JP2012062573A - 放電電極及び放電方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平板ターゲットを有する放電電極において、前記平板ターゲットの表面側の両側縁に沿うように設けられ、前記平板ターゲットを隔てて対向する磁性体と、該磁性体を隔てて前記平板ターゲットの反対側に前記磁性体と組み合わせて設けられ前記平板ターゲットを隔てて異極性の関係であるターゲット上部磁石を有することを特徴とする放電電極。
【選択図】図4
Description
平板ターゲット140表面付近の放電領域へ接する部材は陽イオン144の衝突衝撃で全て加熱されるが、磁性体143、151が加熱され高温となると熱伝導によりターゲット上部磁石141、152も高温となるため、キュリー点を超えて磁石が減磁損傷してしまう。これを回避するため磁性体や磁石を温度制御することを特徴とする。温度制御方法は冷却水を通水し温度制御することが簡易であり好ましいが、冷媒は水でなくともオイルや気体冷媒のようなものでも良く、ペルチェ素子のような接触冷却方式でも良い。図16では磁性体143に冷却水150を通水し、磁性体143およびターゲット上部磁石141の温度制御を行うことを示している。またターゲット下部磁石142,153は図示しない冷却水槽の中に設置されていることが望ましい。
[第一の実施形態]
次に第一の実施形態について詳細を述べる。
[第二の実施形態]
第2図は本発明にかかる第二の実施形態による放電電極の単一放電断面概念図を示す。放電電極201の部品構成は第1図に示す第1の実施形態と同様であるが、ターゲット10表面の両縁部に沿うように設けられ対向する磁性体が傾斜磁性体30a,30bであり、その対向面がθの角度で対称形に傾斜する。ここで述べる角度θとは放電電極201を断面方向から見て、平板ターゲット10を隔てた磁性体30a,30bの対向面と、平板ターゲット10表面の法線方向(垂直方向)との交点における角度を示しており、90°から磁性体対向面の先端角度引いた角度を指している。この角度θは0°以上45°未満であればよいが、特に20〜30°が好適である。これは磁性体30aの傾斜面から磁力線31が放出することにより、ターゲット上の平行磁束分布について平板ターゲットの法線方向(垂直方向、上方)に向かった減衰勾配が良好となるためである。
具体的には磁性体30a,30b間距離Wの平行磁束密度の均一性は第一の実施形態と同じく良好な状態で、更にターゲット10の表面付近の平行磁束密度を最大として、垂直方向に向かうほど緩やかに平行磁束密度が下がっていく勾配が得られる。すなわち垂直方向の平行磁束密度の減衰勾配を整えた本効果により、垂直方向の部分的な磁束密度の強弱で放電が乱されることなく第一の実施形態よりさらに放電状態が安定し良好となる。この平行磁束密度を垂直方向に整えた効果により、第一の実施形態と比較し、さらにターゲット利用効率が向上する。また傾斜磁性体30a,30bの傾斜効果によりターゲット10から飛翔したスパッタ粒子が磁性体対向面に衝突して付着、堆積する量が大幅に低減するため、第一の実施形態よりもスパッタレートが向上する。また磁性体対向面へのスパッタ粒子堆積が増えると、アーク放電が発生しやすくなるが、本問題も回避できる。ただし、傾斜磁性体30a,30bの角度θが45°以上の場合、ターゲット表面から垂直方向へ向かうほど磁力線放出面の距離(傾斜面同士の距離)がお互い遠ざかることとなる。これにより垂直方向の平行磁束密度の減衰量が大きくなり、ターゲット上方の平行磁束密度が低くなりすぎるため、マグネトロン放電を形成できるエリアが狭まることとなる。これにより低電力投入しかできず、スパッタレートが低下し、ターゲット利用効率も減少することとなってしまう。
[第三の実施形態]
第3図は本発明にかかる第三の実施形態による放電電極の概念図を示す。本構成ではターゲット10に非磁性体材料を用いても良いが、Fe、Ni、Co等の磁性体材料においてより好適な結果を示すものである。放電電極202におけるカソード1においてターゲット10の上部から磁力線を形成する構成は第二の実施形態と同様であるが、傾斜磁性体30a,30bとターゲット厚み方向を隔て対向する位置である水冷ケース23の内部にターゲット下部磁石40a,40bを有する。図3に示すようにターゲット下部磁石40a,40bの磁力線放出面は、ターゲットを隔てて対向する傾斜磁性体30a,30bの方向へ向けることが好ましく、その磁気極性は対向する傾斜磁性体30a,30bと同一極性とする。また水冷ケース23内のターゲット下部磁石40a,40bの磁力線放出面同士はお互い異極性で対向し、磁力線放出面と逆側にてヨーク板41と組み合わされ、磁束ループを形成する。水冷ケース23内は温度制御された冷却水24が通水され、バッキングプレート22、水冷ケース23及びターゲット下部磁石40a,40bを冷却する。第一、第二の実施形態において、ターゲット10が磁性体材料である場合、磁性体11aや傾斜磁性体30aから放出された磁力線28,31は、ターゲット10内に若干吸収され、ターゲット表面の平行磁束密度の全体レベルが下がってしまう場合があるが、本構成によればターゲット下部磁石40aから放出された磁力線42の多くがターゲット内を通過し、さらに同極性である傾斜磁性体30aから放出された磁力線43を反発力により持ち上げる効果があるため、磁力線43のターゲット10へ吸収される量が大幅に低減し、ターゲット表面へより強い磁力線が略平行に形成される。さらに第一、第二の実施形態の場合、磁性体ターゲットにおいてはターゲット表面の平行磁束密度は磁性体間距離Wの中央部分にて僅かに下がる傾向があるが、本構成ではターゲット10を通過してターゲット表面へ漏れ出たターゲット下部磁石40からの磁力線42がターゲット中央部の平行磁束を補完するため、ターゲット上の平行磁束密度分布を更に均一化できるようになる。ターゲット下部磁石40a,40bはターゲット10が磁性体である場合、ターゲット厚みが厚いほど強力な磁力のものが好ましく、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などが好適である。ただし、磁性体ターゲットが1〜2mmと薄い場合や、非磁性体材料を用いている場合はフェライト磁石などの低磁力のものでも問題はない。
(実施例1)
図1に示すような放電電極を以下のとおり構成した。ターゲット10の材料は銅を使用し、ターゲット幅W2は42mm、ターゲット厚みは10mmとした。磁性体11の高さH及び幅は15mm角で材料はSUS430とし、磁性体11a,11b間の対向距離Wは40mmとした。ターゲット上部磁石12a,12bは断面形状が10mm角のネオジム磁石を用い、補助磁石14は断面形状が幅10mm高さ20mmのネオジム磁石を用いた。ヨーク部品13,15及びヨーク板16はSUS430で構成した。またターゲット押さえ20、バッキングプレート22は銅で構成し、水冷ケース23及びねじ21はSUS304にて構成した。そこで本構成における放電電極100のターゲット表面平行磁束密度分布を幅W高さ2Hの範囲において計測した。その結果を図5に示す。縦軸を平行磁束密度とし、横軸を磁性体11間の距離Wとした上で、Wの中心C上にあり、高さ2Hの範囲における任意の点における平行磁束密度Bcに対し、Bcと同じ高さで±0.35W幅の範囲における平行磁束密度分布は−5%〜+15%となり、ターゲット10上に±20%以内の均一な平行磁束密度分布が形成できていることを確認した。また傾向として高さ1.0H部分の平行磁束密度が平均的に高くなることを確認した。
(実施例2)
図2に示すような放電電極を以下のとおり構成した。傾斜磁性体30a,30bの角度θは70°とし、他の部材の形状、材質などは実施例1と同様とした。その結果、図6に示すとおり、任意の点の平行磁束密度Bcに対し、Bcと同じ高さで±0.35W幅の範囲における平行磁束密度分布は実施例1と同じく−5%〜+15%以内となり、ターゲット10上にBc±20%以内の均一な平行磁束密度分布が形成できていることを確認した。また図5と比較すると判るように、磁性体11の角部に対応する高さ1.0H位置の平行磁束密度の集中が無くなり、ターゲット10の表面から高さ2Hに至るまで徐々に平行磁束密度が弱まっていく、垂直方向にバランスの良い分布が得られた。
(実施例3)
図3に示すような放電電極を以下のとおり構成した。本実施例においてターゲット10は磁性体であるニッケルを用い、ターゲット形状は実施例1,2と同様とした。また水冷ケース23内のターゲット下部磁石40a、40bはネオジム磁石とし、傾斜磁性体30a、30bとの対向面を磁力線放出面とし、その磁石幅は10mmとした。また磁力線放出面の磁極性は対向する傾斜磁性体30a、30bと同極性とした。ターゲット下部磁石40a、40bの高さは20mmとし、ターゲット10と逆側の磁石面はSUS430にて形成したヨーク板41で磁石同士を結合し、磁束ループを形成した。また他の構成は実施例2と同様とした。その結果、図7に示すとおり、ターゲットが磁性体であるにもかかわらず、平均的な磁束密度レベルが約2倍に向上し、任意の点の平行磁束密度Bcに対し、Bcと同じ高さで±0.35W幅の範囲における平行磁束密度分布も−10%〜+5%となり、ターゲット10上にBc±20%以内の均一な平行磁束密度分布が形成できていることを確認した。
(比較例1)
図8に示すとおりターゲットの下部のみに磁石を有する一般的な放電電極204を用い、非磁性体ターゲットをスパッタした場合の比較例を示す。放電電極204においてカソード72は実施例3のターゲット上部磁気回路部材(傾斜磁性体30a,30bやターゲット上部磁石12a,12b等)が無い構成のものと同形状とし、カソード72の周囲は絶縁部材であるスペーサ26を隔てて、アノード70で覆われる構成とした。ターゲット10の形状も実施例1から3と同様とし、材質は銅を用いた。よってターゲット10の表面磁界はターゲット下部磁石40a,40bとヨーク板41で形成される磁界ループのみにより形成される。そこで前記実施例と同様にターゲット表面の平行磁束密度分布を測定した結果を図9に示す。その結果、任意の点の平行磁束密度Bcに対し、Bcと同じ高さで±0.35W幅の範囲における平行磁束密度分布のバラツキは0%〜−70%となり、ターゲット10上が非常に不均一な平行磁束密度分布となっていることを確認した。さらに図4に示すような成膜装置にてスパッタ成膜及びCVD成膜を行った。すなわち成膜装置300における放電電極203部分に放電電極204の構成を用いた構成とした。放電電極204は実施例1〜3と同様にドーナツ状に放電エリアを有する構成とし外周直径は250mm程度とした。またプラズマガスやCVDガスも実施例1〜3と同様とした。その結果、スパッタ成膜時の銅薄膜やCVD成膜時のSiO2主体の薄膜はターゲット10の中心Cに対応する部分へ最も厚く基板へ堆積し、不均一な膜厚状態となった。また本スパッタ成膜を継続しターゲットエロージョン深さが9mmまで進行したところでターゲット利用効率を測定したところ、25%であった。
(比較例2)
比較例1で示した図8に示す一般的な放電電極204を用い、磁性体ターゲットをスパッタした場合の比較例を示す。ターゲット材料はニッケルとした。この場合ターゲット厚みが実施例3と同様の10mmではターゲット上にはほとんど平行磁束が形成できないため、ここでは平行磁束が形成できる程度までターゲットを薄くすることとし、ターゲット10厚みを3mmとし、それ以外は比較例1と同様の構成とした。よってターゲット10の表面磁界はターゲット下部磁石40a,40bとヨーク板41で形成される磁束ループのみにより形成される。そこで前記実施例と同様にターゲット表面の平行磁束密度分布を測定した結果を図10に示す。その結果、任意の点の平行磁束密度Bcに対し、Bcと同じ高さで±0.35W幅の範囲における平行磁束密度分布は0%〜−80%となり、非常に不均一な平行磁束密度分布となっていることを確認した。さらに図4に示すような成膜装置にてスパッタ成膜およびCVD成膜を行った。すなわち成膜装置300における放電電極203部分に放電電極204の構成を用い、ターゲット10は3mm厚みのニッケルを用いた構成とした。放電電極204は実施例1〜3と同様にドーナツ状に放電エリアを有する構成とし外周直径は250mm程度とした。その結果、スパッタ成膜時のニッケル薄膜、CVD成膜時のSiO2薄膜はターゲット10の中心Cに対応する部分へ最も厚く堆積し、非常に不均一な膜厚状態となった。また本スパッタ成膜を継続しターゲットエロージョン深さが2mmまで進行したところでターゲット利用効率を測定したところ、15%であった。
以下に本実施例及び比較例で示した結果を表にして示す。
図3に示す電極を実施例3に記載の通り構成し、図4に示す成膜装置においてスパッタリング法による成膜実験を実施した。この際、カバー211は3mm厚のSUS304板を用いていたところ、カバー211表面にごく小さなマグネトロンプラズマ放電が発生した。このごく小さなマグネトロンプラズマ放電は本来意図していない不要な放電ではあるが、成膜機能への影響は見られなかった。
(実施例5)
実施例4に示す内容の成膜実験を、カバー211を5mm厚のSUS430板に変更して実施したところ、不要な意図しないマグネトロンプラズマ放電は発生しなかった。
10 ターゲット
11a 磁性体
11b 磁性体
12a ターゲット上部磁石
12b ターゲット上部磁石
13 ヨーク部品
14 補助磁石
15 ヨーク部品
16 ヨーク板
17 カバー
18 カバー
19 冷却水
20 ターゲット押さえ
21 ねじ
22 バッキングプレート
23 水冷ケース
24 冷却水
25 Oリング
26 スペーサ
27 アノード
30a 傾斜磁性体
30b 傾斜磁性体
31 磁力線
40 ターゲット下部磁石
41 ヨーク板
42 磁力線
43 磁力線
50 真空チャンバー
51 真空ポンプ
52 基板ホルダー
53 基板ホルダー
54 基板
55 ガス管
56 プラズマ電源
57 防着板ホルダー
58 防着板
59 プラズマガス供給源
60 制御弁
61 CVD用ガス供給源
62 制御弁
70 アノード
71 磁力線
72 カソード
80 ターゲット
81 ターゲット上部磁石
82 ターゲット下部磁石
83 磁力線
84 磁力線
85 陽イオン
86 スパッタ粒子
90 ターゲット
91 バッキングプレート
92 冷却シールド
93 ターゲット上部磁石
94 ターゲット上部磁石
95 ターゲット下部磁石
96 ターゲット下部磁石
97 ヨーク
98 磁力線
99 磁力線
110 ターゲット
111 磁力線
112 磁力線
120 ターゲット
121 磁性体
122 磁性体
123 ターゲット下部磁石
124 ヨーク
125 磁力線
130 ターゲット
131 磁性体
132 磁性体
133 磁力線
140 平板ターゲット
141 ターゲット上部磁石
142 ターゲット下部磁石
143 磁性体
144 陽イオン
145 スパッタ粒子
146 磁力線
147 磁力線
148 ヨーク
149 ヨーク
150 冷却水
151 磁性体
152 ターゲット上部磁石
153 ターゲット下部磁石
200 放電電極
201 放電電極
202 放電電極
203 放電電極
204 放電電極
205 放電電極
211 カバー
300 成膜装置
Claims (20)
- 平板ターゲットを有する放電電極において、前記平板ターゲットの表面側の両側縁に沿うように設けられ、前記平板ターゲットを隔てて対向する磁性体と、該磁性体を隔てて前記平板ターゲットの反対側に前記磁性体と組み合わせて設けられ前記平板ターゲットを隔てて異極性の関係であるターゲット上部磁石を有することを特徴とする放電電極。
- 前記磁性体の下面が前記平板ターゲットの表面と略同一か上方にあることを特徴とする請求項1に記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットの長手方向に垂直な断面において、前記磁性体間の対向面は前記平板ターゲット表面の法線方向に対して外側に角度θで傾斜し、θは0°<θ≦45°の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットの厚み方向において前記平板ターゲットを隔てて前記磁性体と対向する位置である前記平板ターゲットの裏面側位置にターゲット下部磁石を有し、前記ターゲット下部磁石の磁力線放出の向きが前記平板ターゲットの厚み方向であって、前記磁性体と前記ターゲット下部磁石の磁極性が同極性であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットの表面側磁界がループを形成していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットの表面側の磁束ループは、前記ターゲット上部磁石とヨークとを少なくとも備えた表面側磁気回路により生成されており、前記平板ターゲットの放電面側の表面を除いた表面側磁気回路の構成部材の少なくとも一部に、前記構成部材の外側に磁性材料からなる磁気シールドを備えたことを特徴とする請求項5に記載の放電電極。
- 前記磁気シールドを前記ターゲット上部磁石の周りに備えたことを特徴とする請求項6に記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットの放電面側の表面を除いた、電極構成部材の最外周面の少なくとも一部に絶縁体のカバーを備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットの裏面側磁界がループを形成していることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の放電電極。
- 前記磁性体、前記ターゲット上部磁石は温度制御手段を有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の放電電極。
- 前記ターゲット下部磁石は温度制御手段を有することを特徴とする請求項4から10のいずれかに記載の放電電極。
- 前記平板ターゲットがFe、Co、またはNiを主成分とする磁性体材料であることを特徴とする請求項4に記載の放電電極。
- 平板ターゲットの表面へ形成した磁界を用いて放電を発生させる放電方法であって、前記平板ターゲットの表面側の両側縁に沿うように設けられ、前記平板ターゲットを隔てて対向する磁性体と、該磁性体を隔てて前記平板ターゲットの反対側に前記磁性体と組み合わせて設けられたターゲット上部磁石と、前記平板ターゲットの厚み方向において前記平板ターゲットを隔てて前記磁性体と対向する位置である前記平板ターゲットの裏面側位置にターゲット下部磁石を有し、前記ターゲット上部磁石同士の対向する磁極性は異極性であり、ターゲット厚み方向を隔てて対向するターゲット上部磁石とターゲット下部磁石との磁極性は同極性とすることにより、ターゲット表面の磁性体間に略平行な磁界を形成し、前記磁界を用いて放電を発生させることを特徴とする放電方法。
- 前記磁性体間の幅Wの中心から±0.35Wの幅と、前記磁性体の高さHに対する2Hで定義される磁界形成領域における平行磁束密度の分布を、幅方向位置がWの中心位置で高さ方向が0から2Hの範囲の任意の高さh位置の平行磁束密度Bcを基準としてBc±20%以内に形成し、その平行磁束を用いて放電を発生させることを特徴とする請求項13に記載の放電方法。
- 前記平行磁束密度Bcが10mTから500mTの範囲であることを特徴とする請求項14に記載の放電方法。
- 請求項1から12のいずれかの放電電極をスパッタ源として有することを特徴とするスパッタリング装置。
- 請求項16のスパッタリング装置にガスを導入してターゲットをスパッタし薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成方法。
- 請求項1から12のいずれかの放電電極を原料ガス反応源として有することを特徴とするCVD装置。
- 前記原料ガスが炭化水素ガス、珪素化合物ガス、あるいはフッ素化合物ガスであることを特徴とする請求項18に記載のCVD装置。
- 請求項18のCVD装置に原料ガスとして炭化水素ガス、珪素化合物ガスあるいはフッ素化合物ガスを導入してCVD薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成方法。
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