JP2012062977A - 偏心揺動型歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸方向に非常にコンパクトでありながら、振動等を抑制し、伝達性能を向上させた偏心揺動型歯車装置を得ることができる。
【解決手段】内周面に内歯106を有する外筒108と、偏心部110を有するクランク軸112と、偏心部110に取り付けられ、クランク軸112の回転によって内歯106に噛合しながら偏心揺動する1つの外歯歯車114と、外歯歯車114の軸方向側部のいずれか一方の側にのみ配置され、外歯歯車114の自転成分と同期した動作をするキャリヤ体116と、外筒108とキャリヤ体116との間に配置される主軸受118と、偏心部110によって、クランク軸112の軸心Oに対して偏心した状態で揺動させられる外歯歯車114の荷重バランスを矯正する偏心バランス矯正機構120と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏心揺動型歯車装置に関する。
特許文献1には、図7に示す偏心揺動型歯車装置が開示されている。
この偏心揺動型歯車装置1は、内周面に複数の内歯2を有する外筒3と、偏心部4を有するクランク軸5と、偏心部4に取り付けられる外歯歯車6と、外歯歯車6の軸方向側部に配置され、外歯歯車6の自転成分と同期した動作をするキャリヤ体7と、外筒3とキャリヤ体7との間に配置される主軸受8と、を備えている。偏心揺動型歯車装置1は、外歯歯車6とキャリヤ体7をそれぞれ1つずつ備えている。外歯歯車6は、クランク軸5の回転によって、内歯2に噛合しながら偏心揺動している。
WO2010/041549A1(図1)
この偏心揺動型歯車装置1は、外歯歯車6(およびキャリヤ体7)を1つしか備えておらず軸方向に非常にコンパクトな構成であるが、1つの外歯歯車6が偏心部4によって偏心揺動させられる場合、外歯歯車6の半径方向に掛かる荷重は、円周方向において均一にならない。これにより、外歯歯車6が取り付けられているクランク軸5等が振動し、この振動が歯車装置1の回転の伝達等に悪影響を及ぼす恐れがある。
本発明では、上記の問題を解決するために、軸方向に非常にコンパクトでありながら、振動等を抑制し、伝達性能を向上させた偏心揺動型歯車装置を提供することをその課題とする。
本発明は、内周面に内歯を有する外筒と、偏心部を有するクランク軸と、前記偏心部に取り付けられ、該クランク軸の回転によって前記内歯に噛合しながら偏心揺動する1つの外歯歯車と、前記外歯歯車の軸方向側部のいずれか一方の側にのみ配置され、前記外歯歯車の自転成分と同期した動作をするキャリヤ体と、前記外筒と前記キャリヤ体との間に配置される主軸受と、前記偏心部によって、前記クランク軸の軸心に対して偏心した状態で揺動させられる前記外歯歯車の荷重バランスを矯正する偏心バランス矯正機構と、を備えた構成により上記課題を解決した。
本発明は、キャリヤ体および外歯歯車をそれぞれ1つしか有さない偏心揺動型歯車装置に対して、偏心バランス矯正機構(例えば、偏心部の最大偏心量を有する方向と逆方向の位置に重心を有するバランスウェイトを設ける機構、偏心部の最大偏心量を有する方向の位置に、クランク軸に穴を開ける機構、及び開けた穴にクランク軸と比重が異なる部材をつめる機構等)を設けている。この偏心バランス矯正機構は、外歯歯車が揺動したときに、該外歯歯車の半径方向に掛かる荷重の円周方向におけるアンバランスを相殺する荷重バランスを有している。これにより、本発明は、外歯歯車を1つしか有さず、軸方向に非常にコンパクトな歯車装置でありながら、クランク軸に作用する半径方向の力を円周方向の全周においてバランスさせることができる。その結果、歯車装置は、振動等を抑制し、伝達性能を向上できる。
ここで、「外歯歯車の自転成分と同期する」とは、外歯歯車が自転するときは、(キャリヤ体が、)該自転する外歯歯車と一緒に自転し、一方、外歯歯車の自転が拘束されて揺動のみを行うときは、(キャリヤ体が、)該自転が拘束された外歯歯車と一緒に(前記自転をせずに)停止した状態を維持することを意味している。
また、「外歯歯車の軸方向側部のいずれか一方の側にのみ配置されるキャリヤ体」とは、「キャリヤ体を構成する部材が外歯歯車の軸方向の両側部には配置されない」ということである。即ち、例えば、外歯歯車の軸方向側部のいずれか一方の側にのみ配置されたキャリヤ体の一部が延長されて、外筒の半径方向外側にまで延在されたり、外歯歯車を貫通して該外歯歯車の反キャリヤ体側まで到達していてもよい。また、本発明に係るキャリヤ体は、必ずしも1つの部材で構成されている必要はなく、2以上の部材がボルト等で一体化されたものであってもよい。
本発明によれば、軸方向に非常にコンパクトでありながら、振動等を抑制し、伝達性能を向上させた偏心揺動型歯車装置を得ることができる。
本発明の実施形態にかかる偏心揺動型減速装置の縦断面図 図1に示す偏心揺動型減速装置の矢示II−II線に沿う断面図 本発明の第2の実施形態にかかる偏心揺動型減速装置の縦断面図 図3に示す偏心揺動型減速装置においてカバーを外した状態で反キャリヤ体側から見た側面図 本発明の第3の実施形態にかかる偏心揺動型減速装置の縦断面図 本発明の第4の実施形態にかかる偏心揺動型減速装置の縦断面図 従来の一例を示す偏心揺動型歯車装置の縦断面図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1に、偏心揺動型減速装置100の縦断面図を示す。図2に、図1に示す偏心揺動型減速装置100の矢示II−II線に沿う断面図を示す。
まず、概略について述べると、本実施形態にかかる偏心揺動型減速装置(偏心揺動型歯車装置)100は、内周面に内歯106を有する外筒108と、偏心体(偏心部)110を有するクランク軸112と、偏心体(偏心部)110に取り付けられ、クランク軸112の回転によって内歯106に噛合しながら偏心揺動する1つの外歯歯車114と、外歯歯車114の軸方向側部の一方の側にのみ配置され、外歯歯車114の自転成分と同期した動作をするキャリヤ体116と、外筒108とキャリヤ体116との間に配置される主軸受118と、偏心体110によって、クランク軸112の軸心Oに対して偏心した状態で揺動させられる外歯歯車114の荷重バランスを矯正する偏心バランス矯正機構120と、を備えたことを特徴とする。
以下で、減速装置100について詳述する。
減速装置100は、減速機104とモータ102から構成されている。
モータ102のモータ軸122は、減速機104のクランク軸112と一体化されている。クランク軸112は、モータ軸122をモータ102のケーシング102Cによって支持する2個の第1、第2軸受124、126のみによって両持ち支持されている。クランク軸112の先端には、偏心体110がキー111及びボルト113により固定されている。偏心体110は、自身の重心がクランク軸112の軸心O(回転中心)に対して半径方向に偏っており、この偏っている方向に偏心量が最大になっている(最大偏心量を有している)。偏心体110にはころ128を介して1つの外歯歯車114が回転可能に嵌合されている。このため、偏心体110に取り付けられた状態の外歯歯車114の荷重バランスは、クランク軸112の軸心Oを中心として、偏心体110の最大偏心量を有する方向Mと同じ方向に偏心している(偏っている)。この外歯歯車114は、クランク軸112の回転によって、内歯106に内接噛合しながら偏心揺動する。外歯歯車114には、後述する内ピン130が貫通する内ピン孔132が設けられている。
外歯歯車114の外周には、外筒108が設けられており、この外筒108の内周面には、内歯106が形成されている。内歯106は、外ピン134によって構成されている。本実施形態では、内歯106の歯数は、外歯歯車114の歯数より「1」だけ多く設定されている。
外歯歯車114の軸方向側部のモータ102側にのみ(図1において外歯歯車114の
右側にのみ)、キャリヤ体116が配置されている。つまり、本実施形態において、キャリヤ体を構成する部材が、外歯歯車114の軸方向の両側部には配置されていない。
このキャリヤ体116から内ピン130が一体的に突出しており、この内ピン130が外歯歯車114の内ピン孔132を貫通している。内ピン130が減速装置100の回転を取り出すため、キャリヤ体116が外歯歯車114の自転成分と同期した動作をする。本実施形態では、キャリヤ体116が、自転が拘束された(自転しない)外歯歯車114と一緒に停止している。内ピン130の外周には、内ピン孔132との間の摺動抵抗を軽減するための内ローラ136が摺動自在に被せられている。
キャリヤ体116は、主に、第1キャリヤ体116Aと第2キャリヤ体116Bから構成されている。第1キャリヤ体116Aは、モータ102のケーシング102Cの一部を構成する(モータの出力側を覆う)モータ102のフランジ体102C1と兼用され、第1キャリヤ体116Aとモータ102のフランジ体102C1が一体となっている。この第1キャリヤ体116Aは、外歯歯車114の軸方向側部のモータ102側にのみ配置されており、外筒108よりも半径方向外側にまで延在されている。この第1キャリヤ体116Aの外筒108の半径方向外側部分の軸方向側面に第2キャリヤ体116Bが取り付けられている。第2キャリヤ体116Bは外筒108の外周に沿って平行に配置され、外歯歯車114の反キャリヤ体側まで到達している。本実施形態において、この第2キャリヤ体116Bが、キャリヤ体116の外筒108の外周側まで延長された部分である。第1、第2キャリヤ体116A、116Bはボルト146により一体化され、モータ102のケーシング102Cに固定される。
つまり、第1、第2キャリヤ体116A、116Bは、(ボルト146により)一体化され、全体として、外歯歯車114の軸方向側部の一方の側にのみ配置されているため、本発明に係る「外歯歯車の軸方向側部のいずれか一方の側にのみ配置されるキャリヤ体」を構成している。
キャリヤ体116は、外筒108の外周側まで延長した第2キャリヤ体116Bを有しており、外筒108の外周側と第2キャリヤ体116Bの内周側との間に主軸受118が配置されている。
本実施形態では、主軸受118として、クロスローラ軸受140が採用されている。クロスローラ軸受140の内輪は外筒108と兼用されており、外輪は第2キャリヤ体116Bと兼用されている。外筒108は、このクロスローラ軸受140によって、第2キャリヤ体116Bに対して回転自在に支持されているとともに、軸方向の移動が規制されている。
外筒108の反モータ側の軸方向側面に、カバー144が取り付けられており、このカバー144を介して、相手部材(図示略)が外筒108に取り付けられる。外筒108が回転することにより、減速装置100によって減速された回転が相手部材に伝達される。
クランク軸112には、偏心バランス矯正機構120が設けられている。偏心バランス矯正機構120は、偏心体110によって、クランク軸112の軸心Oに対して偏心した状態で回転させられる外歯歯車114の荷重バランスを矯正する機構である。本実施形態において、偏心バランス矯正機構120は、クランク軸112にバランスウェイト148を備えている機構である。
バランスウェイト148は、クランク軸112の軸心Oを中心として、偏心体110の最大偏心量を有する方向Mと逆方向Nの所定の位置に重心を有しており、この方向にバランスウェイト148の荷重バランスが偏っている。つまり、バランスウェイト148の荷重バランスは、クランク軸112の軸心Oを中心として、外歯歯車114が揺動するときの荷重の偏りと逆の方向に偏っている。
次に、減速装置100の作用について説明する。
まず、減速装置100全体の作用について説明する。
(クランク軸112と一体となった)モータ軸122が回転すると、外歯歯車114が揺動し、外歯歯車114と内歯106との噛合位置が歯数差に依存して順次ずれる。本実施形態では、内ピン130がキャリヤ体116から突出し、外歯歯車114を貫通しており、キャリヤ体116がモータ102のケーシング102Cに固定されているため、該外歯歯車114の自転が拘束されている。このため、外歯歯車114と噛合している内歯106が、(内歯106と外歯歯車114の歯数差)/(内歯106の歯数)に相当する減速比で外歯歯車114に対し相対的に変位する(自転する)。この内歯106の自転が、内歯106が一体的に形成されている外筒108から取り出される。
次に、偏心バランス矯正機構120を中心とした減速装置100の作用について説明する。
本減速装置100の外歯歯車114が偏心体110によって偏心揺動させられる場合、外歯歯車114に掛かる半径方向の荷重は円周方向において均一とはならない。これにより、外歯歯車114が取り付けられているクランク軸112等が振動し、この振動が減速装置100の回転の伝達等に悪影響を及ぼす恐れがある。
しかしながら、本実施形態によれば、偏心体110の最大偏心量を有する方向Mと逆方向Nの所定の位置に重心を有するバランスウェイト148を備えた偏心バランス矯正機構120が備えられている。このバランスウェイト148は、外歯歯車114が揺動したときに、該外歯歯車114の半径方向に掛かる荷重の円周方向におけるアンバランスを相殺する。この結果、クランク軸112に作用する半径方向の力を円周方向の全周において釣り合わせることができる。
また、例えば、図7に示した従来例では、主軸受8を、「外歯歯車6の軸方向側部」に位置するキャリヤ体7の半径方向外側と外筒3の半径方向内側との間に配置していた。これに対し、本実施形態では、「外歯歯車114の軸方向側部」に位置するキャリヤ体116(第1キャリヤ体116A)を、「外歯歯車114の外周側」にまで延長して第2キャリヤ体116Bを配置し、その上で、主軸受たるクロスローラ軸受140を、この(外歯歯車114の外周側に位置する)第2キャリヤ体116Bの半径方向内側と外筒108の半径方向外側との間に配置している。即ち、本実施形態では、「外歯歯車114の軸方向側部」に位置する第1キャリヤ体116Aには、主軸受たるクロスローラ軸受140が配置されていない。そのため、該第1キャリヤ体116Aの軸方向の厚さをより薄くすることができ、減速装置100を軸方向にさらにコンパクトに構成することができている。
減速機104の第1キャリヤ体116Aが(モータ102のケーシング102Cの一部を構成する)モータ102のフランジ体102C1と兼用され、減速機104は、第1キャリヤ体をモータのフランジ体と別途設ける必要がなくなっている。また、クランク軸112が、モータ軸122をモータ102のケーシング102Cによって支持する第1、第2軸受124、126のみによって支持されているため、減速機104は、自身の内部にクランク軸112を支持するための軸受を別途配置しなくてすむ。これらのことにより、減速機104、さらにはモータ102を含む減速装置100全体として、軸方向にコンパクトに構成される。
以上の構成による効果が相俟って、軸方向に非常にコンパクトでありながら、クランク軸112に作用する半径方向の力を円周方向の全周においてバランスさせ、その結果、振動等を抑制して、伝達性能を向上させることができる偏心揺動型減速装置100を提供できる。
次に、第2の実施形態について説明する。
図3に、偏心揺動型減速装置200の縦断面図を示す。図4に、図3に示す偏心揺動型減速装置200においてカバー244を外した状態で反キャリヤ体側から見た側面図を示す。
本実施形態に係る減速装置200は、いわゆる振り分けタイプの2段型の偏心揺動型減速装置である。つまり、第1実施形態では、減速機(104)の中心(出力回転中心)にクランク軸(112)が配置されているのに対し、本第2実施形態では、減速機204の中心からオフセットした位置に、複数のクランク軸212A〜212Cが配置されている。
モータ202のモータ軸222に入力歯車252が一体形成されており、この入力歯車252が、3本のクランク軸212A〜212C(図3では、クランク軸212Aのみ図示)にそれぞれ設けられた3個のクランク歯車254、256、258(図3では、スパーギヤ254のみ図示)と直接噛合しており、それぞれのクランク軸212A〜212Cが回転する。クランク軸212A〜212Cのそれぞれに形成されている偏心部210A〜210C(図3では、偏心部210Aのみ図示)は、クランク軸212A〜212Cに対して同位相で偏心している。各偏心部210A〜210Cに1つの外歯歯車214が取り付けられており、該外歯歯車214は内歯206と内接噛合している。これらの構成に基づき、減速装置200は、3本のクランク軸212A〜212Cに同位相で組み込まれた偏心部210A〜210Cを同時に同一の回転速度で回転することによって外歯歯車214を揺動回転させる。外歯歯車214と内歯206との相対回転は、(内歯206が構成されている)外筒208から取り出される。
本実施形態においても、偏心バランス矯正機構220A〜220C(図3では、偏心バランス矯正機構220Aのみ図示)は、バランスウェイト248A〜248C(図3では、バランスウェイト248Aのみ図示)を備える機構である。このバランスウェイト248A〜248Cが、それぞれのクランク軸212A〜212Cに配置されているクランク歯車254、256、258の軸方向側部に形成されている。各バランスウェイト248A〜248Cは、それぞれのクランク軸212A〜212Cの軸心O2を中心として、偏心部210A〜210Cの最大偏心量を有する方向N2と逆方向M2の所定の位置に重心を有している。これにより、バランスウェイト248A〜248Cは、それぞれのクランク軸212A〜212Cに作用する半径方向の力を各クランク軸212A〜212Cの円周方向の全周において釣り合うように矯正している。また、減速装置200は、外歯歯車214の軸方向側部のモータ202側にのみキャリヤ体216を備えている。このキャリヤ体216の第1キャリヤ体216Aはモータ202のフランジ体202C1と兼用されている。さらに、第2キャリヤ体216Bの半径方向内側と外筒208の半径方向外側の間に主軸受218(クロスローラ軸受240)が配置されている。これにより、減速機204は、軸方向に非常にコンパクトに構成されている。
本実施形態では、振り分けタイプの減速装置200において、モータ軸222が減速機204の入力軸と兼用されているため、減速装置200は、モータ軸222の他に入力軸を別途用意する必要がなくなるため、部品点数を低減できる。
また、キャリヤ体216は、柱部材270A〜270C(図3では、1個の柱部材270Aのみ図示)を備えており、この柱部材270A〜270Cは、キャリヤ体216から外歯歯車214側に軸方向に突出し、クランク軸212A〜212Cに嵌入されている。柱部材270A〜270Cの嵌入部分に備えられた軸受278A〜278C(図3では、1個の軸受278Aのみ図示)によって、クランク軸212A〜212Cは支持されている。このため、クランク軸212A〜212Cを支持するための軸受をクランク軸212A〜212Cの外周に配置する必要がなくなり、減速装置200を半径方向にコンパクトに構成できる。しかも、本実施形態では、軸受278A〜278Cが、軸受自体が半径方向に薄型のニードル軸受であるため、一層効果的に減速装置200を半径方向にコンパクトに構成できる。
よって、非常にコンパクトでありながら、クランク軸212A〜212Cに作用する半径方向の力を円周方向の全周においてバランスさせ、その結果、振動等を抑制して、伝達性能を向上させることができる偏心揺動型減速装置200を提供できる。
その他の構成については、図1に示す減速装置100の構造と機能的に同様の部分に、下2桁が同一の符号を付すに止め、重複説明を省略する。
以下の実施形態にかかる減速装置300、400については、それぞれ図1、2に示す減速装置100、200の構造と対応する部分(機能的に同様の部分)に、下2桁が同一の符号を付すに止め、重複説明を省略する。
次に、第3、第4の実施形態について説明する。
図5に示す第3の実施形態にかかる偏心揺動型減速装置300は、上述した減速装置(100)と基本的に同一の構成であるが、減速機304の第1キャリヤ体316Aがモータ302のフランジ体302C1と兼用されておらず、第1キャリヤ体316Aとフランジ体302C1が、それぞれ別体で構成されている点が減速装置(100)と異なっている。
図6に示す第4の実施形態にかかる偏心揺動型減速装置400も、上述した減速装置(200)と基本的に同一の構成であるが、減速機404の第1キャリヤ体416Aとモータ402のフランジ体402C1が、それぞれ別体で構成されている点が減速装置(200)と異なっている。
この構成により、減速装置300、400は、非常にコンパクトな構成でありながら、振動等を抑制し、伝達性能を向上させるとともに、減速装置300、400の組みつけや分解を更に容易にし、減速装置300、400の減速比や構成のバリエーションを更に向上させている。
なお、偏心バランス矯正機構は、偏心部の最大偏心量を有する方向と同じ方向の所定の位置に、クランク軸(クランク軸に設けられる歯車を含む)に穴を開けてもよい。これにより、バランスウエイトを排除できるため、歯車装置を軸方向によりコンパクトに構成できると共に、クランク軸に作用する半径方向の力を円周方向の全周においてバランスさせることができる。また、偏心バランス矯正機構は、比重の異なる2種類以上の素材を接合してクランク軸を構成したものでもよい。例えば、クランク軸に穴を空け、この穴にクランク軸と比重(単位体積あたりの質量)の異なる部材をつめてもよい。これにより、歯車装置をコンパクトに構成できると共に、クランク軸に作用する半径方向の力を円周方向の全周においてバランスさせることができ、且つクランク軸の強度を確保できる。例えば、偏心部の最大偏心量を有する方向と逆方向の所定の位置に、クランク軸より比重の大きい部材をつめてもよいし、偏心部の最大偏心量を有する方向と同じ方向にクランク軸より比重の小さい部材をつめてもよい。また、偏心バランス矯正機構は、クランク軸に穴を開けたり、穴にクランク軸と比重の異なる部材をつめたりする構成を単独で用いてもよいが、これらの機構を上述したバランスウエイトと共に用いた構成としてもよい。
また、外歯歯車の反モータ側の軸方向側部(図1において外歯歯車の左側)に1つのキャリヤ体を設けてもよい。
なお、上記実施形態のように、キャリヤ体が、外筒の外周側まで延長された部分を有しており、この延長された部分の半径方向内側と外筒の半径方向外側の間に、主軸受を配置する構造は、歯車装置の軸方向のコンパクト化を図るために好ましい構造であるが、これに限らず、例えば図7の従来例と同様に、外筒の内周とキャリヤ体の外周の間に主軸受を配置する構造でもよい。
また、外筒の外周側と第2キャリヤ体の内周側との間に配置される主軸受として、クロスローラが採用されているが、これに限らず、例えば、2個のアンギュラ軸受を正面組合せや背面組合せにして配置するようにしてもよい。
減速装置は、減速機を軸方向にコンパクトに構成するだけでなく、モータも偏平構造にする等して減速装置を更に軸方向にコンパクトに構成してもよい。
また、本実施形態において、柱部材は、キャリヤ体と一体であるが、これに限らずキャリヤ体と別体でもよい。
本実施形態において、モータのモータ軸と一体化された減速機のクランク軸は、モータ軸をモータのケーシングによって支持する軸受のみによって支持されているが、減速機内部に軸受を配置し、この軸受によって(または、この軸受によっても)支持されるようにしてもよい。
上述した振り分け型減速装置の実施形態において、モータのモータ軸が減速機の入力軸と一体となって構成されているが、入力軸をモータ軸と別途設けるようにしてもよい。
なお、上述した実施形態に係る偏心揺動型減速装置においては、外歯歯車が自転せず、外筒が自転し、外筒から回転を取り出すタイプの減速装置が示されていたが、これに限らず、外筒が固定で、外歯歯車が自転し、キャリヤ体から外歯歯車の自転成分と同期した動作を取り出すタイプの減速装置でもよい。
また、上記実施形態において、偏心揺動型歯車装置の例として、減速装置を示しているが、これに限らず、他の装置でもよい。
106…内歯
108…外筒
110…偏心部(偏心体)
112…クランク軸
114…外歯歯車
116…キャリヤ体
118…主軸受
120…偏心バランス矯正機構
O…(クランク軸の)軸心

Claims (9)

  1. 内周面に内歯を有する外筒と、
    偏心部を有するクランク軸と、
    前記偏心部に取り付けられ、該クランク軸の回転によって前記内歯に噛合しながら偏心揺動する1つの外歯歯車と、
    前記外歯歯車の軸方向側部のいずれか一方の側にのみ配置され、前記外歯歯車の自転成分と同期した動作をするキャリヤ体と、
    前記外筒と前記キャリヤ体との間に配置される主軸受と、
    前記偏心部によって、前記クランク軸の軸心に対して偏心した状態で揺動させられる前記外歯歯車の荷重バランスを矯正する偏心バランス矯正機構と、を備えた
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  2. 請求項1において、
    前記偏心バランス矯正機構は、前記偏心部の最大偏心量を有する方向と逆方向の所定の位置に重心を有するバランスウェイトを、前記クランク軸に設けた構成を備えている
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記偏心バランス矯正機構は、前記クランク軸の前記偏心部の最大偏心量を有する方向と同じ方向の所定の位置に穴を開けた構成を備えている
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記偏心バランス矯正機構は、前記クランク軸が、比重が異なる少なくとも2種類の素材から構成されたものである
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記キャリヤ体は、前記外筒の外周側まで延長された部分を有しており、該延長された部分の半径方向内側と前記外筒の半径方向外側の間に、前記主軸受が配置されている
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記キャリヤ体から前記外歯歯車側に軸方向に突出し、前記クランク軸に嵌入されている柱部材を備えており、
    前記クランク軸は、該柱部材に備えられた軸受によって支持されている
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    当該歯車装置は、前記キャリヤ体が配置されている側にモータを備えており、
    前記キャリヤ体は、前記モータのケーシングの一部を構成するフランジ体と一体化されている
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、
    前記クランク軸が、当該歯車装置に備えられたモータのモータ軸と一体化されており、
    該クランク軸は、該モータ軸を前記モータのケーシングによって支持する軸受のみによって支持されている
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
  9. 請求項1〜7のいずれかにおいて、
    当該歯車装置は、モータ及び複数の前記クランク軸を有し、該モータのモータ軸に一体形成された入力歯車が、前記複数のクランク軸にそれぞれ設けられた複数のクランク歯車と直接噛合している
    ことを特徴とする偏心揺動型歯車装置。
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