JP2012052715A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力損失が抑制され、かつ第2ブロックにおけるガス成分と液成分の割合を均一にできる熱交換器を提供する。
【解決手段】第1ブロックが、冷媒が流入する冷媒入口が設けられた第1タンクT1、複数の第1チューブ21と、第2タンクT2とで構成され、第2ブロックが、第2タンクT2で合流した冷媒が流入する第3タンクT3、第3タンクT3に流入した冷媒が分配されて流れる複数の第2チューブ22、第2チューブ22を流れる冷媒が合流し、合流した冷媒が流出する冷媒出口が設けられる第4タンクT4とで構成される。この熱交換器10において、第2タンクT2から第3タンクT3へ冷媒が流入する冷媒通路43hが、冷媒入口と反対側に偏って設けられ、分配調整板46を、第3タンクT3の上流端から第3タンクT3の全長の34%以下の範囲に設け、さらにその貫通孔46hの開口率を15〜30%の範囲とする。
【選択図】図4
【解決手段】第1ブロックが、冷媒が流入する冷媒入口が設けられた第1タンクT1、複数の第1チューブ21と、第2タンクT2とで構成され、第2ブロックが、第2タンクT2で合流した冷媒が流入する第3タンクT3、第3タンクT3に流入した冷媒が分配されて流れる複数の第2チューブ22、第2チューブ22を流れる冷媒が合流し、合流した冷媒が流出する冷媒出口が設けられる第4タンクT4とで構成される。この熱交換器10において、第2タンクT2から第3タンクT3へ冷媒が流入する冷媒通路43hが、冷媒入口と反対側に偏って設けられ、分配調整板46を、第3タンクT3の上流端から第3タンクT3の全長の34%以下の範囲に設け、さらにその貫通孔46hの開口率を15〜30%の範囲とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、熱交換器に関し、特に自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルの蒸発器に好適に使用される熱交換器に関する。
冷凍サイクルに使用される蒸発器(又は凝縮器)を構成する熱交換器としては、複数のチューブと複数のフィンとが交互に積層されたコアと、チューブの端末が接続されるタンクとを備えているものが知られている。冷媒は、タンクに設けられた入口ヘッダから内部に取り入れられて、コアに伝わる熱によって空気と熱交換をしつつチューブを通過した後、タンクに設けられた出口ヘッダから外部に排出される。
自動車に搭載される蒸発器は、以下説明するように、高性能であることはもちろん、小型軽量であることが要求される。
一般に蒸発器の性能Qは、Q=K・A・(Ta−Tr)で表される。ここで、Kは熱通過率、Aは伝熱面積、Taは空気温度、Trは冷媒温度である。冷媒温度Trは蒸発器の冷媒の圧力損失が小さいほど低くなるため、蒸発器性能Qの向上((Ta−Tr)の増大)には、蒸発器内において冷媒の圧力損失を低く抑えることが重要である。
また、通常、運転中に冷凍サイクル内を流れる冷媒循環量Gr[kg/s]は冷媒流路を通じて同じであり、蒸発器内部も同様である。蒸発器では、冷媒は空気と熱交換しながら徐々に蒸発していくが、出口側ほどガス化して冷媒の密度が小さくなり流速が速くなるため、冷媒の圧力損失は相対的に出口側で大きくなる。
以上から、蒸発器性能Qの向上のためには、冷媒の圧力損失を小さくすること、特に出口側ほど冷媒の圧力損失を小さくすることが求められる。
一般に蒸発器の性能Qは、Q=K・A・(Ta−Tr)で表される。ここで、Kは熱通過率、Aは伝熱面積、Taは空気温度、Trは冷媒温度である。冷媒温度Trは蒸発器の冷媒の圧力損失が小さいほど低くなるため、蒸発器性能Qの向上((Ta−Tr)の増大)には、蒸発器内において冷媒の圧力損失を低く抑えることが重要である。
また、通常、運転中に冷凍サイクル内を流れる冷媒循環量Gr[kg/s]は冷媒流路を通じて同じであり、蒸発器内部も同様である。蒸発器では、冷媒は空気と熱交換しながら徐々に蒸発していくが、出口側ほどガス化して冷媒の密度が小さくなり流速が速くなるため、冷媒の圧力損失は相対的に出口側で大きくなる。
以上から、蒸発器性能Qの向上のためには、冷媒の圧力損失を小さくすること、特に出口側ほど冷媒の圧力損失を小さくすることが求められる。
一方、一般に自動車に使用される蒸発器は一つのタンクから複数本のチューブへ冷媒が分配されるマルチフロー構造であるため、冷媒分配(特に冷房性能に影響する液成分)の均一化も求められる。冷媒分配が不均一になると液成分が少ない部分の伝熱面積Aが小さくなる(有効に使えない)ため、性能Qの低下に繋がる。
現在、自動車搭載上の小型化要求から蒸発器の幅を小さくすると、蒸発器内部の冷媒通路が縮小されることにより冷媒の圧力損失が増加し、蒸発器性能が低下する。そこで、蒸発器内における冷媒回路分割数を低減し冷媒の圧力損失を低減した蒸発器が提案されている(特許文献1)。
現在、自動車搭載上の小型化要求から蒸発器の幅を小さくすると、蒸発器内部の冷媒通路が縮小されることにより冷媒の圧力損失が増加し、蒸発器性能が低下する。そこで、蒸発器内における冷媒回路分割数を低減し冷媒の圧力損失を低減した蒸発器が提案されている(特許文献1)。
図12に特許文献1に開示されている熱交換器100を示す。熱交換器100は、冷媒入出側タンク102と冷媒ターン側タンク103との間に、複数の熱交換管(以下、チューブ)104からなる2列以上のチューブ群105を設ける。冷媒入出側タンク102の冷媒入口ヘッダ室106内を、分流用抵抗板107により高さ方向に2つの空間106a、106bに区画する。チューブ104を、第1の空間106aに臨むように冷媒入出側タンク102に接続する。分流用抵抗板107の長さ方向の中央部に1つの冷媒通過穴108を形成する。冷媒入出側タンク102の冷媒入口ヘッダ室106の第2の空間106bに流入した冷媒は、冷媒通過穴108を通過して第1の空間106aに入り、チューブ104を通って冷媒ターン側タンク103に流入し、流れ方向を変えてチューブ104を通って冷媒入出側タンク102の冷媒出口ヘッダ室109に流入する。
特許文献1の熱交換器100によると、冷媒は、冷媒入出側タンク102の冷媒入口ヘッダ室106における第2の空間106b内に送り込まれ、分流用抵抗板107の1つの冷媒通過穴108を通過して第1の空間106aに流入し、第1の空間106aから冷媒入口ヘッダ室106に連通しているすべてのチューブ104に分流する。このとき、分流用抵抗板107には1つの冷媒通過穴108が形成されているだけであるので、冷媒は第2の空間106bからゆるやかに第1の空間106a内に流入し、第1の空間106a全体に行き渡ってすべてのチューブ104内に流入する。したがって、冷媒入出側タンクの冷媒入口ヘッダ室に接続された熱交換管における冷媒のガス成分と液成分の割合、つまり冷媒分配が均一化され、熱交換器の熱交換性能が向上する。
ところが、熱交換器100では、冷媒回路は2つのブロック(冷媒入口側が第1ブロック、出口側が第2ブロック)から構成され、第1ブロック、第2ブロックともに全てのチューブに冷媒を均等に分配するために、各チューブにおけるガス成分と液成分の割合が不均一になりやすい。この傾向は、特に冷媒の蒸発が進んでガス成分の割合が大きくなる出口側の第2ブロックでより顕著となる。そのため、特許文献1では冷媒出口ヘッダ室109を上下に仕切る分流用補助抵抗板110を設けるのである。
特許文献1では、圧力損失を低減するために冷媒回路を2ブロックから構成しているものの、冷媒分配均一化のために、冷媒がほとんどガス化している冷媒出口ヘッダ室109内に分流用補助抵抗板110を設ける構造としており、結果的に圧力損失の増大を招き、性能Qの向上の観点からすると、圧力損失を低減する効果が十分でない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、圧力損失が抑制され、かつ第2ブロックにおける冷媒分配を均一にできる熱交換器を提供することを目的とする。
特許文献1では、圧力損失を低減するために冷媒回路を2ブロックから構成しているものの、冷媒分配均一化のために、冷媒がほとんどガス化している冷媒出口ヘッダ室109内に分流用補助抵抗板110を設ける構造としており、結果的に圧力損失の増大を招き、性能Qの向上の観点からすると、圧力損失を低減する効果が十分でない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、圧力損失が抑制され、かつ第2ブロックにおける冷媒分配を均一にできる熱交換器を提供することを目的とする。
かかる目的のもとになされた本発明の熱交換器は、冷媒が第1ブロックと第2ブロックを順に通過して第2ブロックから流出されるものである。本発明の熱交換器は、第1ブロックが、冷媒が流入する冷媒入口が一端側に設けられた第1タンクと、第1タンクに流入した冷媒が分配されて流れる複数の第1チューブと、第1チューブを流れる冷媒が合流する第2タンクとを備える。また本発明の熱交換器は、第2ブロックが、第2タンクで合流した冷媒が流入する第3タンクと、第3タンクに流入した冷媒が分配されて流れる複数の第2チューブと、第2チューブを流れる冷媒が合流するとともに、合流した冷媒が流出する冷媒出口が設けられて第4タンクとを備える。
そして、第2タンクから第3タンクへ冷媒が流入する冷媒通路が、冷媒入口と反対側に偏って設けられ、第3タンク内であって、冷媒通路より冷媒の流れ方向の下流側に、冷媒に対する抵抗体が設けられる。本発明の熱交換器においては、この抵抗体は、当該第3タンクの全長に対して第3タンクの冷媒入口と反対側の端部から20〜34%の位置に設けられ、抵抗体における開口率は、第3タンクの断面積に対して、15〜30%の範囲とされていることを特徴とする。
第1ブロックから第2ブロックへ冷媒が流入する冷媒通路を、冷媒入口と反対側(以下、反入口側)に偏って設けることにより、第1ブロックで生じる冷媒分配の不均一性を第2ブロックで解消する。また、抵抗体により、第3タンク内を流れる冷媒の、特に液成分の分配量を第3タンク内で均一化する。第3タンクは、液成分が蒸発途中にあるため、抵抗体があっても圧損損失を抑制できる。これにより、冷媒がほとんどガス化している第4タンク(特許文献1の冷媒出口ヘッダ室109に相当)に特別な抵抗手段を設けなくても、第2ブロックにおける冷媒分配を均一にし、熱交換器の熱交換性能が向上する。
抵抗体を複数設ける場合には、冷媒の流れ方向の下流側に設けられる2つ目以降の抵抗体における開口率を、上流側の抵抗体の開口率以下とすることが好ましい。冷媒入口側に向けて徐々に液成分量を減らすことが、ガス成分と液成分の分配均一性の向上にとって好ましいからである。
そして、第2タンクから第3タンクへ冷媒が流入する冷媒通路が、冷媒入口と反対側に偏って設けられ、第3タンク内であって、冷媒通路より冷媒の流れ方向の下流側に、冷媒に対する抵抗体が設けられる。本発明の熱交換器においては、この抵抗体は、当該第3タンクの全長に対して第3タンクの冷媒入口と反対側の端部から20〜34%の位置に設けられ、抵抗体における開口率は、第3タンクの断面積に対して、15〜30%の範囲とされていることを特徴とする。
第1ブロックから第2ブロックへ冷媒が流入する冷媒通路を、冷媒入口と反対側(以下、反入口側)に偏って設けることにより、第1ブロックで生じる冷媒分配の不均一性を第2ブロックで解消する。また、抵抗体により、第3タンク内を流れる冷媒の、特に液成分の分配量を第3タンク内で均一化する。第3タンクは、液成分が蒸発途中にあるため、抵抗体があっても圧損損失を抑制できる。これにより、冷媒がほとんどガス化している第4タンク(特許文献1の冷媒出口ヘッダ室109に相当)に特別な抵抗手段を設けなくても、第2ブロックにおける冷媒分配を均一にし、熱交換器の熱交換性能が向上する。
抵抗体を複数設ける場合には、冷媒の流れ方向の下流側に設けられる2つ目以降の抵抗体における開口率を、上流側の抵抗体の開口率以下とすることが好ましい。冷媒入口側に向けて徐々に液成分量を減らすことが、ガス成分と液成分の分配均一性の向上にとって好ましいからである。
また、冷媒通路は、第3タンクの冷媒入口と反対側の端部から当該第3タンクの全長に対して0〜20%の範囲に形成するのが好ましい。そして、第2タンクから第3タンクへ冷媒が流入する冷媒通路は、第2タンクと第3タンクとの間に設けられる仕切り体に複数の孔を設けることで構成することが好ましい。ガス成分と液成分の混合を促進し、第2ブロック(第2チューブ)における冷媒分配の均一性を向上できる。
本発明の熱交換器は、第1ブロックと第2ブロックとが互いに平行に配置され、第1タンク及び第4タンクを鉛直方向の上側に、第2タンク及び第3タンクを鉛直方向の下側に配置されることが好ましい。
この熱交換器によれば、第1タンクから第2タンクへは冷媒が鉛直下向きに導かれ、第3タンクから第4タンクへは冷媒が鉛直上向きに導かれる。このように、下側の第2タンクから第3タンクに向けて冷媒が反入口側から入口側に向かって流れることで、液成分を第3タンクの入口側まで流れやすくし、第2ブロック(第2チューブ)におけるガス成分と液成分の分配を均一にする。
この熱交換器によれば、第1タンクから第2タンクへは冷媒が鉛直下向きに導かれ、第3タンクから第4タンクへは冷媒が鉛直上向きに導かれる。このように、下側の第2タンクから第3タンクに向けて冷媒が反入口側から入口側に向かって流れることで、液成分を第3タンクの入口側まで流れやすくし、第2ブロック(第2チューブ)におけるガス成分と液成分の分配を均一にする。
本発明の熱交換器において、第1ブロックを構成する第1タンク、及び第2タンクにおける冷媒流路面積よりも、第2ブロックを構成する第3タンク、及び第4タンクにおける冷媒流路面積を大きくすることが好ましい。熱交換器の外形サイズを変えることなく、よりガス成分の割合の大きい第2ブロックにおける圧力損失を低減できる。同様の趣旨により、第1ブロックを構成する第1チューブの冷媒流路面積よりも、第2ブロックを構成する第2チューブの冷媒流路面積を大きくすることが好ましい。
本発明によれば、第2タンクから第3タンク、つまり第1ブロックから第2ブロックへ冷媒が流入する冷媒通路を反入口側に偏って設け、さらに、第3タンク内に設けた抵抗体により、第1ブロックで生じる冷媒分配の不均一性を、第3タンク内で均一化することができ、冷媒がほとんどガス化している第4タンクに特別な抵抗手段を設けなくても、第2ブロックにおける冷媒分配を均一にし、熱交換器の熱交換性能が向上する。
以下に、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態にかかる熱交換器10は、自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルの蒸発器に好適に用いられるものである。
<熱交換器10の全体構成>
熱交換器10は、図1〜図4に示すように、冷媒が流通する複数の第1チューブ21、第2チューブ22及び複数のフィン23を交互に積層してなるコア20と、第1チューブ21、第2チューブ22の一端(図中、上端)側が接続される上部タンク30と、第1チューブ21、第2チューブ22の他端(図中、下端)側が接続される下部タンク40と、を備え、コア20に伝わる熱によって冷媒の熱交換を行うものである。
<熱交換器10の全体構成>
熱交換器10は、図1〜図4に示すように、冷媒が流通する複数の第1チューブ21、第2チューブ22及び複数のフィン23を交互に積層してなるコア20と、第1チューブ21、第2チューブ22の一端(図中、上端)側が接続される上部タンク30と、第1チューブ21、第2チューブ22の他端(図中、下端)側が接続される下部タンク40と、を備え、コア20に伝わる熱によって冷媒の熱交換を行うものである。
<コア20の構成>
第1チューブ21、第2チューブ22は、銅又は銅合金、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、押出し成形又は板状素材をロール成形して作製された中空部を有する矩形断面の部材である。熱交換器10は、その幅方向(図2のY方向)に第1チューブ21、第2チューブ22が2列に並んで配置される。第1チューブ21、第2チューブ22の上端が上部タンク30に接続され、第1チューブ21、第2チューブ22の下端が下部タンク40に接続されることにより、上部タンク30内部、第1チューブ21、第2チューブ22内部及び下部タンク40内部が連通されて、冷媒が流通可能となる。この接続は、通常、ろう付によって行われる。なお、第1チューブ21、第2チューブ22の断面形状は、矩形に限らず、円形、その他の形状であってもよい。
フィン23は、第1チューブ21、第2チューブ22と同様の材料から構成され、本実施形態ではロール成形等によって成形されるコルゲートタイプのフィンを用いているが、これに限らず、プレートタイプのフィンを用いることができる。
コア20は、以上の第1チューブ21、第2チューブ22とフィン23とが、熱交換器10の長手方向(図2のX方向)に交互に積層して配置され、その両端はサイドプレート24で封止される。サイドプレート24は、コア20の補強部材として機能し、その長手方向の両端部が上部タンク30、下部タンク40に支持されている。
第1チューブ21、第2チューブ22は、銅又は銅合金、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、押出し成形又は板状素材をロール成形して作製された中空部を有する矩形断面の部材である。熱交換器10は、その幅方向(図2のY方向)に第1チューブ21、第2チューブ22が2列に並んで配置される。第1チューブ21、第2チューブ22の上端が上部タンク30に接続され、第1チューブ21、第2チューブ22の下端が下部タンク40に接続されることにより、上部タンク30内部、第1チューブ21、第2チューブ22内部及び下部タンク40内部が連通されて、冷媒が流通可能となる。この接続は、通常、ろう付によって行われる。なお、第1チューブ21、第2チューブ22の断面形状は、矩形に限らず、円形、その他の形状であってもよい。
フィン23は、第1チューブ21、第2チューブ22と同様の材料から構成され、本実施形態ではロール成形等によって成形されるコルゲートタイプのフィンを用いているが、これに限らず、プレートタイプのフィンを用いることができる。
コア20は、以上の第1チューブ21、第2チューブ22とフィン23とが、熱交換器10の長手方向(図2のX方向)に交互に積層して配置され、その両端はサイドプレート24で封止される。サイドプレート24は、コア20の補強部材として機能し、その長手方向の両端部が上部タンク30、下部タンク40に支持されている。
<上部タンク30の構成>
上部タンク30は、タンクプレート31とエンドプレート32とを主構成要素としており、互いの開口同士を対向させて組み付けられている。上部タンク30には、長手方向に沿って上部仕切り板33が設けられる。上部仕切り板33は上部タンク30の内部を幅方向の中央で区画する。区画された一方の側が第1タンクT1を構成し、他方の側が第4タンクT4を構成する。第1タンクT1の下面には第1チューブ21が接続され、また、第4タンクT4の下面には第2チューブ22が接続される。第1タンクT1と第4タンクT4との間に上部仕切り板33が設けられているので、両者の間で直接的な冷媒の移動はない。
上部タンク30は、タンクプレート31とエンドプレート32とを主構成要素としており、互いの開口同士を対向させて組み付けられている。上部タンク30には、長手方向に沿って上部仕切り板33が設けられる。上部仕切り板33は上部タンク30の内部を幅方向の中央で区画する。区画された一方の側が第1タンクT1を構成し、他方の側が第4タンクT4を構成する。第1タンクT1の下面には第1チューブ21が接続され、また、第4タンクT4の下面には第2チューブ22が接続される。第1タンクT1と第4タンクT4との間に上部仕切り板33が設けられているので、両者の間で直接的な冷媒の移動はない。
上部タンク30の長手方向の一端側にはキャップ34が設けられる。キャップ34には、冷媒流入孔hinと冷媒流出孔hexが形成されている。上部タンク30の長手方向の他端側には、キャップ35が設けられる。キャップ35は上部タンク30の長手方向の他端側を封止する。
<下部タンク40の構成>
下部タンク40は、タンクプレート41とエンドプレート42とを主構成要素としており、互いの開口同士を対向させて組み付けられている。下部タンク40には、長手方向に沿って下部仕切り板(仕切り体)43が設けられる。下部仕切り板43は下部タンク40の内部を幅方向の中央で区画する。区画された一方の側が第2タンクT2を構成し、他方の側が第3タンクT3を構成する。第2タンクT2の上面には第1チューブ21が接続され、また、第3タンクT3の上面には第2チューブ22が接続される。
下部タンク40は、タンクプレート41とエンドプレート42とを主構成要素としており、互いの開口同士を対向させて組み付けられている。下部タンク40には、長手方向に沿って下部仕切り板(仕切り体)43が設けられる。下部仕切り板43は下部タンク40の内部を幅方向の中央で区画する。区画された一方の側が第2タンクT2を構成し、他方の側が第3タンクT3を構成する。第2タンクT2の上面には第1チューブ21が接続され、また、第3タンクT3の上面には第2チューブ22が接続される。
下部仕切り板43には、板厚方向に貫通する冷媒通路43hが設けられている。複数(この例では7つ)の冷媒通路43hは、下部仕切り板43の長手方向の一端側に偏って設けられている。ここは、熱交換器10の長手方向において、冷媒入口である冷媒流入孔hinと反対側に位置する。
下部タンク40は、第2タンクT2と第3タンクT3との間に下部仕切り板43が設けられているが、冷媒入口と反対側(以下、反入口側)に偏って配置される複数の冷媒通路43hを介して、冷媒は第2タンクT2から第3タンクT3に流入する。冷媒通路43hは、第3タンクT3の全長に対し、冷媒入口と反対側の端部から0〜20%の範囲に設けることが好ましい。冷媒通路43hを通った冷媒の流速を上げることで、冷媒のガス成分と液成分を均一に混合するのに有効である。冷媒通路43hは複数の円形孔から構成しているが、下部仕切り板43の長手方向に長径を有する幅広の冷媒通路としてもよい。ただし、ガス成分と液成分の均一混合のためには、本実施形態のように、複数の小径な冷媒通路43hを設けることが好ましい。
下部タンク40は、第2タンクT2と第3タンクT3との間に下部仕切り板43が設けられているが、冷媒入口と反対側(以下、反入口側)に偏って配置される複数の冷媒通路43hを介して、冷媒は第2タンクT2から第3タンクT3に流入する。冷媒通路43hは、第3タンクT3の全長に対し、冷媒入口と反対側の端部から0〜20%の範囲に設けることが好ましい。冷媒通路43hを通った冷媒の流速を上げることで、冷媒のガス成分と液成分を均一に混合するのに有効である。冷媒通路43hは複数の円形孔から構成しているが、下部仕切り板43の長手方向に長径を有する幅広の冷媒通路としてもよい。ただし、ガス成分と液成分の均一混合のためには、本実施形態のように、複数の小径な冷媒通路43hを設けることが好ましい。
下部タンク40は、第3タンクT3内に分配調整板(抵抗体)46、47、48を設けている。分配調整板46、47、48は、反入口側からこの順に所定間隔で配置されている。分配調整板46、47、48は、各々、冷媒が通過する貫通孔46h、47h、48hが開けられている。冷媒通路43hを通って第3タンクT3に流入した冷媒は、分配調整板46、47、48が抵抗体となりながら、貫通孔46h、47h、48hを順次通過して下流側に流れる。ここで、第3タンクT3においては、分配調整板46、47、48がない場合には、冷媒中の液成分は下流側に流れやすく、ガス成分は上流側に留まりやすい。このように長手方向で液成分が偏って冷媒分配が不均一になると、蒸発性能を十分に得ることができない。そこで、分配調整板46、47、48を、特に液成分の抵抗体として用いることで、冷媒中の液成分とガス成分を第3タンクT3の上流〜下流に亘って可能な限り均等に分配させる。
分配調整板46、47、48は抵抗体となるので冷媒に圧力損失を生じさせるが、液体分のほとんどが蒸発途中の第3タンクT3に設けるものであるから、圧力損失を最小限に抑えることができる。なお、本実施形態では3枚の分配調整板46、47、48を設けているが、設ける場合は1枚であってもよい。
分配調整板46、47、48は抵抗体となるので冷媒に圧力損失を生じさせるが、液体分のほとんどが蒸発途中の第3タンクT3に設けるものであるから、圧力損失を最小限に抑えることができる。なお、本実施形態では3枚の分配調整板46、47、48を設けているが、設ける場合は1枚であってもよい。
以上のような目的で設けられる分配調整板46(冷媒入り口と反対側の上流端から1枚目の分配調整板)は、第3タンクT3の全長に対し、冷媒入口と反対側の端部(第3タンクT3の上流端)から比較的近い位置に設けることが好ましい。具体的な指標として、分配調整板46の位置は、第3タンクT3の全長に対し、第3タンクT3の上流端から20〜34%の範囲とする。上流端から1枚目の分配調整板46の位置のより好ましい範囲は、第3タンクT3の全長に対し上流端から20〜25%であり、さらに好ましい範囲は20〜21%である。
分配調整板46、47、48に設けられる貫通孔46h、47h、48hの開口率は、15〜30%の範囲とすることが好ましい。必要以上に冷媒の圧力損失を大きくすることなく、液成分とガス成分を上流〜下流に亘って均等に分配できる。なお、ここでいう開口率とは、第3タンクT3における冷媒流路の面積(横断面)に対する貫通孔46h、47h、48hの比率をいう。
また、複数の分配調整板46、47、48を設ける場合、上流端から2枚目以降の分配調整板47、48の貫通孔47h、48hの開口率は、隣接する上流側の貫通孔47h、48h同等以下とすることが好ましい。下流側に行くにしたがって開口率を絞ることにより、下流側に流れやすい液成分を上流側に留めるためである。
分配調整板46、47、48に設けられる貫通孔46h、47h、48hの開口率は、15〜30%の範囲とすることが好ましい。必要以上に冷媒の圧力損失を大きくすることなく、液成分とガス成分を上流〜下流に亘って均等に分配できる。なお、ここでいう開口率とは、第3タンクT3における冷媒流路の面積(横断面)に対する貫通孔46h、47h、48hの比率をいう。
また、複数の分配調整板46、47、48を設ける場合、上流端から2枚目以降の分配調整板47、48の貫通孔47h、48hの開口率は、隣接する上流側の貫通孔47h、48h同等以下とすることが好ましい。下流側に行くにしたがって開口率を絞ることにより、下流側に流れやすい液成分を上流側に留めるためである。
下部タンク40の長手方向の一端側にはキャップ44が設けられる。キャップ44は、下部タンク40の長手方向の一端側を封止する。下部タンク40の長手方向の他端側には、キャップ45が設けられる。キャップ45は下部タンク40の長手方向の他端側を封止する。
<冷媒の流れ>
以上のように構成された熱交換器10における冷媒の流れについて説明する。熱交換器10は冷媒流路が第1ブロック及び第2ブロックから構成され、冷媒は第1ブロック、第2ブロックの順に熱交換器10を流れる。第1ブロックは、第1タンクT1、第1チューブ21及び第2タンクT2で構成され、第2ブロックは第3タンクT3、第2チューブ22及び第4タンクT4で構成される。
以上のように構成された熱交換器10における冷媒の流れについて説明する。熱交換器10は冷媒流路が第1ブロック及び第2ブロックから構成され、冷媒は第1ブロック、第2ブロックの順に熱交換器10を流れる。第1ブロックは、第1タンクT1、第1チューブ21及び第2タンクT2で構成され、第2ブロックは第3タンクT3、第2チューブ22及び第4タンクT4で構成される。
熱交換器10が冷凍サイクルの蒸発器として使用される場合、熱交換器10を基準として上流側に位置する膨張弁で気液二相とされた冷媒は、冷媒流入孔hin(冷媒入口)を通って第1タンクT1に流入する。
第1タンクT1に流入した冷媒は、第1チューブ21内を鉛直下向きに流れて第2タンクT2に到る。冷媒は、第1チューブ21を流れる過程で、液成分が蒸発しながらコア20を通過する空気と熱交換される。
ここで、第1チューブ21を鉛直下向きに流れる冷媒は、熱交換器10の長手方向にガス成分と液成分の割合にばらつきが生じる。これを模式的に示すのが、図5(a)である。図中、冷媒中の液成分の割合を矢印で示すが、冷媒入口に近い側の第1チューブ21ほど流れる液成分の割合が高くなる。ガス成分よりも液成分の方が第1タンクT1内壁に対する抵抗が大きいために、冷媒入口から遠くなるほど液成分は流れにくい。
第1タンクT1に流入した冷媒は、第1チューブ21内を鉛直下向きに流れて第2タンクT2に到る。冷媒は、第1チューブ21を流れる過程で、液成分が蒸発しながらコア20を通過する空気と熱交換される。
ここで、第1チューブ21を鉛直下向きに流れる冷媒は、熱交換器10の長手方向にガス成分と液成分の割合にばらつきが生じる。これを模式的に示すのが、図5(a)である。図中、冷媒中の液成分の割合を矢印で示すが、冷媒入口に近い側の第1チューブ21ほど流れる液成分の割合が高くなる。ガス成分よりも液成分の方が第1タンクT1内壁に対する抵抗が大きいために、冷媒入口から遠くなるほど液成分は流れにくい。
第2タンクT2に入った冷媒は、冷媒通路43hを通って第3タンクT3に入る。冷媒通路43hは下部仕切り板43の反入口側に偏って設けられているので、第1チューブ21の中で反入口側に近い位置の第1チューブ21を流れてきた冷媒が優先的に冷媒通路43hを通って第3タンクT3に入ることになる。第3タンクT3に入った冷媒は、第2チューブ22内を鉛直上向きに流れて第4タンクT4に到る。冷媒は、第2チューブ22を流れる過程で、液成分が蒸発しながらコア20を通過する空気と熱交換される。熱交換器10を通る過程で液成分が蒸発された冷媒は、第4タンクT4を通って、冷媒流出孔hexから下流側に位置する圧縮機に向けて排出される。
冷媒通路43hが第2タンクT2(第3タンクT3)の長手方向の全域に亘って形成されているとすれば、第2チューブ22(第2ブロック)を鉛直上向きに流れる冷媒の液成分の割合は、第1チューブ21(第1ブロック)の状態を引き継ぐので、図5(b)に示すように冷媒入口に近い側の第2チューブ22ほど液成分の割合が高くなる。この様子を図6(b)に一点鎖線で示している。
以上に対して、熱交換器10は、冷媒通路43hを下部仕切り板43の反入口側に偏って設けているので、第1チューブ21の中で反入口側に近い位置の第1チューブ21を流れてきた冷媒が優先的に冷媒通路43hを通って第3タンクT3に入ることになる。その結果、第2ブロックにおいては図6(b)に実線で示すように、第1ブロックで生じていた長手方向のガス成分及び液成分の不均一な分布(図6(a)、図5(a))が解消される。なお、図6(b)の一点鎖線は、冷媒通路43hが第3タンクT3の長手方向全域に亘って形成されている場合の液成分の割合を示している。
ここで、上流端から1枚目の分配調整板46の位置と、分配調整板46、47、48に設けられる貫通孔46h、47h、48hの開口率とについて、比較検討を行ったのでその結果を示す。
ここで、表1、図7のごとく、分配調整板46を、第3タンクT3の全長に対し、第3タンクT3の上流端から21%、34%、58%の3通りの位置に設け、開口率は15、30%の2通りとした。また、上流端から2、3枚目の分配調整板47、48を、図7のごとく設けた。さらに、分配調整板47、48に設けられる貫通孔47h、48hの開口率は、15%とした。
ここで、表1、図7のごとく、分配調整板46を、第3タンクT3の全長に対し、第3タンクT3の上流端から21%、34%、58%の3通りの位置に設け、開口率は15、30%の2通りとした。また、上流端から2、3枚目の分配調整板47、48を、図7のごとく設けた。さらに、分配調整板47、48に設けられる貫通孔47h、48hの開口率は、15%とした。
そして、表1に示すように、実施例1から3、比較例1、2において、開口率、位置を最適に設定したときの蒸発器性能を1としてその対比を算出した。
また、実施例1〜3、比較例1、2のそれぞれの構成を有した熱交換器に0℃の冷媒を流したときの第2ブロックにおける温度分布をサーモグラフィにより測定し、第2ブロック内の液、ガス成分の分布状態を可視化した。
その結果を表1、図8、図9に示す。
表1に示すように、分配調整板46の位置を21%とし、貫通孔46hの開口率を30%とした実施例1、分配調整板46の位置を34%とし、貫通孔46hの開口率を15%、30%とした実施例2、3においては、蒸発器性能が、1、0.99、0.98であった。また、図8に示す液、ガス成分の分布状態も、図8(a)に示すように、実施例1においては、液成分の分配が均一にされていた。また、実施例1に対し、貫通孔46hの開口率が30%と共通で、分配調整板46の位置が34%と異なる実施例3においては、図8(c)に示すように、分配調整板46、47、48の上流側においてガス成分が残存し、液成分が偏っていた。この実施例3に対し、分配調整板46の位置は共通で開口率のみが15%と異なる実施例2においては、図8(b)に示すように、分配調整板46、47、48の上流側においてガス成分が残存しているものの、実施例3に比較すればその残存量は少なく液成分の分配が均一になっており、蒸発器性能の算出結果と対応していた。
これに対し、分配調整板46の位置を21%とし、貫通孔46hの開口率を15%とした比較例1においては、蒸発器性能が0.95であり、実施例1〜3に比較して低かった。図9(a)に示す液、ガス成分の分布状態も、分配調整板46の下流側で非常に広い範囲でガス成分が残存していた。したがって、分配調整板46の位置を21%としつつも、貫通孔46hの開口率を15%と絞ると、冷媒の液成分が滞ってしまうことが分かる。
一方、分配調整板46の位置を58%とし、貫通孔46hの開口率を15%とした比較例2においては、蒸発器性能が0.88と、実施例1〜3に比較して非常に低かった。図9(b)に示す液、ガス成分の分布状態も、分配調整板46の上流側に非常に広い範囲でガス成分が残存し、液成分の分配の均一化が図られていないことが分かる。ここで、この比較例2は、実施例1〜3のように、21%、34%の位置に開口率100%の分配調整板46を設置したモデルとも言える。
表1に示すように、分配調整板46の位置を21%とし、貫通孔46hの開口率を30%とした実施例1、分配調整板46の位置を34%とし、貫通孔46hの開口率を15%、30%とした実施例2、3においては、蒸発器性能が、1、0.99、0.98であった。また、図8に示す液、ガス成分の分布状態も、図8(a)に示すように、実施例1においては、液成分の分配が均一にされていた。また、実施例1に対し、貫通孔46hの開口率が30%と共通で、分配調整板46の位置が34%と異なる実施例3においては、図8(c)に示すように、分配調整板46、47、48の上流側においてガス成分が残存し、液成分が偏っていた。この実施例3に対し、分配調整板46の位置は共通で開口率のみが15%と異なる実施例2においては、図8(b)に示すように、分配調整板46、47、48の上流側においてガス成分が残存しているものの、実施例3に比較すればその残存量は少なく液成分の分配が均一になっており、蒸発器性能の算出結果と対応していた。
これに対し、分配調整板46の位置を21%とし、貫通孔46hの開口率を15%とした比較例1においては、蒸発器性能が0.95であり、実施例1〜3に比較して低かった。図9(a)に示す液、ガス成分の分布状態も、分配調整板46の下流側で非常に広い範囲でガス成分が残存していた。したがって、分配調整板46の位置を21%としつつも、貫通孔46hの開口率を15%と絞ると、冷媒の液成分が滞ってしまうことが分かる。
一方、分配調整板46の位置を58%とし、貫通孔46hの開口率を15%とした比較例2においては、蒸発器性能が0.88と、実施例1〜3に比較して非常に低かった。図9(b)に示す液、ガス成分の分布状態も、分配調整板46の上流側に非常に広い範囲でガス成分が残存し、液成分の分配の均一化が図られていないことが分かる。ここで、この比較例2は、実施例1〜3のように、21%、34%の位置に開口率100%の分配調整板46を設置したモデルとも言える。
以上の実施形態では、冷媒入口と冷媒出口が上部タンク30の同じ側に設けられている例について説明したが、図10(a)、(b)に示すように、冷媒出口が冷媒入口の逆側に設けられている熱交換器についても同様に当てはまる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、図11(a)、(b)に示すように、第1タンクT1(第2タンクT2)の冷媒流路面積よりも、第4タンクT4(第3タンクT3)の冷媒流路面積が大きくなるように、上部仕切り板33、下部仕切り板43の位置、形状を調整できる。そうすることにより、熱交換器10の外形サイズを変えることなく、よりガス成分の割合の大きい第3タンクT3、第4タンクT4における圧力損失を低減できる。さらに、図11(c)に示すように、第1ブロックを構成する第1チューブ21の幅(冷媒流路面積)よりも、第2ブロックを構成する第2チューブ22の幅(冷媒流路面積)を大きくできる。そうすることにより、熱交換器10の外形サイズを変えることなく、よりガス成分の割合の大きい第2ブロックにおける冷媒の圧力損失を低減できる。
例えば、図11(a)、(b)に示すように、第1タンクT1(第2タンクT2)の冷媒流路面積よりも、第4タンクT4(第3タンクT3)の冷媒流路面積が大きくなるように、上部仕切り板33、下部仕切り板43の位置、形状を調整できる。そうすることにより、熱交換器10の外形サイズを変えることなく、よりガス成分の割合の大きい第3タンクT3、第4タンクT4における圧力損失を低減できる。さらに、図11(c)に示すように、第1ブロックを構成する第1チューブ21の幅(冷媒流路面積)よりも、第2ブロックを構成する第2チューブ22の幅(冷媒流路面積)を大きくできる。そうすることにより、熱交換器10の外形サイズを変えることなく、よりガス成分の割合の大きい第2ブロックにおける冷媒の圧力損失を低減できる。
10…熱交換器、20…コア、21…第1チューブ、22…第2チューブ、30…上部タンク、33…上部仕切り板、40…下部タンク、43…下部仕切り板(仕切り体)、43h…冷媒通路、46、47、48…分配調整板(抵抗体)、46h、47h、48h…貫通孔、T1…第1タンク、T2…第2タンク、T3…第3タンク、T4…第4タンク
Claims (7)
- 冷媒が第1ブロックと第2ブロックを順に通過して第2ブロックから流出される熱交換器であって、
前記第1ブロックが、前記冷媒が流入する冷媒入口が一端側に設けられた第1タンクと、前記第1タンクに流入した前記冷媒が分配されて流れる複数の第1チューブと、前記第1チューブを流れる前記冷媒が合流する第2タンクとを備え、
前記第2ブロックが、前記第2タンクで合流した前記冷媒が流入する第3タンクと、前記第3タンクに流入した前記冷媒が分配されて流れる複数の第2チューブと、前記第2チューブを流れる前記冷媒が合流するとともに、合流した前記冷媒が流出する冷媒出口が設けられて第4タンクとを備え、
前記第2タンクから前記第3タンクへ前記冷媒が流入する冷媒通路が、前記冷媒入口と反対側に偏って設けられ、
前記第3タンク内であって、前記冷媒通路より前記冷媒の流れ方向の下流側に、前記冷媒に対する抵抗体が設けられ、前記抵抗体は、前記第3タンクの前記冷媒入口と反対側の端部から当該第3タンクの全長に対して20〜34%の位置に設けられ、
前記抵抗体における開口率は、前記第3タンクの断面積に対して、15〜30%の範囲とされていることを特徴とする熱交換器。 - 前記冷媒通路が、前記第3タンクの前記冷媒入口と反対側の端部から当該第3タンクの全長に対して0〜20%の範囲に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 複数の前記抵抗体が設けられ、前記冷媒の流れ方向の下流側に設けられる2つめ以降の前記抵抗体における開口率は、上流側の前記抵抗体の開口率以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
- 前記第1ブロックと前記第2ブロックとが平行に配置され、
前記第1タンク及び前記第4タンクが鉛直方向の上側に配置され、前記第2タンク及び前記第3タンクが鉛直方向の下側に配置される請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。 - 前記第2タンクから前記第3タンクへ前記冷媒が流入する前記冷媒通路が、
前記第2タンクと前記第3タンクとの間に設けられる仕切り体に複数の孔を設けることで構成される請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器。 - 前記第1ブロックを構成する前記第1タンク及び前記第2タンクにおける冷媒流路面積よりも、前記第2ブロックを構成する前記第3タンク及び前記第4タンクにおける冷媒流路面積が大きい請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 前記第1ブロックを構成する前記第1チューブの冷媒流路面積よりも、前記第2ブロックを構成する前記第2チューブの冷媒流路面積が大きい請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140730 |