JP6222161B2 - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

内燃機関の冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6222161B2
JP6222161B2 JP2015085080A JP2015085080A JP6222161B2 JP 6222161 B2 JP6222161 B2 JP 6222161B2 JP 2015085080 A JP2015085080 A JP 2015085080A JP 2015085080 A JP2015085080 A JP 2015085080A JP 6222161 B2 JP6222161 B2 JP 6222161B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
cooling water
water
low
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015085080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016205178A (ja
Inventor
大志 高橋
大志 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2015085080A priority Critical patent/JP6222161B2/ja
Priority to DE102016102783.9A priority patent/DE102016102783A1/de
Priority to US15/053,068 priority patent/US20160305309A1/en
Publication of JP2016205178A publication Critical patent/JP2016205178A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6222161B2 publication Critical patent/JP6222161B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P7/00Controlling of coolant flow
    • F01P7/14Controlling of coolant flow the coolant being liquid
    • F01P7/16Controlling of coolant flow the coolant being liquid by thermostatic control
    • F01P7/165Controlling of coolant flow the coolant being liquid by thermostatic control characterised by systems with two or more loops
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F1/14Cylinders with means for directing, guiding or distributing liquid stream
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P11/00Component parts, details, or accessories not provided for in, or of interest apart from, groups F01P1/00 - F01P9/00
    • F01P11/14Indicating devices; Other safety devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P3/00Liquid cooling
    • F01P3/02Arrangements for cooling cylinders or cylinder heads
    • F01P2003/027Cooling cylinders and cylinder heads in parallel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P5/00Pumping cooling-air or liquid coolants
    • F01P5/10Pumping liquid coolant; Arrangements of coolant pumps
    • F01P5/12Pump-driving arrangements
    • F01P2005/125Driving auxiliary pumps electrically
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P2025/00Measuring
    • F01P2025/08Temperature
    • F01P2025/13Ambient temperature
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P2025/00Measuring
    • F01P2025/08Temperature
    • F01P2025/30Engine incoming fluid temperature

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
内燃機関には、シリンダヘッドやシリンダブロックを適温に保つための水冷の冷却装置が設けられている。冷却装置は、シリンダヘッドやシリンダブロックの内部に形成された冷却水流路とラジエータとの間で冷却水を循環させる冷却水循環システムを備えている。
特許文献1には、このような冷却水循環システムを備えた冷却装置において、耐ノッキング性能を低下させることなくフリクションロスを低減するための技術が開示されている。この技術では、より詳しくは、吸気温度が比較的低いときは目標冷却水水温が比較的高温度に設定され、吸気温度が比較的高いときは目標冷却水水温が比較的低温度に設定される。これにより、吸気温度が比較的低いときのフリクションロスを低減するとともに、吸気温度が比較的高いときの耐ノッキング性能の低下を抑制することとしている。
特開2006−112344号公報
ところで、内燃機関の冷却装置には、温度の異なる2系統の冷却水循環システムを備えたものも存在する。このような冷却装置では、冷却水の水温を2系統の冷却水循環システムの間で別々に調整することができ、低温系冷却水循環システムを循環する冷却水の水温が例えば40℃程度の低温に設定されるものもある。このような冷却装置では、環境条件によっては外気温度が低温の冷却水の目標水温よりも高くなるおそれがある。この場合に外気温度が低温冷却水の目標水温よりも低いことを前提とした制御が行われると、低温冷却水の水温を高温側から目標水温まで近づけることができないにもかかわらずラジエータに低温冷却水が導入されてしまい、不要な受熱による意図せぬ水温の上昇やウォータポンプの無駄な駆動等が生じてしまうおそれがある。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、温度の異なる2系統の冷却水循環システムを備えた内燃機関において、低温系冷却水循環システムのラジエータからの不要な受熱による水温の上昇や電力の消費を抑制することのできる内燃機関の冷却装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、冷却水の温度が異なる2系統の冷却水循環システムのうちの1つであって、内燃機関に形成された低温冷却水流路を含み、循環回路を介して前記低温冷却水流路に低温冷却水を循環させる低温系冷却水循環システムと、前記2系統の冷却水循環システムの内の1つであって、前記内燃機関に形成された高温冷却水流路を含み、前記高温冷却水流路に高温冷却水を循環させる高温系冷却水循環システムと、前記低温系冷却水循環システムの運転を制御する制御装置と、を備える内燃機関の冷却装置において、
前記低温系冷却水循環システムは、
外気温度を検出する外気温度センサと、
前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水と外気との間で熱交換を行うラジエータと、
前記ラジエータへの低温冷却水の導入量を調整する調整装置と、を含んで構成され、
前記制御装置は、
低温冷却水の水温が目標水温に近づくように前記調整装置を調整し、
前記外気温度が前記目標水温よりも高い場合に、前記目標水温を前記外気温度以上の値に補正するように構成されていることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記制御装置は、前記外気温度が前記目標水温よりも高い場合に、前記目標水温と前記外気温度との差分値を前記目標水温に加算する補正を行うように構成されていることを特徴としている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記調整装置は、
前記循環回路から前記ラジエータをバイパスするバイパス通路と、
前記バイパス通路へ流れる冷却水の流量と前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量との割合を調整する流量調整装置と、を含んで構成され、
前記制御装置は、低温冷却水の水温が前記目標水温以下の場合に、低温冷却水の水温が前記目標水温よりも高い場合に比して前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量との割合を減少させるように前記流量調整装置を調整するように構成されていることを特徴としている。
第4の発明は、第3の発明において、
前記調整装置は、前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水を循環させる電動ウォータポンプをさらに含んで構成され、
前記制御装置は、前記外気温度が前記目標水温よりも大きい場合に、前記電動ウォータポンプの駆動を制限するように構成されていることを特徴としている。
第5の発明は、第1又は第2の発明において、
前記調整装置は、前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水を循環させる電動ウォータポンプを含んで構成され、
前記制御装置は、低温冷却水の水温が前記目標水温以下の場合に、低温冷却水の水温が前記目標水温よりも高い場合に比して前記電動ウォータポンプの送水量を減少させるように構成されていることを特徴としている。
第6の発明は、第1乃至第5の何れか1つの発明において、
前記低温冷却水流路は、前記内燃機関のシリンダヘッドに形成された吸気ポートの周囲に形成された流路であることを特徴としている。
第7の発明は、上記の目的を達成するため、冷却水の温度が異なる2系統の冷却水循環システムのうちの1つであって、内燃機関に形成された低温冷却水流路を含み、循環回路を介して前記低温冷却水流路に低温冷却水を循環させる低温系冷却水循環システムと、前記2系統の冷却水循環システムの内の1つであって、前記内燃機関に形成された高温冷却水流路を含み、前記高温冷却水流路に高温冷却水を循環させる高温系冷却水循環システムと、前記低温系冷却水循環システムの運転を制御する制御装置と、を備える内燃機関の冷却装置において、
前記低温系冷却水循環システムは、
外気温度を検出する外気温度センサと、
前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水と外気との間で熱交換を行うラジエータと、
前記ラジエータへの低温冷却水の導入量を調整する調整装置と、を含んで構成され、
前記調整装置は、
前記循環回路から前記ラジエータをバイパスするバイパス通路と、
前記バイパス通路へ流れる冷却水の流量と前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量との割合を調整する流量調整装置と、を含んで構成され、
前記制御装置は、前記低温冷却水の水温が前記外気温度以下の場合に、前記流量調整装置を調整して前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量の割合を減らすように構成されていることを特徴としている。
第8の発明は、第7の発明において、
前記調整装置は、
前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水を循環させる電動ウォータポンプを含んで構成され、
前記制御装置は、前記低温冷却水の水温が前記外気温度以下の場合に、前記電動ウォータポンプによる送水量を減量するように構成されていることを特徴としている。
第9の発明は、第1乃至第8の何れか1つの発明において、
前記低温冷却水流路は、前記内燃機関のシリンダヘッドに形成された吸気ポートの周囲に形成された流路であることを特徴としている。
第1の発明によれば、外気温度が目標水温よりも高い場合に、目標水温が外気温度以上の値に補正される。外気温度が低温冷却水の目標水温よりも高い場合には、低温冷却水の水温を高温側から目標水温まで低下させることができない。このため、本発明によれば、外気温度が目標水温より大きい場合に、低温冷却水の水温を目標水温まで近づけることができないにもかかわらずラジエータに低温冷却水が導入されてしまうことを抑制することができるので、不要な受熱による意図せぬ水温の上昇や調整装置による無駄な電力消費を有効に抑制することができる。
第2の発明によれば、外気温度が目標水温よりも大きい場合に、目標水温が外気温度の値に補正されるので、補正量を最小限に留めて低温冷却水の温度上昇を抑制することができる。
第3の発明によれば、低温冷却水の水温が外気温度よりも低い場合にラジエータへ流れる低温冷却水の流量の割合が減少されるので、ラジエータからの不要な受熱を抑制することができる。
第4の発明によれば、低温冷却水の水温が外気温度よりも低い場合に、電動ウォータポンプの駆動が制限される。低温冷却水の水温を目標水温まで冷却することができない状況では、電動ウォータポンプが駆動されても低温冷却水の水温の冷却には寄与しない。このため、本発明によれば、電動ウォータポンプが無駄に駆動されることを抑制して燃費の悪化を抑制することができる。
第5の発明によれば、低温冷却水の水温が外気温度よりも低い場合に電動ウォータポンプによる送水量が減少されるので、ラジエータからの不要な受熱を抑制することができるとともに燃費の悪化を抑制することができる。
第6の発明によれば、吸気ポートの周囲に形成された低温冷却水流路を流れる低温冷却水がラジエータから受熱することを抑制することができるので、耐ノッキング性能又は耐プレイグニッション性能が低下することを抑制することができる。
第7の発明によれば、低温冷却水の水温をラジエータによって冷却することができない場合に、流量調整装置を調整してラジエータへ流れる低温冷却水の流量の割合が減らされる。このため、本発明によれば、ラジエータからの不要な受熱を抑制することができる。
第8の発明によれば、低温冷却水の水温をラジエータによって冷却することができない場合に電動ウォータポンプによる送水量が減量される。このため、本発明によれば、ラジエータからの不要な受熱を抑制することができるとともに、電動ウォータポンプの無駄な駆動を抑制して燃費悪化を防止することができる。
第9の発明によれば、吸気ポートの周囲に形成された低温冷却水流路を流れる低温冷却水がラジエータから受熱することを抑制することができるので、耐ノッキング性能又は耐プレイグニッション性能が低下することを抑制することができる。
実施の形態の冷却装置の構成を示す図である。 実施の形態1で実行されるLT流量制御の制御フローを示すフローチャートである。 制御装置メモリに記憶されたLT目標水温のマップを示す図である。 実施の形態1の冷却装置において、外気温度が目標LT水温を超えた場合の各種状態量の変化の一例を示すタイムチャートである。 実施の形態1で実行される補正制御の制御フローを示すフローチャートである。 外気温度に対する補正量の変化を示す図である。 外気温度に対する補正量の変化の変形例を示す図である。 実施の形態2で実行されるLT流量制御の制御フローを示すフローチャートである。 制御装置メモリに記憶された電動ウォータポンプの駆動デューティのマップを示す図である。 実施の形態の冷却装置の構成の変形例を示す図である。 実施の形態1で実行される制御装置よるバイパス制御の制御フローを示すフローチャートである。 外気温度とLT水温との温度差に対する三方弁の開度の関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。
[実施の形態1の構成]
本実施の形態の内燃機関は冷却水によって冷却される水冷式エンジン(以下、単にエンジンという)である。エンジンを冷却するための冷却水は、エンジンとラジエータとの間を冷却水循環システムによって循環させられる。冷却水の供給は、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドの両方に対して行われる。
図1は、本実施の形態の冷却装置の構成を示す図である。本実施の形態の冷却装置は、エンジン2に冷却水を供給する冷却水循環システム10,30を2系統備える。冷却水の供給は、エンジン2のシリンダブロック6とシリンダヘッド4の両方に対して行われる。2系統の冷却水循環システム10,30はともに独立した閉ループであり、循環する冷却水の温度を異ならせることができる。以下、相対的に低温の冷却水(以下、LT冷却水)が循環する冷却水循環システム10をLT冷却水循環システムと称し、相対的に高温の冷却水(以下、HT冷却水)が循環する冷却水循環システム30をHT冷却水循環システムと称する。なお、LTはLow Temperatureの略であり、HTはHigh Temperatureの略である。
LT冷却水循環システム10は、シリンダヘッド4の内部に形成されたヘッド内LT冷却水流路12と、シリンダブロック6の内部に形成されたブロック内LT冷却水流路14とを含む。ヘッド内LT冷却水流路12は吸気ポート近傍に設けられ、ブロック内LT冷却水流路14はシリンダ上部の特に吸気流があたりやすい部分を囲むように設けられている。吸気ポートや吸気バルブの温度、そして、シリンダ上部の壁面温度はノッキングやプレイグニッションに対する感度が高い。よって、これらをヘッド内LT冷却水流路12やブロック内LT冷却水流路14によって重点的に冷却することにより、高負荷域でのノッキングやプレイグニッションの発生を効果的に抑えることができる。なお、ヘッド内LT冷却水流路12とブロック内LT冷却水流路14とは、シリンダヘッド4とシリンダブロック6との合わせ面に形成された開口を介して接続されている。
シリンダヘッド4にはヘッド内LT冷却水流路12に連通する冷却水入口と冷却水出口が形成されている。シリンダヘッド4の冷却水入口は冷却水導入管16によってLTラジエータ20の冷却水出口に接続され、シリンダヘッド4の冷却水出口は冷却水排出管18によってLTラジエータ20の冷却水入口に接続されている。冷却水導入管16と冷却水排出管18とは、LTラジエータ20をバイパスするバイパス管22によって接続されている。バイパス管22が冷却水排出管18から分岐する分岐部には、三方弁24が設けられている。冷却水導入管16におけるバイパス管22の合流部の下流には、冷却水を循環させるための電動ウォータポンプ26が設けられている。電動ウォータポンプ26の送水量は、モータの出力を調整することによって任意に変更することができる。冷却水排出管18における三方弁24の上流には、エンジン2内を通過した冷却水の温度(以下、LT水温”ethwL”)を計測するための温度センサ28が取り付けられている。
HT冷却水循環システム30は、シリンダブロック6の内部に形成されたブロック内HT冷却水流路34を含む。前述のブロック内LT冷却水流路14が局所的に設けられたものであるのに対し、ブロック内HT冷却水流路34はシリンダの周囲を囲むウォータジャケットの主要部を構成している。
シリンダブロック6にはブロック内HT冷却水流路34に連通する冷却水入口と冷却水出口が形成されている。シリンダブロック6の冷却水入口は冷却水導入管36によってHTラジエータ40の冷却水出口に接続され、シリンダヘッド4の冷却水出口は冷却水排出管38によってHTラジエータ40の冷却水入口に接続されている。冷却水導入管36と冷却水排出管38とは、HTラジエータ40をバイパスするバイパス管42によって接続されている。バイパス管42が冷却水導入管36に合流する合流部には、サーモスタット44が設けられている。冷却水導入管36におけるサーモスタット44の下流には、冷却水を循環させるための機械式のウォータポンプ46が設けられている。ウォータポンプ46はエンジン2のクランクシャフトにベルトを介して連結されている。冷却水排出管38におけるバイパス管42の分岐部の上流には、エンジン2内を通過した冷却水の温度(以下、HT水温“ethwH”)を計測するための温度センサ48が取り付けられている。
上述のように、HT冷却水循環システム30では、ウォータポンプ46はエンジン2により駆動されるため、冷却水はエンジン2の運転中は常に循環する。HT冷却水循環システム30を循環する冷却水の水温は、サーモスタット44によって自動的に調整される。一方、LT冷却水循環システム10では、電動ウォータポンプ26が用いられるため、エンジン2の運転に関係なく冷却水を循環させたり停止させたりすることができる。また、LT冷却水循環システム10では、電動ウォータポンプ26に与える駆動デューティによって循環する冷却水の流量を制御することができる。また、LT冷却水循環システム10を循環する冷却水の水温は、三方弁24或いは電動ウォータポンプ26の操作によって能動的に調整することができる。
LT冷却水循環システム10の三方弁24と電動ウォータポンプ26の操作は、制御装置100により行われる。制御装置100は、冷却装置の制御装置であると同時にエンジン2の運転を制御する制御装置でもある。制御装置100は少なくとも入出力インターフェースとメモリと演算処理装置(CPU)とを含むECU(Electronic Control Unit)を主体として構成されている。入出力インターフェースは、エンジン2もしくはこれを搭載する車両に取り付けられた各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、エンジン2が備える各種アクチュエータに対して操作信号を出力するために設けられている。制御装置100が信号を取り込むセンサには、上述した温度センサ28,48に加え、外気温度を計測するための温度センサ50等の各種センサが含まれる。制御装置100が操作信号を出すアクチュエータには、上述した三方弁24,サーモスタット44、電動ウォータポンプ26に加え、エンジン2の運転を制御するための各種アクチュエータが含まれる。メモリには、エンジン2を制御するための各種の制御プログラムおよびマップ等が記憶されている。CPUは、制御プログラム等をメモリから読み出して実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて各種アクチュエータの操作信号を生成する。制御装置100は、電動ウォータポンプ26を操作してLT冷却水の流量(以下、LT流量という)を調整する調整装置として機能する。また、制御装置100は、三方弁24を操作してLTラジエータ20をバイパスする冷却水の割合を制御することによって、ヘッド内LT冷却水流路12やブロック内LT冷却水流路14を流れる冷却水の水温及び流量を調整する調整装置として機能する。
[実施の形態1の動作]
先ず、実施の形態1の冷却装置の基本制御であるLT流量制御について説明する。制御装置100は、シリンダヘッド4とシリンダブロック6のそれぞれの要部を適温に冷却するためにLT流量を制御する。図2は、制御装置100によるLT流量制御の制御フローを示すフローチャートである。制御装置100は、このようなフローで表されるルーチンをECUのクロック数に対応する所定の制御周期で繰り返し実行する。
制御装置100は、先ず、ヘッド内LT冷却水流路12やブロック内LT冷却水流路14を流れる冷却水の目標温度(以下、目標LT水温“ethwL_ref”という)を算出する(ステップS2)。制御装置100は、ノッキングやプレイグニッションを抑制するために有効な冷却水温度を目標LT水温として決定する。図3は、制御装置100のメモリに記憶された目標LT水温のマップを示す図である。この図に示すマップのように、目標LT水温はエンジン回転速度及びエンジン負荷で特定されるエンジン2の運転状態に関連付けられている。このマップに示す例では、ノッキングやプレイグニッションが発生し易い低回転速度高負荷の領域が、低水温制御領域として目標LT水温40℃に関連付けられ、それ以外の領域が高水温制御領域として目標LT水温90℃に関連付けられている。
次に、制御装置100は、温度センサ28によって計測されたLT水温“ethwL”を読み込む(ステップS4)。次に、制御装置は、電動ウォータポンプ26の駆動デューティを決定する(ステップS6)。ここでは、先ず、ステップS2で決定された目標LT水温からLT流量の要求値である要求LT流量を決定する。制御装置100のメモリに記憶されたマップにおいて、LT要求流量はエンジン回転速度及びエンジン負荷で特定されるエンジン2の運転状態に関連付けられている。そして、制御装置100は、決定された要求LT流量から電動ウォータポンプ26の駆動デューティを決定する。
次に、制御装置100は、三方弁24の開度を決定する(ステップS8)。ここでは、制御装置100は、ステップS4で読み込まれたLT水温“ethwL”がステップS2で決定された目標LT水温“ethwL_ref”を超えている場合に、冷却水の全量がLTラジエータ20に流れるように三方弁24の開度を決定する。また、制御装置100は、LT水温“ethwL”が目標LT水温“ethwL_ref”以下である場合に、冷却水の全量がLTラジエータ20をバイパスするように三方弁24の開度を決定する。
最後に、制御装置100は、ステップS8で決定された開度によって三方弁24を操作するとともに、ステップS6で決定された駆動デューティによって電動ウォータポンプ26を操作し、ヘッド内LT冷却水流路12及びブロック内LT冷却水流路14への通水を実施する(ステップS10)。これにより、LT流量が変化し、シリンダヘッド4とシリンダブロック6のそれぞれの要部は適温に冷却される。
このように、上述したLT流量制御によれば、LT冷却水の水温を目標LT水温に近づけることができる。なお、上述したLT流量制御では、LT水温“ethwL”が目標LT水温“ethwL_ref”を超えているか否かによってLT冷却水の流通先が完全に切り替わるように三方弁24の開度を決定した。しかしながら、三方弁24の開度の決定方法はこれに限られず、LT水温“ethwL”が目標LT水温“ethwL_ref”以下である場合に、開度LT水温“ethwL”が目標LT水温“ethwL_ref”を超えている場合に比してLTラジエータ20へ流れるLT冷却水の流量が減少するように三方弁24の開度を決定すればよい。
次に、実施の形態1の冷却装置の特徴的な制御である目標LT水温の補正制御について説明する。上述したとおり、制御装置100は、ノッキングやプレイグニッションを抑制するために、目標LT水温を比較的低温の値(例えば40℃)に設定することがある。また、高温環境下(例えば50℃)においては、外気温度が目標LT水温よりも高くなることがある。このような条件でのLT流量制御では、温度センサ28によって計測されるLT水温が外気温度よりも低い場合に、LT冷却水を冷却することができない状況となるが、この場合においてもLTラジエータにLT冷却水が導入されてしまう。その結果、LT冷却水はLTラジエータ20からの受熱を積極的に受けてしまい、LT水温と目標LT水温との温度差がさらに大きくなってしまう。
そこで、本実施の形態の冷却装置では、外気温度が目標LT水温よりも高い場合に、目標LT水温を外気温度以上の値に補正することとしている。図4は、実施の形態1の冷却装置において、外気温度が目標LT水温を超えた場合の各種状態量の変化の一例を示すタイムチャートである。この図に示す例では、エンジン2の運転状態が低水温制御領域に属する場合において、外気温度が目標LT水温(例えば40℃)を超えた場合に、外気温の上昇に伴い目標LT水温が高温側の値に補正されている。このような補正制御によれば、外気温度が目標LT水温よりも高い場合に、LT水温が補正後の目標LT水温以下の値となる。これにより、LT冷却水の全量がLTラジエータ20をバイパスするので、LT冷却水の温度上昇を有効に抑制することができる。
なお、LT水温を目標LT水温まで冷却することができないにもかかわらず電動ウォータポンプ26が駆動される状況が継続されると、無駄な電力消費による燃費の悪化が問題となる。そこで、図4に示すように、目標LT水温が補正されている期間は、電動ウォータポンプ26の駆動デューティを能動的に低下させることが好ましい。これにより、燃費の悪化を抑制することが可能となる。
[実施の形態1の具体的処理]
次に、本実施の形態の冷却装置において実行される補正制御の具体的処理について説明する。制御装置100は、外気温度に基づいて目標LT水温の補正量を制御する。図5は、制御装置100による補正制御の制御フローを示すフローチャートである。制御装置100は、このようなフローで表されるルーチンをECUのクロック数に対応する所定の制御周期で繰り返し実行する。
制御装置100は、先ず、上記ステップS2の処理において決定された目標LT水温“ethwL_ref”を読み込む(ステップS10)。次に、制御装置100は、温度センサ50によって計測された外気温度“ethao”を読み込む(ステップS12)。
次に、制御装置100は、ステップS12の処理において読み込まれた外気温度“ethao”が所定温度“ethao_ref”よりも大きいか否かを判定する(ステップS14)。所定温度“ethao_ref”は目標LT水温の補正を行うか否かを判定するための外気温度の閾値であり、例えば目標LT水温と同値(ethao_ref=40℃)に設定されている。
上記ステップS14の処理の結果、ethao>ethao_refの成立が認められない場合には、目標LT水温の補正を行う必要がないと判断されて、制御装置100は本ルーチンを速やかに終了する。一方、上記ステップS14の処理の結果、ethao>ethao_refの成立が認められた場合には、目標LT水温の補正を行う必要があると判断されて、次のステップに移行する。
次のステップにおいて、制御装置100は、ステップS12の処理において読み込まれた外気温度“ethao”とステップS10の処理において読み込まれた目標LT水温“ethwL_ref”との温度差“ethao - ethwL_ref”が所定値“Δet_ref”よりも大きいか否かを判定する(ステップS16)。所定値“Δet_ref”は目標LT水温の補正を行うか否かを判定するための温度差“ethao - ethwL_ref”の閾値であり、例えばΔet_ref=0に設定されている。
上記ステップS16の処理の結果、(ethao - ethwL_ref)>Δet_refの成立が認められない場合には、外気温度が目標LT水温以下であるため目標LT水温の補正を行う必要がないと判断されて、制御装置100は本ルーチンを速やかに終了する。一方、上記ステップS14の処理の結果、(ethao - ethwL_ref)>Δet_refの成立が認められた場合には、外気温度が目標LT水温よりも高いため目標LT水温の補正を行う必要があると判断されて、次のステップに移行する。次のステップでは、制御装置100は次式(1)を用いて補正量“ΔethwL_thao”を算出する(ステップS18)。
ΔethwL_thao=ethao−ethwL_ref ・・・(1)
上式(1)に示すように、補正量“ΔethwL_thao”は、外気温度と目標LT水温を用いた関数で表される。図6は、外気温度に対する補正量の変化を示す図である。この図に示す外気温度に対する補正量の関係は、上式(1)の関係を示すものであり、外気温度“ethao”が所定温度“ethao_ref”に一致しているとき、すなわち外気温度“ethao”が目標LT水温“ethwL_ref”に一致しているときに補正量“ΔethwL_thao”が0となる。また、外気温度“ethao”が所定温度“ethao_ref”(=目標LT水温ethwL_ref)よりも大きくなると、それに比例して補正量“ΔethwL_thao”が大きくなる。
次に、制御装置100は、目標LT水温を補正する(ステップS20)。ここでは、上記ステップS10において読み込まれた目標LT水温“ethwL_ref”に上記ステップS18にて算出された補正量“ΔethwL_thao”を加算した値が補正後の目標LT水温として算出される。このような処理によれば、補正後の目標LT水温は外気温度と等しくなる。算出された補正後の目標LT水温は、LT流量制御に使用される。これにより、外気温度が目標LT水温よりも高い場合に、LTラジエータへのLT冷却水の導入が制限されるので、LT水温の上昇を抑制することが可能となる。
ところで、上述した実施の形態1の冷却装置では、外気温度が目標LT水温よりも大きい場合に、目標LT水温を外気温度と等しくなるように補正することとした。しかしながら、目標LT温度の補正はこれに限られず、ノッキングやプレイグニッションの抑制の観点から許容される範囲内において、目標LT水温が外気温度以上の値となる補正としてもよい。図7は、外気温度に対する補正量の変化の変形例を示す図である。この図に示す外気温度に対する補正量の関係は、外気温度が大きくなるにつれて補正量が2次関数的に上昇している。このような補正によれば、外気温度が高いほど目標LT水温が当該外気温度よりも大きな値に補正されるので、電動ウォータポンプ26の駆動をさらに抑制することができる。なお、このことは、後述する実施の形態2の冷却装置についても当てはまる。
また、上述した実施の形態1の冷却装置では、外気温度が目標LT水温よりも高い期間は、電動ウォータポンプ26の駆動デューティを能動的に低下させて駆動を制限することとしたが、ヘッド内LT冷却水流路12やブロック内LT冷却水流路14内の熱の持ち去り要求の観点から許容され得る範囲内において、電動ウォータポンプ26の駆動を停止してもよい。
なお、上述した実施の形態1の冷却装置では、ヘッド内LT冷却水流路12又はブロック内LT冷却水流路14が第1の発明の「低温冷却水流路」に相当し、冷却水導入管16又は冷却水排出管18が第1の発明の「循環回路」に相当し、LT冷却水循環システム10が第1の発明の「低温系冷却水循環システム」に相当し、ブロック内HT冷却水流路34が第1の発明の「高温冷却水流路」に相当し、HT冷却水循環システム30が第1の発明の「高温系冷却水循環システム」に相当し、LTラジエータ20が第1の発明の「ラジエータ」に相当し、温度センサ50が第1の発明の「外気温度センサ」に相当し、バイパス管22及び三方弁24が第1の発明の「調整装置」に相当し、制御装置100が第1の発明の「制御装置」に相当し、目標LT水温が第1の発明の「目標水温」に相当している。
また、上述した実施の形態1の冷却装置では、バイパス管22が第3の発明の「バイパス通路」に相当し、三方弁24が第3の発明の「流量調整装置」に相当している。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。
[実施の形態2の特徴]
実施の形態1の冷却装置は、LT流量制御において、エンジン2のエンジン回転速度とエンジン負荷に基づいて目標LT水温を決定し、三方弁24の開度を決定することとした。これに対して、実施の形態2の冷却装置は、LT水温と目標LT水温に基づいて電動ウォータポンプ26の駆動デューティによりLT流量を決定する点が実施の形態1の冷却装置と異なる。以下、フローチャートに沿って、実施の形態2の冷却装置のLT流量制御について詳細に説明する。
図8は、制御装置100によるLT流量制御の制御フローを示すフローチャートである。制御装置100は、このようなフローで表されるルーチンをECUのクロック数に対応する所定の制御周期で繰り返し実行する。
制御装置100は、先ず、目標LT水温“ethwL_ref”を決定する(ステップS22)。ここでは、具体的には、上記ステップS2と同様の処理が実行される。次に、制御装置100は、温度センサ28によって計測されたLT水温“ethwL”を読み込む(ステップS24)。ここでは、具体的には、上記ステップS4と同様の処理が実行される。
そして、制御装置100は、ステップS22で決定された目標LT水温“ethwL_ref”とステップS24で読み込まれたLT水温“ethwL”から電動ウォータポンプ26の駆動デューティを決定する(ステップS26)。図9は、制御装置100のメモリに記憶された電動ウォータポンプ26の駆動デューティのマップを示す図である。この図に示すマップのように、電動ウォータポンプ26の駆動デューティは、LT水温“ethwL”と目標LT水温“ethwL_ref”との水温差“ethwL−ethwL_ref”に関連付けられている。このマップに示す例では、水温差“ethwL−ethwL_ref”が0より大きくなるにつれて駆動デューティが増大するように関連付けられている。また、水温差“ethwL−ethwL_ref”が0以下となる場合には、LT流量が必要最小限の流量となる駆動デューティの値が関連付けられている。なお、必要最小限のLT流量は、温度センサ28による温度計測が可能であり、また、ヘッド内LT冷却水流路12やブロック内LT冷却水流路14内において冷却水が沸騰しない等の条件に基づいて決定された値が用いられる。例えば、これらの条件を考慮した上でLT冷却水の循環を停止可能な場合には、図9中に鎖線で示すように、水温差“ethwL−ethwL_ref”が0以下となる場合の駆動デューティを0%に決定することもできる。
最後に、制御装置100は、ステップS26で決定された駆動デューティによって電動ウォータポンプ26を操作し、ヘッド内LT冷却水流路12及びブロック内LT冷却水流路14への通水を実施する(ステップS28)。これにより、LT流量が変化し、シリンダヘッド4とシリンダブロック6のそれぞれの要部は適温に冷却される。
ここで、図5に示す補正制御が行われると、外気温度が目標LT水温よりも高い場合に、目標LT水温が外気温度以上の値に補正される。このような補正制御によれば、外気温度が目標LT水温よりも高い場合に、LT水温と補正後の目標LT水温との温度差が0以下となる。これにより、電動ウォータポンプの無駄な駆動が抑制されるので、燃費の悪化が抑制される。
ところで、上述した実施の形態2の冷却装置では、LT冷却水循環システム10はバイパス管22を備える構成としたが、このバイパス管22の構成は必須ではない。例えば、図10に示すように、図1のバイパス管22と三方弁24に相当する構成を備えない構成を採ることもできる。
また、上述した実施の形態2の冷却装置では、LT水温と目標LT水温との水温差に応じて電動ウォータポンプ26の駆動デューティを決定することとした。しかしながら、駆動デューティを決定する制御はこれに限らず、LT水温が目標LT水温に近づくように駆動デューティを決定するのであれば他の方法でもよい。例えば、ルーチン毎にLT水温>目標LT水温の成立を判定し、LT水温>目標LT水温が成立した場合に駆動デューティを1ステップ大きくし、LT水温>目標LT水温が成立しない場合に駆動デューティを1ステップ小さくすることとしてもよい。
なお、上述した実施の形態2の冷却装置では、ヘッド内LT冷却水流路12又はブロック内LT冷却水流路14が第1の発明の「低温冷却水流路」に相当し、冷却水導入管16又は冷却水排出管18が第1の発明の「循環回路」に相当し、LT冷却水循環システム10が第1の発明の「低温系冷却水循環システム」に相当し、ブロック内HT冷却水流路34が第1の発明の「高温冷却水流路」に相当し、HT冷却水循環システム30が第1の発明の「高温系冷却水循環システム」に相当し、LTラジエータ20が第1の発明の「ラジエータ」に相当し、温度センサ50が第1の発明の「外気温度センサ」に相当し、電動ウォータポンプ26が第1の発明の「調整装置」に相当し、制御装置100が第1の発明の「制御装置」に相当し、目標LT水温が第1の発明の「目標水温」に相当している。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3について図面を参照して説明する。
[実施の形態3の特徴]
実施の形態3の冷却装置は、上述した図1に示すハードウェア構成を用いて、制御装置100が後述する図11に示すルーチンを実行することにより実現することができる。LT水温が外気温度以下の場合には、LTラジエータ20による熱交換によってLT冷却水が加熱されてしまう。そこで、上述した実施の形態1の冷却装置は、外気温度が目標LT水温よりも高い場合に、目標LT水温を外気温度と同値まで補正することとした。これにより、LT水温が外気温度以下の場合であってもLT水温が目標LT水温よりも大きくなることが回避されるので、その結果LTラジエータ20へのLT冷却水の導入量が制限される。
これに対して、実施の形態3の冷却装置は、実施の形態1の補正制御に替えて、三方弁24の開度を能動的に変化させる制御に特徴を有している。より詳しくは、実施の形態3の冷却装置は、LT水温が外気温度以下の場合に、LTラジエータ20をバイパスしてLT冷却水を循環させるように三方弁24の開度を能動的に調整するバイパス制御を実行する。以下、フローチャートに沿って、バイパス制御について詳細に説明する。
図11は、制御装置100によるバイパス制御の制御フローを示すフローチャートである。制御装置100は、このようなフローで表されるルーチンをECUのクロック数に対応する所定の制御周期で繰り返し実行する。なお、図8に示すルーチンは、図2に示すLT流量制御のルーチンと並行して実行される。
制御装置100は、先ず、温度センサ28によって計測されたLT水温“ethwL”を読み込む(ステップS32)。次に、制御装置100は、温度センサ50によって計測された外気温度“ethao”を読み込む(ステップS34)。
次に、制御装置100は、ステップS34の処理において読み込まれた外気温度“ethao”とステップS32の処理において読み込まれたLT水温“ethwL”との温度差“ethao - ethwL”が所定値“Δet_ref”よりも大きいか否かを判定する(ステップS36)。所定値“Δet_ref”はLTラジエータ20へのLT冷却水の導入を制限すべきか否かを判定するための温度差“ethao - ethwL_ref”の閾値であり、例えばΔet_ref=0に設定されている。
上記ステップS36の処理の結果、(ethao - ethwL)>Δet_refの成立が認められない場合には、外気温度がLT水温以下であるためLTラジエータ20へのLT冷却水の導入を制限する必要がないと判断される。この場合、制御装置100は、三方弁24の開度“eragiflow_ref”を、LTラジエータ20の側の流路を開弁する通常の状態に維持して本ルーチンを速やかに終了する。一方、上記ステップS36の処理の結果、(ethao - ethwL)>Δet_refの成立が認められた場合には、外気温度がLT水温よりも高いためLTラジエータ20へのLT冷却水の導入を制限する必要があると判断される。この場合、制御装置100は、外気温度とLT水温との温度差(ethao - ethwL)に応じて三方弁24の開度“eragiflow_ref”を算出する(ステップS38)。
図12は、外気温度とLT水温との温度差に対する三方弁の開度の関係を示す図である。この図に示すように、外気温度とLT水温との温度差(ethao - ethwL)が0以上の場合には、三方弁24の開度“eragiflow_ref”はLT冷却水の全量がLTラジエータ20をバイパスする開度とされる。
次に、制御装置100は、三方弁24を制御する(ステップS40)。ここでは、制御装置100は、三方弁24の開度要求値“evalve_req”を上記ステップS26において算出された開度“eragiflow_ref”に設定して三方弁24を制御する。このような処理によれば、LTラジエータ20へのLT冷却水の導入が停止され、LT冷却水がLTラジエータ20により加熱されることが抑制される。
ところで、上述した実施の形態3の冷却装置では、LTラジエータ20へのLT冷却水の流入を制限するための手段として、三方弁24を調整することとした。しかしながら、LT冷却水の流入を制限するための手段はこれに限られず、例えば、三方弁24の制御に替えて又は当該三方弁24の制御に加えて、電動ウォータポンプ26の駆動デューティを制御して送水量を制限或いはその駆動を停止するように制御してもよい。この場合、電動ウォータポンプ26の駆動を抑制することもできるので、LT冷却水の温度上昇を抑制するとともに燃費の悪化を抑制することができる。
また、上述した実施の形態3の冷却装置では、外気温度とLT水温との温度差が0以上の場合に、LT冷却水の全量がLTラジエータ20をバイパスするように三方弁24の開度を設定した。しかしながら、三方弁24の開度の設定はこれに限られず、当該温度差が0未満である場合の開度よりもLTラジエータ20をバイパスする流量割合が大きければよい。例えば外気温度とLT水温との温度差が大きいほどLTラジエータ20をバイパスする流量割合を大きくするように設定してもよい。
また、上述した実施の形態3の冷却装置では、LT冷却水循環システム10にLT冷却水を循環させる手段として電動ウォータポンプ26を用いることとしている。しかしながら、ウォータポンプは、エンジン2のクランクシャフトにベルトを介して連結された機械式のウォータポンプとして構成されていてもよい。
なお、上述した実施の形態3の冷却装置では、ヘッド内LT冷却水流路12又はブロック内LT冷却水流路14が第1の発明の「低温冷却水流路」に相当し、冷却水導入管16又は冷却水排出管18が第1の発明の「循環回路」に相当し、LT冷却水循環システム10が第1の発明の「低温系冷却水循環システム」に相当し、ブロック内HT冷却水流路34が第1の発明の「高温冷却水流路」に相当し、HT冷却水循環システム30が第1の発明の「高温系冷却水循環システム」に相当し、LTラジエータ20が第1の発明の「ラジエータ」に相当し、温度センサ50が第1の発明の「外気温度センサ」に相当し、電動ウォータポンプ26、又はバイパス管22及び三方弁24が、第1の発明の「調整装置」に相当し、制御装置100が第1の発明の「制御装置」に相当している。
また、上述した実施の形態3の冷却装置では、バイパス管22が第7の発明の「バイパス通路」に相当し、三方弁24が第7の発明の「流量調整装置」に相当している。
2 エンジン
4 シリンダヘッド
6 シリンダブロック
10 LT冷却水循環システム
12 ヘッド内LT冷却水流路
14 ブロック内LT冷却水流路
16 冷却水導入管
18 冷却水排出管
20 LTラジエータ
24 三方弁
26 電動ウォータポンプ
28 温度センサ
30 HT冷却水循環システム
34 ブロック内HT冷却水流路
40 HTラジエータ
44 サーモスタット
46 ウォータポンプ
48 温度センサ
100 制御装置

Claims (9)

  1. 冷却水の温度が異なる2系統の冷却水循環システムのうちの1つであって、内燃機関に形成された低温冷却水流路を含み、循環回路を介して前記低温冷却水流路に低温冷却水を循環させる低温系冷却水循環システムと、前記2系統の冷却水循環システムの内の1つであって、前記内燃機関に形成された高温冷却水流路を含み、前記高温冷却水流路に高温冷却水を循環させる高温系冷却水循環システムと、前記低温系冷却水循環システムの運転を制御する制御装置と、を備える内燃機関の冷却装置において、
    前記低温系冷却水循環システムは、
    外気温度を検出する外気温度センサと、
    前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水と外気との間で熱交換を行うラジエータと、
    前記ラジエータへの低温冷却水の導入量を調整する調整装置と、を含んで構成され、
    前記制御装置は、
    低温冷却水の水温が目標水温に近づくように前記調整装置を調整し、
    前記外気温度が前記目標水温よりも高い場合に、前記目標水温を前記外気温度以上の値に補正するように構成されていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 前記制御装置は、前記外気温度が前記目標水温よりも高い場合に、前記目標水温と前記外気温度との差分値を前記目標水温に加算する補正を行うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 前記調整装置は、
    前記循環回路から前記ラジエータをバイパスするバイパス通路と、
    前記バイパス通路へ流れる冷却水の流量と前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量との割合を調整する流量調整装置と、を含んで構成され、
    前記制御装置は、低温冷却水の水温が前記目標水温以下の場合に、低温冷却水の水温が前記目標水温よりも高い場合に比して前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量との割合を減少させるように前記流量調整装置を調整するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の冷却装置。
  4. 前記調整装置は、前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水を循環させる電動ウォータポンプをさらに含んで構成され、
    前記制御装置は、前記外気温度が前記目標水温よりも大きい場合に、前記電動ウォータポンプの駆動を制限するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 前記調整装置は、前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水を循環させる電動ウォータポンプを含んで構成され、
    前記制御装置は、低温冷却水の水温が前記目標水温以下の場合に、低温冷却水の水温が前記目標水温よりも高い場合に比して前記電動ウォータポンプの送水量を減少させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の冷却装置。
  6. 前記低温冷却水流路は、前記内燃機関のシリンダヘッドに形成された吸気ポートの周囲に形成された流路であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
  7. 冷却水の温度が異なる2系統の冷却水循環システムのうちの1つであって、内燃機関に形成された低温冷却水流路を含み、循環回路を介して前記低温冷却水流路に低温冷却水を循環させる低温系冷却水循環システムと、前記2系統の冷却水循環システムの内の1つであって、前記内燃機関に形成された高温冷却水流路を含み、前記高温冷却水流路に高温冷却水を循環させる高温系冷却水循環システムと、前記低温系冷却水循環システムの運転を制御する制御装置と、を備える内燃機関の冷却装置において、
    前記低温系冷却水循環システムは、
    外気温度を検出する外気温度センサと、
    前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水と外気との間で熱交換を行うラジエータと、
    前記ラジエータへの低温冷却水の導入量を調整する調整装置と、を含んで構成され、
    前記調整装置は、
    前記循環回路から前記ラジエータをバイパスするバイパス通路と、
    前記バイパス通路へ流れる冷却水の流量と前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量との割合を調整する流量調整装置と、を含んで構成され、
    前記制御装置は、前記低温冷却水の水温が前記外気温度以下の場合に、前記流量調整装置を調整して前記ラジエータへ流れる低温冷却水の流量の割合を減らすように構成されていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  8. 前記調整装置は、
    前記循環回路の途中に配置され、低温冷却水を循環させる電動ウォータポンプを含んで構成され、
    前記制御装置は、前記低温冷却水の水温が前記外気温度以下の場合に、前記電動ウォータポンプによる送水量を減量するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の冷却装置。
  9. 前記低温冷却水流路は、前記内燃機関のシリンダヘッドに形成された吸気ポートの周囲に形成された流路であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
JP2015085080A 2015-04-17 2015-04-17 内燃機関の冷却装置 Expired - Fee Related JP6222161B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015085080A JP6222161B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 内燃機関の冷却装置
DE102016102783.9A DE102016102783A1 (de) 2015-04-17 2016-02-17 Kühlvorrichtung für eine Verbrennungsmaschine
US15/053,068 US20160305309A1 (en) 2015-04-17 2016-02-25 Cooling apparatus for internal combustion engine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015085080A JP6222161B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 内燃機関の冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016205178A JP2016205178A (ja) 2016-12-08
JP6222161B2 true JP6222161B2 (ja) 2017-11-01

Family

ID=57043847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015085080A Expired - Fee Related JP6222161B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 内燃機関の冷却装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20160305309A1 (ja)
JP (1) JP6222161B2 (ja)
DE (1) DE102016102783A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101610150B1 (ko) * 2014-10-22 2016-04-08 현대자동차 주식회사 냉각 시스템 및 이를 제어하는 방법
US20190093547A1 (en) * 2017-09-22 2019-03-28 GM Global Technology Operations LLC Method and system for coolant temperature control in a vehicle propulsion system
AT523181B1 (de) * 2020-02-18 2021-06-15 Avl List Gmbh Kühlsystem für eine brennkraftmaschine

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62247112A (ja) * 1986-03-28 1987-10-28 Aisin Seiki Co Ltd 内燃機関の冷却系制御装置
JP3580184B2 (ja) * 1999-06-30 2004-10-20 日産自動車株式会社 車両用追従制御装置
JP2006112344A (ja) 2004-10-15 2006-04-27 Aisan Ind Co Ltd エンジンの冷却装置
CN102191991A (zh) * 2010-03-03 2011-09-21 株式会社电装 用于发动机冷却系统的控制器
JP5505331B2 (ja) * 2011-02-23 2014-05-28 株式会社デンソー 内燃機関冷却システム
JP5900787B2 (ja) * 2011-12-26 2016-04-06 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の冷却制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE102016102783A1 (de) 2016-10-20
US20160305309A1 (en) 2016-10-20
JP2016205178A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6417315B2 (ja) 車両用内燃機関の冷却装置
WO2015125260A1 (ja) 冷却システム制御装置及び冷却システム制御方法
US10047704B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP2015206356A (ja) 内燃機関の冷却装置
US9840999B2 (en) Internal combustion engine
JP5618945B2 (ja) 内燃機関の冷却制御装置
JP6222161B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
US9759120B2 (en) Cooling device for internal combustion engine
JP4975153B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2009085161A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2016211461A (ja) 車両用冷却装置
JP5168379B2 (ja) 内燃機関の冷却水制御装置
JP2003172141A (ja) エンジン冷却装置
US10066557B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP2011017296A (ja) 内燃機関の排気還流装置
JP6222167B2 (ja) 内燃機関
JP5994450B2 (ja) 可変流量型ポンプの制御装置
JP6299270B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2016205142A (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2011214565A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5880325B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2016211482A (ja) エンジンの冷却装置
JP2013124546A (ja) 車両の冷却装置
JP2016102414A (ja) 冷却装置
JP6311621B2 (ja) 内燃機関の冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161209

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170918

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6222161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees