JP2012066671A - 動揺低減装置および浮体 - Google Patents

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Abstract

【課題】浮体本体の動揺を効果的に低減すること。
【解決手段】水上に浮かぶ浮体本体2において幅方向L2を向く側面5側に装着可能な平板6を備え、平板6は、浮体本体2における側面と底面との境界部分11よりも水深方向L1の水底側に、ビルジ部10の下端縁10aとの間に絞り隙間9をあけて略水平方向に沿って配置され、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aと、浮体本体2の幅方向L2に沿った幅寸法Bと、の第1比率A/Bは、0.025以上0.1以下となっている動揺低減装置3を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、水上に浮かぶ浮体本体の動揺を低減する動揺低減装置および浮体に関する。
この種の動揺低減装置として、例えば下記特許文献1に示されるような、浮体本体の少なくとも波上側に、該浮体本体から所定距離離間して略水平方向に沿った水平板を設け、水平板は、上面が浮体本体の底面と同高さに位置し、浮体本体は略直方体形状をなし、波上側からの入射波が浮体本体の側面に当たると共に、一部が浮体本体と水平板との間を通水する構成が知られている。
特許第4358456号公報
ところで、このような動揺低減装置においては、浮体本体の動揺の低減について更に改善の余地がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、浮体本体の動揺を効果的に低減することができる動揺低減装置および浮体を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る動揺低減装置は、水上に浮かぶ浮体本体において幅方向を向く側面側に装着可能な平板を備える動揺低減装置であって、前記平板は、前記浮体本体における側面と底面との境界部分よりも水深方向の水底側に、前記境界部分との間に絞り隙間をあけて略水平方向に沿って配置され、前記絞り隙間の前記水深方向に沿った距離Aと、前記浮体本体の前記幅方向に沿った幅寸法Bと、の第1比率A/Bは、0.025以上0.1以下となっていることを特徴とする。
ここで略水平方向とは、水平方向に対して±30°程度の幅を許容する。
この発明によれば、入射波により運動させられた水粒子に絞り隙間を通過させることでエネルギー散逸を生じさせ、浮体本体の動揺を低減することができる。
すなわち、幅方向に沿って、浮体本体を挟んだ平板の反対側から浮体本体に入射波が加えられると、水平方向のうち幅方向に直交する方向に延びる仮想軸回りに浮体本体が動揺して横揺れすることで傾き、浮体本体とともに平板が水深方向の水底側に移動する。すると、入射波によって生じる浮体本体の動揺および入射波自身によって発生させられる相対的水粒子運動または流れが、平板によって阻害されながら絞り隙間を通過し、幅方向に沿った浮体本体の内側から外側に向けて絞り隙間から吹き出すこととなる。これにより、渦を発生させてエネルギー散逸を生じさせることが可能になり、浮体本体の動揺を低減することができる。
ここで、第1比率A/Bが0.025以上0.1以下となっており、第1比率A/Bが、前記絞り隙間を設けることで奏功される前述の作用効果が顕著となる範囲内にあるので、浮体本体の動揺を効果的に低減することができる。
すなわち、第1比率A/Bが0.025よりも小さい場合、平板が前記境界部分に近づきすぎるため、平板が入射波の波力を大きく受けることとなる。一方、第1比率A/Bが0.1よりも大きいと、絞り隙間が大きくなりすぎ、入射波により運動させられた水粒子に絞り隙間を通過させても、浮体本体の動揺を低減させるために十分なエネルギー散逸を生じさせることができないおそれがある。
また、前記境界部分と、前記平板において前記幅方向に沿った浮体本体の内側に位置する内端縁と、の間の前記幅方向に沿った距離Cと、前記浮体本体の前記幅方向に沿った幅寸法Bと、の第2比率C/Bは0.05以下であっても良い。
この場合、第2比率C/Bが0.05以下なので、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。すなわち、第2比率C/Bが0.05よりも大きい場合、入射波により運動させられた水粒子に絞り隙間を通過させても、浮体本体の動揺を低減させるために十分なエネルギー散逸を生じさせることができないおそれがある。
また、前記平板は、前記浮体本体の前記側面側に着脱可能であっても良い。
この場合、平板が、浮体本体の側面側に着脱可能であるので、水深が浅く、平板が水底に接触しうる浅水上においても、平板を浮体本体から離脱させることで浮体本体を浮かばせることができる。
また、例えばこの浮体本体を水上で移動させる場合には、平板を浮体本体から離脱させることで、平板を起因として生じる移動時の流体抵抗の増加(移動速度の低下)を回避することができる。
また、前記浮体本体の前記側面に着脱可能とされた装着フレームを備え、前記平板は、前記装着フレームの底部に取り付けられていても良い。
この場合、平板が装着フレームの底部に取り付けられているので、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
また、前記装着フレームにおいて前記幅方向に沿った浮体本体の外側を向く外側部に取り付けられた緩衝材と、前記装着フレームの頂部に取り付けられるとともに水上に位置する床面材と、を備え、前記緩衝材が、前記浮体本体と接舷可能な接舷対象の側面に接触することで、前記浮体本体と前記接舷対象とが接舷しても良い。
ここで本発明において、接舷対象とは、例えば岸壁(港湾や陸上施設など)、船舶、浮桟橋、浮駐車場などを意味する。また接舷とは、船が互いに舷側を付けることや、接舷対象と浮体本体とが互いの側面を向き合わせて並列することを意味し、接舷対象と浮体本体とが接舷した状態では、両者間で人や物資などの往来が可能となる。
この場合、緩衝材が接舷対象の側面に接触することで、浮体本体と接舷対象とが接舷するので、浮体本体の側面から幅方向に沿った浮体本体の外側に平板が突出している場合であっても、接舷対象の側面に平板を接触させることなく、接舷対象と浮体本体とを接舷させることができる。したがって、接舷対象と浮体本体とを接舷させる際に、接舷対象の側面および平板が損傷してしまうのを抑制することができる。
また、装着フレームの頂部に床面材が取り付けられているので、接舷対象と浮体本体とを接舷させて両者間で人や物資などを往来させるときに、床面材上を通して円滑に行うことができる。
また、本発明に係る浮体は、水上に浮かぶ浮体本体と、前記動揺低減装置と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、前記動揺低減装置を備えているので、浮体本体の動揺を効果的に低減することができる。
本発明に係る動揺低減装置および浮体によれば、浮体本体の動揺を効果的に低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る船舶の側面図および上面図である。 図1に示すA−A断面矢視図である。 図1に示す船舶の作用を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る船舶の変形例の断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る船舶の変形例の上面図である。 第1の検証試験の結果を表すグラフである。 第2の検証試験の結果を表すグラフである。 第3の検証試験の結果を表すグラフである。 第4の検証試験の結果を表すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る船舶の要部の縦断面図である。 図10に示す船舶の装着フレームの斜視図である。 図10に示す船舶の要部の上面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態に係る船舶(浮体)を説明する。
図1に示すように、船舶1は、水上に浮かぶ船舶本体(浮体本体)2と、船舶本体2の動揺を低減する動揺低減装置3と、を備えている。
図1および図2に示すように、船舶本体2は略直方体形状とされるとともに、船舶本体2の縦断面視形状は略矩形状とされており、この船舶本体2は、水平方向に平行な底面4を有している。
図2に示すように、船舶本体2において短手幅方向(幅方向)L2を向く舷(側面)5は、水深方向L1(鉛直方向)に沿って延びている。
また図1に示すように、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法(船舶本体2の幅)Bは、例えば約40mとなっている。ここで、この船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bに基づいて、船舶本体2の固有周期が決定される。そして、この船舶本体2の固有周期と、前記短手幅方向L2に沿って船舶本体2に加えられる入射波の波周期と、の関係に依存して船舶本体2の動揺の大きさが変化する。なお、船舶本体2の動揺の大きさは、固有周期と波周期とが近いほうが大きくなる。
動揺低減装置3は、図示しない装着部材を介して船舶本体2に装着可能な一対の平板6、7を備えている。一対の平板6、7は、図2に示すように、縦断面視形状が略長方形状とされた中実で密な板体であり、図1に示すように、船舶本体2において短手幅方向L2を向く両舷5側に各別に装着されている。
図示の例では、船舶本体2に対して短手幅方向L2の一方側L21に配設された第1平板6と、一方側L21の反対側の他方側L22に配設された第2平板7と、が、船舶本体2の上面視形状において短手幅方向L2の中央を通りかつ長手幅方向L3に沿って延びる対称軸Oを基準として線対称となるように配置されている。さらに、平板6、7の上面視形状は、船舶本体2の長手幅方向L3に長い矩形状とされ、平板6、7は長手幅方向L3に沿って連続して延びている。また、平板6、7の短手幅方向L2に沿った幅寸法Dと、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bと、の比率D/Bは、例えば0.02以上0.2以下となっている。図示の例では、平板6、7の短手幅方向L2に沿った幅寸法Dは、例えば約2mとされ、前記幅寸法Dと、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bと、の比率D/Bは、0.05となっている。
また図2に示すように、平板6、7は、船舶本体2における舷5と底面4との境界部分11よりも水深方向L1の水底側に、前記境界部分11との間に絞り隙間9をあけて略水平方向に沿って配置されている。図示の例では、前記境界部分11は、船舶本体2における底面4と舷5との接合部であるビルジ部10により構成されている。
なお略水平方向とは、水平方向に対して±30°程度の幅を許容し、図示の例では、平板6、7は、水平方向に沿って配置されており、平板6、7の上下両面が水平方向に平行になっている。
また、船舶本体2の前記境界部分11と、平板6、7において短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側に位置する内端縁8と、の間の短手幅方向L2に沿った距離(クリアランス)Cと、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bと、の第2比率C/Bは0.05以下、好ましくは0.025以下となっている。なお、本実施形態のように前記境界部分11がビルジ部10により構成されている場合、前記距離Cとは、ビルジ部10の上端縁10b、つまり船舶本体2の舷5の下端縁と、平板6、7の内端縁8と、の間の短手幅方向L2に沿った距離を意味する。
図示の例では、平板6、7の内端縁8は、船舶本体2の前記境界部分11(ビルジ部10の上端縁10b)よりも、短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側にずらされている。なお例えば、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bが40mの場合、第2比率C/Bが0.05以下を満たすような、船舶本体2の前記境界部分11と平板6、7の内端縁8との間の短手幅方向L2に沿った距離Cは、2.0m以下であり、前記第2比率C/Bが0.025以下を満たすような、船舶本体2の前記境界部分11と平板6、7の内端縁8との間の短手幅方向L2に沿った距離Cは、1.0m以下である。
そして本実施形態では、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aと、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bと、の第1比率A/Bは、0.025以上0.1以下となっている。ここで、本実施形態のように前記境界部分11がビルジ部10により構成されている場合、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aとは、船舶本体2のビルジ部10の下端縁10aと、平板6、7の内端縁8と、の間の水深方向L1に沿った距離を意味する。
図示の例では、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aは、例えば約1.0mとなっており、第1比率A/Bは、0.025となっている。なお例えば、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bが40mの場合、第1比率A/Bが0.025以上0.1以下を満たすような、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aは、1.0m以上4.0m以下である。
次に、以上のように構成された船舶1の作用について、短手幅方向L2の他方側L22から船舶本体2に入射波が加えられた場合を例に挙げて説明する。
短手幅方向L2の他方側L22から船舶本体2に入射波が加えられると、水平方向のうち長手幅方向L3に延びる図示しない仮想軸回りに船舶本体2が動揺して横揺れすることで傾き、図3に示すように、船舶本体2の一方側L21とともに第1平板6が水深方向L1の水底側に移動する。すると、入射波によって生じる船舶本体2の動揺および入射波自身によって発生させられる相対的水粒子運動または流れが、第1平板6によって阻害されながら絞り隙間9を通過し、絞り隙間9から一方側L21に向けて吹き出すこととなる。これにより、渦Uを発生させてエネルギー散逸を生じさせることが可能になり、船舶本体2の動揺を低減することができる。
なお、入射波の波周期が船舶本体2の固有周期の近傍の周期であり、船舶本体2が入射波に同調する場合には、船舶本体2の動きと、波浪強制モーメントと、の位相差が90度となり、平板6、7の動きと、波による水粒子運動と、の向きが逆方向となる。これにより、渦Uの発生を促進させることが可能になり、前述の作用効果が顕著に奏功されることとなる。
また、短手幅方向L2の一方側L21から船舶本体2に入射波が加えられた場合であっても、第2平板7が前記第1平板6と同様の作用を奏功し、船舶本体2の動揺を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る船舶1によれば、入射波により運動させられた水粒子に絞り隙間9を通過させることでエネルギー散逸を生じさせ、船舶本体2の動揺を低減することができる。
また、第1比率A/Bが0.025以上0.1以下となっており、第1比率A/Bが、前記絞り隙間9を設けることで奏功される前述の作用効果が顕著となる範囲内にあるので、船舶本体2の動揺を効果的に低減することができる。
すなわち、第1比率A/Bが0.025よりも小さい場合、平板6、7が船舶本体2の前記境界部分11(図示の例では、ビルジ部10の下端縁10a)に近づきすぎるため、平板6、7が入射波の波力を大きく受けることとなる。一方、第1比率A/Bが0.1よりも大きいと、絞り隙間9が大きくなりすぎ、入射波により運動させられた水粒子に絞り隙間9を通過させても、船舶本体2の動揺を低減させるために十分なエネルギー散逸を生じさせることができないおそれがある。
さらに、第2比率C/Bが0.05以下なので、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。すなわち、第2比率C/Bが0.05よりも大きい場合、入射波により運動させられた水粒子に絞り隙間9を通過させても、船舶本体2の動揺を低減させるために十分なエネルギー散逸を生じさせることができないおそれがある。
また、一対の平板6、7が、船舶本体2の両舷5側に各別に装着可能とされているので、短手幅方向L2の一方側L21および他方側L22のいずれから船舶本体2に入射波が加えられたとしても、船舶本体2の動揺を低減することができる。
なお本実施形態では、平板6、7は、水平方向に沿って配置されており、平板6、7の上下両面が水平方向に平行になっているものとしたが、略水平方向に沿って配置されていればこれに限られず、例えば、短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側から外側に向かうに従い漸次、水深方向L1の水底側に向かっていたり、水深方向L1の水面側に向かっていたりしても良い。
さらに本実施形態では、船舶本体2の前記境界部分11がビルジ部10により構成されているものとしたが、これに限られず、図4に示す船舶1Aのように、船舶本体2の前記境界部分11が、ビルジ部10と、このビルジ部10に配設されたビルジキール12と、により構成されていても良い。このビルジキール12は、短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側に向かうに従い漸次、水深方向L1の水底側に向かうようにビルジ部10に突設されている。図示の例では、ビルジキール12の先端縁12aは、船舶本体2の舷5、およびビルジ部10の上端縁10bよりも短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側に位置し、かつ、船舶本体2の底面4、およびビルジ部10の下端縁10aよりも水深方向L1の水底側に位置している。
この場合、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aとは、ビルジキール12の先端縁12aと、平板6、7の内端縁8と、の間の水深方向L1に沿った距離を意味する。また、船舶本体2の前記境界部分11と、平板6、7の内端縁8と、の間の短手幅方向L2に沿った距離Cとは、ビルジキール12の先端縁12aと、平板6、7の内端縁8と、の間の短手幅方向L2に沿った距離を意味する。
また本実施形態では、平板6、7が、船舶本体2の長手幅方向L3に沿って連続して延びているものとしたが、これに限られるものではない。例えば図5(a)および図5(b)に示すように、平板6、7が、船舶本体2の長手幅方向L3に沿って間欠的に延びていても良い。
さらに本実施形態では、第1平板6と第2平板7とが前記対称軸Oを基準として線対称となるように配置されているものとしたが、これに限られるものではない。例えば図5(c)に示すように、第1平板6と第2平板7とが前記対称軸Oを基準として線対称となっていなくても良い。
さらにまた本実施形態では、第2平板7を備えているものとしたが、これに限られるものではなく、図5(d)に示すように、第2平板は無くても良い。
また本実施形態では、船舶本体2の底面4は、水平方向に平行とされ、船舶本体2の舷5は、水深方向L1に沿って延びているものとしたが、これに限られるものではない。
さらに、本実施形態では、第2比率C/Bは0.025以下であるものとしたが、これに限られない。
さらに本実施形態では、一対の平板6、7は密な板体とされているが、これに限られるものではなく、隙間や穴を有するものでもあっても良い。この場合、前述した相対的水粒子運動または流れが平板の隙間や穴などを通過することで渦が発生し、更なるエネルギー散逸を生じさせることが可能になる。
(検証試験)
次に、前記第1実施形態で説明した作用効果についての第1から第4の検証試験を実施した。
(第1の検証試験)
第1の検証試験では、第1比率A/Bと、平板6、7が受ける入射波の波力と、の関係について検証した。本検証試験では、実施例1〜3および比較例1、2の計5例を実施した。
実施例1〜3および比較例1、2ではいずれも、第1実施形態に示した船舶本体2の1/100スケールの構成を採用した。すなわち、船舶本体2の短手幅方向L2に沿った幅寸法Bは、400mmとした。
また、実施例1〜3および比較例1には、第1実施形態に示した平板6、7の1/100スケールの構成を採用した。すなわち、平板6、7の短手幅方向L2に沿った幅寸法Dは、20mmとした。さらに、平板6、7の内端縁8は、船舶本体2の前記境界部分11(ビルジ部10の上端縁10b)に対して短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側にずらされており、船舶本体2の前記境界部分11と平板6、7の内端縁8との間の短手幅方向L2に沿った距離Cは、1mmとなっている。なお比較例2では、船舶本体2に平板6、7を装着させなかった。
また、実施例1および2では、絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aをいずれも40mmとし、実施例3では、前記距離Aを10mmとし、比較例1では、前記距離Aを8mmとした。すなわち、実施例1および2では、第1比率A/Bが0.1であり、実施例3では、第1比率A/Bが0.025であり、比較例1では、第1比率A/Bが0.02である。
なお実施例1では、平板6、7として、図1に示すような船舶本体2の長手幅方向L3に沿って連続して延びる構成を採用し、実施例2では、平板6、7として、図5(a)に示すような船舶本体2の長手幅方向L3に沿って間欠的に延びる構成を採用した。
そして、実施例1〜3および比較例1、2のいずれも、波周期が互いに異なる複数種の入射波を、短手幅方向L2に沿って他方側L22から一方側L21に向けて船舶本体2に加え、このときに第1平板6が受ける波力を測定した。
検証結果を図6に示す。図6に示すグラフの横軸は、入射波の波周期であり、縦軸は、第1平板6が受ける波力の測定値である。
この結果から、第1比率A/Bが小さくなるほど、第1平板6が受ける波力が大きくなることが確認された。そして、第1比率A/Bが0.02の場合(比較例1)には、第1比率A/Bが0.025の場合(実施例3)に比べて極めて大きい波力を受けることが確認された。特に、第1比率A/Bが0.02の場合には、波周期が0.5秒以上1秒以下となる図6に示す範囲R1内にあるとき、第1比率A/Bが0.025の場合に比べて極めて大きい波力を受けることが確認された。
(第2の検証試験)
第2の検証試験では、第1比率A/Bと、船舶本体2の動揺と、の関係について検証した。本検証試験では、実施例1〜3および比較例2、3の計5例を実施した。
実施例1〜3および比較例2はいずれも、前記第1の検証試験の実施例1〜3および比較例2と同様の船舶1を用いた。
比較例3は、前記第1の検証試験の比較例1と絞り隙間9の水深方向L1に沿った距離Aのみ異ならせ、前記距離Aを44mmとした。すなわち、比較例3では、第1比率A/Bが0.11である。
そして、実施例1〜3および比較例2、3のいずれも、波周期が互いに異なる複数種の入射波を、短手幅方向L2に沿って他方側L22から一方側L21に向けて船舶本体2に加え、船舶本体2の横揺れの振幅量を測定した。
検証結果を図7に示す。図7に示すグラフの横軸は、入射波の波周期であり、縦軸は、船舶本体2の横揺れの振幅量である。
この結果から、第1比率A/Bが0.025および0.1の場合(実施例1〜3)には、平板6、7が装着されていない場合に比べて、船舶本体2の動揺が低減されることが確認された。そして、第1比率A/Bが0.11の場合(比較例3)には、第1比率A/Bが0.1の場合(実施例1、2)に比べて極めて大きく船舶本体2が動揺し、平板6、7が装着されていない場合(比較例2)と同程度、船舶本体2が動揺することが確認された。特に、平板6、7が装着されていない場合、および第1比率A/Bが0.11の場合には、波周期が0.6秒以上0.9秒以下となる図7に示す範囲R2内にあるとき、第1比率A/Bが0.1の場合に比べて極めて大きく船舶本体2が動揺することが確認された。
(第3の検証試験)
第3の検証試験では、第2比率C/Bと、船舶本体2の動揺と、の関係について検証した。
本検証試験では、前記第1の検証試験の実施例3に用いた構成と同様の船舶1を用いた。そして、船舶本体2の前記境界部分11と第1平板6の内端縁8との間の短手幅方向L2に沿った距離Cを複数の値に変化させながら、波周期および振幅が一定の入射波を短手幅方向L2に沿って他方側L22から一方側L21に向けて船舶本体2に加え、船舶本体2の横揺れの振幅量を測定した。
検証結果を図8に示す。図8に示すグラフの横軸は、船舶本体2の前記境界部分11と第1平板6の内端縁8との間の短手幅方向L2に沿った距離C(cm)であり、縦軸は、船舶本体2の振幅量の評価指標(無次元値)である。この振幅量の評価指標は、船舶1で測定された船舶本体2の横揺れの振幅量を、船舶本体2に動揺低減装置3を装着させなかった場合(すなわち、前記第1の検証試験の比較例2の場合)に測定された船舶本体2の横揺れの振幅量で除することで無次元化した比率であり、この振幅量の評価指標が1である場合には、動揺低減効果が奏功されていないことを示す。
なお前記距離Cは、船舶本体2の前記境界部分11(ビルジ部10の上端縁10b)と第1平板6の内端縁8との短手幅方向L2の位置が同等の場合を0として、第1平板6が短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側にずらされた場合を正、第1平板6が短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側にずらされた場合を負とした。
この結果から、船舶本体2の前記境界部分11と第1平板6の内端縁8との間の短手幅方向L2に沿った距離Cが0のとき、すなわち第2比率C/Bが0のときに、船舶本体2の動揺が最も低減されていることが確認された。また、前記距離Cが−2.0cm以上2.0cm以下、すなわち第2比率C/Bが0.05以下のときに、船舶本体2の振幅量が効果的に抑えられ、効果が十分期待できることが確認された。さらに、前記距離Cが−1.0cm以上1.0cm以下、すなわち第2比率C/Bが0.025以下のときに、船舶本体2の振幅量が一層効果的に抑えられ、極めて有効であることが確認された。
(第4の検証試験)
第4の検証試験では、平板6、7の形状と、船舶本体2の動揺と、の関係について検証した。本検証試験では、実施例1、2および比較例2の計3例を実施した。
実施例1、2はいずれも、前記第1の検証試験の実施例1、2と同様の船舶1を用いた。また比較例2は、前記第1の検証試験の比較例2と同様の船舶1を用いた。
そして、実施例1、2および比較例2のいずれも、波周期が互いに異なる複数種の入射波を、短手幅方向L2に沿って他方側L22から一方側L21に向けて船舶本体2に加え、船舶本体2の横揺れの振幅量を測定した。
検証結果を図9に示す。図9に示すグラフの横軸は、入射波の波周期であり、縦軸は、船舶本体2の横揺れの振幅量である。
この結果から、平板6、7として、船舶本体2の長手幅方向L3に沿って連続して延びる構成(実施例1)を採用しても、船舶本体2の長手幅方向L3に沿って間欠的に延びる構成(実施例2)を採用しても、平板6、7を装着しない場合(比較例2)に比べて、船舶本体2の動揺が低減されていることが確認された。特に、船舶本体2の長手幅方向L3に沿って連続して延びる構成、および船舶本体2の長手幅方向L3に沿って間欠的に延びる構成いずれの場合でも、波周期が0.6秒以上0.9秒以下となる図9に示す範囲R3内にあるとき、平板6、7を装着しない場合に比べて、船舶本体2の動揺が効果的に低減されることが確認された。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の船舶20を、図10から図12を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図10に示すように、本実施形態の船舶20の船舶本体2は、例えば、岸壁(港湾や陸上施設など)、船舶、浮桟橋、浮駐車場などの接舷対象21に接舷した状態で水上に停留している。
なお接舷とは、船が互いに舷側を付けることや、接舷対象21と船舶本体2とが互いの側面5、21a(側壁面、舷)を向き合わせて並列することを意味し、接舷対象21と船舶本体2とが接舷した状態では、両者間で人や物資などの往来が可能となる。
また動揺低減装置3は、船舶本体2の舷5に着脱可能とされるとともに底部22aに平板6、7が取り付けられた装着フレーム22と、装着フレーム22において短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側を向く外側部22bに取り付けられた緩衝材23と、装着フレーム22の頂部22cに取り付けられるとともに水上に位置する床面材24と、を備えている。
図11に示すように、装着フレーム22は、外形状が直方体形状をなす骨組み構造とされ、装着フレーム22の強度は、船舶本体2が接舷対象21に接舷するときに作用する接舷荷重に耐えうる程度となっている。図12に示すように、装着フレーム22の上面視形状は、船舶本体2の長手幅方向L3に長い矩形状をなしている。前記長手幅方向L3に沿った装着フレーム22の大きさは、船舶本体2よりも小さく、装着フレーム22は前記長手幅方向L3に沿って複数配置されている。
また図10に示すように、装着フレーム22の外側部22bおよび緩衝材23は、平板6、7よりも短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側に位置している。
図11に示すように、緩衝材23を短手幅方向L2から見た側面視形状は、船舶本体2の長手幅方向L3に長い矩形状をなし、装着フレーム22の前記長手幅方向L3の全長にわたって取り付けられている。そして図10に示すように、この緩衝材23が、接舷対象21の側面21a(例えば、岸壁の側壁面や、他の船舶の舷など)に接触することで、船舶本体2と接舷対象21とが接舷している。
図11に示すように、床面材24の上面視形状は、装着フレーム22の上面視形状と同形同大とされ、床面材24は、船舶本体2の頂部22cに全面にわたって取り付けられている。床面材24は、水密構造であっても、通水構造であっても良い。
平板6、7は、各装着フレーム22の底部22aに各別に取り付けられている。これにより、平板6、7は、船舶本体2の長手幅方向L3に沿って間欠的に延びることとなる。なお図示の例では、平板6、7の短手幅方向L2に沿った大きさは、装着フレーム22の底部22aの短手幅方向L2に沿った大きさよりも大きくなっており、平板6、7の内端縁8は、装着フレーム22から、短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側に張り出している。
ここで図10に示すように、平板6、7は、装着フレーム22および装着フレーム22に取り付けられた装着部材25を介して船舶本体2の舷5側に着脱可能となっている。
図12に示すように、装着部材25は、装着フレーム22に長手幅方向L3に間隔をあけて複数(図示の例では2つ)取り付けられている。
図10に示すように、この装着部材25は、装着フレーム22において短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側を向く内側部22dに取り付けられるとともに水深方向L1に沿って延在する縦材26と、縦材26の上端部から短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側に向けて突設された横材27と、を備えている。
縦材26は、装着フレーム22の内側部22dと、船舶本体2の舷5と、の間に挟まれる棒状に形成され、縦材26の下端部には、水深方向L1の水底側に向けて開口する凹部27aが形成されている。また図12に示すように、横材27の上面視形状はT字状となっている。
一方、図10に示すように、船舶本体2には、装着部材25が着脱可能に装着される被装着部材28が取り付けられている。被装着部材28は、装着部材25の水平方向の移動を規制する水平規制部29と、装着部材25の水深方向L1の移動を規制する鉛直規制部30と、装着部材25を水深方向L1の水底側から支持する支持部31と、を備えている。
図12に示すように、水平規制部29は、上面視L字状の一対のL字材29aが、船舶本体2の上面に長手幅方向L3に間隔をあけて配置されてなり、これら一対のL字材29aの間に装着部材25の横材27が嵌合されている。
図10に示すように、鉛直規制部30は、側面視逆U字状に形成されるとともに、一対のL字材29aの間に嵌合された横材27と、L字材29aと、を短手幅方向L2に挟み込むように、船舶本体2の上面に上方から着脱可能に装着されている。
支持部31は、船舶本体2の舷5に取り付けられている。また支持部31には、水深方向L1の水面側に向けて突出し装着部材25の縦材26の凹部27aに嵌合された凸部31aが形成されている。
また図12に示すように、長手幅方向L3で互いに隣り合う装着フレーム22には、互いに係合することで、これらの装着フレーム22の水平方向に沿った相対的な移動を規制し合う係合手段32が取り付けられている。
係合手段32は、装着フレーム22において長手幅方向L3の一方側の一端部に取り付けられた雄部材33と、装着フレーム22において長手幅方向L3の他方側の他端部に取り付けられた雌部材34と、を備えている。
雄部材33は、装着フレーム22の一端部に長手幅方向L3に向けて突設されるとともに先端部が広幅とされた上面視T字状に形成されている。
雌部材34は、装着フレーム22の他端部から長手幅方向L3に向けて突出するとともに短手幅方向L2に間隔をあけて配置された一対のL字材34aからなる。一対のL字材L字材34aは、装着フレーム22の他端部から長手幅方向L3に延びた後、互いに近接するように屈曲された上面視L字状となっており、この一対のL字材34aの間に雄部材33が嵌合されている。
次に、以上のように構成された船舶20において、装着フレーム22を船舶本体2に着脱させる方法を説明する。
図10に示すように、船舶本体2から装着フレーム22を離脱させる際には、まず、被装着部材28の鉛直規制部30を船舶本体2から離脱させ、装着部材25の水深方向L1の移動の規制を解除するとともに、例えば、船舶本体2に設けられた揚貨装置35(クレーンやダビッド等)によって装着フレーム22を上方から支持する。
その後、揚貨装置35によって装着フレーム22を上方に向けて引き上げる。これにより、装着部材25の横材27が、被装着部材28の水平規制部29内から上方に抜き出される。またこのとき、長手幅方向L3で互いに隣り合う装着フレーム22において、雄部材33と雌部材34とが水深方向L1に相対的に移動させられ、雄部材33が雌部材34内から抜き出される。
以上により、装着フレーム22の水平方向の移動の規制が解除されることとなる。その後、揚貨装置35によって装着フレーム22を移動させ、例えば船舶本体2に収容する。
また、船舶本体2に装着フレーム22を装着させる際には、まず、例えば揚貨装置35によって装着フレーム22を吊り下げて船舶本体2の舷5側に下降させていく。このとき、装着フレーム22を位置決めしながら下降させることで、装着部材25の横材27を被装着部材28の水平規制部29に上方から近接させ、横材27を水平規制部29内に上方から挿入させる。またこのとき、長手幅方向L3で隣り合う位置に装着フレーム22が装着されている場合には、隣り合う位置の装着フレーム22との間で、雄部材33と雌部材34とを水深方向L1に相対的に近接させ、雌部材34内に雄部材33を挿入する。
以上により、装着フレーム22の水平方向の移動が規制される。その後、揚貨装置35による装着フレーム22の支持を解除した後、被装着部材28の鉛直規制部30を船舶本体2に装着させ、装着部材25の水深方向L1の移動を規制することで、装着フレーム22の装着が完了する。
このように、装着フレーム22を船舶本体2に対して水深方向L1に昇降させることで、装着フレーム22を船舶本体2に着脱させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る船舶20によれば、平板6、7が、船舶本体2の舷5側に着脱可能であるので、水深が浅く、平板6、7が水底に接触しうる浅水上においても、平板6、7を船舶本体2から離脱させることで船舶本体2を浮かばせることができる。
また、例えばこの船舶本体2を水上で移動(曳航、航行)させる場合には、平板6、7を船舶本体2から離脱させることで、平板6、7を起因として生じる移動時の流体抵抗の増加(移動速度の低下)を回避することができる。
また、平板6、7が装着フレーム22の底部22aに取り付けられているので、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
さらに、装着フレーム22を船舶本体2に対して水深方向L1に昇降させることで、装着フレーム22を船舶本体2に着脱させることができるので、例えば揚貨装置35により装着フレーム22を着脱させることが可能になる。したがって、岸壁から離れた沖合であっても装着フレーム22および平板6、7を船舶本体2に容易に着脱させることができる。
またこのように、平板6、7を船舶本体2に容易に着脱させることができるので、船舶本体2に対する平板6、7の配置を容易に変更することができる。したがって、入射波が加えられる方向や、期待する船舶本体2の動揺の低減の程度に応じて平板6、7の配置を容易に変更することが可能になり、船舶本体2の動揺をより効果的に低減することができる。
また、緩衝材23が接舷対象21の側面21aに接触することで、船舶本体2と接舷対象21とが接舷するので、船舶本体2の舷5から短手幅方向L2に沿った船舶本体2の外側に平板6、7が突出している場合であっても、接舷対象21の側面21aに平板6、7を接触させることなく、接舷対象21と船舶本体2とを接舷させることができる。したがって、接舷対象21と船舶本体2とを接舷させる際に、接舷対象21の側面21aおよび平板6、7が損傷してしまうのを抑制することができる。
また、装着フレーム22の頂部22cに床面材24が取り付けられているので、接舷対象21と船舶本体2とを接舷させて両者間で人や物資などを往来させるときに、床面材24上を通して円滑に行うことができる。
なお本実施形態では、動揺低減装置3は、緩衝材23および床面材24を備えるものとしたが、これらはなくても良い。
また本実施形態では、平板6、7の内端縁8は、装着フレーム22から、短手幅方向L2に沿った船舶本体2の内側に張り出しているものとしたが、張り出していなくても良い。
また本実施形態では、装着フレーム22は、装着部材25を介して船舶本体2の舷5に着脱可能とされているが、船舶本体2の舷5に着脱可能であれば、本実施形態に示した構成に限られるものではない。
また本実施形態では、平板6、7は、装着フレーム22および装着部材25を介して船舶本体2の舷5側に着脱可能とされているが、船舶本体2の舷5側に着脱可能であれば、本実施形態に示した構成に限られるものではない。
また平板6、7は、船舶本体2の舷5側に着脱可能でなくても良い。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記各実施形態では、浮体本体として船舶本体2を採用したが、水上に浮かぶものであればこれに限られるものではなく、浮体本体として浮桟橋や浮駐車場なども採用することができる。
また、前記各実施形態では、平板6、7は、船舶本体2の短手幅方向L2を向く舷5側に装着されるものとしたが、これに限られるものではなく、浮体本体の長手幅方向(幅方向)L3を向く側面側に装着される構成であっても良い。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1、1A、20 船舶(浮体)
2 船舶本体(浮体本体)
3 動揺低減装置
4 底面
5 舷(側面)
6、7 平板
8 内端縁
9 絞り隙間
10 ビルジ部
11 境界部分
21 接舷対象
21a 側面
22 装着フレーム
22a 底部
22b 外側部
22c 頂部
23 緩衝材
24 床面材
L1 水深方向
L2 短手幅方向(幅方向)

Claims (5)

  1. 水上に浮かぶ浮体本体において幅方向を向く側面側に装着可能な平板を備える動揺低減装置であって、
    前記平板は、前記浮体本体における側面と底面との境界部分よりも水深方向の水底側に、前記境界部分との間に絞り隙間をあけて略水平方向に沿って配置され、
    前記絞り隙間の前記水深方向に沿った距離Aと、前記浮体本体の前記幅方向に沿った幅寸法Bと、の第1比率A/Bは、0.025以上0.1以下となっていることを特徴とする動揺低減装置。
  2. 請求項1記載の動揺低減装置であって、
    前記境界部分と、前記平板において前記幅方向に沿った浮体本体の内側に位置する内端縁と、の間の前記幅方向に沿った距離Cと、前記浮体本体の前記幅方向に沿った幅寸法Bと、の第2比率C/Bは0.05以下であることを特徴とする動揺低減装置。
  3. 請求項1又は2に記載の動揺低減装置であって、
    前記平板は、前記浮体本体の前記側面側に着脱可能であることを特徴とする動揺低減装置。
  4. 請求項3記載の動揺低減装置であって、
    前記浮体本体の前記側面に着脱可能とされた装着フレームを備え、
    前記平板は、前記装着フレームの底部に取り付けられていることを特徴とする動揺低減装置。
  5. 水上に浮かぶ浮体本体と、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の動揺低減装置と、を備えることを特徴とする浮体。
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