JP2012068499A - 光導波回路 - Google Patents

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    • G02B6/1221Basic optical elements, e.g. light-guiding paths made from organic materials

Abstract

【課題】サイズや損失を増加させることなく、簡単な構成により、波長合分波器の透過中心波長の温度変化の2次成分を補償する。
【解決手段】屈折率の温度係数が2次成分を有する材料からなる導波路と、前記導波路の一部に形成された溝と、前記溝に充填された、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料とを備え、前記溝と前記導波路との界面の法線と、前記導波路を伝搬する光の光軸とが所定の交差角で交差しており、前記所定の交差角は、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化の2次成分を低減するように定められていることを特徴とする光導波回路を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信で用いられる光導波回路に関する。より詳細には、光導波回路を構成する導波路の一部に、導波路を構成する材料とは異なる屈折率の温度依存性を有する材料を充填することにより、温度依存性を制御した光導波回路に関する。
平面光波回路(PLC)を用いた波長合分波器は、一般に光波長合分波特性の温度依存性を有する。例えば、石英系ガラスを材料とする石英系PLCによるマッハツェンダー干渉計(MZI)やアレイ導波路回折格子(AWG)を用いた波長合分波器においては、石英系ガラスの屈折率の温度係数dn(SiO2)/dTが約1x10−5 (1/℃)であり、波長合分波器の透過中心波長λの温度係数dλ/dTが約0.01(nm/℃)である。
特許文献1には、MZIのアーム導波路を横切る溝を形成し、屈折率の温度係数が石英系ガラスと異なる補償材料(樹脂)を挿入することによって、干渉計全体としてのλの温度依存性を制御し、例えば光干渉計を構成する材料の屈折率の温度依存性を相殺するような補償材料・溝設計を適用することで温度によるλの変化をほぼ無くした温度無依存波長合分波器が開示されている。
例えば、MZIの2本のアーム導波路長差ΔL、2本のアーム導波路に補償材料(樹脂)を充填した溝長の差ΔL(resin)、アーム導波路の石英ガラスの屈折率の温度係数をdn(SiO2)/dT、補償材料の屈折率の温度係数をdn(resin)/dTとすると、
を満たすことで、石英ガラスの屈折率の温度依存性による光路長変化を、補償材料の屈折率の温度依存性による光路長変化によって補償し、温度変化に伴う中心波長λの変化を低減した温度無依存化が実現できる。
しかしながら、特許文献1に記載の波長合分波器であっても、λの温度依存性を完全に補償できるわけではない。
実際の石英ガラス導波路の屈折率の温度係数dn(SiO2)/dTには、1次のみならず2次の成分が存在し、それは、
のように表すことができる。特許文献1に記載の温度無依存化した波長合分波器は、使用温度範囲のほぼ中央の温度において1次の温度依存性のみが補償されるように設計されているため、2次の成分が残留し、使用温度範囲全体でみると僅かな温度依存性が残留する。図14は、波長合分波器の温度補償していない場合の温度変化による相対中心波長の変化の計算結果1400と、特許文献1に記載のように使用温度範囲のほぼ中央の温度において1次の温度依存性のみを補償した場合の温度変化による相対中心波長の変化の計算結果1401を示すグラフである。計算結果1401に示すように使用温度範囲全体でみると僅かな温度依存性が残留していることがわかる。
そこで、例えば、特許文献2および3では、従来の方法で温度無依存化したAWGのスラブ導波路にマルチモード導波路を接続し、1次モードを励振してスラブ導波路への入力光のフィールド形状(位置)を温度によって変調することが開示されている。特許文献4および非特許文献1では、AWGとMZIの周波数特性を同期させて平坦な透過スペクトルおよび低い損失特性を得たMZI同期AWGにおいて、MZIを構成する光カプラの一方のカプラをポート間位相差が温度によって変調する温度依存型位相差生成カプラに変更する方法によって、残留温度依存性を補償することが開示されている。
WO98/36299号 特開2010−026302 特開2010−044350 特開2010−044349
Kamei S, et al., Photonics Technology Letters, IEEE, Vol.21, No.17,Sep. 1, 2009 P.1205
従来提案されている残留温度依存性を補償する提案にはいくつか問題点がある。特許文献2および特許文献3に提案された方法は、いずれもAWGのスラブ導波路への入力光の位置を変化させることで残留温度依存性を補償するという方法である。この場合、入力光位置によって透過波長が変化するというAWG型波長合分波器特有の構成を必要とするため、MZIなどAWG以外の回路構成からなる波長合分波器には適用できない。また、マルチモード導波路部分や1次モードを励振する部分の付加によりサイズが増大する。
特許文献4、非特許文献1に提案された方法は、MZIを構成する光カプラのポート間位相差が温度によって変化する機構を与えることで、MZI−AWGの残留温度依存性補償のほか、MZI単独の残留温度依存性補償にも用いることが可能である。しかし、MZIを構成する光カプラの少なくとも一方を温度依存型位相差生成カプラに変更することが必要となり、サイズや損失の増大を招く点で問題がある。
本発明は、簡単な構成により、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化の2次成分を低減することを目的とする。
本発明は上記問題点を解決するために成されたもので、温度補償樹脂を充填した溝と、導波路との界面における伝搬光の屈折による光路長変化に着目したものである。
本発明は、屈折率の温度係数が2次成分を有する導波路と、前記導波路の一部に形成された溝と、前記溝に充填された、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料とを備え、前記溝と前記導波路との界面の法線と、前記導波路を伝搬する光の光軸とが所定の交差角で交差しており、前記所定の交差角は、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化の2次成分を低減するように定められていることを特徴とする光導波回路を提供する。
また、本発明は、屈折率の温度係数が2次成分を有する長さの異なる複数の導波路と、前記複数の導波路のうち第1の導波路に形成された第1の溝と、前記複数の導波路のうち第2の導波路に形成された第2の溝と、前記第1および第2の溝に充填された、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料とを備え、前記第1の溝と前記第1の導波路との界面の法線と、前記第1の導波路を伝搬する光の光軸とが第1の交差角で交差しており、前記第2の溝と前記第2の導波路との界面の法線と、前記第2の導波路を伝搬する光の光軸とが第2の交差角で交差していることを特徴とする光導波回路を提供する。
本発明によれば、サイズや損失を増加させることなく、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化を低減することが可能となり、広い温度範囲で使用可能な光導波回路を得ることができる。また、サイズや損失を増加させることなく、波長合分波器の透過中心波長λの温度変化の2次成分を補償することが可能となり、広い温度範囲で使用可能な波長合分波器を得ることができる。
本発明の実施形態にかかる温度補償樹脂を充填した溝を有する導波路を示す模式図である。 (a)導波路の屈折率と温度補償樹脂の屈折率が等しい場合、(b)導波路の屈折率が温度補償樹脂の屈折率より大きい場合、(c)導波路の屈折率が温度補償樹脂の屈折率より小さい場合における、本発明の実施形態にかかる温度変化に伴う屈折率変化による光路の変化を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる(a)波長合分波器、(b)温度補償樹脂を充填した溝を有する導波路を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる(a)中心波長λcの温度依存性計算結果を示す図および(b)そのX軸近傍の拡大図である。 本発明の実施例にかかる波長合分波器のBPMシミュレーション用回路を示す模式図である。 本発明の実施例にかかる波長合分波器のBPMシミュレーションによる中心波長λの温度依存性を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる(a)波長合分波器の中心波長λの温度依存性計算結果を示す図および(b)そのX軸近傍の拡大図である。 本発明の第3実施形態にかかる波長合分波器の模式図を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかる波長合分波器の中心波長λの温度依存性計算結果を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる波長合分波器の模式図を示す図である。 本発明の第5実施形態にかかる波長合分波器の導波路の模式図を示す図である。 本発明の第6実施形態にかかる波長合分波器の導波路の模式図を示す図である。 本発明の第6実施形態にかかる光路長変化量の温度依存性計算結果を示す図である。 従来の方法で温度無依存化した波長合分波器の中心波長の温度依存性計算結果を示す図である。
図1は、本発明の実施形態にかかる光導波回路100を示す模式図である。光導波回路100は、導波路101を有し、導波路101にはほぼ一定の幅を有する溝102が形成されており、溝102には温度補償樹脂103が充填されている。
ここで、本実施形態および下記全ての実施形態では、導波路はコア部とクラッド部を含む。導波路の材料として石英系ガラス(SiO2)を、温度補償樹脂の材料としてシリコーン樹脂(resin)を使用するが、本発明は、これらの材料を用いた光導波回路に限定されるものではく、屈折率の温度係数の2次成分を有する光導波回路に広く適用することができる。また、限定されないが、導波路に形成される溝は、設計段階から該溝を導波路にあらかじめ組み込んだマスクを用いてフォトリソグラフィー技術により形成したり、作製された導波路基板に直接溝を機械的に削り出すことによって形成することができる。また、溝に樹脂を充填する方法に関しても、半導体プレーナ技術等、当業者に良く知られた技術を用いることができる。
光導波回路100において、温度補償樹脂103と導波路101との界面の法線と導波路101を伝搬する光(伝搬光のパワー中心)の光軸との間の交差角は交差角θだけ傾いている。この交差角θにより、温度変化に伴う導波路の屈折率変化による伝搬光の中心波長λの温度依存性を補償することができる。以下にさらに詳細に説明する。
温度変化に伴って、温度補償樹脂103の屈折率と導波路101の屈折率が変化し、それにより温度補償樹脂103と導波路101との界面での屈折角θも変化する。この屈折角θは、スネルの法則より、
とあらわすことができる。
例えば、温度Tで温度補償樹脂の屈折率n(resin)と石英系ガラスで作られた導波路の屈折率n(SiO2)が等しく、温度補償樹脂の屈折率の温度係数dn(resin)/dTが導波路の屈折率の温度係数dn(SiO2)/dTよりも小さい場合、T>Tのときはn(SiO2)>n(resin)となるため温度Tにおける屈折角θは大きくなり、T<Tのときはn(SiO2)<n(resin)となるため温度Tにおける屈折角θは小さくなる。
図2は、図1に示す導波路101における、温度変化による屈折率変化に伴う光路の変化を模式的に表した図である。温度Tで温度補償樹脂103の屈折率n(resin)と石英系ガラスで作られた導波路101の屈折率n(SiO2)が等しく、温度補償樹脂103の屈折率の温度係数dn(resin)/dTが導波路101の屈折率の温度係数dn(SiO2)/dTよりも小さい場合、T=Tのときは、図2(a)に示すように、導波路101を伝搬する光は屈折せずに温度補償樹脂103を直線的に通過する。T>T、即ちn(SiO2)>n(resin)になるほど、図2(b)に示すように、屈折角θは大きくなり、樹脂内を光が通過する距離Lresinが長くなることになる。そして、T<T、即ちn(SiO2)<n(resin)になるほど、図2(c)に示すように、屈折角θは小さくなり、Lresinが短くなることになる。このように、温度変化に伴う屈折率変化によって、光が温度補償樹脂103を通過する距離の変化が生じる。同時に、図1に示されるように、AB間の光の幾何学上の伝搬距離は、温度Tでn(resin)=n(SiO2)の時は温度補償樹脂103が充填された溝幅Lであるが、温度Tのときには光が温度補償樹脂103中を通過する距離Lresinと温度補償樹脂103を貫けてからBまでの光が導波路101を通過する距離Lcoreとの和である。そして、温度変化に伴いθが変化すると、Lcoreも変化する。
このLresinおよびLcoreは、図1より導波路の光軸方向にそった溝幅Lを用いて、
とあらわすことができ、よって、図1のAB間光路長LABは、
と交差角θ、温度補償樹脂の屈折率n(resin)、導波路の屈折率n(SiO2)の関数としてあらわすことができる。
屈折率n(resin)、屈折率n(SiO2)は材料固有のパラメータであるので、材料が決まれば基本的に変化させることができないが、交差角θは任意に変化させることができる。ここで、屈折率n(resin)と屈折率n(SiO2)が温度に対して非線形性を有するため、AB間の光路長LABは、式(6)より温度に対して非線形な変化をするが、交差角θに応じて該非線形変化の挙動を変えることができる。
従って、導波路101の光路長の温度変化を一定、あるいは低減する場合においては、導波路101の導波路部分(温度補償樹脂103が充填されない部分)における非線形な屈折率変化(すなわち、1次成分、2次成分を含む屈折率変化)を相殺または低減するような非線形変化の挙動を示す光路長LABとなるように交差角θを設定する。これにより、導波路101の温度変化による光路長変化の2次成分を補償することができる。
また、導波路101がMZI等の波長合分波器のアーム導波路の1つである場合は、該MZIが備える複数のアーム導波路のうち、温度補償樹脂103が充填されていない部分(導波路101の導波路部分、およびMZIの他のアーム導波路)における非線形な屈折率変化を相殺または低減するような非線形変化の挙動を示す光路長LABとなるように交差角θを設定することにより、アーム導波路間の温度変化による光路長差の2次成分を補償することができる。
よって、本実施形態において、AB間光路長LABは式(6)より温度に対して非線形な変化をするため、導波路の屈折率変化の2次成分を相殺または低減するように交差角θを適切に設定することによって、波長合分波器の透過中心波長λの温度変化の2次成分を補償することが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、溝に充填した温度補償樹脂の屈折率変化による光路長変化に加えて、溝と導波路との界面における伝搬光の屈折による伝搬経路変化による光路長変化を制御することができる。
また、本実施形態では、屈折率の温度係数が2次成分を有する材料からなる導波路で形成された光導波回路を製造する方法であって、前記導波路が形成された光導波回路を用意するステップと、前記導波路の一部に溝を形成するステップと、前記溝に、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料を充填するステップとを備え、前記溝と前記導波路との界面の法線と、前記導波路を伝搬する光の光軸とが所定の交差角で交差しており、前記所定の交差角は、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化の2次成分を少なくとも低減するように定められていることを特徴とする光導波回路の製造方法も含まれる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態では、少なくとも2つの導波路を含むMZI等の波長合分波器の透過中心波長λの温度変化の2次成分を補償する。
MZI等のアーム導波路を伝搬した信号光を干渉させる形態の光干渉計においては、アーム間の光路長差Δ(nL)で透過中心波長等の特性が定められるため、必ずしも各アーム導波路の光路長の変化の2次成分をそれぞれ補償する必要は無く、アーム間の光路長差Δ(nL)の変化の2次成分を相殺するように各導波路の溝の交差角θを設定すればよい。ここで、各導波路の溝部における屈折による光路長変化は各アームで同一方向(温度が上がると図2bのようにLresinが長くなり、温度が下がると図2cのようにLresinが短くなる方向)となるので、アーム間の光路長差Δ(nL)の変化に寄与するのは各アームでの屈折による光路長変化の差分となる。
そこで、本発明の第1実施形態では、少なくとも2つの導波路を含むMZI等の波長合分波器において、各導波路に温度補償樹脂を組み込み、各導波路の溝の交差角θを導波路毎に異ならせることで(例えば、第1および第2の導波路を含むMZIにおいて、第1の導波路では第1の交差角を0度より大きい値とし、第2の導波路では第2の交差角を0度とする。)、各アームでの屈折による光路長変化の差を大きくし、温度変化に伴う各導波路の屈折率変化による伝搬光の中心波長の温度依存性を効率的に補償し、少なくとも2つの導波路間の光路長の差を温度によらず一定に保つことに向けられる。なお、少なくとも2つの導波路の一方にだけ温度補償樹脂を入れてもよいが、本実施形態のように、全ての導波路に温度補償樹脂を組み込むことにより、2つの導波路の伝送損失の差がより小さく、製造誤差にも強いMZI等の波長合分波器が作製できる。
本実施形態では、MZIの複数のアームの導波路に上記のような温度補償樹脂を設け、アームの導波路間で前記交差角θを異なる値に設定し、導波路の屈折率変化による干渉計の光路長差の変化の2次成分を相殺するように、即ちアーム間の光路長差Δ(nL)が温度によらず一定になるように、複数のアームにおける各交差角θを適切に設定することによって、より効果的な補償が可能となる。
図3(a)は本発明の第1実施形態にかかる波長合分波器の模式図である。本実施形態の波長合分波器300は、基板上に形成された石英系ガラス製の平面光波回路(PLC)として形成され、2つの方向性結合器からなる2x2光カプラ305と、それらを結合する第1のアーム導波路301と第2のアーム導波路302を有するマッハツェンダー干渉計(MZI)とを備える。第1のアーム導波路301には該第1のアーム導波路と交差するように形成された第1の溝306が設けられている。該第1の溝には、温度補償樹脂(シリコーン樹脂)303が充填されている。同様に、第2のアーム導波路302には該第二のアーム導波路と交差するように形成された第2の溝307が設けられている。該第2の溝には、温度補償樹脂(シリコーン樹脂)304が充填されている。
第1のアーム導波路301は第2のアーム導波路302よりも導波路長差ΔLだけ長く形成されている。第1および第2の溝はそれぞれほぼ一定の幅を有するNgroove個の単位溝に等分割され、各アーム導波路を伝搬する光の光軸方向にピッチpで配置されている。
図1に示した温度補償樹脂が充填された溝を形成した導波路と同様に、第1の溝の各単位溝は、第1の溝の単位溝と前記第一のアーム導波路301との界面の法線と、前記第1のアーム導波路を伝搬する光の光軸とが、基板に対して水平方向に交差角θだけ傾いて形成されている(図3b)。一方、第2の溝の各単位溝は、前記第2の溝の各単位溝と前記第2のアーム導波路302との界面の法線と、前記第二のアーム導波路を伝搬する光の光軸とが基板に対して水平方向で一致するように(交差角=0度)形成されている。
前記第1のアーム導波路301と第2のアーム導波路302にそれぞれ形成された各単位溝の、各アーム導波路を伝搬する光の光軸方向に沿った溝幅L、Lは、溝形成前のMZIの2本のアーム導波路長差をΔL、2本のアーム導波路に温度補償樹脂を充填した溝長の差ΔL(resin)=Ngroove・(L−L)、コアおよびクラッドを構成する石英系ガラスで作られた導波路の屈折率の温度係数をdn(SiO2)/dT、温度補償樹脂の屈折率の温度係数をdn(resin)/dTとするとき、使用温度範囲の中央付近の温度において式(1)を満たすように決定される。導波路の屈折率の温度依存性による光路長変化を、温度補償樹脂の屈折率の温度依存性による光路長変化によって補償し、使用温度範囲の中央付近の温度において温度無依存化を実現する。また、図示しないが、各アーム導波路に設けられた溝での放射損失を低減するため、および、屈折による光路長変化が起こりやすくするために、第1のアーム導波路301および第2のアーム導波路302は、溝との交差部において、導波路幅が太く形成されている。
本実施形態の波長合分波器における透過中心波長λの温度変化を確認するため、表1に示すパラメータを用い、λの温度依存性を計算した。
透過中心波長λの計算方法を具体的に示すと、以下のようになる。
1.式(4)を用いて、所定のθ、チップ温度TにおけるLresinを算出。
2.同様に式(5)を用いて、Lcoreを算出。
3.算出したLresinを用いて、両アーム間の光が温度補償樹脂中を伝搬する距離の差ΔL(resin)’を式(7)で算出。Ngrooveはアーム導波路の単位溝の数。
4.算出したLcoreを用いて、両アーム間の光が導波路中を伝搬する距離の差ΔL(SiO2)’を式(8)で算出。
5.ΔL(resin)’ とΔL(SiO2)’、および、温度Tにおける樹脂と石英ガラスの屈折率n(resin)、n(SiO2)を用いて、両アーム間の光路長差Δ(nL)を下式で算出。
6.算出したΔ(nL)と、MZI回路の回折次数m=79を用いて、波長1550nm付近の透過中心波長λを下式で算出。
このような手順を、交差角θが0度〜25度、チップ温度が−50〜+75℃の範囲で繰り返し、求めた中心波長λの温度依存性計算結果を図4に示す。図4の曲線401はθ=0度の、曲線402はθ=5度の、曲線403はθ=10度の、曲線404はθ=15度の、曲線405はθ=20度の、そして、曲線406はθ=25度のλの温度依存性を示す。また、比較のため、温度補償樹脂を設けない場合のλの温度依存性の曲線400も合わせて示す。
図4より、符号400と符号401のλの温度依存性を比較すると、交差角θ=0度の温度補償樹脂を導波路に組み込むことで、λの温度依存性の一次成分が補償されるが、λの温度依存性の2次成分が残ったままであることが理解される。そして、交差角θを0度から増加させるに従って、λの温度依存性が下に凸型〜平坦〜上に凸型と変化することがわかる。交差角θ=0度のときには、上記温度範囲において0.05nm程度の中心波長の変動があるが、交差角θ=約15度とすることで、中心波長の変動を0.01nm程度に抑制できることが分かる。
なお、このような手順を用いて求めた交差角θが非常に大きな値になると、作製すべき溝の幅Lcosθが非常に小さな値となり、作製工程上の問題で実現が困難になる可能性がある。そのような場合は、単位溝数Ngrooveを増加させて屈折による光路長変化の効果を増大させたり、単位溝幅L、Lを増大させたりするなどして、実現可能な溝幅になるように適宜パラメータを選択して再度計算を行えば良い。
また、本実施形態では、屈折率の温度係数が2次成分を有する材料からなる長さの異なる複数の導波路で形成された光導波回路を製造する方法であって、前記複数の導波路が形成された光導波回路を用意するステップと、前記複数の導波路のうち第1の導波路に第1の溝を形成し、前記複数の導波路のうち第2の導波路に第2の溝を形成するステップと、前記第1および第2の溝に、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料を充填するステップとを備え、前記第1の溝と前記第1の導波路との界面の法線と、前記第1の導波路を伝搬する光の光軸とが第1の交差角で交差しており、前記第2の溝と前記第2の導波路との界面の法線と、前記第2の導波路を伝搬する光の光軸とが第2の交差角で交差しており、前記第1の交差角と前記第2の交差角とはそれぞれ異なり、前記第1の交差角は、前記第1および第2の導波路の屈折率の温度係数の2次成分による前記第1および第2の導波路間の光路長差の温度変化の2次成分を低減するように定められていることを特徴とする光導波回路の製造方法も含まれる。
(実施例)
本発明の実施例では、図5に示すような波長合分波器のBPMシミュレーション用回路と、表1のパラメータを用いて、ビーム伝搬法によるシミュレーションを行った。図5の回路は、第1の導波路に設けられた第1の導波路を伝搬する光の光軸との間の第1の交差角を交差角θだけ傾けて設けられた溝501と、第2の導波路に設けられた第2の導波路を伝搬する光の光軸との間の交差角θが0度の第2の交差角の溝502を有する。第1の交差角θを0度〜25度の範囲で変化させたときの、チップ温度−60℃、0℃、+60℃におけるλの温度依存性を計算した結果を図6に示す。
図6の曲線600はθ=0度の、曲線601はθ=8度の、曲線602はθ=12.5度の、曲線603はθ=18度の、そして、曲線604はθ=22度のλの温度依存性を示す。図6より、図4と同様に交差角θを0度から増加させるに従って、λの温度依存性が下に凸型〜平坦〜上に凸型と変化し、θ=12.5度付近にて、ほぼ平坦なλの温度依存性が得られることが確認できた。
以上の本実施例にかかるシミュレーション結果からも、温度補償樹脂を充填する溝と導波路との交差角度θを調整するという、簡便でサイズの増大を招くことがほとんど無い手法にて、導波路の屈折率の温度依存性の2次成分によるλの温度依存性の2次成分を補償することが可能となることが確認できた。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる波長合分波器のMZIパラメータを表2に示す。
本実施形態における波長合分波器は、第1実施形態における波長合分波器と略同一のものであるが、40Gbps差動位相変調方式による光通信システムでの受信器用1ビット遅延器への適用を念頭に置いたものである。シンボルレート50Gbpsの位相変調光の隣接するビット同士を干渉させ、位相変調された信号を強度信号に復調する働きを有している。そのため、MZIの遅延量を1ビット分に相当する20psとし、この遅延量に対応するMZIのアーム導波路長差ΔLを4040umに設定している。また、ΔLが大きい分、補償すべきアーム間の光路長差n(SiO2)・ΔLが大きくなるため、溝数を60本に増加させ、補償効果の積算効果を増大させている。
図7(a)に、第1の交差角θを0度〜50度の範囲で変化させたときの、チップ温度−50〜+75℃におけるλの温度依存性を計算した結果を示す。図7(b)には、そのX軸近傍の拡大図を示す。図7の曲線701はθ=0度の、曲線702はθ=10度の、曲線703はθ=20度の、曲線704はθ=30度の、曲線705はθ=40度の、そして、曲線706はθ=50度のλの温度依存性を示す。また、比較のため、温度補償樹脂を設けない場合のλの温度依存性の曲線700も合わせて示す。
図7より、交差角θ=40度とすることで、中心波長λの波長変動をほぼ平坦にできることが分かる。このように、本発明の構成による波長合分波器は、適切な溝数、交差角度等を適宜選定することによって、MZIの遅延量の大小に関わらず、広く適用可能であることが分かる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態にかかる波長合分波器の模式図を図8に示す。図8の符号800は溝に充填された温度補償樹脂を、符号801はMZIを、符号802はAWGを示す。本実施形態の波長合分波器は、特許文献5と同様の基本設計をしたMZI同期AWG型の波長合分波器を構成するMZI部分に、表3に示すパラメータを有するMZIを適用したものである。
本実施形態にかかるMZIは第2実施形態における波長合分波器と略同一のものであるが、第1の交差角θを60度と固定している点が異なっている。このMZIのチップ温度−5から+65℃におけるλの温度依存性を計算した結果を図9に示す。
図9に示すように、AWGの中心波長の温度依存性をMZIの中心波長の温度依存性によって相殺することが可能となり、MZI同期AWG型波長合分波器全体として温度無依存特性を得ることができた。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態にかかる波長合分波器の模式図を図10に示す。図10は、波長合分波器1001、溝に充填された温度補償樹脂1002、MZI1003、温度補償板1004、AWG1005、スラブ切断部1006、および、入力(出力)スラブ導波路1007を示す。
本実施形態において、MZI1003に接続された入力(出力)スラブ導波路1006の一部分を分離し、MZIチップとAWGチップとを使用環境温度の変化に応じて伸縮する温度補償板1004で接続することにより、使用環境温度変化に応じて両チップの相対的な位置を変化させ、温度変化に伴う入力スラブ導波路端における焦点位置の変動に導波路を追従させる。この際、分離されたチップ間には屈折率整合材を充填し、反射や放射損失を抑制する技術を用いてもよい。また、導波路ガラスの湿気からの保護など信頼性確保を目的に、チップ全体を屈折率整合材に浸漬し、気密封止したモジュールを用いてもよい。
本実施形態の波長合分波器1001は、第3実施形態に掛かる波長合分波器と略同一であるが、AWGの入力(出力)スラブ導波路1006を切断し、温度補償板1004の熱膨張による焦点位置の温度変化を利用してAWGの温度無依存化を図っている点で異なっている。
本実施形態の波長合分波器1001に適用された温度無依存AWGにおいても、石英ガラスの屈折率の温度係数の2次成分に起因する中心波長の温度依存性の2次成分を有することから、第3実施形態と同様の方法でMZIの温度依存性と相殺することによって全体としての中心波長の温度依存性の2次成分を相殺することが可能である。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態にかかる波長合分波器の導波路の模式図を図11に示す。図11は、導波路1100、温度補償樹脂1101、および、溝1102を示す。本実施形態の波長合分波器は、上記一実施形態に掛かる波長合分波器と略同一であるが、隣接する各単位溝の交差角度を交互(図11(a))に、または、一定数ごと(図11(b))に反転させた点で異なっている。
本実施形態の波長合分波器によると、各単位溝での屈折による伝搬光の光軸の導波路中心からのズレ方向を交互に、または、一定数ごとに反転させることができるため、溝形成部全体としての導波路内における光軸のズレ量を低減することができるというさらなる効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態にかかる光導波回路の模式図を図12に示す。図12は、導波路1200、温度補償樹脂1201、および、溝1202を示す。図12の導波路1200は、上記一実施形態にかかる導波路と略同一の構成であるが、1つの導波路に複数の単位溝を組み込んだ構成をとる。本実施形態においては単一の導波路における光路長nLが一定となるように設計する。そして、上記一実施形態と同様に、1つの導波路において、交差角θで複数の単位溝を形成し、そこへ温度補償樹脂を充填することで、温度変化に伴う導波路の屈折率変化による伝搬光の中心波長の温度依存性を補償することに向けられる。
即ち、図12のAC間の導波路長をL、単位溝幅をL、単位溝数をNgrooveとしたとき、使用温度範囲の中心付近の温度域において、
を満たすようにL、およびNgrooveを決定している。
次に、図12において、AC間の導波路長をL、単位溝長をL、単位溝数をNgrooveとすると、樹脂中を光が通過する距離Lresinと、AB間に於いてコア内を光が伝搬する距離Lcoreは第一の実施形態の場合と同様に式(4)および式(5)で表すことができる。従って、AC間の光路長nLは、
となり、交差角θ1を変化させてnLの温度変化を計算することで、上記一実施形態と同様に最適なθを求めることが出来る。
表4に示すパラメータを用いて計算したAC間の光路長nLの温度変化(符号1302)を図13に示す。
比較として、温度補償無しの場合(符号1300)、および交差角が0度の場合(符号1301)も合わせて示す。図13より、交差角θを68度に設定することで、光路長nLをほぼ一定にでき、式(10)から中心波長λも一定となる。
本発明は上記実施形態例に限定されること無く、導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料が、前記導波路の一部に形成された溝に充填されている各種光導波回路に適用可能である。また、導波路構成材料や補償材料も記実施形態例に限定されること無く、半導体、ガラス、セラミックス、樹脂等、光学的に透明な各種材料を適用可能であるが、損失が低く、導波路構成材料と補償材料との屈折率が近く、両者の屈折率の温度係数が大きく異なる組み合わせが好ましく、屈折率の温度係数が逆符号であると更に好ましい。
上記実施形態例では、各導波路に形成された単位溝は同一の幅を有し且つ同一の角度で各導波路と交差しているが、これに限定されること無く、異なる幅、異なる角度の単位溝を組み合わせて温度補償用の溝と成しても良い。この場合、各導波路に形成された各単位溝部に於ける光路長変化量を積算して設計すればよい。
100 光導波回路
101 導波路
102 溝
103 温度補償樹脂

Claims (16)

  1. 屈折率の温度係数が2次成分を有する導波路と、
    前記導波路の一部に形成された溝と、
    前記溝に充填された、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料とを備え、
    前記溝と前記導波路との界面の法線と、前記導波路を伝搬する光の光軸とが所定の交差角で交差しており、
    前記所定の交差角は、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化の2次成分を低減するように定められていることを特徴とする光導波回路。
  2. 前記溝は、複数の単位溝からなり、
    前記所定の交差角は、全ての単位溝において同一であることを特徴とする請求項1に記載の光導波回路。
  3. 前記溝は、複数の単位溝からなり、
    前記所定の交差角は、各単位溝の交差角を交互にまたは一定数ごとに反転させた構造をとることを特徴とする請求項1または2に記載の光導波回路。
  4. 屈折率の温度係数が2次成分を有する長さの異なる複数の導波路と、
    前記複数の導波路のうち第1の導波路に形成された第1の溝と、
    前記複数の導波路のうち第2の導波路に形成された第2の溝と、
    前記第1および第2の溝に充填された、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料とを備え、
    前記第1の溝と前記第1の導波路との界面の法線と、前記第1の導波路を伝搬する光の光軸とが第1の交差角で交差しており、
    前記第2の溝と前記第2の導波路との界面の法線と、前記第2の導波路を伝搬する光の光軸とが第2の交差角で交差していることを特徴とする光導波回路。
  5. 前記第1の交差角と前記第2の交差角とはそれぞれ異なることを特徴とする請求項4に記載の光導波回路。
  6. 前記第1の交差角は、前記第1および第2の導波路の屈折率の温度係数の2次成分による前記第1および第2の導波路間の光路長差の温度変化の2次成分を低減するように定められていることを特徴とする請求項5に記載の光導波回路。
  7. 前記溝は、複数の単位溝からなり、
    前記第1の交差角は、全ての単位溝において同一であり、
    前記第2の交差角は、全ての単位溝において同一であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の光導波回路。
  8. 前記溝は、複数の単位溝からなり、
    前記第1の交差角および、または前記第2の交差角は、各単位溝の交差角を交互にまたは一定数ごとに反転させた構造をとることを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項に記載の光導波回路。
  9. 前記光導波回路は、前記長さの異なる複数の導波路のいずれか一方の端を光カプラで接続した光干渉計であることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか1項に記載の光導波回路。
  10. 前記光導波回路は、前記長さの異なる2本の導波路の両端を光カプラで接続したマッハツェンダー干渉計であることを特徴とする請求項9に記載の光導波回路。
  11. 請求項10に記載されたマッハツェンダー干渉計と、
    アレイ導波路回折格子とを備え、
    前記マッハツェンダー干渉計は前記アレイ導波路回折格子の入力導波路に接続されていることを特徴とするマッハツェンダー干渉計同期アレイ導波路回折格子型の光干渉計。
  12. 前記光導波回路は波長合分波器であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の光導波回路。
  13. 屈折率の温度係数が2次成分を有する材料からなる導波路で形成された光導波回路を製造する方法であって、
    前記導波路が形成された光導波回路を用意するステップと、
    前記導波路の一部に溝を形成するステップと、
    前記溝に、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料を充填するステップとを備え、
    前記溝と前記導波路との界面の法線と、前記導波路を伝搬する光の光軸とが所定の交差角で交差しており、
    前記所定の交差角は、導波路の屈折率の温度係数の2次成分による導波路の光路長変化の2次成分を少なくとも低減するように定められていることを特徴とする光導波回路の製造方法。
  14. 屈折率の温度係数が2次成分を有する材料からなる長さの異なる複数の導波路で形成された光導波回路を製造する方法であって、
    前記複数の導波路が形成された光導波回路を用意するステップと、
    前記複数の導波路のうち第1の導波路に第1の溝を形成し、前記複数の導波路のうち第2の導波路に第2の溝を形成するステップと、
    前記第1および第2の溝に、前記導波路の屈折率の温度係数と異なる屈折率の温度係数を有する補償材料を充填するステップとを備え、
    前記第1の溝と前記第1の導波路との界面の法線と、前記第1の導波路を伝搬する光の光軸とが第1の交差角で交差しており、
    前記第2の溝と前記第2の導波路との界面の法線と、前記第2の導波路を伝搬する光の光軸とが第2の交差角で交差していることを特徴とする光導波回路の製造方法。
  15. 前記第1の交差角と前記第2の交差角とはそれぞれ異なることを特徴とする請求項14に記載の光導波回路の製造方法。
  16. 前記第1の交差角は、前記第1および第2の導波路の屈折率の温度係数の2次成分による前記第1および第2の導波路間の光路長差の温度変化の2次成分を低減するように定められていることを特徴とする請求項14または15に記載の光導波回路の製造方法。
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