JP5776601B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車エンジン等の内燃機関の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。
自動車エンジン等の内燃機関のなかには、内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射用燃料噴射弁と、内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する吸気通路噴射用燃料噴射弁とを備えた内燃機関がある。このような内燃機関では、例えば、内燃機関の冷間時と温間時とで、筒内噴射用燃料噴射弁と吸気通路噴射用燃料噴射弁との噴分比率(以後、DI比率と呼ぶ)が切替制御される(例えば特許文献1)。これを第1従来技術と呼ぶ。
他方、自動車エンジン等の内燃機関のなかには、内燃機関の暖機を効果的に行うために、暖機中は、内燃機関のヘッド部だけに冷却水を循環させて(即ち、内燃機関への冷却水を制限して)ヘッド部だけを冷却し、暖機が完了して通常運転に移行すると、内燃機関全体(即ち、ブロック部およびヘッド部)に冷却水を循環させて内燃機関全体を冷却する内燃機関がある。このような内燃機関では、内燃機関が暖機されて暖められると、その内燃機関の熱により内燃機関内の冷却水温度が上昇するので、その冷却水温度の上昇により暖機の完了が検知される。これを第2従来技術と呼ぶ。
特開2006−258038号公報
ここで、上述の第1従来技術を第2従来技術に適用した技術(以後、提案技術と呼ぶ)を考える。即ち、この提案技術では、第2従来技術の内燃機関に第1従来技術の筒内噴射用燃料噴射弁および吸気通路噴射用燃料噴射弁が配設される。そして、内燃機関内の冷却水温度に応じて暖機が完了したか否かが検知される。そして、暖機中は、内燃機関への冷却水が制限されてヘッド部だけが冷却されると共に、前記DI比率が暖機用のDI比率に制御される。他方、暖機が完了して通常運転に移行すると、内燃機関全体に冷却水が循環されて内燃機関全体が冷却されると共に、前記DI比率が通常運転用のDI比率に切替制御される。
なお、前記暖機用のDI比率は、暖機中の内燃機関が比較的高温になるので比較的高温の内燃機関に適したDI比率に設定され、他方、前記通常運転用のDI比率は、通常運転中の内燃機関が比較的低温になるので比較的低温に適したDI比率に設定される。
しかしながら、この提案技術では、下記の問題が発生する。即ち、通常運転中は、内燃機関全体が冷却されるので、内燃機関全体の温度(即ち、壁温)がある程度低く抑制されるが、内燃機関の冷却にはある程度時間が掛かる。そのため、暖機から通常運転への移行後(即ち、内燃機関への冷却水の制限解除後)暫くの間は、内燃機関の温度は暖機中と同様に高い。そのため、暖機から通常運転への移行後暫くの間は、比較的高温の内燃機関において、前記DI比率が通常運転用(即ち、比較的低温の内燃機関用)のDI比率に制御されるので、内燃機関の燃費が低下するという問題が発生する。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、内燃機関への冷却水の制限解除に応じてDI比率を変更する際の燃費の低下を防止できる燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の燃料噴射制御装置は、内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する第1燃料噴射弁と、前記内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、前記内燃機関のヘッド部およびブロック部それぞれに対する冷却水の循環が可能な冷却経路と、前記冷却経路の前記ヘッド部のみに冷却水を流す状態と、前記ヘッド部および前記ブロック部それぞれに冷却水を流す状態との間で切り替え可能な冷却水制限手段と、を備え、前記冷却水制限手段は、前記ブロック部内の冷却水温度が第1閾値温度未満である場合には閉弁して前記ヘッド部のみに冷却水を流し、前記ブロック部内の冷却水温度が前記第1閾値温度以上である場合には開弁して前記ブロック部から前記ヘッド部に亘って冷却水を流すものであり、前記ヘッド部の流出口から流出される冷却水の温度を検出する水温センサの冷却水温度検出値が第2閾値温度未満である場合には内燃機関の暖機中であると判定して、前記第1燃料噴射弁と前記第2燃料噴射弁との噴分比率が第1噴分比率に制御され、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度以上である場合には内燃機関の暖機完了と判定して、前記噴分比率を、前記第1噴分比率と異なる第2噴分比率に制御して内燃機関をアイドリング運転させる燃料噴射制御装置であって、前記噴分比率は、前記冷却水制限手段が、前記ヘッド部のみに冷却水を流している状態から、前記ブロック部および前記ヘッド部に亘って冷却水を流す状態に切り替わったことに伴って、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点から、所定時間掛けて徐々に前記第1噴分比率から前記第2噴分比率へと変更される一方、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点で、内燃機関の回転速度が、暖機用の内燃機関回転速度から、この暖機用の内燃機関回転速度よりも高回転である通常運転用の内燃機関回転速度に切り替わるように、前記第1燃料噴射弁からの燃料噴射量と前記第2燃料噴射弁からの燃料噴射量との和である総燃料噴射量が切り替えられる構成となっている。
一般に、冷却水制限手段により冷却経路の制限が解除された場合、内燃機関の壁温は、その制限解除時から所定時間掛けて所定温度(安定状態の温度)まで低下する。上記の構成によれば、噴分比率は、前記制限解除時から所定時間掛けて徐々に第1噴分比率から第2噴分比率へと変更されるので、内燃機関の壁温の低下に合わせて、噴分比率を第1噴分比率から第2噴分比率へと変更できる。これにより、内燃機関の壁温が所定温度まで冷却されるまでの間も、噴分比率を内燃機関の壁温に適した(即ち、燃費性能に優れた)噴分比率に制御できる。故に、冷却経路の制限解除(即ち、内燃機関への冷却水の制限解除)に応じて噴分比率を変更する際の燃費の低下を防止できる。
また、本発明の燃料噴射制御装置は、上記に記載の燃料噴射制御装置であって、前記所定時間は10秒から20秒までの間の時間であるものである。
上記の構成によれば、前記所定時間が10秒から20秒までの間の時間に設定されるので、冷却経路の制限解除時から10秒から20秒までの間の時間を掛けて壁温が所定温度まで低下する内燃機関に対して、効果的に、冷却経路の制限解除に応じて噴分比率を変更する際の燃費の低下を防止できる。
また、本発明の燃料噴射制御装置は、上記に記載の燃料噴射制御装置であって、前記内燃機関の運転状態と前記噴分比率との対応関係を規定した第1の噴分比率マップおよび第2の噴分比率マップを記憶しており、前記第1の噴分比率マップでは、少なくとも一部の前記運転状態に前記第1噴分比率が対応され、前記第2の噴分比率マップでは、少なくとも一部の前記運転状態に前記第2噴分比率が対応されており、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である場合には、前記第1の噴分比率マップに基づいて、前記内燃機関の運転状態に応じて前記噴分比率が制御され、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度以上である場合には、前記第2の噴分比率マップに基づいて、前記内燃機関の運転状態に応じて前記噴分比率が制御される場合において、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点から、前記所定時間掛けて徐々に前記第1の噴分比率マップが前記第2の噴分比率マップへと変化されるものである。
上記の構成によれば、冷却経路の制限解除時から所定時間掛けて徐々に第1の噴分比率マップが第2の噴分比率マップへと変化されるので、この噴分比率マップの変化により、噴分比率を第1噴分比率から第2噴分比率に所定時間掛けて徐々に変更できる。
また、本発明の燃料噴射制御装置は、上記に記載の燃料噴射制御装置であって、前記第1の噴分比率マップを前記第2の噴分比率マップへと徐々に変化させた複数の中間噴分比率マップが設定され、前記所定時間が前記複数の中間噴分比率マップと同数に区分され、それら各区分時間に前記各噴分比率マップが変化順に割り当てられ、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点から、前記各区分時間が順に経過するのに合わせて、前記第1の噴分比率マップが、経過中の前記区分時間に割り当てられた前記中間噴分比率マップに順に変更されて前記所定時間経過した時に前記第2の噴分比率マップに変更されることで、前記所定時間掛けて徐々に前記第1の噴分比率マップが前記第2の噴分比率マップへと変化されるものである。
上記の構成によれば、冷却経路の制限解除時から各区分時間が順に経過するのに合わせて、第1の噴分比率マップが、経過中の前記区分時間に割り当てられた中間噴分比率マップに順に変更されて前記制限解除時から所定時間経過した時に第2の噴分比率マップに変更されることで、前記制限解除時から前記所定時間掛けて徐々に前記第1の噴分比率マップが前記第2の噴分比率マップへと変化されるので、中間噴分比率マップを用いた簡単な手法で、前記制限解除時から前記所定時間掛けて徐々に前記第1の噴分比率マップを前記第2の噴分比率マップへと変化させることができる。
本発明の燃料噴射制御装置によれば、内燃機関への冷却水の制限解除に応じてDI比率を変更する際の燃費の低下を防止できる。
本発明の実施形態に係る燃料噴射制御装置の構成概略図である。 図1の燃料噴射制御装置を構成する冷却水循環装置の構成概略図であり、且つ、前記冷却水循環装置においてエンジンへの冷却水の制限が解除された状態を示した図である。 図1の燃料噴射制御装置を構成する冷却水循環装置において、エンジンへの冷却水が制限された状態を示した図である。 暖機用のDI比率マップの一例を示した図である。 通常運転用のDI比率マップの一例を示した図である。 (a)(b)(c)はそれぞれ、中間DI比率マップの一例を示した図である。 本発明の実施形態に係る燃料噴射制御装置の動作を説明するタイミングチャートである。 参考例に係る冷却水循環装置の構成概略図である。 他の参考例に係る冷却水循環装置の構成概略図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
≪実施形態≫
<全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る燃料噴射制御装置の構成概略図である。
この実施形態に係る燃料噴射制御装置1は、筒内噴射用燃料噴射弁(第1燃料噴射弁)21と吸気通路噴射用燃料噴射弁(第2燃料噴射弁)23とを有する内燃機関EGの燃料噴射を制御するものであり、より詳細には、内燃機関EGへの冷却水の制限状態では、筒内噴射用燃料噴射弁21と吸気通路噴射用燃料噴射弁23との燃料噴射量の噴分比率(以後、DI比率と呼ぶ)が暖機用のDI比率(第1噴分比率)に制御され、内燃機関EGへの冷却水の制限解除状態では、DI比率が通常運転用のDI比率(第2噴分比率)に制御される場合において、DI比率が、冷却水の制限解除時から所定時間掛けて徐々に暖機用のDI比率から通常運転用のDI比率へと変更されるものである。
この燃料噴射制御装置1は、図1および図2に示すように、内燃機関EGの一例である自動車用のエンジン(以後、エンジにEGと呼ぶ)と、エンジンEGに冷却水を循環させる冷却水循環装置3(図2参照)と、エンジンEGおよび冷却水循環装置3を制御する制御装置5とを備える。
エンジンEGは、燃焼室7が形成されたエンジン本体9と、燃焼室7の吸気口7aに連結された吸気通路11と、燃焼室7の排気口7bに連結された排気通路13と、吸気口7aを開閉する吸気弁15と、排気口7bを開閉する排気弁17と、燃焼室7の天井面に配設された点火プラグ19と、エンジン本体9に配設されて燃焼室7内に燃料を直接噴射する筒内噴射用燃料噴射弁21と、吸気通路11に配設されて吸気通路11に燃料を噴射する吸気通路噴射用燃料噴射弁23と、吸気通路11に配設されたスロットル弁25と、燃焼室7内に配置されたピストン27と、ピストンロッド29を介してピストン27と連結されたクランクシャフト31とを備える。
なお、エンジン本体9は、燃焼室7の天井面を構成すると共に吸気口7aおよび排気口7bが形成されたヘッド部9aと、燃焼室7の天井面より下の部分を構成するブロック部9bとから構成される。点火プラグ19、吸気弁15、排気弁17および各燃焼噴射弁21,23は、ヘッド部9aに配設される。また、吸気通路噴射用燃料噴射弁23は、ブロック部9bに配設される。
このエンジンEGでは、吸気通路11を通じて燃焼室7に空気が吸入される。また、筒内噴射用燃料噴射弁21および吸気通路噴射用燃料噴射弁23から燃料が噴射され、吸気通路噴射用燃料噴射弁23からの噴射燃料は、吸気通路11内で吸入空気と混合して燃焼室7に吸入される。他方、筒内噴射用燃料噴射弁21からの噴射燃料は、燃焼室7内で吸入空気と混合する。そして、その吸入空気と噴射燃料とからなる混合気が燃焼室7内で点火プラグ19の点火により燃焼されると、そのときの燃焼エネルギによりピストン27が往復移動して、エンジンEGの出力軸であるクランクシャフト31が回転される。そして、燃焼後の混合気は排気ガスとして燃焼室7の排気口7bから排気通路13を通じて外部に排出される。なお、吸気弁15および排気弁17はそれぞれ、クランクシャフト31の回転に伴って開閉される。
冷却水循環装置3は、図2に示すように、エンジンEGの全体(即ち、ヘッド部9aおよびブロック部9b)に冷却水を循環させてエンジンEGの全体を冷却する第1冷却経路3aと、エンジンEGの一部(例えばヘッド部9a)だけに冷却水を循環させてエンジンEGの当該一部だけを冷却する第2冷却経路3bと、例えばブロック部9bに流れる冷却水の制限(ここでは停止)およびその解除を行う冷却水制限手段3cと、冷却水を循環させる電動ポンプWPとを備える。なお、第1冷却経路3aおよび第2冷却経路3bにより、エンジンEGの全体(即ち、ヘッド部9aおよびブロック部9b)または一部(例えばヘッド部9a)への冷却水の循環が可能な冷却経路3sが構成される。
冷却水制限手段3cは、エンジンEGにおける後述の第3ウォータージャケットWJの流入口P2付近に配設される。冷却水制限手段3cは、例えば、ブロック部9b内の冷却水の温度を感知し、その感知した冷却水温度が第1閾値温度Ts1未満である場合(即ち、エンジンEGが暖機中である場合)は閉弁し、他方、その感知した冷却水温度が第1閾値温度Ts1以上になると(即ち、エンジンEGの暖機が完了すると)開弁するサーモスタッド弁(以後、サーモスタッド弁3cと呼ぶ)として構成される。
より詳細には、冷却水循環装置3は、エンジンEGのヘッド部9aに配設された第1および第2ウォータージャケットWJ1,WJ2と、エンジンEGのブロック部9bに配設された第3ウォータージャケットWJ3と、電動ポンプWPの吐出側に接続された第1配管h1と、第1配管h1と第1ウォータージャケットWJ1の流入口P3とを連結する第2配管h2と、第1配管h1と第3ウォータージャケットWJ3の流入口P2とを連結する第3配管h3と、電動ポンプWPの流入側に接続された第4配管h4と、第4配管h4と第1ウォータージャケットWJ1の流出口P1とを連結する第5配管h5と、第4配管h4と第2ウォータージャケットWJ2の流出口P4とを連結する第6配管h6と、第1および第2ウォータージャケットWJ1,WJ2を互いに連通する第7配管h7とを備える。なお、第2ウォータージャケットWJ2の流入口P5は、第3ウォータージャケットWJ3の流出口P6に連結される。なお、サーモスタッド弁3cは、第3ウォータージャケットWJ3の流入口P2付近に配設される。なお、各ウォータージャケットWJ1,WJ2,WJ3はそれぞれ、冷却水が流れる流水路である。
ここでは、第1配管h1、第3配管h3、第3ウォータージャケットWJ3、第2ウォータージャケットWJ2、第6配管h6および第4配管h4をこの順に経由する経路により、第1冷却経路3aが構成される。また、第1配管h1、第2配管h2、第1ウォータージャケットWJ1、第5配管h5および第4配管h4をこの順に経由する経路により、第2冷却経路3bが構成される。
この冷却水循環装置3では、エンジンEGのブロック部9b内の冷却水温度が第1閾値温度Ts1未満の場合は、図3に示すように、その冷却水温度がサーモスタッド弁3cにより感知されてサーモスタッド弁3cが閉弁する。これにより、電動ポンプWPから吐出された冷却水は、第2冷却経路3b(即ち、WP→h1→h2→WJ1→h5→h4→WP)を循環して電動ポンプWPに戻り、この冷却水の循環により、エンジンEGのヘッド部9aだけが冷却される。他方、エンジンEGのブロック部9b内の冷却水温度が第1閾値温度Ts1以上の場合は、図2に示すように、その冷却水温度がサーモスタッド弁3cにより感知されてサーモスタッド弁3cが開弁する。これにより、電動ポンプWPから吐出された冷却水は、上述のように第2冷却経路3bを循環すると共に、第1循環経路3a(即ち、WP→h1→h3→WJ3→WJ2→h6→h4→WP)を循環して電動ポンプWPに戻り、これらの冷却水の循環によりエンジンEGのヘッド部9aおよびブロック部9bが冷却される。その際、第2ウォータージャケットWJ2中の冷却水の一部は、第7配管h7、第1ウォータージャケットWJ1、第5配管h5および第4配管h4を流れて電動ポンプWPに戻る。
なお、この冷却水循環装置3の動作から、サーモスタッド弁3cは、第1冷却経路3aの制限(よって冷却経路3sの制限)およびその解除を行い、第1冷却経路3aを制限することでエンジンEGの一部(ヘッド部9a)だけに冷却水を循環させ、第1冷却経路3aの制限を解除することでエンジンEGの全体(ヘッド部9aおよびブロック部9b)に冷却水を循環させるものである事が分かる。
なお、図2および図3では図示省略されるが、第4配管h4を流れる冷却水(即ち、エンジンEGで暖められた冷却水)の一部は、所定のラジエータ(図示省略)に循環されて冷却された後、第4配管h4または第1配管h1に戻されるものとする。
この燃料噴射制御装置には、エンジンEGの運転状態を検出する車両センサとして、例えば、水温センサS1と、アクセルポジションセンサS2と、エアフローメータS3と、クランクポジションセンサS4とが配設される。
水温センサS1は、第1ウォータージャケットWJ1の流出口P1付近に配設され、流出口P1から流出される冷却水の温度(以後、エンジン出口冷却水温度と呼ぶ)Taを検出し、その検出結果を制御装置5に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置5によりエンジン出口冷却水温度Taが検出される。なお、水温センサS1は、第2ウォータージャケットWJ2の流出口P4付近に配設され、流出口P4から流出される冷却水の温度を検出してもよい。この場合は、流出口P4から流出される冷却水の温度がエンジン出口冷却水温度Taとなる。
より詳細には、サーモスタッド弁3cの閉弁状態では、第1ウォータージャケットWJ1の流出口P1からは、エンジンEGのうちのヘッド部9aだけを流れた冷却水が流出するので、温度センサS1は、ヘッド部9a内の冷却水の温度を検出する。他方、サーモスタッド弁3cの開弁状態では、第1ウォータージャケットWJ1の流出口P1からは、エンジンEGのうちのヘッド部9aだけを流れた冷却水と、ブロック部9bおよびヘッド部9aを順に流れた冷却水との混合水が流出するので、温度センサS1は、ヘッド部9a内の冷却水とブロック部9b内の冷却水との混合水の温度を検出する。以後、第1ウォータージャケットWJ1の流出口P1から流出する冷却水をエンジン出口冷却水と呼ぶ。
アクセルポジションセンサS2は、当該車両の運転者によって踏込操作されるアクセルペダルの踏込量(アクセル踏込量)を検出し、その検出結果を制御装置5に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置5によりアクセル踏込量が検出される。
エアフローメータS3は、吸気通路11に配設され、吸気通路11を通じて燃焼室7に吸入される空気量(吸入空気量)を検出し、その検出結果を制御装置5に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置5によりエンジン負荷率KL(即ち、燃焼室5に吸入される空気量の充填率)KLおよびエンジン負荷(1サイクルに燃焼室7に吸入される空気量)が検出される。
クランクポジションセンサS4は、クランクシャフト31の回転に対応する信号を制御装置5に出力する。そして、その出力結果に基づいて、制御装置5によりエンジン回転速度Neが検出される。
制御装置5は、電動ポンプWPを制御して冷却水をエンジンEGに循環させるポンプ制御部5aと、エンジンEGを制御するエンジン制御部5bとを備える。
エンジン制御部5bは、スロットル弁25の開度を制御するスロットル制御、筒内噴射用燃料噴射弁21および吸気通路噴射用燃料噴射弁23の各燃料噴射を制御する燃料噴射制御、および、点火プラグ19の点火時期を調整する点火時期制御を行う。
前記スロットル制御では、エンジン制御部5bは、アクセル踏込量に応じてスロットル弁25の開度を制御するほか、エンジンEGの暖機中は、スロットル弁25の開度を暖機用の開度に制御し、また、エンジンEGのアイドリング中は、スロットル弁25の開度をアイドリング用の開度に制御する。
また、前記燃料噴射制御では、エンジン制御部5bは、エンジン負荷に応じて所定の空燃比となるように各燃料噴射弁21,23から噴射される燃料の総噴射量を制御すると共に、エンジン運転状態(例えば、エンジン負荷率KLおよぶエンジン回転速度Ne)に応じて筒内噴射用燃料噴射弁21と吸気通路噴射用燃料噴射弁23とのDI比率を制御する。
ここでは、DI比率は、全燃料噴射量(即ち、筒内噴射用燃料噴射弁21からの燃料噴射量と吸気通路噴射用燃料噴射弁23からの燃料噴射量との総量)に対する筒内噴射用燃料噴射弁21からの燃料噴射量の比率である。即ち、「DI比率=100%」とは、筒内噴射用燃料噴射弁21からのみ燃料噴射が行なわれることを意味し、「DI比率=0%」とは、吸気通路噴射用燃料噴射弁23からのみ燃料噴射が行なわれることを意味する。「0%<DI比率<100%」とは、筒内噴射用燃料噴射弁21と吸気通路噴射用燃料噴射弁23とで燃料噴射が分担して行なわれることを意味する。なお、筒内噴射用燃料噴射弁21からの燃料噴射は、気化潜熱効果によりエンジンEGの出力を上昇させる。また、吸気通路噴射用燃料噴射弁23からの燃料噴射は、混合気の均質性向上効果によりエンジンEGの出力を上昇させる。なお、この実施形態では、暖機中は、暖機用(即ち、サーモスタッド弁3cの閉弁時用)のDI比率として例えばDI比率=100%に制御され、暖機完了後の通常運転中(例えばアイドリング中)は、通常運転用(即ち、サーモスタッド弁3cの会弁時用)のDI比率として例えばDI比率=0%に制御される。
より詳細には、前記燃料噴射制御では、エンジン制御部5bは、エンジン始動時から暫くの間は、エンジン回転速度Neを暖機用の回転速度に制御する(即ち、エンジン負荷率KLが暖機用のエンジン負荷率になるようにスロットル開度を制御すると共に、空燃比が所定の空燃比となるように総燃料噴射量を制御する)。そして、その間、エンジン制御部5bは、暖機用のDI比率マップMPaを用いて、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KL)に応じてDI比率を制御して、エンジンEGを暖機する。なお、暖機用のDI比率マップMPaは、当該エンジン運転状態とDI比率との対応関係を規定したものであり、少なくとも一部の運転状態(ここでは暖機に対応した運転状態)に暖機用のDI比率が対応されて構成されており、暖機用に最適化されたものである。
そして、エンジン制御部5bは、温度センサS1の検出結果に基づいてエンジンEGの暖機が完了したか否かを判定する。即ち、エンジン制御部5bは、温度センサS1の検出結果が第2閾値温度Ts2未満である場合は、暖機中と判定し、他方、温度センサS1の検出結果が第2閾値温度Ts2以上である場合は、暖機完了と判定する。
そして、エンジン制御部5bは、暖機完了と判定した場合は、エンジン回転速度Neを通常運転用(例えばアイドリング用)の回転速度に制御する(即ち、エンジン負荷率KLが通常運転用のエンジン負荷率になるようにスロットル開度を制御すると共に、空燃比が所定の空燃比となるように総燃料噴射量を制御する)。そして、エンジン制御部5bは、通常運転用のDI比率マップMPbを用いて、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KL)に応じてDI比率を制御して、エンジンEGを通常運転(例えばアイドリング)する。なお、通常運転用のDI比率マップMPbは、当該エンジン運転状態とDI比率との対応関係を規定したものであり、少なくとも一部の運転状態(ここでは通常運転に対応した運転状態)に通常運転用のDI比率が対応されて構成されており、通常運転用に最適化されたものである。
その際(即ち、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbに変更する際)、エンジン制御部5bは、暖機完了時(即ち、暖機完了と判定した時、換言すれば、エンジンEGへの冷却水の制限解除時)から所定時間(例えば10秒から20秒の時間)ΔT掛けて徐々に、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbへと変化させる。
より詳細には、エンジン制御部5bには、暖機用のDI比率マップMPaおよび通常運転用のDI比率マップMPbの他に、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbへと段階的(即ち、徐々に)に変化させた複数(N個(N=1,2,・・・))の中間DI比率マップMPi(i=1〜N)が設定されている。そして、所定時間ΔTが中間DI比率マップの個数(即ちN個)と同数に区分され、それら各区分時間Δtiに各中間DI比率マップMPiが変化順に割り当てられている。
そして、エンジン制御部5bは、暖機完了時から各区分時間Δtiが経過するのに合わせて、暖機用のDI比率マップMPaを、経過中の区分時間Δtiに割り当てられた中間DI比率マップMPiに順に変更して暖機完了時から所定時間ΔT経過した時に通常運転用のDI比率マップMPbに変更する。これにより、所定時間ΔT掛けて徐々に、暖機用のDI比率マップMPaが通常運転用のDI比率マップMPbへと変化される。
図4は、暖機用のDI比率マップMPaの一例であり、図5は、通常運転用のDI比率マップMPbの一例であり、図6(a)(b)(c)はそれぞれ、N=3の場合の中間DI比率マップMP1,MP2,MP3の一例である。
図4の暖機用のDI比率マップMPaは、エンジン回転速度Neの全範囲(即ち0≦Neの範囲)で且つエンジン負荷率KLの全範囲(即ち0%≦KL≦100%の範囲)で、DI比率=100%(即ち暖機用のDI比率)となるように構成される。また、図5の通常運転用のDI比率マップMPbは、エンジン回転速度Neの全範囲(即ち0≦Neの範囲)で且つエンジン負荷率KLの全範囲(即ち0%≦KL≦100%の範囲)で、DI比率=0%(即ち通常運転用のDI比率)となるように構成される。図6(a)(b)(c)の各中間DI比率マップMP1,MP2,MP3はそれぞれ、エンジン回転速度Neの全範囲(即ち0≦Neの範囲)で且つエンジン負荷率KLの全範囲(即ち0%≦KL≦100%の範囲)で、DI比率=75%、50%、25%となるように(即ち、暖機用のDI比率100%から通常運転用のDI比率0%へと徐々に変更されるように)構成される。このように、各中間DI比率マップMP1,MP2,MP3は、MP1,MP2,MP3の順に、図4の暖機用のDI比率マップMPaを図5の通常運転用のDI比率マップMPbへと段階的に変化させたものである。
この実施形態では、上述のように、DI比率を暖機用のDI比率に制御するために暖機用のDI比率マップMPaを用いており、他方、DI比率を通常運転用のDI比率に制御するために通常運転用のDI比率マップMPbを用いている。そして、DI比率を暖機用のDI比率を通常運転用のDI比率へと所定時間ΔT掛けて徐々に変化させるために、上述のように、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbへと所定時間ΔT掛けて徐々に変化させている。
<動作説明>
図7に基づいて、この燃料噴射制御装置1の動作を説明する。図7は、エンジン回転速度Neの時間変化の一例(a)と、エンジン出口冷却水温度Taとブロック部9b内の冷却水の温度Tbとの各々の時間変化の一例(b)と、ブロック部9bの温度(壁温)の時間変化の一例(c)と、DI比率の時間変化の一例(d)と、DI比率マップの時間変化の一例(e)とを示した図である。
時刻t0以前では、図7(b)に示すように、エンジン出口冷却水温度Taは第2閾値温度Ts2未満であるので、エンジン制御部5bにより、エンジンEGが暖機される。即ち、エンジン制御部5bにより、図7(a)に示すように、エンジン回転速度Neが暖機用のエンジン回転速度Ne1(=例えば2000rpm)に制御される(即ち、エンジン制御部5bにより、エンジン負荷率KLが暖機用のエンジン負荷率となるようにスロットル弁25のスロットル開度が制御されると共に、空燃比が所定の空燃比となるように総燃料噴射量が制御される)。そして、エンジン制御部5bにより、図7(e)に示すように、例えば図4の暖機用のDI比率マップMPaが用いられて、エンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KLに応じてDI比率が制御される(ここでは、図7(d)に示すように、DI比率=100%に制御される)。
また、この暖機中は、図7(b)に示すように、エンジンEGのブロック部9b内の冷却水の温度Tbは第1閾値温度Ts1未満であるので、サーモスタッド弁3cは閉弁する。これにより、エンジンEGへの冷却水が制限される(即ち、冷却水がブロック部9bには循環されずにヘッド部9aだけに循環される)。これにより、ヘッド部9aの温度(壁温)は比較的低温になり、他方、図7(c)に示すように、ブロック部9bの温度(壁温)は比較的高温(例えば100℃程度)になる。また、図7(b)に示すように、エンジン出口冷却水温度Taは比較的低温(例えば30℃程度)になり、他方、ブロック部9b内の冷却水温度Tbは比較的高温(例えば80℃程度)になる。
そして、時刻t0で、ブロック部9b内の冷却水温の温度Tbが第1閾値温度Ts1以上になると、サーモスタッド弁3cが開弁する。これにより、エンジンEGへの冷却水の制限が解除されて、冷却水がヘッド部9aおよびブロック部9bに循環される。これにより、図7(b)に示すように、ブロック部9b内の冷却水の温度Tbが低下すると共に、ブロック部9b内の冷却水の一部がエンジン出口冷却水に混合してエンジン出口冷却水温度Taが上昇して、当該温度Taが第2閾値温度Ts2以上になる。このように、ブロック部9b内の冷却水の温度Tbは瞬時に低下するが、図7(c)に示すように、ブロック部9bの温度は、直ぐには低下せず所定時間ΔT掛けて緩やかに所定温度(安定状態の温度、例えば60℃程度)に低下する。
そして、上述のようにエンジン出口冷却水温度Taが第2閾値温度Ts2以上になると、エンジン制御部5bにより暖機完了と判定されて、図7(a)に示すように、エンジン制御部5bによりエンジン回転速度Neが通常運転用のエンジン回転速度Ne2(=例えば4000rpm)に制御される(即ち、エンジン制御部5bにより、エンジン負荷率KLが通常運転用のエンジン負荷率となるようにスロットル弁25のスロットル開度が制御されると共に、空燃比が所定の空燃比となるように総燃料噴射量が制御される)。そして、エンジン制御部5bにより、図7(d)に示すように、時刻t0から所定時間ΔT掛けて徐々に暖機用のDI比率マップMPaが通常運転用のDI比率マップMPbへと変化され、この徐々に変化されたDI比率マップが用いられて、エンジンEGの運転状態(例えばエンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KL)に応じてDI比率が制御される。より詳細には、図7(d)に示すように、時刻t0から所定時間ΔTが経過するまでは、所定時間ΔT中の各区分時間Δt1,Δt2,Δt3が順に経過するに連れて、その経過中の区分時間に割り振られた中間DI比率マップMP1,MP2,MP3が用いられて、エンジンEGの運転状態に応じてDI比率が制御される。
ここでは、時間Δt1の経過中は、例えば図6(a)のDI比率マップMP1が用いられて、エンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KLに応じてDI比率が制御されて、図7(d)に示すように、例えばDI比率=75%に制御される。また、時間Δt2の経過中は、例えば図6(b)のDI比率マップMP2が用いられて、エンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KLに応じてDI比率が制御されて、図7(d)に示すように、例えばDI比率=50%に制御される。また、時間Δt3の経過中は、DI比率マップMP3が用いられて、エンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KLに応じてDI比率が制御されて、図7(d)に示すように、例えばDI比率=25%に制御される。そして、時刻t3以降では、通常運転用のDI比率マップMPbが用いられて、エンジン回転速度Neおよびエンジン負荷率KLに応じてDI比率が制御されて、図7(d)に示すように、例えばDI比率=0%に制御される。
上述のように、暖機完了時(即ち、エンジンEGへの冷却水の制限解除時)である時刻t0に、ブロック部9b内の冷却水の温度Tbは瞬時に低下するが、ブロック部9bの温度(壁温)は所定時間ΔT掛けて徐々に所定温度(例えば60℃程度)へと低下する。そのため、この実施形態では、上述のように、ブロック部9bの温度低下に合わせてDI比率を暖機用のDI比率(例えば100%)から通常運転用のDI比率(例えば0%)へと徐々に変化させるために、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbへと所定時間ΔT掛けて徐々に変化させている。
即ち、暖機完了時に、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbに瞬時に変更すると、DI比率も暖機用のID比率から通常運転用のDI比率に瞬時に変化される。しかし、ブロック部9bの温度は、暖機完了後所定時間ΔT掛けて徐々に低下するので、所定時間ΔTの間で通常運転用のDI比率マップを用いると、ブロック部9bの温度と通常運転用のDI比率マップの特性とが合わず、エンジンEGの燃費が低下する。そのため、この実施形態では、上述のように、暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbへと所定時間ΔT掛けて徐々に変化させ、これによりDI比率を暖機用のDI比率から通常運転用のDI比率へと所定時間ΔT掛けて徐々に変化させることで、当該所定時間ΔTの間も、DI比率がブロック部9bの壁温に適したDI比率に制御されるようにしている。
<主要な効果>
以上のように構成された燃料噴射制御装置1によれば、DI比率は、暖機完了時(即ちエンジンEGへの冷却水の制限解除時)t0から所定時間ΔT掛けて徐々に暖機用のDI比率(第1噴分比率)から通常運転用のDI比率(第2噴分比率)へと変更されるので、エンジンEGの壁温の低下に合わせて、DI比率を暖機用のDI比率から通常運転用のDI比率へと変更できる。これにより、エンジンEGの壁温が所定温度(安定状態の温度)まで冷却されるまでの間も、DI比率をエンジンEGの壁温に適した(即ち、燃費性能に優れた)DI比率に制御できる。故に、エンジンEGへの冷却水の制限解除(即ち第1冷却経路3aの制限解除)に応じてDI比率を変更する際の燃費の低下を防止できる。
また、所定時間ΔTが10秒から20秒までの間の時間に設定されるので、冷却水の制限解除時t0から10秒から20秒までの間の時間を掛けて壁温が所定温度まで低下するエンジンEGに対して、効果的に、冷却水の制限解除に応じてDI比率を変更する際の燃費の低下を防止できる。
また、冷却水の制限解除時t0から所定時間ΔT掛けて徐々に暖機用のDI比率マップ(第1の噴分比率マップ)MPaが通常運転用の第2のDI比率マップ(第2の噴分比率マップ)MPbへと変化されるので、この変化により、DI比率を暖機用のDI比率から通常運転用のDI比率に所定時間ΔT掛けて徐々に変更できる。
また、冷却水の制限解除時t0から各区分時間Δtiが順に経過するのに合わせて、暖機用のDI比率マップMPaが、経過中の区分時間Δtiに割り当てられた中間噴分比率マップMPiに順に変更されて制限解除時t0から所定時間ΔT経過した時に通常運転用のDI比率マップMPbに変更されることで、制限解除時t0から所定時間ΔT掛けて徐々に暖機用のDI比率マップMPaが通常運転用のDI比率マップMPbへと変化されるので、中間DI比率マップMPiを用いた簡単な手法で、制限解除時t0から所定時間ΔT掛けて徐々に暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用のDI比率マップMPbへと変化させることができる。
≪変形例1≫
上記の実施形態では、暖機用および通常運転用の各DI比率マップMPa,MPbは共に、エンジン運転状態の全て(即ち、エンジン負荷率KLの全範囲およびエンジン回転速度Neの全範囲)で、DI比率が一定値(それぞれ例えば100%,0%)となるように構成されたが、そのような一定値に限定されない。例えば、暖機用および通常運転用の各DI比率マップMPa,MPbは、エンジン運転状態に応じてDI比率が変化するように構成されてもよい。
この場合の各中間DI比率マップMPi(i=1〜N)も、エンジン運転状態に応じてDI比率が変化するように構成される。例えば、暖機用および通常運転用の各DI比率マップMPa,MPb間で相互対応する部分領域(即ち、エンジン運転状態を規定する領域の部分領域)に設定されたDI比率が異なる場合は、暖機用のDI比率マップMPaがMP1,MP2,・・・,MPbへと順に変更されたときに、暖機用のDI比率マップMPaの当該部分領域のDI比率が通常運転用のDI比率マップMPbの当該部分領域のDI比率へと徐々に変化するように、各中間DI比率マップMPiの当該部分領域のDI比率は設定される。他方、暖機用および通常運転用の各DI比率マップMPa,MPb間で相互対応する部分領域に設定されたDI比率が同じである場合は、各中間DI比率マップMPiの当該部分領域のDI比率は、暖機用のDI比率マップMPaの当該部分領域のDI比率と同じDI比率に設定される。
これにより、上記の実施形態と同様に、中間DI比率マップ比率マップMPiを用いることで、冷却水の制限解除時t0から所定時間ΔT掛けて徐々に暖機用のDI比率マップMPaを通常運転用の第2のDI比率マップMPbへと変化させることができ、この変化と共にエンジン運転状態を暖機に対応した運転状態から通常運転に対応した運転状態に変化させることで、DI比率を暖機用のDI比率から通常運転用のDI比率へと所定時間ΔT掛けて徐々に変更することができる。
参考例
上記の実施形態では、第1冷却経路3aは、ブロック部9bとヘッド部9aとを順に経由するが、ヘッド部9aを経由せずにブロック部9bだけを経由するように構成されてもよい。具体的には、この参考例の第1冷却経路3aは、例えば図8に示すように、図2の第1冷却経路3aにおいて、第2ウォータージャケットWJ2および第7配管h7が省略されて、第3ウォータージャケットWJ3の流出口P6と第6配管h6とが連結されたものとなる。この場合、温度センサS1は、第1ウォータージャケットWJ1の流出口P1付近の代わりに、第3ウォータージャケットWJ3の流出口P6付近に配設されてもよい。この参考例でも、上述の実施形態と同様の効果を得る。
他の参考例
上記の実施形態では、第1冷却経路3aおよび第2冷却経路3bにより、エンジンEGの全体(即ち、ヘッド部9aおよびブロック部9b)または一部(例えばヘッド部9a)への冷却水の循環が可能な冷却経路3sが構成され、サーモスタッド弁3cの閉弁により冷却経路3sが制限されて(即ち、第2冷却経路3bだけに冷却水が循環されて)内燃機関EGの一部だけに冷却水が循環され、他方、サーモスタッド弁3cの開弁により、冷却経路3sの制限が解除され(即ち、第1冷却経路3aおよび第2冷却経路3bの両方に冷却水が循環されて)内燃機関EGの全体に冷却水が循環されたが、このように限定されない。
例えば、上記の実施形態において、図9に示すように、第2冷却経路3bおよび第7配管h7が省略されて、第1冷却経路3aだけで冷却経路3sが構成されてもよい。この場合、水温センサS1は、第2ウォータージャケットWJ2の流出口P4付近に配設され、流出口P4から流出する冷却水の温度を検出する。そして、この場合は、流出口P4から流出する冷却水の温度がエンジン出口冷却水温度Taとなる。
また、この場合は、サーモスタッド弁3cは、内燃機関EGのブロック部9b内の冷却水の温度Tbを検出する水温センサS5に置換される。そして、水温センサS5の温度(即ち、ブロック部9b内の冷却水の温度Tb)が第1閾値温度Ts1未満の場合は、ポンプ制御部5aにより電動ポンプWPの吐出量が制限されて(例えば電動ポンプWPが停止されて)冷却経路3sを流れる冷却水の流量が制限(例えばゼロ)にされ、他方、水温センサS5の温度が第1閾値温度Ts1以上になると、ポンプ制御部5aにより電動ポンプWPの吐出量の制限が解除される。即ち、この場合は、冷却経路3sを流れる冷却水の流量が電動ポンプWPにより制限されることで、冷却経路3sが制限される。換言すれば、この場合の冷却経路3sの制限とは、冷却経路3sを流れる冷却水の流量を制限することである。この変形例でも、上記の実施形態と同様の効果を得る。
≪付帯事項≫
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
また、実施形態、変形例1、各参考例の何れかを組み合わせることも可能である。
本発明は、内燃機関への冷却水の制限解除に応じて、DI比率を暖機用のDI比率から通常運転用のDI比率に変更する燃料噴射制御装置への適用に最適である。
1 燃料噴射制御装置
3s 冷却経路
3c サーモスタッド弁(冷却水制限手段)
5a ポンプ制御部(冷却水制限手段)
21 筒内噴射用燃料噴射弁(第1燃料噴射弁)
23 吸気通路噴射用燃料噴射弁(第2燃料噴射弁)
ΔT 所定時間
Δti 区分時間
t0 制限解除時
MPa 暖機用の噴分比率マップ(第1の噴分比率マップ)
MPb 通常運転用の噴分比率マップ(第2の噴分比率マップ)
PMi 中間噴分比率マップ
WP 電動ポンプ(冷却水制限手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する第1燃料噴射弁と、
    前記内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、
    前記内燃機関のヘッド部およびブロック部それぞれに対する冷却水の循環が可能な冷却経路と、
    前記冷却経路の前記ヘッド部のみに冷却水を流す状態と、前記ヘッド部および前記ブロック部それぞれに冷却水を流す状態との間で切り替え可能な冷却水制限手段と、
    を備え、
    前記冷却水制限手段は、前記ブロック部内の冷却水温度が第1閾値温度未満である場合には閉弁して前記ヘッド部のみに冷却水を流し、前記ブロック部内の冷却水温度が前記第1閾値温度以上である場合には開弁して前記ブロック部から前記ヘッド部に亘って冷却水を流すものであり、
    前記ヘッド部の流出口から流出される冷却水の温度を検出する水温センサの冷却水温度検出値が第2閾値温度未満である場合には内燃機関の暖機中であると判定して、前記第1燃料噴射弁と前記第2燃料噴射弁との噴分比率が第1噴分比率に制御され、
    前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度以上である場合には内燃機関の暖機完了と判定して、前記噴分比率を、前記第1噴分比率と異なる第2噴分比率に制御して内燃機関をアイドリング運転させる燃料噴射制御装置であって、
    前記噴分比率は、前記冷却水制限手段が、前記ヘッド部のみに冷却水を流している状態から、前記ブロック部および前記ヘッド部に亘って冷却水を流す状態に切り替わったことに伴って、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点から、所定時間掛けて徐々に前記第1噴分比率から前記第2噴分比率へと変更される一方、
    前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点で、内燃機関の回転速度が、暖機用の内燃機関回転速度から、この暖機用の内燃機関回転速度よりも高回転である通常運転用の内燃機関回転速度に切り替わるように、前記第1燃料噴射弁からの燃料噴射量と前記第2燃料噴射弁からの燃料噴射量との和である総燃料噴射量が切り替えられる構成となっていることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射制御装置であって、
    前記所定時間は10秒から20秒までの間の時間であることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置であって、
    前記内燃機関の運転状態と前記噴分比率との対応関係を規定した第1の噴分比率マップおよび第2の噴分比率マップを記憶しており、前記第1の噴分比率マップでは、少なくとも一部の前記運転状態に前記第1噴分比率が対応され、前記第2の噴分比率マップでは、少なくとも一部の前記運転状態に前記第2噴分比率が対応されており、
    前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である場合には、前記第1の噴分比率マップに基づいて、前記内燃機関の運転状態に応じて前記噴分比率が制御され、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度以上である場合には、前記第2の噴分比率マップに基づいて、前記内燃機関の運転状態に応じて前記噴分比率が制御される場合において、
    前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点から、前記所定時間掛けて徐々に前記第1の噴分比率マップが前記第2の噴分比率マップへと変化されることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射制御装置であって、
    前記第1の噴分比率マップを前記第2の噴分比率マップへと徐々に変化させた複数の中間噴分比率マップが設定され、前記所定時間が前記複数の中間噴分比率マップと同数に区分され、それら各区分時間に前記各噴分比率マップが変化順に割り当てられ、前記水温センサの冷却水温度検出値が前記第2閾値温度未満である状態から前記第2閾値温度以上になった時点から、前記各区分時間が順に経過するのに合わせて、前記第1の噴分比率マップが、経過中の前記区分時間に割り当てられた前記中間噴分比率マップに順に変更されて前記所定時間経過した時に前記第2の噴分比率マップに変更されることで、前記所定時間掛けて徐々に前記第1の噴分比率マップが前記第2の噴分比率マップへと変化されることを特徴とする燃料噴射制御装置。
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