JP2012052093A - 電子機器ハウジング用の薄肉成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス長繊維の束にポリアミドを溶融させた状態で含浸させ一体化させ、5〜15mmの長さに切断した樹脂含浸繊維束を含む樹脂組成物から得られ、ポリアミドが、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンから得られるポリアミド又は脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジアミンから得られるものであり、樹脂含浸繊維束中のガラス繊維含有量が40〜70質量%であり、要件(a)〜(d)を満たす薄肉成形体。(a)厚みが0.8〜2.0mm、(b)ガラス繊維の重量平均繊維長が0.5〜1.5mm、(c)シャルピー衝撃強度が10kJ以上、(d)曲げ弾性率(長さ80mm×幅10mm×厚さ2mmの試験片)の絶対乾燥値を基準(100%)としたときの吸湿値の値が80%以上。
【選択図】なし
Description
成形品中の繊維状強化材(B)の重量平均繊維長は、1〜10mmが好ましいことが記載されており(段落番号42)、実施例3(段落番号67)では、成形品中のガラス繊維の重量平均繊維長は3〜5mmであることが記載されている。このように成形品中の繊維長が長めであることから、薄肉成形体(厚さ2mm以下の成形体)の用途は記載されていない(段落番号43)。
ガラス長繊維を長さ方向に揃えた状態で束ね、前記ガラス長繊維の束にポリアミドを溶融させた状態で含浸させ一体化した後に、5〜15mmの長さに切断した樹脂含浸繊維束を含む樹脂組成物から得られる薄肉成形体であり、
前記樹脂含浸繊維束中のポリアミドが、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンから得られるポリアミド又は脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジアミンから得られるポリアミドであり、
前記樹脂含浸繊維束中のガラス繊維含有量が40〜70質量%であり、下記の要件(a)〜(d)を満たすものである薄肉成形体を提供する。
(a)薄肉成形体の厚みが0.8〜2.0mm
(b)薄肉成形体中のガラス繊維の重量平均繊維長が0.5〜1.5mm
(c)薄肉成形体のシャルピー衝撃強度が10kJ以上
(d)薄肉成形体の曲げ弾性率(長さ80mm×幅10mm×厚さ2mmの試験片)の絶対乾燥値を基準(100%)としたときの吸湿値の値が80%以上
本発明で用いる樹脂組成物に含まれる樹脂含浸繊維束は、ガラス長繊維を長さ方向に揃えた状態で束ね、前記ガラス長繊維の束にポリアミドを溶融させた状態で含浸させ一体化した後に、5〜15mmの長さに切断したものである。樹脂含浸繊維束に含まれるガラス繊維の長さは、樹脂含浸繊維束の長さと同一である。
なお、樹脂含浸繊維束中のガラス繊維とポリアミドの含有割合を調整するため、樹脂組成物中に樹脂含浸繊維束とは別に上記ポリアミドを配合することができる。
このような滑剤としては、脂質類、特に、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸などの飽和C12−30脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムなどの飽和C12−30脂肪酸金属塩、グリセリンモノ乃至トリステアリン酸エステルなどのグリセリンモノ乃至トリ飽和C12−30脂肪酸エステル、エチレンビスステアリン酸アミドなどのアルキレンビス飽和C12−30脂肪酸アミドなどが好ましく、特に、パルミチン酸、ステアリン酸などの飽和C16−22脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムなどの飽和C16−22脂肪酸アルカリ土類金属塩などが好適に使用される。
公知の添加剤としては、上記したポリアミド以外の熱可塑性樹脂、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、可塑剤、軟化剤、分散剤、安定化剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などの酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤など)、アンチブロッキング剤、結晶核成長剤、充填剤(シリカやタルクなどの粒状充填剤など)などを含んでいてもよい。
本発明の薄肉成形体は、上記の樹脂組成物(樹脂含浸繊維束、又は樹脂含浸繊維束と必要に応じて含有する他の成分)を用いて、射出成形機等の成形機により成形することができる。
本発明では、射出成形時において、射出成形用金型としてピンゲートを有するものを使用する。ピンゲートの大きさ(径)は、0.5〜2.0mmが好ましく、0.7〜1.5mmがより好ましい。ピンゲートの大きさが0.5mm以上であると、繊維折損が抑制され、薄肉成形体中の重量平均繊維長が0.5mmよりも短くなることが防止され、2.0mm以下であるとゲート切れが良好で成形性が良くなる。
薄肉成形体の厚みは0.8〜2.0mmであり、具体的な用途に応じて調整することができる。
薄肉成形体中のガラス繊維の重量平均繊維長は0.5〜1.5mmであり、好ましくは0.5〜1.0mmである。
なお、樹脂組成物が含有する樹脂含浸繊維束の長さ(即ち、ガラス繊維の長さ)は5〜15mmであり、好ましくは6〜12mm未満である。薄肉成形体の製造時において、前記範囲の樹脂含浸繊維束を用いて射出成形する過程において、ガラス繊維が折れて小さくなり、要件(b)の範囲となる。このときの射出成形条件は次のとおりである。
射出成形機クラス(30T〜220T)
シリンダー温度及び金型温度:ベース樹脂によって適宜調整(シリンダー温度250〜340℃、金型温度80〜160℃)
高速射出、射出一次圧力40〜200MPa、背圧0〜10MPa、回転数20〜200rpm
薄肉成形体のシャルピー衝撃強度は10kJ以上であり、好ましくは15kJ以上である。
薄肉成形体の曲げ弾性率(長さ80mm×幅10mm×厚さ2mmの試験片)の絶対乾燥値を基準(100%)としたときの吸湿値の値(23℃/50%RH雰囲気下の飽和吸水状態)は80%以上であり、好ましくは90%以上である。
吸水による寸法変化率は0.1%以下であり、好ましくは0.1%未満である。(23℃/50%RH雰囲気下の飽和吸水状態:吸水)
これらの中でも、特に携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォンのハウジング(アッパーケースとロウワーケースの組み合わせ)やハウジング内部に配置される内部シャーシ用として適している。
MXD6:レニー6002(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
PA6T-1:VESTAMID HTplusM1000(ダイセル・エボニック(株)製)
PA6T-2:ZytelHTN501(NC010)(デュポン(株)製)
PA9T:Genestar N1000A (L41)((株)クラレ製)
(比較用ポリアミド)
PA6:UBEナイロン 1013B(宇部興産(株)製)
PA66:UBEナイロン 2020B(宇部興産(株)製)
(ガラス繊維)
GF−1:RS240QR−483(日東紡製)[ガラス繊維ロービング 4000本繊維束 平均繊維径17.4μm]
GF−2:CSX−3J−451S(日東紡製)[ガラス繊維チョップドストランド](その他の成分)
外部滑剤:St−Ca(ステアリン酸カルシウム,SC−100(堺化学工業(株)製))
装置:(株)日本製鋼所製、J−150E II
スクリュー:長繊維専用スクリュー
スクリュー径:51mm
(1)ISO多目的試験片A型形状品(厚み2mm)
ゲート形状20mm幅サイドゲート
成形品1はこの成形品から切り出した試験片(長さ80mm×幅10mm×厚み2mm)である。
(2)100角平板成形品(厚み1mm)=成形品2
ゲート形状10mm幅サイドゲート
(1)シャルピー衝撃試験
ISO179/1eA(エッジワイズ)に準拠した。
試験片形状:長さ80mm×幅10mm×厚み2mm ノッチ付き(深さ2mm)
[ISO多目的試験片A型形状品(厚み2mm)]からノッチングマシーン(自動ノッチ加工機 No.189-PNCA-2((株)安田精機製作所製))を使用して加工した。
成形品1(長さ80mm×幅10mm×厚み2mm)を使用し、支点間距離32mm、試験速度1mm/minで測定した。
成形品1(長さ80mm×幅10mm×厚み2mm)と成形品2(100mm角平板成形品,厚み1mm)それぞれの絶対乾燥状態の成形品質量を測定した後、それぞれ60℃の水中に96時間浸漬した。
その後、成形品1、2を取り出して、ペーパータオルで十分に水分を拭き取った後、成形品質量を測定した。
その後、23℃/50%RH雰囲気下に放置して、質量の経時変化を記録、質量変化が確認できなくなった状態を23℃/50%RH雰囲気下の飽和吸水状態、つまり吸水(吸湿)状態とした。
水分率と寸法変化率(図1に示す矢印間の長さL)の変化率)を下記計算式から求め、曲げ弾性率(表1、2に示す吸水状態及絶乾状態)を「(2)曲げ試験(曲げ弾性率)」により測定した。
寸法変化率(%)=吸水状態の長さL/絶乾状態の長さL×100
成形品1、2から約3gの試料を切出し、650℃で加熱して灰化させて繊維を取り出した。取り出した繊維の一部(500本)から重量平均繊維長を求めた。計算式は、特開2006−274061号公報の〔0044〕、〔0045〕を使用した。
射出成形機:S-2000i 100B (スクリュー径32),ファナック(株)製
射出成形機のホッパーにペレットを投入して、下記条件での計量時間を求めた。ばらつきについては10ショット分で確認した。計量時間(sec)は射出成形機操作パネル画面から確認した。
・計量値:40mm
・回転数:80rpm
・背圧:3MPa
・シリンダー温度:280℃
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量60質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度130℃(実測))して、それぞれの測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量60質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットをそのまま射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度130℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ6mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度130℃(実測))して、それぞれの測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ12mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度130℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量40質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度130℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてPA6T−1をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(340℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度330℃、金型温度140℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてPA6T−2をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(340℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度330℃、金型温度140℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてPA9Tをクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(340℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量60質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度330℃、金型温度140℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてPA9Tをクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(340℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度330℃、金型温度140℃(実測))して、それぞれの物性測定のための試験片を作製した。
熱可塑性樹脂としてMXD6を50質量%とガラス繊維チョップドストランド(GF−2)50質量%をタンブラーブレンダーにて混合後、押出機(270℃)で溶融混練してペレット状の樹脂組成物を得た。
得られたペレットを射出成形(シリンダー温度270℃、金型温度130℃(実測))して、それぞれの測定のための試験片を作製した。
熱可塑性樹脂としてPA9Tを50質量%とガラス繊維チョップドストランド(GF−2)50質量%をタンブラーブレンダーにて混合後、押出機(320℃)で溶融混練してペレット状の樹脂組成物を得た。
得られたペレットを射出成形(シリンダー温度330℃、金型温度140℃(実測))して、それぞれの測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてPA66をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(320℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量60質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度300℃、金型温度100℃(実測))して、それぞれの測定のための試験片を作製した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてPA6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量60質量%、長さ9mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットにステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを外部滑剤として添加したものを射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度100℃(実測))によりそれぞれの物性測定のための試験片を作成した。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ18mmのペレット(樹脂含浸繊維束)を得た。
得られたペレットに外部滑剤としてステアリン酸カルシウム(St−Ca)200ppmを添加したものを射出成形(シリンダー温度280℃、金型温度130℃(実測))しようとしたが、ペレットがスクリューに喰い込んでいかず、射出成形できなかった。
連続繊維の通路を波状に加工したクロスヘッドを通して、ガラス繊維ロービング(GF−1)を引きながら、熱可塑性樹脂としてMXD6をクロスヘッドに接続された押出機から溶融状態(290℃)で供給して、ガラス繊維に含浸させた。
その後、賦形ダイを通してストランドとして引取り、冷却後、裁断し、ガラス繊維含有量50質量%、長さ4mmのペレットを作製しようとしたが、ペレットが割れてしまい、ペレットを得ることができなかった。
Claims (7)
- ガラス長繊維を長さ方向に揃えた状態で束ね、前記ガラス長繊維の束にポリアミドを溶融させた状態で含浸させ一体化した後に、5〜15mmの長さに切断した樹脂含浸繊維束を含む樹脂組成物から得られる薄肉成形体であり、
前記樹脂含浸繊維束中のポリアミドが、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンから得られるポリアミド又は脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジアミンから得られるポリアミドであり、
前記樹脂含浸繊維束中のガラス繊維含有量が40〜70質量%であり、下記の要件(a)〜(d)を満たすものである薄肉成形体。
(a)薄肉成形体の厚みが0.8〜2.0mm
(b)薄肉成形体中のガラス繊維の重量平均繊維長が0.5〜1.5mm
(c)薄肉成形体のシャルピー衝撃強度が10kJ以上
(d)薄肉成形体の曲げ弾性率(長さ80mm×幅10mm×厚さ2mmの試験片)の絶対乾燥値を基準(100%)としたときの吸湿値の値が80%以上 - さらに(e)吸水による寸法変化率が0.1%以下(23℃/50%RH雰囲気下の飽和吸水状態)との要件を満たすものである請求項1記載の薄肉成形体。
- ポリアミドが、ノナンジアミンとテレフタル酸から得られるもの(ナイロン9T)で、極限粘度〔η〕(濃硫酸中30℃で測定)が0.80〜1.00dl/gのものである請求項
1又は2記載の薄肉成形体。 - さらに滑剤を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の薄肉成形体。
- 薄肉成形体が電子機器のハウジング用であり、
電子機器のハウジングが、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、カーナビゲーション、ゲーム機、コンパクトカセット、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、電子手帳、電子辞書、電卓、ハードディスクレコーダー、パーソナルコンピューター、ビデオカメラ、デジタルカメラから選ばれる電子機器のハウジングである請求項1〜4のいずれか1項記載の薄肉成形体。 - 薄肉成形体が電子機器のハウジング又は内部シャーシ用であり、電子機器のハウジング又は内部シャーシが、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォンのハウジング又は内部シャーシである請求項1〜4のいずれか1項記載の薄肉成形体。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の薄肉成形体の製造方法であって、
前記樹脂組成物を溶融させた後、射出成形して成形するとき、射出成形用金型としてピンゲートを有するものを使用する薄肉成形体の製造方法。
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