JP2012065577A - 米ファイバー含有ソフトキャンディーおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】食物繊維を含みながら油脂の染み出しがなく、保形性と風味が良好であるソフトキャンディーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを含有することを特徴とする米ファイバー含有ソフトキャンディー。米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを原材料に配合することを特徴とするソフトキャンディーの製造方法。米ファイバーとしては、脱脂米糠から抽出されたものが好ましく、その含有量は0.1重量%以上であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを含有することを特徴とする米ファイバー含有ソフトキャンディー。米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを原材料に配合することを特徴とするソフトキャンディーの製造方法。米ファイバーとしては、脱脂米糠から抽出されたものが好ましく、その含有量は0.1重量%以上であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、米ファイバーを含有するソフトキャンディーに関するものである。
近年、食物繊維を積極的に摂取することが、腸内細菌叢の改善、発がん性の低下などQOL(クオリティーオブライフ)の改善に繋がることが判明してきている。このため、繊維質を多く含む野菜などを摂取するのみならず、その他の食品からも食物繊維を摂取することができるように、全粒粉パン、シリアル、繊維入り飲料など加工食品にも繊維を多く含むものが提供されてきている(特許文献1、2参照)。さらには、食物繊維が添加された甘味類が販売されている。
甘味類の1つであるソフトキャンディーは、糖類、油脂、練乳などを配合し、所定の水分量まで煮詰めたのちに冷却、成形して製造される。食物繊維を添加したソフトキャンディーによりQOLの改善に繋がるであろうことは容易に推測がつくが、食物繊維を配合したソフトキャンディーにおいて油脂の染み出し、保形性、風味などが良好であるかどうかの検討結果はほとんどみられない。
本発明は、食物繊維を含みながら油脂の染み出しがなく、保形性と風味が良好であるソフトキャンディーおよびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、食物繊維として米ファイバーを用い、さらに、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルを用いることにより、食物繊維を含みながら油脂の染み出しがなく、保形性と風味が良好に保たれたソフトキャンディーを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを含有することを特徴とする米ファイバー含有ソフトキャンディー、に存する。
本発明はまた、米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを原材料に配合することを特徴とするソフトキャンディーの製造方法、に存する。
本発明はまた、米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを原材料に配合することを特徴とするソフトキャンディーの製造方法、に存する。
本発明によれば、QOLの改善に有効な、食物繊維を含みながらも油脂の染み出しがなく、保形性と風味が良好なソフトキャンディーを提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に特定はされるものではない。
本発明におけるソフトキャンディーとは、煮詰めた後の水分が概ね6重量%以上で20重量%以下の軟質性のキャンディーを言い、具体的にはキャラメル、ヌガーなどが挙げられる。
本発明のソフトキャンディーの原材料としては、油脂、糖類、乳製品、風味原料、香料、乳化剤、着色剤、水などが挙げられる。本発明においては、これらの原材料のうち、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルを用いると共に、米ファイバーを配合する。
油脂としては、乳脂、魚鯨油などの動物性油脂、ヤシ油、パーム油、カカオ脂、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、菜種油、ひまわり油、綿実油、落花生油、オリーブ油などの植物性油脂、これらを含有する動植物性油脂、これら動植物性油脂の硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂などが挙げられる。これらの油脂は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
原材料中の油脂の配合量は、通常1重量%以上、好ましくは2重量%以上、より好ましくは3重量%以上、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。原材料中の油脂の配合量ないしはソフトキャンディー中の油脂の含有量が上記下限以上であることにより、口当たりの滑らかさが良好となり、上記上限以下であることにより保形性が良好となり、味覚が良好で油っぽさを感じることなくかつ風味も良好となる。油脂を2種類以上配合する場合、前記配合量はその合計量を表す。また、ソフトキャンディーとしたときの油脂の含有量は、上記原材料中の油脂の配合量に準じる。即ち、後述の如く、ソフトキャンディーは、原材料を水分含有量6〜20重量%に煮詰めて製造されるため、原材料中の油脂の配合量(百分率)に対して蒸発した水分減量に相当する分、得られたソフトキャンディー中の油脂の含有量(百分率)は多くなるが、基本的には、原材料中の配合量に対応する。以下その他の原料についても同様である。
糖類としては、砂糖、異性化糖、麦芽糖、乳糖、ブドウ糖、果糖、キシロース、水あめ、蜂蜜、メープルシロップ、カップリングシュガー、パラチノース、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、パラチニット、エリスリトールおよび還元澱粉糖化物などが挙げられる。これらの糖類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
原材料中の糖類の配合量は、通常10重量%以上、好ましくは20重量%以上、より好ましくは25重量%以上、通常90重量%以下である。原材料中の糖類の配合量が上記下限以上であることにより、甘味が良好となり、風味が良くなり、上記上限以下であることにより砂糖などの固形糖類の析出を防止することができる。糖類を2種類以上配合する場合、前記配合量はその合計量を表す。
乳製品としては、加糖全脂練乳などの練乳、バター、バターファット、生クリーム、濃縮クリーム、チーズ、ヨーグルトなどが挙げられる。
原材料中の乳製品の配合量は、通常1重量%以上、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上、通常75重量%以下、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。原材料中の乳製品の配合量が上記下限以上であることにより、乳の良好な風味を感じることができ、上記上限以下であることにより乳の風味を過度に強くすることなく、ソフトキャンディーとしての良好な風味を得ることができる。乳製品を2種類以上配合する場合、前記配合量はその合計量を表す。また、ソフトキャンディーとしたときの乳製品の含有量は、上記原材料中の乳製品の配合量に準じる。
風味原料としては、コーヒー、ココア、ナッツ、果汁、抹茶あるいはそれらの加工品が挙げられる。これらの風味原料は1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。風味原料や着色剤は配合効果が得られる程度に通常、その比較的少量が用いられる。
本発明では食物繊維として、米ファイバーを用いることを特徴とする。米ファイバーを用いることにより、食物繊維が含まれていても、風味の良好なソフトキャンディーを得ることができる。これに対して、他の食物由来の食物繊維では風味の良好なソフトキャンディーを得ることはできない。
米ファイバーは、米由来の繊維であればよいが、脱脂米糠より調製した米ファイバーが望ましい。
米ファイバーは、得られるソフトキャンディー中の米ファイバーの含有量が、通常0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、通常5重量%以下、好ましくは4重量%以下、より好ましくは3重量%以下となるように原材料中に配合される。ソフトキャンディー中の米ファイバーの含有量が上記下限以上であることにより、油脂の染み出しに影響せず、油っぽい味覚を感じることがなく、また、上記上限以下であることにより、風味に影響することなく、風味の良好なソフトキャンディーを得ることができる。米ファイバーは、1種のみを用いてもよいし、グレードの異なる2種以上を混合して用いてもよい。米ファイバーを2種類以上含有する場合、前記含有量はその合計量を表す。
本発明のソフトキャンディーには、米ファイバーとともに乳化剤を配合するが、本発明者らの研究により、米ファイバーを用いてソフトキャンディーを製造する場合、乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルが保形性や油脂の染み出しを防止する点で非常に好ましいことがわかった。
ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数としては、特に限定されず、通常10以上、好ましくは12以上、通常22以下、好ましくは18以下である。ショ糖脂肪酸エステルのHLBは、1以上のものが好ましく、3以上のものがさらに好ましく、9以下のものが好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルとして具体的には、「リョートーシュガーエステルS−1670」、「リョートーシュガーエステルS−1570」、「リョートーシュガーエステルS−1170」、「リョートーシュガーエステルP−1670」、「リョートーシュガーエステルP−1570」、「リョートーシュガーエステルM−1695」、「リョートーシュガーエステルO−1570」、「リョートーシュガーエステルL−1695」、「リョートーシュガーエステルLWA−1570」、「リョートーシュガーエステルS−970」、「リョートーシュガーエステルS−770」、「リョートーシュガーエステルS−570」、「リョートーシュガーエステルS−370」、「リョートーシュガーエステルS−270」、「リョートーシュガーエステルS−170」、「リョートーシュガーエステルP−170」、「リョートーシュガーエステル0−170」、「リョートーシュガーエステルL−595」、「リョートーシュガーエステルL−195」、「リョートーシュガーエステルB−370」、「リョートーシュガーエステルER−290」、「リョートーシュガーエステルER−190」、「リョートーシュガーエステルPOS−135」(以上、三菱化学フーズ社製、商品名);「DKエステルF−90」、「DKエステルF−70」、「DKエステルF−50」「DKエステルSS」「DKエステルF−160」、「DKエステルF−140」、「DKエステルF−110」(以上、第一工業製薬社製、商品名)等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリンの平均重合度が、通常2以上、好ましくは4以上、更に好ましくは5以上であり、通常20以下、好ましくは15以下、更に好ましくは10以下のポリグリセリン脂肪酸エステルが用いられる。グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数としては、特に限定されず、通常10以上、好ましくは12以上、通常22以下、好ましくは18以下である。グリセリン脂肪酸エステルのHLBは、好ましくは1以上、さらに好ましくは3以上、好ましくは9以下である。
グリセリン脂肪酸エステルとして具体的には、「リョートーポリグリエステルB−70D」、「リョートーポリグリエステルSWA−10D」、「リョートーポリグリエステルSWA−15D」、「リョートーポリグリエステルSWA−20D」、「リョートーポリグリエステルB−100D」、「リョートーポリグリエステルER−60D」、「リョートーポリグリエステルLOP−120PP」、「リョートーポリグリエステルHS9」、「リョートーポリグリエステルTS4」、「リョートーポリグリエステルTS2」、「リョートーポリグリエステルL−10D」、「リョートーポリグリエステルS−28D」、「リョートーポリグリエステルO−50D」(以上、三菱化学フーズ社製、商品名);「SYグリスターDAS−7S」、「SYグリスターTS−5S」、「SYグリスターPS−5S」、「SYグリスターMS−3S」、「SYグリスターTS−3S」、「SYグリスターPS−3S」、「SYグリスターDAO−7S」、「SYグリスターPO−5S」、「SYグリスターMO−3S」、「SYグリスターPO−3S」、「SYグリスターMB−750」、「SYグリスターDDB−750」、「SYグリスターNE−750」(以上、阪本薬品工業社製、商品名);「サンソフトQ−185S」、「サンソフトQ−1810S」、「サンソフトQ−175S」、「サンソフトQ−1710S」、「サンソフトA−186E」、「サンファットPS−8B」、「サンファットPS−6B」、「サンソフトQ−14S」、「サンソフトQ−12S」、「サンソフトA−121C」、「サンソフトA−141C」、「サンソフトA−171C」、「サンソフトA−181C」、「サンソフトA−121E」、「サンソフトA−141E」、「サンソフトA−171E」、「サンソフトA−181E」、「サンソフトQ−18B」、「サンソフトQ−18D」、「サンソフトQ−17B」、「サンソフトA−143E」、「サンソフトA−173E」、「サンソフトA−183E」(以上、太陽化学社製、商品名);「エマルジーMS」、「エマルジーMH」、「エマルジーP−100」、「エマルジーML」、「エマルジーOL−100H」、「エマルジーHRO」、「エマルジーMO」、「エマルジーMV」、「ポエムM−100」、「ポエムM−200」、「ポエムM−300」、「ポエムV−200」「ポエムB−200」、「ポエムP−200」、「ポエムL−200」、「ポエムDL−200V」、「ポエムCS−200」、「ポエムK−30」、「ポエムK−37V」、「ポエムB−10」、「ポエムDS−100A」、「ポエムDO−100V」、「ポエムDP−95RF」、「ポエムJ−2081V」、「ポエムPR−300」、「ポエムS−60V」、「ポエム0−80V」、「ポエムS−65V」、「ポエムB−150」、「ポエムSMV−302」、「ソルマンS−300」、「L−300」(以上、理研ビタミン社製、商品名);「NIKKOL Hexaglyn 1−M」、「NIKKOL Hexaglyn 1−L」、「NIKKOL Decaglyn 1−SV」、「NIKKOL Decaglyn 1−OV」、「NIKKOL Decaglyn 1−M」、「NIKKOL Decaglyn 1−L」、「NIKKOL Hexaglyn DGMS」、「NIKKOL Tetraglyn 1−SV」、「NIKKOL Tetraglyn 1−OV」、「NIKKOL Decaglyn 3−OV」、「NIKKOL Decaglyn 3−SV」、「NIKKOL Hexaglyn 1−SV」、「NIKKOL Hexaglyn 1−OV」、「NIKKOL Decaglyn 2−SV」(以上、日光ケミカルズ社製、商品名)等が挙げられる。
上記ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルはそれぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、ショ糖脂肪酸エステルの1種または2種以上と、グリセリン脂肪酸エステルの1種または2種以上とを併用してもよい。
乳化剤は本発明の効果を損ねない範囲で配合することが好ましく、原材料中の乳化剤の配合量は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.3重量%以上、通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。原材料中の乳化剤の配合量が上記下限以上であることにより、乳化が十分となり良好な保形性が得られ、味覚が油っぽさを感じることがなく、上記上限以下であることにより乳化剤特有の味および風味を感じることがなく、好ましい。乳化剤を2種類以上配合する場合、前記配合量はその合計量を表す。ソフトキャンディーとしたときの乳化剤の含有量は、上記原材料中の乳製品の配合量に準じる。
水は、原材料に対して、通常1重量%以上、好ましくは3重量%以上、より好ましくは4重量%以上、通常60重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下配合される。原材料中の水の配合量が上記下限以上であることにより、油脂配合のソフトキャンディーにおいて乳化が十分で良好な保形性が得られ、油っぽい味覚を感じたり風味が悪くなったりすることがなく、上記上限以下であることにより、煮詰めるために長時間を必要とすることなく、かつソフトキャンディーの出来上がりの予見が容易となり、好ましい。
本発明のソフトキャンディーは、その他、本発明の効果が損なわれない範囲で、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチンなどが含まれていてもよく、また、本発明の効果が損なわれない範囲で、通常ソフトキャンディーに配合される他の材料を含有していてもよい。
次に、本発明のソフトキャンディーの製造方法について具体的に説明する。
本発明のソフトキャンディーの製造方法は、原材料に米ファイバーを配合し、また、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルを配合すればよく、その他は通常のソフトキャンディーの製造方法と同様である。
本発明のソフトキャンディーの製造方法は、原材料に米ファイバーを配合し、また、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルを配合すればよく、その他は通常のソフトキャンディーの製造方法と同様である。
一例を挙げるならば、米ファイバーと乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルを含む上記原材料を所定の配合で混合し、ホモジナイザー等を用いて原材料を均一に分散・混合させる。原材料を混合する際、原材料をそれぞれ別々に添加してもよいし、予め一部の原材料を混合した上で混合してもよい。例えば、乳化剤を用いる場合、親油性乳化剤であれば油脂に予め添加しておくことが望ましい。親水性乳化剤の場合には予め水に分散させておくことが望ましい。
上記のようにして得られた原材料の均一な混合物(均一分散液)を常圧または減圧下にて加熱し、6〜20重量%程度の水分含有量になるまで煮詰める。常圧であれば115〜125℃が煮詰め終了の目安温度となる。煮詰め終了後、50〜60℃まで冷却し、ニーダーにて混合する。その後、ロールを通して圧延し、得られたソフトキャンディーの生地温度が40℃程度になったらカッターで所定の大きさに切断成形する。
以下、実施例により本発明の実施様態を具体的に説明するが、本発明の技術範囲がこれらによって限定されるものではない。
以下において、「部」とは「重量部」を表す。
[実施例1]
砂糖11部、水あめ31部および水8部を加温し、砂糖を溶解させた。ここにショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ステアリン酸エステル、HLB5、リョートーシュガーエステルS−570、三菱化学フーズ社製)0.5部を予め添加した植物性油脂14部、加糖全脂練乳35部および脱脂米糠より調製された米ファイバー(CJ Rice MineFiber(登録商標)(CJ Cheiljedang Corporation社製))1部を混合し、80℃、6,000rpm、1分の条件でTKホモジナイザー(特殊機化工業社製、T.K.ロボミックス)にて均一分散液とした。次いで、この分散液を120℃まで昇温して煮詰めてソフトキャンディー生地とした。本生地を50℃まで冷却した後、ニーダーにて混合後、ニーダーから取り出し、厚さ1cmのシート状に成形し、次いでカッターで2cm×2cmの四角形に切断し、ソフトキャンディーとした。2日後に保形性および油脂の染み出しの様子を目視観察し、また、その味覚を官能試験にて評価した。
得られたソフトキャンディーの保形性は良好で、油脂の染み出しも全くなく、味覚は油っぽさを感じることなく風味も良好であった。
砂糖11部、水あめ31部および水8部を加温し、砂糖を溶解させた。ここにショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ステアリン酸エステル、HLB5、リョートーシュガーエステルS−570、三菱化学フーズ社製)0.5部を予め添加した植物性油脂14部、加糖全脂練乳35部および脱脂米糠より調製された米ファイバー(CJ Rice MineFiber(登録商標)(CJ Cheiljedang Corporation社製))1部を混合し、80℃、6,000rpm、1分の条件でTKホモジナイザー(特殊機化工業社製、T.K.ロボミックス)にて均一分散液とした。次いで、この分散液を120℃まで昇温して煮詰めてソフトキャンディー生地とした。本生地を50℃まで冷却した後、ニーダーにて混合後、ニーダーから取り出し、厚さ1cmのシート状に成形し、次いでカッターで2cm×2cmの四角形に切断し、ソフトキャンディーとした。2日後に保形性および油脂の染み出しの様子を目視観察し、また、その味覚を官能試験にて評価した。
得られたソフトキャンディーの保形性は良好で、油脂の染み出しも全くなく、味覚は油っぽさを感じることなく風味も良好であった。
[比較例1]
ショ糖脂肪酸エステルの代わりに大豆レシチン(辻製油社製、SLP−ペースト)を用いた以外は、実施例1と同様にしてソフトキャンディーを製造し、目視観察および官能試験を行った。
得られたソフトキャンディーは、ツブツブが見えるなど保形性はやや不良であり、油脂の染み出しも観察された。また、味覚は油っぽさを感じ違和感があった。
ショ糖脂肪酸エステルの代わりに大豆レシチン(辻製油社製、SLP−ペースト)を用いた以外は、実施例1と同様にしてソフトキャンディーを製造し、目視観察および官能試験を行った。
得られたソフトキャンディーは、ツブツブが見えるなど保形性はやや不良であり、油脂の染み出しも観察された。また、味覚は油っぽさを感じ違和感があった。
Claims (4)
- 米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを含有することを特徴とする、米ファイバー含有ソフトキャンディー。
- 米ファイバーを0.1重量%以上含有する、請求項1に記載の米ファイバー含有ソフトキャンディー。
- 米ファイバーが脱脂米糠から抽出されたものである、請求項1または2に記載の米ファイバー含有ソフトキャンディー。
- 米ファイバーと、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルおよび/またはグリセリン脂肪酸エステルとを原材料に配合することを特徴とする、ソフトキャンディーの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024122540A1 (ja) * | 2022-12-06 | 2024-06-13 | 三菱ケミカル株式会社 | 新規なショ糖脂肪酸エステル |
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2010
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