JP2012052763A - フィルタ移動機構及び空調室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調室内機のフィルタを清掃する際にエアフィルタを折り返しつつ移動するフィルタ移動機構において、フィルタを駆動するための駆動部を小型化する。
【解決手段】清掃時に、フィルタ移動機構50の駆動ローラ54は、エアフィルタ16に接触してエアフィルタ16を移動させるためのトルクをエアフィルタ16に伝達する。エアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56との間を周回移動する。エンドローラ56でエアフィルタ16が折り返されるが、エンドローラ56は、回転するようにガイドフレーム53に取り付けられている。エンドローラ56の突出部563は、エアフィルタ16を強い力で押すように構成され、エンドローラ56の非突出部564は、エアフィルタと接触しないように構成されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、エアフィルタを移動するフィルタ移動機構及びフィルタ移動機構を備える空調室内機に関する。
近年、エアフィルタ清掃装置付きの空調室内機が広く普及している。例えば、特許文献1(実開昭62−160221号のマイクロフィルム)に開示されているエアフィルタ清掃装置では、室内熱交換器の風上側に配置されたエアフィルタが環形状に成形されている。エアフィルタの清掃時には、回転する駆動ローラからエアフィルタが力を受けてエアフィルタが周回し、ブラシのような掻き取り部材がそのエアフィルタに接触して塵埃を掻き落している。
特許文献1に記載の空調室内機では、エアフィルタ清掃装置を大型化しないために、駆動ローラに平行に設けられた円筒形の従動ローラでエアフィルタを折り返している。従動ローラを回転させながらエアフィルタを折り返すため、常に従動ローラを回転させるためのトルクが必要になり、駆動ローラを駆動するモータの小型化が難しくなる。
本発明の課題は、空調室内機のフィルタを清掃する際にエアフィルタを折り返しつつ移動するフィルタ移動機構において、フィルタを駆動するための駆動部を小型化することにある。
本発明の第1観点に係るフィルタ移動機構は、空調室内機において自動清掃のためにフィルタを移動させる。フィルタ移動機構は、駆動部と折り返し部材とを備えている。駆動部は、フィルタに接触してフィルタを移動させるための力をフィルタに作用させる。折り返し部材は、フィルタを折り返す。折り返し部材は、回転するように取り付けられ、回転軸の方向に見て突出部と非突出部とを有する。折り返し部材の突出部は、フィルタを強い力で押すように構成され、折り返し部材の非突出部は、フィルタを突出部よりも弱い力で押すように、或いは、フィルタと接触しないように構成されている。
第1観点に係るフィルタ移動機構によれば、通常は、突出部に掛かる力がバランスするところで、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができる。そして、フィルタを折り返し難い剛性の高い部分などを折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第2観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点に係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、回転軸を回転中心として回転対称となるように配置されている複数の突出部と複数の非突出部とを有する。
第2観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転したときに、回転前の状態に近い状態に復帰し易くなり、折り返し部材を繰り返し回転させて使用することが容易になる。
本発明の第3観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点又は第2観点に係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、3つ以上の突出部と3つ以上の非突出部とを有する。
第3観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転しても、折り返されるフィルタの軌跡の変化を小さくすることができ、フィルタ移動方向に対してフィルタが垂直に変動したりフィルタの張力が変化したりするのを小さく抑えることができる。
本発明の第4観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点から第3観点のいずれかに係るフィルタ移動機構において、フィルムの移動に従動して回転する。
第4観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が従動して回転するので、折り返し部材からフィルタに余分な応力が掛かるのを防ぐことができ、またフィルタを傷め難くなる。さらに、余分な駆動機構が必要なくなり、構成が簡素化される。
本発明の第5観点に係る空調室内機は、第1観点から第4観点のいずれかに係るフィルタ移動機構を備える。
第5観点に係る空調室内機によれば、通常は、フィルタ移動機構の突出部に掛かる力がバランスするところで、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができる。そして、フィルタを折り返し難い剛性の高い部分などを折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、フィルタ移動機構において、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第1観点に係るフィルタ移動機構又は第5観点に係る空調室内機では、駆動部がフィルタを駆動するための力を小さくでき、フィルタ移動機構が小型化できる。
本発明の第2観点に係るフィルタ移動機構では、折り返し部材が幾度も回転する構成でもフィルタを円滑に移動させ易くなり、適用範囲が広がる。
本発明の第3観点に係るフィルタ移動機構では、フィルタのテンションの変化を抑えることで、さらにフィルタ移動機構を小型化し易くなる。
本発明の第4観点に係るフィルタ移動機構では、簡素な構成でフィルタに余分な力が係るのを防ぐことができ、さらにフィルタ移動機構を小型化し易くなる。
一実施形態に係る空調室内機の断面図。 エアフィルタの外観を示す斜視図。 図2に示すエアフィルタの平面図。 一実施形態に係るフィルタ清掃装置の分解図。 一実施形態に係るフィルタ組立体の分解図。 図5のフィルタ組立体の平面図。 エンドローラの正面図。 エンドローラの側面図。 (a)〜(f)エンドローラの回転動作を説明するための側面図。 アンダーカバーの平面図。 アンダーカバーの正面図。 図8のI−I線断面図。 アシストローラの斜視図。 アシストローラの正面図。 アシストローラの支持部材の斜視図。 図15の支持部材の側面図。 フィルタ組立体が装着された支持枠を示す正面図。 図17のII−II線断面図。 固定具の正面図。 フィルタ組立体の部分拡大斜視図。 支持枠の部分拡大斜視図。 図17のIII−III線断面図。 (a)エンドローラの他の構成を示す側面図、(b)エンドローラにおけるの折り返し状態を示す側面図。 エンドローラの他の構成を示す側面図。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調室内機
空調室内機の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るフィルタ移動機構を備える空調室内機の断面図である。図1において、空調室内機10は、主に、上面、前面及び下面を覆う本体ケーシング11と背面を覆う背面板12とで外殻が構成されている。本体ケーシング11の上面には、グリル13が形成されており、本体ケーシング11の前面には前面パネル14が取り付けられている。そして、本体ケーシング11及び背面板12は、本体フレーム15に取り付けられる。
グリル13の下方の本体内に、エアフィルタ16が配置される。グリル13から吸い込まれた室内空気は、エアフィルタ16を通過することにより、塵埃が除去される。
エアフィルタ16の下流には、室内熱交換器17が配置されている。この室内熱交換器17は本体フレーム15に取り付けられている。グリル13から取り込まれてエアフィルタ16を通過した室内空気は、室内熱交換器17を通過するときに温度や湿度が調整される。この空調室内機10では、室内熱交換器17を通過した室内空気が調和空気になる。
室内熱交換器17の下方には、クロスフローファン18が配置されている。クロスフローファン18は本体フレーム15に取り付けられている。このクロスフローファン18が、本体フレーム14のスクロール構造と協働して、室内熱交換器17から下方の吹出通路19へ向かう気流を発生する。
吹出通路19の内部には垂直フラップ20が設けられており、吹出通路19の出口である吹出口19aには水平フラップ21が設けられている。クロスフローファン18によって吹出通路19に導かれた調和空気は、垂直フラップ20と水平フラップ21によって吹出される風向が調節される。
(1−1)エアフィルタ
エアフィルタ16の構成を図2及び図3に示す。エアフィルタ16は、数十デニールのポリエチレンテレフタレート製の縦糸と横糸からなる、数十メッシュの1枚の網で作られている。この網は、両端部を互いに5〜10mm程度重ねて超音波溶着されてなる筒状の部材である。そのため、溶着されてできた高剛性部16aは、他の部分よりも剛性が高くなっている。この筒状のエアフィルタ16の2つの辺16b,16cの近傍(幅5〜10mm程度)は、糸が解れないように熱処理されている。
(2)フィルタ清掃装置
エアフィルタ16は、図1に示すように、側面から見て環形状になるように取り付けられており、清掃時にはエンドレスのループの上を移動する。このように、エアフィルタ16を移動させながら自動的に清掃するために、空調室内機10は、フィルタ清掃装置30を備えている。このフィルタ清掃装置30は、主に、塵埃除去機構40とフィルタ移動機構50とからなる。
(2−1)塵埃除去機構
図1に示すように、塵埃除去機構40は、ブラシ41と、ダストボックス42と、櫛部44と、圧縮ローラ43と、後述するブラシ駆動モータとを備えている。ブラシ41には、多数の比較的長い毛材が植毛されている。ブラシ41は、ブラシ駆動モータで回転駆動され、毛材がエアフィルタ16を擦ることによってエアフィルタ16から塵埃を掻き落とす。
ブラシ41で掻き落とされた塵埃は、ダストボックス42に溜められる。ブラシ41の毛材中に入り込んだ塵埃はブラシ41から離れ難いため、櫛部44で塵埃が梳き落とされる。このとき、ダストボックス42に多くの塵埃を溜められるように、圧縮ローラ43が回転して塵埃を圧縮する。
(2−2)フィルタ移動機構
フィルタ移動機構50は、図4に示すように、主に、支持枠51と、フィルタ組立体52のエアフィルタ16を除く部分とで構成される。1つの支持枠51に、2つのフィルタ組立体52が取り付けられる。
(a)ガイドフレーム
フィルタ組立体52の分解図を図5に示す。ガイドフレーム53は、2本の幅広の桁531の間に複数の横棒532が渡されている。これら桁531は、側面視において湾曲した形状を呈している。そして、横棒532に垂直に複数の縦棒533が取り付けられ、複数の横棒532と複数の縦棒533とによって格子が組まれている。それにより、室内空気の通風抵抗を小さく抑えながらガイドフレーム53の形状を保てるようになっている。また、縦棒533と桁531との間を結ぶ横棒534のようなものも設けられている。
ガイドフレーム53の2本の桁531が側面視において湾曲しているのは、図1に示すように、エアフィルタ16及びフィルタ移動機構50が、空調室内機10の前面パネル14の背面側から上方のグリル13の下方にかけて配置されているためである。このように湾曲することで、エアフィルタ16の面積が大きくなる。エアフィルタ16を通過する風量が同じであれば、面積が大きくなった分だけ、エアフィルタ16を通過する室内空気の風速が小さくなるので、塵埃の除去や通風抵抗を低減できる点で有利である。しかし、この湾曲した桁531に沿うようにエアフィルタ16を移動させるようにしないと、空調室内機10の小型化にとっては不利になる。そのため、エアフィルタ16が桁531に沿って湾曲しながら移動するように、エアフィルタ16の下から支持枠51がエアフィルタ16を支えている。
(b)駆動ローラとエンドローラ
ガイドフレーム53の2本の桁531の前面側の端部には、駆動ローラ54を取り付けるためのリング状の支持部535が設けられている。駆動ローラ54は、その芯になる部分が平行な複数のリブからなる断面形状を有するが、断面の表面形状が略円形になるように構成されている。そのような断面略円形の表面形状とするために、駆動ローラ54の表面には短い毛材が立毛されたフィルムが螺旋状に巻回されている。この毛材としては、例えば短繊維(パイル)などがある。駆動ローラ54は、この支持部535に支持された状態で回転することができる。駆動ローラ54には、被駆動ギア55が嵌め込まれる。この被駆動ギア55は、後述するローラ駆動モータの回転を駆動ローラ54に伝える。
筒状に形成されたエアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56との間に掛け渡される。2本の桁531には、この掛け渡されたエアフィルタ16を案内するための多数の突部537が設けられている。突部537は、平面視において、前面側から背面側に向けて一直線に並んでいる。エアフィルタ16の移動方向Dr1に沿う2つの辺16b,16cが、これら複数の突部537の並ぶ方向に沿って案内される(図6参照)。そして、エアフィルタ16の2つの辺16b,16cの近傍は、2本の桁531の上を移動する。
ガイドフレーム53の2本の桁531の背面側の端部には、エンドローラ56を取り付けるための開孔部536が形成されている。図7にエンドローラ56の平面図を示し、図8に拡大側面図を示す。エンドローラ56は、断面形状が略十字形の基部561と、断面形状が円形の回転軸562とからなっている。エアフィルタ16に接する略十字型の基部561の4筋の突出部563の角の部分は円弧状に成形され、基部561からエアフィルタ16が受ける圧力が小さくなるように構成されている。これら4筋の突出部563の間の谷間が非突出部564になる。このエンドローラ56の回転軸562が開孔部536に嵌め込まれる。そのため、エンドローラ56は、2本の桁531で支持された状態で、回転することができる。
図2及び図3を用いて説明したように、エアフィルタ16には筒状にする際に重ね合わせて溶着した高剛性部16aがある。
高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際に、エンドローラ56が図9(a)乃至図9(f)に示すように回転するように構成されている。このようにエンドローラ56が回転することで、高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際に必要な駆動ローラ54のトルクを低く抑えている。このような構成により、高剛性部16aがエンドローラ56の上を通り抜けるときに駆動ローラ54がエアフィルタ16に与えるトルクを小さくすることができ、駆動ローラ54を駆動するためのローラ駆動モータを小型化できる。
高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際の状態について図9を用いてもう少し詳しく説明すると次のようになる。図9(a)に示すように、エンドローラ56の4筋の突出部563が鉛直方向及び水平方向に対して反時計周りに45度傾いている場合を考える。エアフィルタ16の高剛性部16aの位置を特定しつつエアフィルタ16を移動させようとすると、センサ等が必要となり、フィルタ移動機構が高価になる。フィルタ移動機構50を安価に構成するため、エアフィルタ16は、高剛性部16aの位置の管理を行わずに、矢印に示すように反時計周りに周回している。
図9(a)の状態になる前、即ちエアフィルタ16のうち高剛性部16a以外の部分がエンドローラ56を通過するときには、エアフィルタ16は、エンドローラ56を殆ど回転させず、エンドローラ56の上を滑りながら進んで折り返される。
図9(a)のように、エアフィルタ16の高剛性部16aが突出部563に当たると、エンドローラ56は、高剛性部16aに押されて回転を始める。さらにエアフィルタ16の周回が進むと、図9(b)の状態になり、2筋の突出部563に高剛性部16aが掛かる。このとき、エアフィルタ16の高剛性部16aの周囲の部分が変形して、高剛性部16aは殆ど変形しない。このように、高剛性部16aを変形させるための力を省くことができるため、駆動ローラ54のトルクを小さくすることができる。
その後は、図9(c)、図9(d)及び図9(e)に示すように、エンドローラ56が回転することにより、エアフィルタ16の周回が進む。そのため、このときに必要になるのはエンドローラ56を回転させるための力であり、エアフィルタ16の高剛性部16aを変形させながらエアフィルタ16を周回させる場合に比べて駆動ローラ54がエアフィルタ16に与える力は小さくなる。
そして、高剛性部16aが最も少ない力で、エンドローラ56から離れられるところ(図9(f))まで回転して、その後、エアフィルタ16がエンドローラ56の上をすべるようになるとエンドローラ56の回転が停止する。
上述の説明では、エンドローラ56で高剛性部16aの進む方向が折り返されるときに、エンドローラ56が回転する場合について説明したが、高剛性部16aの進む方向を折り返すときに常に回転するように構成する必要はなく、高剛性部16aがエンドローラ56の上を滑ってもよい。重要なのは、エンドローラ56の回転に必要なトルク以上の力をエンドローラ56からエアフィルタ16に与えないようにすることである。従って、高剛性部16aが滑ることで、エンドローラ56を回転するよりも小さな力しか生じない状態であれば、エンドローラ56の回転を停止した状態で高剛性部16aが滑ることも許容した構成とすることができる。
(c)取っ手部材
図5及び図6に示すように、ガイドフレーム53の2本の桁531には、2個の取っ手部材57がそれぞれ固定される。この取っ手部材57は、フィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるときに掴む場所を設けるためのものである。これら取って部材57を掴んだときにフィルタ組立体52が歪むのを防止するため、2個の取っ手部材57を補強棒58により繋げて取っ手部材57周辺の強度が高められている。
(d)支持枠
図4に示す支持枠51は、図1に示す本体フレーム15に取り付けられている。そのために支持枠51には、本体フレーム15に留めるための爪部519などが設けられている。この支持枠51には、向かって右側から、右側部材511、中央部材512及び左側部材513が並行に配置されている。右側部材511と中央部材512との間がそれぞれビーム(梁)515と複数の横棒516で接続され、同様に中央部材512と左側部材513との間がビーム515と横棒516とで接続されている。複数の横棒516に平面視で垂直に交わるように、縦棒と板とからなる複数の補強部材517が設けられている。
これら支持枠51の横棒516や補強部材517の上をエアフィルタ16が通過するようにフィルタ組立体52が支持枠51に取り付けられる。それにより、横棒516や補強部材517に支えられて、エアフィルタ16の下方側がガイドフレーム53に沿うように、エアフィルタ16は周回移動することができる。
フィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるために、支持枠51の右側部材511、中央部材512及び左側部材513の上部には、ガイドレール518が設けられている。このガイドレール518には、ガイドフレーム53の2本の桁531の側端部531aをスライドさせながら嵌め込むことができる。ガイドレール518も湾曲しているため、ガイドフレーム53の桁531はガイドレール518に嵌め込む際に屈曲できるような柔らかい樹脂で形成されている。
支持枠51には、2本の駆動ローラ54を駆動するため、ローラ駆動モータ59が2個取り付けられている。これらローラ駆動モータ59によって、図には現れていない駆動ギアが駆動される。なお、図4に示すように、向かって左側に取り付けられる駆動ギアを駆動するためローラ駆動モータ59の一つから駆動軸59aが延びている。駆動ギアは被駆動ギア55と噛み合わされ、駆動ローラ55にローラ駆動モータ59のトルクを伝達することができる。また、支持枠51にはブラシ駆動モータ47が1個取り付けられている。
(e)アンダーカバー
図4に示すように、支持枠51の下部には。駆動ローラ54に沿ってU字型に折り返されるエアフィルタ16の下方をカバーするアンダーカバー60が取り付けられている。図10は、アンダーカバー60の平面図であり、図11はアンダーカバー60の正面図であり、図12は図11のI−I線断面である。
アンダーカバー60は、水平方向に延びるカバー部61と垂直方向に延びる壁面部62とからなる。カバー部61は、駆動ローラ54の形状に沿う断面円弧状の窪みがあり、その窪みに6つの開口部63が形成されている。アンダーカバー60の下方に、図1に示したブラシ41が配置されており、これら開口部63を通してブラシ41の毛材がエアフィルタ16に接触する。
アンダーカバー60には、後述するアシストローラが取り付けられる。アシストローラは、図12に示す突出部65と2つの開口部66a,66bを使って取り付けられる。突出部65は、図10に示すように、左右方向に4箇所設けられており、4個のアシストローラが取り付けられる。
また、アンダーカバー60には、ダストボックス42の一部を構成するブラシカバー45(図1参照)が取り付けられる。ブラシカバー45は、背面側にフックが一体的に形成されており、このフックをアンダーカバー60の開口部67に引っ掛けることによって固定される。
(f)アシストローラ
図13はアシストローラ70の斜視図であり、図14はアシストローラ70の平面図である。アシストローラ70は、十字形のハブを内部に有する円筒形の2つのローラ部71,72とこれらを繋ぐ回転軸73とからなる。
アシストローラ70は、図15に示す支持部材75によって、アンダーカバー60の突出部65及び開口部66a,66bに固定される。支持部材75は、アシストローラ70の回転軸73に嵌合する軸受け部76と、突出部65及び開口部66a、66bと嵌合する嵌合部77と、軸受け部76と嵌合部77とを連結する連結部78とからなる。嵌合部77は、アンダーカバー60の開口部66aに挿入される突出部77aと、開口部66bに挿入される突出部77bと、アンダーカバー60の突出部65が嵌まる凹部77cとを有する。支持部材75がアンダーカバー60に嵌合した後に抜けないように、突出部77bには、突起77dが設けられている。
図17は、支持枠51にフィルタ組立体52が取り付けられた状態を示す正面図であり、図18は、図17におけるIII−III線断面図である。図17には、固定状態の固定具80が実線で示され、非固定状態の固定具80が二点鎖線で示されている。なお、図18においては、2点差線で示されている非固定状態の固定具80及びその非固定状態の固定具80に対応する非固定状態のフィルタ組立体52の記載が省かれている。
図18に示すように、支持枠51にフィルタ組立体52が取り付けられた状態で、アシストローラ70が駆動ローラ54の方にエアフィルタ16を押すように構成されている。それにより、エアフィルタ16は、アシストローラ70と駆動ローラ54によって挟まれるため、エアフィルタ16と駆動ローラ54との間でスリップが起こるなどして、エアフィルタ16の清掃に不具合が生じるのを防ぐことができる。
アシストローラ70が適切な力で駆動ローラ54の方にエアフィルタ16を押すように、連結部78は、弾性変形を起し易いように薄く、かつ側面視における断面形状が円弧になるように成形されている。連結部78は、撓み易く、かつ変形を繰り返しても破損し難いように、ポリプロピレンで造られている。
軸受け部76は、切れ目が下方を向いているような略C字型の断面形状に成形されており、アシストローラ70の回転軸73が無理嵌めされる。この軸受け部76の内径がアシストローラ70の回転軸73よりも0.2mm程度大きくなっており、アシストローラ70は、回転軸73が軸受け部76に嵌まった後には、回転軸がぶれることなく極めて僅かな力で回転することができる。
(g)固定具
上述のように、アシストローラ70は、支持部材75の連結部78の弾性変形によって、駆動ローラ54が押される。そのため、駆動ローラ54がアシストローラ70によって押されてもフィルタ組立体52の位置が変わらないように、アシストローラ70の連結部78を弾性変形させた状態でフィルタ組立体52を固定する固定具80が支持枠51に取り付けられている(図17及び図18参照)。図19は、固定具80の正面図である。固定具80は、一つの軸を中心に回転移動するように構成されており、この軸上に設けられている2つの嵌合部81,82が支持枠51に嵌め込まれる。固定具80が回転移動できるようにするため、これら2つの嵌合部81,82は円形又は円弧が組み合わさった形状の断面に成形されている。
図20は、フィルタ組立体の部分拡大斜視図である。図20に示すように、フィルタ組立体52のガイドフレーム53の桁531の側面には、被固定部531bが形成されている。図21は、支持枠の部分拡大斜視図である。図21に示す状態は、フィルタ組立体52が取り付けられる前の状態であり、固定具80が前面側に回転しきっており、それ以上は前面側へ回転しない状態である。図21に示すように、固定具80には固定部83が形成されている。
フィルタ組立体52が固定具80に押されて、フィルタ組立体52が支持枠51に装着される様子を図18及び図22を用いて説明する。図22は、図17のIV‐IV線断面の図であるが、実線で示されている固定状態の固定具80及びそれに対応するフィルタ組立体52の記載を省略し、代わりに二点鎖線で示されている非固定状態の固定具80及びそれに対応するフィルタ組立体52が記載されている。
従って、図22に、固定前のフィルタ組立体52が示されており、固定後のフィルタ組立体52が図18に示されている。同様に、固定前の固定具80が図22に示され、固定後の固定具80が図18に示されている。
支持枠51のガイドレール518にフィルタ組立体52の側端部531aを挿入した状態で、図22に示すように、固定具80を持ち上げて背面側の方(矢印の方向Dr2)に向かって回転させる。固定具80が回転すると、固定具80の固定部83に被固定部531bが押されてフィルタ組立体52の全体が背面側に向かって押し込まれる。フィルタ組立体52は、ガイドフレーム53の側端部531aがガイドレール518に案内されながらスライドして、ガイドフレーム53がわずかに変形しながら押し込まれる。そして、フィルタ組立体52が支持枠51に固定された後は、前面側に向かっての動きが固定具80によって規制され、これらガイドレール518と固定具80によってフィルタ組立体52が支持枠51に固定される。
(3)フィルタ清掃運転
空調室内機10は、フィルタ清掃装置30を制御する制御部を内蔵しており、制御部の制御の下で自動制御を行う。制御部は、空調室内機10の運転時間をカウントしている。前回フィルタ清掃装置30が行ったフィルタ清掃運転の後、累積運転時間が予め設定されている時間(例えば18時間)に達すると新たにフィルタ清掃運転を行う。
フィルタ清掃運転では、図18に示す方向で見て、駆動ローラ54を反時計回りに回転させる。この駆動ローラ54の回転によって、エアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56とで折り返されて反時計回りに周回移動を行なう。このとき、エアフィルタ16は、ガイドフレーム53の上を前面側に向かって移動するときには、ガイドフレーム53の桁531、横棒532及び縦棒533などによって支えられながら移動する。このフィルタ移動機構50には、従来のようにエアフィルタ16を強く引っ張り、或いは押すことによりエアフィルタ16のテンションを強める部材が設けられていない。そのため、支えが無ければ、ガイドフレーム53の下を背面側に向かって移動するときにエアフィルタ16が弛んでしまう。エアフィルタ16に強いテンションを発生させないが、弛まない程度に、支持枠51の補強部材517や横棒516によって支えられる。それにより、エアフィルタ16の下方の部分も、ガイドフレーム53の桁531の湾曲に沿って湾曲した形で周回動作を行うことができる。エアフィルタ16は、比較的ゆっくり回転され、例えば3分程度で1周回る。
このようにエアフィルタ16が移動しているときに、ブラシ41は、反時計回りに回転する。そのため、ブラシ41の毛材がエアフィルタ16の移動方向とは反対に動いて、エアフィルタ16の網目からブラシ41の毛材が塵埃を掻き出す。ブラシ41によって掻き出された塵埃は、既に説明したように、図1に示した櫛部44と圧縮ローラ43とによってダストボックス42に溜められる。
(4)特徴
(4−1)
空調室内機10のエアフィルタ16の自動清掃の際には、フィルタ移動機構50のエンドローラ56(折り返し部材)の突出部563に掛かる力がバランスするところでエンドローラ56が通常は止まった状態でエアフィルタ16がエンドローラ56の上を滑って折り返される。そのため、エンドローラ56の上をエアフィルタ16が滑ってエアフィルタ16が周回移動している定常的な状態では、エアフィルタ16がエンドローラ56から受ける力は小さい。
周回移動しているエアフィルタ16の高剛性部16aがエンドローラ56に掛かったときには、エンドローラ16が回転することによって、高剛性部16aを折り返す際にエンドローラ56からエアフィルタ16が受ける力を小さくすることができる。もし、エンドローラ56が回転しなければ、高剛性部16aがエンドローラ56の部分を通過するために瞬間的ではあるが大きな力が必要になり、ローラ駆動モータ59が停止する不具合が発生する可能性もある。
(4−2)
図8に示すように、エンドローラ56は、突出部563と非突出部564が、90度回転すれば同じ状態に戻るように、回転軸562を回転中心として回転対称に構成されている。90度回転すれば、同じ状態に戻るので、エアフィルタ16の高剛性部16aが折り返されるときにエンドローラ56が、図9(a)〜図9(f)に示すように回転しても、また、高剛性部16aを折り返す前の状態に近い状態になる。そのため、もし、高剛性部16aが1周してエンドローラ56の所に来ても、前回と同様に小さな力で折り返すことができる。そのため、例えば、エアフィルタ16を自動清掃する際に、エアフィルタ16を2周周回させるように設定しても、1周周回させる場合と同様に小さな力で高剛性部16aを折り返すことができる。そのため、エアフィルタ16の周回の制限を設ける必要がなくなる。また、特に、エンドローラ56の突出部563の向きを合わせなくても、ほぼ、図9(a)〜図9(f)に類似した状態で毎回折り返すことができるので、折り返すときに必要な力も毎回同程度にすることができる。
(4−3)
図8に示すエンドローラ56や、後述する図23に示すエンドローラ56Aは、3筋以上の突出部563,56A1と3筋以上の非突出部564,56A2を有している。例えば、図9(a)に示すように、エアフィルタ16がエンドローラ56に向かう方向と、エンドローラ56から戻る方向とのなす角がほぼ180度になるようにUターンする場合には、突出部563や非突出部564がほぼ対称に配置されていると、2筋以上の突出部563にエアフィルタ16が接触する。そのため、停止しているエンドローラ56の状態によらず、エアフィルタ16がエンドローラ56の周囲をUターンする距離の違いを小さくできる。例えば、突出部が180度の角度をなして2筋設けられている場合には、突出部が垂直になっているか突出部が水平になっているかによって、エンドローラ56をUターンする距離が大きく異なる。また、エアフィルタ16がエンドローラ56から力を受ける向きも大きく異なる。このように、突出部を3筋以上設けることで、エンドローラ56の回りを移動するエアフィルタ16の動作を安定させることができ、フィルタ移動機構を小型化し易くなる。
(4−4)
エンドローラ56(折り返し部材)がエアフィルタ16の移動に連れて回転するので、エンドローラ56が能動的に回転する場合に比べてエアフィルタ56に余分な力が掛かり難い構成になっている。また、このような構成は、エンドローラ56を回転するように支持するだけであるため、構成も簡単で組み立ても容易である。そのため、フィルタ移動機構50の小型化が容易になる。
(5)変形例
(5−1)変形例1A
上記実施形態では、エンドローラ56の形状を断面十字形の形状にしたが、エンドローラ56の形状は、断面十字形の形状には限られない。エンドローラ56の突出部は、3つ以上が好ましい。例えば、図23(a)に示すような断面が略三角形で、その三角形を構成する3辺が外側に少し膨らんだ形状に構成することもできる。このような形状のエンドローラ56Aでは、エアフィルタ16を折り返す場合に、3筋の突出部56A1,56A2,56A3の間の非突出部56A4,56A5,56A6は、突出部56A1,56A2,56A3よりも弱い力でエアフィルタ16を押すことになる。
このような形状を持つエンドローラ56Aで高剛性部16aが折り返される場合、高剛性部16aは、非突出部56A4,56A5,56A6に接触した状態でエンドローラ56Aが図23(b)に示すように回転する。そのため、高剛性部16aの変形は僅かであり、エアフィルタ16の高剛性部16aを折り返す場合の力を小さくできるのは、上記実施形態と同様である。従って、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(5−2)変形例1B
上記実施形態では、エアフィルタ16の高剛性部16aを折り返すときに、高剛性部16aが互いに隣接する2つの突出部563に接触しながら回転するような構成について説明した。しかし、エアフィルタ16が掛かる部分について、互いに隣接する2つの突出部563の距離は必ずしも高剛性部16aの寸法よりも小さい必要はない。例えば、図24に示すように、互いに隣接する突出部56B1の距離D1を高剛性部16aの寸法よりも大きくすることもできる。なお、図24における非突出部56B2を図23に示すように突出部56B1よりも弱い力で高剛性部16aに接触するように構成することもできる。
(5−3)変形例1C
上記実施形態では、フィルタ組立体52に駆動ローラ54を組み込み、駆動ローラ54が組み込まれたフィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるように構成している。しかし、駆動ローラ54は、必ずしもフィルタ組立体52に組み立てて支持枠51に取り付ける必要はなく、駆動ローラ54をエアフィルタ16と一緒に直接取り付けるように構成することもできる。
10 空調室内機
50 フィルタ移動機構
51 支持枠
52 フィルタ組立体
53 ガイドフレーム
54 駆動ローラ
56 エンドローラ
70 アシストローラ
75 支持部材
78 連結部材
80 固定具
実開昭62−160221号のマイクロフィルム
本発明は、エアフィルタを移動するフィルタ移動機構及びフィルタ移動機構を備える空調室内機に関する。
近年、エアフィルタ清掃装置付きの空調室内機が広く普及している。例えば、特許文献1(実開昭62−160221号のマイクロフィルム)に開示されているエアフィルタ清掃装置では、室内熱交換器の風上側に配置されたエアフィルタが環形状に成形されている。エアフィルタの清掃時には、回転する駆動ローラからエアフィルタが力を受けてエアフィルタが周回し、ブラシのような掻き取り部材がそのエアフィルタに接触して塵埃を掻き落している。
特許文献1に記載の空調室内機では、エアフィルタ清掃装置を大型化しないために、駆動ローラに平行に設けられた円筒形の従動ローラでエアフィルタを折り返している。従動ローラを回転させながらエアフィルタを折り返すため、常に従動ローラを回転させるためのトルクが必要になり、駆動ローラを駆動するモータの小型化が難しくなる。
本発明の課題は、空調室内機のフィルタを清掃する際にエアフィルタを折り返しつつ移動するフィルタ移動機構において、フィルタを駆動するための駆動部を小型化することにある。
本発明の第1観点に係るフィルタ移動機構は、空調室内機において自動清掃のためにフィルタを移動させる。フィルタ移動機構は、駆動部と折り返し部材とを備えている。駆動部は、フィルタに接触してフィルタを移動させるための力をフィルタに作用させる。折り返し部材は、フィルタを折り返す。折り返し部材は、回転するように取り付けられ、回転軸の方向に見て突出部と非突出部とを有する。折り返し部材の突出部は、フィルタを押すように構成され、折り返し部材の非突出部は、フィルタを突出部よりも弱い力で押すように、或いは、フィルタと接触しないように構成されている。
第1観点に係るフィルタ移動機構によれば、通常は、突出部に掛かる力がバランスするところで、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができる。そして、フィルタを折り返し難い剛性の高い部分などを折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第2観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点に係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、回転軸を回転中心として回転対称となるように配置されている複数の突出部と複数の非突出部とを有する。
第2観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転したときに、回転前の状態に近い状態に復帰し易くなり、折り返し部材を繰り返し回転させて使用することが容易になる。
本発明の第3観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点又は第2観点に係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、3つ以上の突出部と3つ以上の非突出部とを有する。
第3観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転しても、折り返されるフィルタの軌跡の変化を小さくすることができ、フィルタ移動方向に対してフィルタが垂直に変動したりフィルタの張力が変化したりするのを小さく抑えることができる。
本発明の第4観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点から第3観点のいずれかに係るフィルタ移動機構において、フィルタの移動に従動して回転する。
第4観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が従動して回転するので、折り返し部材からフィルタに余分な応力が掛かるのを防ぐことができ、またフィルタを傷め難くなる。さらに、余分な駆動機構が必要なくなり、構成が簡素化される。
本発明の第5観点に係る空調室内機は、第1観点から第4観点のいずれかに係るフィルタ移動機構を備える。
第5観点に係る空調室内機によれば、通常は、フィルタ移動機構の突出部に掛かる力がバランスするところで、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができる。そして、フィルタを折り返し難い剛性の高い部分などを折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、フィルタ移動機構において、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第1観点に係るフィルタ移動機構又は第5観点に係る空調室内機では、駆動部がフィルタを駆動するための力を小さくでき、フィルタ移動機構が小型化できる。
本発明の第2観点に係るフィルタ移動機構では、折り返し部材が幾度も回転する構成でもフィルタを円滑に移動させ易くなり、適用範囲が広がる。
本発明の第3観点に係るフィルタ移動機構では、フィルタのテンションの変化を抑えることで、さらにフィルタ移動機構を小型化し易くなる。
本発明の第4観点に係るフィルタ移動機構では、簡素な構成でフィルタに余分な力が係るのを防ぐことができ、さらにフィルタ移動機構を小型化し易くなる。
一実施形態に係る空調室内機の断面図。 エアフィルタの外観を示す斜視図。 図2に示すエアフィルタの平面図。 一実施形態に係るフィルタ清掃装置の分解図。 一実施形態に係るフィルタ組立体の分解図。 図5のフィルタ組立体の平面図。 エンドローラの正面図。 エンドローラの側面図。 (a)〜(e)エンドローラの回転動作を説明するための側面図。 アンダーカバーの平面図。 アンダーカバーの正面図。 図8のI−I線断面図。 アシストローラの斜視図。 アシストローラの正面図。 アシストローラの支持部材の斜視図。 図15の支持部材の側面図。 フィルタ組立体が装着された支持枠を示す正面図。 図17のII−II線断面図。 固定具の正面図。 フィルタ組立体の部分拡大斜視図。 支持枠の部分拡大斜視図。 図17のIII−III線断面図。 (a)エンドローラの他の構成を示す側面図、(b)エンドローラにおけるの折り返し状態を示す側面図。 エンドローラの他の構成を示す側面図。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調室内機
空調室内機の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るフィルタ移動機構を備える空調室内機の断面図である。図1において、空調室内機10は、主に、上面、前面及び下面を覆う本体ケーシング11と背面を覆う背面板12とで外殻が構成されている。本体ケーシング11の上面には、グリル13が形成されており、本体ケーシング11の前面には前面パネル14が取り付けられている。そして、本体ケーシング11及び背面板12は、本体フレーム15に取り付けられる。
グリル13の下方の本体内に、エアフィルタ16が配置される。グリル13から吸い込まれた室内空気は、エアフィルタ16を通過することにより、塵埃が除去される。
エアフィルタ16の下流には、室内熱交換器17が配置されている。この室内熱交換器17は本体フレーム15に取り付けられている。グリル13から取り込まれてエアフィルタ16を通過した室内空気は、室内熱交換器17を通過するときに温度や湿度が調整される。この空調室内機10では、室内熱交換器17を通過した室内空気が調和空気になる。
室内熱交換器17の下方には、クロスフローファン18が配置されている。クロスフローファン18は本体フレーム15に取り付けられている。このクロスフローファン18が、本体フレーム14のスクロール構造と協働して、室内熱交換器17から下方の吹出通路19へ向かう気流を発生する。
吹出通路19の内部には垂直フラップ20が設けられており、吹出通路19の出口である吹出口19aには水平フラップ21が設けられている。クロスフローファン18によって吹出通路19に導かれた調和空気は、垂直フラップ20と水平フラップ21によって吹出される風向が調節される。
(1−1)エアフィルタ
エアフィルタ16の構成を図2及び図3に示す。エアフィルタ16は、数十デニールのポリエチレンテレフタレート製の縦糸と横糸からなる、数十メッシュの1枚の網で作られている。この網は、両端部を互いに5〜10mm程度重ねて超音波溶着されてなる筒状の部材である。そのため、溶着されてできた高剛性部16aは、他の部分よりも剛性が高くなっている。この筒状のエアフィルタ16の2つの辺16b,16cの近傍(幅5〜10mm程度)は、糸が解れないように熱処理されている。
(2)フィルタ清掃装置
エアフィルタ16は、図1に示すように、側面から見て環形状になるように取り付けられており、清掃時にはエンドレスのループの上を移動する。このように、エアフィルタ16を移動させながら自動的に清掃するために、空調室内機10は、フィルタ清掃装置30を備えている。このフィルタ清掃装置30は、主に、塵埃除去機構40とフィルタ移動機構50とからなる。
(2−1)塵埃除去機構
図1に示すように、塵埃除去機構40は、ブラシ41と、ダストボックス42と、櫛部44と、圧縮ローラ43と、後述するブラシ駆動モータとを備えている。ブラシ41には、多数の比較的長い毛材が植毛されている。ブラシ41は、ブラシ駆動モータで回転駆動され、毛材がエアフィルタ16を擦ることによってエアフィルタ16から塵埃を掻き落とす。
ブラシ41で掻き落とされた塵埃は、ダストボックス42に溜められる。ブラシ41の毛材中に入り込んだ塵埃はブラシ41から離れ難いため、櫛部44で塵埃が梳き落とされる。このとき、ダストボックス42に多くの塵埃を溜められるように、圧縮ローラ43が回転して塵埃を圧縮する。
(2−2)フィルタ移動機構
フィルタ移動機構50は、図4に示すように、主に、支持枠51と、フィルタ組立体52のエアフィルタ16を除く部分とで構成される。1つの支持枠51に、2つのフィルタ組立体52が取り付けられる。
(a)ガイドフレーム
フィルタ組立体52の分解図を図5に示す。ガイドフレーム53は、2本の幅広の桁531の間に複数の横棒532が渡されている。これら桁531は、側面視において湾曲した形状を呈している。そして、横棒532に垂直に複数の縦棒533が取り付けられ、複数の横棒532と複数の縦棒533とによって格子が組まれている。それにより、室内空気の通風抵抗を小さく抑えながらガイドフレーム53の形状を保てるようになっている。また、縦棒533と桁531との間を結ぶ横棒534のようなものも設けられている。
ガイドフレーム53の2本の桁531が側面視において湾曲しているのは、図1に示すように、エアフィルタ16及びフィルタ移動機構50が、空調室内機10の前面パネル14の背面側から上方のグリル13の下方にかけて配置されているためである。このように湾曲することで、エアフィルタ16の面積が大きくなる。エアフィルタ16を通過する風量が同じであれば、面積が大きくなった分だけ、エアフィルタ16を通過する室内空気の風速が小さくなるので、塵埃の除去や通風抵抗を低減できる点で有利である。しかし、この湾曲した桁531に沿うようにエアフィルタ16を移動させるようにしないと、空調室内機10の小型化にとっては不利になる。そのため、エアフィルタ16が桁531に沿って湾曲しながら移動するように、エアフィルタ16の下から支持枠51がエアフィルタ16を支えている。
(b)駆動ローラとエンドローラ
ガイドフレーム53の2本の桁531の前面側の端部には、駆動ローラ54を取り付けるためのリング状の支持部535が設けられている。駆動ローラ54は、その芯になる部分が平行な複数のリブからなる断面形状を有するが、断面の表面形状が略円形になるように構成されている。そのような断面略円形の表面形状とするために、駆動ローラ54の表面には短い毛材が立毛されたフィルムが螺旋状に巻回されている。この毛材としては、例えば短繊維(パイル)などがある。駆動ローラ54は、この支持部535に支持された状態で回転することができる。駆動ローラ54には、被駆動ギア55が嵌め込まれる。この被駆動ギア55は、後述するローラ駆動モータの回転を駆動ローラ54に伝える。
筒状に形成されたエアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56との間に掛け渡される。2本の桁531には、この掛け渡されたエアフィルタ16を案内するための多数の突部537が設けられている。突部537は、平面視において、前面側から背面側に向けて一直線に並んでいる。エアフィルタ16の移動方向Dr1に沿う2つの辺16b,16cが、これら複数の突部537の並ぶ方向に沿って案内される(図6参照)。そして、エアフィルタ16の2つの辺16b,16cの近傍は、2本の桁531の上を移動する。
ガイドフレーム53の2本の桁531の背面側の端部には、エンドローラ56を取り付けるための開孔部536が形成されている。図7にエンドローラ56の平面図を示し、図8に拡大側面図を示す。エンドローラ56は、断面形状が略十字形の基部561と、断面形状が円形の回転軸562とからなっている。エアフィルタ16に接する略十字型の基部561の4筋の突出部563の角の部分は円弧状に成形され、基部561からエアフィルタ16が受ける圧力が小さくなるように構成されている。これら4筋の突出部563の間の谷間が非突出部564になる。このエンドローラ56の回転軸562が開孔部536に嵌め込まれる。そのため、エンドローラ56は、2本の桁531で支持された状態で、回転することができる。
図2及び図3を用いて説明したように、エアフィルタ16には筒状にする際に重ね合わせて溶着した高剛性部16aがある。
高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際に、エンドローラ56が図9(a)乃至図9(e)に示すように回転するように構成されている。このようにエンドローラ56が回転することで、高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際に必要な駆動ローラ54のトルクを低く抑えている。このような構成により、高剛性部16aがエンドローラ56の上を通り抜けるときに駆動ローラ54がエアフィルタ16に与えるトルクを小さくすることができ、駆動ローラ54を駆動するためのローラ駆動モータを小型化できる。
高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際の状態について図9を用いてもう少し詳しく説明すると次のようになる。図9(a)に示すように、エンドローラ56の4筋の突出部563が鉛直方向及び水平方向に対して反時計周りに45度傾いている場合を考える。エアフィルタ16の高剛性部16aの位置を特定しつつエアフィルタ16を移動させようとすると、センサ等が必要となり、フィルタ移動機構が高価になる。フィルタ移動機構50を安価に構成するため、エアフィルタ16は、高剛性部16aの位置の管理を行わずに、矢印に示すように反時計周りに周回している。
図9(a)の状態になる前、即ちエアフィルタ16のうち高剛性部16a以外の部分がエンドローラ56を通過するときには、エアフィルタ16は、エンドローラ56を殆ど回転させず、エンドローラ56の上を滑りながら進んで折り返される。
図9(a)のように、エアフィルタ16の高剛性部16aが突出部563に当たると、エンドローラ56は、高剛性部16aに押されて回転を始める。さらにエアフィルタ16の周回が進むと、図9(b)の状態になり、2筋の突出部563に高剛性部16aが掛かる。このとき、エアフィルタ16の高剛性部16aの周囲の部分が変形して、高剛性部16aは殆ど変形しない。このように、高剛性部16aを変形させるための力を省くことができるため、駆動ローラ54のトルクを小さくすることができる。
その後は、図9(c)及び図9(d)に示すように、エンドローラ56が回転することにより、エアフィルタ16の周回が進む。そのため、このときに必要になるのはエンドローラ56を回転させるための力であり、エアフィルタ16の高剛性部16aを変形させながらエアフィルタ16を周回させる場合に比べて駆動ローラ54がエアフィルタ16に与える力は小さくなる。
そして、高剛性部16aが最も少ない力で、エンドローラ56から離れられるところ(図9(e))まで回転して、その後、エアフィルタ16がエンドローラ56の上をすべるようになるとエンドローラ56の回転が停止する。
上述の説明では、エンドローラ56で高剛性部16aの進む方向が折り返されるときに、エンドローラ56が回転する場合について説明したが、高剛性部16aの進む方向を折り返すときに常に回転するように構成する必要はなく、高剛性部16aがエンドローラ56の上を滑ってもよい。重要なのは、エンドローラ56の回転に必要なトルク以上の力をエンドローラ56からエアフィルタ16に与えないようにすることである。従って、高剛性部16aが滑ることで、エンドローラ56を回転するよりも小さな力しか生じない状態であれば、エンドローラ56の回転を停止した状態で高剛性部16aが滑ることも許容した構成とすることができる。
(c)取っ手部材
図5及び図6に示すように、ガイドフレーム53の2本の桁531には、2個の取っ手部材57がそれぞれ固定される。この取っ手部材57は、フィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるときに掴む場所を設けるためのものである。これら取って部材57を掴んだときにフィルタ組立体52が歪むのを防止するため、2個の取っ手部材57を補強棒58により繋げて取っ手部材57周辺の強度が高められている。
(d)支持枠
図4に示す支持枠51は、図1に示す本体フレーム15に取り付けられている。そのために支持枠51には、本体フレーム15に留めるための爪部519などが設けられている。この支持枠51には、向かって右側から、右側部材511、中央部材512及び左側部材513が並行に配置されている。右側部材511と中央部材512との間がそれぞれビーム(梁)515と複数の横棒516で接続され、同様に中央部材512と左側部材513との間がビーム515と横棒516とで接続されている。複数の横棒516に平面視で垂直に交わるように、縦棒と板とからなる複数の補強部材517が設けられている。
これら支持枠51の横棒516や補強部材517の上をエアフィルタ16が通過するようにフィルタ組立体52が支持枠51に取り付けられる。それにより、横棒516や補強部材517に支えられて、エアフィルタ16の下方側がガイドフレーム53に沿うように、エアフィルタ16は周回移動することができる。
フィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるために、支持枠51の右側部材511、中央部材512及び左側部材513の上部には、ガイドレール518が設けられている。このガイドレール518には、ガイドフレーム53の2本の桁531の側端部531aをスライドさせながら嵌め込むことができる。ガイドレール518も湾曲しているため、ガイドフレーム53の桁531はガイドレール518に嵌め込む際に屈曲できるような柔らかい樹脂で形成されている。
支持枠51には、2本の駆動ローラ54を駆動するため、ローラ駆動モータ59が2個取り付けられている。これらローラ駆動モータ59によって、図には現れていない駆動ギアが駆動される。なお、図4に示すように、向かって左側に取り付けられる駆動ギアを駆動するためローラ駆動モータ59の一つから駆動軸59aが延びている。駆動ギアは被駆動ギア55と噛み合わされ、駆動ローラ55にローラ駆動モータ59のトルクを伝達することができる。また、支持枠51にはブラシ駆動モータ47が1個取り付けられている。
(e)アンダーカバー
図4に示すように、支持枠51の下部には。駆動ローラ54に沿ってU字型に折り返されるエアフィルタ16の下方をカバーするアンダーカバー60が取り付けられている。図10は、アンダーカバー60の平面図であり、図11はアンダーカバー60の正面図であり、図12は図11のI−I線断面である。
アンダーカバー60は、水平方向に延びるカバー部61と垂直方向に延びる壁面部62とからなる。カバー部61は、駆動ローラ54の形状に沿う断面円弧状の窪みがあり、その窪みに6つの開口部63が形成されている。アンダーカバー60の下方に、図1に示したブラシ41が配置されており、これら開口部63を通してブラシ41の毛材がエアフィルタ16に接触する。
アンダーカバー60には、後述するアシストローラが取り付けられる。アシストローラは、図12に示す突出部65と2つの開口部66a,66bを使って取り付けられる。突出部65は、図10に示すように、左右方向に4箇所設けられており、4個のアシストローラが取り付けられる。
また、アンダーカバー60には、ダストボックス42の一部を構成するブラシカバー45(図1参照)が取り付けられる。ブラシカバー45は、背面側にフックが一体的に形成されており、このフックをアンダーカバー60の開口部67に引っ掛けることによって固定される。
(f)アシストローラ
図13はアシストローラ70の斜視図であり、図14はアシストローラ70の平面図である。アシストローラ70は、十字形のハブを内部に有する円筒形の2つのローラ部71,72とこれらを繋ぐ回転軸73とからなる。
アシストローラ70は、図15に示す支持部材75によって、アンダーカバー60の突出部65及び開口部66a,66bに固定される。支持部材75は、アシストローラ70の回転軸73に嵌合する軸受け部76と、突出部65及び開口部66a、66bと嵌合する嵌合部77と、軸受け部76と嵌合部77とを連結する連結部78とからなる。嵌合部77は、アンダーカバー60の開口部66aに挿入される突出部77aと、開口部66bに挿入される突出部77bと、アンダーカバー60の突出部65が嵌まる凹部77cとを有する。支持部材75がアンダーカバー60に嵌合した後に抜けないように、突出部77bには、突起77dが設けられている。
図17は、支持枠51にフィルタ組立体52が取り付けられた状態を示す正面図であり、図18は、図17におけるIII−III線断面図である。図17には、固定状態の固定具80が実線で示され、非固定状態の固定具80が二点鎖線で示されている。なお、図18においては、2点差線で示されている非固定状態の固定具80及びその非固定状態の固定具80に対応する非固定状態のフィルタ組立体52の記載が省かれている。
図18に示すように、支持枠51にフィルタ組立体52が取り付けられた状態で、アシストローラ70が駆動ローラ54の方にエアフィルタ16を押すように構成されている。それにより、エアフィルタ16は、アシストローラ70と駆動ローラ54によって挟まれるため、エアフィルタ16と駆動ローラ54との間でスリップが起こるなどして、エアフィルタ16の清掃に不具合が生じるのを防ぐことができる。
アシストローラ70が適切な力で駆動ローラ54の方にエアフィルタ16を押すように、連結部78は、弾性変形を起し易いように薄く、かつ側面視における断面形状が円弧になるように成形されている。連結部78は、撓み易く、かつ変形を繰り返しても破損し難いように、ポリプロピレンで造られている。
軸受け部76は、切れ目が下方を向いているような略C字型の断面形状に成形されており、アシストローラ70の回転軸73が無理嵌めされる。この軸受け部76の内径がアシストローラ70の回転軸73よりも0.2mm程度大きくなっており、アシストローラ70は、回転軸73が軸受け部76に嵌まった後には、回転軸がぶれることなく極めて僅かな力で回転することができる。
(g)固定具
上述のように、アシストローラ70は、支持部材75の連結部78の弾性変形によって、駆動ローラ54を押す。そのため、駆動ローラ54がアシストローラ70によって押されてもフィルタ組立体52の位置が変わらないように、アシストローラ70の連結部78を弾性変形させた状態でフィルタ組立体52を固定する固定具80が支持枠51に取り付けられている(図17及び図18参照)。図19は、固定具80の正面図である。固定具80は、一つの軸を中心に回転移動するように構成されており、この軸上に設けられている2つの嵌合部81,82が支持枠51に嵌め込まれる。固定具80が回転移動できるようにするため、これら2つの嵌合部81,82は円形又は円弧が組み合わさった形状の断面に成形されている。
図20は、フィルタ組立体の部分拡大斜視図である。図20に示すように、フィルタ組立体52のガイドフレーム53の桁531の側面には、被固定部531bが形成されている。図21は、支持枠の部分拡大斜視図である。図21に示す状態は、フィルタ組立体52が取り付けられる前の状態であり、固定具80が前面側に回転しきっており、それ以上は前面側へ回転しない状態である。図21に示すように、固定具80には固定部83が形成されている。
フィルタ組立体52が固定具80に押されて、フィルタ組立体52が支持枠51に装着される様子を図18及び図22を用いて説明する。図22は、図17のIV‐IV線断面の図であるが、実線で示されている固定状態の固定具80及びそれに対応するフィルタ組立体52の記載を省略し、代わりに二点鎖線で示されている非固定状態の固定具80及びそれに対応するフィルタ組立体52が記載されている。
従って、図22に、固定前のフィルタ組立体52が示されており、固定後のフィルタ組立体52が図18に示されている。同様に、固定前の固定具80が図22に示され、固定後の固定具80が図18に示されている。
支持枠51のガイドレール518にフィルタ組立体52の側端部531aを挿入した状態で、図22に示すように、固定具80を持ち上げて背面側の方(矢印の方向Dr2)に向かって回転させる。固定具80が回転すると、固定具80の固定部83に被固定部531bが押されてフィルタ組立体52の全体が背面側に向かって押し込まれる。フィルタ組立体52は、ガイドフレーム53の側端部531aがガイドレール518に案内されながらスライドして、ガイドフレーム53がわずかに変形しながら押し込まれる。そして、フィルタ組立体52が支持枠51に固定された後は、前面側に向かっての動きが固定具80によって規制され、これらガイドレール518と固定具80によってフィルタ組立体52が支持枠51に固定される。
(3)フィルタ清掃運転
空調室内機10は、フィルタ清掃装置30を制御する制御部を内蔵しており、制御部の制御の下で自動制御を行う。制御部は、空調室内機10の運転時間をカウントしている。前回フィルタ清掃装置30が行ったフィルタ清掃運転の後、累積運転時間が予め設定されている時間(例えば18時間)に達すると新たにフィルタ清掃運転を行う。
フィルタ清掃運転では、図18に示す方向で見て、駆動ローラ54を反時計回りに回転させる。この駆動ローラ54の回転によって、エアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56とで折り返されて反時計回りに周回移動を行なう。このとき、エアフィルタ16は、ガイドフレーム53の上を前面側に向かって移動するときには、ガイドフレーム53の桁531、横棒532及び縦棒533などによって支えられながら移動する。このフィルタ移動機構50には、従来のようにエアフィルタ16を強く引っ張り、或いは押すことによりエアフィルタ16のテンションを強める部材が設けられていない。そのため、支えが無ければ、ガイドフレーム53の下を背面側に向かって移動するときにエアフィルタ16が弛んでしまう。エアフィルタ16に強いテンションを発生させないが、弛まない程度に、支持枠51の補強部材517や横棒516によって支えられる。それにより、エアフィルタ16の下方の部分も、ガイドフレーム53の桁531の湾曲に沿って湾曲した形で周回動作を行うことができる。エアフィルタ16は、比較的ゆっくり回転され、例えば3分程度で1周回る。
このようにエアフィルタ16が移動しているときに、ブラシ41は、反時計回りに回転する。そのため、ブラシ41の毛材がエアフィルタ16の移動方向とは反対に動いて、エアフィルタ16の網目からブラシ41の毛材が塵埃を掻き出す。ブラシ41によって掻き出された塵埃は、既に説明したように、図1に示した櫛部44と圧縮ローラ43とによってダストボックス42に溜められる。
(4)特徴
(4−1)
空調室内機10のエアフィルタ16の自動清掃の際には、フィルタ移動機構50のエンドローラ56(折り返し部材)の突出部563に掛かる力がバランスするところでエンドローラ56が通常は止まった状態でエアフィルタ16がエンドローラ56の上を滑って折り返される。そのため、エンドローラ56の上をエアフィルタ16が滑ってエアフィルタ16が周回移動している定常的な状態では、エアフィルタ16がエンドローラ56から受ける力は小さい。
駆動ローラ56及び駆動ローラモータ59(駆動部)により周回移動しているエアフィルタ16の高剛性部16aがエンドローラ56に掛かったときには、エンドローラ16が回転することによって、高剛性部16aを折り返す際にエンドローラ56からエアフィルタ16が受ける力を小さくすることができる。もし、エンドローラ56が回転しなければ、高剛性部16aがエンドローラ56の部分を通過するために瞬間的ではあるが大きな力が必要になり、ローラ駆動モータ59が停止する不具合が発生する可能性もある。
(4−2)
図8に示すように、エンドローラ56は、突出部563と非突出部564が、90度回転すれば同じ状態に戻るように、回転軸562を回転中心として回転対称に構成されている。90度回転すれば、同じ状態に戻るので、エアフィルタ16の高剛性部16aが折り返されるときにエンドローラ56が、図9(a)〜図9(e)に示すように回転しても、また、高剛性部16aを折り返す前の状態に近い状態になる。そのため、もし、高剛性部16aが1周してエンドローラ56の所に来ても、前回と同様に小さな力で折り返すことができる。そのため、例えば、エアフィルタ16を自動清掃する際に、エアフィルタ16を2周周回させるように設定しても、1周周回させる場合と同様に小さな力で高剛性部16aを折り返すことができる。そのため、エアフィルタ16の周回の制限を設ける必要がなくなる。また、特に、エンドローラ56の突出部563の向きを合わせなくても、ほぼ、図9(a)〜図9(e)に類似した状態で毎回折り返すことができるので、折り返すときに必要な力も毎回同程度にすることができる。
(4−3)
図8に示すエンドローラ56や、後述する図23に示すエンドローラ56Aは、3筋以上の突出部563,56A1と3筋以上の非突出部564,56A2を有している。例えば、図9(a)に示すように、エアフィルタ16がエンドローラ56に向かう方向と、エンドローラ56から戻る方向とのなす角がほぼ180度になるようにUターンする場合には、突出部563や非突出部564がほぼ対称に配置されていると、2筋以上の突出部563にエアフィルタ16が接触する。そのため、停止しているエンドローラ56の状態によらず、エアフィルタ16がエンドローラ56の周囲をUターンする距離の違いを小さくできる。例えば、突出部が180度の角度をなして2筋設けられている場合には、突出部が垂直になっているか突出部が水平になっているかによって、エンドローラ56をUターンする距離が大きく異なる。また、エアフィルタ16がエンドローラ56から力を受ける向きも大きく異なる。このように、突出部を3筋以上設けることで、エンドローラ56の回りを移動するエアフィルタ16の動作を安定させることができ、フィルタ移動機構を小型化し易くなる。
(4−4)
エンドローラ56(折り返し部材)がエアフィルタ16の移動に連れて回転するので、エンドローラ56が能動的に回転する場合に比べてエアフィルタ56に余分な力が掛かり難い構成になっている。また、このような構成は、エンドローラ56を回転するように支持するだけであるため、構成も簡単で組み立ても容易である。そのため、フィルタ移動機構50の小型化が容易になる。
(5)変形例
(5−1)変形例1A
上記実施形態では、エンドローラ56の形状を断面十字形の形状にしたが、エンドローラ56の形状は、断面十字形の形状には限られない。エンドローラ56の突出部は、3つ以上が好ましい。例えば、図23(a)に示すような断面が略三角形で、その三角形を構成する3辺が外側に少し膨らんだ形状に構成することもできる。このような形状のエンドローラ56Aでは、エアフィルタ16を折り返す場合に、3筋の突出部56A1,56A2,56A3の間の非突出部56A4,56A5,56A6は、突出部56A1,56A2,56A3よりも弱い力でエアフィルタ16を押すことになる。
このような形状を持つエンドローラ56Aで高剛性部16aが折り返される場合、高剛性部16aは、非突出部56A4,56A5,56A6に接触した状態でエンドローラ56Aが図23(b)に示すように回転する。そのため、高剛性部16aの変形は僅かであり、エアフィルタ16の高剛性部16aを折り返す場合の力を小さくできるのは、上記実施形態と同様である。従って、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(5−2)変形例1B
上記実施形態では、エアフィルタ16の高剛性部16aを折り返すときに、高剛性部16aが互いに隣接する2つの突出部563に接触しながら回転するような構成について説明した。しかし、エアフィルタ16が掛かる部分について、互いに隣接する2つの突出部563の距離は必ずしも高剛性部16aの寸法よりも小さい必要はない。例えば、図24に示すように、互いに隣接する突出部56B1の距離D1を高剛性部16aの寸法よりも大きくすることもできる。なお、図24における非突出部56B2を図23に示すように突出部56B1よりも弱い力で高剛性部16aに接触するように構成することもできる。
(5−3)変形例1C
上記実施形態では、フィルタ組立体52に駆動ローラ54を組み込み、駆動ローラ54が組み込まれたフィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるように構成している。しかし、駆動ローラ54は、必ずしもフィルタ組立体52に組み立てて支持枠51に取り付ける必要はなく、駆動ローラ54をエアフィルタ16と一緒に直接取り付けるように構成することもできる。
10 空調室内機
50 フィルタ移動機構
51 支持枠
52 フィルタ組立体
53 ガイドフレーム
54 駆動ローラ
56 エンドローラ
70 アシストローラ
75 支持部材
78 連結部材
80 固定具
実開昭62−160221号のマイクロフィルム
本発明は、エアフィルタを移動するフィルタ移動機構及びフィルタ移動機構を備える空調室内機に関する。
近年、エアフィルタ清掃装置付きの空調室内機が広く普及している。例えば、特許文献1(実開昭62−160221号のマイクロフィルム)に開示されているエアフィルタ清掃装置では、室内熱交換器の風上側に配置されたエアフィルタが環形状に成形されている。エアフィルタの清掃時には、回転する駆動ローラからエアフィルタが力を受けてエアフィルタが周回し、ブラシのような掻き取り部材がそのエアフィルタに接触して塵埃を掻き落している。
特許文献1に記載の空調室内機では、エアフィルタ清掃装置を大型化しないために、駆動ローラに平行に設けられた円筒形の従動ローラでエアフィルタを折り返している。従動ローラを回転させながらエアフィルタを折り返すため、常に従動ローラを回転させるためのトルクが必要になり、駆動ローラを駆動するモータの小型化が難しくなる。
本発明の課題は、空調室内機のフィルタを清掃する際にエアフィルタを折り返しつつ移動するフィルタ移動機構において、フィルタを駆動するための駆動部を小型化することにある。
本発明の第1観点に係るフィルタ移動機構は、空調室内機において自動清掃のためにフィルタを移動させる。フィルタ移動機構は、駆動部と折り返し部材とを備えている。駆動部は、フィルタに接触してフィルタを移動させるための力をフィルタに作用させる。折り返し部材は、フィルタに直接接し、フィルタを折り返す。折り返し部材は、回転するように取り付けられ、回転軸の方向に見て突出部と非突出部とを有する。突出部は筋状である。折り返し部材の突出部は、フィルタを押すように構成され、折り返し部材の非突出部は、フィルタを突出部よりも弱い力で押すように、或いは、フィルタと接触しないように構成されている。
第1観点に係るフィルタ移動機構によれば、通常は、筋状の突出部に掛かる力がバランスするところで、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができる。そして、フィルタを折り返し難い剛性の高い部分などを折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第2観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点に係るフィルタ移動機構において、フィルタは、一部に他の部分よりも剛性の高い高剛性部を有する。
第2観点に係るフィルタ移動機構によれば、フィルタを折り返し難い剛性の高い高剛性部を折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第3観点に係るフィルタ移動機構は、第2観点に係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、高剛性部が掛かったときには回転可能に構成され、高剛性部が掛からないときにはフィルタを滑らせて周回移動させられるよう構成されている。
第3観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができ、フィルタを折り返し難い高剛性部を折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。
本発明の第観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点から第3観点のいずれかに係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、回転軸を回転中心として回転対称となるように配置されている複数の突出部と複数の非突出部とを有する。
観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転したときに、回転前の状態に近い状態に復帰し易くなり、折り返し部材を繰り返し回転させて使用することが容易になる。
本発明の第観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点から第4観点のいずれかに係るフィルタ移動機構において、折り返し部材は、3つ以上の突出部と3つ以上の非突出部とを有する。
観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が回転しても、折り返されるフィルタの軌跡の変化を小さくすることができ、フィルタ移動方向に対してフィルタが垂直に変動したりフィルタの張力が変化したりするのを小さく抑えることができる。
本発明の第観点に係るフィルタ移動機構は、第1観点から第観点のいずれかに係るフィルタ移動機構において、フィルタの移動に従動して回転する。
観点に係るフィルタ移動機構によれば、折り返し部材が従動して回転するので、折り返し部材からフィルタに余分な応力が掛かるのを防ぐことができ、またフィルタを傷め難くなる。さらに、余分な駆動機構が必要なくなり、構成が簡素化される。
本発明の第観点に係る空調室内機は、第1観点から第観点のいずれかに係るフィルタ移動機構を備える。
観点に係る空調室内機によれば、通常は、フィルタ移動機構の突出部に掛かる力がバランスするところで、折り返し部材が回転せずにフィルタを折り返すため、折り返し部材を回転させるための力を省くことができる。そして、フィルタを折り返し難い剛性の高い部分などを折り返すときには、折り返し部材が回転することで、折り返すための力を低く抑えることができる。それにより、フィルタ移動機構において、折り返し難いときに瞬時に要する最大の力と、移動させるために常時必要となる定常的な力の両方を低く抑えることができる。
本発明の第1観点、第2観点、第3観点に係るフィルタ移動機構又は第観点に係る空調室内機では、駆動部がフィルタを駆動するための力を小さくでき、フィルタ移動機構が小型化できる。
本発明の第観点に係るフィルタ移動機構では、折り返し部材が幾度も回転する構成でもフィルタを円滑に移動させ易くなり、適用範囲が広がる。
本発明の第観点に係るフィルタ移動機構では、フィルタのテンションの変化を抑えることで、さらにフィルタ移動機構を小型化し易くなる。
本発明の第観点に係るフィルタ移動機構では、簡素な構成でフィルタに余分な力が係るのを防ぐことができ、さらにフィルタ移動機構を小型化し易くなる。
一実施形態に係る空調室内機の断面図。 エアフィルタの外観を示す斜視図。 図2に示すエアフィルタの平面図。 一実施形態に係るフィルタ清掃装置の分解図。 一実施形態に係るフィルタ組立体の分解図。 図5のフィルタ組立体の平面図。 エンドローラの正面図。 エンドローラの側面図。 (a)〜(e)エンドローラの回転動作を説明するための側面図。 アンダーカバーの平面図。 アンダーカバーの正面図。 図8のI−I線断面図。 アシストローラの斜視図。 アシストローラの正面図。 アシストローラの支持部材の斜視図。 図15の支持部材の側面図。 フィルタ組立体が装着された支持枠を示す正面図。 図17のII−II線断面図。 固定具の正面図。 フィルタ組立体の部分拡大斜視図。 支持枠の部分拡大斜視図。 図17のIII−III線断面図。 (a)エンドローラの他の構成を示す側面図、(b)エンドローラにおけるの折り返し状態を示す側面図。 エンドローラの他の構成を示す側面図。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調室内機
空調室内機の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るフィルタ移動機構を備える空調室内機の断面図である。図1において、空調室内機10は、主に、上面、前面及び下面を覆う本体ケーシング11と背面を覆う背面板12とで外殻が構成されている。本体ケーシング11の上面には、グリル13が形成されており、本体ケーシング11の前面には前面パネル14が取り付けられている。そして、本体ケーシング11及び背面板12は、本体フレーム15に取り付けられる。
グリル13の下方の本体内に、エアフィルタ16が配置される。グリル13から吸い込まれた室内空気は、エアフィルタ16を通過することにより、塵埃が除去される。
エアフィルタ16の下流には、室内熱交換器17が配置されている。この室内熱交換器17は本体フレーム15に取り付けられている。グリル13から取り込まれてエアフィルタ16を通過した室内空気は、室内熱交換器17を通過するときに温度や湿度が調整される。この空調室内機10では、室内熱交換器17を通過した室内空気が調和空気になる。
室内熱交換器17の下方には、クロスフローファン18が配置されている。クロスフローファン18は本体フレーム15に取り付けられている。このクロスフローファン18が、本体フレーム14のスクロール構造と協働して、室内熱交換器17から下方の吹出通路19へ向かう気流を発生する。
吹出通路19の内部には垂直フラップ20が設けられており、吹出通路19の出口である吹出口19aには水平フラップ21が設けられている。クロスフローファン18によって吹出通路19に導かれた調和空気は、垂直フラップ20と水平フラップ21によって吹出される風向が調節される。
(1−1)エアフィルタ
エアフィルタ16の構成を図2及び図3に示す。エアフィルタ16は、数十デニールのポリエチレンテレフタレート製の縦糸と横糸からなる、数十メッシュの1枚の網で作られている。この網は、両端部を互いに5〜10mm程度重ねて超音波溶着されてなる筒状の部材である。そのため、溶着されてできた高剛性部16aは、他の部分よりも剛性が高くなっている。この筒状のエアフィルタ16の2つの辺16b,16cの近傍(幅5〜10mm程度)は、糸が解れないように熱処理されている。
(2)フィルタ清掃装置
エアフィルタ16は、図1に示すように、側面から見て環形状になるように取り付けられており、清掃時にはエンドレスのループの上を移動する。このように、エアフィルタ16を移動させながら自動的に清掃するために、空調室内機10は、フィルタ清掃装置30を備えている。このフィルタ清掃装置30は、主に、塵埃除去機構40とフィルタ移動機構50とからなる。
(2−1)塵埃除去機構
図1に示すように、塵埃除去機構40は、ブラシ41と、ダストボックス42と、櫛部44と、圧縮ローラ43と、後述するブラシ駆動モータとを備えている。ブラシ41には、多数の比較的長い毛材が植毛されている。ブラシ41は、ブラシ駆動モータで回転駆動され、毛材がエアフィルタ16を擦ることによってエアフィルタ16から塵埃を掻き落とす。
ブラシ41で掻き落とされた塵埃は、ダストボックス42に溜められる。ブラシ41の毛材中に入り込んだ塵埃はブラシ41から離れ難いため、櫛部44で塵埃が梳き落とされる。このとき、ダストボックス42に多くの塵埃を溜められるように、圧縮ローラ43が回転して塵埃を圧縮する。
(2−2)フィルタ移動機構
フィルタ移動機構50は、図4に示すように、主に、支持枠51と、フィルタ組立体52のエアフィルタ16を除く部分とで構成される。1つの支持枠51に、2つのフィルタ組立体52が取り付けられる。
(a)ガイドフレーム
フィルタ組立体52の分解図を図5に示す。ガイドフレーム53は、2本の幅広の桁531の間に複数の横棒532が渡されている。これら桁531は、側面視において湾曲した形状を呈している。そして、横棒532に垂直に複数の縦棒533が取り付けられ、複数の横棒532と複数の縦棒533とによって格子が組まれている。それにより、室内空気の通風抵抗を小さく抑えながらガイドフレーム53の形状を保てるようになっている。また、縦棒533と桁531との間を結ぶ横棒534のようなものも設けられている。
ガイドフレーム53の2本の桁531が側面視において湾曲しているのは、図1に示すように、エアフィルタ16及びフィルタ移動機構50が、空調室内機10の前面パネル14の背面側から上方のグリル13の下方にかけて配置されているためである。このように湾曲することで、エアフィルタ16の面積が大きくなる。エアフィルタ16を通過する風量が同じであれば、面積が大きくなった分だけ、エアフィルタ16を通過する室内空気の風速が小さくなるので、塵埃の除去や通風抵抗を低減できる点で有利である。しかし、この湾曲した桁531に沿うようにエアフィルタ16を移動させるようにしないと、空調室内機10の小型化にとっては不利になる。そのため、エアフィルタ16が桁531に沿って湾曲しながら移動するように、エアフィルタ16の下から支持枠51がエアフィルタ16を支えている。
(b)駆動ローラとエンドローラ
ガイドフレーム53の2本の桁531の前面側の端部には、駆動ローラ54を取り付けるためのリング状の支持部535が設けられている。駆動ローラ54は、その芯になる部分が平行な複数のリブからなる断面形状を有するが、断面の表面形状が略円形になるように構成されている。そのような断面略円形の表面形状とするために、駆動ローラ54の表面には短い毛材が立毛されたフィルムが螺旋状に巻回されている。この毛材としては、例えば短繊維(パイル)などがある。駆動ローラ54は、この支持部535に支持された状態で回転することができる。駆動ローラ54には、被駆動ギア55が嵌め込まれる。この被駆動ギア55は、後述するローラ駆動モータの回転を駆動ローラ54に伝える。
筒状に形成されたエアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56との間に掛け渡される。2本の桁531には、この掛け渡されたエアフィルタ16を案内するための多数の突部537が設けられている。突部537は、平面視において、前面側から背面側に向けて一直線に並んでいる。エアフィルタ16の移動方向Dr1に沿う2つの辺16b,16cが、これら複数の突部537の並ぶ方向に沿って案内される(図6参照)。そして、エアフィルタ16の2つの辺16b,16cの近傍は、2本の桁531の上を移動する。
ガイドフレーム53の2本の桁531の背面側の端部には、エンドローラ56を取り付けるための開孔部536が形成されている。図7にエンドローラ56の平面図を示し、図8に拡大側面図を示す。エンドローラ56は、断面形状が略十字形の基部561と、断面形状が円形の回転軸562とからなっている。エアフィルタ16に接する略十字型の基部561の4筋の突出部563の角の部分は円弧状に成形され、基部561からエアフィルタ16が受ける圧力が小さくなるように構成されている。これら4筋の突出部563の間の谷間が非突出部564になる。このエンドローラ56の回転軸562が開孔部536に嵌め込まれる。そのため、エンドローラ56は、2本の桁531で支持された状態で、回転することができる。
図2及び図3を用いて説明したように、エアフィルタ16には筒状にする際に重ね合わせて溶着した高剛性部16aがある。
高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際に、エンドローラ56が図9(a)乃至図9(e)に示すように回転するように構成されている。このようにエンドローラ56が回転することで、高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際に必要な駆動ローラ54のトルクを低く抑えている。このような構成により、高剛性部16aがエンドローラ56の上を通り抜けるときに駆動ローラ54がエアフィルタ16に与えるトルクを小さくすることができ、駆動ローラ54を駆動するためのローラ駆動モータを小型化できる。
高剛性部16aがエンドローラ56を通過する際の状態について図9を用いてもう少し詳しく説明すると次のようになる。図9(a)に示すように、エンドローラ56の4筋の突出部563が鉛直方向及び水平方向に対して反時計周りに45度傾いている場合を考える。エアフィルタ16の高剛性部16aの位置を特定しつつエアフィルタ16を移動させようとすると、センサ等が必要となり、フィルタ移動機構が高価になる。フィルタ移動機構50を安価に構成するため、エアフィルタ16は、高剛性部16aの位置の管理を行わずに、矢印に示すように反時計周りに周回している。
図9(a)の状態になる前、即ちエアフィルタ16のうち高剛性部16a以外の部分がエンドローラ56を通過するときには、エアフィルタ16は、エンドローラ56を殆ど回転させず、エンドローラ56の上を滑りながら進んで折り返される。
図9(a)のように、エアフィルタ16の高剛性部16aが突出部563に当たると、エンドローラ56は、高剛性部16aに押されて回転を始める。さらにエアフィルタ16の周回が進むと、図9(b)の状態になり、2筋の突出部563に高剛性部16aが掛かる。このとき、エアフィルタ16の高剛性部16aの周囲の部分が変形して、高剛性部16aは殆ど変形しない。このように、高剛性部16aを変形させるための力を省くことができるため、駆動ローラ54のトルクを小さくすることができる。
その後は、図9(c)及び図9(d)に示すように、エンドローラ56が回転することにより、エアフィルタ16の周回が進む。そのため、このときに必要になるのはエンドローラ56を回転させるための力であり、エアフィルタ16の高剛性部16aを変形させながらエアフィルタ16を周回させる場合に比べて駆動ローラ54がエアフィルタ16に与える力は小さくなる。
そして、高剛性部16aが最も少ない力で、エンドローラ56から離れられるところ(図9(e))まで回転して、その後、エアフィルタ16がエンドローラ56の上をすべるようになるとエンドローラ56の回転が停止する。
上述の説明では、エンドローラ56で高剛性部16aの進む方向が折り返されるときに、エンドローラ56が回転する場合について説明したが、高剛性部16aの進む方向を折り返すときに常に回転するように構成する必要はなく、高剛性部16aがエンドローラ56の上を滑ってもよい。重要なのは、エンドローラ56の回転に必要なトルク以上の力をエンドローラ56からエアフィルタ16に与えないようにすることである。従って、高剛性部16aが滑ることで、エンドローラ56を回転するよりも小さな力しか生じない状態であれば、エンドローラ56の回転を停止した状態で高剛性部16aが滑ることも許容した構成とすることができる。
(c)取っ手部材
図5及び図6に示すように、ガイドフレーム53の2本の桁531には、2個の取っ手部材57がそれぞれ固定される。この取っ手部材57は、フィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるときに掴む場所を設けるためのものである。これら取って部材57を掴んだときにフィルタ組立体52が歪むのを防止するため、2個の取っ手部材57を補強棒58により繋げて取っ手部材57周辺の強度が高められている。
(d)支持枠
図4に示す支持枠51は、図1に示す本体フレーム15に取り付けられている。そのために支持枠51には、本体フレーム15に留めるための爪部519などが設けられている。この支持枠51には、向かって右側から、右側部材511、中央部材512及び左側部材513が並行に配置されている。右側部材511と中央部材512との間がそれぞれビーム(梁)515と複数の横棒516で接続され、同様に中央部材512と左側部材513との間がビーム515と横棒516とで接続されている。複数の横棒516に平面視で垂直に交わるように、縦棒と板とからなる複数の補強部材517が設けられている。
これら支持枠51の横棒516や補強部材517の上をエアフィルタ16が通過するようにフィルタ組立体52が支持枠51に取り付けられる。それにより、横棒516や補強部材517に支えられて、エアフィルタ16の下方側がガイドフレーム53に沿うように、エアフィルタ16は周回移動することができる。
フィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるために、支持枠51の右側部材511、中央部材512及び左側部材513の上部には、ガイドレール518が設けられている。このガイドレール518には、ガイドフレーム53の2本の桁531の側端部531aをスライドさせながら嵌め込むことができる。ガイドレール518も湾曲しているため、ガイドフレーム53の桁531はガイドレール518に嵌め込む際に屈曲できるような柔らかい樹脂で形成されている。
支持枠51には、2本の駆動ローラ54を駆動するため、ローラ駆動モータ59が2個取り付けられている。これらローラ駆動モータ59によって、図には現れていない駆動ギアが駆動される。なお、図4に示すように、向かって左側に取り付けられる駆動ギアを駆動するためローラ駆動モータ59の一つから駆動軸59aが延びている。駆動ギアは被駆動ギア55と噛み合わされ、駆動ローラ55にローラ駆動モータ59のトルクを伝達することができる。また、支持枠51にはブラシ駆動モータ47が1個取り付けられている。
(e)アンダーカバー
図4に示すように、支持枠51の下部には。駆動ローラ54に沿ってU字型に折り返されるエアフィルタ16の下方をカバーするアンダーカバー60が取り付けられている。図10は、アンダーカバー60の平面図であり、図11はアンダーカバー60の正面図であり、図12は図11のI−I線断面である。
アンダーカバー60は、水平方向に延びるカバー部61と垂直方向に延びる壁面部62とからなる。カバー部61は、駆動ローラ54の形状に沿う断面円弧状の窪みがあり、その窪みに6つの開口部63が形成されている。アンダーカバー60の下方に、図1に示したブラシ41が配置されており、これら開口部63を通してブラシ41の毛材がエアフィルタ16に接触する。
アンダーカバー60には、後述するアシストローラが取り付けられる。アシストローラは、図12に示す突出部65と2つの開口部66a,66bを使って取り付けられる。突出部65は、図10に示すように、左右方向に4箇所設けられており、4個のアシストローラが取り付けられる。
また、アンダーカバー60には、ダストボックス42の一部を構成するブラシカバー45(図1参照)が取り付けられる。ブラシカバー45は、背面側にフックが一体的に形成されており、このフックをアンダーカバー60の開口部67に引っ掛けることによって固定される。
(f)アシストローラ
図13はアシストローラ70の斜視図であり、図14はアシストローラ70の平面図である。アシストローラ70は、十字形のハブを内部に有する円筒形の2つのローラ部71,72とこれらを繋ぐ回転軸73とからなる。
アシストローラ70は、図15に示す支持部材75によって、アンダーカバー60の突出部65及び開口部66a,66bに固定される。支持部材75は、アシストローラ70の回転軸73に嵌合する軸受け部76と、突出部65及び開口部66a、66bと嵌合する嵌合部77と、軸受け部76と嵌合部77とを連結する連結部78とからなる。嵌合部77は、アンダーカバー60の開口部66aに挿入される突出部77aと、開口部66bに挿入される突出部77bと、アンダーカバー60の突出部65が嵌まる凹部77cとを有する。支持部材75がアンダーカバー60に嵌合した後に抜けないように、突出部77bには、突起77dが設けられている。
図17は、支持枠51にフィルタ組立体52が取り付けられた状態を示す正面図であり、図18は、図17におけるIII−III線断面図である。図17には、固定状態の固定具80が実線で示され、非固定状態の固定具80が二点鎖線で示されている。なお、図18においては、2点差線で示されている非固定状態の固定具80及びその非固定状態の固定具80に対応する非固定状態のフィルタ組立体52の記載が省かれている。
図18に示すように、支持枠51にフィルタ組立体52が取り付けられた状態で、アシストローラ70が駆動ローラ54の方にエアフィルタ16を押すように構成されている。それにより、エアフィルタ16は、アシストローラ70と駆動ローラ54によって挟まれるため、エアフィルタ16と駆動ローラ54との間でスリップが起こるなどして、エアフィルタ16の清掃に不具合が生じるのを防ぐことができる。
アシストローラ70が適切な力で駆動ローラ54の方にエアフィルタ16を押すように、連結部78は、弾性変形を起し易いように薄く、かつ側面視における断面形状が円弧になるように成形されている。連結部78は、撓み易く、かつ変形を繰り返しても破損し難いように、ポリプロピレンで造られている。
軸受け部76は、切れ目が下方を向いているような略C字型の断面形状に成形されており、アシストローラ70の回転軸73が無理嵌めされる。この軸受け部76の内径がアシストローラ70の回転軸73よりも0.2mm程度大きくなっており、アシストローラ70は、回転軸73が軸受け部76に嵌まった後には、回転軸がぶれることなく極めて僅かな力で回転することができる。
(g)固定具
上述のように、アシストローラ70は、支持部材75の連結部78の弾性変形によって、駆動ローラ54を押す。そのため、駆動ローラ54がアシストローラ70によって押されてもフィルタ組立体52の位置が変わらないように、アシストローラ70の連結部78を弾性変形させた状態でフィルタ組立体52を固定する固定具80が支持枠51に取り付けられている(図17及び図18参照)。図19は、固定具80の正面図である。固定具80は、一つの軸を中心に回転移動するように構成されており、この軸上に設けられている2つの嵌合部81,82が支持枠51に嵌め込まれる。固定具80が回転移動できるようにするため、これら2つの嵌合部81,82は円形又は円弧が組み合わさった形状の断面に成形されている。
図20は、フィルタ組立体の部分拡大斜視図である。図20に示すように、フィルタ組立体52のガイドフレーム53の桁531の側面には、被固定部531bが形成されている。図21は、支持枠の部分拡大斜視図である。図21に示す状態は、フィルタ組立体52が取り付けられる前の状態であり、固定具80が前面側に回転しきっており、それ以上は前面側へ回転しない状態である。図21に示すように、固定具80には固定部83が形成されている。
フィルタ組立体52が固定具80に押されて、フィルタ組立体52が支持枠51に装着される様子を図18及び図22を用いて説明する。図22は、図17のIV‐IV線断面の図であるが、実線で示されている固定状態の固定具80及びそれに対応するフィルタ組立体52の記載を省略し、代わりに二点鎖線で示されている非固定状態の固定具80及びそれに対応するフィルタ組立体52が記載されている。
従って、図22に、固定前のフィルタ組立体52が示されており、固定後のフィルタ組立体52が図18に示されている。同様に、固定前の固定具80が図22に示され、固定後の固定具80が図18に示されている。
支持枠51のガイドレール518にフィルタ組立体52の側端部531aを挿入した状態で、図22に示すように、固定具80を持ち上げて背面側の方(矢印の方向Dr2)に向かって回転させる。固定具80が回転すると、固定具80の固定部83に被固定部531bが押されてフィルタ組立体52の全体が背面側に向かって押し込まれる。フィルタ組立体52は、ガイドフレーム53の側端部531aがガイドレール518に案内されながらスライドして、ガイドフレーム53がわずかに変形しながら押し込まれる。そして、フィルタ組立体52が支持枠51に固定された後は、前面側に向かっての動きが固定具80によって規制され、これらガイドレール518と固定具80によってフィルタ組立体52が支持枠51に固定される。
(3)フィルタ清掃運転
空調室内機10は、フィルタ清掃装置30を制御する制御部を内蔵しており、制御部の制御の下で自動制御を行う。制御部は、空調室内機10の運転時間をカウントしている。前回フィルタ清掃装置30が行ったフィルタ清掃運転の後、累積運転時間が予め設定されている時間(例えば18時間)に達すると新たにフィルタ清掃運転を行う。
フィルタ清掃運転では、図18に示す方向で見て、駆動ローラ54を反時計回りに回転させる。この駆動ローラ54の回転によって、エアフィルタ16は、駆動ローラ54とエンドローラ56とで折り返されて反時計回りに周回移動を行なう。このとき、エアフィルタ16は、ガイドフレーム53の上を前面側に向かって移動するときには、ガイドフレーム53の桁531、横棒532及び縦棒533などによって支えられながら移動する。このフィルタ移動機構50には、従来のようにエアフィルタ16を強く引っ張り、或いは押すことによりエアフィルタ16のテンションを強める部材が設けられていない。そのため、支えが無ければ、ガイドフレーム53の下を背面側に向かって移動するときにエアフィルタ16が弛んでしまう。エアフィルタ16に強いテンションを発生させないが、弛まない程度に、支持枠51の補強部材517や横棒516によって支えられる。それにより、エアフィルタ16の下方の部分も、ガイドフレーム53の桁531の湾曲に沿って湾曲した形で周回動作を行うことができる。エアフィルタ16は、比較的ゆっくり回転され、例えば3分程度で1周回る。
このようにエアフィルタ16が移動しているときに、ブラシ41は、反時計回りに回転する。そのため、ブラシ41の毛材がエアフィルタ16の移動方向とは反対に動いて、エアフィルタ16の網目からブラシ41の毛材が塵埃を掻き出す。ブラシ41によって掻き出された塵埃は、既に説明したように、図1に示した櫛部44と圧縮ローラ43とによってダストボックス42に溜められる。
(4)特徴
(4−1)
空調室内機10のエアフィルタ16の自動清掃の際には、フィルタ移動機構50のエンドローラ56(折り返し部材)の突出部563に掛かる力がバランスするところでエンドローラ56が通常は止まった状態でエアフィルタ16がエンドローラ56の上を滑って折り返される。そのため、エンドローラ56の上をエアフィルタ16が滑ってエアフィルタ16が周回移動している定常的な状態では、エアフィルタ16がエンドローラ56から受ける力は小さい。
駆動ローラ56及び駆動ローラモータ59(駆動部)により周回移動しているエアフィルタ16の高剛性部16aがエンドローラ56に掛かったときには、エンドローラ16が回転することによって、高剛性部16aを折り返す際にエンドローラ56からエアフィルタ16が受ける力を小さくすることができる。もし、エンドローラ56が回転しなければ、高剛性部16aがエンドローラ56の部分を通過するために瞬間的ではあるが大きな力が必要になり、ローラ駆動モータ59が停止する不具合が発生する可能性もある。
(4−2)
図8に示すように、エンドローラ56は、突出部563と非突出部564が、90度回転すれば同じ状態に戻るように、回転軸562を回転中心として回転対称に構成されている。90度回転すれば、同じ状態に戻るので、エアフィルタ16の高剛性部16aが折り返されるときにエンドローラ56が、図9(a)〜図9(e)に示すように回転しても、また、高剛性部16aを折り返す前の状態に近い状態になる。そのため、もし、高剛性部16aが1周してエンドローラ56の所に来ても、前回と同様に小さな力で折り返すことができる。そのため、例えば、エアフィルタ16を自動清掃する際に、エアフィルタ16を2周周回させるように設定しても、1周周回させる場合と同様に小さな力で高剛性部16aを折り返すことができる。そのため、エアフィルタ16の周回の制限を設ける必要がなくなる。また、特に、エンドローラ56の突出部563の向きを合わせなくても、ほぼ、図9(a)〜図9(e)に類似した状態で毎回折り返すことができるので、折り返すときに必要な力も毎回同程度にすることができる。
(4−3)
図8に示すエンドローラ56や、後述する図23に示すエンドローラ56Aは、3筋以上の突出部563,56A1と3筋以上の非突出部564,56A2を有している。例えば、図9(a)に示すように、エアフィルタ16がエンドローラ56に向かう方向と、エンドローラ56から戻る方向とのなす角がほぼ180度になるようにUターンする場合には、突出部563や非突出部564がほぼ対称に配置されていると、2筋以上の突出部563にエアフィルタ16が接触する。そのため、停止しているエンドローラ56の状態によらず、エアフィルタ16がエンドローラ56の周囲をUターンする距離の違いを小さくできる。例えば、突出部が180度の角度をなして2筋設けられている場合には、突出部が垂直になっているか突出部が水平になっているかによって、エンドローラ56をUターンする距離が大きく異なる。また、エアフィルタ16がエンドローラ56から力を受ける向きも大きく異なる。このように、突出部を3筋以上設けることで、エンドローラ56の回りを移動するエアフィルタ16の動作を安定させることができ、フィルタ移動機構を小型化し易くなる。
(4−4)
エンドローラ56(折り返し部材)がエアフィルタ16の移動に連れて回転するので、エンドローラ56が能動的に回転する場合に比べてエアフィルタ56に余分な力が掛かり難い構成になっている。また、このような構成は、エンドローラ56を回転するように支持するだけであるため、構成も簡単で組み立ても容易である。そのため、フィルタ移動機構50の小型化が容易になる。
(5)変形例
(5−1)変形例1A
上記実施形態では、エンドローラ56の形状を断面十字形の形状にしたが、エンドローラ56の形状は、断面十字形の形状には限られない。エンドローラ56の突出部は、3つ以上が好ましい。例えば、図23(a)に示すような断面が略三角形で、その三角形を構成する3辺が外側に少し膨らんだ形状に構成することもできる。このような形状のエンドローラ56Aでは、エアフィルタ16を折り返す場合に、3筋の突出部56A1,56A2,56A3の間の非突出部56A4,56A5,56A6は、突出部56A1,56A2,56A3よりも弱い力でエアフィルタ16を押すことになる。
このような形状を持つエンドローラ56Aで高剛性部16aが折り返される場合、高剛性部16aは、非突出部56A4,56A5,56A6に接触した状態でエンドローラ56Aが図23(b)に示すように回転する。そのため、高剛性部16aの変形は僅かであり、エアフィルタ16の高剛性部16aを折り返す場合の力を小さくできるのは、上記実施形態と同様である。従って、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(5−2)変形例1B
上記実施形態では、エアフィルタ16の高剛性部16aを折り返すときに、高剛性部16aが互いに隣接する2つの突出部563に接触しながら回転するような構成について説明した。しかし、エアフィルタ16が掛かる部分について、互いに隣接する2つの突出部563の距離は必ずしも高剛性部16aの寸法よりも小さい必要はない。例えば、図24に示すように、互いに隣接する突出部56B1の距離D1を高剛性部16aの寸法よりも大きくすることもできる。なお、図24における非突出部56B2を図23に示すように突出部56B1よりも弱い力で高剛性部16aに接触するように構成することもできる。
(5−3)変形例1C
上記実施形態では、フィルタ組立体52に駆動ローラ54を組み込み、駆動ローラ54が組み込まれたフィルタ組立体52を支持枠51に取り付けるように構成している。しかし、駆動ローラ54は、必ずしもフィルタ組立体52に組み立てて支持枠51に取り付ける必要はなく、駆動ローラ54をエアフィルタ16と一緒に直接取り付けるように構成することもできる。
10 空調室内機
50 フィルタ移動機構
51 支持枠
52 フィルタ組立体
53 ガイドフレーム
54 駆動ローラ
56 エンドローラ
70 アシストローラ
75 支持部材
78 連結部材
80 固定具
実開昭62−160221号のマイクロフィルム

Claims (5)

  1. 空調室内機(10)において自動清掃のためにフィルタ(16)を移動させるフィルタ移動機構(50)であって、
    前記フィルタを移動させるための力を前記フィルタに作用させる駆動部(54,59)と、
    前記フィルタを折り返すための折り返し部材(56,56A,56B)と、
    を備え、
    前記折り返し部材は、回転するように取り付けられ、回転軸の方向に見て突出部(563,56A1,56B1)と非突出部(564,56A2,56B2)とを有し、
    前記折り返し部材の前記突出部は、前記フィルタを強い力で押すように構成され、
    前記折り返し部材の前記非突出部は、前記フィルタを前記突出部よりも弱い力で押すように、或いは、前記フィルタと接触しないように構成されている、フィルタ移動機構。
  2. 前記折り返し部材は、前記回転軸を回転中心として回転対称となるように配置されている複数の前記突出部と複数の前記非突出部とを有する、
    請求項1に記載のフィルタ移動機構。
  3. 前記折り返し部材は、3つ以上の前記突出部と3つ以上の前記非突出部とを有する、
    請求項1又は請求項2に記載のフィルタ移動機構。
  4. 前記折り返し部は、前記フィルムの移動に従動して回転する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のフィルタ移動機構。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のフィルタ移動機構を備える、
    空調室内機。
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