JP2012052156A - 無電解めっきの前処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属材料を被めっき部分として含む被処理物に無電解めっき皮膜を形成するための新規な活性化処理方法を提供する。
【解決手段】下記(1)及び(2)に記載の二段階の工程で処理することを特徴とする、無電解めっきの前処理方法:(1)(i)パラジウム化合物、並びに(ii)アルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物、、アルカリ金属、アルカリ土類金属の硫酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種を含有する水溶液に接触させる第一活性化処理工程:(2)(i)パラジウム化合物、(ii)アルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属、アルカリ土類金属の硫酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、並びにポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種を含有する水溶液からなる活性化液に、第一活性化処理工程で処理された被処理物を接触させる第二活性化処理工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、無電解めっきの前処理方法に関する。
プリント配線板、半導体パッケージ、電子部品等のエレクトロニクス関連分野において、製造時における最終工程の一つに、導体回路、端子部分等に無電解ニッケルめっきを施し、更に無電解金めっきを行う処理がある。この方法で形成される無電解ニッケル/金めっき皮膜は、銅回路表面の酸化を防止して良好なはんだ接続性能を発揮させることや、半導体パッケージとその上に実装される電子部品とのワイヤーボンディング性を向上させることなどを目的として用いられている。更に、プリント配線板の高密度化、表面実装基板(独立回路基板)の増加等に伴い、無電解ニッケルめっきと金めっきの間に、無電解パラジウムめっきを行う、無電解ニッケル/パラジウム/金めっき処理も増加している。
また、無電解ニッケルめっき皮膜を形成した後、置換金めっき皮膜を形成する場合には、下地のニッケルめっき皮膜の状態によっては、ニッケルが局所的に溶解して、ニッケルの腐食や、黒化現象、いわゆるブラックパッドが生じやすくなるという問題点がある。この様な問題点を解決する手段として、銅金属上に無電解パラジウムめっきを行った後、金めっき皮膜を形成する方法が報告されている(下記特許文献1参照)。
この様に、エレクトロニクス関連分野では、無電解ニッケルめっき、無電解パラジウムめっき等を利用した各種のめっき方法が検討されているが、今後、導体回路について、さらなるファインパターン化が予想されており、その際に、素材銅の状態や、前処理(脱脂、エッチング)が不十分な場合に無電解めっきの析出性が低下し、はんだ接合強度が低下するという問題点がある。このため、銅金属等の各種金属素材上への無電解めっきの析出性を向上させるための処理方法が各種検討されている(下記特許文献2参照)。しかしながら、信頼性の高い無電解めっき皮膜を形成するために、無電解めっきの析出性、密着性などをより向上できる方法が望まれている。
また、セラミック基板では、銀、銅、金、白金、タングステンペースト等が回路の配線に用いられており、この様な回路を形成したセラミック基板に対しても、無電解ニッケル/金めっき処理、無電解ニッケル/パラジウム/金めっき処理などが検討されている。この様なセラミック基板に対しても、配線回路に対する無電解めっきの析出性、密着性などをより向上させることが望まれている。
特開平5−327187号公報 特開2010−59479号公報
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、銅、銀、金、白金、タングステンなどの各種の金属素材上に無電解めっき皮膜を形成する場合や、形成された無電解めっき皮膜上に更に無電解めっき皮膜を形成する場合に、無電解めっき皮膜の析出性、密着性などを向上させることができる、新規な活性化処理方法を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、水溶性パラジウム化合物と特定のハロゲン化物及び硫酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物とを組み合わせて配合した活性化液を用いて活性化処理を行った後、更に、この活性化液に窒素原子を含む特定の化合物を添加した活性化液を用いて活性化処理を行う2段階の活性化処理方法によれば、銅金属等の各種の金属素材上に、無電解パラジウムめっき等の無電解めっき皮膜を、良好な析出性で密着性よく形成することが可能となることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の無電解めっきの前処理方法を提供するものである。
1. 金属材料を被めっき部分として含む被処理物を、下記(1)及び(2)に記載の二段階の工程で処理することを特徴とする、無電解めっきの前処理方法:
(1)(i)水溶性パラジウム化合物、並びに(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなる活性化液に、被処理物を接触させる第一活性化処理工程:
(2)(i)水溶性パラジウム化合物、(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、並びに(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなる活性化液に、第一活性化処理工程で処理された被処理物を接触させる第二活性化処理工程。
2. 第一活性化処理工程で用いる活性化液及び第二活性化処理工程で用いる活性化液のいずれか一方又は両方が、更に、還元剤を含むものである上記項1に記載の無電解めっきの前処理方法。
3. 被処理物に含まれる金属材料が、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金、白金、白金合金、モリブデン若しくはタングステンであるか、又は電解めっき皮膜若しくは無電解めっき皮膜である請求項1又は2に記載の無電解めっきの前処理方法。
4. 上記項1〜3のいずれかの方法によって前処理を行った後、被処理物を自己触媒型の無電解めっき液に接触させることを特徴とする無電解めっき方法。
5. 無電解めっき液が、無電解パラジウムめっき液、無電解パラジウム合金めっき液、無電解銅めっき液、無電解銅合金めっき液、無電解銀めっき液、又は無電解銀合金めっき液である上記項4に記載の無電解めっき方法。
本発明の無電解めっきの前処理方法は、下記の2段階の処理工程を含むものである:
(1)(i)水溶性パラジウム化合物、並びに(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなる活性化液に、被処理物を接触させる第一活性化処理工程:
(2)(i)水溶性パラジウム化合物、(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、並びに(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなる活性化液に、第一活性化処理工程で処理された被処理物を接触させる第二活性化処理工程。
以下、本発明の前処理方法について詳細に説明する。
(I)第一活性化処理工程
以下、第一活性化処理工程で用いる活性化液について説明する。
(1)活性化液
第一活性化処理工程で用いる活性化液は、(i)水溶性パラジウム化合物、並びに(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなるものである。
(a)水溶性パラジウム化合物:
第一活性化処理工程で用いる活性化液に配合する水溶性パラジウム化合物については、特に限定はなく、該活性化液中に可溶性の各種パラジウム化合物であればよい。具体例としては、塩化パラジウム、硫酸パラジウム、酸化パラジウム、ヨウ化パラジウム、臭化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、テトラアンミンパラジウムクロライド、ジニトロジアンミンパラジウム、ジクロロジエチレンジアミンパラジウムなどが挙げられる。これらの水溶性パラジウム化合物は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
(b)ハロゲン化物及び硫酸塩:
ハロゲン化物としては、塩化物、臭化物、ヨウ化物等を用いることができる。ハロゲン化物の内で、アルカリ金属のハロゲン化物としては、塩化ナトリウム、臭化カリウム等を例示でき、アルカリ土類金属のハロゲン化物としては、塩化マグネシウム、ヨウ化カルシウム等を例示でき、ハロゲン化アンモニウムとしては、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム等のハロゲン化アンモニウム等を例示できる。
また、硫酸塩としては、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、硫酸アンモニウム等を用いることができる。これらの内で、アルカリ金属の硫酸塩としては、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム等を例示でき、アルカリ土類金属の硫酸塩としては、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等を例示できる。
これらの内で、特に、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム等のハロゲン化物が好ましい。
上記したアルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムは、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
(c)活性化液の組成:
第一活性化処理工程で用いる活性化液では、水溶性パラジウム化合物の濃度は、パラジウム濃度として1mg/L〜50g/L程度とすることが好ましく、10mg/L〜5g/L程度とすることがより好ましい。水溶性パラジウム化合物の濃度が低すぎる場合には、無電解めっきの析出速度が低下し易く、一方、濃度が高すぎる場合には、コスト高になるので好ましくない。
アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分の濃度は、1g/L〜700g/L程度とすることが好ましく、10g/L〜300g/L程度とすることがより好ましい。これらの成分の濃度が低すぎる場合には、処理液の安定性が低下し、一方濃度が高すぎる場合には、コスト高になるので好ましくない。
第一活性化処理工程で用いる活性化液には、更に、必要に応じて、還元剤を加えることができる。還元剤を加えることによって、活性化処理後に形成される無電解めっき皮膜の密着性がより向上する。還元剤としては、例えば、次亜リン酸塩、亜リン酸塩、ヒドラジン、ギ酸、ヒドロキシルアミン、ボラン、ホルマリン等を用いることができる。これらの還元剤は一種単独又は二種以上混合して用いることができる。還元剤の濃度については、還元剤の添加による効果を発揮させるためには、通常、0.01〜30g/L程度とすることが好ましい。
第一活性化処理工程で用いる活性化液には、該活性化液の特性に悪影響を及ぼさない限り、その他の成分を添加しても良い。例えば、該活性化液のpH調整のために塩酸、硫酸、リン酸等の酸類を添加してもよい。
(2)活性化処理方法
第一活性化処理工程において活性化処理を行う方法については、特に限定的ではなく、活性化液を被処理物に接触させればよい。活性化液を被処理物に接触させるための具体的な方法については、特に限定的ではないが、通常は、活性化液中に被処理物を浸漬すればよい。その他、被処理物の表面に該 活性化液を噴霧する方法などによっても活性化処理を行うことができる。
第一活性化処理を浸漬法によって行う場合には、活性化液の液温は、通常、10〜90℃程度とすることが好ましく、20〜60℃程度とすることがより好ましい。
処理時間については、30秒〜20分程度とすることが好ましく、1分〜10分程度とすることがより好ましい。
活性化処理を行う際の活性化液のpHは、0〜13程度とすることが好ましく、0〜8程度とすることがより好ましい。
(II)第二活性化処理工程
以下、第二活性化処理工程で用いる活性化液について説明する。
(1)活性化液:
第二活性化処理工程で用いる活性化液は、(i)水溶性パラジウム化合物、(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、並びに(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなるものである。
第二工程で用いる活性化液において、上記(i)成分である水溶性パラジウム化合物と、(ii)成分であるアルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分については、第一活性化処理工程で用いる活性化液で用いる化合物と同様の化合物を用いることができる。
以下、(iii)成分として用いるアルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物について説明する。
(a)アルキレンジアミン
アルキレンジアミンの具体例としては、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を挙げることができる。
(b)ポリアルキレンポリアミン
ポリアルキレンポリアミンの具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等を挙げることができる。
(c)ポリアミドポリアミン
ポリアミドポリアミンとしては、例えば、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物とを重縮合することによって得られたものを用いることができる。また、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物に加えて、さらに他の成分を反応させたものであってもよい。この様な成分としては、アルキル化剤、尿素類、酸化剤、活性水素を少なくとも1個有する脂環式化合物等を例示できる。
これらの成分の内で、ポリアミンとしては、アルキレンジアミン類及びポリアルキレンポリアミン類からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を用いることができる。この様なポリアミンとしては、1級アミノ基を2個有し、これらの1級アミノ基を、2級アミノ基が結合していてもよいアルキレンを介して結合した化合物を用いることができる。この様なポリアミンの内で、アルキレンジアミン類の具体例としては、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を挙げることができ、ポリアルキレンポリアミン類としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等を挙げることができる。これらのポリアミンは、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。これらの中では、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が工業的に有利である。また所望により、このポリアミンとともに、モノアミン又はアンモニアを少量併用することもできる。
二塩基性カルボン酸系化合物としては、分子内に2個のカルボキシル基を有する二塩基性カルボン酸、該二塩基性カルボン酸から誘導される化合物、例えば、エステル類、酸無水物などを用いることができる。二塩基性カルボン酸系化合物は、脂肪族、芳香族、脂環式のいずれであってもよい。
遊離の二塩基性カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、シクロヘキサン−1,3−又は−1,4−ジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、3−又は4−メチルテトラハイドロフタル酸、3−又は4−メチルヘキサハイドロフタル酸等の脂環式ジカルボン酸等を例示できる。なお、脂環式基が不飽和結合を有し、その不飽和結合の位置が明示されていない場合、その不飽和結合の位置は特に限定されない。以下においても同様である。
二塩基性カルボン酸のエステル類としては、上記遊離酸と低級アルコールとのモノ−又はジ−エステル類、上記遊離酸とグリコール類とのポリエステル類などを用いることができる。酸無水物の具体例としては、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸、3−又は4−メチルテトラハイドロ無水フタル酸、3−又は4−メチルヘキサハイドロ無水フタル酸などを挙げることができる。
二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応生成物であるポリエステルも有利に使用され、特に、遊離カルボキシル基を有するものが好ましい。ここで用いるグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールのようなアルキレングリコール類、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオールのようなシクロアルキレングリコール類、ブテンジオール、オクテンジオールのようなアルケニレングリコール類、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールのようなポリアルキレングリコール類、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物などを例示することができる。二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応にあたって、カルボン酸を過剰モル比で反応させれば、分子末端に遊離カルボキシル基を有するポリエステルが得られる。二塩基性カルボン酸系化合物は、一種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物との反応は、脱水又は脱アルコールによる重縮合反応であり、これによりポリアミドポリアミンが形成される。
二塩基性カルボン酸系化合物の使用量は、通常、ポリアミン1モルに対して、0.1 〜2モル倍の範囲とすることができ、0.2〜1.2モル倍の範囲とすることが好ましい。
この反応では、鉱酸、スルホン酸類等を触媒として用いることもできる。鉱酸の例としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等が挙げられ、スルホン酸類の例としては、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等があげられる。中でも硫酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等が好ましい。触媒を用いる場合、その使用量は、ポリアミンの1級及び2級アミノ基の合計量に対して、通常0.005〜0.1モル倍程度、好ましくは0.01〜0.05モル倍程度とすればよい。
ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物とを反応させる方法としては、常圧下または減圧下において、約50〜250℃程度で、水などを除去しながら反応させる方法を例示できる。反応初期における急激な発熱を制御するため、例えば水を加え反応させても良い。水は急激な発熱を抑制するために必要な量であれば良く、通常、ポリアミン及び2塩基性カルボン酸系化合物の合計量100重量部に対して0.1〜30重量部程度とすればよい。
この反応は、通常、得られる重縮合体であるポリアミドポリアミンを含む反応溶液を25℃、水含有量50重量%にて測定した粘度が、50mPas以上程度、好ましくは約100 〜 1000mPas程度となるまで行えばよい。
また、ポリアミドポリアミンは、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物に加えて、さらに他の成分を反応させたものであってもよい。この様な成分としては、アルキル化剤、尿素類、酸化剤、及び活性水素を少なくとも1個有する脂環式化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物(以下、「改質成分」ということがある)を例示できる。これらの改質成分を反応させることによって、水溶性のカチオン化度を増加させることができる。
上記した改質成分の内で、アルキル化剤としては、例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、アリルクロライド、ベンジルクロライド、2− クロロエチルジメチルアミンなどのハロゲン化炭化水素類;クロル酢酸メチル、ブロモ酢酸メチル、クロル酢酸エチル、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化酢酸エステル類;エチレンクロルヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどのクロルヒドリン類;プロピレンオキシド、グリシドール、スチレンオキシド、1,2−エポキシブタンなどのエポキシ化合物;硫酸ジメチル、硫酸ジエチルなどのアルキル硫酸エステル類などが挙げられる。これらのアルキル化剤は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。中でも、ハロゲン化炭化水素類、ハロゲン化酢酸エステル類、ハロゲンを含有しないエポキシ化合物、アルキル硫酸エステル類等が好ましく、特に、アルキル硫酸エステル類が好ましい。
また、尿素類としては、通常、式−NHC(=Q)NHRで示される原子団を有する尿素、その誘導体等を用いることができる。式中、Qは酸素又は硫黄を表し、Rは水素又は炭素数1〜4程度のアルキルを表す。具体例としては、尿素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿素などを挙げることができる。尿素類は、1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。工業的見地からは、尿素が好ましい。
酸化剤としては、過酸化水素、オゾン、アルカリ金属次亜塩素酸塩、無機若しくは有機の過酸化物類等が挙げられるが、特に、過酸化水素が好ましい。
活性水素を少なくとも1個有する脂環式化合物としては、脂環式アミン、脂環式エポキシ化合物などを用いることができる。これらの内で、脂環式アミンは、通常、環炭素数が5〜12程度の脂環式環、好ましくはシクロヘキサン環を有するとともに、1級又は2級のアミノ基を少なくとも1個有する化合物である。ここでアミノ基は、脂環式環に直接結合していてもよいし、またアルキレンのような連結基を介して間接的に脂環式環と結合していてもよい。活性水素を少なくとも1個有する脂環式アミンの具体例としては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、1,3−又は1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルビシクロヘキシル、イソホロンジアミン、1,3−、1,2−又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、1,5−又は2,6−ビス(アミノメチル) オクタハイドロ−4,7−メタノインデン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4′−オキ シビス(シクロヘキシルアミン)、4,4′−スルホンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,4′−又は4,4′−ジ アミノ−3,3′,5,5′−テトラメチルジシクロヘキシルメタン、メンタンジアミン、N−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、3−N−メチルアミノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどが挙げられる。
上記した改質成分、即ち、アルキル化剤、尿素類、酸化剤、及び活性水素を少なくとも1個有する脂環式化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
改質成分は、ポリアミドポリアミンの製造工程の任意の段階で反応させることができる。例えば、ポリアミンと二塩基性カルボン酸化合物とを反応させてポリアミドポリアミンとした後、得られたポリアミドポリアミンに改質成分を反応させることができる。
改質成分は、ポリアミドポリアミンの1級、2級又は3級アミノ基、又はポリアミンポリアミドの1級又は2級アミノ基と反応し、これによりアミノ基の価数が増加する。特に、3級アミノ基との反応により4級アミノ基が形成されて、カチオン化度が増加する。
改質成分とポリアミドポリアミンとの反応は、通常、水溶液中で実施され、その水分含量は、後述するポリアミドポリアミンと架橋性化合物との反応における水分含量と同程度であるか、あるいは、それよりも高い水分含量であることが好ましい。改質成分との反応温度は、通常、10〜80℃程度であり、好ましくは 15〜75℃程度であり、特に好ましくは20〜70℃程度である。
改質成分の使用量は、ポリアミドポリアミンの1級、2級及び3級アミノ基の合計量に対して、通常、0.3〜2モル倍程度、好ましくは0.5〜1モル倍程度とすればよい。
(d)ポリアミドポリアミンの架橋化物
ポリアミドポリアミンの架橋化物としては、上記したポリアミドポリアミンに架橋性化合物を反応させたものを用いることができる。
架橋性化合物としては、アルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類、グリシジル化合物、及びイソシアネート類からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を用いることができる。
これらの架橋性化合物の内で、アルデヒド類は、分子中に−CHO基を少なくとも1個有する化合物であればよく、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルキルアルデヒド類; グリオキザール、プロパンジアール、ブタンジアール等のアルキルジアルデヒド類などが挙げられる。工業的には、ホルムアルデヒド、グリオキザール等が有利である。
架橋性化合物の内で、エピハロヒドリン類は、次の一般式で示される化合物である。
Figure 2012052156
式中、X は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表し、wは1、2又は3である。エピハロヒドリン類の好ましい例としては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンなどが挙げられる。
架橋性化合物の内で、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類は、次の一般式で示される化合物である。
Figure 2012052156
式中、Y 及びZ は同一又は異なって、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表す。α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類の具体例としては、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどが挙げられる。
架橋性化合物の内でグリシジル化合物は、分子内にグリシジル基を少なくとも2個有する化合物である。その具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールジグリシジルエーテル類;ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテル類;レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等の芳香族ジグリシジルエーテル類;トリメチロールプロパンジ−又はトリ−グリシジルエーテル、ソルビトールジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−又はヘキサ−グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジ−、トリ−又はテトラ−グリシジルエーテルなどが挙げられる。
架橋性化合物の内でイソシアネート類は、分子内にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物である。その具体例としては、イソホロンジイソシアネート、3−(2−イソシアナトシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式イソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸メチル(リジンジイソシアネートとも呼ばれる)等の脂肪族イソシアネート類;トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアナトフェニル)チオフォスフェート、フェニレンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類が挙げられる。
上記したアルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類、グリシジル化合物及びイソシアネート類からなる架橋性化合物は、一種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。アルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類、グリシジル化合物及びイソシアネート類のうちで、異なる種類に属するものを2種以上併用することもできる。
架橋性化合物を反応させる順序は任意であり、特に制限されないが、例えば、ポリアミンと二塩基性カルボン酸化合物とを反応させてポリアミドポリアミンとした後、これに架橋性化合物を反応させるという態様を採ることができる。この反応により、ポリアミドポリアミン構造の2級アミノ基部分や、未反応の1級アミノ基が残存する場合にはこの1級アミン部分が架橋性化合物と反応することによって架橋構造が形成される。また反応によって形成した3級アミノ基は、さらに架橋性化合物と反応することにより4級アミノ基となり、カチオン化度が増加する。
また、ポリアミドポリアミンが改質成分を含む場合には、改質成分を反応させて得られたポリアミドポリアミンに対して架橋性化合物を反応させてもよく、或いは、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物とを重縮合して得られるポリアミドポリアミンに対して架橋性化合物を反応させた後、改質成分を反応させても良い。
架橋性化合物の使用量は、通常、ポリアミドポリアミンの1級及び2級アミノ基の合計量に対して0.1〜2モル倍程度の範囲とすることができ、0.2〜1.1モル倍程度の範囲とすることが好ましい。
この反応は、通常、水溶液中で実施される。その水分含量としては、通常、30〜80重量%程度、好ましくは40〜70重量%程度とすればよい。80%よりも多い水分含量で反応を行うと、反応速度が低下する傾向にあり好ましくなく、30%よりも少ない水分含量で反応を行うと反応速度が早くなる傾向にあり、反応液がゲル化する傾向にあることから好ましくない。
ポリアミドポリアミンと架橋性化合物との反応温度は、通常、10〜80℃程度、好ましくは15〜70℃程度、より好ましくは20〜60℃程度である。ポリアミドポリアミンと架橋性化合物との反応は、例えば、未反応の架橋性化合物量が、架橋性化合物の使用量に対して、10%程度以下となるまで行えばよい。
ポリアミドポリアミンの架橋化物は、水分含量85重量%にて25℃で測定した粘度が、1〜300mPas程度,好ましくは2〜200mPas程度であることが好ましい。この粘度を与えるポリアミドポリアミンの重量平均分子量は、概ね1,000〜1,000,000程度である。水溶性樹脂に含まれる1級、2級、3級、4級アミノ基の合計量に対する4級アミノ基の割合を意味するカチオン化度は10%から90%であることが好ましい。
(c)活性化液の組成
第二活性化処理工程で用いる活性化液では、水溶液パラジウム化合物の濃度と、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分の濃度については、第一活性化処理工程で用いる活性化液と同様でよい。
ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分の濃度は、0.001〜100g/L程度とすることが好ましく、0.01〜50g/L程度とすることがより好ましい。これらの成分の濃度が上記範囲外では、次工程において無電解めっきの析出性が低下するので好ましくない。
更に、第二活性化処理工程で用いる活性化液に対しても、第一活性化処理工程で用いる活性化液と同様に、必要に応じて、還元剤、酸類等を加えることができる。
(2)活性化処理方法
第二活性化処理工程における活性化処理の条件については、第一活性化処理工程における活性化処理と同様とすればよい。
被処理物
本発明の前処理方法は、各種の金属上に無電解めっき皮膜を形成する際の前処理方法として有効である。このため、本発明の適用対象となる被処理物は、被めっき部分として金属部分を含む物品である。例えば、プリント配線板における銅回路部分や端子部分、半導体パッケージ、電子部品などにおける銀ペースト皮膜、セラミック基板における銀、銅、金、白金、モリブデン、タングステンペースト等による回路部分などを被めっき部分とすることができる。
被めっき部分の金属の種類については、特に限定はないが、プリント配線板、半導体パッケージ、電子部品、セラミック基板等を被処理物とする場合には、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金、白金、白金合金、モリブデン、タングステンなどが被めっき部分の金属の代表例である。これらの内で、銅合金、銀合金、金合金及び白金合金としては、それぞれ、例えば、銅、銀、金又は白金を50重量%以上含む合金に対して適用できる。
また、例えば、無電解ニッケル/パラジウム/金めっき処理を行う場合に、無電解ニッケルめっき皮膜を形成した後、無電解パラジウムめっきを行う際に、無電解ニッケルめっき皮膜の表面を活性化して、パラジウムめっき皮膜の析出性、密着性などを向上させる方法としても、本発明の前処理方法を適用できる。さらに、電解ニッケル/パラジウム/金めっき処理を行う場合に、電解ニッケルめっき皮膜を形成した後、無電解パラジウムめっきを行う際に、電解ニッケルめっき皮膜の表面を活性化して、パラジウムめっき皮膜の析出性、密着性などを向上させる方法としても、本発明の前処理方法を適用できる。
無電解めっき方法
本発明による二段階の活性化処理を無電解めっきの前処理として行う場合には、まず、常法に従って被処理物に対して脱脂などの前処理を行った後、上記した方法で二段階の活性化処理を行い、その後、水洗処理を行った後、無電解めっき処理を行えばよい。二段階の活性化処理の間には、通常、水洗を行うが、これを省略することもできる。
無電解めっき液としては特に限定はなく、自己触媒性の無電解めっき液を用いることができる。例えば、無電解パラジウムめっき液、無電解パラジウム合金めっき液、無電解銅めっき液、無電解銅合金めっき液、無電解銀めっき液、無電解銀合金めっき液、無電解ニッケルめっき液、無電解ニッケル合金めっき液、無電解金めっき液、無電解金合金めっき液等を用いることができる。これらの無電解めっき液の具体的な組成については、特に限定はなく、還元剤成分を含む公知の組成の自己触媒性の無電解めっき液を用いればよい。めっき条件についても、使用するめっき液の種類に応じて、通常のめっき条件に従えばよい。
本発明の前処理方法は、特に、下地金属の状態の影響を受けて析出性が低下し易い、無電解パラジウムめっき、無電解パラジウム合金めっき、無電解銅めっき、無電解銅合金めっき、無電解銀めっき、無電解銀合金めっき等に対する前処理として有効性の高い方法である。
本発明の無電解めっきの前処理方法によれば、銅、銀、タングステンなどの各種の金属素材上に無電解めっき皮膜を形成する場合や、電解めっき皮膜又は無電解めっき皮膜上に更に無電解めっき皮膜を形成する場合に、簡単な処理方法によって、無電解めっき皮膜の析出性、密着性などを向上させることができる。
実施例1及び2で用いた試験片の概略の形状を示す平面図。
以下、まず、実施例で用いる活性化液に配合するポリアミドポリアミン及びその架橋物の製造例を示し、次いで、本発明の実施例を示す。
製造例1
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ジエチレントリアミン55重量部、フタル酸29重量部、水10 重量部及び98%硫酸6重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度680Pas、1級及び2級アミノ基の合計量2.578mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン1とする。
製造例2
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ジエチレントリアミン72重量部、アジピン酸22重量部、水3重量部及び98%硫酸3重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度650Pas、1級及び2級アミノ基の合計量3.1mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン2とする。
製造例3
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、トリエチレントリアミン30重量部、コハク酸30 重量部、30 重量部及び98%硫酸10重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度620Pas、1級及び2級アミノ基の合計量3.2mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン3とする。
製造例4
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ジエチレントリアミン39重量部、マレイン酸40 重量部、水20 重量部及び98%硫酸1重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度611Pas、1級及び2級アミノ基の合計量3.0mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン4とする。
製造例5
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、製造例1で得たポリアミドポリアミン1を55.1重量部と水を30.2 重量部仕込み、30℃に保温しながら、エピクロルヒドリン10 重量部を2時間かけて滴下した後、4時間反応させた。
これにイオン交換水2.7重量部を滴下した後、温度を50℃まで昇温した。50℃ に到達後、直ちに水1.9重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.4mPas 、カチオン化度19.2 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.387mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物1とする。
製造例6
製造例5と同様にして、ポリアミドポリアミン1を35.1重量部と水を31.2 重量部仕込み、30 ℃ に保温しながら、エピクロルヒドリン23.3重量部を5時間かけ滴下した後、10 時間反応させた。これにイオン交換水10.7 重量部を滴下した後、温度を50℃ まで昇温した。50℃に到達後、直ちに水1.6重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.4mPas 、カチオン化度29.0 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.444 mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物2とする。
製造例7
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、製造例2で得たポリアミドポリアミン2を30.3重量部と水を39 重量部仕込み、30℃に保温しながら、エピクロルヒドリン18 重量部を2時間かけて滴下した後、6時間反応させた。
これにイオン交換水2.7重量部を滴下した後、温度を50℃まで昇温した。50℃ に到達後、直ちに水211.6重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.0mPas 、カチオン化度23.3 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.41mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物3とする。
製造例8
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、製造例2で得たポリアミドポリアミン2を30.3重量部と水を29.9 重量部仕込み、30℃に保温しながら、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル11.1 重量部を2時間かけて滴下した後、4時間反応させた。
これにイオン交換水9.1重量部を滴下した後、温度を50℃まで昇温した。50℃ に到達後、直ちに水200.9重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.2mPas 、カチオン化度21.3 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.30mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物4とする。
実施例1
5cm×10cmのエポキシ製樹脂板上に直径0.2mmと直径0.6mmの銅によるパッド部を形成したBGAパターンを有する独立回路基板を試験片として用いた。この試験片の概略の平面図を図1に示す。
まず、この試験片に対して、樹脂基板用の前処理剤を用いて脱脂とエッチング処理を行った後、無電解ニッケル用パラジウム触媒を付与し、無電解ニッケルめっき液(奥野製薬工業製:ICPニコロンGM−SE)を用いて、膜厚5μmのニッケルめっき皮膜を形成した。
次いで、ニッケルめっき皮膜を形成した試験片を、下記表1に示す組成の活性化液1に室温で1分間浸漬し、次に、下記表2に示す組成の活性化液2に室温で1分間浸漬した。尚、活性化液1と活性化液2としては、表1及び表2に示す同一の試験No.の活性化液同士を組み合わせて試験を行った。実施例2についても同様である。
次いで、下記表3に示す組成の無電解パラジウムめっき液中に、表3に示す処理条件で試験片を浸漬して、厚さ0.2μmのパラジウムめっき皮膜を形成した。
Figure 2012052156
Figure 2012052156
Figure 2012052156
上記した方法で形成された無電解パラジウムめっき皮膜に対して、下記の方法でめっき外観及び密着性を評価した。尚、比較例として、二段階の活性化処理に代えて、表1に示す試験No.1の活性化液のみを用いて一段階の活性化処理を行った場合(比較試験1)と表2に示す試験No.1の活性化液のみを用いて一段階の活性化処理を行った場合(比較試験2)について、同様の方法で無電解パラジウムめっき皮膜を形成して、めっき外観及び密着性を評価した。結果を下記表4に示す。
試験方法
(1)析出外観
目視により観察した。
(2)めっきの密着性
めっき皮膜に試験用テープ(JIS Z 1522)を貼り付け、これを強く引き剥がすことによって無電解パラジウムめっきの密着性を判定した。引き剥がしたテープの密着面に無電解パラジウムめっきの付着があれば密着不良とした(JIS規格 H 8504)。また、密着不良が生じた際には、テープに付着した無電解パラジウムめっきの面積割合を求めた。試験回数は3回とした。
Figure 2012052156
実施例2
実施例1で用いた試験片と同一の試験片を用いて、樹脂基板用の前処理剤を用いて脱脂とエッチング処理を行った。
その後、実施例1の表1に示す組成の活性化液1に室温で1分間浸漬し、次いで、表2に示す組成の活性化液2に室温で1分間浸漬した。
次いで、実施例1の表3に示す組成の無電解パラジウムめっき液中に、表3に示す処理条件で試験片を浸漬して、厚さ0.2μmのパラジウムめっき皮膜を形成した。
上記した方法で形成された無電解パラジウムめっき皮膜に対して、実施例1と同様の方法でめっき外観及び密着性を評価した。結果を下記表5に示す。
また、比較試験として、二段階の活性化処理に代えて、表1に示す試験No.1の活性化液のみを用いて一段階の活性化処理を行った場合(比較試験3)と表2に示す試験No.1の活性化液のみを用いて一段階の活性化処理を行った場合(比較試験4)について、同様の方法で無電解パラジウムめっき皮膜を形成して、めっき外観及び密着性を評価した。結果を下記表5に示す。
Figure 2012052156
以上の結果から明らかなように、銅のパッド部を有するBGA基板に対して、本発明の二段階の前処理を行った後、無電解パラジウムめっきを行うことによって、無電解パラジウムめっき皮膜の析出性及び密着性を向上させることができる。また、上記BGA基板に対して無電解ニッケルめっき皮膜を形成した場合には、無電解ニッケルめっき皮膜に対して本発明に二段階の前処理方法を適用することによって、無電解パラジウムめっき皮膜の析出性及び密着性を向上させることができる。
更に、表4及び表5に示す試験No.8〜10の結果から明らかな様に、活性化液中に還元剤を添加することによって、形成される無電解パラジウムめっき皮膜の密着性がより向上することが認められる。

Claims (5)

  1. 金属材料を被めっき部分として含む被処理物を、下記(1)及び(2)に記載の二段階の工程で処理することを特徴とする、無電解めっきの前処理方法:
    (1)(i)水溶性パラジウム化合物、並びに(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなる活性化液に、被処理物を接触させる第一活性化処理工程:
    (2)(i)水溶性パラジウム化合物、(ii)アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、及び硫酸アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、並びに(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分、を含有する水溶液からなる活性化液に、第一活性化処理工程で処理された被処理物を接触させる第二活性化処理工程。
  2. 第一活性化処理工程で用いる活性化液及び第二活性化処理工程で用いる活性化液のいずれか一方又は両方が、更に、還元剤を含むものである請求項1に記載の無電解めっきの前処理方法。
  3. 被処理物に含まれる金属材料が、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金、白金、白金合金、モリブデン若しくはタングステンであるか、又は電解めっき皮膜若しくは無電解めっき皮膜である請求項1又は2に記載の無電解めっきの前処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかの方法によって前処理を行った後、被処理物を自己触媒型の無電解めっき液に接触させることを特徴とする無電解めっき方法。
  5. 無電解めっき液が、無電解パラジウムめっき液、無電解パラジウム合金めっき液、無電解銅めっき液、無電解銅合金めっき液、無電解銀めっき液、又は無電解銀合金めっき液である請求項4に記載の無電解めっき方法。
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