JP7030587B2 - 内燃機関及び内燃機関の制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献1の装置では、ガス燃料のメタン価を算出し、算出されたガス燃料のメタン価に応じて給気圧又は給気温を補正するように給気調整部を制御している。
上記特許文献1の装置では、主室の壁部の温度と主室内のガス温度との温度差については考慮されておらず、サイクル間における燃焼変動が発生してしまう可能性がある。
なお、このような問題は、副室式のガスエンジンのみではなく、ガスエンジン全般において生じ得る問題である。
本発明の一態様に係る内燃機関は、壁部によって区画され、内部に予混合気が供給される燃焼室と、前記燃焼室内の前記予混合気を燃焼させるための点火を行う点火部と、流通する冷却水によって前記壁部を冷却する冷却部と、前記壁部の温度を計測する壁部温度計測部と、前記燃焼室内の前記予混合気の温度を導出する予混合気温度導出部と、前記壁部温度計測部が計測した前記壁部の温度と、前記予混合気温度導出部が導出した前記燃焼室内の前記予混合気の温度との温度差を算出する算出部と、前記算出部によって算出された温度差に基づいて、該温度差が所定の値となるように、前記冷却部を流通する前記冷却水の流量を調整する冷却水流量制御部と、を備えている。
なお、所定の値をゼロもしくは、小さな値とした場合には、壁部の温度と予混合気の温度との温度差を低減することができるので、燃焼室内における温度差に起因する予混合気の対流を抑制することができる。
前記点火タイミング導出部が導出した点火タイミングで点火するように前記点火部を制御する点火タイミング制御部と、を備えていてもよい。
上記構成では、燃焼室の壁部の温度と燃焼室内の予混合気の温度との温度差に基づいて、点火タイミングを決定している。これにより、燃焼変動の程度に応じて、点火のタイミングを決定することができる。したがって、燃焼室内の圧力を、設定されている最高圧力を超えない範囲において、所望の圧力とすることができるので、燃焼効率を向上させることができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1を用いて説明する。本実施形態では、本発明に係る内燃機関を副室式のガスエンジン1に適用した例について説明する。
ガスエンジン1は、メイン燃焼室である主室(燃焼室)2と、副室3とを備えている。ガスエンジン1は、副室3において点火プラグ(点火部)4により予混合気を着火して副室内部の予混合気を火炎伝播にて燃焼させる。副室内予混合気の燃焼により生じた主室と副室の圧力差により、トーチ火炎が主室2に向かって噴出する。このトーチ火炎により主室2にある希薄予混合気を燃焼するようになっている。なお、ガスエンジン1は、一例として、発電機に連結されて発電に用いられる。
また、給気管10には、給気管10内を流通する予混合気の流量を計測する流量計測器13が設けられている。給気管10から主室2に供給される予混合気の量は、給気管10に設けられた給気弁(図示省略)によって調整される。
制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
具体的には、例えば、シリンダ5の温度が主室2内の予混合気の温度よりも高い場合であって、予混合気の温度に所定の値を足した温度がシリンダ5の温度よりも低い場合には、冷却水ポンプの回転数を上げる制御を行い、冷却水流路を流通する冷却水の流量を増大させる。これにより、シリンダ5の温度が低下し、温度差が所定の温度に近づく。また、例えば、シリンダ5の温度が主室2内の予混合気の温度よりも低い場合であって、予混合気の温度から所定の値を引いた温度がシリンダ5の温度よりも高い場合には、冷却水ポンプの回転数を下げる制御を行い、冷却水流路の流通する冷却水の流量を低減させる。これにより、シリンダ5の温度が上昇し、温度差が所定の温度に近づく。
記憶部24は、壁部と燃焼室内の予混合気との温度差と燃焼変動の程度(Pmax-COV)との対応関係を定めた第1マップを記憶している。また、記憶部24は、燃焼変動の程度と、点火プラグ4が点火を行う点火タイミングとの対応関係を定めた第2マップを記憶している。第2マップは、所定の燃焼変動の程度の場合に、どの程度進角できるか(換言すれば、どの程度点火タイミングを早めることができるか)を定めている。なお、第1マップと第2マップとを合わせた一つのマップとして、記憶部24が記憶していてもよい。
記憶部24は記憶しているマップを点火タイミング導出部25に送信する。
まず、制御装置20は、給気ガス温度計測部12から給気管10内の予混合気の温度を取得し、給気ガス温度を算出する(S1)。次に、制御装置20は、流量計測器13から給気管10内の予混合気の流量を取得し、給気ガス量を算出する(S2)。次に、制御装置20は、既燃ガス温度計測部14から排気管11内の既燃ガスの温度を取得し、残留ガス温度を算出する(S3)。次に、制御装置20は、主室2内に残留する既燃ガス量を掃気効率により算出することで取得する(S4)。
本実施形態では、シリンダ5の温度と主室2内の予混合気の温度との温度差が所定の値となるように冷却水流路を流通する冷却水の流量を調整している。これにより、シリンダ5の温度と予混合気の温度との温度差が所望の値となるので、温度差に起因する予混合気の対流を安定させ、所望の対流とすることができる。
対流が安定しないと、主室2における予混合気の対流の影響が副室3内まで及び、点火プラグ4周辺のガスの流動がサイクル毎に変化してしまう可能性がある。本実施形態では、上述のように、温度差を所望の値(すなわち一定)とすることで、予混合気の対流を安定させることができるので、副室3内の点火プラグ4周辺のガス流動のサイクル毎における変動が抑制される。換言すれば、ガスエンジン1のサイクル間における点火プラグ4周辺のガスの流動の変動が抑制される。これにより、点火プラグ4周辺の当量比の変動も抑制される。したがって、各サイクルの燃焼が安定化され、サイクル間における燃焼変動を抑制することができる。
なお、制御装置20は、図5に示すように、上述の処理に加えて、点火タイミングを導出する処理等を行ってもよい。すなわち、制御装置20は、S1~S8の処理を行った後に、処理を終了させずに、以下の処理を行ってもよい。
詳細には、図5に示すように、S8で冷却水流路を流通する冷却水の流量を調整する処理を行った後に、制御装置20は、記憶部24から第1マップ及び第2マップを取得する(S9)。次に、制御装置20は、S10に進み、S7で算出した温度差から、S9で取得した第1マップ及び第2マップに基づいて、点火タイミング導出部25によって点火タイミングを導出する(点火タイミング導出工程)。次に、制御装置20は、S11に進み、点火タイミング制御部26によって、S10で導出した点火タイミングで、副室3内の予混合気に点火を行う(点火工程)。点火を行うと、本処理は終了する。
上述のように、シリンダ5と主室2内の予混合気との温度差に応じて、主室2内の燃焼変動の程度が変化する。予混合気供給量等の条件に変化がない場合には、燃焼室内の圧力変化は、燃焼変動の程度及び点火のタイミングに基づいて変化する。また、内燃機関では、許容可能な燃焼室内の最高圧力が設定されているので、常時最高圧力を超えないようにされる。
本実施形態では、壁部と燃焼室内の予混合気との温度差と燃焼変動の程度(Pmax-COV)との対応関係を定めた第1マップ及び、所定の燃焼変動の程度の場合に、どの程度進角できるか(換言すれば、どの程度点火タイミングを早めることができるか)を定めている第2マップに基づいて、点火タイミングを決定している。したがって、主室2内の圧力を、設定されている最高圧力を超えない範囲において、所望の圧力とすることができるので、燃焼効率を向上させることができる。
例えば、上記各実施形態では、本発明を副室式のガスエンジンに適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。予混合気を燃焼させる内燃機関であればよく、例えば、副室を有さないエンジンに適用してもよい。
また、上記各実施形態では、副室式のガスエンジンを発電用の内燃機関に適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両等の船舶以外の機器に搭載されてもよく、また、発電用以外の用途に用いられてもよい。
2 主室(燃焼室)
3 副室
4 点火プラグ(点火部)
5 シリンダ(壁部)
6 ピストン
7 冷却水供給ポンプ
8 冷却水供給路
9 冷却水排出路
10 給気管
11 排気管
12 給気ガス温度計測部
13 流量計測器
14 既燃ガス温度計測部
15 熱電対
16 副室構成部材
17 予混合気供給管
18 噴孔
20 制御装置
21 温度導出部(予混合気温度導出部)
22 算出部
23 流量制御部(冷却水流量制御部)
24 記憶部
25 点火タイミング導出部
26 点火タイミング制御部
Claims (4)
- 壁部によって区画され、内部に予混合気が供給される燃焼室と、
前記燃焼室内の前記予混合気を燃焼させるための点火を行う点火部と、
流通する冷却水によって前記壁部を冷却する冷却部と、
前記壁部の温度を計測する壁部温度計測部と、
前記燃焼室内の前記予混合気の温度を導出する予混合気温度導出部と、
前記壁部温度計測部が計測した前記壁部の温度と、前記予混合気温度導出部が導出した前記燃焼室内の前記予混合気の温度との温度差を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された温度差に基づいて、該温度差が所定の値となるように、前記冷却部を流通する前記冷却水の流量を調整する冷却水流量制御部と、を備えた内燃機関。 - 前記壁部と前記燃焼室内の前記予混合気の温度との温度差と、前記点火部が点火を行う点火タイミングと、の関係に基づいて、前記算出部によって算出された温度差から点火タイミングを導出する点火タイミング導出部と、
前記点火タイミング導出部が導出した点火タイミングで点火するように前記点火部を制御する点火タイミング制御部と、を備えた請求項1に記載の内燃機関。 - 燃焼室を区画する壁部の温度を計測する壁部温度計測工程と、
前記燃焼室内の予混合気の温度を導出する予混合気温度導出工程と、
前記壁部温度計測工程で計測した前記壁部の温度と、前記予混合気温度導出工程で導出した前記予混合気の温度との温度差を算出する温度差算出工程と、
前記温度差算出工程で算出された温度差に基づいて、該温度差が所定の値となるように、前記壁部を冷却する冷却水の流量を調整する冷却水調整工程と、を備えた内燃機関の制御方法。 - 前記壁部と前記燃焼室内の予混合気の温度との温度差と、点火部が点火を行う点火タイミングと、の関係に基づいて、前記温度差算出工程で算出された温度差から点火タイミングを導出する点火タイミング導出工程と、
前記点火タイミング導出工程で導出された点火タイミングで、前記燃焼室内の前記予混合気を燃焼させるための点火を行う点火工程と、を備えた請求項3に記載の内燃機関の制御方法。
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