JP2012052431A - 遠心送風機 - Google Patents

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Abstract

【課題】低騒音効果がある車両空調用のスクロールケーシングを備えた遠心送風機を提供する。
【解決手段】多翼ファンのファン出口角(A)が、20°〜75°以内の角度範囲であって、かつ、前記多翼ファンの外径をDとしたときに、0.05〜0.15D以内の範囲である翼車幅(d)を有する多翼ファンと、前記多翼ファンの周囲に、巻き始め部を起点として渦巻きの拡がり角が2°〜6°以内の角度範囲である渦巻き状のケーシングに囲まれたスクロール室であって、渦巻きの拡がりと共に前記スクロール室の室底面部が前記軸方向下方に徐々に拡大して、前記巻き始め部から吐出口向かい徐々に流路面積が拡大する渦巻き状のスクロール室と、を具備する遠心送風機において、前記室底面部の前記巻き始め部における、前記軸方向下方に向う初期傾斜角θが、5.2°〜27.5°以内の角度範囲であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両空調用のスクロールケーシングを備えた遠心送風機に関する。
自動車用の空気調和装置に用いられる遠心送風機は、例えば、特許文献1に開示されている。図1(a)は、特許文献1に開示された遠心送風機の軸方向に沿う断面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、平面断面図である。
このような従来の遠心送風機は、多数の翼2を有する多翼ファン16と、この多翼ファン16が出力軸33に取り付けられたモータ34と、多翼ファン16を内部に収容するとともに共に多翼ファンの外周側に渦巻き状に形成されたスクロール室30を有するケーシング31とを備えている。スクロール室30は、ケーシング31の舌部1aを起点にして吐出口に向かって徐々に通路が拡大する渦巻状に形成される。一般に多翼ファンの回転中心Oは、スクロール室の中心である。舌部1aが円弧状の場合は、厳密にはその曲率中心の示す角度位置が巻き始め部(渦巻状ケーシングの始点)であるが、舌部は円弧状とは限らないので、ここでは、舌部と巻き始め部を同じものとして説明する(以下の本発明の説明においても同様である。また、後述する周方向角度φの起点は曲率中心である。)。
ケーシング31は多翼ファン16の軸方向一方側の面に吸込口13を有し、モータ34が回転すると、多翼ファン16は吸込口13から多翼ファン16の中心部に空気を吸い込む。空気は、多翼ファンの中心部に吸い込まれた後にこの多翼ファンによって運動エネルギ(動圧)を与えられ、スクロール室30を通過する間にケーシング内で動圧の一部が静圧に変換されて、吐出口より吐出される。
この特許文献1に示される従来技術では、舌部16近傍の逆流発生に伴う騒音を低減できるとしている。すなわち、段差21の起点21aは巻き始め部と一致しつまり巻き始め部からの周方向角度φが0°となっており、また段差21の終点21cは、巻き始め部からの周方向角度φが10°となっている。この従来技術においては段差21の終点21cをチャンバー部35の起点として定義するものであり、チャンバー部35の起点はθ=10°である。
この従来技術では、逆流発生に伴う騒音の低減を目的としているものの、スクロール室底面の形状を急拡大するための段差を設け、スクロール室通路を急拡大させているため、後述するように充分な騒音の低減の効果が得られなかった。
特開2004−360497公報
本発明は、上記問題に鑑み、低騒音効果がある、車両空調用のスクロールケーシングを備えた遠心送風機を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、多数の翼(2)が周方向に一定の間隔で配置されて翼車を構成し、前記翼車の軸方向上方に空気の吸入口(13)が設けられてなる多翼ファン(16)であって、当該多翼ファン(16)のファン出口角(A)が、20°〜75°以内の角度範囲であって、かつ、前記多翼ファン(16)の外径をDとしたときに、0.05〜0.15D以内の範囲である翼車幅(d)を有する多翼ファン(16)と、前記多翼ファン(16)の周囲に、巻き始め部(1a)を起点として渦巻きの拡がり角が2°〜6°以内の角度範囲である渦巻き状のケーシング(31)に囲まれたスクロール室(30)であって、渦巻きの拡がりと共に前記スクロール室(30)の室底面部(14、11)が前記軸方向下方に徐々に拡大して、前記巻き始め部(1a)から吐出口(20)向かい徐々に流路面積が拡大する渦巻き状のスクロール室(30)と、を具備する遠心送風機において、前記室底面部(14、11)の前記巻き始め部(1a)における、前記軸方向下方に向う初期傾斜角θ0が、5.2°〜27.5°以内の角度範囲であることを特徴とする。
これにより、室底面部の形状を変更することで翼間流れ、渦の発生を改善し、逆流をうまく室底面部へ誘導して騒音の原因となっている空気流の翼間への進入を防ぐことができる。また、逆流防止とともに、室底面部での渦の発生を減少させることから騒音低減、ファン効率アップの効果が得られる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記室底面部(14、11)は、傾斜断面形状変化部(2a)を境界として、前記巻き始め部(1a)から前記傾斜断面形状変化部(2a)までの急傾斜室底面部(14)と、前記傾斜断面形状変化部(2a)から前記吐出口(20)までの緩傾斜室底面部(11)とから構成されており、前記傾斜断面形状変化部(2a)が、前記翼車の軸に対して前記巻き始め部(1a)から前記周方向になす角度(φ)が、30〜60°以内の角度範囲であって、かつ、前記巻き始め部(1a)における室底面部の位置から前記軸方向下方に、前記多翼ファンの翼車全高Hに対して0.2〜0.5H以内の範囲位置(H2)にあることを特徴とする。これにより、請求項1の発明と同様な効果が得られる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記急傾斜室底面部(14)が、複数の直線断面形状から構成されていることを特徴とする。これにより、傾斜断面形状変化部での流れの変化をより滑らかにすることができる。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記急傾斜室底面部(14)が、曲線断面形状から構成されていることを特徴とする。これにより、傾斜断面形状変化部での流れの変化をより滑らかにすることができる。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の発明において、前記巻き始め部(1a)から前記吐出口(20)に亘って、前記翼車の軸に対して前記巻き始め部(1a)から前記周方向になす任意の角度(φ)において、前記スクロール室(30)の上面の幅W1が、前記室底面部(14、11)の幅W2より小さいことを特徴とする。これにより、下方に向う流れが強くなり、上方に向う流れが弱くなり、逆流が翼間に流れ込むことがなくなる。このため、吸入空気流との衝突が無くなるので、騒音も少なくなる。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
(a)は、特許文献1に開示された遠心送風機の軸方向に沿う断面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、平面断面図である。 本発明の一実施形態における遠心送風機の断面図である。 本発明の一実施形態における翼を翼車の軸方向からみた断面図である。 遠心送風機における翼間流れを説明する説明図であり、(a)は、スクロール室30の室底面部が下方に拡大していない場合の吸入空気流を示し、(b)は、スクロール室30の室底面部が下方に拡大させた場合の吸入空気流を示す説明図である。 (a)は、本発明の一実施形態において、初期傾斜角θとファン効率との関係を示すグラフであり、(b)は、初期傾斜角θと騒音との関係を示すグラフである。 (a)は、本発明の別の実施形態において、傾斜断面形状変化部2aの周方向角度φとファン効率との関係を示すグラフであり、(b)は、傾斜断面形状変化部2aの周方向角度φと騒音との関係を示すグラフである。 (a)は、急傾斜室底面部14が段差のような極端に急傾斜の場合の舌部近傍の空気流の状態であり、(b)は、急傾斜室底面部14が本発明の場合の舌部近傍の空気流の状態を説明する説明図である。 本発明の一実施形態のφとH2の関係を表示した一例である。 (a)は、図8の本発明の一実施形態を比較例に比較して、流量係数とファン効率の関係を示したグラフであり、(b)は、図8の本発明の一実施形態を比較例に比較して、流量係数と比騒音の関係を示したグラフである。 (a)、(b)本発明の他の実施形態を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。従来技術に対しても同様に同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図2は、本発明の一実施形態における遠心送風機の断面図である。
遠心送風機(いわゆる遠心式送風機)は、多数の翼2を有する多翼ファン16と、この多翼ファン16が取り付けられたモータ34と、多翼ファン16をケーシング31の内部に収容するとともに共に、多翼ファンの外周側に渦巻き状に形成されたスクロール室30を有するケーシング31(以下、スクロールケーシングという。)を備えている。
ここで言う多翼ファンは、シロッコファンとも呼ばれるものである。スクロール室30を有するケーシング31を、スクロールケーシングと呼ぶ。
ケーシング31は多翼ファン16の軸方向一方側の面に吸込口13を有し、モータ34が回転すると、多翼ファン16は吸込口13から多翼ファン16の中心部に空気を吸い込む。遠心送風機において、空気は、多翼ファンの中心部に吸い込まれた後にこの多翼ファンによって運動エネルギ(動圧)を与えられ、スクロール室30を通過する間にケーシング内で動圧の一部が静圧に変換されて、吐出口20より吐出される。
本発明の一実施形態における遠心送風機において、クロールケーシングを形成する渦巻きの形状は、巻き始め部1aを起点として渦巻きの拡がり角が2°〜6°以内の角度範囲である。渦巻きの拡がり角とは、対数螺旋関数などで説明される(例えば、特開2004−270577号公報の段落0033、特開2003−193998号公報の段落0045等参照)。
多数の翼2が周方向に一定の間隔で配置されて翼車を構成し、翼車の軸方向上方に空気の吸入口13が設けられている。翼車とは、多翼ファン16の部分のうち、多数の翼2が周方向に一定の間隔で並列に円筒状に配置されている部分を指す。翼車の軸とは、多翼ファン16の回転中心O(回転軸Oとも言う)を指している。電動モータ34は、多翼ファン16を回転駆動する駆動手段であり、この電動モータ34は、多翼ファン16を収納するケーシング31に固定されている。図2において、Hは、翼車全高を示している(上部の翼車リングを含む)。
図3は、本発明の一実施形態における翼を翼車の軸方向からみた断面図である。図3に示したように、翼2の出口先端における接線方向と、翼2の出口先端Tと回転中心Oを結ぶ線に直角な方向とのなす角が、ファン出口角Aである。本発明の一実施形態では、ファン出口角Aは、20°〜75°以内の角度範囲にある。翼2の出口先端Tと回転中心Oを結ぶ距離は、多翼ファン16の外径Dを指している。翼車幅dとは、翼2の出口先端Tと内側先端T’との軌跡半径の差である。本発明の一実施形態では、翼車幅dは、多翼ファン16の外径をDとしたときに、0.05〜0.15D以内の範囲にある。
ケーシング31は、多翼ファン16の回転軸Oが、スクロール室の中心軸Lに位置するように略渦巻き状に形成されている。ケーシング31のうち回転軸Oの軸方向一端側(モータ34と反対側、ここでは上方という)には、空気を導入するための吸入口13が形成されており、この吸入口13の外形縁部には、吸入空気を滑らかに多翼ファン16に導くベルマウスが設けられている。
これまで、遠心送風機における騒音の原因として、スクロールケーシングにおいて、巻き始め部近傍で発生する逆流空気と吸入空気流との干渉が知られている。本発明においては、翼間における逆流れを詳細に研究することで、逆流に伴う騒音発生源が、主に翼間流れにあることに着眼した。図4は、遠心送風機における翼間流れを説明する説明図であり、(a)は、スクロール室30の室底面部が下方に拡大していない場合の吸入空気流を示し、(b)は、スクロール室30の室底面部が下方に拡大させた場合の吸入空気流を示す説明図である。
図4(a)の場合では、上方に向う流れが強く、逆流が翼間に流れ込んでしまう。これに対して、図4(b)の場合では、下方に向う流れが強くなり、上方に向う流れが弱くなり、逆流が翼間に流れ込むことがなくなる。これにより、吸入空気流との衝突が無くなるので、騒音も少なくなるのである。
そして、ケーシング形状、特に、スクロール室30の室底面部の形状を、先の従来技術に対してさらに変更することで翼間流れを改善できることがわかった。以下、多翼ファンの外周側に渦巻き状に形成されたスクロール室30の室底面部について、図2を参照して説明する。スクロール室30は、渦巻きの拡がりと共にスクロール室30の室底面部14、11が軸方向下方に徐々に拡大して、巻き始め部1aから吐出口20向かい徐々に流路面積が拡大する。
本発明の一実施形態において、室底面部14、11は、傾斜断面形状変化部2aを境界として、巻き始め部1aから傾斜断面形状変化部2aまでの急傾斜室底面部14と、傾斜断面形状変化部2aから吐出口20までの緩傾斜室底面部11とから構成されている。
そして、室底面部14、11の巻き始め部1aにおける初期傾斜角θ0(一説明例として表現すれば、スクロール室30内側において、室底面部14近傍の内側円筒壁面(図2の40)に、室底面部を投影して展開したときに、回転軸Oに対する垂直面となす角度のこと。図2のθ参照)が、5.2°〜27.5°以内の角度範囲、好ましくは、6.9°〜27.5°以内の角度範囲であることを特徴としている。これにより、ファン効率、騒音が改善されることがわかった。
図5(a)は、本発明の一実施形態において、初期傾斜角θとファン効率との関係を示すグラフであり、(b)は、初期傾斜角θ0と騒音との関係を示すグラフである。このように、初期傾斜角θが、5.2°〜27.5°以内の角度範囲にした場合明らかな効果が発生している。
本発明の別の実施形態において、巻き始め部から傾斜断面形状変化部2aの周方向角度をφ(回転軸Oを中心として計測)とするとき、傾斜断面形状変化部2aの周方向角度φは、巻き始め部1aから周方向30〜60°以内の角度範囲であって、かつ、傾斜断面形状変化部2aは、巻き始め部1aの室底面部における位置から軸方向下方に、多翼ファンの翼車全高Hに対して0.2〜0.5H以内の範囲位置(H2)にあるようにしても良い。図6(a)は、本発明の別の実施形態において、傾斜断面形状変化部2aの周方向角度φとファン効率との関係を示すグラフであり、(b)は、傾斜断面形状変化部2aの周方向角度φと騒音との関係を示すグラフである。このように、傾斜断面形状変化部2aの周方向角度φが、30〜60°以内の角度範囲にした場合明らかな効果が発生している。
以上の実施形態における騒音発生が抑制される仕組みについて述べる。図7(a)は、急傾斜室底面部14が段差のような極端に急傾斜の場合の舌部近傍の空気流の状態であり、(b)は、急傾斜室底面部14が本発明の場合の舌部近傍の空気流の状態を説明する説明図である。図7(a)のような、急傾斜室底面部14が段差のような極端に急傾斜の場合には、渦が多く発生しファン効率低下や騒音の原因となる。これに対して、図7(a)のように、初期傾斜角θが、5.2°〜27.5°以内の角度範囲にした場合には、流線が滑らかに推移して、流れに乱れが発生しない。図2において、W2は、スクロール室30の室底面部14、11の半径方向の幅をさし、W1は、翼2の出口先端T(多翼ファン16の最外周)とスクロール室30の上面10の最外周内面との距離をいう。W2を全てのφにおいてW1より大きくすると、流れに乱れが発生せず効果的である。W2は、W1に対して、10から30%程度小さくすると良い。
図8は、本発明の一実施形態のφとH2の関係を表示した一例である。101は、傾斜断面形状変化部2aがない、一定の傾斜で室底面部が変化した比較例である。図9(a)は、図8の本発明の一実施形態を比較例と比較して、流量係数とファン効率の関係を示したグラフであり、(b)は、図8の本発明の一実施形態を比較例と比較して、流量係数と比騒音の関係を示したグラフである。比騒音、流量係数等の定義、試験方法はJISに準拠するものである。
この本発明の一実施形態の一例では、傾斜断面形状変化部2aがφ=45°にある場合である。図8の実施形態は、本実施形態の代表的なケース側面形状である。傾斜断面形状変化部2aにかけて、巻き始め1aから室底面部の形状を変化させ、急傾斜室底面部14とし、ケースの流路断面積が急拡大している。巻き始め1aはφ=0°であって、傾斜断面形状変化部2aはφ=45°である。傾斜断面形状変化部2aから巻き終りの吐出口20にかけて、なだらかに下にひろがる形状の緩傾斜室底面部11を有している。図9に示すように、図8の比較例の室底面部の場合に比較して、使用領域での効果が認められる。
多翼ファン16から吐出された風流れは、舌部に衝突し急激に流れの方向を変えるが、急傾斜室底面部14の効果により底面方向へ流れが誘導され騒音の原因となっている翼間への進入を防ぐものである。本出願人による研究の結果、翼間流れを定量的に計測すると、特定の範囲(0〜45°)の翼間で逆流の影響を受け騒音が発生していることがわかっている。ケースの内の流れは、多翼ファンの回転に伴う周速成分が最も大きいことは知られている。この周速成分に対して、上記騒音源の元となる翼間への逆流を防止するために、傾斜断面形状変化部2aの位置が、30〜60°範囲において特に有効な効果が得られることを実験により確認した。φ=0〜30°では室底面部への急激な流れの変化を生じてしまうため、性能は良くならない。また、φ=60°以上であると逆流をうまくケース底面へ誘導することができず効果が生じないのである。
図10(a)、(b)は、本発明の他の実施形態を示す説明図である。
図10(a)に示す本発明の他の実施形態は、巻き始め部1aから傾斜断面形状変化部2aまでの急傾斜室底面部14を、複数の直線断面形状で構成したものである。ここでは2段であるが、複数段にしても良い。また、図10(b)に示す本発明の他の実施形態は、巻き始め部1aから傾斜断面形状変化部2aまでの急傾斜室底面部14を、曲線断面形状で構成したものである。ここでは、直線と円弧で構成した一例である。図10(a)、(b)のいずれの場合であっても、請求項1の発明の要件を満たしている。その他、傾斜断面形状変化部2aから吐出口20までの緩傾斜室底面部11を同様に複数の直線断面形状で構成してもよい。
2 翼
11 緩傾斜室底面部
13 吸入口
14 急傾斜室底面部
16 多翼ファン
20 吐出口
30 スクロール室
31 ケーシング

Claims (5)

  1. 多数の翼(2)が周方向に一定の間隔で配置されて翼車を構成し、前記翼車の軸方向上方に空気の吸入口(13)が設けられてなる多翼ファン(16)であって、当該多翼ファン(16)のファン出口角(A)が、20°〜75°以内の角度範囲であって、かつ、前記多翼ファン(16)の外径をDとしたときに、0.05〜0.15D以内の範囲である翼車幅(d)を有する多翼ファン(16)と、前記多翼ファン(16)の周囲に、巻き始め部(1a)を起点として渦巻きの拡がり角が2°〜6°以内の角度範囲である渦巻き状のケーシング(31)に囲まれたスクロール室(30)であって、渦巻きの拡がりと共に前記スクロール室(30)の室底面部(14、11)が前記軸方向下方に徐々に拡大して、前記巻き始め部(1a)から吐出口(20)向かい徐々に流路面積が拡大する渦巻き状のスクロール室(30)と、を具備する遠心送風機において、
    前記室底面部(14、11)の前記巻き始め部(1a)における、前記軸方向下方に向う初期傾斜角θが、5.2°〜27.5°以内の角度範囲であることを特徴とする遠心送風機。
  2. 前記室底面部(14、11)は、傾斜断面形状変化部(2a)を境界として、前記巻き始め部(1a)から前記傾斜断面形状変化部(2a)までの急傾斜室底面部(14)と、前記傾斜断面形状変化部(2a)から前記吐出口(20)までの緩傾斜室底面部(11)とから構成されており、
    前記傾斜断面形状変化部(2a)が、前記翼車の軸に対して前記巻き始め部(1a)から前記周方向になす角度(φ)が、30〜60°以内の角度範囲であって、かつ、前記巻き始め部(1a)における室底面部の位置から前記軸方向下方に、前記多翼ファンの翼車全高Hに対して0.2〜0.5H以内の範囲位置(H2)にあることを特徴とする請求項1に記載の遠心送風機。
  3. 前記急傾斜室底面部(14)が、複数の直線断面形状から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の遠心送風機。
  4. 前記急傾斜室底面部(14)が、曲線断面形状から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の遠心送風機。
  5. 前記巻き始め部(1a)から前記吐出口(20)に亘って、前記翼車の軸に対して前記巻き始め部(1a)から前記周方向になす任意の角度(φ)において、
    前記スクロール室(30)の上面の幅W1が、前記室底面部(14、11)の幅W2より小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遠心送風機。
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