JP3309369B2 - 光波長合分波器 - Google Patents

光波長合分波器

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JP3309369B2
JP3309369B2 JP2422198A JP2422198A JP3309369B2 JP 3309369 B2 JP3309369 B2 JP 3309369B2 JP 2422198 A JP2422198 A JP 2422198A JP 2422198 A JP2422198 A JP 2422198A JP 3309369 B2 JP3309369 B2 JP 3309369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光信号処
理、光計測の分野で利用される光波長合分波器に係わ
り、特に、低クロストークで、且つ量産化、低コスト化
が可能な光波長合分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン(Si)や石英等の平面基板上
に作製される光回路は、光通信、光情報処理、光計測の
分野において有望な実用的光デバイスとして研究開発が
進められている(Kawachi et al.,J.Quantum Electron.
22(1990)391.)。これらの光回路のうち、光の波長合分
波機能を有する回路は、近年の波長多重光通信システム
構築の需要が高まるとともに、その重要性を増してい
る。光波長合分波機能を有する光回路としては、これま
で誘電体多層膜フィルター挿入型[Inoue et al,Electr
on.Lett.32(1996)847.],非対称マハツェンダ干渉計型
(以下、MZI型)[Suzuki et al.,IEEEJ.Lightwave
Technol.12(1994)790.],グレーティング型[西原他,
光集積回路第4章,オーム社],アレイ導波路格子型
(以下、AWG型)[Takahashi et al.,IEEEJ.Lightwa
ve Technol.12(1994)989.]等が開発されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら光波長合分波機
能を有する光回路の中で、MZI型の光波長合分波器は
比較的構成が単純で、かつ、10GHz〜100GHz
程度の狭チャネル間隔の波長合分波を、低損失、低クロ
ストークで良好に実現している。図6は、従来のMZI
型光波長合分波器の一例の概略構成を示す図である。図
6に示すMZI型光波長合分波器1は、基板10上に形
成される、2本の入力用光導波路11と、2本の出力用
光導波路12と、所定の長さ(ΔL)異なる2本のアー
ム光導波路(15,16)とが、結合率3dBの2つの
方向性結合器(13,14)で接続されて構成される。
また、このMZI型の光波長合分波器1には、薄膜ヒー
ター型熱光学位相シフタ(17,18)が装着されてお
り、これを用いて容易に所望の光路長差に調整すること
ができる。
【0004】前記MZI型の光波長合分波器1を用いて
多チャネルの光波長合分波器を実現するためには、MZ
I型の光波長合分波器を多段に接続した構成となる。例
えば、8チャネルの光波長合分波器を実現するために
は、図7に示すように、周波数間隔10GHzの波長分
波特性を有するMZI型光波長合分波器1と、周波数間
隔20GHzの波長分波特性を有するMZI型光波長合
分波器(2a,2b)と、周波数間隔40GHzの波長
分波特性を有するMZI型光波長合分波器(3a〜3
d)とを、3段に接続する必要がある。
【0005】これは、光波長合分波器を構成する各MZ
I型光波長合分波器(1,2a,2b,3a〜3d)一
つ一つについて位相誤差の調整をする必要があり、即
ち、作製工程が煩雑になることを意味する。
【0006】したがって、MZI型光波長合分波器で構
成した64波、128波といった多チャネルの光波長合
分波器は、大量生産には不向きで、波長多重光通信シス
テム構築における部品提供要求に応えるのは困難である
という問題点があった。
【0007】誘電体多層膜フィルター挿入型、グレーテ
ィング型の各波長合分波器に関しても2波〜8波程度の
波長数に対しては、良好な特性を示す光波長合分波器が
作製された例もある。しかしながら、MZI型光波長合
分波器の場合と同様、32波、64波といった多波長対
応のデバイス化を考えると、作製工程が煩雑になるこ
と、あるいはデバイスが大型化すること等が予想され、
安価に、かつ大量に生産を行うのは困難と思われる。
【0008】これに対して、AWG型光波長合分波器は
多波長を一度に合分波可能であり、波長多重光通信シス
テムを構築する上での重要なデバイスとして注目されて
いる。図8は、従来のAWG型光波長合分波器4の一例
の概略構成を示す図である。図8に示すAWG型光波長
合分波器4は、基板10上に形成された、入力用チャネ
ル光導波路21、出力用チャネル光導波路22、チャネ
ル光導波路アレイ(アレイ光導波路格子)23、前記入
力用チャネル光導波路21とチャネル光導波路アレイ2
3とを接続する入力側扇型スラブ光導波路24、および
前記チャネル光導波路アレイ23と出力用チャネル光導
波路22とを接続する出力側扇型スラブ光導波路25で
構成される。また、チャネル光導波路アレイ23は、光
導波路一本一本の長さが所定の光導波路長差(ΔL)で
順次長くなるように構成されている。
【0009】このようなAWG型光波長合分波器の波長
間隔(Δλ)は、チャネル光導波路アレイ23のピッチ
(d)、光導波路長差(ΔL)、実効屈折率(nc)お
よび群屈折率(ng)、前記入力用チャネル光導波路2
1と前記出力用チャネル光導波路22における光導波路
間隔(Δx)、前記スラブ光導波路(24,25)の曲
率半径(焦点距離)(f)と実効屈折率(ns)等の値
から設定することができる。また、前記出力用チャネル
光導波路22の中央の光導波路(回折角が0度)から得
られる光の周波数を中心周波数(fo)と呼び、中心周
波数(fo)は、Cを光速、mを回折次数として、fo
=mC/(nc・ΔL)で求められる(AWG型光波長
合分波器の詳細は、T.Takahashi,et al.,J.Lightwave T
echnol.12,p.989,1994.を参照されたい。)。
【0010】しかしながら、これまで開発されてきたA
WG型光波長合分波器は、分波波長間隔(Δλ)が狭く
なる程クロストークが大きくなる傾向を有している。例
えば、周波数100GHz(波長1.55μm帯で約
0.8nm)の分波間隔を有するAWG型光波長合分波
器のクロストーク(透過域中心波長から分波波長間隔だ
け離れた波長でのクロストーク)が約−40dBに到達
しているのに対し、周波数10GHz(波長1.55μ
m帯で約0.08nm)の分波間隔を有するAWG型光
波長合分波器のクロストークは約−15dBに留まって
いる[高橋他,光スイッチング技術研究会資料(1992)
p.41]。これまで開発されたAWG型光波長合分波
器における、クロストークのチャネル間隔依存性を図9
に示す。
【0011】これらのクロストークは、チャネル光導波
路アレイ(アレイ光導波路格子)23における多数本の
光導波路の一つ一つの光路長誤差に起因すると考えられ
ている。この光路長誤差を補正するため、多数本のアレ
イ光導波路の一つ一つに薄膜ヒータ型熱光学位相シフタ
を設け、位相誤差を調整する方法[山田他,信学会総合
大会C−253(1995)]や、位相補償板を挿入する方法
[特願平9−182651号]が提案されている。しか
しながら、前記チャネル光導波路アレイの位相誤差補正
を行う方法は、チャネル光導波路アレイにおける数十本
におよぶ光導波路の一つ一つを補正する手間のかかる工
程であり、量産化、低コスト化が困難であるという問題
点があった。
【0012】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、本発明の目的は、光波長
合分波器において、低クロストークで、且つ量産化、低
コスト化が可能となる技術を提供することにある。本発
明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細
書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。即ち、本発明は、平面基板上に形成
される光導波路により構成される光波長合分波器であっ
て、FSRがN[GHz](Nは実数)である1個の非
対称マハツェンダ干渉計型光波長合分波器と、当該非対
称マハツェンダ干渉計型光波長合分波器の2つの出力に
それぞれ接続され、波長合分波間隔がN[GHz]であ
2個のアレイ導波路格子型光波長合分波器とを1つの
基本構造として、前記基本構造を1組以上含むことを特
徴とする。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一機能を有するものは同一符
号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の
形態1の光波長合分波器の概略構成を示す図である。同
図に示すように、本実施の形態の光波長合分波器は、1
個のMZI型光波長合分波器1と、当該MZI型光波長
合分波器の2つの出力にそれぞれ接続される2個のAW
G型光波長合分波器(4,5)とで構成される。このM
ZI型光波長合分波器1と、AWG型光波長合分波器
(4,5)とは、それぞれ基板10上に配置される。
【0017】このMZI型光波長合分波器1は、周波数
間隔10GHzの波長分波特性を有し、また、同図にお
いて、13,14は結合率3dBの方向性結合器であ
り、15,16は方向性結合器(13,14)を結ぶア
ーム光導波路を示す。このアーム光導波路(15,1
6)は10mmの光路長を有し、アーム光導波路(1
5,16)のクラッド層の上面には、それぞれ薄膜ヒー
タ型熱光学位相シフタ(17,18)が設けられてお
り、光路長の微調整が可能となっている。
【0018】AWG型光波長合分波器4は、周波数間隔
20GHzの波長分波特性を有し、AWG型光波長合分
波器4は、入力用チャネル光導波路21、出力用チャネ
ル光導波路22、チャネル光導波路アレイ23、前記入
力用チャネル光導波路21とチャネル光導波路アレイ2
3とを接続する入力側扇型スラブ光導波路24、および
前記チャネル光導波路アレイ23と出力用チャネル光導
波路22とを接続する出力側扇型スラブ光導波路25で
構成される。AWG型光波長合分波器5もAWG型光波
長合分波器4と基本構造は同じである。ここで、AWG
型光波長合分波器4の中心周波数(f01)は19310
0GHzに、AWG型光波長合分波器5の中心周波数
(f02)は、前段のMZI型光波長合分波器1の分波間
隔10GHzに対応して、193110GHzに設定さ
れる。また、AWG型光波長合分波器4の出射口26、
並びにAWG型光波長合分波器5の出射口27は、ファ
イバアレイ等との接続が容易に行えるように、光導波路
を同一平面内に250μm間隔に並べて配置している。
【0019】本実施の形態の光波長合分波器は、以下の
方法により作製される。まず、シリコン(Si)基板上
に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO2)を主
成分とする下部クラッド層を堆積し、次に、二酸化ゲル
マニウム(GeO2)をドーパントとして添加した二酸
化シリコン(SiO2)を主成分とするコア層を堆積し
た後に、電気炉で透明ガラス化する。次に、エッチング
して光導波路部分を作製し、再び二酸化シリコン(Si
2)を主成分とする上部クラッド層を堆積する。そし
て、最後に薄膜ヒータ型熱光学位相シフタ(17,1
8)を上部クラッド層に形成した。なお、光導波路のコ
ア層のサイズは、7μm×7μmで、コア層とクラッド
層との比屈折率差Δは0.75%とした。
【0020】以下、本実施の形態の光波長合分波器の動
作原理について説明する。例えば、MZI型光波長合分
波器1のFSR(Free Spectral Range)をN(GH
z)とすると、2本の出力用光導波路12の一方からは
周波数が、f,f±N,f±2N・・・・・の出力が、
他方からは周波数が、f±(1/2)N,f±(3/
2)N・・・・・が得られる。この出力用光導波路12
の二つの出力に、互いに等しい分波間隔N(GHz)を
有し、中心周波数(fo)がそれぞれ、f,f+(1/
2)NのAWG型光波長合分波器(4,5)をそれぞれ
接続する。したがって、周波数間隔N/2(GHz)で
周波数多重化された光信号は、MZI型光波長合分波器
1において周波数間隔がN(GHz)で周波数が互いに
N/2(GHz)ずれた二つの信号光束(光信号群)に
分離され、その後その二つの信号光束は、さらに中心周
波数が互いにN/2(GHz)異なる二つのAWG型光
波長合分波器(4,5)に入力される。この結果、二つ
のAWG型光波長合分波器(4,5)の和として、分波
間隔N(GHz)のAWG型光波長合分波器のクロスト
ークが維持されたまま、分波間隔N/2(GHz)の出
力が得られる。即ち、本実施の形態の光波長合分波器に
よれば、周波数間隔N/2(GHz)の光信号を分波す
るのに、分波間隔N(GHz)のAWG型光波長合分波
器を使用することができるので、波長合分波間隔N/2
(GHz)のAWG型光波長合分波器を単独で使用する
場合に比較して、クロストークを著しく改善することが
できる。
【0021】さらに、10GHzで多重化された光信号
を分波する場合を例に挙げて、前記原理を具体的に補足
する。まず、10GHzで多重化された光信号は、FS
Rが20GHzのMZI型光波長合分波器1において、
周波数間隔20GHzの二つに信号光束に分波される。
そして、それぞれの信号光束は、分波間隔が20GHz
の二つのAWG型光波長合分波器(4,5)を通過する
ことにより、分波されて出力される。この結果、本実施
の形態の光波長合分波器全体では、周波数間隔10GH
zの光波長分波を、従来の20GHzの光波長合分波特
性を有するAWG型光波長合分波器と同等のクロストー
クで実現できる。図2は、本実施の形態の光波長合分波
器の光波長分波特性を示すグラフである。同図には、二
つのAWG型光波長合分波器(4,5)からの出力光を
重ねて表示しており、同図中でAと表示された光はAW
G型光波長合分波器4から、Bと表示された光はAWG
型光波長合分波器5からの出力光を示している。なお、
本実施の形態の光波長合分波器で分波される光は、全部
で128波に及ぶが、図2では、特に中心周波数
(f01)(193100FHz,図2のA5)前後の8
波と、中心周波数(f02)(193110FHz,図2
のB5)前後の8波、合計16波分の光波長分波特性を
示している。図2のグラフから分かるように、従来のA
WG型光波長合分波器単体では−14dBのクロストー
クでしか実現されていなかった周波数間隔10GHzの
光波長分波が、本実施の形態の光波長合分波器では−2
5dBのクロストークまで改善されている。
【0022】[実施の形態2]図3は、本発明の実施の
形態2の光波長合分波器の概略構成を示す図である。同
図に示すように、本実施の形態の光波長合分波器は、周
波数間隔10GHzの波長分波特性を有するMZI型光
波長合分波器1と、周波数間隔20GHzの波長分波特
性を有するMZI型光波長合分波器(2a,2b)と、
さらに、周波数間隔40GHzの波長分波特性を有する
64×64チャネルの2個のAWG型光波長合分波器
(4〜7)とが、上層8と下層9の2層構造を構成して
形成される。
【0023】前記周波数間隔10GHzの波長分波特性
を有するMZI型光波長合分波器1は、上層8上の光導
波路31、下層9上の光導波路32から構成されてお
り、13,14の部分において上下に結合率3dBの方
向性結合器を構成している。また、15,16は、方向
性結合器(13,14)を接続するアーム光導波路であ
り、このアーム光導波路(15,16)は10mmの光
路長差を有する。さらに、アーム光導波路15上の中間
クラッド層上面には、薄膜ヒータ型熱光学位相シフタ1
7、アーム光導波路16上の上部クラッド層上には、薄
膜ヒータ型熱光学位相シフタ18が設けられており、光
路長の微調整を行うことが可能である。上層8上におけ
る、周波数間隔20GHzの波長分波特性を有するMZ
I型光波長合分波器2aと、下層9上における、周波数
間隔20GHz間隔の波長分波特性を有するMZI型光
波長合分波器2bとは、回路の基本構成については前記
周波数間隔10GHzの波長分波特性を有するMZI型
光波長合分波器1と同じであるが、アーム光導波路が5
mmの光路長差を有する。
【0024】周波数間隔40GHzの波長分波特性を有
するAWG型光波長合分波器(4〜7)の中で、AWG
型光波長合分波器4とAWG型光波長合分波器5とが上
層8に配置され、AWG型光波長合分波器6とAWG型
光波長合分波器7とが下層9に配置される。これらAW
G型光波長合分波器(4〜7)の基本構成はほぼ同じ
で、AWG型光波長合分波器4を例に挙げれば、入力用
チャネル光導波路21、出力用チャネル光導波路22、
チャネル光導波路アレイ23、前記入力用チャネル光導
波路21とチャネル光導波路アレイ23とを接続する入
力側扇型スラブ光導波路24、および前記チャネル光導
波路アレイ23と出力用チャネル光導波路22とを接続
する出力側扇型スラブ光導波路25で構成される。ここ
で、AWG型光波長合分波器(4〜7)の中心周波数
(f01〜f04)は、前段のMZI型光波長合分波器(2
a,2b)の分波間隔20GHzに対応して、1930
90GHz、193100GHz、193110GH
z、193120GHzに設定される。また、図4に示
すように、AWG型光波長合分波器(4〜7)の出射口
(26〜29)は、一定のまとまりを持って形成され、
ファイバアレイ等との接続が容易に行えるようにされて
いる。
【0025】本実施の形態の光波長合分波器は、以下の
方法により作製される。まず、シリコン(Si)基板上
に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO2)を主
成分とする下部クラッド層を堆積し、次に、二酸化ゲル
マニウム(GeO2)をドーパントとして添加した二酸
化シリコン(SiO2)を主成分とするコア層を堆積し
た後に、電気炉で透明ガラス化する。次に、エッチング
して下部光導波路部分を作製し、再び二酸化シリコン
(SiO2)を主成分とする中間クラッド層を堆積し、
その上部に、薄膜ヒータ型熱光学位相シフタを作製す
る。さらに、二酸化ゲルマニウム(GeO2)をドーパ
ントとして添加した二酸化シリコン(SiO2)を主成
分とするコア層を堆積し、エッチングして上部光導波路
部分を作製し、再び二酸化シリコン(SiO2)を主成
分とする上部クラッド層を堆積した。そして、最後に薄
膜ヒータ型熱光学位相シフタを上部クラッド層に形成す
る。なお、光導波路のコア層のサイズは、7μm×7μ
mで、コア層とクラッド層との比屈折率差Δは0.75
%とした(このような多層化された光導波路について
は、鈴木他,1992年電子情報通信学会秋期大会予稿集4-
25を参照されたい)。
【0026】以下、本実施の形態の光波長合分波器の動
作原理について説明する。本実施の形態では、さらにク
ロストークを低減するために、FSRが20GHzの一
個のMZI型光波長合分波器1と、FSRが40GHz
の二個のMZI型光波長合分波器(2a,2b)とを多
段に接続し、10GHzで多重化された光信号を、周波
数間隔40GHzの4つの信号光束に波長分波を行う
(Takato etal.,IEEEJ.SelectedAreas in Commun.Vol.8
(1990)1120.)。その後、それぞれの信号光束を、周波
数間隔40GHzの四個のAWG型光波長合分波器(4
〜7)で分波する。したがって、本実施の形態によれ
ば、光波長合分波器全体では、周波数間隔10GHzの
波長分波を、従来の、周波数間隔40GHzの光波長合
分波特性を持つAWG型光波長合分波器と同等のクロス
トークで実現することができる。
【0027】図5は、本実施の形態の光波長合分波器の
光波長分波特性を示すグラフである。同図には、四つの
AWG型光波長合分波器(4〜7)からの出力光を重ね
て表示しており、同図中でAと表示された光はAWG型
光波長合分波器4から、Bと表示された光はAWG型光
波長合分波器5から、Cと表示された光はAWG型光波
長合分波器6から、Dと表示された光はAWG型光波長
合分波器7からの出力光を示している。なお、本実施の
形態の光波長合分波器で分波される光は、全部で256
波に及ぶが、図5では、特に中心周波数(f01)(19
3090FHz,図5のA3)前後の4波と、中心周波
数(f02)(193100FHz,図5のB3)前後の
4波、中心周波数(f03)(193110FHz,図5
のC3)前後の4波と、中心周波数(f04)(1931
20FHz,図5のD3)前後の4波、合計16波分の
光波長分波特性を示している。図5のグラフから分かる
ように、従来AWG型光波長合分波器単体では−14d
Bのクロストークでしか実現されていなかった周波数間
隔10GHzの光波長分波が、本実施の形態の光波長合
分波器では−35dBのクロストークまで改善されてい
る。
【0028】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明
は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは
勿論である。
【0029】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)本発明によれば、1個の非対称マハツェンダ干渉
計型光波長合分波器と、当該非対称マハツェンダ干渉計
型光波長合分波器の2つの出力にそれぞれ接続される2
個のアレイ導波路格子型光波長合分波器とを基本構造と
し、当該基本構造を1つ以上含むようにしたので、従来
のアレイ導波路格子型光波長合分波器単独の特性よりも
低クロストークで、光波長合分波を実現することが可能
となる。 (2)本発明によれば、アレイ導波路格子型光波長合分
波器のアレイ光導波路格子において、その1本1本の位
相誤差補正を回避することができるので、量産化、低コ
スト化を図ることが可能となる。 (3)本発明によれば、光波長合分波器を構成する光導
波路を、2層以上に積層するようにしたので、光波長合
分波器をコンパクトに作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の光波長合分波器の概略
構成を示す図である。
【図2】本実施の形態1の光波長合分波器の光波長分波
特性を示すグラフである。
【図3】本発明の実施の形態2の光波長合分波器の概略
構成を示す図である。
【図4】本実施の形態2における出射口の光導波路配置
を示す図である。
【図5】本実施の形態2の光波長合分波器の光波長分波
特性を示すグラフである。
【図6】従来のMZI型光波長合分波器の一例の概略構
成を示す図である。
【図7】MZI型光波長合分波器を多段に接続し多チャ
ネル化した光波長合分波器の一例の概略構成を示す図で
ある。
【図8】従来のAWG型光波長合分波器の一例の概略構
成を示す図である。
【図9】従来のAWG型光波長合分波器におけるチャネ
ル間隔とクロストークとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2a,2b,3a〜3d…非対称マハツェンダ干渉
計型光波長合分波器、4,5,6,7…アレイ導波路格
子型光波長合分波器、8…上層、9…下層、10…基
板、11…入力用光導波路、12…出力用光導波路、1
3,14…方向性結合器、15,16…アーム光導波
路、17,18…薄膜ヒーター型熱光学位相シフタ、2
1…入力用チャネル光導波路、22…出力用チャネル光
導波路、23…チャネル光導波路アレイ、24…入力側
扇型スラブ光導波路、25…出力側扇型スラブ光導波
路、26,27,28,29…出射口、31,32…光
導波路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−261175(JP,A) 特開 平3−267902(JP,A) 特開 平5−157918(JP,A) 特開 平9−261181(JP,A) 特開 平7−98419(JP,A) 米国特許5488680(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/28 - 6/293 G02F 1/00 - 1/035 G02F 1/29 - 1/313

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面基板上に形成される光導波路により
    構成される光波長合分波器であって、FSRがN[GHz](Nは実数)である 1個の非対称
    マハツェンダ干渉計型光波長合分波器と、 当該非対称マハツェンダ干渉計型光波長合分波器の2つ
    の出力にそれぞれ接続され、波長合分波間隔がN[GH
    z]である2個のアレイ導波路格子型光波長合分波器と
    を1つの基本構造として、前記基本構造を1組以上含む
    ことを特徴とする光波長合分波器。
  2. 【請求項2】 前記光導波路は、石英を主成分とする材
    料により作成されることを特徴とする請求項1に記載の
    光波長合分波器。
  3. 【請求項3】 前記光導波路の少なくとも1部は、2層
    以上に積層されて構成されることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の光波長合分波器。
  4. 【請求項4】 前記光波長合分波器の入出力部分におい
    て、少なくとも1本の光導波路とそれに隣接する光導波
    路が同一平面上に形成されていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光波長合分
    波器。
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