JP2012061228A - 洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気粘性流体の使用量の削減が可能で、しかも収容部から漏出することも防止でき、所期の減衰力を長期維持できるサスペンションを備えた洗濯機を提供する。
【解決手段】内部に回転可能な洗濯槽を有する水槽を防振支持するサスペンションにあって、前記サスペンションは、筐体と前記水槽との間に上下方向に連結して設けられたコイルばねと、シリンダ装置と、該シリンダ装置内を往復動するシャフトとを備える。前記シリンダ装置は、筒状のシリンダ内に前記シャフト周りに隙間を形成するように配設された磁場発生装置と、前記隙間の上下端部を封鎖して中空の収容部を形成すべく配設された封止部材を有する。前記収容部には、前記磁場発生装置により磁界が印加されたとき粘性が変化する磁気粘性流体と、気体とを封入する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、水槽をサスペンションにより防振支持した洗濯機に関する。
従来、例えばドラム式洗濯機では、内部に回転可能なドラムを備えた水槽は、筐体の底部に複数のサスペンションにより弾性的に支持され、ドラムの回転に伴う振動を低減する減衰機能を発揮するようにしている。ところで、サスペンションの一例として、例えば磁場の強度によって粘度が変化する磁気粘性流体(MR流体)を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記のような磁気粘性流体は、磁界を与えることで該流体の粘度を可変制御可能であることから、最近では洗濯機のサスペンションとして採用が検討されている。例えば、上記水槽の振動に伴い上下動(往復動)するシャフトに対して、上記磁気粘性流体を接触させ、その粘性によりシャフトの上下動を抑制する抵抗(摩擦力)として機能させることで、水槽の振動振幅を速やかに減衰し、低振動、低騒音の洗濯機を提供しようとするものである。
このようなサスペンションは、磁気粘性流体が封鎖された中空の収容部を満たすように充填され、これに上下動するシャフトと摩擦接触する構成としている。従って、長期使用にあっても所期の減衰性能を得るには、磁気粘性流体が収容部から漏出して減少しないことや、封鎖用の封止部材は堅固で高精度のものが要求される。しかも、該磁気粘性流体は高価であることから使用量はできるだけ少量とするのが好ましい。
しかしながら、磁気粘性流体は使用条件等において温度上昇する場合があり、この場合、体積が増加する所謂熱膨張する。このため、充満状態に収容されていた磁気粘性流体は、封止部材のシール性能に抗して収容部外に漏出するおそれがある。孫結果、磁気粘性流体の収容量が減少し、結果として磁気粘性流体の粘性変化が不安定となり適確に制御できなくなったり、サスペンションとして所期の減衰力が得られなくなる不具合が懸念される。
特開2006−57766号公報
そこで、磁気粘性流体の使用量の削減が可能で、しかも収容部から漏出することも防止でき、所期の減衰力を長期維持できるサスペンションを備えた洗濯機を提供する。
本実施形態の洗濯機によれば、内部に回転可能な洗濯槽を有する水槽を防振支持するサスペンションにあって、前記サスペンションは、筐体と前記水槽との間に上下方向に連結して設けられたコイルばねと、シリンダ装置と、該シリンダ装置内を往復動するシャフトとを備える。前記シリンダ装置は、筒状のシリンダ内に前記シャフト周りに隙間を形成するように配設された磁場発生装置と、前記隙間の上下端部を封鎖して中空の収容部を形成すべく配設された封止部材を有する。前記収容部には、前記磁場発生装置により磁界が印加されたとき粘性が変化する磁気粘性流体と、気体とを封入する。
サスペンションの第1の実施形態を一部拡大して示す縦断面図 サスペンション単体の縦断面図 ドラム式洗濯機に適用した洗濯機全体構造の概要を示す縦断面図 第2の実施形態を示す図1相当図
(第1の実施形態)
以下、ドラム式洗濯機に適用した第1の実施形態につき、図1ないし図3を参照して説明する。まず、図3に示すドラム式洗濯機(以下、単に洗濯機という)は、乾燥機能付の洗濯機で、その全体構造につき説明する。外殻を形成する箱状の筐体1の前面部(図示右側)のほぼ中央部には、洗濯物出入口2を形成し、該出入口2を開閉する扉3を設けている。また、筐体1の前面部の上部には、操作パネル4を設けており、その裏側に運転制御用の制御装置5を設けている。
筐体1の内部には、水槽6を配設している。この水槽6は、軸方向を前後とする横軸円筒状をなし、筐体1の底板1a上に長手方向を上下方向とした左右一対(一方のみ図示)のサスペンション7(詳細は後述する)によって前上がりの傾斜状態に弾性支持されている。
水槽6の背面部には、モータ8を取付けている。このモータ8は、例えば直流のブラシレスモータからなるもので、アウターロータ形であり、そのロータ8aの中心部に取付けた図示しない回転軸を、軸受ブラケット9を介して水槽6の内部に挿通し、後述するドラム10の背面部の中央部に連結している。
前記ドラム10は、水槽6内部に配設され洗濯物を収容する洗濯槽として機能し、その軸方向を前後となす横軸円筒状をなすもので、前記した如くモータ8の回転軸と連結されて水槽6と同軸状の前上がりの傾斜状態に支持されている。その結果、ドラム10はモータ8によりダイレクトに駆動されて横軸周りに回転し、該モータ8はドラム10を回転させるドラム駆動装置として機能する。
また、ドラム10の周側部(胴部)には、通水および通風可能な小孔11を全域にわたって多数形成しており、これに対し水槽6はほぼ無孔状をなし貯水可能な構成としている。これら、ドラム10および水槽6は、共に前面部に開口部12,13を有しており、そのうちの水槽6の開口部13と前記洗濯物出入口2との間に、環状のベローズ14が装着されている。これにより、洗濯物出入口2は、ベローズ14、水槽6の開口部13、およびドラム10の開口部12を介して、ドラム10の内部に連なる形態としている。なお、貯水可能な水槽6の最低部位には、途中に排水弁15を介して排水管16を接続し、機外に排水可能としている。
ここで、前記した乾燥機能の構成について説明すると、この水槽6の背面側から上方および前方にわたって、乾燥ユニット17を設けている。この乾燥ユニット17は、送風装置19、加熱装置20、および図示しない除湿手段等を備えた循環ダクト18から構成され、乾燥運転時に水槽6内から排出された空気中の水分を除湿し、次いで加熱して、所謂乾燥風を生成し、水槽6内に戻すことを繰り返す循環を行ない、回転駆動されたドラム10内の洗濯物を乾燥させるようにしている。
そして、前記したサスペンション7の具体構造につき、図1,2も加えて説明する。サスペンション7は、その概略構成として図3に示したように前記筐体1と水槽6との間に上下方向に連結して設けられ、具体的には筐体1の底板1aが有する取付板21側に取付けた円筒状のシリンダ装置30と、該シリンダ装置30内を上下動可能に挿通され上端部が前記水槽6が有する取付板23側に取付けたシャフト24と、該シャフト24とシリンダ装置30間に装着されたコイルばね25を備えた構成としている。
このように、サスペンション7を筐体1内に取り付けるための具体構造として、図2に示すようにシリンダ装置30の下端部にシリンダ連結部30aを被着しており、この連結部30aを図3に示す底板1aの取付板21にゴムなどの弾性座板26等を介してナット27で締結することにより、該シリンダ装置30を底板1a側の取付板21に取付固定している。なお、シリンダ装置30の具体構成は後述するが、外観を形成する鉄製の円筒状シリンダ22と、シリンダ22内部に配設された磁場発生装置40等を備えている。
一方、シャフト24は、シリンダ装置30の内部に挿入されるシャフト主部24aと、その上端部に一体的に連結されたシャフト連結部24bとから構成されていて、少なくともシャフト主部24aは鉄製の磁性体としている。しかして、上記連結部24bを水槽6の取付板23に同様の弾性座板28等を介してナット29で締結することにより、該シャフト24を水槽6の振動に追従して一体的に上下方向等に振動する連結構成としている。
なお、上記コイルばね25の取付構造の詳細は図1とともに後述するとして、ここでは概述すると、下端部がシリンダ装置30の上端部に支持され、上端部がシャフト24の上部に配置された円板状のばね受け部49に受け止められ、弾発力が蓄積した状態に装着されている。つまり、シャフト24をシリンダ装置30から上方たる外方に引き出すように付勢した状態に張設されている。
ここで、前記シリンダ装置30の具体構成について、同図1,2を参照して述べると、まず概略的に説明すると、前記シリンダ22内には前記シャフト24を直線的に往復動(上下動)可能に軸支する軸受手段が、上,下部に離間して配置固定されている。この上,下部の軸受手段に挟まれる中間部位に、前記磁場発生装置40および磁気粘性流体(いずれも詳細は後述する)等が収容された構成としている。
そこで、まず下部の軸受手段の具体構成につき図2を参照して説明すると、シリンダ22内の上下方向のほぼ中間部に位置して、環状たる中空筒状をなす下部の軸受保持部材31が収容固定されている。この軸受保持部材31は、例えばアルミニウム製の非磁性体からなり、その外周部には周方向に延びる溝部32が形成されていて、シリンダ22の周壁部のうちの前記溝部32に対応する部分を内方へ突出するようにしてかしめることにより、軸受保持部材31をシリンダ22内に固定している。
この軸受保持部材31の中空の内周部には、シャフト24を軸方向でもある上下方向へ往復動可能に直接支持する環状の軸受33が嵌合固定されている。該軸受33は、シャフト24と摺接する滑り軸受として機能するとともに、本実施形態では非磁性体である銅系の焼結含油軸受から構成されている。加えて、軸受保持部材31は、軸受33の保持だけでなく、その上面側に詳細は後述する1個の封止部材38cを圧入保持していて、その封止部材保持部材としても機能している。なお、シャフト24の下端部にはストップリング34が装着されていて、該リング34が軸受保持部材31の下面に当接することにより、シャフト24の上方への抜け移動を規制している。
これに対し、上部の軸受手段側の具体構成について、特に図1の拡大断面図を参照して述べると、シリンダ22の上端部の内部に、環状たる中空筒状をなす上部の軸受保持部材35が収容固定されている。この軸受保持部材35は、下部の軸受保持部材31と同様にアルミニウム製の非磁性体からなり、その外周下部に溝部36が全周にわたって形成されていて、シリンダ22の周壁部のうちの前記溝部36に対応する部分を内方へ突出させるべく、例えばローリングかしめすることにより、該軸受保持部材35をシリンダ22の上端部に固定している。なお、溝部36には弾性的なOリング37が装着されていて、そのOリング37は、軸受保持部材35の溝部35に対するシリンダ22のかしめにより挟まれて密着状態に保持され、確実に固定するとともにシリンダ22内への水の浸入を防ぐ防水構造としている。
そして、この上部の軸受保持部材35は、その中空内部の上下方向の中間位置に軸受39を嵌合保持するとともに、同内下部に例えば2個の封止部材38a,38bを圧入保持し、やはり封止部材保持部材としても機能している。加えて、該軸受保持部材35の外周側部には、前記コイルばね25を保持するばね保持部材としても機能するものである(詳細は後述する)。なお、上記軸受39は、前記した下部側の軸受33と同様に銅系の焼結含油軸受からなる非磁性体にて構成されている。
以下、更に具体的に述べると、まず中空筒状の軸受保持部材35の外側面の形状において、下半部が径大で上半部が径小とする筒状の2段形状をなしている。その径大筒部35aの外側面に、前記したかしめ用の溝部36が形成されている。そして、上半部の径小筒部35bと径大筒部35aとの境に段差部35cを形成している。該段差部35cは、前記コイルばね25の下端部を支持し、且つ径小筒部35bの外側面がコイルばね25の下端内径側と近接して側方から保持する作用をなし、以って軸受保持部材35がばね保持部材としても機能するものである。
一方、該軸受保持部材35の内部形状も、径寸法が異なる複数段階の中空形状をなしていて、前記径大筒部35aに対応する位置の径大内部35dには、2個の封止部材38a,38bを上下に重ねるよう2段配置して圧入保持している。ここで、封止部材38a,38bの構成につき述べると、該図1から明らかなように、シール用のリップを有するゴム製の本体に金属環をインサート成形した、所謂ばねなしのオイルシールに相当する。ただ、一般的なオイルシールは、金属環が通常鉄製であるのに対し、本実施形態では例えばアルミニウム製の非磁性体としている。この封止部材38a,38bは、前記した下部の軸受保持部材31に保持され対向配置された封止部材38cと共通のオイルシールを採用している。なお、3個の封止部材38a,38b,38cを総称して述べる場合、単に封止部材38と称して説明する。
上記径大内部35dの上部に連続して、これより径小とする径小内部35eを形成しており、該径小内部35eに前記した筒状の軸受39が圧入保持されている。なお、この径小内部35eは、軸受保持部材35のほぼ中間位置にあって該軸受39を上方への抜け止めを兼ねた段差部を形成するように更に径小とする挿通孔35fを形成しており、該挿通孔35fはシャフト24を往復動可能に挿通している。従って、シャフト24は、軸受手段を構成する上,下部の軸受保持部材35,31の各軸受39,33に軸支され、および封止部材38に水密に摺接した状態で往復動可能に設けられる。
そして、上記した上,下部の軸受手段の間に設けられた磁場発生装置40の具体構成につき述べると、この磁場発生装置40は、基本的にはシャフト24周りに巻装され磁場(磁界)を発生するコイル41と、該コイル41の上下部に設けられた鉄製で円筒状のヨーク42とを有した構成からなり、コイル41に通電されると、該コイル41の周りに上,下部のヨーク42を介して磁束が通る磁気回路Aを形成するものである。
以下、詳細に述べると、磁場発生装置40は、本実施形態では図1,2に示すように、コイル41が上下2段に配置され、中空円筒状のボビン43に夫々巻装され、該ボビン43の中心部の中空部に挿通されたシャフト24の外周面との間に筒状の隙間を形成するようにしている。すなわち、より具体的にはボビン43は実質的に同一構成の上,下部に配置されたボビン43a,43bからなり、その上部のボビン43aには上部のコイル41aが巻装され、該コイル41aの上部にヨーク42a、および下部に相当する位置の中間部にヨーク42bを配置した構成としている。
下部コイル41b側においても実質的に上記同様の構成にあって、下部ボビン43bに下部コイル41bが巻装され、その上部に相当する前記中間部のヨーク42bが位置し、下部に下部のヨーク42c(図2のみ示す)を配置した構成としている。なお、前記コイル41aと41bとは直列に接続されるとともに、円筒状のヨーク42(総称的には単にヨーク42と称して説明)の中空部は、やはりシャフト24の外周面との間に狭小の隙間(例えば、0.4mm程度)を有し、前記ボビン43(総称的には単にボビン43と称して説明)にて形成された隙間と連通して上下方向に延びる円筒状の隙間が形成される。
このように、ボビン43に巻装したコイル41(総称的には単にコイル41と称して説明)の上下部(含む中間部)にヨーク42を配置した状態で、例えば熱可塑性樹脂(ナイロン、PBT、PET、PP等)により樹脂モールド(図中、樹脂モールド部44で示す)して一体化構成とし、以って磁場発生装置40を構成している。従って、この磁場発生装置40はシャフト24周りに隙間を形成するとともに、磁場発生装置40の上,下端部に配置された封止部材38のうちの対向する封止部材38bおよび38cにより、該隙間の上下端部は封鎖されて筒状の収容部50を形成している。この場合、最上部の封止部材38aは、上記収容部50の封鎖状態を2重にして確実に封鎖するとともに、上部の軸受39側からの水の浸入を防止する機能を有する。
上記収容部50には、特に図1に明示するように磁気粘性流体45が供給収容される。この磁気粘性流体45は、電気的エネルギーの印加により粘性が変化する流体で、磁界(磁場)の強度に応じて粘性特性が変化するもので、例えばポリアルファオレフィンオイルを主体とするベースオイルの中に鉄、カルボニル鉄などの強磁性粒子を分散させたものからなり、磁界が印加されると強磁性粒子が鎖状のクラスタを形成することで見かけ上の粘度が上昇する特性を有する。
この収容部50への磁気粘性流体45の供給は、当然ながらシャフト24に上記した磁場発生装置40や上下部の軸受手段等が挿入され、封鎖された隙間からなる収容部50が形成された状態で行われ、図示しない注入口から注入して封入される。
ところが、本実施形態では磁気粘性流体45を収容部50全体の7,8割注入し、残りの2,3割は空気48(図中、白抜きで示す)を封入した状態としている。一例につき、図1を参照して説明すると、収容部50の軸方向たる上下方向全体の長さである有効域Xは、収容部50に対面するシャフト24外周面の軸方向長さに相当する。つまり、本来ならば満杯収容の磁気粘性流体45と接触可能なシャフト24外周面の軸方向長さに相当するもので、上下部に相対する封止部材38b,38cのリップ間に相当する寸法である。
従って、本実施形態では上記収容部50全体の有効域Xに対し、磁気粘性流体45を収容した流体域を符号X1とし、その上層部に位置する空気48が収容された気体域を符号X2として示している。つまり、気体域X2は収容部50内の気体たる空気48とシャフト24が接触する軸方向距離に相当するといえる。
この軸方向長さの気体域X2は、脱水運転時の駆動初期に生ずる水槽6の振動に基づき上下動するシャフト24のストロークSより小さくなるように設定している(X2<S)。脱水運転では、周知のようにドラム10が高速回転するのであるが、その駆動初期に共振回転速度を通過し所定の高回転速度に到達して遠心脱水を行う。その共振回転速度付近では、ドラム10の振動は大きくなり、これを乗り越えて正常な高速回転に至る。従って、振動が大きくなる以前にサスペンション7による減衰作用を得るため、脱水起動時の振動によるシャフト24のストロークSが仮に10mmとすれば、気体域X2は10mm以下に設定している。なお、詳細は後の作用説明で述べるが、図1に例示する静止状態にあって磁場発生装置40の最上部に位置するヨーク42aは、空気48と接触する気体域X2に対応した配置構成を示している。
このように、収容部50はもともと狭小な隙間から形成され、磁気粘性流体45の収容量は少量で済むようにしているが、本実施形態によれば収容部50の下層部には重力により磁気粘性流体45が収容され、上層部には空気48を収容する2層形態としたので、磁気粘性流体45を使用する量は更に少量で済み、この場合、空気48の収容量に相当する分だけ減少することになる。
この後、これら構成部材をシリンダ22内に挿入する。所定位置まで挿入した状態で、各軸受保持部材31,35に形成された溝部32,36に対し、シリンダ22を内方に突出するかしめ加工を行なうことで、これら部材を一体的に固定することができ、もってシリンダ装置30が構成される。なお、シリンダ装置30の下部には、連結部材30aで閉鎖された空洞部30bが形成され、シャフト24の下方への移動を許容するスペースを確保している。
このシリンダ装置30に、コイルばね25を組み込むことでサスペンション7として組立てられる。まず、シリンダ装置30の上端部である上部の軸受保持部材35の段差部35cにコイルばね25の下端部を支持する。次いで、コイルばね25の上端部をシャフト主部24aの上端部に設けた円板状のばね受け部49にて受け止めるようにして、連結部材24bをシャフト主部24aに連結する。この場合、コイルばね25はやゝ圧縮され弾発力が蓄積した状態に装着される。
このように構成されたサスペンション7は、前記した如く筐体1の底板1aと水槽6との間の上下方向において、図3に示すように水槽6側にシャフト24およびコイルばね25が位置し、筐体1側にシリンダ装置30が位置した状態で、水槽6の左右両側に配置され弾性的に連結支持される。また、上,下部のコイル41a,41bから夫々引出された2本のリード線46は、中間部のヨーク42b部分を利用して引き出され、シリンダ22に被着したブッシュ47を介して外部に導出され、図示しない駆動回路を介して制御装置5に接続され、磁場発生装置40のコイル41への通断電制御を可能としている。
なお、図1中に示す破線矢印A1,A2は、コイル41a,41bへの通電に伴い該コイル41a,41b周りに発生する磁気回路を示すとともに、その磁界の流れ方向を示したもので、必要に応じ総称的には単に磁気回路Aと称して説明する。すなわち、上段側のコイル41a側に生ずる磁気回路A1は、シャフト24→収容部50(隙間)→上部のヨーク42a→シリンダ22→中間部のヨーク42b→収容部50(隙間)→シャフト24に至る経路にて形成される。
同様に、下段側におけるコイル41b側の磁気回路A2は、シャフト24→収容部50(隙間)→下部のヨーク42c→シリンダ22→中間部のヨーク42b→収容部50(隙間)→シャフト24に至る経路にて形成される。このように、磁気回路Aを構成するシャフト24、ヨーク42、シリンダ22の各部材は、いずれも鉄製の磁性体にて形成されている。
次に、上記構成の洗濯機の作用について述べる。
本実施形態の横軸周りのドラム10を備えた洗濯機では、洗い、すすぎ、脱水、および乾燥の各行程において、制御装置5がドラム10を夫々適正な回転速度にて駆動制御することで運転が実行される。そして、ドラム10内に収容された洗濯物による偏荷重などに起因してドラム10が振動すると、弾性的に支持された水槽6も上下方向を主体に振動する。この水槽6の上下振動に応動して、サスペンション7では、水槽6に一体的に連結されたシャフト24とシリンダ装置30との間のコイルばね25を伸縮させ、該シャフト24はシリンダ装置30内を上下方向に振動(往復動)する。コイルばね25は、その伸縮作用により振動を吸収して筐体1(底板1a)側への振動伝達を効果的に阻止する機能を有する。
一方、磁気粘性流体45および封止部材38が上下動するシャフト24と摺接し、その摩擦力により、振動を速やかに減衰する作用を発揮する。すなわち、収容部50内に供給された磁気粘性流体45は、その粘性によりシャフト24の上下方向の往復動に対する摩擦抵抗として機能し、水槽6の振動振幅を減衰する作用をなす。
また、封止部材38においては、磁場発生装置40の上部側に2個の封止部材38a,38b、下部側に1個の封止部材38cを備え、各シール用のリップがシャフト24の外周面に水密に摺接し、相当の摩擦力が得られることから、これが減衰作用として有効に機能する。この封止部材38による減衰作用は、常に最低限の摩擦力として固定的に発生し、補助的な減衰作用として有効に機能する。
しかも、ドラム10を回転駆動する運転時には、磁場発生装置40を構成するコイル41に通電され磁場が発生する。これにより、上下2段に配置した各コイル41a,41bの周りに磁気回路A1,A2が形成され、そのうちの特に磁束密度の高いヨーク42とシャフト24との間にあっては、隙間も狭小としていることも相俟って、該隙間部位において磁界が与えられた磁気粘性流体45は、その粘度が急速に高められ、シャフト24の上下方向の往復動に対する摩擦抵抗を増大し、結果として水槽6の振動振幅を速やかに減衰する。
なお、コイル41は、上下2段にコイル41a,41bを設けたので、磁気回路A1,A2に基づき、コイル41a,41bの上下部に配置された各ヨ−ク42a,42b,42b,42cとシャフト24間の計4箇所で、磁気粘性流体45に磁界を印加することが可能で、該磁気粘性流体45の粘性変化を素早く大きくできることから、瞬時に所望の減衰力が得られ且つそれだけ通電制御が容易で確実にできる。
ところが、本実施形態では磁気粘性流体45の減量を図るべく、収容部50では重力により磁気粘性流体45が下層部に収容され、その上層部に気体たる空気48が封入された2層構成としている。従って、図1に開示したように磁気粘性流体45が存在しない気体域X2の範囲に最上部のヨーク42aが配置される場合には、当該部位では磁気粘性流体45に磁界を印加できない。このため、磁気粘性流体45を活用した減衰力が低下するリスクが考えられる。
しかしながら、サスペンション7は上記状態を維持するような静止状態にあるのではなく、以下のようにして減衰作用を発揮することができる。すなわち、水槽6に発生した振動は直接シャフト24に伝わり、シリンダ装置30内を上下方向に往復動する。そのうちの、特に上方向への動きに応じて粘性を有する磁気粘性流体45が該シャフト24表面に一部付着した状態で引張り上げられる。この場合、主に上部のボビン43aの隙間に存在していた磁気粘性流体45がシャフト24に付着した状態で引き上げられ、上下動が繰り返されるうち最上部のヨーク42aが位置する隙間にまで到達する。
これは、前記したように気体域X2は、ドラム10を高速回転する脱水運転起動時の振動、つまり共振回転速度に達する以前の起動時における水槽6の振動に基づき上下動するシャフト24のストロークSより小さくなるように設定してあるため(X2<S)、脱水運転起動後にシャフト24は気体域X2を超えた動きが得られ、シャフト24は軸方向の広い範囲で磁気粘性流体45と接触可能となる。そして、結果的にシャフト24の上下動の繰り返しによって、磁気粘性流体45の粘性により一部は最上部のヨーク42aの位置まで達し、該ヨーク42aとシャフト24間の狭小の隙間に磁気粘性流体45が残留した状態を得ることができる。
従って、シャフト24は当初空気48と接触していた部分(気体域X2相当)も磁気粘性流体45と接触して摩擦力が生じ、水槽6の振動を速やかに減衰する作用を発揮する。このように、収容部50への磁気粘性流体45を減量化するため、一部空気48を封入した構成にあっても実用に供し得る。なお、上記作用をより確実にするため、本実施形態における磁気粘性流体45は、ベースオイルに粘度を高くする添加剤を加えてシャフト24に付着し易く且つ簡単に解離しない特性を有するものとしている。
しかも、上記の如く磁気粘性流体45は最上部のヨ−ク42aの位置まで達することができるので、殊にドラム10を高速回転する脱水運転では、磁場発生装置40のコイル41に通電して、磁気回路Aを形成するようにしているが、上段側の磁気回路A1を生成する最上部のヨーク42a側では引き上げた磁気粘性流体45を利用して、磁界を印加可能である。従って、磁気粘性流体45を収容部50に当初から満杯に収容した状態とほぼ同様の減衰作用が期待できる。
なお、磁気粘性流体45の制御手段として上記脱水運転に合わせて通電制御する以外に、ドラム10の高速回転に伴う共振点付近における回転速度に達する直前に、コイル41に通電する制御(含む電流値の可変制御)としたり、或は水槽6に振動検出手段を設け、その検出結果に応じて通電制御するなど、種々変形して実施可能である。
加えて、脱水運転時において、洗濯物のアンバランス配置に基づきサスペンション7では抑制できない大きな異常振動を発生する場合がある。通常、この種洗濯機では、安全対策として初期の異常振動を検知可能とし、該検知信号を受けて制御装置5は一時脱水運転を停止し、そして再起動するとしたアンバランス修正工程を実行するようにしている。このため、場合によっては脱水駆動が繰り返し行われる場合もあり、コイル41には続けて通電されるため通電時間が長くなる。この場合、通電時間が長くなるとコイル41が例えば100度C程度まで温度上昇し、その内方に位置する磁気粘性流体45も周辺部材を介して温度上昇する。
この温度上昇は、磁気粘性流体45の体積増加を招き、上方に向かって熱膨張する現象を示す。ところが、本実施形態では上層部に空気48を収容しているので、上記熱膨張による変化を空気層が抑制するように享受する。このとき、従来技術の如く収容部50内全体に磁気粘性流体45が収容されていた場合には、熱膨張した磁気粘性流体45の一部が上部の封止部材38bから漏出するおそれがあり、漏出した場合には、収容部50内の磁気粘性流体45の濃度(量)が変化し、所期の減衰作用が得られなくなる。更には、漏出した磁気粘性流体45がシャフト24と封止部材38や軸受39との摺接部位に入り込むと、これら部材の摩耗を早め、本来の機能を果たさなくする憂いを有している。これに対し、本実施形態ではこれら問題は生ずることなく、耐久性に優れたサスペンション7を構成できる。
また、本実施形態では磁気回路Aを構成する部材たるシャフト24やヨーク42などに隣接する部材である、上,下部の軸受保持部材35,31、およびこれら軸受保持部材35,31に保持された封止部材38、軸受39,33等を非磁性体としているので、磁気回路Aからの磁界が、これら隣接部材を介して漏洩することを防止でき、効率の良い制御が可能で安定した減衰力が得られる。
以上説明したように第1の実施形態の洗濯機によれば、水槽6を防振支持するサスペンション7において、シリンダ装置30内のシャフト24周りに形成した隙間の上下端部を封止部材38で封鎖して中空の収容部50を形成し、この収容部50には、通電により磁界が印加されたとき粘性が変化する磁気粘性流体45と、該磁気粘性流体45の上層部に気体48を封入するようにした。
上記構成により、高価な磁気粘性流体45の使用量を減量でき、コスト低減が期待できる。また、減量化することで収容部50の上層部ではシャフト24と磁気粘性流体45との摩擦接触が減退するリスクが考えられるが、本実施形態ではドラム10を高速回転する脱水運転起動時における水槽6の振動に基づき上下動するシャフト24のストロークSに対し、収容部50内の気体たる空気48とシャフト24が接触する軸方向距離(気体域X2)を小さく設定したので、シャフト24は空気48が接触していた範囲を超えて上下動し、下層側に位置する磁気粘性流体45と接触することが可能となり、磁気粘性流体45が減量されても上記した減衰作用を促進できる。
更に、上層部が空気層であるため、最上部のヨーク42aは空気48と相対する配置となる場合が多いが、磁気粘性流体45の粘性によりシャフト24の上下動に伴い、該磁気粘性流体45が上部のヨーク42aの位置まで引き上げることができるので、この上昇移動した磁気粘性流体45を通じて磁界を印加可能となり、磁気粘性流体45の粘性変化を利用した減衰制御が可能となる。特に本実施形態では、磁気粘性流体45のベースオイルに添加剤を加えて粘度を高くしているので、それだけシャフト24に付着し易く且つ簡単に剥離しない特性を有し、シャフト24の動きに追従するのに好適としている。
また、上層部には気体として空気48を封入した状態としたので、製作時に空気48を所定量残した状態に磁気粘性流体45を注入でき、その注入作業は減量化と併せてより簡単に実施できる。しかも、この磁気粘性流体45の減量化および上層部の空気48の封入は、例えば磁気粘性流体45が温度上昇したとき、体積が膨張するが、これを上層部の空気層が抑制し或は吸収するように享受し、磁気粘性流体45が封鎖領域から漏出するのを防止できる利点を有する。
このことは、磁気粘性流体45の所定の収容量を維持でき、安定した減衰作用が長期にわたり期待できる。特に、収容部50に満杯状態で磁気粘性流体45が充填されている場合には、漏洩し易く、且つ漏出した場合には周辺の軸受手段等の隣接部材とシャフト24間に入り込み摩耗するなどの諸問題が想起されるが、本実施形態によればこのような不測の事態を招くことはなく、実用に供するに大いに有効である。
なお、上記実施形態に限らず、収容部50の上層部に空気48を封入した構成に関連して、次のように変更して実施することが可能である。
まず、磁気粘性流体45を構成するベースオイル中に、酸化防止剤を添加することである。これによれば、通電制御に基づき温度上昇する傾向にある磁気粘性流体45は、高温のベースオイルと空気48が接触するため、該オイルが酸化するおそれがあるが、これを防止できる。すなわち、ベースオイルの酸化による劣化を防止でき、長期にわたり所期の特性を維持できる磁気粘性流体45を提供できる。
また、磁場発生装置40を構成するコイル41の上下部に配置されたヨーク42を、鉄系の焼結金属とすることである。これにより、ヨーク42に磁気粘性流体45を含浸させることができ、常に良好な磁気回路Aを生成できる。この場合、ヨーク42には予め磁気粘性流体45を含浸させておくようにするのが良い。
或は、中でも最上部のヨーク42aのみを鉄系の焼結金属とする構成としても良い。これは、収容部50の上層部は空気48が占めているため、最上部のヨーク42aとシャフト24との隙間部分に限り磁気粘性流体45が介在しない場合が多い。そして、水槽6の振動の発生に伴いシャフト24が上下動することで下位の磁気粘性流体45をヨーク42aに対応する位置まで徐々に引き上げられるが、その際、該ヨーク42aが磁気粘性流体45を含浸していることで、狭小な隙間部分を磁気粘性流体45で満たすような、つまり磁気粘性流体45を補充する如き作用が期待でき、有効な磁気回路A1が速やかに形成できる。
その他、封止部材38は、収容部50を形成するため磁気粘性流体45の漏洩防止を主としているが、他にシャフト24との固定的に得られる摩擦抵抗(減衰力)、更には上部の軸受39側からの水の浸入を防止するなどを考慮した仕様とすれば良い。従って、封止部材38は、シール用のリップをばね付のオイルシール構成としても良いし、封止部材38の保持部材は軸受保持部材と兼用した構成に限らず、専用の保持部材を設けた構成としても良いなど、設置箇所や個数も含めて種々変形して実施可能である。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態を示す図1相当図で、以下、上記実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる点につき詳細に述べる。
このものは、更に磁気粘性流体45の減量化を図ったもので、ボビン43とシャフト24との間(隙間)に円筒状のスペーサ51を介挿して、収容部50の容積を縮小する構成としたものである。これにより、上下2箇所に設けたスペーサ51a,51bが占める体積相当分の減量が可能である。ただ、この実施形態では上部のスペーサ51a側にあっては、空気48が占める分だけ除いた減量となることは言うまでもない。
また、スペーサ51はシャフト24の上下動を妨げないようにし、加えてシャフト24と磁気粘性流体45との接触状態を維持できるように、シャフト24より径大とするのが良い。更には、スペーサ51は無端筒状でも良いし、上下(縦)方向に直線状の切れ目を有する有端筒状の形状としても良い。
なお、上記した実施形態では、横軸周りのドラムを備えたドラム式洗濯機に適用して述べたが、これに限らず、例えば縦軸周りに回転可能な脱水槽を兼用した洗濯槽を有し、その縦軸状に有底筒状の水槽を備えた、所謂縦軸型の洗濯機でも適用可能である。
また、水槽側にシャフトを連結しシリンダ装置内を上下動(往復動)する構成としたが、これに限らず、例えばシリンダ側を水槽側に取り付け、シャフト(コイルばね)側を筐体底部に取り付ける連結構造としても良い。この場合、水槽に応動してシリンダ側が直接往復動するが、シャフトはシリンダに対し相対的に往復動する構成となり、実質的に上記実施形態と同様の作用効果が期待できる。
その他、磁場発生装置を構成するコイルは2個設けて上下2段の配置としたが、例えば1個のコイル構成としても良いなど、具体的に種々変更して実施可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略,置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は筐体、6は水槽、7はサスペンション、10はドラム(洗濯槽)、22はシリンダ、24はシャフト、25はコイルばね、31,35は軸受保持部材(封止部材保持部材)、33,39は軸受、38(38a,38b,38c)は封止部材、40は磁場発生装置、41(41a,41b)はコイル、42(42a,42b,42c)はヨーク、45は磁気粘性流体、48は空気(気体)、50は収容部、および51(51a,51b)はスペーサを示す。

Claims (8)

  1. 内部に回転可能な洗濯槽を有する水槽を防振支持するサスペンションにあって、
    前記サスペンションは、筐体と前記水槽との間に上下方向に連結して設けられたコイルばねと、シリンダ装置と、該シリンダ装置内を往復動するシャフトとを備え、
    前記シリンダ装置は、筒状のシリンダ内に前記シャフト周りに隙間を形成するように配設された磁場発生装置と、前記隙間の上下端部を封鎖して中空の収容部を形成すべく配設された封止部材を有するとともに、
    前記収容部には、前記磁場発生装置により磁界が印加されたとき粘性が変化する磁気粘性流体と、気体とを封入したことを特徴とする洗濯機。
  2. 収容部に封入した気体は、磁気粘性流体の上層部を構成する空気であることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 磁気粘性流体を構成するベースオイル中に、酸化防止剤を添加したことを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯機。
  4. 洗濯槽を高速回転する脱水運転起動時における水槽の振動に基づき上下動するシャフトのストロークより、収容部内の気体と前記シャフトが接触する軸方向距離を小さく設定したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の洗濯機。
  5. 磁気粘性流体は、シャフトに付着する粘度に設定したことを特徴とする請求項4記載の洗濯機。
  6. 磁場発生装置は、シャフト周りに巻装されたコイルと、該コイルの上下部に配置されたヨークを有し、前記ヨークを鉄系の焼結金属としたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  7. 磁場発生装置の最上部に位置するヨークを、鉄系の焼結金属としたことを特徴とする請求項6記載の洗濯機。
  8. 収容部のヨークを除く隙間部分に、収容部の容積を縮小するためのスペーサを配置したことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
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