JP3682000B2 - 導波路型光合分波回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導波路型光合分波回路に関し、より詳細には、光結合器と遅延回路が交互に従属接続したラティス型光合分波回路(光フィルタ)において、光結合器の波長依存性を解消することによって光合分波回路の帯域拡大を得るようにした導波路型光合分波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、通信容量の拡大のために複数の光波長を用いた光波長多重通信システムの開発が盛んである。この光波長多重通信システムにおいて、送信機側で複数の波長の光信号を合波したり、受信機側で1本の光ファイバ中の複数の光信号を異なるポートに分波する光波長合分波回路として、また、減衰した光信号を増幅する光アンプの等化回路として、更にまた、群遅延の分散を等化するための分散等化回路としてラティス構成のフィルタが広く使用されている。
【0003】
図1は、従来のラティス型光合分波回路の構成図で、図中符号102a,102b,102cは光結合器で、この光結合器の各々の結合率は50%,25%,6.7%である。103a,103bは遅延回路で、この遅延回路103a,103bの光路長差は、ΔL,2ΔLで、次式によって与えられる。
【0004】
【数1】
Figure 0003682000
【0005】
ここで、Δfは合分波のチャネル間隔、cは自由空間の光速、nは光導波路の群屈折率である。
【0006】
このようなラティス型光合分波回路は、文献“Optical half band filters ”,K. Jinguji and M. Oguma, IEEE journal of Lightwave Technol., vol. 18, no. 2, pp. 252-259, 2000 に示す通り、入力導波路101より入射した波長多重信号を、出力導波路104a,104bより偶チャネルと奇チャネルの光信号に群分波する機能を有する。
【0007】
従来、このようなラティス型光合分波回路を構成する光結合器としては、図2(a)に示すような方向性結合器が用いられてきた。入力導波路201より入力した光は、隣接した2本の光導波路からなる結合部202を通過する際、パワーの一部が移行し、2本の出力導波路203a,203bより出力する。図2(b)は、ビーム伝搬法(BPM)により算出した方向性結合器を伝搬する導波光の様子である。上述した光結合の様子が確認できる。
【0008】
図3は、結合長(結合部の長さ)に対する結合率の依存性を示す図で、結合率は、結合長に対して正弦的に変化するので、図1に示したように、50%,25%,6.7%の結合器は、結合長を変化させることによって実現することが出来る。また、図4は、波長1550nmで設計した50%,25%,6.7%の結合器について結合率の波長依存性を示す図で、結合率は、波長1500nmから1600nmの範囲で直線的に変動し、例えば、50%の光結合器は、結合率が18%程度変化する。
【0009】
図5は、図1に示したラティス型光合分波回路の透過特性を示す図で、P1,P2は、図1の出力導波路104a,104bの出力を表す。20nmのチャネル間隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB透過幅は12.0nm、1dB透過幅は14.5nmである。波長1510nm,1590nm近傍でP2が十分に消光しないのは、前述した方向性結合器の波長依存性に起因する。すなわち、従来技術においては、方向性結合器の波長依存性のためラティス型光合分波回路の透過特性が劣化するという欠点を有していた。
【0010】
さらに、この問題を解消するため、ラティス型光合分波回路を縦続接続するという構成が用いられるが、回路サイズが大きくなり、生産性が悪くなるという2次的な問題点を有していた。また、方向性結合器の結合率は、結合部の隣接導波路の構造に大きく依存するため、製造偏差の影響を受けやすいという問題も有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のラティス型光合分波回路は、解決すべき課題を有していた。すなわち、結合器の波長依存性による特性劣化という課題や波長依存性解消による生産性劣化、製造偏差の影響を受けやすいことによる特性劣化という課題があった。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、結合器の波長依存性による特性劣化がなく、波長依存性解消による生産性劣化や製造偏差の影響を受けない導波路型光合分波回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、入力導波路から入射された波長多重光信号を50%の結合率で伝搬させスルーポート及びクロスポートに出力する第1の多モード干渉型光結合器と、該第1の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第1のアーム及び第2のアームを有する遅延回路であって、第2のアームが第1のアームより長く、第1の光路長差を有する第1の遅延回路と、該第1の遅延回路の第1のアーム及び第2のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第1のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第2の多モード干渉型光結合器と、該第2の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第3のアーム及び第4のアームを有する遅延回路であって、第4のアームが第3のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第2の遅延回路と、該第2の遅延回路の第3のアーム及び第4のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させる第3の多モード干渉型光結合器とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、入力導波路から入射された波長多重光信号を50%の結合率で伝搬させスルーポート及びクロスポートに出力する第1の多モード干渉型光結合器と、該第1の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第1のアーム及び第2のアームを有する遅延回路であって、第2のアームが第1のアームより長く、第1の光路長差を有する第1の遅延回路と、該第1の遅延回路の第1のアーム及び第2のアームからの光信号を50%の結合率で伝搬させ、第1のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第2の多モード干渉型光結合器と、該第2の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第3のアーム及び第4のアームを有する遅延回路であって、第3のアームが第4のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第2の遅延回路と、該第2の遅延回路の第3のアーム及び第4のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第3のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第3の多モード干渉型光結合器と、該第3の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第5のアーム及び第6のアームを有する遅延回路であって、第5のアームが第6のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第3の遅延回路と、該第3の遅延回路の第5のアーム及び第6のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第5のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第4の多モード干渉型光結合器と、該第4の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第7のアーム及び第8のアームを有する遅延回路であって、第7のアームが第8のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第4の遅延回路と、該第4の遅延回路からの光信号を50%の結合率で伝搬させる第5の多モード干渉型光結合器を備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記光導波路が、シリコン基板上の石英ガラス導波路で構成されていることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、上述した課題を解決するために、光結合器として結合率が波長に依存しない波長無依存光結合器を用いる。第1の手段として、多モード干渉型光結合器を用いる。
【0022】
図6(a),(b)は、多モード干渉型光結合器の回路構成と光伝搬の様子を示す図で、図6(a)は、多モード干渉型光結合器の構造を示す図である。入力導波路601より入射した光は、多モード導波路602において基本モードと共に高次モードを励振することによって、多モード導波路内を干渉しながら伝搬した後、出力側の端において結像し、出力導波路603a,603bに分波される。
【0023】
図6(b)は、BPMによって算出した多モード干渉型光結合器を伝搬する光の様子を示す図である。入力導波路601から入射した光が多モード導波路602で干渉した後、出力導波路603a,603bより分波されている様子が確認できる。
【0024】
図7(a),(b)は、多モード干渉型光結合器の結合率と過剰損失の波長依存性を示す図で、図7(a)に示す光結合器は、1500〜1600nmの波長範囲において結合率50%で一定、過剰損失は0.2dB以下の特性を示す。一方、図7(b)に示す光結合器は、1500〜1600nmの波長範囲において結合率85%で一定、過剰損失は0.3dB以下の特性を示す。
【0025】
図8(a),(b)は、多モード干渉型光結合器(図7(b)に相当)の構造パラメータ依存性を示す図で、図8(a)は、結合率と過剰損失の多モード導波路の長さLmに対する依存性を示す図、また、図8(b)は、多モード導波路の入出力間隔Gmに対する依存性を示す図である。両者の結合率は、構造パラメータに間隔無く85%で一定、過剰損失はLm,Gmに対して2次方程式の関係にある。
【0026】
図9は、多モード干渉型光結合器(図7(a)に相当)の結合率と過剰損失の多モード導波路の長さLmに対する依存性を示す図で、結合率は、構造パラメータに関係無く50%で一定、過剰損失はLm,Gmに対して2次方程式の関係にある。
【0027】
図8及び図9の関係より、多モード干渉型光結合器は結合率の波長依存性と構造パラメータ依存性が小さいため、従来技術の課題であった光結合器の波長依存性による特性劣化を解決するとともに、製造偏差の影響を受けにくいため生産性の向上が期待できる。
【0028】
また、上述した課題を解決するための第2の手段として、波長無依存カプラ(WINC:Wavelength INsensitive Coupler) を用いる。
図10(a),(b)は、WINCの回路構成とその原理を説明するための図で、図10(a)は、WINCの構造を示す図である。入力導波路1001より入射した光は、方向性結合器1002aで分波し、2本の非対称アーム導波路1003a,1003bを通過し、再び方向性結合器1002bで合波し、出力導波路1004a,1004bより出力光を得る。非対称アーム導波路1003a,1003bの光路長差Δ1は、方向性結合器102a,102bの波長依存性を相殺するように設定されている。
【0029】
図10(b)は、結合率50%のWINCとWINCを構成する2つの方向性結合器の波長特性を示す図で、WINCの結合率は、波長1500〜1600nmの範囲で50%で一定、2つの方向性結合器の波長依存性が相殺されている様子が確認できる。
【0030】
図11は、WINC構成の50%,25%,6.7%の光結合器の波長特性を示す図で、いずれの光結合器に対しても1500〜1600nmの範囲で±1%以下の結合率偏差が実現できる。
【0031】
以上、上述した課題を解決するための2つの手段、すなわち、多モード干渉型光結合器及びWINCを光結合器として採用することによりラティス型光合分波回路の波長依存性による特性劣化という課題解決が可能となる。
【0032】
[第1実施形態]
図12は、本発明における導波路の作製方法を説明するための工程図で、ここではシリコン基板上に石英系ガラス導波路を形成する場合について説明する。まず、シリコン基板1201上に、火炎堆積法でSiOを主体にした下部クラッドガラススート1202、SiOにGeOを添加したコアガラススート1203を堆積する(図12(a))。
【0033】
その後、1000℃以上の高温でガラス透明化を行う。この時に、下部クラッドガラス層1204は30ミクロン厚、コアガラス1205は7ミクロン厚となるように、ガラスの堆積を行っている(図12(b))。
【0034】
引き続き、フォトリソグラフィ技術を用いて、コアガラス1205上にエッチングマスクを形成し(図12(c))、反応性イオンエッチングによってコアガラス1204のパターン化を行う(図12(d))。
【0035】
エッチングマスク1206を除去した後、上部クラッドガラス1207を再度火炎堆積法で形成する。上部クラッドガラス1207には、BやPなどのドーパントを添加してガラス転移温度を下げ、それぞれのコアガラス1205とコアガラス1205の狭い隙間にも上部クラッドガラス1207が入り込むようにしている(図12(e))。
【0036】
図13は、本発明における導波路型光合分波回路の第1実施形態の回路構成図で、光結合器として多モード干渉型光結合器を用いた場合について示してある。図中符号1301は入力導波路、1302aは結合率50%の多モード干渉型光結合器、1302b,1302cは共に結合率85%の多モード干渉型光結合器である。これらの多モード干渉型光結合器は、上述した波長無依存な結合特性と製造偏差に強いという特長を備えている。1303a,1303bは各々が光路長差ΔL,2ΔLの遅延回路、1304a,1304bは出力導波路である。なお、結合率50%の光結合器とは3dBカプラを意味している。
【0037】
このような構成により、入力導波路1301より入射した波長多重光信号は、本発明の導波路型光合分波回路によって出力導波路1304a,1304bより偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出力される。つまり、入力導波路1301から入射された波長多重光信号λ1,λ2,λ3,λ4,λ5は、結合率50%の多モード干渉型光結合器1302aと、光路長差ΔLの遅延回路1303aと、結合率85%の多モード干渉型光結合器1302bと、光路長差2ΔLの遅延回路1303bと、結合率85%の多モード干渉型光結合器1302cを介して出力導波路1304a,1304bより偶チャネル(λ2,λ4)と奇チャネル(λ1,λ3,λ5)に群分波されて出力される。これにより、広帯域化,小型化,製造偏差に対するトレランス緩和などの効果が得られる。
【0038】
図14は、第1実施形態の透過特性を示す図で、P1,P2は、図13に示した出力導波路1304a,1304bの出力を表す。20nmのチャネル間隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB透過幅は11.5nm、1dB透過幅は14.2nmである。波長1500〜1600の範囲において25dB以上の消光比が得られるとともに、波長による特性劣化のないことが確認できた。
【0039】
[第2実施形態]
図15は、本発明における導波路型光合分波回路の第2実施形態の回路構成図で、第2実施形態の回路は、第1実施形態に比較して遅延回路の段数が2段から2倍の4段とすることにより、より急峻な透過特性を得るものである。図中符号1501は入力導波路、1502a,1502bは結合率50%の多モード干渉型光結合器、1502c,1502d,1502eは共に結合率85%の多モード干渉型光結合器である。これらの多モード干渉型光結合器は、上述した波長無依存な結合特性と製造偏差に強いという特長を備えている。
【0040】
さらに、1503a,1503b,1503c,1503dは遅延回路、1504a,1504bは出力導波路である。入力導波路1501より入射した波長多重光信号は、本実施例の4段構成のラティス型光フィルタによって出力導波路1504a,1504bより偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出力される。
【0041】
図16は、第2の実施形態の透過特性を示す図で、P1,P2は、図15に示した出力導波路1504a,1504bの出力を表す。20nmのチャネル間隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB透過幅は15.4nm、1dB透過幅は16.8nmである。この値は、第1の実施例の0.5dB通過帯域幅に比較して30%程度拡大することが出来た。また、波長1500〜1600の範囲において15dB以上の消光比が得られるとともに、波長による特性劣化のないことが確認できた。
【0042】
[第3実施形態]
図17は、本発明における導波路型光合分波回路の第3実施形態の回路構成図で、この第3実施形態の回路は、第1実施形態に比較して、光結合器の回路構成をWINCにすることによって実現したものである。図中符号1701は入力導波路、1702aは結合率50%のWINC、1702b,1702cはそれぞれ結合率25%,6.7%のWINCである。これらの、WINCは、上述した波長無依存な結合特性という特長を備えている。
【0043】
さらに、1703a,1703bは、各々が光路長差ΔL,2ΔLの遅延回路、1704a,1704bは出力導波路である。入力導波路1701より入射した波長多重光信号は、本発明の導波路型光合分波回路によって出力導波路1704a,1704bより偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出力される。
【0044】
つまり、すべての光結合器は、非対称マッハツェンダ干渉型合分波器で構成されているとともに、この非対称マッハツェンダ干渉型合分波器を構成する2つの光結合器の結合率の波長依存性を相殺するように、非対称アームの光路長差を与えるように構成されている。
【0045】
図18は、第3実施形態の透過特性を示す図で、P1,P2は、図17に示した出力導波路1704a,1704bの出力を表す。20nmのチャネル間隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB透過幅は11.5nm、1dB透過幅は14.2nmである。波長1500〜1600の範囲において40dB以上の消光比が得られるとともに、波長による特性劣化のないことが確認できた。
【0046】
以上説明したように、本発明の各実施形態では、シリコン基板上の石英系ガラス導波路を用いた光結合器と遅延回路を多段に縦続接続したラティス型光フィルタを示したが、その導波路材料が、ポリイミド,シリコーン,半導体,LiNbOなどであっても本発明は適用可能である。また、基板もシリコンに限定するものではない。
【0047】
つまり、本発明の本質は、光結合器に着目し、結合率が波長依存しない多モード干渉型光結合器、WINCを光結合器として適用することによって、広い波長範囲において特性劣化のないラティス型フィルタを実現したことにある。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、入力導波路から入射された波長多重光信号を50%の結合率で伝搬させスルーポート及びクロスポートに出力する第1の多モード干渉型光結合器と、第1の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第1のアーム及び第2のアームを有する遅延回路であって、第2のアームが第1のアームより長く、第1の光路長差を有する第1の遅延回路と、第1の遅延回路の第1のアーム及び第2のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第1のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第2の多モード干渉型光結合器と、第2の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第3のアーム及び第4のアームを有する遅延回路であって、第4のアームが第3のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第2の遅延回路と、第2の遅延回路の第3のアーム及び第4のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させる第3の多モード干渉型光結合器とを備え、第3の多モード干渉型光結合器からの光信号を出力導波路より偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出力されるようにしたので、従来技術に比べてラティス型光フィルタの広帯域化,小型化,製造偏差に対するトレランス緩和などの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のラティス型光合分波回路の構成図である。
【図2】従来の方向性結合器の回路構成と光伝搬の様子を示す図である。
【図3】従来の方向性結合器の結合率の結合長に対する依存性を示す図である。
【図4】従来の方向性結合器の結合率の波長依存性を示す図である。
【図5】従来のラティス型光合分波回路の透過特性を示す図である。
【図6】本発明における多モード干渉型光結合器の回路構成と光伝搬の様子を示す図である。
【図7】本発明における多モード干渉型光結合器の結合率と過剰損失の波長依存性を示す図である。
【図8】本発明における多モード干渉型光結合器の構造パラメータ依存性(結合率:85%)を示す図である。
【図9】本発明における多モード干渉型光結合器の構造パラメータ依存性(結合率:50%)を示す図である。
【図10】本発明におけるWINCの回路構成と原理を説明するための図である。
【図11】本発明におけるWINCの結合率の波長依存性を示す図である。
【図12】本発明における導波路の作製方法を説明するための工程図である。
【図13】本発明における導波路型光合分波回路の第1実施形態の回路構成図である。
【図14】第1実施形態の透過特性を示す図である。
【図15】本発明における導波路型光合分波回路の第2実施形態の回路構成図である。
【図16】第2実施形態の透過特性を示す図である。
【図17】本発明における導波路型光合分波回路の第3実施形態の回路構成図である。
【図18】第3実施形態の透過特性を示す図である。
【符号の説明】
101 入力導波路
102a,102b,102c 光結合器
103a,103b 遅延回路
104 出力導波路
201 入力導波路
202 結合部
203a,203b 出力導波路
601 入力導波路
602 多モード導波路
603a,603b 出力導波路
1001 入力導波路
1002a,1002b 方向性結合器
1003a,1003b 非対称アーム導波路
1004a,1004b 出力導波路
1201 シリコン基板
1202 下部クラッドスート
1203 コアガラススート
1204 下部クラッドガラス層
1205 コアガラス
1206 エッチングマスク
1207 上部クラッドガラス
1301 入力導波路
1302a,1302b,1302c 多モード干渉型光結合器
1303a,1303b 遅延回路
1304a,1304b 出力導波路
1501 入力導波路
1502a,1502b,1502c,1502d,1502e 多モード干渉型光結合器
1503a,1503b,1503c,1503d 遅延回路
1504a,1504b 出力導波路
1701 入力導波路
1702a,1702b,1702c WINC
1703a,1703b 遅延回路
1704a,1704b 出力導波路

Claims (3)

  1. 入力導波路から入射された波長多重光信号を50%の結合率で伝搬させスルーポート及びクロスポートに出力する第1の多モード干渉型光結合器と、
    該第1の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第1のアーム及び第2のアームを有する遅延回路であって、第2のアームが第1のアームより長く、第1の光路長差を有する第1の遅延回路と、
    該第1の遅延回路の第1のアーム及び第2のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第1のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第2の多モード干渉型光結合器と、
    該第2の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第3のアーム及び第4のアームを有する遅延回路であって、第4のアームが第3のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第2の遅延回路と、
    該第2の遅延回路の第3のアーム及び第4のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させる第3の多モード干渉型光結合器と
    を備えることを特徴とする導波路型光合分波回路。
  2. 入力導波路から入射された波長多重光信号を50%の結合率で伝搬させスルーポート及びクロスポートに出力する第1の多モード干渉型光結合器と、
    該第1の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第1のアーム及び第2のアームを有する遅延回路であって、第2のアームが第1のアームより長く、第1の光路長差を有する第1の遅延回路と、
    該第1の遅延回路の第1のアーム及び第2のアームからの光信号を50%の結合率で伝搬させ、第1のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第2の多モード干渉型光結合器と、
    該第2の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第3のアーム及び第4のアームを有する遅延回路であって、第3のアームが第4のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第2の遅延回路と、
    該第2の遅延回路の第3のアーム及び第4のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第3のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第3の多モード干渉型光結合器と、
    該第3の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第5のアーム及び第6のアームを有する遅延回路であって、第5のアームが第6のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第3の遅延回路と、
    該第3の遅延回路の第5のアーム及び第6のアームからの光信号を85%の結合率で伝搬させ、第5のアームに対するスルーポート及びクロスポートに出力する第4の多モード干渉型光結合器と、
    該第4の多モード干渉型光結合器のスルーポート及びクロスポートからの光信号をそれぞれ遅延させるための第7のアーム及び第8のアームを有する遅延回路であって、第7のアームが第8のアームより長く、第1の遅延回路の2倍の光路長差を有する第4の遅延回路と、
    該第4の遅延回路からの光信号を50%の結合率で伝搬させる第5の多モード干渉型光結合器
    を備えることを特徴とする導波路型光合分波回路。
  3. 前記光導波路が、シリコン基板上の石英ガラス導波路で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の導波路型光合分波回路。
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