JP2012066007A - 差動式キャスタ、及び電動車いす - Google Patents

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Abstract

【課題】アウターロータ型のブラシレスモータに好適な差動式キャスタ、及び電動車いすを提供する。
【解決手段】取付け板51と、取付け板51に回転可能に支持した操舵軸53と、操舵軸53の一端に操舵軸53に交差するように設けたモータホルダ101と、モータホルダ101の軸方向両端側で支持した一対の車輪136と、一対の車輪136にそれぞれ内蔵した電動モータ100と、を備えた差動式キャスタ41において、電動モータ100と操舵軸53との間に、電動モータ100の駆動制御を行う駆動制御基板120を配置したことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、差動式キャスタ、及び電動車いすに関するものである。
従来から、高齢者や身障者等の移動手段として、差動式キャスタを用いて自走可能にした電動車いすが知られている。この電動車いすは、ベース部と、ベース部の上面側に取り付けられたシートと、ベース部の下面側に取り付けられた差動式キャスタと、を備えている(例えば、特許文献1参照)。そして、電動車いすは、シートのアームレストに設けられた操作レバーを操作することで、差動式キャスタを回転駆動させ、自走するようになっている。
差動式キャスタは、鉛直軸を中心に回転可能に支持された主軸と、主軸の下端において主軸の軸方向に直交する方向(水平方向)に沿って設けられた副軸と、副軸の軸方向両端側で、副軸に回転可能に支持された一対の駆動輪と、を備え、各駆動輪に内蔵された電動モータにより、各駆動輪が独立して駆動するようになっている。また、この差動式キャスタでは、主軸及び副軸の軸方向に直交する方向を中心軸として副軸を主軸に対して揺動可能とし、床面(走行路面)の凹凸に倣って差動式キャスタを揺動させる構成も知られている。さらに、電動モータとしてはブラシを用いて給電を行う、所謂ブラシ付インナロータが用いられている。
特開2008−136837号公報
ところで、インナロータは、アウターロータと比較して回転トルクが小さくなるので、上述の従来技術にあっては減速機構を介して駆動輪を駆動させている。このため、減速機構を用いる分、差動式キャスタが大型化してしまう。また、ブラシ付モータを用いるとブラシレスモータと比較して高精度にモータの回転制御を行うことが困難であり、運転性能の優れた電動車いすを提供しにくい。このようなことから、ブラシ付インナロータに代えてアウターロータ型のブラシレスモータを採用することが考えられる。
ブラシレスモータを採用する場合、ステータに巻装されているコイルへの給電に、スイッチング素子等を備えた制御基板が必要になる。ここで、制御基板とコイルとを電気的に接続するために導線が必要になり、この導線を配索させるために設計上のレイアウトに制約ができてしまうとともに、導線を用いる分コストが嵩んでしまうという課題がある。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、アウターロータ型のブラシレスモータに好適な差動式キャスタ、及び電動車いすを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、取付け板と、前記取付け板に回転可能に支持した主軸と、前記主軸の一端に前記主軸に交差するように設けた副軸と、前記副軸の軸方向両端側で支持した一対の駆動輪と、前記一対の駆動輪にそれぞれ内蔵した電動モータと、を備えた差動式キャスタにおいて、前記電動モータと前記主軸との間に、前記電動モータの駆動制御を行う駆動制御基板を配置したことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記副軸を、前記主軸の一端に揺動可能に設けるとともに、前記駆動制御基板の前記主軸に対応する部位に、この主軸との干渉を避ける回避部を形成したことを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記駆動制御基板を前記副軸の周囲を取り囲むようにU字状に形成し、これによって形成される凹部を前記回避部として設定したことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記駆動制御基板と前記電動モータとの間に、前記駆動制御基板と前記電動モータとの間を仕切る熱遮蔽部を設けたことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記駆動制御基板と前記熱遮蔽部とを間隙を空けて配置し、前記間隙が前記電動モータ及び前記駆動制御基板で発生した熱を外部へ放熱する放熱流路を構成したことを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記駆動制御基板に、外部からの出力信号を無線により受信するアンテナ部を設けたことを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記電動モータ及び前記駆動制御基板に電力を供給する電力供給線を設け、前記電力供給線に、外部から前記駆動制御基板に向けて送信される出力信号を重畳することを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、架台と、前記架台の上方に設けられ、使用者が着座するシートと、前記架台の下方に設けられ、前記架台を走行可能とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の差動式キャスタと、を備え、前記差動式キャスタを、前記取付け板を介して前記架台に固定したことを特徴とする。
本発明に係る差動式キャスタによれば、電動モータと主軸との間に駆動制御基板を配置することで、電動モータと駆動制御基板とを電気的に接続する導線等の配索経路を可能な限り短縮することができる。そのため、例えば差動式キャスタの外部に駆動制御基板を設け、この駆動制御基板まで導線を引き回す場合に比べて、導線の引き回しの複雑化を防止して、電動モータ周辺のレイアウト性を向上できる。また、導線を短縮することで、差動式キャスタの小型化、及び低コスト化を図ることもできる。その結果、アウターロータ型のブラシレスモータに好適な差動式キャスタを提供できる。
また、本発明に係る電動車いすによれば、上記本発明の差動式キャスタを備えているため、小型化及び低コスト化を図り、運転性能に優れた電動車いすを提供できる。
実施形態における電動車いすの側面図である。 実施形態における電動車いすの正面図である。 実施形態における電動車いすの底面図である。 実施形態における差動式キャスタの正面図である。 実施形態における差動式キャスタの断面図である。 図5のA−A線に沿う断面図である。 実施形態におけるモータホルダの上面図である。 実施形態におけるモータホルダの底面図である。 図5のB−B線に沿う断面図である。
(電動車いす)
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は電動車いすの側面図であり、図2は正面図、図3は底面図である。なお、以下の説明における前後上下左右等の向きは、特に記載が無ければ電動車いすにおける向きと同一とする。
図1〜図3に示すように、電動車いす10は、ベース部(架台)11と、ベース部11の上方に設けられた搭乗部12と、ベース部11及び搭乗部12の間に設けられた昇降機構13と、ベース部11の下方に設けられた走行機構14と、を主に有している。
(搭乗部)
搭乗部12は、シート21と、シート21の下方に配置された一対のフットレスト22と、を備えている。
シート21は、使用者の臀部を支持するシートクッション23と、シートクッション23の後端部から上方へ延在して使用者の腰部及び背部を支持するシートバック24と、シートバック24の左右両側に設けられた一対のアームレスト25と、を備えている。
各アームレスト25は、シートバック24の上下方向中途部から前方へ延在し、後端部を支点にして上下方向に傾動可能に支持されている。また、一対のアームレスト25のうち、右側のアームレスト25には、電動車いす10を操作するためのコントローラ26が配設されている。コントローラ26は、電源のON/OFFを切り替えたり、電動車いす10を静止位置で回転させたり、シート21を昇降させたりするボタン等が配設された操作パネル(不図示)を有している。さらに、コントローラ26は、電動車いす10の移動方向及び速度を入力可能な操作レバー26aを備えている。なお、コントローラ26には、図示しないアンテナが設けられ、コントローラ26(操作レバー26a)の操作に応じた情報が後述する制御装置や駆動制御基板120に向けて無線により送信されるようになっている。
シートクッション23の前端部における左右両側には、一対のフットレストフレーム27が取り付けられている。各フットレストフレーム27は、シートクッション23の前端部から下方に向けて延在し、その下端部分にフットレスト28が取り付けられている。フットレスト28は、使用者の足部を支持するための板状の部材であり、左右方向に沿って延在している。具体的に、フットレスト28は、一端側がフットレストフレーム27にそれぞれ片持ち状に支持され、他端側が対向するフットレストフレーム27に向けて延在している。また、前後方向において、フットレスト28は、前方にかけて上方に向けて傾斜するように配置されている。
ベース部11は、図3に示すように、上下方向から見て長方形状の本体部11aと、本体部11aの前端部における左右両側から前方に向けて突出する一対の小径円弧部11bと、本体部11aの後端部から後方に向けて突出する大径円弧部11cと、で構成されている。ベース部11の下面には、ベース部11の剛性を高めるための複数の梁部11dが配索されている。なお、ベース部11上には、後述する差動式キャスタ41や昇降機構13等の各電装品に給電するためのバッテリ(不図示)や、コントローラ26からの出力信号に基づいて各電装品を統括的に制御する制御装置(不図示)が搭載されている。
また、図1,図2に示すように、ベース部11における左右方向中央部には、一対のC型チャネル29が固定されている。C型チャネル29は、下面がベース部11の本体部11aに固定されるとともに、開口部同士を対向させた状態で前後方向に延在している。さらに、左右方向において対向するC型チャネル29の間であって、ベース部11における中央部よりも前側には貫通孔11eが形成されている。そして、この貫通孔11eを下側から覆うように後述するリニアアクチュエータ30を支持する支持フレーム31が設けられている。
(昇降機構)
昇降機構13は、シート21を昇降させるリニアアクチュエータ30と、C型チャネル29及びシート21を連結するXリンク32と、を有している。
図1に示すように、リニアアクチュエータ30は、例えばボールネジ式のリニアアクチュエータであって、ハウジング35内に収容されたモータ36(図3参照)と、モータ36の回転軸と直交するように配置された外筒37と、外筒37内に同軸上に配置されるとともに、図示しないギヤを介してモータに連結されたネジナット(不図示)と、外筒37内でネジナットに羅合されたボールネジ38と、を備えている。すなわち、リニアアクチュエータ30は、モータ36が回転駆動することで、ネジナットが回転してボールネジ38が外筒37内を進退可能に構成されている。そして、リニアアクチュエータ30は、ハウジング35が上述した支持フレーム31に連結される一方、ボールネジ38の上端側がシートクッション23に連結され、上方にかけて後方に向けて傾斜した状態で配置されている。
Xリンク32は、シート21の左右に一対設けられ、中央部でリンク軸33を介して相対回転可能に連結された2つのリンクバー34a,34bによりそれぞれ構成されている。一方のリンクバー34aの上端は、シートクッション23の後部で回転可能に連結される一方、下端はC型チャネル29の前部で回転可能に連結されている。また、他方のリンクバー34bの上端は、シートクッション23の前部で回転可能に連結される一方、下端はC型チャネル29の後部で回転可能に連結されている。さらに、リンクバー34aの下端及びリンクバー34bの上端は、図示しないガイドによってそれぞれ前後方向に沿って移動可能に構成されている。
(走行機構)
図3に示すように、走行機構14は、3つの差動式キャスタ41と、2つのフリーキャスタ42と、で構成されている。各差動式キャスタ41のうち、2つの差動式キャスタ41a,41bは、ベース部11の前側に形成された一対の小径円弧部11bにそれぞれ配置される一方、1つの差動式キャスタ41cは、大径円弧部11cにおける左右方向中央部に配置されている。この場合、上下方向から見て、各差動式キャスタ41a〜41cの軸線C(後述する操舵軸53の軸線)同士を結んでなる三角形Sは、差動式キャスタ41a,41b間の直線を底辺とし、差動式キャスタ41a,41b、及び差動式キャスタ41c間の直線を斜辺とした二等辺三角形となる。そして、ベース部11上において、上述したリニアアクチュエータ30の軸線が三角形Sの内接円の中心(三角形Sの重心)を通るように設計されている。また、この場合、リニアアクチュエータ30の軸線方向は、シート21に着座する使用者の椎骨の配列方向に略一致するように設定されている。
このように、リニアアクチュエータ30の軸線方向を、シート21に着座する使用者の椎骨の配列方向に略一致させることで、使用者の荷重がシート21の後寄りに作用することになる。また、シートバック24により使用者は背部から保持されるため、使用者の荷重が作用する位置は、着座位置から前方に移動することはあっても、後方に移動することはない。そのため、差動式キャスタ41a〜41cのレイアウトを前後方向に長い三角形Sとして、三角形Sの重心がベース部11の前側に位置する場合であっても、差動式キャスタ41a〜41c及びフリーキャスタ42によってシート21に作用する荷重を安定して支持できる。そのため、電動車いす10の左右方向の幅を縮小した上で、電動車いす10の姿勢を安定させることができる。
図1に示すように、フリーキャスタ42は、ベース部11(本体部11a)の後部において、差動式キャスタ41cを左右方向で挟むように配置されている。また、フリーキャスタ42は、サスペンション部材43を介してベース部11に取り付けられている。
サスペンション部材43は、上部ブラケット44及び下部ブラケット45と、各ブラケット44,45間に配置された支柱46と、支柱46の周囲を囲むように配置されたスプリング47と、を備えている。支柱46は、下端側が下部ブラケット45に固定される一方、上端側が上部ブラケット44の貫通孔(不図示)を貫通して上部ブラケット44の上面側でストッパ48に保持されている。また、スプリング47は、各ブラケット44,45に挟持されるように配置され、各ブラケット44,45を離間させる方向に付勢している。すなわち、サスペンション部材43は、支柱46が上部ブラケット44の貫通孔内を移動することにより、各ブラケット44,45が接近離間するように構成されている。そして、サスペンション部材43は、上部ブラケット44がベース部11の下面に固定される一方、下部ブラケット45にフリーキャスタ42が回転可能に支持されている。なお、上下方向から見てベース部11における支柱46と重なる位置(上部ブラケット44の貫通孔と重なる位置)には、支柱46との干渉を防止する図示しない貫通孔が形成されている。
(差動式キャスタ)
次に、本実施形態における差動式キャスタについて説明する。図4は差動式キャスタの正面図であり、図5は断面図である。なお、上述した3つの差動式キャスタ41a〜41cはともに同一の構成であるため、以下の説明では一の差動式キャスタ41について説明する。
図4,図5に示すように、差動式キャスタ41は、ベース部11に取り付けるための取付け板51を備えている。取付け板51は、ベース部11に形成された貫通孔11f内に挿入されるカラー部51aと、カラー部51aの下端から径方向外側に向けて張り出す外フランジ部51bと、カラー部51aの上端から径方向内側に向けて張り出す内フランジ部51cと、を備えている。そして、外フランジ部51b及びベース部11がボルト(不図示)により締結されることで、差動式キャスタ41がベース部11に固定されている。
取付け板51のカラー部51a内には、2つの軸受52を介して差動式キャスタ41の操舵軸(主軸)53が回転可能に支持されている。
操舵軸53は、軸線C方向が上下方向に一致した状態で配置されている。具体的に、軸受52に支持される軸本体部53aと、軸本体部53aの上部に一体的に形成されて軸本体部53aよりも外径が縮小した縮径部53bと、軸本体部53aの下部に一体的に形成されて上下方向から見て矩形状に形成された矩形軸部53cと、により構成されている。
図6は図5のA−A線に沿う断面図である。
図5,図6に示すように、軸本体部53aには、軸受52を間に挟んで両側にストッパ54,55が固定され、操舵軸53の軸線C方向への移動を規制している。また、軸線C方向から見て、軸本体部53aの外周面には、軸本体部53aの径方向内側に向けて切り込まれた一対の溝部56が、軸線C方向に沿って延在している。これら溝部56は、後述する電動モータ100に電力を供給するための電力供給線(正極側供給線57a及び負極側供給線57b)を案内するためのものであって、軸本体部53aの周方向で180度異なる位置に形成されている。
(スリップリング)
ここで、図4,図5に示すように、縮径部53bにはスリップリング61が取り付けられている。スリップリング61は、上下方向(軸線C方向)で分割構成されたケーシング62(上側ケーシング62a及び下側ケーシング62b)と、上側ケーシング62a及び下側ケーシング62bに挟持された台座63と、台座63及び上側ケーシング62aの間に配置された正極側端子部64aと、台座63及び下側ケーシング62bの間に配置された負極側端子部64bと、を備えている。
下側ケーシング62bは、有底筒状に形成され、そのエンド部65には縮径部53bが挿通される貫通孔66が形成されている。この貫通孔66の周縁部には下方に沿って延在する首部67が形成されている。この首部67は、ベース部11の貫通孔11f内に挿入されるとともに、上述した取付け板51のカラー部51aに外嵌されている。また、下側ケーシング62bの側壁70には、下側ケーシング62の径方向に沿って貫通する貫通孔160が、周方向に沿って複数形成されている。
台座63は、アルミニウム等からなるリング状の部材であり、その外周側が下側ケーシング62における側壁70の上面に支持されている。
上側ケーシング62aは、下側ケーシング62bよりも外径が小さい有底筒状に形成され、その開口縁には径方向外側に張り出す外フランジ部68が形成されている。そして、この外フランジ部68と、上述した下側ケーシング62bの側壁70と、の間に台座63の外周側を挟持した状態で、ケーシング62及び台座63が固定されている。また、上側ケーシング62aの側壁69には、径方向に沿って貫通する貫通孔161が、周方向に沿って複数形成されている。
ここで、負極側端子部64bは、回転端子71及び摺接端子72を備えている。回転端子71は、インシュレータリング73の外周面に電極部74が設けられたものである。インシュレータリング73は、絶縁材料からなる円筒形状のものであり、縮径部53bにおける下部に圧入固定され、下側ケーシング62bの径方向内側に配置されている。
電極部74は、インシュレータリング73の周方向における略全周に亘って形成され、周方向における一部には磨耗粉排出用のスリット(不図示)が軸線C方向に沿って形成されている。また、電極部74の下縁部の周方向における一部には、負極側供給線57bが接続されている。負極側供給線57bは、回転端子71から下方に引き出されて軸本体部53aにおける一方の溝部56(図6参照)内に収容されている。
摺接端子72は、ホルダステー75を備えている。ホルダステー75は、樹脂材料等からなる略円板状のものであり、台座63における下面に支持されている。ホルダステー75の下面には、ブラシホルダ76が4つ固定されている。ブラシホルダ76は真鋳等で直方体の箱状に形成されたものであって、長手方向がホルダステー75の径方向に沿うように放射状(回転端子71の周方向に沿って等間隔)に配置されている。ブラシホルダ76には、それぞれブラシ77が図示しないスプリング(付勢手段)を介して付勢された状態で出没可能に内装されている。
このように、ブラシ77がスプリングによって回転端子71の電極部74に向けて付勢されているため、ブラシ77の先端部を径方向外側から電極部74の外面形状に倣って常に摺接させることができる。また、複数のブラシ77を摺接可能に設けることで、回転端子71と摺接端子72とを確実に摺接させ、安定した通電が可能となり、SN比(signal−noise ratio)を向上できる。なお、ブラシ77は、1個以上であれば、4個に限られない。また、ブラシ77を複数個設ける場合には、各ブラシ77を回転端子71の周方向に沿って等間隔に配置することが好ましい。
また、ホルダステー75には、バスバー(不図示)が設けられ、ピグテール(不図示)を介して各ブラシ77と電気的に接続されている。そして、バスバーには、電力供給線80が接続されている。電力供給線80は、下側ケーシング62bの側壁70に形成された貫通孔160からケーシング62b外に引き出されてバッテリの負極に接続されている。すなわち、本実施形態の負極側端子部64bは、バッテリと負極側端子部64bとを接続する電力供給線80が、下側ケーシング62bから径方向外側(左右方向)に向けて引き出されている。
一方、正極側端子部64aは、負極側端子部64bと同様の構成からなる回転端子78及び摺接端子79を備え、負極側端子部64bを上下反転した状態で、台座63の上面側に配置されている。具体的に、回転端子78のインシュレータリング81は、縮径部53bにおける上部に圧入固定され、上側ケーシング62aの径方向内側に配置されている。
電極部82は、インシュレータリング81の周方向における略全周に亘って形成され、周方向における一部には磨耗粉排出用のスリット(不図示)が形成されている。また、電極部82の上縁部の周方向における一部には、正極側供給線57aが接続されている。正極側供給線57aは、各回転端子71,78のインシュレータリング73,81に形成された貫通孔83,84を通って下方に引き回され、軸本体部53aにおける他方の溝部56(図6参照)内に収容されている。
摺接端子79のホルダステー85は、台座63の上面に支持されている。ホルダステー85の上面には、ブラシホルダ86が4つ固定されている。ブラシホルダ86には、それぞれブラシ87が図示しないスプリングを介して付勢された状態で出没可能に内装され、その先端部が回転端子71の電極部74に径方向外側から摺接した状態になっている。
また、各ブラシ86は、ピグテール(不図示)を介してホルダステー85に設けられた図示しないバスバーに電気的に接続されている。そして、バスバーには、電力供給線88が接続されている。電力供給線88は、上側ケーシング62aの側壁69に形成された貫通孔161からケーシング62a外に引き出されてバッテリの正極に接続されている。すなわち、本実施形態の正極側端子部64aは、バッテリと正極側端子部64aとを接続する電力供給線88が、上側ケーシング62aから径方向外側(左右方向)に向けて引き出されている。
このように、差動式キャスタ41の縮径部53bに回転端子71,78及び摺接端子72,79が一体的に設けられることで、本実施形態のスリップリング61が差動式キャスタ41と一体的に構成されている。この場合、ケーシング62の上下方向にバッテリとスリップリング61とを電気的接続するための端子等は設けられていない。
また、上側ケーシング62aのエンド部89における径方向中央部には、貫通孔91が形成され、上述した操舵軸53(縮径部53b)の上端部は貫通孔91の内側に位置している。縮径部53bの上端部は、縮径部53bよりもさらに縮径され、ここにセンサマグネット92が取り付けられている。センサマグネット92は、操舵軸53の回転角度を検出するためのエンコーダ93の一方を構成するものである。そして、上側ケーシング62aには、エンコーダ93の他方を構成するセンサ基板94が貫通孔91を覆うように配置されている。また、センサ基板94は、リード線90を介してベース部11上に設けられた制御装置に接続されている。センサ基板94は、センサマグネット92から発生する磁界の変化を操舵軸53の位置情報として検出し、所定の波形の信号を制御装置に出力するようになっている。制御装置は、センサ基板94からの出力信号に基づいて操舵軸53の回転角度を検出する。
上述した操舵軸53における軸本体部53a及び矩形軸部53cは、ハウジング95内に収容されている。このハウジング95は、左右方向を軸方向とした円筒形状のものであり、その上半部には上方(径方向外側)へ突出する角柱形状のボス部96が形成されている。
また、ハウジング95におけるボス部96の内面側には、ハウジング95の開口部115を閉塞するように遮蔽板(熱遮蔽部)116が設けられている。この遮蔽板116は、金属等からなる平板状の部材であり、外周縁がハウジング95の内面形状に倣った形状をなしている。遮蔽板116は、電動モータ100と、後述する駆動制御基板120との間を左右方向で仕切っており、電動モータ100で発生した熱を遮蔽、及び放熱するようになっている。遮蔽板116には、ボス部96の外面側からビス150(図4参照)が羅合されている。また、遮蔽板116の外周縁には、操舵軸53側に切り起こされた取付片117が形成されている。この取付片117には、ハウジング95の外側からビス151(図4参照)が羅合されている。
ボス部96のエンド部112には、内径が操舵軸53の軸本体部53aの外径よりも大きい貫通孔97が形成され、この貫通孔97内に操舵軸53が遊挿されている。
矩形軸部53cは、前後方向に長い矩形状に形成され、その下部には軸線C方向に直交する方向(前後方向)に向けて貫通する貫通孔98が形成されている。また、矩形軸部53cの下端面には、貫通孔98に連通する連通孔99が形成されている。そして、矩形軸部53cには、左右方向両側で電動モータ100をそれぞれ支持するモータホルダ(副軸)101が回動可能に支持されている。
(モータホルダ)
図7は、モータホルダの上面図であり、図8は底面図である。
図5,図7,図8に示すように、モータホルダ101は筒形状の部材であり、互いに同一の構成からなる第1ホルダ102a及び第2ホルダ102bにより左右方向で分割構成されている。以下の説明では、第1ホルダ102a及び第2ホルダ102bをそれぞれ区別する必要がない場合には、これら第1ホルダ102a及び第2ホルダ102bをまとめてホルダ102として説明する。
ホルダ102は、電動モータ100の後述するステータ103が圧入される圧入筒部104を備えている。圧入筒部104の軸方向一端側には、径方向外側に向けてフランジ部105が形成されている。そして、フランジ部105の軸方向一端面には、外周面が4つの平面に形成された角筒部107が形成されている。
角筒部107は、フランジ部105に対して前後上下部分が縮小するように形成されている。モータホルダ101は、各ホルダ102の角筒部107同士を突き合わせて組み付けられるようになっている。具体的に、角筒部107は、フランジ部105における軸方向一端面の前後上下から軸方向(左右方向)に沿って延在する4つの壁部108a〜108dにより構成されている。各壁部108a〜108dのうち、下壁部108aは、上下方向から見てフランジ部105から操舵軸53の軸線C位置まで延在し、その先端部には半円状の切欠き部109が形成されている。各壁部108a〜108dのうち、前後方向一方側の側壁部108bは、下壁部108aよりも長く形成され、また前後方向他方側の側壁部108cは下壁部108aよりも短く形成されている。さらに、上壁部108dは、下壁部108aよりも短く形成されている。また、角筒部107内は、一端側が圧入筒部104の内径に比べて縮径され、他端側が圧入筒部104の内径とほぼ同径に形成されている。
このように構成された各ホルダ102は、上述した遮蔽板116の中央部に形成された貫通孔118内に外側(ハウジング95の開口部115側)からそれぞれ挿入され、フランジ部105が遮蔽板116に突き当たった状態で組み付けられている。具体的に、ホルダ102は、第1ホルダ102aの側壁部108b及び第2ホルダ102bの側壁部108cと、第1ホルダ102aの側壁部108c及び第2ホルダ102bの側壁部108bと、を突き合わることで組み付けられている。この際、ホルダ102の下壁部108a同士は、上下方向から見て操舵軸53の軸線C位置で突き合わされるとともに、下壁部108aの切欠き部109同士が組み合わさって円形の貫通孔110を構成している。また、各ホルダ102の上壁部108d間には左右方向に沿って間隔が設けられ、この間隔が角筒部107内に連通する矩形孔111を構成している。
なお、第1ホルダ102a及び第2ホルダ102同士は、各ホルダ102の側壁部108bから上壁部108d及び下壁部108aのそれぞれに向けて、軸線C方向に直交する方向(前後方向)から図示しないビスが羅合されることで固定されている。すなわち、モータホルダ101は、ホルダ102の組み付け方向(左右方向)に直交する方向(前後方向)においてビスにより固定されている。これにより、モータホルダ101の軸方向における長さを短縮できる。
上述した矩形孔111には、角筒部107内に向けて操舵軸53の矩形軸部53cが挿入されている。また、ホルダ102における側壁部108bの中央部には、前後方向に貫通する貫通孔112(図7参照)が形成されている。この貫通孔112は、矩形軸部53cの貫通孔98に前後方向から見て重なるように形成されている。そして、各ホルダ102a,102bにおける側壁部108bの貫通孔112と、矩形軸部53cの貫通孔98と、を貫通するようにピン113が挿入されることで、モータホルダ101がピン113の軸線回り(操舵軸53の軸線Cに直交する方向)に揺動可能に支持されている。ピン113は、矩形軸部53cの連通孔99内に羅合された止めネジ(不図示)により下方から押圧固定されている。
(電動モータ)
図5に示すように、モータホルダ101の軸方向他端側(圧入筒部104側)は、それぞれハウジング95の開口部115よりも外方へ突出し、この突出部分において電動モータ100がそれぞれ支持されている。
電動モータ100は、いわゆるアウターロータ型のブラシレスモータであって、ステータ103と、ステータ103の外側でステータ103に対して回転可能とされたロータ121と、を備えている。
ステータ103は、円環状に形成されたステータコア122を有し、上述したホルダ102の圧入筒部104に圧入され、フランジ部105においてボルト123により締結固定されている。ステータコア122は、磁性材料の金属板を軸方向に積層したものであって、コイル124を巻装するための複数のティース125が径方向外側に向かって突設されている。これらティース125は、周方向に等間隔で放射状に配設され、各々絶縁材であるインシュレータ126が装着されている。コイル124は、このインシュレータ126上にU相、V相、W相の3相に対応して巻装されている。
ロータ121は、車軸129に固定された有底筒状のロータヨーク127を備えている。ロータヨーク127は、差動式キャスタ41のホイールの役割をなし、その周壁131には、内周面側に複数のマグネット132が周方向に磁極が交互となるように設けられている。ロータヨーク127の開口部側には、周壁131の外径が縮小する段差部133が形成され、この段差部133がハウジング95の開口部115内に挿入されている。
車軸129は、軸方向一端側がロータヨーク127のエンド部128に固定される一方、他端側が上述したホルダ102内に設けられた軸受134,135に回転可能に支持されている。
ロータヨーク127の周壁131には、床面等に接地する車輪(駆動輪)136がリム137を介して固定されている。この車輪136は、前後方向から見た断面の外周形状が曲面に形成されている。具体的に、曲率半径が左右方向から見た車輪136の半径と同等に形成された曲面部136aと、曲面部136の周方向両端がR面取りされた面取り部136bと、で構成されている。
また、上述した遮蔽板116の上部には、左右方向に貫通する貫通孔138が形成されている。そして、遮蔽板116における電動モータ100と反対側の面には貫通孔138を覆うようにセンサ基板139が設けられている。
センサ基板139上には、ホール素子141や回転角度検出回路(不図示)等が実装されている。ホール素子141は、貫通孔138を通じてロータヨーク127内を臨むように配置され、ロータヨーク127に設けられたマグネット132にロータヨーク127の径方向で対向配置されている。ホール素子141は、マグネット132から発生する磁界の変化を車軸129の位置情報として検出し、所定の波形の信号を回転角度検出回路に出力するようになっている。回転角度検出回路は、ホール素子141からの出力信号に基づいて車軸129の回転角度を検出する。
図9は図5のB−B線に沿う断面図である。
ここで、図5,図9に示すように、ハウジング95内において、上述した遮蔽板116を間に挟んで電動モータ100の反対側(操舵軸53側)には、電動モータ100の駆動制御を行う駆動制御基板120が設けられている。この駆動制御基板120は、モータホルダ101を下方から取り囲むU字状(馬蹄形状)に形成されている。すなわち、駆動制御基板120における左右方向から見て操舵軸53と重なる位置には、凹状の回避部142が形成されている。この回避部142は、駆動制御基板120の上端縁から下方に向けて矩形状に切り欠かれてなり、その幅は、モータホルダ101の外径よりも大きく構成されている。回避部142は、ピン113回りの差動式キャスタ41の揺動時に操舵軸53との干渉を防止し得るようになっている。
また、駆動制御基板120は、遮蔽板116側の面が遮蔽板116の取付片117に当接している。すなわち、遮蔽板116の取付片117は、駆動制御基板120の基板ステーの機能も兼ねている。また、駆動制御基板120は、遮蔽板116との間にスペーサ143を挟んだ状態でボルト152によって締結固定されている。この場合、駆動制御基板120と遮蔽板116との間の空間は、ボス部96の貫通孔97を通って外部に連通し、電動モータ100から遮蔽板116等に伝達された熱を外部へ放熱する放熱流路Kを構成している。
駆動制御基板120には、上述したコイル124の各相の端末部(不図示)が電気的に接続されている。駆動制御基板120は各コイル124への通電の切換えを行うものであって、上述したスリップリング61から引き回される一対の供給線57a,57bが接続されている。具体的に、上述した供給線57a,57bは、軸本体部53aの溝部56を通ってそれぞれモータホルダ101の角筒部107まで引き回された後、連通孔99を通ってモータホルダ101とハウジング95との内側空間に案内されている。この内側空間において、一対の供給線57a,57bは、それぞれ2本ずつに分岐され、そのうちの1本ずつが一方の駆動制御基板120に接続され、残りの1本ずつが他方の駆動制御基板120に接続されている。
駆動制御基板120における遮蔽板116と反対側の面には、複数のスイッチング素子144が実装されている他、スイッチング素子144のオン/オフを制御する制御部145等が実装されている。
スイッチング素子144は、FET(Field Effect Transistor;電界効果型トランジスタ)等のトランジスタとFET(トランジスタ)のドレイン−ソース間の逆流を防止するダイオードとをモータ駆動電源(不図示)に対して並列に接続した構成を有している。FETとしてはベアチップが用いられ、このベアチップを樹脂モールドすることによって、FETの占有スペースの縮小化を図っている。スイッチング素子144は相毎のHブリッジ回路を形成し、それぞれオン/オフに切り換わることによって、各コイル124に供給する電流が相毎に切り換わるようになっている。また、駆動制御基板120におけるスイッチング素子144と反対側(駆動制御基板120における遮蔽板116に対向する面)には、駆動制御基板120に伝熱される熱を放熱するヒートシンク(不図示)が設けられている。
また、各電動モータ100に対応して設けられた駆動制御基板120のうち、何れか一方の駆動制御基板120には、コントローラ26のアンテナから送信される信号を受信するアンテナ146が設けられている。アンテナ146は、信号線(不図示)を介して両駆動制御基板120の制御部145に接続されている。
制御部145は、CPU等からなり、アンテナ146で受信した信号に基づいて、例えば操作レバー26aの傾斜方向や傾斜角度を演算するとともに、操作レバー26aの操作量に応じて各電動モータ100の回転数、回転数の比、回転方向を演算する。制御部145は、この演算結果に応じて各電動モータ100を駆動させるスイッチング素子144を制御することで、各電動モータ100ごとに独立して回転制御できるようになっている。なお、スイッチング素子144及び制御部145は、駆動制御基板120上において回避部142を間に挟んで対向する位置に配置され、スイッチング素子144で発生する熱が制御部145に伝わり難くなっている。
(作用)
次に、上述した電動車いす10の作用について説明する。
電動車いす10を使用するときは、一対のフットレスト15のそれぞれに足を載せ、シート3に座った後、コントローラ26を操作して電源を入れる。
電動車いす10を操縦するときは、移動したい方向に操作レバー26aを傾倒させる。操作レバー26aは、初期状態で中立位置にあり、各差動式キャスタ41は車輪136が前方に向いた姿勢で停止している。そして、操作レバー26により入力された情報が差動式キャスタ41の駆動制御基板120に向けて無線により送信される。例えば、操作レバー26を前方に傾倒させときは、駆動制御基板120の制御部145が各電動モータ100を同じ回転速度(回転比=1)で、かつ前進する方向に正転させる。電動モータ100の回転速度は、操作レバー26aの傾斜角度に合わせて変化させる。すなわち、制御部145の演算結果から、操作レバー26aの傾斜角度が小さいと判定されたときは、電動モータ100の回転速度を小さくする。これに対して、傾斜角度が大きいと判定されたときは、電動モータ100の回転速度を大きくする。そして、電動モータ100のロータ121が回転することで各差動式キャスタ41が駆動し、これら差動式キャスタ41の駆動に従動してフリーキャスタ42が回転することで電動車いす10が前進する。電動車いす10を後退させるときは、操作レバー26aを後ろ向きに傾倒させる。電動モータ100が逆転する他は前進時と同様の動作をする。
また、電動車いす10を右旋回させるときは、操作レバー26aを右に傾倒させる。制御部145は、各差動式キャスタ41のうち、左側にある差動式キャスタ41aの電動モータ100の回転数が操作レバー26aの傾斜角度に応じた所定の回転数になるように、かつ右側にある差動式キャスタ41bの電動モータ100の回転数がゼロ又は左側の差動式キャスタ41aの電動モータ100より小さい回転数になるように、回転数及び回転比を演算する。左側の差動式キャスタ41aの電動モータ100の回転方向は、前進時と同じ正転方向である。左側の差動式キャスタ41aの車輪136が所定の回転数で回転するのに対して、右側の差動式キャスタ41bの車輪136は殆ど回転しないので、各差動式キャスタ41a,41bの車輪136の間に回転差が生じ、差動式キャスタ41a,41bが操舵軸53を軸線C回りに回転し、電動車いす10が右側に旋回する。なお、後側にある差動式キャスタ41cについては、各電動モータ100を同じ回転数、または右側の電動モータ100の回転数が左側の電動モータ100より小さい回転数で、かつ前進する方向に正転させる。また、電動車いす10を左旋回させるときは、操作レバー26aを左に傾倒させる。各差動式キャスタ41の電動モータ100の動作が逆転する他は右旋回時と同様の動作をする。
また、本実施形態の差動式キャスタ41は、モータホルダ101が操舵軸53に対して回動可能に構成されているので、床面の凹凸に倣って車輪136が揺動することになる(例えば、図5中鎖線参照)。そのため、車輪136が確実に床面に接地し、車輪136が適正なグリップ力を得ることができるので、安定した走行が可能となる。
また、車輪136の外周面が曲率半径Rの曲面部136aを構成しているので、外周面を平面形状に形成した場合に比べて床面との接触面積を低減できる。そのため、床面との摩擦抵抗を低減でき、スムーズで安定した走行が可能となる。また、車輪136は床面との接点から全方向に亘って均等に変形し、車輪136に作用する摩擦抵抗を均等に分散できる。この場合、車輪136における床面との接触面が略円形となり、より安定した走行が可能となる。
さらに、電子車いす10のシート21の高さを調整するときは、コントローラ26を操作して、設定したい高さを入力する。すると、コントローラ26により入力された情報が制御装置に向けて送信される。制御装置はコントローラ26から出力される信号に基づいて、リニアアクチュエータ30のストローク量やシート21の昇降量を演算し、これに基づいてリニアアクチュエータ30のモータ37の回転数や回転方向を演算する。この演算結果に基づいてモータ37が回転駆動することで、外筒37内のネジナットが回転し、ボールネジ38が外筒37内を進退移動する。例えば、シート21の高さを現時点より高くする場合には、ボールネジ38が外筒37から進出することでシート21が上方へ押し上げられる(図1中鎖線参照)。すると、Xリンク32のリンクバー34a,34bが回動するとともに、リンクバー34aの下端及びリンクバー34bの上端が、図示しないガイドによってそれぞれ後方に移動する。これにより、リンクバー34a,34bが起き上がるように移動することで、シート21を支持しつつ、リニアアクチュエータ30とともにシート21を上昇させることができる。なお、シート21を下降させる場合には、ボールネジ38を外筒37へ退出させることで、上述と逆の動作が行われてシート21が下降する。
このように、本実施形態では、縮径部53bに圧入固定された回転端子71,78と、回転端子71,78の径方向外側から回転端子71,78の電極部74,82の外周面に摺接可能な摺接端子72,79と、を備えている構成とした。
この構成によれば、回転端子71,78と摺接端子72,79とを径方向で摺接させることで、両端子を軸方向で摺接させる場合に比べて、スリップリング61の軸方向における長さを縮小できる。したがって、スリップリング61の小型化が可能となる。
特に、本実施形態によれば、バッテリとスリップリング61とを電気的に接続する電力供給線80,88が、摺接端子72,79から径方向外側に向けて引き出されているため、従来のように外部接続端子が軸方向に突出している場合に比べて軸方向における長さをより縮小できる。
さらに、縮径部53bの端部に直接エンコーダ93を取り付けることで、スリップリングに噛合されたギヤ等の回転角度を検出する場合に比べて、部品点数の削減を図り、スリップリング61の低コスト化を実現できるとともに、エンコーダ93による検出精度を向上できる。
さらに、本実施形態の差動式キャスタ41は、上述したスリップリング61を介して給電を行うことで、差動式キャスタ41を同一方向に連続回転させた場合であっても、供給線57a,57bの捩れを防止することができる。このため、供給線57a,57bの捩れによる断線を防止することができ、信頼性の高い差動式キャスタ41を提供することが可能になる。
また、操舵軸53の上端部分(縮径部53b)にスリップリング61が一体的に設けられているため、別体のスリップリングを差動式キャスタに取り付ける場合と異なり、両者を連結するためのカップリング部材を用いる必要がない。そのため、部品点数の削減を図り、差動式キャスタ41の低コスト化を図ることができる。さらに、差動式キャスタ41の軸線C方向における長さを短縮できるので、差動式キャスタ41の小型化を図ることができる。
そして、本実施形態の電動車いす10は、上述した差動式キャスタ41を備えているため、差動式キャスタ41(スリップリング61)のベース部11の上方への突出量を抑えることができる。これにより、ベース部11上において差動式キャスタ41の突出部分が足の妨げになるのを抑制できる。
さらに、本実施形態では、電動モータ100にブラシ付きの電動モータに比べて小型で高回転トルクなアウターロータ型のブラシレスモータを採用する構成とした。
この構成によれば、減速機構を介することなく、車輪136をダイレクトに駆動することができるので、車輪136への駆動力の伝達効率を向上できる。さらに、減速機構の設置スペースを削減でき、差動式キャスタ41の小型化が可能となるとともに、部品点数を削減して、低コスト化を実現できる。
また、ブラシ付モータと比較して高精度に電動モータ100の回転制御を行うことができる。
ここで、電動モータ100と操舵軸53との間に、駆動制御基板120を配置することで、電動モータ100と駆動制御基板120とを電気的に接続する導線等の配索経路を可能な限り短縮することができる。そのため、例えば差動式キャスタの外部に駆動制御基板を設け、この駆動制御基板まで導線を引き回す場合に比べて、導線の引き回しの複雑化を防止して、ハウジング95内(電動モータ100周辺)のレイアウト性を向上できる。また、導線を短縮することで、小型化及び低コスト化を図ることもできる。その結果、アウターロータ型のブラシレスモータに好適な差動式キャスタ41を提供できる。
そして、本実施形態では、電動モータ100の駆動制御を行う駆動制御基板120において、左右方向から見て操舵軸53と重なる位置に回避部142を形成する構成とした。
この構成によれば、床面の凹凸に倣って差動キャスタ41が揺動する場合に、操舵軸53と駆動制御基板120とが干渉することないので、床面の凹凸に追従した安定した走行が可能となる。この場合、例えば操舵軸と駆動制御基板との干渉を防止するために、駆動制御基板を差動キャスタ41の外部に別体で設ける等の必要もないので、導線の引き回しの複雑化を防止できる。また、駆動制御基板と操舵軸53との距離を可能な限り接近させることができるので、差動式キャスタ41の左右方向の幅をコンパクトにできる。
さらに、モータホルダ101を下方から取り囲む凹状に回避部142を形成することで、モータホルダ101の周囲にも電子部品を実装できるので、駆動制御基板120の実装面積を確保した上で、駆動制御基板120と操舵軸53との干渉を確実に防ぐことができる。また、駆動制御基板120の上方から回避部142に向けてモータホルダ101を挿入することで、両者を簡単に組み付けることができる。これにより、例えば回避部を円形にする場合に比べて、駆動制御基板120の組み付け性を向上させることができる。
また、駆動制御基板120と電動モータ100との間に、遮蔽板116が配置されているため、電動モータ100で発生する熱が駆動制御基板120に伝わるのを抑制できる。しかも、駆動制御基板120と遮蔽板116との間に放熱流路Kが形成されているため、電動モータ100から遮蔽板116等に伝達された熱を速やかに外部に放熱できる。
これにより、駆動制御基板120の熱による影響を抑制できる。
また、駆動制御基板120にアンテナ146を実装することで、コントローラ26からの出力信号を無線により受信できる。これにより、導線の引き回しの複雑化を防止して、構成の簡素化を図るとともに、製造効率の向上、及び差動式キャスタ41の小型化を図ることができる。
そして、本実施形態の電動車いす10は、上述した差動式キャスタ41を備えているため、小型化及び低コスト化を図り、運低性能に優れた電動車いす10を提供できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、本発明の差動式キャスタ41を電動車いす10に搭載した場合について説明したが、これに限らず、倉庫等に保管された部品を搬送する搬送車等、自走可能とする車両に搭載可能である。
また、上述した実施形態では回避部142を凹状に形成した場合について説明したが、これに限らず、操舵軸53に干渉しない形状であれば、円形等、適宜設計変更が可能である。
さらに、差動式キャスタ41やフリーキャスタ42のレイアウト等は適宜設計変更が可能である。
また上述した実施形態では、インシュレータリング73,81に貫通孔83,84を形成して、正極側供給線57aを電動モータ駆動制御基板120まで引き回す構成について説明したが、これに限らず、縮径部53を中空にしたり、溝部を形成したりして縮径部53内に正極側供給線57aを引き回しても構わない。
さらに、上述した実施形態では、コントローラ26や、操作レバー26a、制御装置、駆動制御基板120等の通信を無線により行う構成について説明したが、これに限らず、有線で行っても構わない。
この場合、駆動制御基板120とスリップリング61とを接続する供給線57a,57bに操作レバー26aからの出力信号を重畳させる構成にしても構わない。これにより、操作レバー26aと駆動制御基板120とを有線で通信できるので、操作レバー26aと駆動制御基板120とを無線で通信する場合に比べて、ノイズ等の影響を排除できる。その結果、操作レバー26aからの出力信号をより確実に駆動制御基板120に出力できる。
10…電動車いす 11…ベース部(架台) 21…シート 41,41a〜41c…差動式キャスタ 53…操舵軸(主軸) 100…電動モータ 101…モータホルダ(副軸) 116…遮蔽板(熱遮蔽部) 120…駆動制御基板 136…車輪(駆動輪) 142…回避部 146…アンテナ(アンテナ部) K…放熱流路

Claims (8)

  1. 取付け板と、
    前記取付け板に回転可能に支持した主軸と、
    前記主軸の一端に前記主軸に交差するように設けた副軸と、
    前記副軸の軸方向両端側で支持した一対の駆動輪と、
    前記一対の駆動輪にそれぞれ内蔵した電動モータと、を備えた差動式キャスタにおいて、
    前記電動モータと前記主軸との間に、前記電動モータの駆動制御を行う駆動制御基板を配置したことを特徴とする差動式キャスタ。
  2. 前記副軸を、前記主軸の一端に揺動可能に設けるとともに、
    前記駆動制御基板の前記主軸に対応する部位に、この主軸との干渉を避ける回避部を形成したことを特徴とする請求項1記載の差動式キャスタ。
  3. 前記駆動制御基板を前記副軸の周囲を取り囲むようにU字状に形成し、これによって形成される凹部を前記回避部として設定したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の差動式キャスタ。
  4. 前記駆動制御基板と前記電動モータとの間に、前記駆動制御基板と前記電動モータとの間を仕切る熱遮蔽部を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の差動式キャスタ。
  5. 前記駆動制御基板と前記熱遮蔽部とを間隙を空けて配置し、前記間隙が前記電動モータ及び前記駆動制御基板で発生した熱を外部へ放熱する放熱流路を構成したことを特徴とする請求項4記載の差動式キャスタ。
  6. 前記駆動制御基板に、外部からの出力信号を無線により受信するアンテナ部を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の差動式キャスタ。
  7. 前記電動モータ及び前記駆動制御基板に電力を供給する電力供給線を設け、
    前記電力供給線に、外部から前記駆動制御基板に向けて送信される出力信号を重畳することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の差動式キャスタ。
  8. 架台と、
    前記架台の上方に設けられ、使用者が着座するシートと、
    前記架台の下方に設けられ、前記架台を走行可能とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の差動式キャスタと、を備え、
    前記差動式キャスタを、前記取付け板を介して前記架台に固定したことを特徴とする電動車いす。
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