JP2012068483A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤の供給量が安定した定着装置を提供する。
【解決手段】
定着装置において、外周面が周回移動する周回移動体と、周回移動体と外周面同士が接し周回移動する帯状の帯状体と、帯状体の内周面に接触して帯状体を周回移動体に押し付ける押付体と、固形材料、およびこの固形材料中に粒状に分散している潤滑剤を有する、帯状体の内周面に摺れて摩耗し、摩耗によって固形材料の、上記内周面との接触面に潤滑剤が現れる潤滑剤分散体とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
画像形成装置における定着装置として、回転する加熱定着ロールと、この加熱定着ロールに接触したまま走行するエンドレスベルトと、このエンドレスベルトの内側に非回転状態で配置されてエンドレスベルトを加熱定着ロールに圧力をかけて接触させるパッドとを具備し、この圧力パッドが、エンドレスベルトと接触する低摩擦シートを有する定着装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このエンドレスベルトと接触する低摩擦シートとして、例えばポリテトラフルオロエチレンを含浸させたガラス繊維シートが使用されている。また、ベルト部材の内側に接する摺動部材として多孔質構造を有する材料を用い、この多孔質構造中に潤滑油を保持させた構造が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3298354号公報 特開2003−107936号公報
本発明は、潤滑剤の供給量が安定した定着装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る定着装置は、
外周面が周回移動する周回移動体と、
上記周回移動体と外周面同士が接し周回移動する帯状の帯状体と、
上記帯状体の内周面に接触してこの帯状体を上記周回移動体に押し付ける押付体と、
固形材料、およびこの固形材料中に粒状に分散している潤滑剤を有する、上記帯状体の内周面に摺れて摩耗し、摩耗によってこの固形材料の、この内周面との接触面にこの潤滑剤が現れる潤滑剤分散体と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る定着装置は、上記潤滑剤分散体が、上記押付体の少なくとも一部であって、上記帯状体を間に挟んで上記周回移動体と対面する位置に配置されたものであることを特徴とする。
請求項3に係る定着装置は、上記潤滑剤が、50cSt以上300cSt以下の動粘度を有するものであることを特徴とする。
請求項4に係る定着装置は、上記潤滑剤分散体が、上記固形材料および上記潤滑剤を有し摩耗によって上記接触面にこの潤滑剤が現れる、この潤滑剤の粒径の2倍以上の厚さを有する磨耗層を備えたものであることを特徴とする。
請求項5に係る定着装置は、上記潤滑剤分散体が、
上記固形材料および上記潤滑剤を有し摩耗によって上記接触面にこの潤滑剤が現れる磨耗層と、
上記磨耗層を支持する支持層と、を有するものであることを特徴とする。
請求項6に係る画像形成装置は、
外周面が周回移動する周回移動体と、
上記周回移動体と外周面同士が接し周回移動する帯状の帯状体と、
上記帯状体の内周面に接触してこの帯状体を上記周回移動体に押し付ける押付体と、
固形材料、およびこの固形材料中に粒状に分散している潤滑剤を有する、上記帯状体の内周面に摺れて摩耗し、摩耗によってこの固形材料の、この内周面との接触面にこの潤滑剤が現れる潤滑剤分散体と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る定着装置は、潤滑剤分散体を有さない場合と比較して潤滑剤の供給量が安定する。
請求項2に係る定着装置は、上記数値以外の位置に潤滑剤分散体が配置される場合と比較して、潤滑剤分散体の摩耗が安定する。
請求項3に係る定着装置は、上記数値範囲外の動粘度の潤滑剤を用いた場合と比較して、帯状体と押付体との摺動による抵抗が低下する。
請求項4に係る定着装置は、磨耗層の厚さが粒径の2倍未満の場合に比較して表面層の凹凸が小さい。
請求項5に係る定着装置は、潤滑剤分散体が支持層を有さない場合と比較して、潤滑剤分散体の機械強度が高い。
請求項6に係る画像形成装置は、潤滑剤が固形材料中に粒状に分散した潤滑剤分散体を有さない場合と比較して潤滑剤の供給量が安定する。
本発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。 図1に示す画像形成装置の定着装置の構成を示す側断面図である。 図2に示す定着装置の一部を、用紙が搬送される方向から見た図である。 低摩擦シートの構造を示す一部断面図である。 第2の実施形態に係る低摩擦シートの構造を示す一部断面図である。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[画像形成装置]
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置1は、中間転写方式のプリンタである。画像形成装置1は、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60と、を備えている。画像形成装置1には、各装置各部の動作を制御する制御部40も備えられている。
画像形成装置1は、いわゆるタンデム型のプリンタであり、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、1列に配置されている。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、使用するトナーの色が異なる以外は互いに同様の構成を有している。イエローを担当する画像形成ユニット1Yに代表させて符号を付して説明すると、画像形成ユニット1Yは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11を帯電する帯電器12と、感光体ドラム11上に露光ビームBmを照射して静電潜像を書き込むレーザ露光器13と、イエローのトナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより現像する現像器14と、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写部10と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17とが順次配設されている。
中間転写ベルト15は、樹脂に帯電防止剤を含有させた材料からなるフィルム状の無端のベルトである。この樹脂としては、例えばポリイミドやポリアミドが用いられ、そのような樹脂に含有される帯電防止剤としては、例えばカーボンブラックが用いられる。中間転写ベルト15の体積抵抗率は、10Ωcm以上1014Ωcm以下であり、その厚さは、例えば、0.1mm程度である。中間転写ベルト15は、複数のロールに架け渡されており、図1に示すB方向に周回移動している。中間転写ベルト15が架け渡されるロールは、中間転写ベルト15を駆動する駆動ロール31と、中間転写ベルト15が感光体ドラム11の配列に沿って延びた領域の両端を支持する支持ロール32と、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えるテンションロール33と、二次転写部20に設けられるバックアップロール25と、クリーニング部35に設けられたクリーニングバックアップロール34である。駆動ロール31は、モータ(図示せず)により駆動されて、中間転写ベルト15を予め定められた速度で周回移動させる。テンションロール33は、中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとしても機能する。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置された一次転写ロール16を有する。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とを備えている。シャフトは金属で構成された円柱棒であり、このシャフトを構成する金属は典型的には鉄やSUS(ステンレス鋼)である。スポンジ層は、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とが配合されたブレンドゴムに、カーボンブラックといった導電剤が配合された、体積抵抗率が10Ωcm以上10Ωcm以下の材料で形成されている。一次転写ロール16は、感光体ドラム11との間に中間転写ベルト15を挟み付けている。一次転写ロール16には、トナーの帯電極性(ここの例では、マイナス極性。以下同様。)とは逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加される。これにより、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成される。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とを備えている。バックアップロール25は、EPDMゴムからなる内層と、カーボンを分散したEPDM及びNBRのブレンドゴムからなるチューブ状の表面層とを備えている。バックアップロール25の表面抵抗率は、10Ω/m以上1010Ω/m以下であり、硬度は、例えば70°(アスカーC)程度である。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の内周面側、すなわち、中間転写ベルト15を挟んで二次転写ロール22の反対側に配置されており、二次転写ロール22の対向電極をなしている。バックアップロール25には、二次転写バイアスが印加される金属製の給電ロール26が接触している。
一方、二次転写ロール22は、シャフトとシャフトの周囲を覆ったスポンジ層とを備えている。シャフトは金属で構成された円柱棒であり、このシャフトを構成する金属は典型的には鉄やSUSである。スポンジ層は、ブレンドゴムに導電剤が配合された材料で構成された円筒状であり、このブレンドゴムは典型的にはNBRとSBRとEPDMとが配合されたものであり、ブレンドゴムに配合される導電剤は典型的にはカーボンブラックである。スポンジ層の体積抵抗率は、10Ωcm以上10Ωcm以下である。二次転写ロール22は、中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に押し付けられている。二次転写ロール22は、接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスによる電界を形成し、この電界によって、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20よりも下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去することで、中間転写ベルト表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yよりも上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始する。また、黒の画像形成ユニット1Kよりも下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。
さらに、画像形成装置1は、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙収容部50と、この用紙収容部50に集積された用紙Pを予め定められたタイミングで繰り出すピックアップロール51と、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52と、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと案内する案内部材53と、二次転写ロール22により二次転写された後の用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55と、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56と、を備えている。
定着装置60は、定着ロール61とエンドレスベルト62とを有している。定着ロール61は加熱されるとともに回転する。エンドレスベルト62は、定着ロール61に従動して周回移動する。定着ロール61およびエンドレスベルト62は、用紙Pを間に挟んで加熱および加圧することによって、未定着トナー像を用紙P上に定着する。定着装置60のより詳細な構成については、後に説明する。
次に、画像形成装置1の基本的な作像プロセスについて説明する。
画像形成装置1では、パーソナルコンピュータ(PC)(図示せず)から出力された画像データが、画像処理装置(図示せず)により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kに供給される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等といった各種画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kのレーザ露光器13に供給される。
レーザ露光器13では、供給された色材階調データに応じて、例えば、半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射する。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの現像器14によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により、中間転写ベルト15に対し、トナーの帯電極性(マイナス極性)に対する逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像が中間転写ベルト15の表面に転写される。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kで形成された各トナー像は中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせられる。
トナー像は、中間転写ベルト15の表面に順次転写された後、中間転写ベルト15の移動に伴って二次転写部20に搬送される。この一方で、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙収容部50に収容された用紙Pを繰り出す。ピックアップロール51によって繰り出された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、案内部材53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置とが合わせられる。
二次転写部20では、二次転写ロール22が中間転写ベルト15をバックアップロール25に押し付けている。搬送されてきた用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。バックアップロール25には、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加され、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。中間転写ベルト15上に保持されたトナー像は、中間転写ベルト15上から用紙P上に、静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離されて搬送され、二次転写ロール22よりも用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55は、定着装置60の搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上のトナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙部(図示しない)に搬送される。
一方、二次転写部20で中間転写ベルト15から用紙Pに転写しきれず中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の移動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
[定着装置]
ここで、図1に示す画像形成装置1を構成する定着装置60について説明する。定着装置60は、本発明の定着装置の一実施形態である。
図2は、定着装置60の構成を示す側断面図である。
図2に示す定着装置60は、定着ロール61と、エンドレスベルト62と、エンドレスベルト62を定着ロール61に押し付ける圧力パッド64とを備えている。
ここで、定着ロール61が、本発明にいう周回移動体の一例に相当し、エンドレスベルト62が、本発明にいう帯状体の一例に相当し、圧力パッド64が、本発明にいう押付体の一例に相当する。
定着ロール61は、金属製のコア(円筒状芯金)611の周囲に耐熱性弾性体層612、および離型層613が積層された円筒状ロールであり、定着装置60本体に回転自在に支持されている。定着ロール61は、回転軸に沿った方向に外径が一様な所謂ストレートロールである。定着ロール61の外周面61aは、定着ロール61の回転に伴い周回移動する。外周面61aの移動速度は、例えば、194mm/secである。
定着ロール61の内部には、発熱源として、例えば、定格600Wのハロゲンヒータ66が配設されている。一方、定着ロール61の外側には温度センサ69が設けられており、温度センサ69は定着ロール61の外周面に接触している。画像形成装置の制御部40(図1参照)は、温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ66の点灯を制御し、定着ロール61の外周温度を、予め定められた温度(例えば、175℃)に維持している。
エンドレスベルト62は、帯状のベルトであり、出力画像に欠陥が生じるのを防ぐため、継ぎ目なく形成されている。エンドレスベルト62は、エンドレスベルト62の内部に配置された圧力パッド64とベルトガイド部材63と、エッジガイド部材80(図3参照)とに、周回移動が自在に支持されている。エンドレスベルト62は、ニップ部Nにおいて定着ロール61と外周面同士が接触しており、定着ロール61の回転に伴い周回移動する。より詳細には、エンドレスベルト62は、定着ロール61に対して圧力が掛かった状態で接触するように配置され、定着ロール61に従動して、予め定められた速度(例えば、194mm/sec)で周回移動する。
また、定着装置60のニップ部Nより下流には、定着ロール61から剥離した用紙Pを定着ロール61から完全に分離する剥離補助部材70が配設されている。剥離補助部材70は、バッフルホルダ72によって保持された剥離バッフル71が、定着ロール61の外周面の移動方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ロール61に向かって延び、先端が定着ロール61と近接する位置に配置されている。
ここで、図2の説明を一旦中断し、図3を参照しながらエンドレスベルト62が支持される構造を説明する。
図3は、図2に示す定着装置の一部を、用紙が搬送される方向から見た図である。図3には、エンドレスベルト62が途中で切断された、エンドレスベルト62の内側の構造が示されている。定着装置60において、エンドレスベルト62の周回移動の方向と交わる方向を幅方向Wと称する。この幅方向Wは、図2に示した定着ロール61の回転軸に沿った方向である。
エンドレスベルト62の内部にはホルダ65が配置されており、ホルダ65の幅方向Wにおける両端には、エッジガイド部材80が配設されている。エンドレスベルト62は、エッジガイド部材80によって幅方向Wの片寄りが規制されている。
エッジガイド部材80は、無端のエンドレスベルト62の内側に配置されたベルト走行ガイド部801と、幅方向Wにおけるエンドレスベルト62より外側に配置され、エンドレスベルト62の幅方向Wへの移動を規制するフランジ部802と、エッジガイド部材80を定着装置60本体に位置決め固定する保持部803とを備えている。保持部803が定着装置60本体に位置決め固定されることで、エッジガイド部材80に固定されたホルダ65、およびこのホルダ65に支持された各部の位置決めがなされている。
ベルト走行ガイド部801は、図3では側面が示されているが、図3の右側から見たときの形状は、図2に示すエンドレスベルト62の断面にニップ部Nを除いて内接した略円形となっている。つまり、ベルト走行ガイド部801は略円筒状の外形を有する。そして、ニップ部Nに対応する部分は切り欠き801aとなっている。エンドレスベルト62の幅方向Wにおける両端部分の内周面は、ベルト走行ガイド部801の外周面801bに接している。エンドレスベルト62の幅方向Wにおける両端部分は、ベルト走行ガイド部801に支持されている。ベルト走行ガイド部801は、エンドレスベルト62の周回移動が妨げられない程度に摩擦係数の小さな材質の材料であって、さらには、エンドレスベルト62から熱を奪い難いように、金属よりも熱伝導率が低い材料で形成されている。ベルト走行ガイド部801には、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等に代表される耐熱性樹脂が用いられる。
フランジ部802は、外周面802bがベルト走行ガイド部801の外周面801bよりはみ出した形状を有している。フランジ部802とベルト走行ガイド部801との間に設けられた段差802cにエンドレスベルト62の縁が当たることによって、エンドレスベルト62の幅方向Wへの移動(ベルトウォーク)が制限される。
また、エンドレスベルト62は、幅方向Wにおける両端部を除いた領域では、圧力パッド64とベルトガイド部材63とに支持されている。エンドレスベルト62の、両端部以外の部分における内周面は、圧力パッド64とベルトガイド部材63とに接触している。
ベルトガイド部材63は、ホルダ65に取り付けられた、幅方向Wに延びた部材である。ベルトガイド部材63には、エンドレスベルト62の周回移動の方向に延びた複数のリブ63aが形成されており、エンドレスベルト62内周面と接触する面積が低減されている。ベルトガイド部材63は、エンドレスベルト62がスムーズに周回移動する程度に摩擦係数が低い材質の材料であって、かつ、エンドレスベルト62から熱を奪い難いように、金属よりも熱伝導率が低い材料で形成されている。ベルトガイド部材63にも、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等に代表される耐熱性樹脂が用いられる。
圧力パッド64は、エンドレスベルト62の内側に配置されておりホルダ65に支持されている。圧力パッド64は、ホルダ65に、図示しないばねまたはゴムを介して取り付けられている。圧力パッド64は、エンドレスベルト62を定着ロール61に押し付けている。エンドレスベルト62が定着ロール61に押し付けられることでニップ部Nが形成される。
ここで再度図2に戻って説明を続ける。圧力パッド64は、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bを有する。プレニップ部材64aは、エンドレスベルト62を、ニップ部Nの入口側(用紙の搬送方向における上流側)で定着ロール61に押し付けており、剥離ニップ部材64bは、エンドレスベルト62をニップ部Nの出口側(下流側)で定着ロール61に押し付けている。プレニップ部材64aの定着ロール61に向いた面は、定着ロール61の外周面形状に沿った凹面状である。このため、例えば平面状である場合に比べ広いニップ部Nが形成される。また、剥離ニップ部材64bの定着ロール61に向いた面は凸面状であり、プレニップ部材64aよりも定着ロール61に向かって突出している。このため、剥離ニップ部材64bは、ニップ部Nの出口側(下流側)で定着ロール61表面を局所的に押し、ニップ部Nを通過する用紙上のトナー像の表面を平滑化して画像光沢を付与する。また、剥離ニップ部材64bが定着ロール61表面を局所的に押すことで、定着ロール61の表面に凹みが形成される。このため、用紙Pには下向きの反りであるダウンカールが形成され、ニップ部Nの通過後定着ロール61から離れ易くなる。
さらに、圧力パッド64には、エンドレスベルト62の内周面と圧力パッド64との摺動抵抗を小さくするために、エンドレスベルト62と接する面に低摩擦シート68が設けられている。本実施形態における低摩擦シート68は、圧力パッド64の一部として、エンドレスベルト62を間に挟んで定着ロール61と対面する位置に配置されている。低摩擦シート68は、圧力パッド64におけるプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの定着ロール61に向いた面を覆っており、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとエンドレスベルト62との間に挟まれている。低摩擦シート68は、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bによってエンドレスベルト62に押し付けられている。
ここで、圧力パッド64におけるプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの組合せが本発明にいう土台の一例に相当し、低摩擦シート68が本発明にいう潤滑剤分散体の一例に相当する。
低摩擦シート68の、エンドレスベルト62の移動方向におけるニップ部Nよりも上流側の端部は、低摩擦シート固定部材68aによって剥離ニップ部材64bに固定されている。低摩擦シート68のうち、剥離ニップ部材64bに固定された端部より下流側の部分、すなわちニップ部Nの領域も含んだ部分は、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bに固定されておらず、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bと、エンドレスベルト62とに挟みつけられることで、これらプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとエンドレスベルト62との間の位置に支持されている。このように、低摩擦シート68のうちのニップ部Nの領域部分がプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bに固定されていないため、低摩擦シート68に、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの変形に起因する皺が生じることが回避される。
また、低摩擦シート68が、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとは別の部材であることにより、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの、エンドレスベルト62に向かう押し付け力が局所的に不均等になっても、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとエンドレスベルト62との間に介在し、エンドレスベルト62の内周面に面で接触する低摩擦シート68が、押し付け力を分散し、押し付け力を均等化する。
低摩擦シート68は潤滑剤を内包しており、低摩擦シート68が摩耗することで潤滑剤が低摩擦シート68の表面に現れる。この潤滑剤がエンドレスベルト62の内周面に塗られ、エンドレスベルト62の内周面と低摩擦シート68とが接触する面に供給されることによって、エンドレスベルト62の内周面と圧力パッド64との間の摩擦抵抗が低減する。
低摩擦シート68は、エンドレスベルト62を定着ロール61に押し付ける圧力パッド64の一部として、エンドレスベルト62を間に挟んで定着ロール61と対面する位置に配置されているため、エンドレスベルト62の定着ロール61への押し付け力が、低摩擦シート68を摩耗させるためのエンドレスベルト62への押し付け力に利用される。この押し付け力は安定した力であるため、圧力パッド64に設けた低摩擦シート68は摩耗が安定している。
低摩擦シート68は、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bを覆っており、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとは別部材である。つまり、エンドレスベルト62を定着ロール61に押し付ける機能と、潤滑剤を供給する機能とは、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bと、低摩擦シート68とにそれぞれ分担されている。プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bと、低摩擦シート68とは、分担した機能に応じてそれぞれ別々に製造される。低摩擦シート68が潤滑剤を内包する構造については後に説明する。
また、ベルトガイド部材63の下には、低摩擦シート68とは別に潤滑剤を供給する潤滑剤塗布部材67が配設されている。潤滑剤塗布部材67は、図3に示す幅方向Wに延びた形状を有し、エンドレスベルト62の内周面に接している。潤滑剤塗布部材67は、ガラス繊維に300cSt(10−6/s)以上の動粘度を有する潤滑剤を含ませたものである。本実施形態の定着装置60では、後に説明するように低摩擦シート68の摩耗に伴い低摩擦シート68自体から潤滑剤が放出されるが、潤滑剤塗布部材67は、例えば工場出荷後の、低摩擦シート68の表面層68Aが摩耗し始める前の初期状態において、一時的な潤滑剤の不足を補うためのものである。なお、初期状態において一時的な潤滑剤の不足を補うためには、潤滑剤塗布部材67を設ける代わりに、低摩擦シート68の表面に潤滑剤を薄く塗布する手段も採用され得る。
[定着装置の基本動作]
ここで、各部材のより詳細な説明に移る前に、定着装置60の基本的な動作を説明する。定着ロール61は、図示しない駆動モータに連結されて矢印C方向に回転し、エンドレスベルト62は、定着ロール61に従動して、ニップ部Nで定着ロール61の外周面が移動する向きと同じ向きに移動する。画像形成装置1の二次転写部20(図1参照)においてトナー像が静電転写された用紙Pは、定着入口ガイド56に案内されて、ニップ部Nに搬送される。用紙Pがニップ部Nを通過する際に、定着ロール61から供給される熱と、定着ロール61およびエンドレスベルト62に挟みつけられる圧力とによって、用紙P上のトナー像が用紙P上に定着される。定着装置60では、プレニップ部材64aが凹面状であることにより、例えば平面状の場合に比べてニップ部Nが広く確保され、熱と圧力が長時間に亘り付与されるため、定着性能が安定する。ニップ部Nを通過した用紙Pは定着ロール61から剥離し、剥離補助部材70によって排紙通路に誘導される。
[定着装置における各部材の構成]
次に、定着装置60を構成する各部材について説明する。
定着ロール61のコア611は、鉄、アルミニウム(例えば、A−5052材)、SUS、銅等を典型例とした熱伝導率の高い金属、合金、またはセラミックスで形成された円筒体であり、寸法は、例えば外径φ30mm、肉厚1.8mm、長さ360mmである。
耐熱性弾性体層612は、定着時の温度に耐える程度の耐熱性の高い弾性体で形成されており、この弾性体としては、例えば、ゴム硬度が15°以上45°以下(JIS−A)のゴムまたはエラストマーが用いられる。耐熱性弾性体層612には、具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が採用され得る。なかでも、シリコーンゴムは、表面張力が小さく、弾性に優れる。このようなシリコーンゴムとしては、例えば、RTV(室温加硫)シリコーンゴム、HTV(高温加硫)シリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などが挙げられる。本実施形態の定着装置60では、ゴム硬度が35°(JIS−A)のHTVシリコーンゴムが600μmの厚さでコア611に被覆されている。耐熱性弾性体層612の厚さは、通常、3mm以下であり、好ましくは、0.1mm以上1.5mm以下の範囲内である。耐熱性弾性体層612をコア611の周囲に形成する方法は特定の方法に限られず、例えば、公知のコーティング法、成型などが採用され得る。
定着ロール61の耐熱性弾性体層612の外周面に離型層613が積層されていることにより、トナー像が定着ロール61の外周面に付着するオフセットの現象が回避される。離型層613の材料としては、トナー像に対し適度な離型性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの材料の中でもフッ素樹脂が好適に挙げられる。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ならびに、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体等といったテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が挙げられる。さらに、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。これらの中でも、特に耐熱性、機械特性といった面から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好適に用いられる。
離型層613の厚さは、通常、10μm以上50μm以下であり、好ましくは15μm以上30μm以下の範囲内である。離型層613を形成する方法は、特定の方法に制限されず、例えば、上述したコーティング法などが挙げられる。また、押出し成型によって形成されたチューブで被覆する方法が挙げられる。本実施の形態の定着装置60では、厚さ30μmのPFAを被覆している。
エンドレスベルト62は、出力画像に欠陥が生じないよう、継ぎ目なく形成されている。エンドレスベルト62は、ベース層と、このベース層の定着ロール61側の面(外周面)または両面に被覆された離型層(表面層)とから構成されている。ベース層には、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂等から選ばれた1または複数の混合体が、耐熱性および機械特性の観点から好適に用いられる。
ベース層の表面に被覆される離型層(表面層)には、フッ素樹脂が用いられる。ここで、フッ素樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ならびに、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体等といったテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が挙げられる。さらに、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。これらの中でも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)は、耐熱性または機械特性が良い。離型層(表面層)の厚さは、通常、5μm以上100μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下である。
圧力パッド64は、定着ロール61にエンドレスベルト62を、例えば343N(35kgf)の荷重で押し付ける。圧力パッド64のプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bには、通常、JIS−A硬度が10°以上40°以下の材料が用いられるが、この範囲外の硬度を有する材料も採用され得る。プレニップ部材64aは、例えば幅5mm、厚さ5mm、長さ320mmのシリコーンゴムである。ただし、プレニップ部材64aの材料としては、シリコーンゴム以外に、フッ素ゴムといった弾性体や板バネ等も採用され得る。プレニップ部材64aの定着ロール61に向いた面は、凹面状に形成されている。
剥離ニップ部材64bは、PPS、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミドといった耐熱性を有する樹脂、または鉄、アルミニウム、SUSといった金属で形成されている。剥離ニップ部材64bの定着ロール61に向いた面は、略一定の曲率半径を有する凸状曲面に形成されている。
圧力パッド64によって定着ロール61に押し付けられたエンドレスベルト62は、定着ロール61に約25°の巻き付き角度で巻き付いてニップ部Nを形成しており、ニップ部Nの用紙搬送方向における長さ(ニップ幅)は約6mmである。
[低摩擦シートの構成]
図4は、低摩擦シート68の構造を示す一部断面図である。
低摩擦シート68は、表面層68Aと表面層68Aを支持する基層68Bとを有している。
表面層68Aは、固形材料である耐熱性樹脂681、および、この耐熱性樹脂681中に粒状に分散した潤滑剤682を有する。潤滑剤682は、低摩擦シート68の表面層68Aが摩耗することで表面に現れる。より詳細には、耐熱性樹脂681中には、粒状の容器であるマイクロカプセル683が分散しており、このマイクロカプセル683に潤滑剤682が内包されている。潤滑剤682が粒状に分散した状態は、粒状の潤滑剤682が互いに隔てられていることを意味する。粒状の潤滑剤682は、マイクロカプセル683および耐熱性樹脂681によって互いに隔てられている。耐熱性樹脂681は、例えばポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂である。低摩擦シート68は、先に説明したように、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとは別体の部材であり、またエンドレスベルト62に押し当たる部分が、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bに固定されていない。このため、低摩擦シート68は、例えば、塗布によってプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bと一体に形成された場合に比べ、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの変形に伴う皺や破損が生じ難い。また、低摩擦シート68が、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bとは別の部材であることにより、例えば一体に形成された場合に比べ、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの変形が局所的に不均等となっても、低摩擦シート68がエンドレスベルト62の内周面に沿った形状に変形しエンドレスベルト62の内周面にむらなく接触し、均等に摩耗する。
ここで、表面層68Aが本発明にいう摩耗層の一例に相当し、基層68Bが本発明にいう支持層の一例に相当する。
潤滑剤682としては、定着温度環境下での長期使用に対する耐久性を有し、かつ、エンドレスベルト62内周面との濡れ性を維持する材料が用いられる。潤滑剤682の材料としては、液体状の潤滑油や、基油と増ちょう剤を主成分とする半固体状のグリースが挙げられる。なお、マイクロカプセル683に内包された潤滑剤682は、潤滑剤塗布部材67に含まれた潤滑剤と同種の材料でも異種の材料であってもよい。ただし、潤滑剤682には、動粘度(以降、単に粘度と称する)が50cSt以上300cSt以下のオイルを用いることで、長期使用時におけるエンドレスベルト62の駆動トルクである経時トルクの増加が抑えられる。
潤滑剤682としては、例えば、シリコーンオイルやフッ素オイルといったタイプの液体状のオイルや、固形物質と液体とを混合させた合成潤滑油グリース、さらにはこれらを組み合わせたものが用いられ得る。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩添加ジメチルシリコーンオイル、ヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩およびヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、有機金属塩添加アミノ変性シリコーンオイル、ヒンダードアミン添加アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、シラノール変性シリコーンオイル、スルホン酸変性シリコーンオイル等が採用され得る。また、フッ素オイルとしては、パーフルオロポリエーテルオイル、変性パーフルオロポリエーテルオイルが採用され得る。
マイクロカプセル683を構成する材料としては、耐熱性を有する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられる。例えば、熱可塑性樹脂では、ポリフェニレンスルフィド、テトラフルオロエチレン樹脂、ポリスルホン、ポリベンゾイミダゾール樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂としては、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、マイクロカプセルを製造する方法は、潤滑剤682の材料とマイクロカプセル683の材料との組合せや特性および粒径を考慮して、公知の方法の中から選択される。具体的には、界面重合法、in−situ重合法、液中硬化被覆法などの化学的製法や、コアセルベーション法や液中乾燥法や、スプレードライ法などの物理化学的製法が挙げられる。
製膜後乾燥後の表面層68Aの厚さは、マイクロカプセル683の粒径の2倍以上となっている。このため、マイクロカプセル683が2個重なった場合の高さは、表面層68Aの厚さ以下となり、マイクロカプセル683自体の形状に起因する表面層68Aの凹凸が回避される。また、表面層68Aの厚さが粒径の2倍以上であるため、表面層68Aの厚さが粒径の2倍未満である場合に比べて、表面層68Aの製膜時、耐熱性樹脂681に配合したマイクロカプセル683の沈降に起因する分布の偏りが小さい。ただし、粒径が極端に小さい場合には、製造時に、耐熱性樹脂681中に分散しにくくなり、また、潤滑剤682の内包量が減少して潤滑作用が低下する。
マイクロカプセル683および潤滑剤682としては、例えば、界面重合法によって、ポリアミドイミド樹脂からなる平均粒径5μmのマイクロカプセル中に、粘度300cStのアミノ変性シリコーンオイル(KF8009A:信越化学(株)製)を内包したものが用いられる。
表面層68Aにおける、潤滑剤682を内包したマイクロカプセル683と耐熱性樹脂681との割合は、耐熱性樹脂681が100重量部に対して、潤滑剤682を内包したマイクロカプセル683が1重量部以上50重量部以下である。マイクロカプセル683の割合が50重量部以下であると、エンドレスベルト62に押し付けられて変形する際の表面層68Aの割れが抑えられる。割合は、上記の範囲内で、使用期間や使用条件、潤滑剤種類や量、そして、マイクロカプセル683の粒径や表面層68Aの厚さに応じて調整される。また、表面層68Aが摩耗し始める初期状態における一時的な潤滑剤の不足を補うように、表面層68Aの表面側のマイクロカプセル683の分布比率を上げる構成も採用され得る。
ただし、表面層68Aの割れに対する強度をさらに高めるとともに潤滑剤を表面層68Aによりむらなく塗布する点からは、割合は3重量部以上30重量部以下が好ましく、より好ましくは、5重量部以上20重量部以下である。
低摩擦シート68の基部となる基層68Bは、上部の表面層68Aよりも強い材料で形成される。基層68Bは、例えばシート状のガラス繊維である。表面層68Aおよび基層68Bを有する低摩擦シート68は、例えば、基層68Bの上に、潤滑剤682が分散した液状の耐熱性樹脂を塗布し、この耐熱性樹脂を硬化させることで製造されるが、塗布によらず、硬化した耐熱性樹脂を基層68Bに張り付けることによって形成してもよい。
低摩擦シート68の表面層68Aは、潤滑剤を安定して供給するため、潤滑剤682が耐熱性樹脂681中に分散した構造を有しており、耐熱性樹脂のみからなる構造の場合に比べて機械的な強度が弱いが、低摩擦シート68は、表面層68Aと、表面層68Aよりも強い基層68Bを有することによって、低摩擦シート68全体の強度が高まり、皺や破損が抑えられる。また、低摩擦シート68の強度が増すことによって、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64b(図2参照)の、エンドレスベルト62に向かう押し付け力が局所的に不均等になっても、基層68Bを有さない場合に比べて低摩擦シート68がエンドレスベルト62の内周面に追従して接触しやすく、表面層68Aの磨耗のばらつきが抑制される。
定着装置60において、エンドレスベルト62が周回移動すると、エンドレスベルト62に押し付けられた低摩擦シート68の表面層68Aの耐熱性樹脂681は、エンドレスベルト62の内周面に擦れて摩耗する。この摩耗によって、表面層68Aの接触面に露出したマイクロカプセル683が壊れて内包された潤滑剤682が放出され、放出された潤滑剤682は、表面層68Aの耐熱性樹脂681の、エンドレスベルト62の内周面との接触面に現れる。この結果、圧力パッド64に設けられた低摩擦シート68とエンドレスベルト62の内周面との間に生じる摩擦力が潤滑剤によって低下し、圧力パッド64に押し付けられたエンドレスベルト62の周回移動における、摩擦力による抵抗が低下する。
潤滑剤682を内包したマイクロカプセル683は、低摩擦シート68の表面層68A全体に分散しており、表面層68Aが摩擦により磨耗していくのに伴って、表面に位置するものから奥に位置するものまで順に、徐々に壊れていく。したがって、エンドレスベルト62が周回移動する限り、表面層68Aの厚みがマイクロカプセル683の粒径となる程度に摩滅するまでの長期間に亘り、潤滑剤が低摩擦シート68の表面に供給され続ける。低摩擦シート68による潤滑剤の供給量は、低摩擦シート68に含まれる潤滑剤682の総量ではなく、表面層68Aが磨耗する量に依存する。このため、潤滑剤の供給は、表面層68Aの摩耗し始めから磨滅前まで維持され、供給量が安定する。この結果、摩擦抵抗の変動も抑えられ、摩擦抵抗の上昇による紙皺や画像ずれが長期的に抑えられ、長期に亘り信頼性が維持される。
仮に、潤滑剤が、粒状の潤滑剤682が分散した低摩擦シートではなく、例えば、潤滑剤を含浸させたガラス繊維によって供給される構成の場合、潤滑剤の供給量はガラス繊維に含まれる潤滑剤の総量に依存するため、供給量が時間の経過に伴い減少する。またガラス繊維に含まれた潤滑剤は、粒状の潤滑剤が分散した低摩擦シートに比べ消費が早く、潤滑剤がエンドレスベルトの内周面に行き渡らなくなる、いわゆる枯れの状態が短期間で生じる。この結果、摩擦抵抗が上昇し、エンドレスベルトが摩耗する。また、ガラス繊維に含ませる潤滑剤の量を、潤滑剤の枯れを回避する程度に増加すると、初期の時点で、ガラス繊維から過剰な潤滑剤が滲み出してエンドレスベルト以外の例えば定着ロール等に付着し、ロール表面の弾性体層の変形や剥がれの原因となる。また、潤滑剤をガラス繊維に含浸させる場合には、ガラス繊維からの過剰な滲み出しを回避するため、粘度が300cSt以下の潤滑剤を使用することができない。
また仮に、潤滑剤を含浸させたガラス繊維や固形の潤滑剤を、エンドレスベルトに対し接触および離間させることで潤滑剤の塗布量を調整する場合、接離自在とする機構やその駆動機構および制御機構によって、装置が複雑化する。
これに対し、本実施形態の低摩擦シート68は、潤滑剤682が低摩擦シート68の表面層68Aに粒状に分散した状態で含まれており表面層68Aの摩耗によって徐々に放出されるため、例えば潤滑剤を含浸させたガラス繊維を用いる場合と比べ、潤滑剤の供給量が安定する。また、ガラス繊維を用いる場合には、潤滑剤の安定供給を図るため300cSt以上の動粘度を有する潤滑剤が用いられるのに対し、本実施形態の低摩擦シート68は、過剰な滲み出しがないので、300cSt以下の粘度を有する潤滑性の高い潤滑剤が、安定供給を妨げることなく使用し得る。また、ガラス繊維や固形の潤滑剤を、エンドレスベルトに対し接触および離間させる場合と比べて簡単な機構で、潤滑剤の供給量が安定する。
[第2の実施形態]
上記の実施形態では、低摩擦シート68が表面層68Aと基層68Bとの2層構造を有するものであったが、次に、低摩擦シートが1層構造である第2の実施形態について説明する。以下の第2の実施形態の説明にあたっては、これまで説明してきた実施形態における各要素と同一の要素には同一の符号を付けて示し、前述の実施形態との相違点について説明する。
図5は、第2の実施形態に係る低摩擦シートの構造を示す一部断面図である。
図5に示す低摩擦シート268は、潤滑剤682が粒状に分散した耐熱性樹脂681の1層構造であり、基層を有しない。潤滑剤682は、粒状の容器であるマイクロカプセル683に内包されており、このマイクロカプセル683が耐熱性樹脂681中に分散している。
図5に示す低摩擦シート268を備えた定着装置でも、エンドレスベルト62(図2参照)に押し付けられた低摩擦シート268の耐熱性樹脂681が、エンドレスベルト62の内周面に擦れて摩耗する。この摩耗によって、低摩擦シート268の接触面に露出したマイクロカプセル683が壊れて内包された潤滑剤682が放出され、放出された潤滑剤682は、耐熱性樹脂681の、エンドレスベルト62の内周面との接触面に現れる。
[実施例]
以下、実施例に基づき、本実施形態をさらに具体的に説明する。なお、本実施形態は実施例に限定されるものではない。
第1実施形態および第2実施形態において説明した定着装置60と同様な構成の定着装置を備えた画像形成装置(富士ゼロックス株式会社製:カラープリンタ DCC400)に対し、エンドレスベルトへの潤滑剤の供給方法および潤滑剤の種類を変えた実施例および比較例を用意し、用紙上の画質評価および定着ロールの駆動トルク測定を行った。
(1.)装置の仕様
各実施例および比較例の定着装置において、低摩擦シートおよび潤滑剤以外の、共通部品の仕様は以下のとおりである。
定着ロールは、外径26mm、肉厚1.8mm、長さ360mmである円筒状鉄製のコアの外周面に、厚さ600μmのシリコーンHTVゴム(ゴム硬度33度:JIS−A)の弾性層が設けられ、この弾性層の表面に、厚さ25μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)のチューブが離型層として被覆され、鏡面状態に近い表面に仕上げられている。定着ロールのコアの内部には、加熱源としてハロゲンランプ(600w)が配設されている。定着ロールの表面温度は、温度センサ及び温度コントローラにより175℃に制御した。
エンドレスベルト62は、周長94mm、厚さ80μm、幅344mmの熱硬化性ポリイミド樹脂を基材とし、この基材の外周面に、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を厚さ30μmにコーティングして離型層を形成した。
エンドレスベルトを押圧する圧力パッドは、幅5mm、厚さ5mm、長さ340mmのシリコーンゴムからなり、このシリコーンゴム上を覆って低摩擦シートが設けられている。低摩擦シートの表面には、予め潤滑剤として粘度300cStのアミノ変性シリコーンオイル、(KF8009A:信越化学(株)製)を、0.3cc塗布した。低摩擦シートの大きさは、幅340mm、長さ60mmである。圧力パッドは、定着ロールにエンドレスベルトを34.5kgの荷重で押し付ける。
定着ロールにおけるエンドレスベルトの巻付け角度は約25°であり、ニップ部の幅は、約6mmであった。定着ロールの外周面およびエンドレスベルトの移動速度は、194mm/secである。
(2.)画質評価
画質評価は、各実施例および比較例の装置を用いてフルカラーのベタ画像を用紙に出力し、以下の基準に従い画質を評価した。
(画質評価基準)
画像乱れが見られない。(○)
画像乱れは軽微に存在するが、実用上問題ない。(△)
実用上問題のある画像乱れが発生する。(×)
(3.)駆動トルクの測定
ダイレクトトルクメーター(富士ゼロックス株式会社内作製機器)の測定ギヤを定着ロールのギヤ部に嵌め合わせて、定着ロールの初期駆動及び経時駆動に要するトルクを測定した(単位:Nm)。エンドレスベルトに掛かる摩擦抵抗は、定着ロールの駆動トルクに反映されるからである。定着ロールの駆動トルクが0.9Nmを超えると、駆動源である定着ロールの駆動ギヤに負担がかかり、実用上問題がある。特に実用上の不具合を示す現象としては、画像を得る用紙に紙皺が発生したり、ギヤの異音が発生する。
(実施例1)
可溶型ポリイミド塗料(新日本理化株式会社製 リカコートSN−20)を100重量部に対し、潤滑剤内包マイクロカプセルとして、前述のポリアミドイミド樹脂製のマイクロカプセルに、300cStのアミン変性シリコーンオイル(以降、アミン変性シリコーンオイルを単にオイルとも称する。)を内包したマイクロカプセル2重量部を分散させ、シート状に形成した。これによって、図5に示す1層構造の、潤滑剤が粒状に分散したフッ素樹脂からなる、厚みが70μmの低摩擦シートを作成した。続いて、この低摩擦シートを圧力パッド上に配置した。
なお、低摩擦シートから供給される潤滑剤の初期状態における供給を補う潤滑剤塗布部材67には、潤滑剤として、300cStのアミン変性シリコーンオイルを1.5cc塗布した。
次に、このように圧力パッドに低摩擦シートを固定した定着装置を画像形成装置(富士ゼロックス株式会社製:カラープリンタ DCC400)に組み込み20万枚までプリントを実施し、初期(プリント開始直後)と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク測定及びプリントの画質評価を行った。その結果、初期と経時で駆動トルクは0.4Nmで安定し、画質欠陥も見られなかった。また、そのまま更にプリントを続け、30万枚までプリントしたが問題なかった。
(実施例2)
可溶型ポリイミド塗料(新日本理化株式会社製 リカコートSN−20)を100重量部に対し、潤滑剤内包マイクロカプセルとして、前述のポリアミドイミド樹脂製のマイクロカプセルに、300cStのアミン変性シリコーンオイルを内包したマイクロカプセル50重量部とを分散させ、その塗料を、熱硬化性ポリイミドシート(宇部興産製 ユーピレックスS、75μm)上に塗布し溶媒を乾燥除去した。これによって、図4に示す、潤滑剤が粒状に分散したフッ素樹脂層が30μmコートされた、厚みが105μmの低摩擦シートを作成した。続いて、この低摩擦シートを圧力パッド上に配置した。
次に、このように圧力パッドに低摩擦シートを固定した定着装置を画像形成装置(富士ゼロックス株式会社製:カラープリンタ DCC400)に組み込み、20万枚までのプリントを実施し、初期(プリント開始直後)と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク測定及びプリントの画質評価を行った。その結果、低摩擦シートのフッ素樹脂層が磨耗し、初期と経時で駆動トルクが0.39Nmで安定し、画質欠陥も見られなかった。
(実施例3)
実施例1において、マイクロカプセル中に入れるオイルを粘度200cStのアミン変性シリコーンオイルとし、そのマイクロカプセル20重量部に変更した以外は同じ条件として試験を行った結果、初期(プリント開始直後)と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク及びプリントの画質を確認した。その結果、低摩擦シートのフッ素樹脂層が磨耗し、初期と経時で駆動トルクが0.38Nmで安定し、画質欠陥も見られなかった。また、そのまま更にプリントを続け、30万枚までプリントしたが画質欠陥といった問題も見られなかった。
(実施例4)
実施例1において、マイクロカプセル中に入れるオイルを粘度50cStのアミン変性シリコーンオイルとし、そのマイクロカプセル15重量部に変更した以外は同じ条件として試験を行った結果、初期(プリント開始直後)と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク及びプリントの画質を確認した。その結果、低摩擦シートのフッ素樹脂層が磨耗し、初期と経時で駆動トルクが0.36Nmで安定し、画質欠陥も見られなかった。また、そのまま更にプリントを続けし、30万枚までプリントしたが問題なかった。
(実施例5)
実施例1において、マイクロカプセル中に入れるオイルを粘度20cStのアミン変性シリコーンオイルとし、そのマイクロカプセル15重量部に変更した以外は同じ条件として試験を行った結果、初期(プリント開始直後)と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク及びプリントの画質を確認した。その結果、低摩擦シートのフッ素樹脂層が磨耗し、初期と経時で駆動トルクが0.45Nmで安定した。また、軽微な画像乱れが生じたが、実用上問題はなかった。また、そのまま更にプリントを続け、30万枚までプリントしたが実用上問題なかった。
(実施例6)
実施例1において、マイクロカプセル中に入れるオイルを粘度500cStのアミン変性シリコーンオイルとし、そのマイクロカプセル15重量部に変更した以外は同じ条件として試験を行った結果、初期(プリント開始直後)と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク及びプリントの画質を確認した。その結果、低摩擦シートのフッ素樹脂層が磨耗し、初期と経時で駆動トルクが0.5Nmで安定した。また、軽微な画像乱れが生じたが、実用上問題はなかった。また、そのまま更にプリントを続け、30万枚までプリントしたが実用上問題なかった。
(比較例1)
実施例1の構成に対し、オイルが粒状に分散した低摩擦シートの代わりに、ガラス繊維にフッ素樹脂を含浸させた多孔質シート(オイル含浸量0.21mg/mm3:表面粗さRt5.9μm)を用いた。また、その多孔質シート上に前述のアミン変性シリコーンオイルを0.5cc供給して含ませた。なお、オイルを多孔質シート上に供給する構成では、オイルの漏れが生じやすいため、比較例1では、粘度が300cSt程度のオイルを用い、また、漏れたオイルの定着ロールへの付着を防止するため、エンドレスベルトの縁にオイル吸収部材を当てた。
次に、このように調製した多孔質シートを用いた定着装置を画像形成装置(富士ゼロックス株式会社製:カラープリンタ DCC400)に組み込み、20万枚までのプリントを実施し、初期と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルクおよびプリントの画質を確認した。
その結果、初期には画質欠陥は見られなかったが、経時的に画像乱れが生じ、用紙に紙皺も発生した。また、駆動トルクは、初期には低かったが、経時では、初期の約2倍以上の0.9N・mに上昇した。
(比較例2)
フッ素樹脂(三井デュポンフロロケミカル株式会社製:テフロン(登録商標)モールディングパウダー)の繊維に、同種のフッ素樹脂からなる多孔質フッ素樹脂皮膜を積層させて多孔質シートを調製し、続いて、この多孔質シートを圧力パッド上に固定した。そして、潤滑剤供給用のノーメックス製フェルトに前述のアミン変性シリコーンオイルを2.5cc供給した。
次に、このように調製した多孔質シートを用いた定着装置を画像形成装置(富士ゼロックス株式会社製:カラープリンタ DCC400)に組み込み、20万枚までのプリントを実施し、初期と経時(20万枚プリント後)でプリントした際の駆動トルク及びプリントの画質を確認した。その結果、画質欠陥も見られず、経時的にも、画像乱れや紙皺は未発生だったものの、3万枚程度から、過剰なオイルがベルト外へはみ出し、それにより、用紙のオイル汚れが発生した。その後、滲み出したオイルにより定着ロールのシリコーンゴム層がオイルで膨潤し、シリコーンゴムとコアとの部分剥がれが発生した。
(オイル粘度と量とを変化させた参考例)
次に、オイルの潤滑性を試験するため、比較例1と同様の構成で、孔質シートに供給するオイルの量および粘度を種々に変化させて試験を行った。ここで、オイルの粘度は「JIS Z8803液体の粘度−測定方法」に基づき測定される。
下の表1には、オイルの供給量が0.5ccの場合の初期トルク、経時トルク、画像乱れの有無、およびオイル漏れの有無を示し、表2には、オイルの供給量が2.5ccの場合の初期トルク、経時トルク、画像乱れの有無、およびオイル漏れの有無を示す。なお、表1および表2の「K」は、1000を表す記号である。
Figure 2012068483
Figure 2012068483
表1および表2に示すように、オイルの粘度が低いほど初期トルクも低い。しかし、粘度が50cStより低いと、動作後の、ニップ部での油膜切れによるトルク上昇が早期に生じた。例えば、表1に示すようにオイルの供給量が0.5ccの場合、数百枚の画像形成時点で、トルクが0.85N・mに上昇した。
経時トルクについては、粘度が50cSt以上の場合、オイルの粘度が低いほど経時トルクも低く、駆動に有利となる。粘度が300cSt以下のオイルを用いた場合、20000枚以上の用紙に画像形成を行うと画像乱れが発生するものの、経時トルクは0.9N・m以下だった。
表2に示すように、オイルの供給量を2.5ccにした場合には、供給量が0.5ccの場合に比べて、初期トルクおよび経時トルクの双方とも低下し、画像乱れの発生もより低減される。しかし、オイルの粘度が500cSt以下の場合には、オイル漏れが生じた。
表1および表2に示すように、粘度が50cSt以上300cSt以下のオイルを用いることで経時トルクの増加は抑えられるが、オイルを多孔質シートに供給して含ませる構成では、画像乱れの発生を防ぐ程度の量のオイルを供給するとオイル漏れが生じる。
なお、上述した実施形態では、本発明にいう潤滑剤分散体の例として、圧力パッド64のプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bに被せられた低摩擦シート68を示したが、本発明にいう潤滑剤分散体はこれに限られるものではなく、押付体のうち帯状体の内周面に摺れる面を覆うものであればよく、例えば、プレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bの表面に塗布されることでプレニップ部材64aおよび剥離ニップ部材64bと一体に形成された被覆層であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう潤滑剤分散体の例として、潤滑剤がマイクロカプセル683に内包され、このマイクロカプセル683が耐熱性樹脂681中に分散した構造のものを示したが、本発明にいう潤滑剤分散体は、潤滑剤が粒状に分散したものであればよく、例えば、潤滑剤がマイクロカプセルを介さずに固形材料中に分散した構造、すなわち、潤滑剤が固形材料によって直接に区画された構造であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう潤滑剤分散体の例として、圧力パッド64の一部としてエンドレスベルト62を間に挟んで定着ロール61と対面する位置に配置された低摩擦シート68を示したが、本発明にいう潤滑剤分散体はこれに限られるものではなく、帯状体の内周面に接触する位置であれば、押付体とは別の位置に配置されたものであってもよい。例えば、本発明にいう潤滑剤分散体は上述した実施形態における潤滑剤塗布部材67(図2参照)の代わりにこの潤滑剤塗布部材67の位置に配置されるものであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう定着装置の例として、潤滑剤分散体の一例である低摩擦シート68とは別に、潤滑剤供給手段として潤滑剤塗布部材67を備えた定着装置60を示したが、本発明にいう定着装置はこれに限られるものではなく、潤滑剤分散体以外の潤滑剤供給手段を有さない構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう外周面が周回移動する周回移動体の例として定着ロール61を示したが、本発明にいう周回移動体はこれに限られるものではなく、例えば、無端のベルトであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう周回移動体の例として内部にヒータが設けられた定着ロール61を示し、帯状体の例としてエンドレスベルト62を示したが、本発明にいう周回移動体および帯状体はこれに限られるものではなく、例えば、帯状体は内部にヒータが設けられた定着ベルトであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう画像形成装置の例としてタンデム型のカラープリンタを示したが、本発明にいう画像形成装置はこれに限られず、例えば、中間転写ベルトを有しないモノクロ専用プリンタであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう画像形成装置の例としてプリンタを示したが、本発明にいう画像形成装置はプリンタに限られず、例えば、画像読取装置で読み取られたデータに基づいて画像を形成する複写機やファクシミリであってもよい。
1 画像形成装置
60 定着装置
61 定着ロール
62 エンドレスベルト
63 ベルトガイド部材
64 圧力パッド
64a プレニップ部材
64b 剥離ニップ部材
68,268 低摩擦シート
68A 表面層
68B 基層
681 耐熱性樹脂
682 潤滑剤
683 マイクロカプセル

Claims (6)

  1. 外周面が周回移動する周回移動体と、
    前記周回移動体と外周面同士が接し周回移動する帯状の帯状体と、
    前記帯状体の内周面に接触して該帯状体を前記周回移動体に押し付ける押付体と、
    固形材料、および該固形材料中に粒状に分散している潤滑剤を有する、前記帯状体の内周面に摺れて摩耗し、摩耗によって該固形材料の、該内周面との接触面に該潤滑剤が現れる潤滑剤分散体と、を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記潤滑剤分散体が、前記押付体の少なくとも一部であって、前記帯状体を間に挟んで前記周回移動体と対面する位置に配置されたものであることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記潤滑剤が、50cSt以上300cSt以下の動粘度を有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記潤滑剤分散体が、前記固形材料および前記潤滑剤を有し摩耗によって前記接触面に該潤滑剤が現れる、該潤滑剤の粒径の2倍以上の厚さを有する磨耗層を備えたものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の定着装置。
  5. 前記潤滑剤分散体が、
    前記固形材料および前記潤滑剤を有し摩耗によって前記接触面に該潤滑剤が現れる磨耗層と、
    前記磨耗層を支持する支持層と、を有するものであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の定着装置。
  6. 外周面が周回移動する周回移動体と、
    前記周回移動体と外周面同士が接し周回移動する帯状の帯状体と、
    前記帯状体の内周面に接触して該帯状体を前記周回移動体に押し付ける押付体と、
    固形材料、および該固形材料中に粒状に分散している潤滑剤を有する、前記帯状体の内周面に摺れて摩耗し、摩耗によって該固形材料の、該内周面との接触面に該潤滑剤が現れる潤滑剤分散体と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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