JP2012052504A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御応答性が良くエンジン駆動効率が最適な目標冷却水温を設定することでエンジンの燃費向上に貢献し、且つ異常時にオーバーヒートおよびノッキングを抑制する内燃機関の冷却装置を得る。
【解決手段】内燃機関の冷却装置は、冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段を備え、冷却水温制御装置は、水冷式エンジンの回転数および出力トルクからエンジン出力を算出する手段と、該エンジン出力に基づいて目標冷却水温を算出する手段と、該目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段とを含み、上記時間変化が平滑化される目標冷却水温に基づき電動ウォータポンプと電動冷却ファンを制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、水冷式内燃機関を冷却する内燃機関の冷却装置に関し、特に冷却水の水温を制御することに関するものである。
一般的に水冷式内燃機関(以下、水冷式エンジンと称す)が搭載される車両の燃費を向上させるためには、低負荷走行時には冷却水の水温(以下、冷却水温と称す)を高温にして水冷式エンジンを駆動することで水冷式エンジンの冷却損失の低減およびフリクションロスの低減を行うことができることが知られている。しかし、高負荷走行時にはノッキングの抑制および水冷式エンジンの空気充填率の向上を目的に冷却水温を低温にして水冷式エンジンを駆動することが望ましい。
そのため、水冷式エンジンの負荷変化率を積算し、走行開始からの時間平均として学習値を算出する。この学習値が所定値より大きい場合は低温制御とし、学習値が所定値より小さい場合は高温制御としてドライバーの操作を学習し運転方法に適した冷却水温に電磁弁を用いて制御する冷却装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電動ウォータポンプおよび電動冷却ファンの駆動消費エネルギーと冷却水温変化によるエンジン効率の向上分のエネルギーとを考慮して全体効率が向上するように目標温度を設定する冷却装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−193838号公報 特開2004−204708号公報
しかし、特許文献1に記載の冷却装置では、ドライバーの操作に対して段階的に目標冷却水温を設定するため、運転スタイルが変化した際の応答性が悪く、またエンジン出力に応じて目標冷却水温を設定していないため最適な冷却水温になっていないという問題がある。
また、特許文献2に記載の冷却装置では、実負荷変動を考慮しておらず、単純にエンジン効率マップによる目標冷却水温制御であるとかえって総合効率が悪化してしまう可能性がある。例えば一時的な高負荷出力があった場合、エンジン効率の良い低温制御に移行するが、その後低負荷出力になった場合、エンジン効率が低下し燃費が悪化してしまう。
また、エンジン効率および冷却装置の消費電力に基づいた電動ウォータポンプの駆動を行っているため、ラジエータの汚れによって放熱効率が低下した場合、効率的な冷却が行えず冷却水温が過剰に上昇する可能性がある。
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、制御応答性が良くエンジン駆動効率が最適な目標冷却水温を設定することでエンジンの燃費向上に貢献し、且つ異常時にオーバーヒートおよびノッキングを抑制する内燃機関の冷却装置を得ることを目的とする。
この発明に係る内燃機関の冷却装置は、水冷式エンジンのシリンダーの周囲に設けられるとともに冷却水が流れるウォータジャケット、上記ウォータジャケットから流れ込む冷却水の放熱を行うラジエータ、上記ラジエータで放熱される冷却水を上記ウォータジャケットに戻すことにより循環させる電動ウォータポンプ、上記ラジエータに送風する電動冷却ファン、および上記電動ウォータポンプと上記電動冷却ファンを制御する冷却水温制御装置を備える冷却装置において、上記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段を備え、上記冷却水温制御装置は、上記水冷式エンジンの回転数および出力トルクからエンジン出力を算出する手段と、該エンジン出力に基づいて目標冷却水温を算出する手段と、該目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段とを含み、上記時間変化が平滑化される目標冷却水温に基づき上記電動ウォータポンプと上記電動冷却ファンを制御することを特徴とする。
この発明に係る内燃機関の冷却装置は、エンジン出力に応じた目標冷却水温を一次遅れの時定数を持つ関数によって補正するため、一時的な高エンジン出力に対する目標冷却水温のハンチングを抑制でき、不要な電動ウォータポンプおよび電動冷却ファンの稼動の低減と最適な冷却水温での効率的なエンジン駆動を行うことができる。
また、冷却水温と目標冷却水温との差の絶対値が所定値以下の場合、電動ウォータポンプを間欠駆動あるいは停止させるため、電動ウォータポンプの消費電力の低減ができる。 また、冷却水温値が異常値以上だった場合、電動ウォータポンプおよび電動冷却ファンを連続運転させるためノッキングおよびオーバーヒートの抑制ができる。
この発明の実施の形態1に係る水冷式エンジンを搭載した車両の冷却装置の構成を示す図である。 図1の冷却水温制御装置の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る冷却水温制御装置での一次の遅れ時定数を持つ関数によって補正された目標冷却水温に基づく駆動処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る冷却水温制御装置の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る冷却水温制御装置での温度変化率によって制限される目標冷却水温に基づく駆動処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の内燃機関の冷却水温制御装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の冷却装置を搭載した車両の全体を示す構成図である。図2は、この発明の実施の形態1に係る冷却水温制御装置の機能ブロック図である。
この発明に係る車両1は、水冷式エンジン2が搭載されており、水冷式エンジン2を水冷する冷却装置は、水冷式エンジン2の図示しないシリンダー周囲に設けられるとともに冷却水が入口から流れ込み内を貫流し出口から排出されるウォータジャケット3と、内を流れる冷却水を外から空気を当てることにより放熱するラジエータ6と、ウォータジャケット3の入口に配置されるとともに冷却水を循環する電動ウォータポンプ8と、ウォータジャケット3の出口を流れる冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段としての冷却水温センサ4と、ウォータジャケット3の出口とラジエータ6の入口を連通する第1の水路11と、ラジエータ6の出口と電動ウォータポンプ8の入口を連通する第2の水路12と、を備える。
また、水冷式エンジン2を水冷する冷却装置は、第1の水路11の中間に介設される第1のT型分岐管13と、第2の水路12の中間に介設される第2のT型分岐管14と、第1のT型分岐管13の一端と第2のT型分岐管14の一端とを連通するバイパス水路5と、第2のT型分岐管14内に配置されるとともに電動ウォータポンプ8に流れ込む冷却水をラジエータ6またはバイパス水路5からと切り替えるサーモスタット7と、ラジエータ6を空冷する電動冷却ファン9と、冷却水温を最適に保つため電動ウォータポンプ8と電動冷却ファン9の回転制御を行う冷却水温制御装置10と、を備える。
水冷式エンジン2では、エアインテークから吸入された空気をエアクリーナで塵等を除去し、インテークマニホールドより各シリンダーに空気を供給する。供給された空気は、シリンダー内でインジェクタにて噴射された燃料と混ざり混合気となり、スパークプラグが生成する火花によって燃焼される。この燃焼の膨張力によりシリンダー内のピストンが往復運動し、この運動をクランクシャフトによって車両1の駆動力に変換する。
水冷式エンジン2は、燃焼により水冷式エンジン2内にあるシリンダーが高温となるとノッキング等を起こす危険性がある。そのため、水冷式エンジン2内のシリンダー周囲にウォータジャケット3を設け、燃焼によって高温となったシリンダーを冷却する。
冷却水温センサ4は、水冷式エンジン2の冷却水路を循環する冷却水の温度を検出し、冷却水温制御装置10に信号を出力する。
バイパス水路5は、ウォータジャケット3の出口からラジエータ6を迂回して電動ウォータポンプ8の入口を連通する。冷却水温が暖機温度以下の場合、水冷式エンジン2のフリクションロスが増加し燃費が悪化してしまうため、ウォータジャケット3の出口から流れ出た冷却水をバイパス水路5に流すことでウォータジャケット3内を流れる冷却水の水温低下と電動ウォータポンプ8の駆動損失を軽減している。
ラジエータ6は、水冷式エンジン2で温められた冷却水を放熱する。ラジエータ6の放熱熱量は、ラジエータ6を通過する風量とラジエータ6内を流れる冷却水流量によって求まる。
サーモスタット7は、冷却水温に応じて弁が開閉することで、冷却水をバイパス水路5に流すかラジエータ6に流すか切り替える。
冷却水温が所定値未満の場合、サーモスタット7の弁が閉じ、ラジエータ6を迂回するバイパス水路5とウォータジャケット3を循環する水路が形成される。この冷却水の循環路により、冷却水の温度は低下することなく水冷式エンジン2の暖機が促進される。
冷却水温が所定値以上の場合、サーモスタット7の弁が開き、ラジエータ6とウォータジャケット3を循環する水路を形成する。この冷却水の循環路により、冷却水はラジエータ6で放熱される。
電動ウォータポンプ8は、電動モータとインペラより構成され、冷却装置内を循環する冷却水の流量を制御する。なお、電動ウォータポンプ8は車両1に搭載されたバッテリより電力供給されており、冷却水温制御装置10によってインペラの回転数が制御される。
電動冷却ファン9は、電動モータとファンより構成され、ラジエータ6を通過する風量を制御する。なお、電動冷却ファン9は車両1に搭載されたバッテリより電力供給されており、冷却水温制御装置10によってファンの回転数が制御される。
冷却水温制御装置10は、図2に示すように、水冷式エンジン2の回転数NEおよび出力トルクNからエンジン出力を算出する手段31と、該エンジン出力に基づいて目標冷却水温Taを算出する手段32と、一次遅れの時定数τを持つ関数で目標冷却水温Taの時間変化を平滑化する手段33と、エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温Taに基づいて一次遅れの時定数τを設定する手段34と、時間変化が平滑化される目標冷却水温に基づき電動ウォータポンプ8と電動冷却ファン9を駆動して冷却水温を制御する手段35と、を含む。
なお、冷却水温制御装置10は、CPU、メモリ、インターフェースを有するコンピュータから構成されており、メモリにはプログラムが記憶されており、CPUはメモリから読み出したプログラムの命令に従ってインターフェースを介して取込んだデータを用いて演算し、演算した結果をインターフェースを介して出力する。
目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段33は、エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温Taを一次遅れの時定数τを持つ関数によって補正する。
時定数を設定する手段34は、目標冷却水温Taが高温な程小さい時定数τを設定する。
冷却水温制御装置10は、車両1に搭載された水冷式エンジン2の燃焼に最適な目標冷却水温を設定し、車両1の燃費の向上およびノッキングを防止するようよう電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9の制御を行う。なお、冷却水温制御装置10は、車両情報を簡便に取得するために車両1のエンジンコントロールユニットを用いてもよい。
冷却水温制御装置10は、水冷式エンジン2が燃焼するのに最適な目標冷却水温を推定するために水冷式エンジン2の出力を検出する。水冷式エンジン2の出力は、水冷式エンジン2の回転数NEと出力トルクNより算出する。このとき水冷式エンジン2の回転数NEはクランク角センサ21より求め、出力トルクNはインテークマニホールドに配置された吸気圧センサ22で計測する吸気圧力とインジェクタの燃料噴射量より求める。
冷却水温制御装置10は、一時的なエンジン出力によって冷却水温を低下させないため、目標冷却水温を一次遅れの時定数τを持つ関数によって補正する。
冷却水温制御装置10は、時定数τを目標冷却水温Taによって設定する。目標冷却水温Taが高い場合には時定数τを小さくすることで、応答性を向上させエンジン駆動に最適な温度に移行し易くする。また、目標冷却水温Taが低い場合には時定数τを大きくすることで、一時的な高エンジン出力による冷却水温の低下を抑制する。
冷却水温制御装置10は、目標冷却水温Taと冷却水温Tとの差の絶対値が所定値以下の場合、電動ウォータポンプ8を間欠駆動させることで無駄な電動ウォータポンプ8の消費電力を削減する。なお、目標冷却水温Taと冷却水温Tとの差の絶対値が所定値以下の場合、電動ウォータポンプ8を停止しても良い。
冷却水温制御装置10は、冷却水温Tが異常値の場合電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9を連続運転させ、オーバーヒートやノッキングを抑制する。
次に、この発明の実施の形態1に係る冷却水温制御装置10で実行される冷却水温制御手順について、図3を参照して説明する。
まず、ステップS101において、目標冷却水温Taを設定するため、水冷式エンジン2の回転数NEと出力トルクNよりエンジン出力を算出する。
次に、ステップS102において、求めたエンジン出力より目標冷却水温Taを算出する。
次に、ステップS103において、目標冷却水温Taに基づき時定数τを設定する。
次に、ステップS104において、一次遅れの時定数τを持つ関数によって目標冷却水温Taを補正する。時定数τは目標冷却水温Taが高温な程時定数τを小さな値とすることで、高温時にはエンジンの駆動に最適な目標冷却水温Taへの移行をし易くし、低温時には一時的な高エンジン出力に対する目標冷却水温Taのハンチングを抑制する。
次に、ステップS105において、水冷式エンジン2を冷却する冷却水温Tと目標冷却水温Taの差の絶対値ΔTが所定値を超えているか否かを判断する。冷却水温Tと目標冷却水温Taの差の絶対値ΔTが所定値以下と判断した場合、ステップS106に進み、冷却水温Tと目標冷却水温Taの差の絶対値ΔTが所定値を超えると判断した場合、ステップS107に進む。
ステップS106において、水冷式エンジン2の燃焼に対して冷却水温Tが最適であると判断し、電動ウォータポンプ8を間欠駆動させて冷却水温制御手順を終了する。
ステップS107において、冷却水温Tが異常判定値を超えているか否かを判断する。冷却水温Tが異常判定値を超えていると判断した場合、ステップS108に進み、冷却水温Tが異常判定値以下と判断した場合、ステップS109に進む。
ステップS108において、電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9を連続駆動させて冷却水温制御手順を終了する。
ステップS109において、冷却系が正常に作動していると判断し、目標冷却水温Taに基づき電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9を駆動させて冷却水温制御手順を終了する。
このように一次遅れの時定数τを持つ関数によって目標冷却水温Taを補正することにより、一時的な高エンジン出力に対する目標冷却水温Taのハンチングを抑制でき、最適な冷却水温Tでの効率的なエンジン駆動が行うことができる。
また、エンジン出力が高出力に持続されたときは、目標冷却水温Taが低温となるため等容度の減少による出力低下を抑制することができる。
また、冷却水温Tと目標冷却水温Taとの差の絶対値が所定値以下の場合、電動ウォータポンプ8を間欠駆動または停止させるため、電動ウォータポンプ8の消費電力を低減することができる。
また、冷却水温Tが異常時には、電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9を連続運転させるためノッキングおよびオーバーヒートが抑制できる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2に係る冷却水温制御装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態2に係る冷却装置は、この発明の実施の形態1に係る冷却装置と冷却水温制御装置10Bが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明を省略する。
この発明の実施の形態2に係る冷却水温制御装置10Bは、図4に示すように、この発明の実施の形態1に係る冷却水温制御装置10から一次遅れの時定数τを持つ関数で目標冷却水温Taの時間変化を平滑化する手段33およびエンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温Taに基づいて一次遅れの時定数τを設定する手段34を省略し、エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温の温度変化率を制限して目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段33Bおよびエンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温に基づいて温度変化率を設定する手段36を追加したことが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明を省略する。
温度変化率を設定する手段36は、目標冷却水温Taが高温な程大きな温度変化率を設定する。
次に、この発明の実施の形態2に係る冷却水温制御装置10Bで実行される冷却水温制御手順について、図5を参照して説明する。
まず、ステップS201において、目標冷却水温Taを設定するため、水冷式エンジン2の回転数NEと出力トルクNよりエンジン出力を算出する。
次に、ステップS202において、求めたエンジン出力より目標冷却水温Taを算出する。
次に、ステップS203において、目標冷却水温Taに基づき温度変化率を算出する。
次に、ステップS204において、温度変化率によって目標冷却水温Taを制限する。目標冷却水温Taが高温な程温度変化率を大きな値とすることで、高温時にはエンジンの駆動に最適な目標冷却水温Taへの移行をし易くし、低温時には一時的な高エンジン出力に対する目標冷却水温Taのハンチングを抑制する。
次に、ステップS205において、水冷式エンジン2を冷却する冷却水温Tと目標冷却水温Taの差の絶対値ΔTが所定値を超えているか否かを判断する。冷却水温Tと目標冷却水温Taの差の絶対値ΔTが所定値以下と判断した場合、ステップS206に進み、冷却水温Tと目標冷却水温Taの差の絶対値ΔTが所定値を超えると判断した場合、ステップS207に進む。
ステップS206において、水冷式エンジン2の燃焼に対して冷却水温Tが最適であると判断し、電動ウォータポンプ8を間欠駆動させて冷却水温制御手順を終了する。
ステップS207において、冷却水温Tが異常判定値を超えているか否かを判断する。冷却水温Tが異常判定値を超えていると判断した場合、ステップS208に進み、冷却水温Tが異常判定値以下と判断した場合、ステップS209に進む。
ステップS208において、電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9を連続駆動させて冷却水温制御手順を終了する。
ステップS209において、冷却系が正常に作動していると判断し、目標冷却水温Taに基づき電動ウォータポンプ8および電動冷却ファン9を駆動させて冷却水温制御手順を終了する。
このように、目標冷却水温の温度変化率を制限することで一時的なエンジン出力変動による冷却水温の変動を抑制できる。
また、温度変化率を目標冷却水温が高温な程大きく設定することによって、円滑な冷却水の高温制御への移行および一時的な高エンジン出力に発生する目標冷却水温のハンチングを抑制できる。
また、温度変化率を制限することによって、目標冷却水温のオーバーシュートが軽減できる。このような温度変化率の設定によって目標冷却水温を制御することで、制御応答性の良い目標冷却水温の設定を行うことができる。
なお、本発明の内燃機関の冷却装置は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、エンジン出力をエンジン回転数と出力トルクより算出しているが、これ以外にもスロットル開度、インテークマニホールド圧、車両速度より推定することも可能である。
また、一時的な高エンジン出力による目標冷却水温の温度変化を防ぐため、1次遅れ時定数の代わりに2次または3次遅れの時定数であっても構わない。
また、目標冷却水温によって時定数を設定していたが、エンジン出力を用いて時定数を設定することもできる。
1 車両、2 水冷式エンジン、3 ウォータジャケット、4 冷却水温センサ、5 バイパス水路、6 ラジエータ、7 サーモスタット、8 電動ウォータポンプ、9 電動冷却ファン、10、10B 冷却水温制御装置、11 第1の水路、12 第2の水路、13 第1のT型分岐管、14 第2のT型分岐管、21 クランク角センサ、22 吸気圧センサ、31 エンジン出力算出手段、32 目標冷却水温算出手段、33、33B 平滑化手段、34 時定数設定手段、35 水温制御手段、36 温度変化率設定手段。
この発明に係る内燃機関の冷却装置は、水冷式エンジンのシリンダーの周囲に設けられるとともに冷却水が流れるウォータジャケット、上記ウォータジャケットから流れ込む冷却水の放熱を行うラジエータ、上記ラジエータで放熱される冷却水を上記ウォータジャケットに戻すことにより循環させる電動ウォータポンプ、上記ラジエータに送風する電動冷却ファン、および上記電動ウォータポンプと上記電動冷却ファンを制御する冷却水温制御装置を備える冷却装置であって、上記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段を備え、上記冷却水温制御装置は、上記水冷式エンジンの回転数および出力トルクからエンジン出力を算出する手段と、該エンジン出力に基づいて目標冷却水温を算出する手段と、該目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段とを含み、上記目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段は、上記エンジン出力に基づいて算出される上記目標冷却水温を一次遅れの時定数を持つ関数によって補正し、上記時間変化が平滑化される目標冷却水温に基づき上記電動ウォータポンプと上記電動冷却ファンを制御する内燃機関の冷却装置において、上記エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温に基づいて上記一次遅れの時定数を設定する手段を含み、上記時定数を設定する手段は、上記目標冷却水温が高温な程小さい時定数を設定することを特徴とする。

Claims (9)

  1. 水冷式エンジンのシリンダーの周囲に設けられるとともに冷却水が流れるウォータジャケット、上記ウォータジャケットから流れ込む冷却水の放熱を行うラジエータ、上記ラジエータで放熱される冷却水を上記ウォータジャケットに戻すことにより循環させる電動ウォータポンプ、上記ラジエータに送風する電動冷却ファン、および上記電動ウォータポンプと上記電動冷却ファンとを制御する冷却水温制御装置を備える内燃機関の冷却装置において、
    上記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段を備え、
    上記冷却水温制御装置は、
    上記水冷式エンジンの回転数および出力トルクからエンジン出力を算出する手段と、
    該エンジン出力に基づいて目標冷却水温を算出する手段と、
    該目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段と
    を含み、
    上記時間変化が平滑化される目標冷却水温に基づき上記電動ウォータポンプと上記電動冷却ファンを制御することを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 上記目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段は、エンジン出力に基づいて算出される上記目標冷却水温を一次遅れの時定数を持つ関数によって補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 上記エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温に基づいて上記一次遅れの時定数を設定する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の冷却装置。
  4. 上記時定数を設定する手段は、上記目標冷却水温が高温な程小さい時定数を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 上記目標冷却水温の時間変化を平滑化する手段は、上記エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温の温度変化率を制限することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  6. 上記エンジン出力に基づいて算出される目標冷却水温に基づいて上記温度変化率を設定する手段を含むことを特徴とする請求項1または5に記載の内燃機関の冷却装置。
  7. 上記温度変化率を設定する手段は、上記目標冷却水温が高温な程大きい温度変化率を設定することを特徴とする請求項1または5、6に記載の内燃機関の冷却装置。
  8. 上記電動ウォータポンプは、上記冷却水温検出手段が検出する冷却水温と上記目標冷却水温との差の絶対値が所定値以下の場合、間欠駆動または停止されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置。
  9. 上記電動ウォータポンプおよび上記電動冷却ファンは、上記冷却水温検出手段により検出される冷却水温が異常値であると判断した場合、連続駆動されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置。
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