JP2003029064A - 導波路型光合分波回路 - Google Patents

導波路型光合分波回路

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JP2003029064A
JP2003029064A JP2001211327A JP2001211327A JP2003029064A JP 2003029064 A JP2003029064 A JP 2003029064A JP 2001211327 A JP2001211327 A JP 2001211327A JP 2001211327 A JP2001211327 A JP 2001211327A JP 2003029064 A JP2003029064 A JP 2003029064A
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靖之 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結合器の波長依存性による特性劣化がなく、
波長依存性解消による生産性劣化や製造偏差の影響を受
けない導波路型光合分波回路を提供すること。 【解決手段】 入力導波路1301から入射された波長
多重信号λ1,λ2,λ3,λ4,λ5は、結合率50
%の多モード干渉型光結合器1302aと、光路長差Δ
Lの遅延回路1303aと、結合率85%の多モード干
渉型光結合器1302bと、光路長差2ΔLの遅延回路
1303bと、結合率85%の多モード干渉型光結合器
1302cを介して出力導波路1304a,1304b
より偶チャネル(λ2,λ4)と奇チャネル(λ1,λ
3,λ5)に群分波されて出力される。これにより、広
帯域化,小型化,製造偏差に対するトレランス緩和など
の効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波路型光合分波
回路に関し、より詳細には、光結合器と遅延回路が交互
に従属接続したラティス型光合分波回路(光フィルタ)
において、光結合器の波長依存性を解消することによっ
て光合分波回路の帯域拡大を得るようにした導波路型光
合分波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、通信容量の拡大のために複数の光
波長を用いた光波長多重通信システムの開発が盛んであ
る。この光波長多重通信システムにおいて、送信機側で
複数の波長の光信号を合波したり、受信機側で1本の光
ファイバ中の複数の光信号を異なるポートに分波する光
波長合分波回路として、また、減衰した光信号を増幅す
る光アンプの等化回路として、更にまた、群遅延の分散
を等化するための分散等化回路としてラティス構成のフ
ィルタが広く使用されている。
【0003】図1は、従来のラティス型光合分波回路の
構成図で、図中符号102a,102b,102cは光
結合器で、この光結合器の各々の結合率は50%,25
%,6.7%である。103a,103bは遅延回路
で、この遅延回路103a,103bの光路長差は、Δ
L,2ΔLで、次式によって与えられる。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、Δfは合分波のチャネル間隔、c
は自由空間の光速、nは光導波路の群屈折率である。
【0006】このようなラティス型光合分波回路は、文
献“Optical half band filters ”,K. Jinguji and
M. Oguma, IEEE journal of Lightwave Technol., vol.
18,no. 2, pp. 252-259, 2000 に示す通り、入力導波
路101より入射した波長多重信号を、出力導波路10
4a,104bより偶チャネルと奇チャネルの光信号に
群分波する機能を有する。
【0007】従来、このようなラティス型光合分波回路
を構成する光結合器としては、図2(a)に示すような
方向性結合器が用いられてきた。入力導波路201より
入力した光は、隣接した2本の光導波路からなる結合部
202を通過する際、パワーの一部が移行し、2本の出
力導波路203a,203bより出力する。図2(b)
は、ビーム伝搬法(BPM)により算出した方向性結合
器を伝搬する導波光の様子である。上述した光結合の様
子が確認できる。
【0008】図3は、結合長(結合部の長さ)に対する
結合率の依存性を示す図で、結合率は、結合長に対して
正弦的に変化するので、図1に示したように、50%,
25%,6.7%の結合器は、結合長を変化させること
によって実現することが出来る。また、図4は、波長1
550nmで設計した50%,25%,6.7%の結合
器について結合率の波長依存性を示す図で、結合率は、
波長1500nmから1600nmの範囲で直線的に変
動し、例えば、50%の光結合器は、結合率が18%程
度変化する。
【0009】図5は、図1に示したラティス型光合分波
回路の透過特性を示す図で、P1,P2は、図1の出力
導波路104a,104bの出力を表す。20nmのチ
ャネル間隔で群分波されていることが確認できる。0.
5dB透過幅は12.0nm、1dB透過幅は14.5
nmである。波長1510nm,1590nm近傍でP
2が十分に消光しないのは、前述した方向性結合器の波
長依存性に起因する。すなわち、従来技術においては、
方向性結合器の波長依存性のためラティス型光合分波回
路の透過特性が劣化するという欠点を有していた。
【0010】さらに、この問題を解消するため、ラティ
ス型光合分波回路を縦続接続するという構成が用いられ
るが、回路サイズが大きくなり、生産性が悪くなるとい
う2次的な問題点を有していた。また、方向性結合器の
結合率は、結合部の隣接導波路の構造に大きく依存する
ため、製造偏差の影響を受けやすいという問題も有して
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のラティス型光合分波回路は、解決すべき課題を有して
いた。すなわち、結合器の波長依存性による特性劣化と
いう課題や波長依存性解消による生産性劣化、製造偏差
の影響を受けやすいことによる特性劣化という課題があ
った。
【0012】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、結合器の波長依存
性による特性劣化がなく、波長依存性解消による生産性
劣化や製造偏差の影響を受けない導波路型光合分波回路
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、平面基
板上の屈折率の高いコアと、該コアの回りのクラッドと
からなる光導波路を用いて構成され、光結合器と、該光
結合器を結ぶ2本のアームからなる遅延回路が交互に従
属接続されたラティス型光合分波回路であって、前記光
結合器が波長無依存型光結合器で構成されていることを
特徴とする。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記光結合器のすべてが、多モ
ード干渉型光結合器で構成されていることを特徴とす
る。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記光結合器のすべてが、非対
称マッハツェンダ干渉型合分波器で構成されているとと
もに、該非対称マッハツェンダ干渉型合分波器を構成す
る2つの光結合器の結合率の波長依存性を相殺するよう
に、非対称アームの光路長差を与えたことを特徴とす
る。
【0016】また、請求項4に記載の発明は、請求項
1,2又は3に記載の発明において、前記光結合器が1
つ以上の3dBカプラであることを特徴とする。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、請求項
1,2,3又は4に記載の発明において、前記光導波路
が、シリコン基板上の石英ガラス光導波路で構成されて
いることを特徴とする。
【0018】また、請求項6に記載の発明は、入力導波
路から入射された波長多重光信号を所定の結合率で伝搬
させる第1の波長無依存型光結合器と、該第1の波長無
依存型光結合器からの光信号を遅延させるための第1の
光路長差を有する第1の遅延回路と、該第1の遅延回路
からの光信号を所定の結合率で伝搬させる第2の波長無
依存型光結合器と、該第2の波長無依存型光結合器から
の光信号を遅延させるための第2の光路長差を有する第
2の遅延回路と、該第2の遅延回路からの光信号を所定
の結合率で伝搬させる第3の波長無依存型光結合器とを
備え、該第3の波長無依存型光結合器からの光信号を出
力導波路より偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出
力されることを特徴とする。
【0019】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の発明において、前記光結合器が多モード干渉型
光結合器であることを特徴とする。
【0020】また、請求項8に記載の発明は、請求項6
又は7に記載の発明において、前記遅延回路の段数を複
数段にしたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。本発明は、上述した課題を
解決するために、光結合器として結合率が波長に依存し
ない波長無依存光結合器を用いる。第1の手段として、
多モード干渉型光結合器を用いる。
【0022】図6(a),(b)は、多モード干渉型光
結合器の回路構成と光伝搬の様子を示す図で、図6
(a)は、多モード干渉型光結合器の構造を示す図であ
る。入力導波路601より入射した光は、多モード導波
路602において基本モードと共に高次モードを励振す
ることによって、多モード導波路内を干渉しながら伝搬
した後、出力側の端において結像し、出力導波路603
a,603bに分波される。
【0023】図6(b)は、BPMによって算出した多
モード干渉型光結合器を伝搬する光の様子を示す図であ
る。入力導波路601から入射した光が多モード導波路
602で干渉した後、出力導波路603a,603bよ
り分波されている様子が確認できる。
【0024】図7(a),(b)は、多モード干渉型光
結合器の結合率と過剰損失の波長依存性を示す図で、図
7(a)に示す光結合器は、1500〜1600nmの
波長範囲において結合率50%で一定、過剰損失は0.
2dB以下の特性を示す。一方、図7(b)に示す光結
合器は、1500〜1600nmの波長範囲において結
合率85%で一定、過剰損失は0.3dB以下の特性を
示す。
【0025】図8(a),(b)は、多モード干渉型光
結合器(図7(b)に相当)の構造パラメータ依存性を
示す図で、図8(a)は、結合率と過剰損失の多モード
導波路の長さLmに対する依存性を示す図、また、図8
(b)は、多モード導波路の入出力間隔Gmに対する依
存性を示す図である。両者の結合率は、構造パラメータ
に間隔無く85%で一定、過剰損失はLm,Gmに対し
て2次方程式の関係にある。
【0026】図9は、多モード干渉型光結合器(図7
(a)に相当)の結合率と過剰損失の多モード導波路の
長さLmに対する依存性を示す図で、結合率は、構造パ
ラメータに関係無く50%で一定、過剰損失はLm,G
mに対して2次方程式の関係にある。
【0027】図8及び図9の関係より、多モード干渉型
光結合器は結合率の波長依存性と構造パラメータ依存性
が小さいため、従来技術の課題であった光結合器の波長
依存性による特性劣化を解決するとともに、製造偏差の
影響を受けにくいため生産性の向上が期待できる。
【0028】また、上述した課題を解決するための第2
の手段として、波長無依存カプラ(WINC:Waveleng
th INsensitive Coupler) を用いる。図10(a),
(b)は、WINCの回路構成とその原理を説明するた
めの図で、図10(a)は、WINCの構造を示す図で
ある。入力導波路1001より入射した光は、方向性結
合器1002aで分波し、2本の非対称アーム導波路1
003a,1003bを通過し、再び方向性結合器10
02bで合波し、出力導波路1004a,1004bよ
り出力光を得る。非対称アーム導波路1003a,10
03bの光路長差Δ1は、方向性結合器102a,10
2bの波長依存性を相殺するように設定されている。
【0029】図10(b)は、結合率50%のWINC
とWINCを構成する2つの方向性結合器の波長特性を
示す図で、WINCの結合率は、波長1500〜160
0nmの範囲で50%で一定、2つの方向性結合器の波
長依存性が相殺されている様子が確認できる。
【0030】図11は、WINC構成の50%,25
%,6.7%の光結合器の波長特性を示す図で、いずれ
の光結合器に対しても1500〜1600nmの範囲で
±1%以下の結合率偏差が実現できる。
【0031】以上、上述した課題を解決するための2つ
の手段、すなわち、多モード干渉型光結合器及びWIN
Cを光結合器として採用することによりラティス型光合
分波回路の波長依存性による特性劣化という課題解決が
可能となる。
【0032】[第1実施形態]図12は、本発明における
導波路の作製方法を説明するための工程図で、ここでは
シリコン基板上に石英系ガラス導波路を形成する場合に
ついて説明する。まず、シリコン基板1201上に、火
炎堆積法でSiOを主体にした下部クラッドガラスス
ート1202、SiOにGeOを添加したコアガラ
ススート1203を堆積する(図12(a))。
【0033】その後、1000℃以上の高温でガラス透
明化を行う。この時に、下部クラッドガラス層1204
は30ミクロン厚、コアガラス1205は7ミクロン厚
となるように、ガラスの堆積を行っている(図12
(b))。
【0034】引き続き、フォトリソグラフィ技術を用い
て、コアガラス1205上にエッチングマスクを形成し
(図12(c))、反応性イオンエッチングによってコ
アガラス1204のパターン化を行う(図12
(d))。
【0035】エッチングマスク1206を除去した後、
上部クラッドガラス1207を再度火炎堆積法で形成す
る。上部クラッドガラス1207には、BやP
などのドーパントを添加してガラス転移温度を下
げ、それぞれのコアガラス1205とコアガラス120
5の狭い隙間にも上部クラッドガラス1207が入り込
むようにしている(図12(e))。
【0036】図13は、本発明における導波路型光合分
波回路の第1実施形態の回路構成図で、光結合器として
多モード干渉型光結合器を用いた場合について示してあ
る。図中符号1301は入力導波路、1302aは結合
率50%の多モード干渉型光結合器、1302b,13
02cは共に結合率85%の多モード干渉型光結合器で
ある。これらの多モード干渉型光結合器は、上述した波
長無依存な結合特性と製造偏差に強いという特長を備え
ている。1303a,1303bは各々が光路長差Δ
L,2ΔLの遅延回路、1304a,1304bは出力
導波路である。なお、結合率50%の光結合器とは3d
Bカプラを意味している。
【0037】このような構成により、入力導波路130
1より入射した波長多重光信号は、本発明の導波路型光
合分波回路によって出力導波路1304a,1304b
より偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出力され
る。つまり、入力導波路1301から入射された波長多
重光信号λ1,λ2,λ3,λ4,λ5は、結合率50
%の多モード干渉型光結合器1302aと、光路長差Δ
Lの遅延回路1303aと、結合率85%の多モード干
渉型光結合器1302bと、光路長差2ΔLの遅延回路
1303bと、結合率85%の多モード干渉型光結合器
1302cを介して出力導波路1304a,1304b
より偶チャネル(λ2,λ4)と奇チャネル(λ1,λ
3,λ5)に群分波されて出力される。これにより、広
帯域化,小型化,製造偏差に対するトレランス緩和など
の効果が得られる。
【0038】図14は、第1実施形態の透過特性を示す
図で、P1,P2は、図13に示した出力導波路130
4a,1304bの出力を表す。20nmのチャネル間
隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB透
過幅は11.5nm、1dB透過幅は14.2nmであ
る。波長1500〜1600の範囲において25dB以
上の消光比が得られるとともに、波長による特性劣化の
ないことが確認できた。
【0039】[第2実施形態]図15は、本発明における
導波路型光合分波回路の第2実施形態の回路構成図で、
第2実施形態の回路は、第1実施形態に比較して遅延回
路の段数が2段から2倍の4段とすることにより、より
急峻な透過特性を得るものである。図中符号1501は
入力導波路、1502a,1502bは結合率50%の
多モード干渉型光結合器、1502c,1502d,1
502eは共に結合率85%の多モード干渉型光結合器
である。これらの多モード干渉型光結合器は、上述した
波長無依存な結合特性と製造偏差に強いという特長を備
えている。
【0040】さらに、1503a,1503b,150
3c,1503dは遅延回路、1504a,1504b
は出力導波路である。入力導波路1501より入射した
波長多重光信号は、本実施例の4段構成のラティス型光
フィルタによって出力導波路1504a,1504bよ
り偶チャネルと奇チャネルに群分波されて出力される。
【0041】図16は、第2の実施形態の透過特性を示
す図で、P1,P2は、図15に示した出力導波路15
04a,1504bの出力を表す。20nmのチャネル
間隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB
透過幅は15.4nm、1dB透過幅は16.8nmで
ある。この値は、第1の実施例の0.5dB通過帯域幅
に比較して30%程度拡大することが出来た。また、波
長1500〜1600の範囲において15dB以上の消
光比が得られるとともに、波長による特性劣化のないこ
とが確認できた。
【0042】[第3実施形態]図17は、本発明における
導波路型光合分波回路の第3実施形態の回路構成図で、
この第3実施形態の回路は、第1実施形態に比較して、
光結合器の回路構成をWINCにすることによって実現
したものである。図中符号1701は入力導波路、17
02aは結合率50%のWINC、1702b,170
2cはそれぞれ結合率25%,6.7%のWINCであ
る。これらの、WINCは、上述した波長無依存な結合
特性という特長を備えている。
【0043】さらに、1703a,1703bは、各々
が光路長差ΔL,2ΔLの遅延回路、1704a,17
04bは出力導波路である。入力導波路1701より入
射した波長多重光信号は、本発明の導波路型光合分波回
路によって出力導波路1704a,1704bより偶チ
ャネルと奇チャネルに群分波されて出力される。
【0044】つまり、すべての光結合器は、非対称マッ
ハツェンダ干渉型合分波器で構成されているとともに、
この非対称マッハツェンダ干渉型合分波器を構成する2
つの光結合器の結合率の波長依存性を相殺するように、
非対称アームの光路長差を与えるように構成されてい
る。
【0045】図18は、第3実施形態の透過特性を示す
図で、P1,P2は、図17に示した出力導波路170
4a,1704bの出力を表す。20nmのチャネル間
隔で群分波されていることが確認できる。0.5dB透
過幅は11.5nm、1dB透過幅は14.2nmであ
る。波長1500〜1600の範囲において40dB以
上の消光比が得られるとともに、波長による特性劣化の
ないことが確認できた。
【0046】以上説明したように、本発明の各実施形態
では、シリコン基板上の石英系ガラス導波路を用いた光
結合器と遅延回路を多段に縦続接続したラティス型光フ
ィルタを示したが、その導波路材料が、ポリイミド,シ
リコーン,半導体,LiNbOなどであっても本発明
は適用可能である。また、基板もシリコンに限定するも
のではない。
【0047】つまり、本発明の本質は、光結合器に着目
し、結合率が波長依存しない多モード干渉型光結合器、
WINCを光結合器として適用することによって、広い
波長範囲において特性劣化のないラティス型フィルタを
実現したことにある。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、平
面基板上の屈折率の高いコアと、コアの回りのクラッド
とからなる光導波路を用いて構成され、光結合器と、光
結合器を結ぶ2本のアームからなる遅延回路が交互に従
属接続されたラティス型光合分波回路であって、光結合
器が波長無依存型光結合器で構成されているので、従来
技術に比べてラティス型光フィルタの広帯域化,小型
化,製造偏差に対するトレランス緩和などの効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のラティス型光合分波回路の構成図であ
る。
【図2】従来の方向性結合器の回路構成と光伝搬の様子
を示す図である。
【図3】従来の方向性結合器の結合率の結合長に対する
依存性を示す図である。
【図4】従来の方向性結合器の結合率の波長依存性を示
す図である。
【図5】従来のラティス型光合分波回路の透過特性を示
す図である。
【図6】本発明における多モード干渉型光結合器の回路
構成と光伝搬の様子を示す図である。
【図7】本発明における多モード干渉型光結合器の結合
率と過剰損失の波長依存性を示す図である。
【図8】本発明における多モード干渉型光結合器の構造
パラメータ依存性(結合率:85%)を示す図である。
【図9】本発明における多モード干渉型光結合器の構造
パラメータ依存性(結合率:50%)を示す図である。
【図10】本発明におけるWINCの回路構成と原理を
説明するための図である。
【図11】本発明におけるWINCの結合率の波長依存
性を示す図である。
【図12】本発明における導波路の作製方法を説明する
ための工程図である。
【図13】本発明における導波路型光合分波回路の第1
実施形態の回路構成図である。
【図14】第1実施形態の透過特性を示す図である。
【図15】本発明における導波路型光合分波回路の第2
実施形態の回路構成図である。
【図16】第2実施形態の透過特性を示す図である。
【図17】本発明における導波路型光合分波回路の第3
実施形態の回路構成図である。
【図18】第3実施形態の透過特性を示す図である。
【符号の説明】
101 入力導波路 102a,102b,102c 光結合器 103a,103b 遅延回路 104 出力導波路 201 入力導波路 202 結合部 203a,203b 出力導波路 601 入力導波路 602 多モード導波路 603a,603b 出力導波路 1001 入力導波路 1002a,1002b 方向性結合器 1003a,1003b 非対称アーム導波路 1004a,1004b 出力導波路 1201 シリコン基板 1202 下部クラッドスート 1203 コアガラススート 1204 下部クラッドガラス層 1205 コアガラス 1206 エッチングマスク 1207 上部クラッドガラス 1301 入力導波路 1302a,1302b,1302c 多モード干渉型
光結合器 1303a,1303b 遅延回路 1304a,1304b 出力導波路 1501 入力導波路 1502a,1502b,1502c,1502d,1
502e 多モード干渉型光結合器 1503a,1503b,1503c,1503d 遅
延回路 1504a,1504b 出力導波路 1701 入力導波路 1702a,1702b,1702c WINC 1703a,1703b 遅延回路 1704a,1704b 出力導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 隆之 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 井上 靖之 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 日比野 善典 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KA12 KB04 LA18 QA04 QA07 TA00 TA43

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面基板上の屈折率の高いコアと、該コ
    アの回りのクラッドとからなる光導波路を用いて構成さ
    れ、光結合器と、該光結合器を結ぶ2本のアームからな
    る遅延回路が交互に従属接続されたラティス型光合分波
    回路であって、前記光結合器が波長無依存型光結合器で
    構成されていることを特徴とする導波路型光合分波回
    路。
  2. 【請求項2】 前記光結合器のすべてが、多モード干渉
    型光結合器で構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の導波路型光合分波回路。
  3. 【請求項3】 前記光結合器のすべてが、非対称マッハ
    ツェンダ干渉型合分波器で構成されているとともに、該
    非対称マッハツェンダ干渉型合分波器を構成する2つの
    光結合器の結合率の波長依存性を相殺するように、非対
    称アームの光路長差を与えたことを特徴とする請求項1
    に記載の導波路型光合分波回路。
  4. 【請求項4】 前記光結合器が1つ以上の3dBカプラ
    であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の導
    波路型光合分波回路。
  5. 【請求項5】 前記光導波路が、シリコン基板上の石英
    ガラス光導波路で構成されていることを特徴とする請求
    項1,2,3又は4に記載の導波路型光合分波回路。
  6. 【請求項6】 入力導波路から入射された波長多重光信
    号を所定の結合率で伝搬させる第1の波長無依存型光結
    合器と、該第1の波長無依存型光結合器からの光信号を
    遅延させるための第1の光路長差を有する第1の遅延回
    路と、該第1の遅延回路からの光信号を所定の結合率で
    伝搬させる第2の波長無依存型光結合器と、該第2の波
    長無依存型光結合器からの光信号を遅延させるための第
    2の光路長差を有する第2の遅延回路と、該第2の遅延
    回路からの光信号を所定の結合率で伝搬させる第3の波
    長無依存型光結合器とを備え、該第3の波長無依存型光
    結合器からの光信号を出力導波路より偶チャネルと奇チ
    ャネルに群分波されて出力されることを特徴とする導波
    路型光合分波回路。
  7. 【請求項7】 前記光結合器が多モード干渉型光結合器
    であることを特徴とする請求項6に記載の導波路型光合
    分波回路。
  8. 【請求項8】 前記遅延回路の段数を複数段にしたこと
    を特徴とする請求項6又は7に記載の導波路型光合分波
    回路。
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JP2016180867A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 沖電気工業株式会社 光学素子、マッハツェンダ型波長フィルタ及びリング共振器
JP2018036582A (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 日本電信電話株式会社 モード合分波器及びモード多重伝送システム
CN110221388A (zh) * 2018-03-02 2019-09-10 瞻博网络公司 放大的多级解多路复用器

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