JP2012060369A - 超音波トランスジューサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、超音波の送信または受信を行う超音波トランスジューサに関して、従来よりもさらに残響特性を改善することが可能な超音波トランスジューサを提供することを目的とする。
【解決手段】 主軸方向の端部が閉塞した有底筒状のケースと、前記ケースの内底部中央に接着されている圧電素子と、前記圧電素子に対向してケース内に配置されている成型体とを備え、前記成型体は、前記圧電素子に対向する一方主面に、多数の凹凸部が形成されており、少なくとも前記多数の凹凸部が、前記圧電素子に対して離間されて配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波の送信または受信を行う超音波トランスジューサに関するものである。
自動車のバックソナーとして超音波トランスジューサが利用されている。従来の超音波トランスジューサは、主軸方向の端部が閉塞した有底筒状のケース、前記ケースの内底面に接着されている圧電素子、及び前記ケースの開口部を塞ぐ樹脂等から構成されている。超音波トランスジューサは、前記圧電素子に駆動電圧を印加することで、前記圧電素子と前記ケースを振動させて前記ケースの外側方向へ超音波を送信し、対象物からはね返ってきた反射波を受信して、反射時間を計測することにより対象物との距離を測定するものである。
このような超音波トランスジューサにおいては、ケースの外側方向だけではなく、ケースの内側方向にも超音波が送信されてしまう。ケースの内側方向に送信された超音波は、前記樹脂に到達すると前記圧電素子の方向にはね返り、再度前記圧電素子を振動させる。これらの余分な振動が残響として認識される。一般的にこのような場合では、超音波が前記樹脂と前記圧電素子との間で数十回に渡り多重反射するため、超音波トランスジューサの残響時間が長くなる傾向がある。残響時間が長くなると、近距離の検知が困難になるという問題が起きる。
このような問題を解決しうる超音波トランスジューサが、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示された超音波トランスジューサ700は、図12に示すように、ケース体71、圧電素子72、ベース基板73、リード線74、外部接続端子75及び吸音材70から構成されている。
ケース体71は、主軸方向の端部が閉塞した有底筒状をしており、金属から形成されている。前記ケース体71は、有底筒状の外部ケース76及び前記外部ケース76の内周面に設けられた筒状の内部ケース77から構成されている。前記圧電素子72は前記ケース体71の内底面に接着されている。
前記吸音材70は、前記圧電素子72に対向し、前記圧電素子72の主面に接触しないよう離間されて前記ケース体71の内側空間に配置されている。前記吸音材70は多孔質シリコーンから形成されている。
ベース基板73は、前記吸音材70の他方主面に設けられている。前記ベース基板73にはリード線74が2本接続されており、一方は前記圧電素子72の一方電極に、もう一方は前記ケース体71に接続されている。また、前記ベース基板73には前記リード線74に接続された外部接続端子75が2本接続されている。前記外部接続端子75は、前記ケース体71の外部に引き出される。
WO2007/029559号公報
図12に記載の先行技術では、ケースの内部に吸音材を設けることにより、残響特性の改善が行われていた。しかしながら、これらの対策を施しても超音波の残響を完全に無くすことはできず、残響特性のさらなる改善が望まれることがある。
そこで、本発明の目的は、従来よりもさらに残響特性を改善することが可能な超音波トランスジューサを提供することである。
前記問題点を解決するために、本発明は、主軸方向の端部が閉塞した有底筒状のケースと、前記ケースの内底部中央に接着されている圧電素子と、前記圧電素子に対向してケース内に配置されている成型体とを備え、前記成型体は、前記圧電素子に対向する一方主面に、多数の凹凸部が形成されており、少なくとも前記多数の凹凸部が、前記圧電素子に対して離間されて配置されていることを特徴とする。このように構成すると、ケースの内側方向に発生する超音波を乱反射させることができる。乱反射した超音波は、圧電素子の方向に直接はね返りにくいため、成形体と圧電素子との間で多重反射が起こりにくい。また、反射をするたびに超音波信号が減衰するため、ケースの内側方向の残響特性が改善する。
また本発明は、前記多数の凹凸部は、錐体形状に構成されていることが望ましい。この場合は、成形体及び成形体を形成するための金型の製造や加工が簡単になり、管理がしやすい。
また本発明は、前記多数の凹凸部は、截頭錐体形状に構成されていることが望ましい。この場合は、成形体の製造や加工が簡単になる。
また本発明は、前記成型体は、前記多数の凹凸部の外周部に複数の脚部が形成されており、前記脚部は前記ケースの内底部に接触していることが望ましい。この場合は、脚部によりケースの振動を抑えることができるため、残響を減衰させることができる。また、ケースの底面から成型体の多数の凹凸部までの距離の精度を上げることができる。
また本発明は、前記成型体は、前記多数の凹凸部の外周部に突起が形成されており、前記突起は前記圧電素子の主面に接触していることが望ましい。この場合は、圧電素子の振動のレベルをある程度抑えることができるため、残響のレベルも同様に抑えることができる。
また本発明は、前記成型体は、前記多数の凹凸部のうち最も前記圧電素子に遠い箇所と前記圧電素子との距離が、使用する超音波の1/4波長以下であることが望ましい。この場合は、ケースの内側方向に発生する超音波と反射波が相互に打ち消しあう動作を行うために、超音波の減衰が早くなり、より残響を抑制することができる。
本発明によれば、ケースの内側方向に発生する超音波を乱反射させることができる。乱反射した超音波は、圧電素子の方向に直接はね返りにくいため、成形体と圧電素子との間で多重反射が起こりにくい。また、反射をするたびに超音波信号が減衰するため、本発明によれば、ケースの内側方向の残響特性が改善する。
本発明の実施形態1による超音波トランスジューサの断面図である。 実施形態1による超音波トランスジューサのケースの斜視図である。 実施形態1による超音波トランスジューサの成形体の斜視図である。 実施形態1による超音波トランスジューサの成形体の下面図である。 実験例1及び比較例1の超音波トランスジューサの断面概略図である。 図5の実験例1及び比較例1に基づく残響特性を示す図である。 実験例2〜5及び比較例2に基づく残響特性及び総合感度を示す図である。 実験例2及び実験例6〜10に基づく残響特性及び総合感度を示す図である。 実施形態1の変形例1による超音波トランスジューサの断面概略図である。 本発明の実施形態2による超音波トランスジューサの断面概略図である。 実施形態1の変形例1による超音波トランスジューサの断面概略図である。 先行技術の断面概略図である。
以下に、本発明の実施形態に係る超音波トランスジューサについて説明する。
(実施形態1)
以下、実施形態1について、図1〜4を参照しながら説明を行う。本実施形態1の超音波トランスジューサ100は、ケース1、圧電素子2、ベース基板3、リード線4a、4b、外部接続端子5a、5b及び成型体10を備える。
図1及び図2に示すように、ケース1は、主軸方向の端部が閉塞した有底筒状であり、例えばアルミニウム等の金属材料から形成されている。ケース1の内底面は、略楕円状に構成されており、長軸方向の両端部分に凹部1bがそれぞれ形成されている。また、ケース1の外周面の開口側で短軸方向の両端部分に、切り欠き部1aがそれぞれ対向して設けられている。
圧電素子2は、両面に電極(図示せず)が設けられており、ケース1の内底面中央に接着されている。
図3に示すように、成形体10は略楕円状に構成されており、ケース1に嵌まりこむ形状をしている。成形体10は例えばシリコーン樹脂で形成されている。
図4に示すように、成形体10の下部は略楕円柱形状に形成されており、多数の錐体形状の凹部10a、脚部10b及び突起10cが設けられている。
具体的には、多数の錐体形状の凹部10aは成形体10の下部中央の円形領域に設けられており、格子状に等間隔に形成されている。図1に示すように、多数の凹凸部11が圧電素子2に触れないように、成形体10がケース1の内部に設置されている。錐体形状の凹部10aの形状は四角錐である。
脚部10bは凹凸部11の外周部に2箇所凸形状に設けられている。脚部10bは、ケース1の内底部に設けられた凹部1bに嵌まりこむように形成されている。このように構成されているので、脚部10bによりケース1の振動を抑えることができ、残響を抑制することができる。また、ケース1の内底部から錐体形状の凹部10aまでの距離の精度を上げることができる。
突起10cは凹凸部11の外周に設けられており、本実施例では例えば4箇所に設けられている。突起10cは圧電素子2の外周部の一部に接触するような高さに設定されている。このように構成しているので、超音波トランスジューサ100の総合感度を実用上問題とならない程度低下させるものの、同時に残響特性を向上させる。
図1に示すように、ベース基板3は、成型体10の他方主面中央に設置されている。圧電素子2及びベース基板3はリード線4aによって接続され、ケース1及びベース基板3はリード線4bによって接続されている。リード線4aは外部接続端子5a、リード線4bは外部接続端子5bにそれぞれ接続されている。これらの接続端子5a及び5bは、ケース1の外部に引き出される。
また、成型体10の他方主面からケース1の開口部までの空間は充填剤(図示せず)で充填されており、水滴や異物などの侵入を防ぐ防滴型として構成されている。
以下に、超音波トランスジューサ100の動作を示す。
本発明の超音波トランスジューサ100は、送信機能と受信機能とを備えたものである。圧電素子2に固有振動数の駆動電圧を印加することで、圧電素子2を励振させる。本実施形態では、40KHz〜400KHzの周波数を想定している。まず、ケース1の底面からケース1の外側方向へ超音波が送信される。送信された超音波は障害物に達すると、その一部が反射波として超音波トランスジューサ100の方向に反射する。ケース1の底面が反射波を受信すると、底面が固有振動し、圧電素子2が振動することで起電力が得られる。このように、超音波を送信してから反射波を受信するまでの時間から、障害物までの距離を検知する。
一方、圧電素子2を励振させた際に、ケース1の内側方向にも超音波が発生する。この超音波が圧電素子2上部の空気を媒体として成形体10に達すると、空気と成形体10の音響インピーダンスの違いにより、成形体10の圧電素子2に対向する一方主面で反射及び吸収作用が働く。このように構成した成形体10の一方主面に、多数の凹凸部が形成されているため、ケース1より発生する超音波を乱反射する割合が高い。
本実施形態では、圧電素子2に対向する一方主面に、多数の錐体状の凹部10aが形成されており、少なくとも多数の凹凸部11が、圧電素子2に対して離間されて配置されている。このように構成しているので、ケース1の内側方向に発生する超音波が圧電素子2上部の空気を媒体として成形体10に達し、成形体10の表面で反射する際に、超音波を乱反射させることができる。乱反射した超音波は、圧電素子の方向に直接はね返りにくいため、成形体と圧電素子との間で多重反射が起こりにくい。また、反射をするたびに超音波信号が減衰するため、ケースの残響特性が改善する。また、成形体及び成形体を形成するための金型の製造や加工が簡単になり、管理がしやすい。
また従来は、成形体10をケース1よりもひとまわり大きく形成し、ケース1に圧入して高さを調整していたが、本実施形態によれば、成型体10の多数の凹凸部11の外周部に複数の脚部10bが形成されており、脚部10bはケース1の内底部に接触しているので、ケース1の振動を抑えることができ、残響を抑制することができる。また、ケース1の内底部から錐体形状の凹部10aまでの距離の精度を上げることができる。
本実施形態では、成型体10の多数の凹凸部11の外周に突起10cが形成されており、突起10cは圧電素子2の主面に接触している。このように構成しているので、圧電素子2の振動のレベルをある程度抑えることができ、圧電素子2から発生する残響のレベルも同様に抑えることができる。
本実施形態では、成型体10の多数の凹凸部11のうち最も圧電素子2に遠い箇所と前記圧電素子2との距離が、使用する超音波の1/4波長以下である。このように構成しているので、発生する超音波と反射波が相互に打ち消しあう動作を行うために、超音波の減衰が早くなり、より残響を抑制することができる。
本実施形態では、成型体10を図2のような略楕円形状に成形しているが、これに限るものではない。
本実施形態では、成型体10の圧電素子に対向する一方主面に、錐体形状の凹部10aを設けて多数の凹凸部11を形成しているが、これに限るものではない。例えば、半円形状の凹部を設けてもよいし、凸部を設けて多数の凹凸部11を形成してもよい。
本実施形態では、錐体形状の凹部10aの形状を四角錐としているが、これに限るものではない。例えば、円錐や三角錐、八角錐等としてもよい。
(実験例1と比較例1)
実験例1として、図5(A)に示すトランスジューサ100Aを用い、比較例1として図5(B)に示すトランスジューサ400を用いて実験を行った。ここで、実験例1は、前述した実施形態1における成形体10のうち、突起10cを省略した構成をしている。成形体10以外の実施形態1と同一の部分には、同一符号を付して重複説明を省略する。
図5(A)に示すように、実験例1のトランスジューサ100Aは、実施形態1と同様に、成形体20に脚部20bが形成されたものであり、成形体20の主面に多数の錐体形状の凹部20aを設けて多数の凹凸部21を形成している。錐体形状の凹部20aは四角錐形状に設けられている。また、距離h1は、多数の凹凸部21の最も圧電素子2に遠い箇所から、圧電素子2までの距離を示す。このときの距離は0.65mmである。
図5(B)に示すように、比較例1のトランスジューサ400は、成形体40に脚部40bが形成されたものであり、成形体40の主面は凹凸のない平面である。距離h2は、成形体40の圧電素子42に対向する主面から、圧電素子42までの距離を示す。このときの距離は0.65mmである。
Figure 2012060369
表1に示す条件で実験を行った。本実験では、これら2つの条件のもとで、常温の残響特性を測定して比較を行った。ここで、常温は25℃である。残響特性は、超音波を出力してから圧電素子の振動がおさまるまでの時間である。
図6に実験結果を示す。実験に用いたサンプル数は5である。図中の数値は平均値を示す。実験例1の残響特性の平均値は0.98ms、比較例1の残響特性の平均値は1.36msである。なお、超音波トランスジューサとして求められる残響特性の値は、例えば常温で1.4ms以下である。
以上の結果から、実験例1、比較例1ともに残響特性の値は所望の値を満たしている。しかし、実験例1と比較例1とを比較すると、実験例1のほうが比較例よりも常温での残響特性が優れていることがわかる。すなわち、成形体の一方主面に、多数の凹凸部が形成されていると、残響特性がより向上するといえる。
(実験例2〜10と比較例2)
実験例2の構造は、実施形態1に係る超音波トランスジューサ100と同一の形状である。図1に示すように、成形体10の主面に多数の錐体状の凹部10aを設けて多数の凹凸部11を形成している。錐体形状の凹部10aは四角錐形状に設けられている。また、成形体10には脚部10bと突起10cが形成されている。図4に示すように、突起10cは錐体形状の凹部10aの外周に4箇所設けられている。距離hは、錐体形状の凹部10aの最も圧電素子2に遠い箇所から、圧電素子2までの距離を示す。このときの距離は0.65mmである。
Figure 2012060369
実験例3〜5、及び比較例2は、表2に示すように、実験例2に比べて成形体10と圧電素子2との距離hが異なるサンプルである。これらの常温の残響特性、及び総合感度を測定して比較を行う。ここで、常温は25℃である。残響特性は、超音波を出力してから圧電素子の振動がおさまるまでの時間である。総合感度は受信した反射波の電圧のピークの値である。
距離hは、錐体形状の凹部10aの最も圧電素子2に遠い箇所から、圧電素子2までの距離のことを示す。本実験例では、使用する超音波トランスジューサの1/4波長である2.13mmから、成形体10が圧電素子2に接触する0.50mmまで条件を変更して検証を行う。
図7に表2の条件下での実験結果を示す。実験に用いたサンプル数は5である。図中の数値は平均値を示す。なお、超音波トランスジューサとして求められる残響特性の値は、例えば常温で1.4ms以下である。また、求められる総合感度の値は、例えば常温で1.2Vop以上である。
実験例2、実験例3〜5、及び比較例2を比較すると、距離hがλ/4から短くなるほど残響特性が改善することがわかる。すなわち、錐体形状の凹部10aの最も圧電素子2に遠い箇所から圧電素子2までの距離hが、残響特性に関与しているといえる。これは、距離hがλ/4以下の時には共鳴が起こらない条件となり、超音波を減衰させるのに有利なためである。
しかし、比較例2のように成形体10と圧電素子2が接触した場合では、残響特性は向上するが、総合感度が1.60Vopとなり著しく低下する。これより、距離hは、圧電素子2の動作を阻害しない距離からλ/4までの区間に設定すると効果的であるといえる。
実験例6〜10は、表2に示すように、実験例2に比べて突起10cの数が異なるサンプルである。錐体形状の凹部10aの外周に、突起10cを点対称になるように一定の空隙を空けて設け、圧電素子2を抑える面積を変更する。これらの常温の残響特性、及び総合感度を測定して比較を行う。
図8に表2の条件下での実験結果を示す。実験に用いたサンプル数は5である。図中の数値は平均値を示す。なお、超音波トランスジューサとして求められる残響特性の値は、例えば常温で1.4ms以下である。また、求められる総合感度の値は、例えば常温で1.2Vop以上である。
実験例2、及び実験例6〜10を比較すると、突起10cの数を外周全面、12箇所、8箇所、6箇所、4箇所、0箇所と減らしていくことで総合感度が段階的に上昇していくことが分かる。これは、圧電素子2の振動を抑える面積が少なくなることが要因である。ここで、突起10cの数が0箇所の場合には、総合感度が最もよいが、残響特性が最も悪くなっている。これは残響特性と総合感度がトレードオフの関係になっているためである。
一方で、突起の数が4箇所の場合には、総合感度が2.23Vopと比較的高く、低温残響も0.94msであり十分抑えられている。これより、突起10cの数は4箇所が望ましいといえる。
本実験では、突起10cの個数を0箇所、4箇所、6箇所、8箇所、12箇所、及び外周全面を抑えることとして実験を行ったが、これに限るものではない。例えば、2箇所でも構わないし、奇数箇所でもよい。
(実施形態1の変形例1)
図9は本実施形態1の変形例1に係る超音波トランスジューサ100Bの断面図である。実施形態1と同一の部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本変形例の超音波トランスジューサ100Bは、ケース1、圧電素子2、ベース基板3、リード線4、外部接続端子5及び成型体30を備える。
成形体30の圧電素子32に対向する主面には多数の截頭錐体形状の凹部30a、脚部30b及び突起30cが設けられている。
具体的には、多数の截頭錐体形状の凹部30aは成形体30の主面中央の円形領域に設けられており、格子状に等間隔に形成されている。截頭錐体形状の凹部30aが設けられている多数の凹凸部31が、圧電素子2に触れないように成形体30が設置されている。截頭錐体形状の凹部30aの形状は四角錐台である。このように構成されているので、成型体の製造や加工が簡単になる。
上記実施形態では、成型体とケースの内側に隙間を残して、充填シリコーンが入り込みやすいような工夫を加えているが、これに限るものではない。例えば、成型体をケースよりもひとまわり大きく形成して嵌めこむ等してもよい。
上記実施形態では、成型体の材料としてシリコーン樹脂を用いたが、これに限るものではない。例えば、ウレタンのような単泡・連泡品や、フェルトのような合成繊維を用いてもよい。
(実施形態2)
図10は本実施形態2に係る超音波トランスジューサ500の断面図である。本実施形態の超音波トランスジューサ500は、ケース51、圧電素子52、ベース基板53、リード線54、外部接続端子55及び成型体50を備える。
成形体50の圧電素子52に対向する主面には多数の錐体形状の凸部50aによる多数の凹凸部56、脚部50b及び突起50cが設けられている。
実施形態2における実施形態1との異なる箇所は、成形体50の形状である。
具体的には、多数の錐体形状の凸部50aは成形体50の主面中央の円形領域に設けられており、格子状に等間隔に形成されている。錐体形状の凸部50aが圧電素子52に触れないように、成形体50が設置されている。錐体形状の凸部50aの形状は四角錐である。このように構成されているので、実施形態1と同様の効果が得られる。
(実施形態2の変形例1)
図11は本実施形態2の変形例1に係る超音波トランスジューサ500Aの断面図である。実施形態2と同一の部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本変形例の超音波トランスジューサ500Aは、ケース51、圧電素子52、ベース基板53、リード線54、外部接続端子55及び成型体60を備える。
成形体60の圧電素子52に対向する主面には多数の截頭錐体形状の凸部60aによる多数の凹凸部61、脚部60b及び突起60cが設けられている。
具体的には、多数の截頭錐体形状の凸部60aは成形体60の主面中央の円形領域に設けられており、格子状に等間隔に形成されている。截頭錐体形状の凸部60aが圧電素子52に触れないように、成形体60が設置されている。截頭錐体形状の凸部60aの形状は四角錐台である。このように構成されているので、成型体の製造や加工が簡単になる。
100…超音波トランスジューサ
1…ケース
2…圧電素子
3…ベース基板
4a、4b…リード線
5a、5b…外部接続端子
10…成型体
10a…錐体形状の凹部
10b…脚部
10c…突起
11…凹凸部

Claims (6)

  1. 主軸方向の端部が閉塞した有底筒状のケースと、前記ケースの内底部中央に接着されている圧電素子と、前記圧電素子に対向してケース内に配置されている成型体とを備え、
    前記成型体は、前記圧電素子に対向する一方主面に、多数の凹凸部が形成されており、少なくとも前記多数の凹凸部が、前記圧電素子に対して離間されて配置されていることを特徴とする超音波トランスジューサ。
  2. 前記多数の凹凸部は、錐体形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波トランスジューサ。
  3. 前記多数の凹凸部は、截頭錐体形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波トランスジューサ。
  4. 前記成型体は、前記多数の凹凸部の外周部に複数の脚部が形成されており、前記脚部は前記ケースの内底部に接触していることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の超音波トランスジューサ。
  5. 前記成型体は、前記多数の凹凸部の外周部に突起が形成されており、前記突起は前記圧電素子の主面に接触していることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の超音波トランスジューサ。
  6. 前記成型体は、前記多数の凹凸部のうち最も前記圧電素子に遠い箇所と前記圧電素子との距離が、使用する超音波の1/4波長以下であることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか1項に記載の超音波トランスジューサ。
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