JP4581837B2 - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
燃焼室壁の温度や内燃機関の冷却水温度は、内燃機関の運転状態に影響を及ぼすことが知られている。そして、該燃焼室温度や冷却水温度を求めることができれば、これらの値に基づいて内燃機関の運転制御を行うことができるようになるため、適正な運転状態を得ることができる。これにより、例えば内燃機関の暖機を速やかに完了させることができる。
そして、内燃機関の冷却水通路を2系統備え内燃機関の冷却水流量を低減させる機能を有する内燃機関において、シリンダヘッドの燃焼室壁温度を検出し、この検出された温度に基づいて内燃機関の運転制御を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。ここで、冷却水通路を2系統備えて冷却水流量を低減することにより、機関内部の実際の冷却水温度と水温センサにより検出される温度とに差を生じるため、水温センサにより冷却水温度を得ても内燃機関の運転状態を把握することが困難となる。従来技術によれば、燃焼室壁温度を直接検出することにより燃焼状態を把握し、この燃焼状態に基づいて機関制御を行っている。
実開平4−17143号公報 特開2001−32714号公報 特開平3−57859号公報 特開平2−223675号公報
しかし、燃焼室壁温は該燃焼室内で均一ではないため、温度を検出するセンサの取り付け位置により検出温度が変わってしまう。特に、冷却水を循環させるための電動ポンプを備えた内燃機関では、内燃機関の暖機を速やかに完了させるために冷却水の流通を停止させたり流量を少なくしたりすることがあり、その結果燃焼室壁の温度が部分的に上昇することもある。また、センサの出力値から他の箇所の壁温を推定することも考えられるが、内燃機関の運転状態によっては他の箇所の壁温の推定が困難な場合もある。
このようなことから、従来技術のように燃焼室壁温を一箇所で検出していると、他の箇所において温度が高くなりすぎてノックが発生したり若しくは内燃機関の耐久性が低下したりするおそれがある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の運転状態に影響を及ぼす箇所における燃焼室壁温を適正な値に維持することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の冷却装置は、以下の手段を採用した。すなわち、
内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記内燃機関の排気弁側の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出する排気弁側壁温推定手段と、
前記内燃機関の冷却水を循環させ且つ前記内燃機関の冷却能力を変更可能な冷却手段と

内燃機関の低負荷運転状態において、前記排気弁側壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第1所定値以下となるように前記冷却手段を制御する冷却制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、吸気弁側の燃焼室壁の温度が上昇すると、吸気温度の上昇によりノックが発生しやすくなる。すなわち、吸気弁側の燃焼室壁の温度はノックの発生と関係がある。一方、排気弁側の燃焼室壁は燃焼ガスが排出されるときの燃焼ガスからの熱伝達および排気ポートからの熱伝導により温度が上昇するため、燃焼室壁で一番温度が高い。そして、排気弁側の燃焼室壁温が高くなりすぎると熱による変形等が生じ、内燃機関の耐久性が低下するおそれがある。すなわち、排気弁側の燃焼室壁の温度は内燃機関の耐久性と関係がある。
なお、吸気弁側とは、燃焼室壁のうち排気弁よりも吸気弁に近い範囲をいう。また、排気弁側とは、燃焼室壁のうち吸気弁よりも排気弁に近い範囲をいう。
ここで、「低負荷運転状態」は、ノックが発生するおそれのない運転状態、若しくはノックが発生したとしても内燃機関が毀損するおそれのない運転状態としてもよい。
すなわち、内燃機関が低負荷で運転されている場合には、ノックの発生するおそれは小さい。しかし、冷却水流量が少ないと排気弁側の燃焼室壁が過熱するおそれがある。
そこで、排気弁側壁温推定手段は、排気弁側の壁温すなわち内燃機関の耐久性と関係のある温度を推定または検出する。そして、冷却水制御手段は、排気弁側壁温推定手段により推定または検出された温度が、第1所定値以下となるように冷却水の流量を調整する。この第1所定値は、内燃機関の耐久性の低下を抑制し得る値に設定する。
冷却手段は、例えば冷却水ポンプの吐出量の変更、またはラジエータで冷却される冷却水量の変更により内燃機関の冷却能力を変更する。そして、冷却水制御手段は、排気弁側壁温推定手段により推定または検出された温度が第1所定値を超えた場合に、例えば冷却水ポンプの吐出量を増加させて冷却水の流量を増加させることにより、内燃機関の冷却を促進させるようにしてもよい。
このようにして、内燃機関の耐久性を向上させることができる。また、内燃機関の耐久性を考慮して冷却水の流量を減少させることができるので、内燃機関の暖機を速やかに完了させることができ、以て燃費を向上させることができる。
また、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記内燃機関の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出する第1壁温推定手段と、
前記第1壁温推定手段と異なる前記内燃機関の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出する第2壁温推定手段と、
前記内燃機関の冷却水を循環させ且つ前記内燃機関の冷却能力を変更可能な冷却手段と、
前記内燃機関が第1の運転状態のときに前記第1壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第1所定値以下となるように冷却手段を制御する第1冷却制御手段と、
前記内燃機関が第1の運転状態と異なる第2の運転状態のときに前記第2壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第2所定値以下となるように冷却手段を制御する第2冷却制御手段と、
を備えたことを特徴としてもよい。
これは、燃焼室壁の複数の箇所において温度を検出し、内燃機関の運転状態に応じて何れかの箇所の温度を選択して、冷却手段を制御するものである。
本発明においては、前記第1運転状態とは、内燃機関の低負荷運転状態であり、前記第1壁温推定手段は、前記内燃機関の排気弁側の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出してもよい。
また、本発明においては、前記第2運転状態とは、内燃機関の高負荷運転状態であり、前記第2壁温推定手段は、前記内燃機関の吸気弁側の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出してもよい。
さらに、本発明においては、前記第1運転状態とは、内燃機関の低負荷運転状態であり、前記第1壁温推定手段は、前記内燃機関の排気弁側の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出し、前記第2冷却制御手段は、前記第1壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第1所定値以下となり、且つ前記第2壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第2所定値以下となるように冷却手段を制御してもよい。
ここで、「第1運転状態」は、ノックが発生するおそれのない運転状態若しくはノックが発生したとしても内燃機関が毀損するおそれのない運転状態としてもよい。また、「第2運転状態」は、ノックの発生するおそれのある運転領域としてもよい。
そこで、第1壁温推定手段は、排気弁側の壁温すなわち内燃機関の耐久性と関係のある温度を推定または検出する。そして、第1冷却水制御手段は、第1壁温推定手段により推定または検出された温度が、第1所定値以下となるように冷却水の流量を調整する。この第1所定値は、内燃機関の耐久性の低下を抑制し得る値に設定する。
また、内燃機関が高負荷で運転されている場合には、ノックが発生するおそれがある。また、冷却水流量が少ないと排気弁側の燃焼室壁が過熱するおそれがある。
そこで、第2壁温推定手段は、吸気弁側の壁温すなわちノックの発生と関係のある温度を推定または検出する。そして、第2冷却水制御手段は、第2壁温推定手段により推定または検出された温度が、第2所定値以下となるように冷却水の流量を調整する。この第2所定値は、ノックの発生を抑制し得る値に設定する。例えば、第2壁温推定手段により推定または検出された温度が第2所定値を超えた場合に、冷却水ポンプの吐出量を増加させて冷却水の流量を増加させ、内燃機関の冷却を促進させるようにしてもよい。また、第2壁温推定手段により推定または検出された温度が第2所定値以下となるように冷却水の流量を調整しているときに、排気弁側の壁温が第1所定値を超えるおそれがある。そのため、併せて第1壁温推定手段により推定または検出された温度も第1所定値を超えないようにしてもよい。
このようにして、ノックの発生を抑制しつつ内燃機関の耐久性を向上させることができる。また、内燃機関の耐久性およびノックの発生を考慮して冷却水の流量を減少させることができるので、内燃機関の暖機を速やかに完了させることができ、以て燃費を向上させることができる。
本発明に係る内燃機関の冷却装置は、内燃機関の運転状態に影響を及ぼす箇所における燃焼室壁温を適正な値に維持することができる。これにより、内燃機関の耐久性を向上させつつ燃費を向上させることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の冷却装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の冷却装置を適用する内燃機関1の概略構成を示す図である。
また、図2は、本実施例に係る内燃機関1の燃焼室を上面から見た図である。
内燃機関1は、4サイクル機関であり、シリンダヘッド2およびシリンダブロック3を備えて構成されている。
内燃機関1の内部には冷却水を循環させるためのウォータジャケット4が形成されている。また、内燃機関1には冷却水を循環させるための通路が接続されている。この冷却水を循環させるための通路は、ラジエータ5を循環する第1循環通路6、ヒータコア7を循環する第2循環通路8、バイパス通路9を循環する第3循環通路10を備えて構成されている。各循環通路の一部には、他の循環通路と共有されている箇所があり、例えばウォータジャケット4は全ての循環通路に含まれている。
第1循環通路6は、ラジエータ5、サーモスタット11、電動ポンプ12、ウォータジャケット4を備えて構成されている。サーモスタット11は、冷却水温度が高いときに第1循環通路6に冷却水を流し、冷却水温度が低いときに第3循環通路10に冷却水を流す。
第1循環通路6では、電動ポンプ12から吐出された冷却水が、ウォータジャケット4、ラジエータ5、サーモスタット11の順に流れる。
第2循環通路8は、ヒータコア7、電動ポンプ12、ウォータジャケット4を備えて構成されている。
第2循環通路8では、電動ポンプ12から吐出された冷却水が、ウォータジャケット4、ヒータコア7の順に流れる。
第3循環通路10は、バイパス通路9、サーモスタット11、電動ポンプ12、ウォータジャケット4を備えて構成されている。
第3循環通路10では、電動ポンプ12から吐出された冷却水が、ウォータジャケット4、バイパス通路9、サーモスタット11の順に流れる。
第1循環通路6および第2循環通路8の内燃機関1からの出口付近には、該第1循環通路6および第2循環通路8内の冷却水の温度に応じた信号を出力する冷却水温度センサ13が取り付けられている。
シリンダヘッド2には燃焼室21が形成されており、各燃焼室21には吸気弁22および排気弁23が夫々2本ずつ備えられている。そして、2本の吸気弁22の間には、吸気弁側の壁温を検出する吸気弁側壁温センサ24が取り付けられている。また、2本の排気弁23の間には、排気弁側の壁温を検出する排気弁側壁温センサ25が取り付けられている。
なお、吸気弁側壁温センサ24は、ノッキングの発生と最も相関のある箇所に取り付ければよいため、必ずしも2本の吸気弁22の間に取り付ける必要はない。また、排気弁側壁温センサ25は、燃焼室内で最も温度が高い箇所に取り付ければよいため、必ずしも2本の排気弁23の間に取り付ける必要はない。実験等により、吸気弁側壁温センサ24および排気弁側壁温センサ25の最適な取り付け位置を求めてもよい。さらに、ノッキングの発生と相関のある複数の個所、若しくは燃焼室内で温度の高くなる複数の個所に温度センサを取り付けてもよい。また、吸気弁側の壁温および排気弁側の壁温は、機関回転数および機関負荷から推定してもよい。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU14が併設されている。このECU14は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU14には、冷却水温度センサ13の他、アクセル開度すなわち機関負荷に応じた信号を出力するアクセル開度センサ15、内燃機関1の回転数に応じた信号を出力するクランクポジションセンサ16、内燃機関1の吸入空気量に応じた信号を出力するエアフローメータ17が電気配線を介して接続され、これらセンサの出力信号がECU14に入力されるようになっている。
一方、ECU14には、電動ポンプ12が電気配線を介して接続され、ECU14はこの電動ポンプ12を制御する。電動ポンプ12は、該電動ポンプ12へ供給する電力を調整することにより、冷却水の吐出量すなわち冷却水の流量を調整することができる。また、内燃機関1の運転中であっても、電動ポンプ12を停止することができる。
そして、内燃機関1の冷間始動時には、内燃機関1の始動後であっても電動ポンプ12を停止させることにより、ウォータジャケット4内の冷却水の温度を速やかに上昇させることができる。これにより、内燃機関1の暖機を速やかに行うことができ、燃費の向上および有害物質の排出の抑制を図ることができる。
また、内燃機関1の運転中において電動ポンプ12により冷却水の流量を調整することにより、燃焼室壁温を適正なものとすることができる。
しかし、例えば点火時期を変更することにより、吸気弁側の壁温および排気弁側の壁温が変化する。これにより、燃焼室壁に温度分布ができるため、燃焼室壁温を一箇所で検出しても他の箇所が同じ温度であるとは限らない。しかも吸気弁側壁温度と排気弁側壁温とに相関がなければ、一箇所で検出された壁温で他の箇所の壁温を推定することも困難である。そして、壁温が高くなりすぎると、ノッキングが発生したり、燃焼室壁が過熱して内燃機関1の耐久性が低下したりするおそれがある。
ここで、図3は、点火時期および壁温と吸気弁側壁温および排気弁側壁温との関係を示した図である。点火時期を遅角されると、燃焼温度が低下するため吸気弁側の壁温は低下する。一方、点火時期を遅角されると、燃焼ガスのエネルギのうち内燃機関の運動エネルギとならずに排出される分が増加するので、排気の温度は上昇する。これに伴い、排気ポートの温度も上昇する。そして、排気からの熱伝達や排気ポートからの熱伝導により排気弁側の壁温は上昇する。このように、点火時期を変更することにより、吸気弁側の壁温および排気弁側の壁温が変化する。
そして、本実施例においては、ノッキングが発生するおそれのない運転領域において、排気弁側壁温センサ25により検出される排気弁側の壁温が第1所定値以下となるように冷却水流量を調整する。第1所定値とは、内燃機関の耐久性を確保し得る壁温である。ま
た、ノッキングが発生するおそれのない運転領域とは、例えば内燃機関1の低負荷運転領域である。例えば、ECU14は、排気弁側壁温センサ25により検出される排気弁側の壁温が第1所定値よりも大きくなった場合には、冷却水流量を増加させる。
このように、ノッキングが発生するおそれのない運転領域では、排気弁側の壁温の過熱による内燃機関1の耐久性の低下を抑制し得る。
また、ノッキングが発生するおそれのある運転領域においては、吸気弁側壁温センサ24により検出される吸気弁側の壁温が第2所定値以下となるように冷却水流量を調整する。第2所定値とは、ノッキングの発生を抑制し得る壁温である。また、ノッキングが発生するおそれのある運転領域とは、例えば内燃機関1の高負荷運転領域である。そして、ノッキングが発生するおそれのある運転領域においては、併せて排気弁側壁温センサ25により検出される排気弁側の壁温が第1所定値以下となるように例えば点火時期を調整する。例えば、ECU14は、排気弁側壁温センサ25により検出される排気弁側の壁温が第1所定値よりも大きくなった場合、若しくは吸気弁側壁温センサ24により検出される吸気弁側の壁温が第2所定値よりも大きくなった場合には、冷却水流量を増加させる。
このように、ノッキングが発生するおそれのある運転領域では、吸気弁側の壁温の温度上昇によるノッキングの発生を抑制しつつ、排気弁側の壁温の過熱による内燃機関1の耐久性の低下を抑制し得る。
次に、本実施例による電動ポンプ12の流量制御について説明する。
図4は、本実施例による電動ポンプ12の流量制御のフローを示したフローチャートである。本処理は、所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、ノックが発生するおそれのある運転領域であるか否か判定される。これは、機関回転数(クランクポジションセンサ16の出力信号)および機関負荷(アクセル開度センサ15の出力信号)に基づいて判定される。機関回転数および機関負荷とノッキングが発生するおそれのある領域は予め実験等により求めてマップ化しておきECU14に記憶させておく。
ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS103へ進む。
ステップS102では、吸気弁側壁温Tc_inを検出する。吸気弁側壁温Tc_inは、吸気弁側壁温センサ24により検出される。
ステップS103では、排気弁側壁温Tc_exを検出する。排気弁側壁温Tc_exは、排気弁側壁温センサ25により検出される。
ステップS104では、吸気弁側壁温Tc_inと第2所定値との差、および排気弁側壁温Tc_exと第1所定値との差、のいずれか大きいほうの値に基づいて電動ポンプ12の流量制御を行う。すなわち、このいずれか大きいほうの値が0よりも大きい場合には冷却水流量を増量させ、0以下の場合には冷却水流量を現状維持若しくは減量させる。冷却水流量の変更は、電動ポンプ12へ供給する電力を調整することにより行う。
ステップS105では、排気弁側壁温Tc_exを検出する。排気弁側壁温Tc_exは、排気弁側壁温センサ25により検出される。
ステップS106では、排気弁側壁温Tc_exと第1所定値との差に基づいて電動ポンプ12の流量制御を行う。すなわち、排気弁側壁温Tc_exと第1所定値との差が0よりも大きい場合には冷却水流量を増量させる。また、排気弁側壁温Tc_exと第1所定値との差が0以下の場合には冷却水流量を現状維持若しくは減量させる。冷却水流量の変更は、電動ポンプ12へ供給する電力を調整することにより行う。
このようして、ノッキングの発生を抑制および内燃機関1の耐久性の向上を図ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、ノッキングが発生するおそれのある運転領域においては、吸気弁側壁温および排気弁側壁温に基づいて冷却水流量を調整する。これにより、吸気弁側壁温をノッキングが発生するおそれのある温度よりも低く保つことができるので、ノッキングの発生を抑制することができる。併せて、排気弁側壁温を内燃機関1の耐久性が低下するおそれのある温度よりも低く保つことができるので、内燃機関1の耐久性を向上させることができる。
一方、ノッキングが発生するおそれのない運転領域においては、排気弁側壁温に基づいて冷却水流量を調整する。これにより、排気弁側壁温を内燃機関1の耐久性が低下するおそれのある温度よりも低く保つことができるので、内燃機関1の耐久性を向上させることができる。
そして、ノッキングの発生を抑制させ、および内燃機関1の耐久性を向上させつつ、電動ポンプ12により内燃機関の暖機を速やかに完了させることができるので、燃費の向上を図ることができる。
なお、吸気弁側壁温センサ24および排気弁側壁温センサ25は、内燃機関1の運転状態に影響を及ぼす箇所であればどこに取り付けてもよく、必要に応じてその箇所の温度を用いて冷却水を制御すればよい。また、本実施例においては電動ポンプ12を用いて冷却水流量を制御しているが、これに代えて、ラジエータ5を迂回する冷却水通路等を備え、冷却水の流路をこの冷却水通路またはラジエータ5へ切り替えることにより冷却水の温度を調整して、内燃機関1の冷却能力を変更してもよい。この場合、電動ポンプ12に代えて冷却水の吐出量が一定の冷却水ポンプを用いることができる。
実施例に係る内燃機関の冷却装置を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 実施例に係る内燃機関の燃焼室を上面から見た図である。 点火時期および壁温と吸気弁側壁温および排気弁側壁温との関係を示した図である。 実施例による電動ポンプの流量制御のフローを示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ウォータジャケット
5 ラジエータ
6 第1循環通路
7 ヒータコア
8 第2循環通路
9 バイパス通路
10 第3循環通路
11 サーモスタット
12 電動ポンプ
13 冷却水温度センサ
14 ECU
15 アクセル開度センサ
16 クランクポジションセンサ
17 エアフローメータ
21 燃焼室
22 吸気弁
23 排気弁
24 吸気弁側壁温センサ
25 排気弁側壁温センサ

Claims (3)

  1. 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記内燃機関の排気弁側の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出する第1壁温推定手段と、
    記内燃機関の吸気弁側の燃焼室壁の温度を推定若しくは検出する第2壁温推定手段と、
    前記内燃機関の冷却水を循環させ且つ前記内燃機関の冷却能力を変更可能な冷却手段と、
    前記内燃機関が低負荷運転状態のときに前記第1壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第1所定値以下となるように冷却手段を制御する第1冷却制御手段と、
    前記内燃機関が高負荷運転状態のときに前記第2壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第2所定値以下となるように冷却手段を制御する第2冷却制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 記第2冷却制御手段は、前記第1壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第1所定値以下となり、且つ前記第2壁温推定手段により推定若しくは検出される温度が第2所定値以下となるように冷却手段を制御することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 前記内燃機関が高負荷運転状態のときに、前記第1壁温推定手段により推定若しくは検出される温度と前記第1所定値との温度差、および、前記第2壁温推定手段により推定若しくは検出される温度と前記第2所定値との温度差を検出し、前記温度差のうちいずれか大きいほうの値に基づいて前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
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