JP2003075662A - 光波長合分波器 - Google Patents

光波長合分波器

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JP2003075662A
JP2003075662A JP2001262105A JP2001262105A JP2003075662A JP 2003075662 A JP2003075662 A JP 2003075662A JP 2001262105 A JP2001262105 A JP 2001262105A JP 2001262105 A JP2001262105 A JP 2001262105A JP 2003075662 A JP2003075662 A JP 2003075662A
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grooves
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demultiplexer
groove
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Koichi Maru
浩一 丸
Masahiro Okawa
正浩 大川
Naoto Uetsuka
尚登 上塚
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導波路における光の放射損失を小さくするこ
とができ、これによって本光波長合分波器から出力され
る分波波長の変化を十分に抑制することができる光波長
合分波器を提供する。 【解決手段】 入射された光波を分波し、この分波され
た各光波を位相シフトし、この位相シフトされた各光波
を合波する導波路2,3,5を基板7上に形成して成る
光波長合分波器であって、導波路3の何れかに、当該導
波路3を横断する長方形状の溝8a3〜8e3を3つ以
上独立して形成し、この形成された各溝に光学樹脂を充
填し、更に各溝8a3〜8e3のうち両端の溝8a3,
8e3の幅を、他の溝溝8b3〜8d3の幅の半分の寸
法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信の分野にお
いて、波長多重伝送を行う上で用いられる光波長合分波
器に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信の分野においては、複数の信号を
別々の波長の光にのせ、これを1本の光ファイバで伝送
することによって情報容量を増加させる波長分割多重方
式が検討されている。この方式では、異なる波長の光を
合分波する光波長合分波器が重要な役割を果たしてい
る。特に、マッハ・ツェンダ干渉計やアレイ導波路回折
格子を用いた光波長合分波器は、狭い波長間隔の合分波
を実現可能であり、通信容量の多重数を容易に大きくで
きる利点がある。
【0003】図9に、従来の温度無依存化マッハ・ツェ
ンダ型光波長合分波器の光回路を示し、その説明を行
う。
【0004】図9に示す光波長合分波器は、基板7上
に、入力用チャネル導波路1と、入力用チャネル導波路
1に接続された入力側光分配用導波路2と、出力用チャ
ネル導波路6と、出力用チャネル導波路6に接続された
出力側光分配用導波路5と、入力側光分配用導波路2及
び出力側光分配用導波路5の間に接続された2本の移相
用チャネル導波路3とを備えて構成されている。また、
移相用チャネル導波路3の一方には、等しい溝幅Wをも
つ溝8a〜8dが形成されている。
【0005】入力用チャネル導波路1から入力された光
波は、入力側光分配用導波路2内を伝搬し、各移相用チ
ャネル導波路3に入射される。各移相用チャネル導波路
3を伝搬する際に位相変化を受け、出力側光分配用導波
路5に入射される。出力側光分配用導波路5内の光波は
干渉し、出力用チャネル導波路6に到達する。ここで、
光波の干渉パターンが波長により異なるため、光合分波
機能が実現される。
【0006】ここで、通常の材料を用いて光回路を構成
した場合、温度が変化すると、熱光学効果によって材料
の屈折率が変化し、このことにより移相用チャネル導波
路3の等価屈折率が変化する。さらに熱膨張によって移
相用チャネル導波路3の長さも変化する。このことによ
り、温度によって移相用チャネル導波路3で受ける位相
変化量が変化してしまう。
【0007】この変化は波長によって異なるため、結果
として出力される分波波長が変化してしまう。ここで、
一例として石英系材料で構成した場合を考えると、波長
1.55μm付近での温度による分波波長の変化は、
0.01nm/℃となる。従って、例えば0〜60℃の
環境温度で使用する場合には、最大0.6nm波長がシ
フトしてしまう。このため、このままでは実用システム
には使用できず、光回路の温度制御を行う必要がある。
【0008】温度による波長シフトを低減し、温度制御
をせず実用システムに使用する温度無依存化方法とし
て、光回路の一部に溝を設け、その中に、屈折率の温度
係数が光回路と異なる材料を充填し、温度による位相変
化の波長依存性を補償する方法がある。この方法は、Y.
Inoue等による"Athermal silica-based arrayed-wavegu
ide grating(AWG) multiplexer",ECOC97 Technical Dig
est,pp.33-36,1997に詳細に述べられている。
【0009】溝では、基板7と垂直方向の光の閉じ込め
構造が無いため、大きな回折損失が生じる。そこで、溝
を複数に分割して溝一段当たりの回折損失を減らし、さ
らに、溝同士を最適な溝間隔として、溝部で集光する作
用を生じさせることにより、溝全体としての回折損失を
低減する方法がある。図10に、溝幅をパラメータとし
たときの溝配置間隔と損失の関係を示す。各溝幅におい
て、最適な溝配置間隔があることが分かる。このことか
ら、図9に示した温度無依存化マッハ・ツェンダ型光波
長合分波器では、移相用チャネル導波路3の一方に、等
しい溝幅Wをもつ溝8a〜8dを形成している。
【0010】次に、図11に従来の温度無依存化アレイ
導波路格子型光波長合分波器の光回路を示し、その説明
を行う。但し、この図11において図9の各部に対応す
る部分には同一符号を付す。
【0011】この図11に示す光波長合分波器でも、複
数の移相用チャネル導波路3に、等しい溝幅Wをもつ溝
8a1〜8d1を形成している。各溝8a1〜8d1
は、移相用チャネル導波路3の長さが内側の導波路から
外側の導波路に向けて直線的に増加するため、溝全体の
幅も直線的に増加させて温度による位相変化量の補償量
が各移相用チャネル導波路3で一定になるように溝端が
楔形状に成されている。この構造としては、A.Kaneko等
による"Athermal silica-based arrayed-waveguide gra
ting(AWG) multiplexers with new loss groove desig
n",OFC'99 Technical Digest,TuO1,pp.204-206,1999に
詳細に述べられている。
【0012】図12に、従来の温度無依存化アレイ導波
路格子型光波長合分波器の光回路の他の例を示し、その
説明を行う。但し、この図12において図11の各部に
対応する部分には同一符号を付す。
【0013】この図12に示す例では、入力側光分配用
導波路2に、開き角θが同じ複数の楔形の溝8a2〜8
d2を設けている。この構造としては、K.Maru等によ
る"Athermal and center wavelength adjustable array
ed-waveguide grating",OFC2000 Technical Digestに詳
細に述べられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の光波長合分波器においては、上述したように光回路の
移相用チャネル導波路3に複数の溝を設け、それら溝に
屈折率の温度係数が光回路と異なる材料を充填すること
によって温度による位相変化の波長依存性を補償し、こ
れによって光波長合分波器から出力される分波波長の変
化を抑制する構造が採られている。しかし、この溝構造
でも導波路における光の放射損失が0.3〜0.7dB
と比較的大きくなり、出力分波波長の変化を十分に抑制
することができないという問題がある。
【0015】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、導波路における光の放射損失を小さくすることが
でき、これによって本光波長合分波器から出力される分
波波長の変化を十分に抑制することができる光波長合分
波器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光波長合分波器は、入射された光波を分波
し、この分波された各光波を位相シフトし、この位相シ
フトされた各光波を合波する導波路を基板上に形成して
成る光波長合分波器において、前記導波路に、当該導波
路を横断する四方形状の溝が3つ以上独立して形成さ
れ、この形成された各溝に光学樹脂が充填され、この各
溝のうち両端又は一端の溝の幅が、他の溝の幅の半分の
寸法に成されていることを特徴としている。
【0017】また、本発明の光波長合分波器は、入射さ
れた光波を分波する分波用導波路と、この分波用導波路
で分波された各光波を位相シフトする複数の移相用導波
路と、この各移相用導波路で位相シフトされた各光波を
合波する合波用導波路とを基板上に形成して成る光波長
合分波器において、前記複数の移相用導波路の何れか又
は全てに、当該導波路を横断する四方形状の溝が3つ以
上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹脂が
充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の幅が、他
の溝の幅の半分の寸法に成されていることを特徴として
いる。
【0018】また、前記複数の移相用導波路に代え、前
記分波用導波路に、当該導波路を横断する四方形状の溝
が3つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光
学樹脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の
幅が、他の溝の幅の半分の寸法に成されていることを特
徴としている。
【0019】また、前記複数の移相用導波路に代え、前
記合波用導波路に、当該導波路を横断する四方形状の溝
が3つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光
学樹脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の
幅が、他の溝の幅の半分の寸法に成されていることを特
徴としている。
【0020】また、本発明の光波長合分波器は、入射さ
れた光波を分波する分波用導波路と、この分波用導波路
で分波された各光波を位相シフトする複数の移相用導波
路と、この各移相用導波路で位相シフトされた各光波を
合波する合波用導波路とを基板上に形成して成る光波長
合分波器において、前記複数の移相用導波路の何れか又
は全てに、当該導波路を横断する楔形状の溝が3つ以上
独立して形成され、この形成された各溝に光学樹脂が充
填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の楔開き角
が、他の溝の楔開き角の半分の大きさに成されているこ
とを特徴としている。
【0021】また、前記複数の移相用導波路に代え、前
記分波用導波路に、当該導波路を横断する楔形状の溝が
3つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光学
樹脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の楔
開き角が、他の溝の楔開き角の半分の大きさに成されて
いることを特徴としている。
【0022】また、前記複数の移相用導波路に代え、前
記合波用導波路に、当該導波路を横断する楔形状の溝が
3つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光学
樹脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の楔
開き角が、他の溝の楔開き角の半分の大きさに成されて
いることを特徴としている。
【0023】また、前記光学樹脂は、シリコーン系又は
エポキシ系光学樹脂であることを特徴としている。
【0024】また、前記分波用導波路と、前記複数の移
相用導波路と、前記合波用導波路と、前記基板とは、石
英系材料で構成されていることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係るマッハ・ツェンダ光波長合分波器
の光回路を示す図である。但し、この図1に示す第1の
実施の形態において図9の従来例の各部に対応する部分
には同一符号を付す。
【0027】この図1に示す光波長合分波器は、石英の
基板7上に作製され、基板7上に石英系の材料によるコ
アが形成され、このコアにより光回路を構成している。
コア及び石英基板7の表面は、石英系の材料によるクラ
ッド膜で覆われている。光回路は、入力用チャネル導波
路1と、入力用チャネル導波路1に接続された入力側光
分配用導波路2と、出力用チャネル導波路6と、出力用
チャネル導波路6に接続された出力側光分配用導波路5
と、入力側光分配用導波路2及び出力側光分配用導波路
5の間に接続された2本の移相用チャネル導波路3とを
備え、移相用チャネル導波路3の一方に、光学樹脂が各
々に充填された複数の溝8a3〜8e3が形成されるこ
とにより構成されている。
【0028】また、各溝8a3〜8e3は近接して配置
され、溝全体としての回折損失が最も小さくなる溝間隔
とされている。更に、図9に示した従来例の構造と比較
すると、移相用チャネル導波路3を横断する溝幅の合計
幅は同じであるが、両端の溝8a3,8e3の溝幅W′
が、その間に挟まれた他の溝8b3,8c3,8d3の
溝幅Wの半分であるW/2と成されており、更に全体の
溝の数が図9の従来例よりも1つ多く形成されている。
この例ではW=30μmに形成されている。
【0029】このように図1及び図9に示した光波長合
分波器は、移相用チャネル導波路3の一方のみに複数の
溝が形成されたものである。この場合、導波路の切除量
(溝幅の合計量)が相違して中心波長がシフトしてしま
うため、移相用チャネル導波路3を横断する溝幅の合計
を、全ての溝幅が等しく形成されている従来例と等しく
する必要がある。
【0030】これに対して、図2に示すように、一部の
移相用チャネル導波路3だけでなく、全部の移相用チャ
ネル導波路3に溝幅Wの溝8a4〜8e4と8a4′〜
8c4′とが形成された態様の場合には、必ずしも移相
用チャネル導波路3を横断する溝幅の合計幅を等しくす
る必要はなく、即ち移相用チャネル導波路3あたりの溝
数を1つ増加させる必要はない。この場合、図3に示す
ように、両端の溝の少なくとも一方(8a4と8a
4′)の溝幅W′を、他の溝8b4〜8e4と8b4′
〜8c4′の溝幅Wに比べて半分(W/2)にするだけ
で、全ての溝幅8a4〜8e4と8a4′〜8c4′を
等しくする図2のものよりも導波路における光の放射損
失を減少させることができる。
【0031】最も溝幅を半分にすることにより増加する
導波路長は、各移相用チャネル導波路3のそれぞれにお
いて等しくなければならない。また、図2の態様におい
て、両端の溝8a4,8e4及び8a4′,8c4′の
溝幅を、両方とも他の溝幅の半分とする構成にすれば
(図示せず)、一方の溝幅のみを半分とする図3の態様
と比べ更なる損失減少を図ることができる。
【0032】このような、本実施の形態の光波長合分波
器における溝構造の利点を、従来例の溝構造と比較して
説明する。図4の(a)に従来例の光波長合分波器にお
ける溝構造を示し、(b)に本実施の形態の光波長合分
波器における溝構造を示す。(a)に示す従来例の構造
では、周期的に溝8a〜8dを配置し、溝間の導波路長
が十分短い場合、溝間の導波路21a〜21cは、焦点
距離fを持つ凸レンズの役割を持つと考えることができ
る。
【0033】ここで、溝配置間隔を最適化したとき、即
ち光の放射損失が最小となるように溝配置間隔を設定し
たとき、溝幅は焦点距離fの2倍となり、焦点位置20
a〜20dは、波線で示すように溝8a〜8dの中央に
あるとみなすことができる。更にここで、両端の溝8
a,8dに着目すると、(a)に示す従来例の構造で
は、溝幅が全て同じであるため、両端の溝8a,8dに
おいても焦点位置20a,20dは溝の中央にある。従
って、溝8a,8dに接続された導波路22,23の伝
搬モードと、溝内を自由伝搬して導波路22,23に到
達する光波の位相分布が異なり、結合損失が大きくな
る。
【0034】一方、(b)に示す本実施の形態の構造で
は、両端の溝8a3,8d3に接続された導波路22、
23の端面と焦点位置20a、20eとが一致するた
め、位相分布のずれが小さくなり、結合損失を小さくす
ることができる。
【0035】また、図5に、両端以外の溝幅30μmに
おける溝配置間隔と損失(光の放射損失)との関係を示
す。曲線31は両端の溝幅を30μmとした場合の従来
の溝構造のものであり、曲線32は両端の溝幅を15μ
mとした場合の本実施の形態の場合のものである。この
図から分かるように、光の放射損失の最小損失は従来の
ものでは0.29dB、本実施の形態のものでは0.1
3dBとなり、この結果、0.16dB損失を低減する
ことができた。
【0036】(第2の実施の形態)図6は、本発明の第
2の実施の形態に係るアレイ回析格子型光波長合分波器
の光回路を示す図である。
【0037】この図6に示す光波長合分波器の光回路
は、入力用チャネル導波路1と、入力用チャネル導波路
1に接続された入力側光分配用導波路2と、出力用チャ
ネル導波路6と、出力用チャネル導波路6に接続された
出力側光分配用導波路5と、入力側光分配用導波路2及
び出力側光分配用導波路5の間に接続された150本の
移相用チャネル導波路3とを備え、移相用チャネル導波
路3に、光学樹脂が各々に充填された複数の溝8a5〜
8e5が形成されることにより構成されている。
【0038】また各溝8a5〜8e5は、各々一端が楔
形状を成し、入力側に最寄りであって全ての移相用チャ
ネル導波路3を横断する溝8a5の溝幅W′を、他の溝
幅Wの半分(W/2)として形成した。但し、W=30
μmとする。
【0039】このような構成の第2の実施の形態の光波
長合分波器においても、上記第1の実施の形態と同様の
作用効果によって、光の放射損失を減少させることがで
きる。
【0040】(第3の実施の形態)図7は、本発明の第
3の実施の形態に係るアレイ回析格子型光波長合分波器
の光回路を示す図である。
【0041】この図7に示す光波長合分波器の光回路
は、入力用チャネル導波路1と、入力用チャネル導波路
1に接続された入力側光分配用導波路2と、出力用チャ
ネル導波路6と、出力用チャネル導波路6に接続された
出力側光分配用導波路5と、入力側光分配用導波路2及
び出力側光分配用導波路5の間に接続された150本の
移相用チャネル導波路3とを備え、入力側光分配用導波
路2に、光学樹脂が各々に充填された複数の溝8a6〜
8d6が形成されることにより構成されている。
【0042】また各溝8a6〜8d6は、各々楔形状を
成し、両端の溝8a6,8d6の楔の開き角度θ′を、
他の溝8b6,8c6の楔の開き角度θの半分とした。
【0043】このような構成の第3の実施の形態の光波
長合分波器においては、入力側光分配用導波路2に、両
端の溝8a6,8d6の楔の開き角度θ′を、他の溝8
b6,8c6の楔の開き角度θの半分として複数の楔形
状の溝8a6〜8d6を形成したので、上記第1の実施
の形態と同様な作用効果によって、図12に示した従来
例の全て同じ角度の溝8a2〜8d2を形成した場合に
比べ、光の放射損失を低減することができる。この従来
と本実施の形態の光波長合分波器における波長損失特性
の一例を図8に示す。この図から分かるように、光の放
射損失の最小損失は従来のものでは3.0dB、本実施
の形態のものでは2.8dBとなり、この結果、0.2
dB損失を低減することができた。
【0044】また、上記のように図7に示した両端の溝
8a6,8b6の楔開き角θ′をそれぞれ半分としなく
ても、両者のうち少なくとも一方の楔開き角θ′を半分
とすれば、図12に示した従来のものと比べ損失を減ら
すことができる。
【0045】また、上記第1〜第3の実施の形態の光波
長合分波器では、移相用チャネル導波路3および入力側
光分配用導波路2に溝を設けた例を説明したが、出力側
光分配用導波路5に入力側光分配用導波路2と同様に溝
を設けても、同様の効果を得ることができる。
【0046】また、上記第1〜第3の実施の形態の光波
長合分波器において、溝に挿入する光学樹脂の屈折率の
温度依存性は、光回路を構成する材料と大きく異なるほ
ど温度無依存化に効果的である。光回路を石英系材料で
構成する場合、光回路の屈折率の温度依存性は正の値と
なる。従って、光学樹脂としては、屈折率の温度依存性
が負の値となるシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が良
い。
【0047】また、上記第1〜第3の実施の形態の光波
長合分波器は、光多重伝送システムに用いられる光波長
合分波器、M×N周波数ルーティング装置、Add/D
ropフィルタ等に利用可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入射された光波を分波し、この分波された各光波を位相
シフトし、この位相シフトされた各光波を合波する導波
路を基板上に形成して成る光波長合分波器の導波路に、
当該導波路を横断する四方形状若しくは楔形状の溝が3
つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹
脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の幅若
しくは楔開き角が、他の溝の幅の半分の寸法若しくは他
の溝の楔開き角の半分の大きさに成されていることを特
徴としたので、導波路における光の放射損失を小さくす
ることができ、これによって本光波長合分波器から出力
される分波波長の変化を十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るマッハ・ツェ
ンダ光波長合分波器の光回路を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係るマッハ・ツェンダ光波
長合分波器の光回路において全ての入力側光分配用導波
路に複数の溝を形成した状態を示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係るマッハ・ツェンダ光波
長合分波器の光回路において全ての入力側光分配用導波
路に複数の溝を形成し、一端の溝幅を他の溝幅の1/2
とした状態を示す図である。
【図4】従来例と第1の実施の形態に係るマッハ・ツェ
ンダ光波長合分波器の光回路における溝構造を示す図で
ある。
【図5】従来例と第1の実施の形態に係るマッハ・ツェ
ンダ光波長合分波器の光回路における溝配置間隔と損失
(光の放射損失)との関係を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るアレイ回析格
子型光波長合分波器の光回路を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るアレイ回析格
子型光波長合分波器の光回路を示す図である。
【図8】従来例と第3の実施の形態に係るマッハ・ツェ
ンダ光波長合分波器の光回路における波長損失特性を示
す図である。
【図9】従来のマッハ・ツェンダ光波長合分波器の光回
路を示す図である。
【図10】従来のマッハ・ツェンダ光波長合分波器の光
回路における溝配置間隔と損失(光の放射損失)との関
係を示す図である。
【図11】従来のアレイ回析格子型光波長合分波器の光
回路を示す図である。
【図12】従来の他のアレイ回析格子型光波長合分波器
の光回路を示す図である。
【符号の説明】
1 入力用チャネル導波路 2 入力側光分配用導波路 3 移相用チャネル導波路 5 出力側光分配用導波路 6 出力用チャネル導波路 7 基板 8a〜8d,8a1〜8d1,8a2〜8d2,8a3
〜8e3,8a4〜8e4,8a4′〜8e4′,8a
5〜8d5,8a6〜8d6 溝 20a〜20e 焦点位置 21a〜21d 導波路長 22,23 導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上塚 尚登 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KA11 LA19 QA04 QA05 RA00 TA11 TA36

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射された光波を分波し、この分波され
    た各光波を位相シフトし、この位相シフトされた各光波
    を合波する導波路を基板上に形成して成る光波長合分波
    器において、 前記導波路に、当該導波路を横断する四方形状の溝が3
    つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹
    脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の幅
    が、他の溝の幅の半分の寸法に成されていることを特徴
    とする光波長合分波器。
  2. 【請求項2】 入射された光波を分波する分波用導波路
    と、この分波用導波路で分波された各光波を位相シフト
    する複数の移相用導波路と、この各移相用導波路で位相
    シフトされた各光波を合波する合波用導波路とを基板上
    に形成して成る光波長合分波器において、 前記複数の移相用導波路の何れか又は全てに、当該導波
    路を横断する四方形状の溝が3つ以上独立して形成さ
    れ、この形成された各溝に光学樹脂が充填され、この各
    溝のうち両端又は一端の溝の幅が、他の溝の幅の半分の
    寸法に成されていることを特徴とする光波長合分波器。
  3. 【請求項3】 前記複数の移相用導波路に代え、前記分
    波用導波路に、当該導波路を横断する四方形状の溝が3
    つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹
    脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の幅
    が、他の溝の幅の半分の寸法に成されていることを特徴
    とする請求項2記載の光波長合分波器。
  4. 【請求項4】 前記複数の移相用導波路に代え、前記合
    波用導波路に、当該導波路を横断する四方形状の溝が3
    つ以上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹
    脂が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の幅
    が、他の溝の幅の半分の寸法に成されていることを特徴
    とする請求項2記載の光波長合分波器。
  5. 【請求項5】 入射された光波を分波する分波用導波路
    と、この分波用導波路で分波された各光波を位相シフト
    する複数の移相用導波路と、この各移相用導波路で位相
    シフトされた各光波を合波する合波用導波路とを基板上
    に形成して成る光波長合分波器において、 前記複数の移相用導波路の何れか又は全てに、当該導波
    路を横断する楔形状の溝が3つ以上独立して形成され、
    この形成された各溝に光学樹脂が充填され、この各溝の
    うち両端又は一端の溝の楔開き角が、他の溝の楔開き角
    の半分の大きさに成されていることを特徴とする光波長
    合分波器。
  6. 【請求項6】 前記複数の移相用導波路に代え、前記分
    波用導波路に、当該導波路を横断する楔形状の溝が3つ
    以上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹脂
    が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の楔開き
    角が、他の溝の楔開き角の半分の大きさに成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の光波長合分波器。
  7. 【請求項7】 前記複数の移相用導波路に代え、前記合
    波用導波路に、当該導波路を横断する楔形状の溝が3つ
    以上独立して形成され、この形成された各溝に光学樹脂
    が充填され、この各溝のうち両端又は一端の溝の楔開き
    角が、他の溝の楔開き角の半分の大きさに成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の光波長合分波器。
  8. 【請求項8】 前記光学樹脂は、シリコーン系又はエポ
    キシ系光学樹脂であることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の光波長合分波器。
  9. 【請求項9】 前記分波用導波路と、前記複数の移相用
    導波路と、前記合波用導波路と、前記基板とは、石英系
    材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜8の
    いずれかに記載の光波長合分波器。
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