JP2012057336A - 足場用梁部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で装着作業や取り外し作業にも困難性のないロック機構がくさび部に併設された足場用梁部材を提供すること。
【解決手段】パイプ材の両端にフック13を有し、支柱に形成された上下方向に連通する緊結ホルダーに対してフック13を上から打ち込んで支持させるようにした足場用梁部材において、フック13の側壁15の下端寄りに形成した軸受孔18間にロック金具21のストッパ23、24を嵌合させ、ねじりバネ22によって外方に露出するよう付勢する。ストッパ23、24が第1の回動位置の場合には第2の係合面28がストッパ23、24が互いに接近する方向に移動するためフック13の打ち込みが可能である。一旦フック13を打ち込むと第1の係合面27が係合してフック13を上方に抜くことができなくなる。フック13を抜く場合にはストッパ23、24を第2の回動位置に回動して第3の係合面29を上向きにとなるようにする。
【選択図】図1
【解決手段】パイプ材の両端にフック13を有し、支柱に形成された上下方向に連通する緊結ホルダーに対してフック13を上から打ち込んで支持させるようにした足場用梁部材において、フック13の側壁15の下端寄りに形成した軸受孔18間にロック金具21のストッパ23、24を嵌合させ、ねじりバネ22によって外方に露出するよう付勢する。ストッパ23、24が第1の回動位置の場合には第2の係合面28がストッパ23、24が互いに接近する方向に移動するためフック13の打ち込みが可能である。一旦フック13を打ち込むと第1の係合面27が係合してフック13を上方に抜くことができなくなる。フック13を抜く場合にはストッパ23、24を第2の回動位置に回動して第3の係合面29を上向きにとなるようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、建築足場を構築するために使用される布材やブラケット等の梁部材に関するものである。
一般に建築現場等に仮設される建築足場は、所定の間隔で立設された支柱と、梁部材(布材、ブラケット等)とを縦横に組み合わせ、梁部材に踏み板を架設することで基本的骨格が構築されている。作業者はこの踏み板上で作業をし、また踏み板上を移動する。建築足場の一例として特許文献1〜3を挙げる。
例えば特許文献1の図1、図3あるいは図8に示すように、梁部材は横架材としての横枠の端部には断面チャンネル形状のくさび部(フック部)先端が側方に向かって突設されるように溶接によって固定されている。このような梁部材を支柱に支持させる際には、その図2に示すような支柱の外周に形成された上下方向に連通した緊結ホルダー(掛止部)に対して上方からくさび部(フック部)をハンマーによって打ち込むようにして固定するようにしている。
しかし、このようなくさび部を打ち込む方式の緊結手段ではくさび部に対して引き抜き力が働いた場合には緊結部分が緩む可能性もあるため、くさび部に引き抜き力が働いても緩まないようにロック機構の併設が望まれていた。ここに、そのようなロック機構が併設された足場における梁部材の緊結手段として特許文献4を挙げる。
例えば特許文献1の図1、図3あるいは図8に示すように、梁部材は横架材としての横枠の端部には断面チャンネル形状のくさび部(フック部)先端が側方に向かって突設されるように溶接によって固定されている。このような梁部材を支柱に支持させる際には、その図2に示すような支柱の外周に形成された上下方向に連通した緊結ホルダー(掛止部)に対して上方からくさび部(フック部)をハンマーによって打ち込むようにして固定するようにしている。
しかし、このようなくさび部を打ち込む方式の緊結手段ではくさび部に対して引き抜き力が働いた場合には緊結部分が緩む可能性もあるため、くさび部に引き抜き力が働いても緩まないようにロック機構の併設が望まれていた。ここに、そのようなロック機構が併設された足場における梁部材の緊結手段として特許文献4を挙げる。
特許文献4の技術は、その図3〜図5に示すようにくさび9がさや状の案内部材11に案内されて上下動する構造となっており、ロック機構となる板ばね17とピン16は案内部材11側に取り付けられてくさび9の上下動によってロックとアンロックの状態となるものである。このように特許文献4の足場用梁部材ではくさび9単独で上下するような複雑な構造ゆえにロック機構が実現できたものであるが、上記特許文献1〜3のように横架材の端にくさび部が固定されているような単純な構成の足場用梁部材ではこの特許文献4のような構成は採用できない。つまり、単純な構成であるがゆえにかえって特許文献1〜3のような梁部材ではロック機構を設けるのが困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためのものである。その目的は、構造が簡単で装着作業や取り外し作業にも困難性のないロック機構がくさび部に併設された足場用梁部材を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためのものである。その目的は、構造が簡単で装着作業や取り外し作業にも困難性のないロック機構がくさび部に併設された足場用梁部材を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、横架材の一端又は両端にその先端が側方に向かって突設されるチャンネル状断面のくさび片を有し、足場の支柱に形成された上下方向に連通する緊結ホルダーに対して前記くさび片を上方から打ち込んで前記足場支柱に対して支持させるようにした足場用梁部材において、前記くさび片は前記緊結ホルダーに対する打ち込みが完了した状態で前記緊結ホルダーから下方に露出される前記くさび片の対向する側壁間に回動可能に掛止される抜け止め部材を備え、同抜け止め部材は前記側壁に形成された透孔に進退可能に嵌合されるとともに前記抜け止め部材を回動させる際の回動支点となる一対のストッパと、同両ストッパ間に配置され同ストッパを外方に向かって付勢するバネ体と、前記両ストッパを嵌合位置で脱落しないように支持する支持手段と、前記抜け止め部材を回動させる際の操作部とを有し、前記ストッパには前記透孔から外方に露出する第1〜第3の係合部がその回動方向に沿って形成され、前記抜け止め部材の第1の回動位置で上方を向いて配置される前記第1の係合部はその配置位置で水平にあるいは外寄りが高くなるように構成され、前記第1の回動位置で下方を向いて配置される前記第2の係合部はその配置位置で外寄りほど低くなるような傾斜面に構成され、前記抜け止め部材の第2の回動位置で上方を向いて配置される前記第3の係合部はその配置位置で外寄りほど低くなるような傾斜面に構成されるようにしたことをその要旨とする。
このような構成では、足場用梁部材のくさび片を緊結ホルダーの上方から打ち込みする際に、抜け止め部材の一対のストッパは透孔から外方に露出するため、緊結ホルダーの側壁端部と干渉することとなる。この段階では抜け止め部材は第1の回動位置にあって、下方を向いて配置されるストッパの第2の係合部が緊結ホルダーの側壁と干渉する部分となる。第2の係合部はその配置位置で外寄りほど低くなるような傾斜面に構成されているため、くさび片を打ち込む(ここではくさび片の自重や手で押し下げることも含む意味である)と緊結ホルダーの側壁と第2の係合部との間でストッパにバネ体を圧縮する方向のベクトルが発生し、両ストッパはバネ体の付勢力に抗して互いに接近する方向に移動する。つまり、両ストッパは透孔内に没する方向に移動することとなるため、くさび片の下動の妨げとなることはない。
くさび片を打ち込み続けて、抜け止め部材が緊結ホルダーの下縁よりも下側に露出されると再びバネ体の付勢力によって両ストッパは透孔の外方に移動する。つまり、両ストッパは再び緊結ホルダーの側壁と干渉する位置に進出することとなる。この場合にくさび片に上方へ移動する力が作用すると、緊結ホルダーの側壁下縁とストッパの第1の係合部が当接することとなる。第1の係合部は第1の回動位置で水平にあるいは外寄りが高くなるように構成されているため、ストッパにはバネ体を圧縮する方向のベクトルは発生することがなくくさび片は上方への移動が規制されることとなる(ロック状態)。
くさび片を打ち込み続けて、抜け止め部材が緊結ホルダーの下縁よりも下側に露出されると再びバネ体の付勢力によって両ストッパは透孔の外方に移動する。つまり、両ストッパは再び緊結ホルダーの側壁と干渉する位置に進出することとなる。この場合にくさび片に上方へ移動する力が作用すると、緊結ホルダーの側壁下縁とストッパの第1の係合部が当接することとなる。第1の係合部は第1の回動位置で水平にあるいは外寄りが高くなるように構成されているため、ストッパにはバネ体を圧縮する方向のベクトルは発生することがなくくさび片は上方への移動が規制されることとなる(ロック状態)。
一方、くさび片を上方に移動させる際には抜け止め部材を第2の回動位置に変位させるようになる。抜け止め部材が第2の回動位置となることで、両ストッパも回動して変位し、第3の係合部が上方を向いて配置されることとなる(アンロック状態)。第3の係合部はその配置位置で外寄りほど低くなるような傾斜面に構成されているため、くさび片の上動に伴って緊結ホルダーの側壁端部と干渉すると、緊結ホルダーの側壁と第3の係合部との間で再びストッパにバネ体を圧縮する方向のベクトルが発生し、両ストッパはバネ体の付勢力に抗して互いに接近する方向に移動する。つまり、両ストッパは透孔内に没する方向に移動することとなるため、くさび片の上動の妨げとなることはない。
ここに、第1の係合部は第1の回動位置で水平にあるいは外寄りが高くなるように構成されているとあるのは、ストッパにバネ体を圧縮する方向のベクトルを発生させないことを意図しており、外寄りが高くなる傾斜とするような場合のみならず部分的に上向きの突起を設けるようなことも含む。
ここに、第1の係合部は第1の回動位置で水平にあるいは外寄りが高くなるように構成されているとあるのは、ストッパにバネ体を圧縮する方向のベクトルを発生させないことを意図しており、外寄りが高くなる傾斜とするような場合のみならず部分的に上向きの突起を設けるようなことも含む。
また、請求項2の発明では請求項1に記載の発明の構成に加え、前記操作部は前記バネ体であって、同バネ体は一対の前記ストッパ間を結んだ回動軸線に対して交差する方向に突出する部分を有することをその要旨とする。
つまり、バネ体を操作部とし、更に回動軸線からオフセットさせた位置に突出する部分を設けることで抜け止め部材を回動させるモーメントを大きくし、抜け止め部材を楽に回動させるようにする構成である。これはバネ体の形状自体を突出する部分を有するような形状とする場合と他の部品を装着することで実現する場合の両方を含む意図である。
請求項3の発明では、請求項2に記載の発明の構成において、前記バネ体の突出する部分は前記第1の回動位置で下方略鉛直方向に向くとともに前記くさび片の厚みの内側に配置され、前記抜け止め部材を回動させて前記第2の回動位置した際に前記バネ体の突出する部分は前記くさび片の厚みの外側の前記緊結ホルダーに干渉する位置に露出することをその要旨とする。
バネ体の突出する部分が第1の回動位置で下方略鉛直方向に向くとともにくさび片の厚みの内側に配置されることで、くさび片を打ち込む際にバネ体の突出する部分が邪魔になることがない。一方、第2の回動位置ではバネ体の突出する部分はくさび片の厚みの外側の緊結ホルダーに干渉する位置に露出するため、くさび片を上動させることでバネ体の突出する部分を緊結ホルダーに干渉させ抜け止め部材を第1の回動位置方向に回動させることができる。
つまり、バネ体を操作部とし、更に回動軸線からオフセットさせた位置に突出する部分を設けることで抜け止め部材を回動させるモーメントを大きくし、抜け止め部材を楽に回動させるようにする構成である。これはバネ体の形状自体を突出する部分を有するような形状とする場合と他の部品を装着することで実現する場合の両方を含む意図である。
請求項3の発明では、請求項2に記載の発明の構成において、前記バネ体の突出する部分は前記第1の回動位置で下方略鉛直方向に向くとともに前記くさび片の厚みの内側に配置され、前記抜け止め部材を回動させて前記第2の回動位置した際に前記バネ体の突出する部分は前記くさび片の厚みの外側の前記緊結ホルダーに干渉する位置に露出することをその要旨とする。
バネ体の突出する部分が第1の回動位置で下方略鉛直方向に向くとともにくさび片の厚みの内側に配置されることで、くさび片を打ち込む際にバネ体の突出する部分が邪魔になることがない。一方、第2の回動位置ではバネ体の突出する部分はくさび片の厚みの外側の緊結ホルダーに干渉する位置に露出するため、くさび片を上動させることでバネ体の突出する部分を緊結ホルダーに干渉させ抜け止め部材を第1の回動位置方向に回動させることができる。
請求項4の発明では、請求項3に記載の発明の構成において、前記抜け止め部材が前記第1の回動位置にある際に前記くさび片の前記両側壁間に配置される前壁には前記バネ体の突出する部分に対面する位置に透孔が形成されていることをその要旨とする。
このような構成とすることで、抜け止め部材が第1の回動位置にある際に、バネ体の突出する部分の裏側の狭い領域に操作指を入れやすくなり、バネ体の突出する部分を操作して抜け止め部材を第2の回動位置に変位させやすくなる。
このような構成とすることで、抜け止め部材が第1の回動位置にある際に、バネ体の突出する部分の裏側の狭い領域に操作指を入れやすくなり、バネ体の突出する部分を操作して抜け止め部材を第2の回動位置に変位させやすくなる。
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の構成において、前記バネ体には回動補助手段が設けられていることをその要旨とする。
このような構成では、抜け止め部材の回動操作がしやすくなる。
このような構成では、抜け止め部材の回動操作がしやすくなる。
請求項6の発明では、請求項1に記載の発明の構成において、前記操作部は前記ストッパに固着されたハンドル部材であることをその要旨とする。つまり、抜け止め部材を回動させるためにバネ体とは別体のハンドル部材を設ける構成である。ハンドル部材は回動の際のバランスを考えると両ストッパ間に掛け渡されていることが好ましいが、いずれか一方だけでも構わない。
請求項7の発明では、請求項6に記載の発明の構成において、前記操作部は一対の前記ストッパ間を結んだ回動軸線に対して交差する方向に突出する部分を有することをその要旨とする。これは上記のバネ体の構成と同様に、抜け止め部材を回動させるモーメントを大きくするためである。
請求項8の発明では、請求項6に記載の発明の構成において、前記抜け止め部材が前記第1の回動位置にある際に前記くさび片の前記両側壁間に配置される前壁には前記ハンドル部材の突出する部分に対面する位置に透孔が形成されていることをその要旨とする。このような構成とすることで、抜け止め部材が第1の回動位置にある際に、ハンドル部材の突出する部分の裏側の狭い領域に操作指を入れやすくなり、ハンドル部材の突出する部分を操作して抜け止め部材を第2の回動位置に変位させやすくなる。
請求項9の発明では、請求項6に記載の発明の構成において、前記ハンドル部材には回動補助手段が設けられていることをその要旨とする。これは、上記請求項5に対応する構成である。
請求項10の発明では、請求項1〜9のいずれかに記載の発明の構成において、前記くさび片の少なくとも一方の前記側壁には前記抜け止め部材が第1〜第2の回動位置間を移動する際に干渉し、前記抜け止め部材を撓ませながらその通過を許容する干渉部材が形成されていることをその要旨とする。
このような構成であれば、抜け止め部材が何かの拍子に回動してしまってロック状態にあるくさび片がアンロック状態となってしまうことが防止される。
請求項7の発明では、請求項6に記載の発明の構成において、前記操作部は一対の前記ストッパ間を結んだ回動軸線に対して交差する方向に突出する部分を有することをその要旨とする。これは上記のバネ体の構成と同様に、抜け止め部材を回動させるモーメントを大きくするためである。
請求項8の発明では、請求項6に記載の発明の構成において、前記抜け止め部材が前記第1の回動位置にある際に前記くさび片の前記両側壁間に配置される前壁には前記ハンドル部材の突出する部分に対面する位置に透孔が形成されていることをその要旨とする。このような構成とすることで、抜け止め部材が第1の回動位置にある際に、ハンドル部材の突出する部分の裏側の狭い領域に操作指を入れやすくなり、ハンドル部材の突出する部分を操作して抜け止め部材を第2の回動位置に変位させやすくなる。
請求項9の発明では、請求項6に記載の発明の構成において、前記ハンドル部材には回動補助手段が設けられていることをその要旨とする。これは、上記請求項5に対応する構成である。
請求項10の発明では、請求項1〜9のいずれかに記載の発明の構成において、前記くさび片の少なくとも一方の前記側壁には前記抜け止め部材が第1〜第2の回動位置間を移動する際に干渉し、前記抜け止め部材を撓ませながらその通過を許容する干渉部材が形成されていることをその要旨とする。
このような構成であれば、抜け止め部材が何かの拍子に回動してしまってロック状態にあるくさび片がアンロック状態となってしまうことが防止される。
上記各請求項の発明のように構成すれば、横架材の一端又は両端にその先端が側方に向かって突設されたチャンネル状断面のくさび片を有する足場用梁部材について、くさび片に抜け止め部材を設けたため、くさび片を緊結ホルダーに打ち込むだけでくさび片を結ホルダーに対して上方に抜けないようにロックさせることができ、ロック解除も容易であるため作業性のよいロック機能の併設された足場用梁部材を提供することができる。
以下、本発明の足場用梁部材を具体化した実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、足場用布材11を構成する横架部としてのパイプ材12の両端部には同形状のくさび片としてのフック13がそれぞれ側方に突出するように対向配置されて溶接にて固着されている。
パイプ材12は断面円形の鋼製の中空体とされている。フック13は鋼板をプレス成型して形成されており、前壁14と前壁14の周縁を包囲する側壁15から構成されている。前壁14は上部の円形部分とその下方に向かって延びる円形部分に対して細幅の下垂部分から構成されている。フック13はその上部位置においてパイプ材12の端部が挿入されるパイプ材挿入部16と、パイプ材挿入部16から下垂するくさび本体17から構成されている。くさび本体17はチャンネル状の断面形状とされ、図3に示すように下方寄りほど側壁15の幅方向の長さが短くなるように構成されている。くさび本体17の下端は半円状の緩やかなカーブ形状とされている。
図1〜図3に示すように、足場用布材11を構成する横架部としてのパイプ材12の両端部には同形状のくさび片としてのフック13がそれぞれ側方に突出するように対向配置されて溶接にて固着されている。
パイプ材12は断面円形の鋼製の中空体とされている。フック13は鋼板をプレス成型して形成されており、前壁14と前壁14の周縁を包囲する側壁15から構成されている。前壁14は上部の円形部分とその下方に向かって延びる円形部分に対して細幅の下垂部分から構成されている。フック13はその上部位置においてパイプ材12の端部が挿入されるパイプ材挿入部16と、パイプ材挿入部16から下垂するくさび本体17から構成されている。くさび本体17はチャンネル状の断面形状とされ、図3に示すように下方寄りほど側壁15の幅方向の長さが短くなるように構成されている。くさび本体17の下端は半円状の緩やかなカーブ形状とされている。
くさび本体17の中央から若干下方側に寄った左右の側壁15の対向する同高さ位置には透孔としての軸受孔18が形成されている。図2において左方に位置する側壁15側の軸受孔18の若干下方位置には内方に突起する干渉部材としての干渉ダボ19が固着されている。くさび本体17の下端寄りの前壁14には三角形形状の大透孔20が形成されている。
左右の側壁15間であって軸受孔18の形成位置には抜け止め部材としてのロック金具21が配設されている。図1、図4及び図5に示すように、ロック金具21はバネ体としてのねじりバネ22とねじりバネ22に取り付けられた左右一対のストッパ23,24から構成されている。ねじりバネ22はねじ部22aとねじ部22aに付勢力を発生させる2本のアーム部22bから構成され、本実施例では両アーム部22b間の角度は非付勢状態で75度に設定されている。図4(a)に示すように一方のアーム部22bは延出途中で屈曲されて平面視において両アーム部22b先端が同一平面に配置されている。両アーム部22bの先端寄りは図4(b)に示す正面視において互いに平行となるように屈曲された屈曲部25が形成され、屈曲部25の先端寄りは折り畳まれて折り畳み部26が形成されている。
ストッパ23,24は互いに鏡像対称の関係の外形形状を有する鋼製の中実体であって、直方体を部分的にカットした外観形状とされている。ストッパ23,24の基部面23a,24aにはスリット24が形成されており、ねじりバネ22のアーム部22bの先端がスリット24に取り付けられることでストッパ23,24は支持されている。ここではアーム部22bが支持手段に相当する。図4(b)に示すように、両ストッパ23,24はアーム部22bに支持された状態で基部面23a,24aが対向配置されている。両ストッパ23,24は基部面23a,24aを基準に互いに相反する外方に先端側が指向させられている。
ストッパ23,24は互いに鏡像対称の関係の外形形状を有する鋼製の中実体であって、直方体を部分的にカットした外観形状とされている。ストッパ23,24の基部面23a,24aにはスリット24が形成されており、ねじりバネ22のアーム部22bの先端がスリット24に取り付けられることでストッパ23,24は支持されている。ここではアーム部22bが支持手段に相当する。図4(b)に示すように、両ストッパ23,24はアーム部22bに支持された状態で基部面23a,24aが対向配置されている。両ストッパ23,24は基部面23a,24aを基準に互いに相反する外方に先端側が指向させられている。
ストッパ23,24は第1の係合部としての第1の係合面27、第2の係合部としての第2の係合面28、第3の係合部としての第3の係合面29を回動方向に沿った外周面に備えている。図4及び図5に示すように、ストッパ23,24において第1の係合面27は図4(b)における上面側の平面部が相当する。第2の係合面28は図4(b)における下面側の先端寄りにおいて斜めに切り欠かれた平面部が相当する。第3の係合面29は図4(a)における下面側の先端寄りにおいて斜めに切り欠かれた平面部が相当する。第1の係合面27に対して第2の係合面28は180度の対向する向きに形成されており、第3の係合面29はこれらと90度ずれた向きに形成されている。各係合面27,28,29は互いに明確に異なる角度をもって隣接させられている。
図1及び図2に示すように、ロック金具21はストッパ23,24をそれぞれ内側から左右の軸受孔18に嵌合させた状態で左右の側壁15間に配置されている。ストッパ23,24は軸受孔18内に配置された状態で内外に進退可能に遊嵌されている。ロック金具21は配置された状態でねじりバネ22のアーム部22bの屈曲部25が側壁15内面に当接し、ねじりバネ22は若干圧縮されて付勢状態となる。本実施例では図2に示すストッパ23,24を結ぶ回動軸線Pに対してねじりバネ22が下方鉛直方向に突出された回動位置を基準位置となる第1の回動位置とする。本実施例ではこのように回動軸線Pに対してねじりバネ22がアーム部22bによって下方鉛直方向に突出されている部分をもって操作部とする。また、ロック金具21は図2における奥側にはねじりバネ22がくさび本体17の前壁14に干渉して回動不能であるため、図2における手前方向のみ回動可能とされる。ロック金具21は第1の回動位置に配置された状態から回動方向に前方に配置される干渉ダボ19に対してアーム部22bがわずかに干渉する位置関係とされている。
ねじりバネ22の突出した部分の先端位置にあたるねじ部22aは第1の回動位置に配置された状態で大透孔20に面して配置される。図2に示すように、ねじりバネ22が若干圧縮されるためストッパ23,24も変位し、第1の回動位置に配置された状態でストッパ23,24に形成された第1の係合面27は外寄りほど高くなるような傾斜面とされる。第1の係合面27の先端寄り部分は軸受孔18から外方に露出される。第2の係合面28及び第3の係合面29はちょうど軸受孔18から外方に露出される位置に配置される。
ねじりバネ22の突出した部分の先端位置にあたるねじ部22aは第1の回動位置に配置された状態で大透孔20に面して配置される。図2に示すように、ねじりバネ22が若干圧縮されるためストッパ23,24も変位し、第1の回動位置に配置された状態でストッパ23,24に形成された第1の係合面27は外寄りほど高くなるような傾斜面とされる。第1の係合面27の先端寄り部分は軸受孔18から外方に露出される。第2の係合面28及び第3の係合面29はちょうど軸受孔18から外方に露出される位置に配置される。
次に、このような構成の足場用布材11の作用について説明する。まず、足場用支柱31について概略説明をする。
図3及び図4に示すように、足場用支柱31の支柱本体32には所定間隔で緊結ホルダー33が形成されている。180度対向した同高さ位置に一対の緊結ホルダー33が配置され、これらと上下にずれた位置であってかつ周方向に90度ずれた位置に他の一対の緊結ホルダー33が配置されている。すなわち、緊結ホルダー33は周方向に90度ずつずれて配置され、かつ隣接する緊結ホルダー33同士は干渉しないように上下方向にずれている。各緊結ホルダー33は足場用支柱31に溶接された2枚の側壁34と両側壁34を連結した係合壁35とから構成され、全体として足場用支柱31の外周において上下方向に連通した枠体とされている。
このような構成の緊結ホルダー33において隣接する足場用支柱31の向かい合った緊結ホルダー33間に足場用布材11を架設していくものとする。架設作業自体は従来と特に異なることは特にない。そのため、以下の説明では主としてロック金具21の挙動について説明する。足場用布材11のくさび本体17に装着されたロック金具21は基準位置(第1の回動位置)に配置されているものとする。
図3及び図4に示すように、足場用支柱31の支柱本体32には所定間隔で緊結ホルダー33が形成されている。180度対向した同高さ位置に一対の緊結ホルダー33が配置され、これらと上下にずれた位置であってかつ周方向に90度ずれた位置に他の一対の緊結ホルダー33が配置されている。すなわち、緊結ホルダー33は周方向に90度ずつずれて配置され、かつ隣接する緊結ホルダー33同士は干渉しないように上下方向にずれている。各緊結ホルダー33は足場用支柱31に溶接された2枚の側壁34と両側壁34を連結した係合壁35とから構成され、全体として足場用支柱31の外周において上下方向に連通した枠体とされている。
このような構成の緊結ホルダー33において隣接する足場用支柱31の向かい合った緊結ホルダー33間に足場用布材11を架設していくものとする。架設作業自体は従来と特に異なることは特にない。そのため、以下の説明では主としてロック金具21の挙動について説明する。足場用布材11のくさび本体17に装着されたロック金具21は基準位置(第1の回動位置)に配置されているものとする。
まず、足場用布材11のフック13を緊結ホルダー33の上方に配置し先端から図6(a)の下向き矢印のように緊結ホルダー33内に挿入させていく。フック13ではくさび本体17の側壁15の上方側の方が幅広なため、フック13の下動に伴い緊結ホルダー33内でくさび本体17の側壁15が徐々に干渉するようになるため適宜ハンマー等の道具を使用して打ち込んでいく。図7(a)に示すように、くさび本体17の左右の側壁15の軸受孔18から外方に露出されたロック金具21のストッパ23,24は下降の際に緊結ホルダー33の側壁34上縁と干渉する。この際に、第1の回動位置においてはストッパ23,24の下側の第2の係合面28は斜めに切り欠かれて外寄りほど高くなるような傾斜面であるため、緊結ホルダー33の側壁34と干渉するとストッパにねじりバネ22を圧縮する方向のベクトルが発生し、両ストッパ23,24はねじりバネ22の付勢力に抗して互いに接近する方向に移動する。つまり、両ストッパ23,24は透孔内に没する方向に移動することとなるため、ストッパ23,24の先端は緊結ホルダー33の側壁34内面に当接するものの図6(b)及び図7(b)に示すようにフック13の下動の妨げとなることはない。
フック13が下動していき、図6(c)及び図7(c)に示すようにストッパ23,24が緊結ホルダー33の下縁よりも下側に露出されると再びねじりバネ22の付勢力によって両ストッパ23,24は軸受孔18の外方の緊結ホルダーの側壁と干渉する位置に進出することとなる。この場合にフック13に上方への引き抜き力が働いた場合には、ストッパ23,24の上側の第1の係合面27が緊結ホルダー33の側壁34の下縁に当接することとなる。このとき、第1の係合面27は外寄りほど高くなるような傾斜面であるためストッパ23,24にはねじりバネ22を圧縮する方向のベクトルは発生することがなくフック13は上方への移動が不能となってロック状態とされる。
一方、このようなロック状態にあるフック13の上動を許容する、つまりアンロック状態とする場合には、図8(a)に示すように作業者はロック金具21のねじりバネ22の突出した下端に位置するねじ部22aを操作部としてこのねじ部22aの裏面側に指を入れ、図8(b)のようにねじりバネ22が水平位置に配置されるように引き起こす。起こした状態でねじりバネ22はくさび本体17の側壁15の幅よりも外側に突出することとなる。このとき、ねじりバネ22はアーム部22bが干渉ダボ19に干渉されるためアーム部22bを若干撓ませながらロック金具21を回動させることとなる。つまり、作業者は干渉ダボ19によって若干の抵抗を受けながらねじりバネ22を引き起こすこととなる。本実施例ではこのような水平にロック金具21が回動した位置を第2の回動位置とする。このとき、ねじりバネ22は付勢力をもって側壁15に押しつけられているため、片持ち梁状に外方に張り出したねじりバネ22は第2の回動位置で保持される。
図8(a)及び図9(a)に示すように、第2の回動位置においては両ストッパ23,24は略90度回動して軸受孔18から外方に露出された部分において第3の係合面29が上側を向くこととなる。第2の回動位置においては第3の係合面29は外寄りほど低くなるような傾斜面であるため緊結ホルダー33の側壁34と干渉するとストッパにねじりバネ22を圧縮する方向のベクトルが発生し、両ストッパ23,24はねじりバネ22の付勢力に抗して互いに接近する方向に移動する。つまり、両ストッパ23,24は透孔内に没する方向に移動することとなるため、図9(b)及び図6(b)に示すようにフック13の上動の妨げとなることはない。
ここで、周知の取り外し手法、例えばハンマーによって下方からフック13を叩き上げるような手段でフック13を上動させることとする。すると、図8(b)のようにくさび本体17の側壁15の幅よりも外側に突出したねじりバネ22はフック13の上動に伴って緊結ホルダー33の係合壁35の下縁に衝突するため、その勢いでロック金具21は下方に向かって回動させられアーム部22bが干渉ダボ19を再び乗り越えて図9(c)のように第1の回動位置に復帰する。ストッパ23,24の先端は緊結ホルダー33の側壁34内面に当接するもののフック13の上動自体は規制されず図6(b)及び(a)の上向き矢印のように緊結ホルダー33から取り外していく。
図8(a)及び図9(a)に示すように、第2の回動位置においては両ストッパ23,24は略90度回動して軸受孔18から外方に露出された部分において第3の係合面29が上側を向くこととなる。第2の回動位置においては第3の係合面29は外寄りほど低くなるような傾斜面であるため緊結ホルダー33の側壁34と干渉するとストッパにねじりバネ22を圧縮する方向のベクトルが発生し、両ストッパ23,24はねじりバネ22の付勢力に抗して互いに接近する方向に移動する。つまり、両ストッパ23,24は透孔内に没する方向に移動することとなるため、図9(b)及び図6(b)に示すようにフック13の上動の妨げとなることはない。
ここで、周知の取り外し手法、例えばハンマーによって下方からフック13を叩き上げるような手段でフック13を上動させることとする。すると、図8(b)のようにくさび本体17の側壁15の幅よりも外側に突出したねじりバネ22はフック13の上動に伴って緊結ホルダー33の係合壁35の下縁に衝突するため、その勢いでロック金具21は下方に向かって回動させられアーム部22bが干渉ダボ19を再び乗り越えて図9(c)のように第1の回動位置に復帰する。ストッパ23,24の先端は緊結ホルダー33の側壁34内面に当接するもののフック13の上動自体は規制されず図6(b)及び(a)の上向き矢印のように緊結ホルダー33から取り外していく。
上記のように構成することにより本実施例の足場用布材11は以下のような効果を奏する。
(1)足場用布材11の両端に位置するフック13を緊結ホルダー33に叩きこむだけで、特別な操作なく足場用布材11を掛止できるとともに、フック13を緊結ホルダー33に緊結させると同時に自動的にロックされるので、従来の足場用布材の取り付けの際の作業と特に作業上異なることなく足場用布材11をより強固に緊結ホルダー33に取り付けることができる。
(2)フック13を取り外す際には第1の回動位置において下方に突出しているロック金具21のねじりバネ22のねじ部22aを指で操作してロック金具21を第2の回動位置に変位させることで、両ストッパ23,24が変位してフック13の上方への移動を許容するため、取り外す際の作業も極めて簡単である。
(3)ロック金具21のねじりバネ22は下方に突出しているため、ロック金具21をねじりバネ22を操作して回動させる際にモーメントが大きくなるため、比較的軽い力でロック金具21を第2の回動位置に変位させることが可能である。
(4)ロック金具21を第2の回動位置、つまりアンロック状態とした際にフック13を上方に移動させるためにハンマーで下側から叩くとその衝撃で外方に露出しているロック金具21が緊結ホルダー33の下縁に衝突して逆方向に回動され第1の回動位置に自動的に復帰することとなり、フック13においてロック金具21を基準位置である第1の回動位置に簡単に復帰させることができる。
(5)くさび本体17の前壁14には大透孔20が形成されており、作業者がねじりバネ22のねじ部22aを把持しやすくなっている。そのため、ねじりバネ22とくさび本体17の前壁14間隔が狭くとも(つまりくさび本体17の側壁15の幅が小さくとも)この発明を適用できる。
(6)ロック金具21が回動する際にアーム部22bと干渉する位置に干渉ダボ19が形成されているので、ねじりバネ22の付勢力があまり強くなくともロック金具21が揺れ等の影響で大きく回動してしまうことがなく、第1の回動位置に保持される。
(1)足場用布材11の両端に位置するフック13を緊結ホルダー33に叩きこむだけで、特別な操作なく足場用布材11を掛止できるとともに、フック13を緊結ホルダー33に緊結させると同時に自動的にロックされるので、従来の足場用布材の取り付けの際の作業と特に作業上異なることなく足場用布材11をより強固に緊結ホルダー33に取り付けることができる。
(2)フック13を取り外す際には第1の回動位置において下方に突出しているロック金具21のねじりバネ22のねじ部22aを指で操作してロック金具21を第2の回動位置に変位させることで、両ストッパ23,24が変位してフック13の上方への移動を許容するため、取り外す際の作業も極めて簡単である。
(3)ロック金具21のねじりバネ22は下方に突出しているため、ロック金具21をねじりバネ22を操作して回動させる際にモーメントが大きくなるため、比較的軽い力でロック金具21を第2の回動位置に変位させることが可能である。
(4)ロック金具21を第2の回動位置、つまりアンロック状態とした際にフック13を上方に移動させるためにハンマーで下側から叩くとその衝撃で外方に露出しているロック金具21が緊結ホルダー33の下縁に衝突して逆方向に回動され第1の回動位置に自動的に復帰することとなり、フック13においてロック金具21を基準位置である第1の回動位置に簡単に復帰させることができる。
(5)くさび本体17の前壁14には大透孔20が形成されており、作業者がねじりバネ22のねじ部22aを把持しやすくなっている。そのため、ねじりバネ22とくさび本体17の前壁14間隔が狭くとも(つまりくさび本体17の側壁15の幅が小さくとも)この発明を適用できる。
(6)ロック金具21が回動する際にアーム部22bと干渉する位置に干渉ダボ19が形成されているので、ねじりバネ22の付勢力があまり強くなくともロック金具21が揺れ等の影響で大きく回動してしまうことがなく、第1の回動位置に保持される。
なお、この発明は前記実施例に限定されるものではなく、次のように変更して具体化することも可能である。
・上記実施例では抜け止め部材としてロック金具21はストッパ23,24とは別体のバネ体としてのねじりバネ22から構成されていたが、例えば図11のようにストッパとバネ体が一体的な構成であっても構わない。図11のロック金具41は板材をプレス成型した一体型の抜け止め部材であって、板バネ42と板バネ42から上方に延出される脚部43を備えている。脚部43には補強用のリブ43aが凹設されている。脚部43の上部を折り曲げ形成して第1〜第3の係合部としての第1〜第3の係合縁44〜46が形成されている。このようなロック金具41であっても上記と同様の効果が奏される。
・上記実施例においてはバネ体としてねじりバネ22を使用したが、その他のバネ手段、例えばコイルバネ、板バネ等を使用することも可能である。コイルバネを使用する場合には上記実施例のようなアーム部22bを有さないため、抜け止め部材のモーメントを大きくするために図14に示すように回動軸線Pからオフセットさせた操作部となるハンドル部材としてのアーム部51を別途ストッパ52、53間に固着することが可能である。このようなロック金具を上記実施例のフック13(くさび本体17)に適用した場合にはコイルバネ54はストッパ52、53を付勢する機能のみを有することとなり、アーム部51はストッパ52、53を回動させるとともに支持手段としての機能も有することとなる。このような構成でも上記実施例と同様の効果が奏される。下記回動補助手段を設けることも可能である。
・上記実施例では抜け止め部材としてロック金具21はストッパ23,24とは別体のバネ体としてのねじりバネ22から構成されていたが、例えば図11のようにストッパとバネ体が一体的な構成であっても構わない。図11のロック金具41は板材をプレス成型した一体型の抜け止め部材であって、板バネ42と板バネ42から上方に延出される脚部43を備えている。脚部43には補強用のリブ43aが凹設されている。脚部43の上部を折り曲げ形成して第1〜第3の係合部としての第1〜第3の係合縁44〜46が形成されている。このようなロック金具41であっても上記と同様の効果が奏される。
・上記実施例においてはバネ体としてねじりバネ22を使用したが、その他のバネ手段、例えばコイルバネ、板バネ等を使用することも可能である。コイルバネを使用する場合には上記実施例のようなアーム部22bを有さないため、抜け止め部材のモーメントを大きくするために図14に示すように回動軸線Pからオフセットさせた操作部となるハンドル部材としてのアーム部51を別途ストッパ52、53間に固着することが可能である。このようなロック金具を上記実施例のフック13(くさび本体17)に適用した場合にはコイルバネ54はストッパ52、53を付勢する機能のみを有することとなり、アーム部51はストッパ52、53を回動させるとともに支持手段としての機能も有することとなる。このような構成でも上記実施例と同様の効果が奏される。下記回動補助手段を設けることも可能である。
・上記実施例ではロック状態においてストッパ23,24にはねじりバネ22を圧縮する方向のベクトルが発生しないように第1の係合面27は第1の回動位置で外寄りほど高くなるような傾斜面とされていたが、必ずしもこの形状に限定されるものではなく、ねじりバネ22を圧縮する方向のベクトルが発生しなければよい。例えば第1の係合面27は水平面でも部分的に突起した部分を有する係合面であってもよい。
・上記以外の足場用支柱31であってもよい。例えば上記実施例では上下にずれた位置であってかつ周方向に90度ずれた位置に緊結ホルダー33が形成されていたが、同じ高さにある緊結ホルダーに適用することも可能である。
・上記実施例ではねじりバネ22をストッパ間を結んだ回動軸線Pに対して外方に突出する部分を操作部としていたが、より指が掛かりやすいように図12に示すように回動補助手段として指掛け部45を設けるようにしてもよい。指掛け部45は第1の回動位置において下方に延出され先端が前壁14方向に若干屈曲されている。このような構成ではよりモーメントが大きくなり、指掛りもよくなる。ここではねじりバネ22と一体化した回動補助手段であるが、別体で例えば図13のようにチェーン46等の長尺部材をねじ部22aを基部として取り付けることも可能である。
・フック13の形状は上記実施例は一例であって、本発明が適用できる形状のくさび片であれば他の形状で実現することも可能である。
・大透孔20はなくとも構わない。
・干渉ダボ19はなくとも構わない。
・支持手段をストッパ23,24側に独自に設けるようにしてもよい。
・上記実施例では溶接のビードが省略されている。また、実際にはこの種の足場用の部材はそれほどの精度が要求されないため、部材形状等に若干の変形や継ぎ目に隙間等が形成されることは許容される。
・抜け止め部材の材質や、上記のように外観が異なっても構わない等、その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更した態様で実施することは自由である。
・上記以外の足場用支柱31であってもよい。例えば上記実施例では上下にずれた位置であってかつ周方向に90度ずれた位置に緊結ホルダー33が形成されていたが、同じ高さにある緊結ホルダーに適用することも可能である。
・上記実施例ではねじりバネ22をストッパ間を結んだ回動軸線Pに対して外方に突出する部分を操作部としていたが、より指が掛かりやすいように図12に示すように回動補助手段として指掛け部45を設けるようにしてもよい。指掛け部45は第1の回動位置において下方に延出され先端が前壁14方向に若干屈曲されている。このような構成ではよりモーメントが大きくなり、指掛りもよくなる。ここではねじりバネ22と一体化した回動補助手段であるが、別体で例えば図13のようにチェーン46等の長尺部材をねじ部22aを基部として取り付けることも可能である。
・フック13の形状は上記実施例は一例であって、本発明が適用できる形状のくさび片であれば他の形状で実現することも可能である。
・大透孔20はなくとも構わない。
・干渉ダボ19はなくとも構わない。
・支持手段をストッパ23,24側に独自に設けるようにしてもよい。
・上記実施例では溶接のビードが省略されている。また、実際にはこの種の足場用の部材はそれほどの精度が要求されないため、部材形状等に若干の変形や継ぎ目に隙間等が形成されることは許容される。
・抜け止め部材の材質や、上記のように外観が異なっても構わない等、その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更した態様で実施することは自由である。
11…足場用梁部材、12…横架材としてのパイプ材、13…くさび片としてのフック、15…側壁、18…透孔としての軸受孔、21,41…抜け止め部材としてのロック金具、22…バネ体としてのねじりバネ、22b…支持手段としてのアーム部、23,24…ストッパ、27…第1の係合部としての第1の係合面、28…第2の係合部としての第2の係合面、29…第3の係合部としての第3の係合面、33…緊結ホルダー、44…第1の係合部としての第1の係合縁、45…第2の係合部としての第2の係合縁、46…第3の係合部としての第3の係合縁。
Claims (10)
- 横架材の一端又は両端にその先端が側方に向かって突設されるチャンネル状断面のくさび片を有し、足場の支柱に形成された上下方向に連通する緊結ホルダーに対して前記くさび片を上方から打ち込んで前記足場支柱に対して支持させるようにした足場用梁部材において、
前記くさび片は前記緊結ホルダーに対する打ち込みが完了した状態で前記緊結ホルダーから下方に露出される前記くさび片の対向する側壁間に回動可能に掛止される抜け止め部材を備え、同抜け止め部材は前記側壁に形成された透孔に進退可能に嵌合されるとともに前記抜け止め部材を回動させる際の回動支点となる一対のストッパと、同両ストッパ間に配置され同ストッパを外方に向かって付勢するバネ体と、前記両ストッパを嵌合位置で脱落しないように支持する支持手段と、前記抜け止め部材を回動させる際の操作部とを有し、
前記ストッパには前記透孔から外方に露出する第1〜第3の係合部がその回動方向に沿って形成され、
前記抜け止め部材の第1の回動位置で上方を向いて配置される前記第1の係合部はその配置位置で水平にあるいは外寄りが高くなるように構成され、
前記第1の回動位置で下方を向いて配置される前記第2の係合部はその配置位置で外寄りほど高くなるような傾斜面に構成され、
前記抜け止め部材の第2の回動位置で上方を向いて配置される前記第3の係合部はその配置位置で外寄りほど低くなるような傾斜面に構成されることを特徴とする足場用梁部材。 - 前記操作部は前記バネ体であって、同バネ体は一対の前記ストッパ間を結んだ回動軸線に対して交差する方向に突出する部分を有することを特徴とする請求項1に記載の足場用梁部材。
- 前記バネ体の突出する部分は前記第1の回動位置で下方略鉛直方向に向くとともに前記くさび片の厚みの内側に配置され、前記抜け止め部材を回動させて前記第2の回動位置した際に前記バネ体の突出する部分は前記くさび片の厚みの外側の前記緊結ホルダーに干渉する位置に露出することを特徴とする請求項2に記載の足場用梁部材。
- 前記抜け止め部材が前記第1の回動位置にある際に前記くさび片の前記両側壁間に配置される前壁には前記バネ体の突出する部分に対面する位置に透孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の足場用梁部材。
- 前記バネ体には回動補助手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の足場用梁部材。
- 前記操作部は前記両ストッパ間に固着されたハンドル部材であることを特徴とする請求項1に記載の足場用梁部材。
- 前記操作部は一対の前記ストッパ間を結んだ回動軸線に対して交差する方向に突出する部分を有することを特徴とする請求項6に記載の足場用梁部材。
- 前記抜け止め部材が前記第1の回動位置にある際に前記くさび片の前記両側壁間に配置される前壁には前記ハンドル部材の突出する部分に対面する位置に透孔が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の足場用梁部材。
- 前記ハンドル部材には回動補助手段が設けられていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の足場用梁部材。
- 前記くさび片の少なくとも一方の前記側壁には前記抜け止め部材が第1〜第2の回動位置間を移動する際に干渉し、前記抜け止め部材を撓ませながらその通過を許容する干渉部材が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の足場用梁部材。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR102226433B1 (ko) * | 2020-09-14 | 2021-03-11 | 미래테크(주) | 슬라브형틀용 안전클립 및 슬라브형틀 분리방법 |
JP7460138B2 (ja) | 2020-06-02 | 2024-04-02 | 中井工業株式会社 | 締結装置、クサビ部材及び締結装置の施工方法 |
-
2010
- 2010-09-08 JP JP2010200455A patent/JP2012057336A/ja active Pending
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