと呼ばれる露光装置によってウェハ転写されるが、近年の193〔nm〕の波長で露光されるフォトマスクは、露光工程を繰り返すうちに遮光層や位相シフト層のパターン寸法が変動し、それに伴って半導体デバイスのパターン寸法も変動するという問題が報告されている。特に、メモリ用半導体デバイスの製造においては、スループット向上のために高出力のレーザーを用い、数万から数百万ショットも繰り返し露光されるため、このようなパターン寸法変動が顕著になってきている。
そのため、露光工程におけるフォトマスクのパターン寸法変動を抑えるための良策が求められていた。
本発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、露光におけるフォトマスクパターン寸法変動を抑制することの可能なフォトマスクのクリーニング方法及びフォトマスクのクリーニング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、ウェハ露光工程に用いられるフォトマスクのクリーニング方法であって、前記ウェハ露光工程後に、還元性ガスを用いて前記フォトマスクの表面処理を行なうことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記還元性ガスを放電空間に導入してプラズマ状態とし、当該プラズマ状態の還元性ガスを用いて前記表面処理を行なうことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、前記還元性ガスは、H2、CO、CH4、HF、HClの少なくとも何れか1つであることを特徴としている。
さらに、本発明の請求項4に記載の発明は、フォトマスク及び電極が配置される真空チャンバと、前記真空チャンバ内に還元性ガスを供給する還元性ガス供給手段と、前記真空チャンバ内を排気して所定の圧力に維持する圧力制御手段と、前記電極に高周波電力を印加して前記還元性ガスをプラズマ状態とするプラズマ発生手段と、を備えることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、前記プラズマ発生手段はプラズマ生成用の高周波電源を有し、当該高周波電源の周波数帯は、200kHz〜3GHzであることを特徴としている。
ウェハ露光工程後のフォトマスクに対して還元性ガスを用いて表面処理を行なうため、露光の際に酸化層が形成されることに起因してフォトマスクのパターン寸法の変化した場合であっても、フォトマスクに取り込まれた酸素原子を酸化還元反応により引き出して、パターン寸法をもとの値に回復させることができる。
本発明によるクリーニング装置の一実施形態を示す断面図である。 本発明によるクリーニング装置のその他の実施形態の一例を示す断面図である。 本発明によるクリーニング装置のその他の実施形態の一例を示す断面図である。 ハーフトーン型位相シフトフォトマスクの製造工程の一例示す断面図である。 クリーニング処理を行なった場合の、露光量と露光によるフォトマスクのマスクパターンの寸法太り量との対応を表す特性図である。 露光前、露光後、クリーニング処理後の、フォトマスクの断面形状の一例である。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
<クリーニング装置の構成>
図1は、本発明におけるクリーニング装置の実施形態の一例を示す概略断面図である。
図1において、1は真空チャンバであって、真空チャンバ1内には、試料2となるフォトマスク基板を載置するためのステージ3と、ステージ3の上方に配置された上部電極としてのアノード電極4と、上部電極の対向電極となる下部電極5とが設けられ、下部電極5は、ステージ3の直下の、ステージ3を挟んでアノード電極4と対向する位置に設けられて接地されている。
アノード電極4は、インピーダンスの整合を行なう整合器(Matching Box)6を介してプラズマ発生用のRF電源(高周波電源)7に接続され、RF電源7は接地されている。
前記真空チャンバ1には、ガス供給口1aと、このガス供給口1aと対向する位置にガス排気口1bとが形成されている。ガス供給口1aには、マスフローコントローラ11を介してプラズマ発生用の図示しない材料ガス供給源が接続され、マスフローコントローラ(還元性ガス供給手段)11は真空チャンバ1への材料ガスの供給流量を制御する。ガス排気口1bには、圧力制御バルブ12及び真空ポンプ13が接続され、圧力制御バルブ12及び真空ポンプ13を制御することにより、真空チャンバ1内の圧力を所望の圧力に一定に保つようになっている。なお、圧力制御バルブ12及び真空ポンプ13が圧力制御手段に対応している。
そして、RF電源7によりアノード電極4にプラズマ発生用の高周波電力を印加することにより、真空チャンバ1内に導入した材料ガスが解離や電離を起こし、アノード電極4及び下部電極5間でプラズマ放電15が生じる。なお、RF電源7、アノード電極4、下部電極5がプラズマ発生手段に対応している。
一般に、プラズマを生成するためのアノード電極4は、電極形状によっていくつかの放電方式(例えばICP放電など)があるが、本実施形態では電極形状や放電方式は問わない。
図2は、本発明におけるクリーニング装置のその他の実施形態の一例を示す概略断面図である。
この図2におけるクリーニング装置は、図1に示すクリーニング装置において、下部電極5に替えてカソード電極21を備える。なお、図2において、図1と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図2に示すように、カソード電極21はステージ3直下に設けられ、さらにこのカソード電極21には、直流成分をカットし交流成分のみを通過させるブロッキングコンデンサ22とインピーダンスの整合を行なう整合器(Matching Box)23とを介して、プラズマイオンの入射エネルギ調整用のRF電源(高周波電源)24が接続され、RF電源24は接地されている。
そして、RF電源7によりアノード電極4にプラズマ発生用の高周波電力を印加した状態で、さらにRF電源24によりプラズマイオンの入射エネルギ調整用の高周波電力をカソード電極21に印加することにより、カソード電極21に負電位が与えられ、アノード電極4及びカソード電極21間でプラズマ放電15が生じると共に、カソード電極21に印加される高周波電力に応じた入射エネルギで、プラズマ中の正イオンをステージ3方向へ引き込みむことが可能となる。
図3は、本発明におけるクリーニング装置のその他の実施形態の一例を示す概略構成図である。
この図3におけるクリーニング装置は、図2に示すクリーニング装置において、アノード電極4に替えて上部電極25を備える。なお、図3において、図2と同一部には同一符号を付与している。
図3に示すように、カソード電極21とステージ3を挟んで対向する位置に上部電極25が設けられ、この上部電極25は接地されている。また、RF電源24は、プラズマ発生用の高周波電力をカソード電極21に印加する。
RF電源24によりプラズマ発生用の高周波電力をカソード電極21に印加することにより、上部電極25とカソード電極21との間でプラズマ放電15を発生させることが可能となりプラズマ中の正イオンをステージ3方向へ引き込むことが可能となる。なお、この場合、カソード電極21だけでプラズマ放電15を発生させる必要があるため圧力範囲が限定されるが、プラズマが生成されさえすればよく、この場合もフォトマスクのクリーニング処理を行なうことができる。
このように、本発明のクリーニング装置の構成は、アノード電極4のみを備える構成(図1)、アノード電極4及びカソード電極21を共に備える構成(図2)、カソード電極21のみを備える構成(図3)の何れの構成であっても適用することができる。
しかしながら、プラズマ密度と試料2としてのフォトマスク基板への正イオンの入射エネルギとを独立に制御することのできる、アノード電極4及びカソード電極21を共に備える構成が好ましい。
<クリーニング処理の手順>
次に、本発明のクリーニング装置によるクリーニング処理の手順を説明する。
ここでは、アノード電極4とカソード電極21との両方を備えた図2に示すクリーニング装置を例にとってクリーニング処理の処理手順を説明する。
まず、半導体リソグラフィ用の露光機でウェハ転写に使用されて、パターン寸法変動を起こしたフォトマスクをステージ3上に配置する。
ついで、圧力制御バルブ12及び真空ポンプ13を制御して真空チャンバ1内を数〔mTorr〕以下の圧力に真空引きする。その後、プラズマ発生用の材料ガスとして還元性ガスをマスフローコントローラ11にて一定流量導入し、1〜100〔mTorr〕の範囲で、真空チャンバ1内の真空度を一定に保持する。
このとき導入する還元性ガスは、少なくとも、H2、CO、CH4、HF、HClの何れか、若しくは複数のガスを混合して使用する。また、希釈ガスとして、Ar、Heなどの希ガスを混合してもよい。
前記プラズマ発生用の材料ガスとして還元性ガスを用いる理由は、ウェハ露光によるフォトマスクパターンの寸法変動は露光時の酸化によるものと考えられることから、脱酸素反応を進行させるためである。
ただし、フォトマスクの材料がCrの場合には、還元性ガスとしてHClを用いると、フォトマスクのパターンがエッチングされてしまうので、HClを除く他のガスを用いるのが好ましい。また、フォトマスクの材料がMoSiである場合には、還元性ガスとしてHFを用いるとフォトマスクのパターンがエッチングされてしまうので、HFを除く他のガスを用いるのが好ましい。つまり、フォトマスクの材料を考慮して還元性ガスを選択することが好ましい。
また、導入する還元性ガスの総流量は1〜1000〔sccm〕の範囲で使用する。
ついで、プラズマ生成用のRF電源7により、概ね50〜1000〔W〕の電力をアノード電極4に印加しプラズマ放電15を生じさせる。
このときアノード電極4に印加する電力量は、プラズマ放電15が生じる範囲であればよいが、高電力であるほど処理速度を早くすることができる。また、プラズマ生成用のRF電源7は、200〔kHz〕〜3〔GHz〕の範囲の周波数帯を使用することができる。
還元性ガスをプラズマ状態としてプラズマを生成する理由は、還元性ガスをラジカル化しフォトマスクパターンの最表面での反応性を高めるためである。なお、酸化還元反応を生じさせることができれば、必ずしも還元性ガスをプラズマ状態としなくてもよい。
ついで、試料2としてのフォトマスク基板が置かれたカソード電極21に、このカソード電極21に接続されたイオンの入射エネルギ調整用のRF電源24から3〜200〔W〕の電力を印加する。この印加電力が高い場合には、処理時間を短くできる反面、試料2であるフォトマスク基板へのダメージが発生しやすく、逆に印加電力が低い場合には試料2であるフォトマスク基板へのダメージを低減することができるが、期待したクリーニング(寸法の回復)が進まない場合がある。RF電源7によるプラズマ生成用の高周波電力量及びRF電源24によるプラズマイオンの入射エネルギ調整用の高周波電力量は、試料2としてのフォトマスク基板の材料や使用する還元性ガスの種類に応じて適宜設定すればよい。
これにより、真空チャンバ1内では、ラジカル化された還元性ガスと、遮光層としてのCr等に取り込まれた酸素とが反応し、酸化層が除去されることと同等の状態となり、すなわち酸化層パターン寸法の変動が解消されることになる。
このようなプラズマ処理であれば、フォトマスク基板を常温(処理時間が長い場合でも100度以下)に保ったままの処理が可能となるので、フォトマスク基板の応力変化は発生しない。そのため、フォトマスクのパターン位置精度の低下は起こらない。また、膜材料(CrやMoSi)の石英基板への熱拡散も発生しないため光学特性の低下もない。
以上のクリーニング処理によれば、ウェハ露光によってフォトマスクの膜材料(CrやMoSi)に取り込まれた酸素原子を、酸化還元反応によって引き出すことが可能となるため、ウェハ露光によりフォトマスクにパターン寸法の変化が生じる前の状態に回復させることができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
<1>MoSiハーフトーン型位相シフトフォトマスクの作製
初めに、露光やクリーニングのテストを行なうための、透過率6%のMoSiハーフトーン型位相シフトフォトマスクを作製した。その作製方法は図4に示す通りである。
まず、6インチ角の石英ガラス基板101上に遮光層としてのMoSi層102とハードマスク層としてのCr層103とをこの順に成膜してフォトマスク用ブランク105を作製した(図4(a))。そして、この形成したフォトマスク用ブランク105を、オゾン水を用いた洗浄液で洗浄した。
次に、フォトマスク用ブランク105のCr層103の上面にレジストコーターを用いてレジスト層106を作製した(図4(b))。
しかる後、電子線描画機(JBX9000/日本電子株式会社製)を用いてパターンサイズ50〜2000〔nm〕のパターンを描画した。この描画後、PEB及び現像装置(SFG3000/シグマメルテック社製)を用いて、PEB(Post Exposure Bake:照射後ベーク)及び現像を行い、レジストパターン106aを形成した(図4(c))。
このようにしてレジストパターン106aを形成したフォトマスク用ブランク105を、ドライエッチング装置を用いてエッチングして、Cr層103をエッチングし(図4(d))、ついで、表面に残ったレジスト層106bを硫酸溶液以外の洗浄液で除去した(図4(e))。
続いて、C26を用いたドライエッチング装置でMoSi層102をエッチングし(図4(f))、MoSi層102上に残ったCr層103を剥離し、ウェット洗浄にて最終洗浄を行なった(図4(g))。これにより、MoSi層102にパターンが形成されたフォトマスク110を得た。
<2>MoSiハーフトーン型位相シフトフォトマスクの加速露光テストとクリーニング処理
上述のようにして作製したフォトマスク110に対し、露光前にターゲットパターンの素子寸法を測長走査型電子顕微鏡(CD−SEM(Critical Dimension-Scanning Electron Microscope))にて測定した。その後、加速露光機によりこのフォトマスク110用いて露光を行い、10〔kJ〕の露光量毎に、露光前に測定した箇所と同一個所をCD−SEMで測定し、さらに50〔kJ〕の露光量毎には、前述の本発明によるクリーニング処理を行なった。前記加速露光機は、リソテックジャパン株式会社製の露光装置(光源ArFエキシマレーザ、波長193〔nm〕、最大パルスエネルギー250〔mJ〕)を用いた。
このときのクリーニング処理の条件は、材料ガスとしての還元性ガスH2の流量を15〔sccm〕、He流量を50〔sccm〕、真空チャンバ1内の圧力を30〔mTorr〕、アノード電極4へ印加するプラズマ生成用の高周波電力を300〔W〕、カソード電極21へのプラズマイオンの入射エネルギ制御用の高周波電力を15〔W〕、処理時間を8分とした。
このようにして、露光とクリーニング処理とを繰り返したフォトマスクの寸法変動量の測定結果を図5に示す。
図5において横軸は露光量〔kJ〕、縦軸は寸法太り量〔nm〕すなわちフォトマスク上に形成されているMoSi層102のパターン寸法の変動量(増加量)を表す。
図5に示すように、露光量に比例して寸法太りが増加していくことがわかる。概ね、露光量10〔kJ〕で約1〔nm〕の太りが生じることが確認できた。露光量50〔kJ〕に到達した時点で本発明によるクリーニング処理を施すと、それまでの太り量が解消され、露光前のパターン寸法に回復することが確認できた。
それ以降も、露光すると寸法太りが発生するが、50〔kJ〕毎に前記クリーニング処理を施すことによりそれまでの太り量が解消されるため、パターン寸法変動を5〔nm〕以内に抑えることができた。
実際の運用では、製造したい半導体デバイスのパターン寸法変動の許容範囲に応じてクリーニング処理の実行頻度を設定すればよい。
<3>フォトマスクの断面形状の評価
前記<1>での手順にしたがって作製したフォトマスクについて、前記露光を行なう前、100〔kJ〕の露光後、さらに前記クリーニング処理を施した後の、フォトマスクの断面形状を透過電子顕微鏡(TEM)によって観察したところ、図6に示すように、露光後には、遮光層としてのMoSi層202に、約11〔nm〕程度の酸化層203が形成されていることが確認され(図6(b))、また、前記クリーニング処理後には酸化層が除去され(図6(c))、露光前(図6(a))と変わらない断面形状であることが確認できた。なお、クリーニング処理の条件は、前記<2>でのクリーニング条件と同一条件とした。
なお、図6において、201は石英基板、202はMoSi層、203は露光により形成される酸化層である。
<4>MoSiバイナリー型フォトマスクのクリーニング
前記<1>でのMoSiハーフトーン型位相シフトフォトマスクの作製手順と同様の手順で、MoSiバイナリー型フォトマスクを作製し、上記<2>での加速露光テスト及びクリーニング処理、<3>でのフォトマスクの断面形状の評価を同様の手順で行い、露光によるパターン寸法の変動量と、前記本発明によるクリーニング処理によるパターン寸法の回復量とを、CD−ESMにより測定し、上記と同様に、露光前、露光後、クリーニング処理後の断面形状を透過電子顕微鏡にて観察した。その結果、露光によるパターン寸法の変動量は、10〔kJ〕あたり約0.4〔nm〕であって、露光量に比例して増加する傾向が見られた。また本発明による前述のクリーニング処理によって、露光前の寸法に回復することも確認できた。
フォトマスクの断面形状についても、露光後には酸化膜層が形成されていることが確認されたが、クリーニング処理を施した後、酸化間層が除去されていることが確認できた。
本発明のクリーニング装置及びクリーニング方法は、半導体デバイス用フォトマスクのクリーニング方法として利用することができる。
1 真空チャンバ
1a ガス供給口
1b ガス排気口
3 ステージ
4 アノード電極
5 下部電極
6 整合器
7 プラズマ発生用のRF電源
11 マスフローコントローラ
12 圧力制御バルブ
13 真空ポンプ
21 カソード電極
22 ブロッキングコンデンサ
23 整合器
24 プラズマイオンの入射エネルギ調整用のRF電源
25 上部電極
101 フォトマスクの石英基板
102 MoSi層
103 Cr層
105 フォトマスク用ブランク
106 レジスト
110 フォトマスク
201 フォトマスクの石英基板
202 MoSi層
203 酸化層

Claims (5)

  1. ウェハ露光工程に用いられるフォトマスクのクリーニング方法であって、
    前記ウェハ露光工程後に、還元性ガスを用いて前記フォトマスクの表面処理を行なうことを特徴とするフォトマスクのクリーニング方法。
  2. 前記還元性ガスを放電空間に導入してプラズマ状態とし、当該プラズマ状態の還元性ガスを用いて前記表面処理を行なうことを特徴とする請求項1記載のフォトマスクのクリーニング方法。
  3. 前記還元性ガスは、H2、CO、CH4、HF、HClの少なくとも何れか1つであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフォトマスクのクリーニング方法。
  4. フォトマスク及び電極が配置される真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内に還元性ガスを供給する還元性ガス供給手段と、
    前記真空チャンバ内を排気して所定の圧力に維持する圧力制御手段と、
    前記電極に高周波電力を印加して前記還元性ガスをプラズマ状態とするプラズマ発生手段と、を備えることを特徴とするフォトマスクのクリーニング装置。
  5. 前記プラズマ発生手段はプラズマ生成用の高周波電源を有し、
    当該高周波電源の周波数帯は、200kHz〜3GHzであることを特徴とする請求項4記載のフォトマスクのクリーニング装置。
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