JP2012047743A - 2光束アッセンブリ及びクロマティックポイントセンサ装置の動作方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2光束アッセンブリが取り付けられた1光束CPS光学ペンを用いたセンサ装置の第1測定光束および第2測定光束を、それぞれ第1表面領域および第2表面領域に位置合わせする。2つの反射光が2光束CPSの共焦点開口部を通過する。第1測定光束および第2測定光束にそれぞれ起因する第1測定および第2測定を含んだ少なくとも1の測定セットを実行する。様々な位置での測定セットの実行のため、少なくとも第1表面領域を移動させる。各測定結果は、極めて良好な分解能(例えば、少なくとも10nmの分解能)で決定される。本センサ装置と動作方法は、干渉計または他の高額で複雑な構成要素を使わないで、高い分解能と精度を必要とする測定に適用できる。
【選択図】 図2
Description
前記2光束アッセンブリは、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに取り付けられる取付要素と、第1反射要素と、を備える。
前記2光束アッセンブリは、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに前記取付要素を操作可能に取り付ける際に、前記第1反射要素が、前記光源光束の光軸上に配置されて、前記光源光束を第1測定光束および第2測定光束に分割するように、構成される。
また、前記2光束アッセンブリは、前記第1測定光束を第1測定軸に沿って、および、前記第2測定光束を第2測定軸に沿って、それぞれワークピースの異なる部分に向けて出射すると共に、前記第1測定光束および前記第2測定光束に起因するワークピース測定光を前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに戻すことを特徴とする。
他の実施形態では、あらゆる伝達要素(例えば、ビームスプリッタ、プリズム要素など)により生じたあらゆる収差の影響を補償するために、校正技術が利用される。
また、第1および第2測定光束が測定軸に平行に進行する構成も様々なタイプの測定(例えば、ステップ高さの測定など)に便利であることが認識される。
先行技術と比較して、この方法の利点は、共通モードの表面うねり(例えば、切削ツールの迷走(ふらつき)や振動が原因となって生じるもの)が、溝やステップの寸法測定に影響を与えないこと、また、単一の光学ペンにより2つの測定を実行できること、さらに、異なる軸または線に沿った一連の測定を実行するために、ペンおよび/または測定表面を横方向に前後に移動させる必要が無いということである。これに相応して、測定の迅速化および測定精度の改善(すなわち、振動やステージの動作などが打ち消し合うため)につながる。
加えて、この方法は、単一の光学ペンを使って測定範囲の異なる2つの測定の同期測定も許容する。加えて、多点測定機能を提供するための2光束アッセンブリを、従来の光学ペンに容易に取り付けることができる。
実施形態における特定の例として、ステップ高さの測定が望まれるケースには、プリント基板(PCB)のトラック高さ、シリコンウェハ層の厚さ(例えば、混濁層の厚さ)、集積回路上の素子、エッチング、MEMS測定、直定規に沿った溝、Oリング用の溝など)などが含まれる。
他の実施例では、ステージの真直度または平坦度を測定することができる。加えて、特定の実施例では、ステージの動的横揺れ、縦揺れ、首振りを測定することができる。
本発明に係る2光束アッセンブリを使わずに、特定タイプの測定を実行するには、干渉計および高価で大きくて扱いにくい特別な光学系を使用する従来技術を用いなければならない。
本発明に係る2光束アッセンブリの利点は、従来技術の干渉計を用いた構成よりも、構成が容易になり、高価でなくなり(すなわち、簡単な光学系になり)、測定に必要な空間が少なくて済む(すなわち、光学系が小さくなる)といったことなどである。
他の実施形態では、取付要素が、以下のように構成された一つの境界面を含む。すなわち、取付要素の境界面がクロマティック共焦点ポイントセンサペンの境界面と接するときに、第1測定軸および第2測定軸の少なくとも一つが、クロマティック共焦点ポイントセンサペンの光軸に平行または直交になるように、取付要素の境界面が構成されている。
他の実施形態では、2光束アッセンブリは、調整機能付き取付アレンジメントを含む。この調整機能付き取付アレンジメントは、第1反射要素の反射平面を光源光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、クロマティック共焦点ポイントセンサペンに対して取付要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる。
他の実施形態では、2光束アッセンブリが、調整機能付き取付アレンジメントを含む。この調整機能付き取付アレンジメントは、第2反射要素の反射平面を前記第2測定光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、前記第1取付要素に対して前記第2反射要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる。
このような実施形態は、2光束アッセンブリによって、2つの測定範囲同士の関係を調整する場合に使用される。
間隔距離SEPPが少なくとも測定範囲Rに等しくなるケースでは、本質的に規定の範囲を超えて拡張されたペンの有効な測定範囲(例えば、光学ペンの規定の測定範囲Rよりも高いステップ高さの測定のための測定範囲)が許容されると認識されるだろう。
特定の複数の実施例のように、間隔距離SEPPの調整により、光学ペンの一般的な測定範囲Rがたった50ミクロンをカバーするように元々設計されていれば、50ミクロンから開始できるように測定範囲が設定される(このように、少なくとも約50から100ミクロンのステップ高さの範囲を控えめにカバーすること)。または、100ミクロンから開始できるように測定範囲が設定される(このように、少なくとも約100から150ミクロンのステップ高さの範囲を控えめにカバーすること)。または、150ミクロンから開始できるように測定範囲が設定される(このように、少なくとも約150から200ミクロンのステップ高さの範囲を控えめにカバーすること)。
そのような構成は、前述の光学ペンよりも意義深い利点を提供することが認識されるだろう。もし、光学ペンの測定範囲よりも大きい距離によって分離された2つの表面について測定すること(例えば、2つの表面間のステップ高さの測定)が望ましいならば、その後、2つの測定表面間を前進後退する都度、光学ペンまたは表面の物理的位置がZ軸方向に調整される必要がある。
これに対して、本発明によれば、追加の光学ペンのZ軸方向への移動を必要とせず、適切に構成された2光束アッセンブリの使用によって、そのような測定を同時に実行できる。
さらに意義深い利点として、もし、多測定点(例えば、単一の位置のみではなく、エッジに沿って連続して多測定点でのステップ高さの測定)を得たいならば、光学ペンまたは被測定ワークピースは、移動手段(例えば、軸受、ステージ、回転手段など)上に配置することができる。また、エッジに沿ってスキャンするために移動させることができる。これによって、Z軸方向の追加的な動作を要求されないで、多点連続測定を容易に実行できる。
それゆえ、与えられた2つの表面間のZ軸高さの差を測定するためには、通常、Z軸高さの差からオフセット距離が十分に異なるようにして、また、2つの測定高さを示すスペクトル・ピークが望ましい程度に区別できるように、センサ装置を構成するのが望ましい。
しかしながら、特定の実施形態では、スペクトル・ピークが検出器測定軸の望ましい範囲内になるように、また、両方のスペクトル・ピークが同じ検出器で測定できるように、その差が十分に小さいことが望ましいと認識されるだろう。
これに代わる実施形態として、もし、第1および第2測定光束をそれらの強度に応じて互いに区別できるようにすること望ましい場合、特定の実施形態では、第1または第2測定光束の一方を、わざと、他よりも小さい信号強度になるように設定して、光束をより明確に区別することができる。
分割されたレンズにより、2光束アッセンブリの端部において2つの測定光束を提供できる。
このようなレンズ群を光学ペンの1光束部分から分離された要素として用いることで、レンズ群の設計・選択において、より大きなフレキシブル性が許容される。レンズ群の設計・選択には、特定の望ましい特性を有したレンズ郡の利用(例えば、類似する、または異なった、軸方向の色分散性を有するレンズ群の利用)を含む。
この方法についての実施形態では、2光束クロマティックポイントセンサ装置は、共焦点開口部を有し、光束アッセンブリを取り付けられた光学ペンを含む。
他の実施形態では、2光束クロマティックポイントセンサ装置は、共焦点開口部および、クロマティックポイントセンサの光学ペンに関連付けられた規定の長軸方向の色収差をもったレンズ間に位置決めされた光束アッセンブリを有する光学ペンを含む。
方法の様々な実施形態において、センサ装置からの第1測定光束が第1表面領域に位置決めされ、センサ装置からの第2測定光束が第2表面領域に位置決めされる。つまり、2光束クロマティックポイントセンサとなる。
ここで使用されるように、ワークピースは、どんな要素、つまり、測定光束を反射し、また、光学ペンに相対的に移動するような要素にも当てはまる。
第1および第2測定光束に起因する測定光は、光学ペンおよび共焦点開口部を逆方向に通過して受光される。
第1および第2測定光束に起因する第1および第2測定を含む少なくとも1つの測定セットが決定される。
少なくとも1の測定セットに基づいて、ワークピースの性状測定、および、ワークピース性状の位置による変化の少なくとも1つが決定される。
各測定は、比較的高い分解能(例えば、少なくとも10nmの分解能)で、決定される。
本発明のセンサ装置が、干渉計または他の複雑な装置の使用を要求されずに、そのような正確な測定を達成できることが認識されるだろう。
様々な実施形態において、相対的な動作は、直線的でもよく、ワークピースを回転させることで達成してもよい。
クロマティックポイントセンサ装置は、第1測定光束に対応する第1測定範囲と第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットが、クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲Rの5%より大きくなるように構成されている。これにより、センサ装置の検出器における区別可能に分離された信号ピークを提供できる。
クロマティックポイントセンサ装置は、第1測定光束に対応する第1測定範囲と前記第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットが、クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満になるように構成されている。
例えば、第1測定光束および第2測定光束は、平行にされて、また、第1表面領域は、少なくとも溝の底面または低い方のステップの一方の表面領域とする。また、第2表面領域は、少なくとも溝の肩部または高い方のステップの一方の表面領域とする。そして、複数の測定セットは、溝/ステップに沿った複数位置での、溝/ステップの高さまたは高さの変化の少なくとも一方の測定を指し示す。
そのような実施形態では、クロマティックポイントセンサ装置は、第1測定光束に対応する第1測定範囲と第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットから、溝/ステップの高さの呼び寸法相当量を引いた値が、クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満であり、かつ、少なくとも測定範囲Rの5%であるように構成されている。
例えば、第1および第2測定光束は互いに逆方向に向けられ、第1表面領域は、溝/隙間の第1側面上であり、また、第2表面領域は、溝/隙間の反対側の第2側面上であり、そして、複数の測定セットとは、溝/隙間に沿った複数位置での、溝/隙間の幅または幅の変化の少なくとも一方の測定を指し示す。
例えば、第1および第2測定光束は平行に向けられ、第1表面領域は、振れの表面領域にあり、また、第2表面領域は、基準面の領域にあり、その基準面は、クロマティックポイントセンサ装置に相対的な位置で固定されている。そして、複数の測定セットとは、振れを有する表面に沿った複数位置での、基準面から振れを有する表面までの高さまたは高さの変化の少なくとも一方の測定を指し示す。
そのような実施形態において、クロマティックポイントセンサ装置は、第1測定光束に対応する第1測定範囲と第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットから、振れを有する表面と基準面との間の呼び高さの差の相当量を引いた値が、クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満であり、かつ、クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲Rの少なくとも5%であるように構成されている。
例えば、第1測定光束および第2測定光束は、平行にされて、第1表面領域および第2表面領域は、ワークピース上であり、複数の測定セットを取得する際に、第1測定光束および第2測定光束の測定軸間には、間隔が設けられ、この間隔は、動作方向に垂直な間隔距離SEPPROLL、および、動作方向に平行な間隔距離SEPPPITCHの少なくとも一方の間隔である。
そのような実施形態において、その間隔が、クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満であると都合がよい。
そのような実施形態において、動作方向に平行な軸に対するワークピースの横揺れ角度を決定するために、複数の測定セットを間隔距離SEPPROLLの値と組み合わせて使用される。
そのような実施形態において、動作方向に平行な軸に対するワークピースの縦揺れ角度を決定するために、複数の測定セットを間隔距離SEPPPITCHの値と組み合わせて使用される。
図1に示すように、クロマティックポイントセンサ装置100は光学ペン120と電子機器部分160を含む。
光学ペン120は、光ファイバコネクタ107と、筐体130と、光学系部分150とを含む。光ファイバコネクタ107は、筐体130の端部に取り付けられている。光ファイバコネクタ107は、入出力光ファイバを覆う光ファイバケーブル112を通じて、その入出力光ファイバ(詳細は省く)を受け入れている。
入出力光ファイバは、ファイバ開口部(共焦点開口部)195を通して光源光を出射すると共に、ファイバ開口部195を通して測定信号の反射光を受光する。
光源光は、光学ペン120に相対的なZ軸位置にあるワークピース表面190上に焦点が合うような波長を含んでいる。
ワークピース表面190からの反射については、その反射光は光学系部分150によりファイバ開口部195上で再び焦点が合う。
有効な光原光および反射光は、限定光線LR1,LR2によって、その境界が限られている。
軸方向の色分散により、1つの波長のみが、光学ペン120から表面190までの測定距離に一致する前方の焦点距離FFを有する。表面190で最も良く焦点が合う波長が、反射光においてもファイバ開口部195で最も良く焦点が合う波長になるように、光学ペン120が構成されている。ファイバ開口部195は、最も良く焦点の合う波長が主にファイバ開口部195を通過して光ファイバケーブル112の芯部へ入るように、反射光を空間的にフィルタリングしている。以下の詳細な記載および取り込まれている参考文献の記載にあるように、光ファイバケーブル112は、信号の反射光を波長検出器162に伝搬する。この波長検出器162は、ワークピース表面190までの測定距離に対応する主強度(dominant intensity)を有する波長を決定するために利用される。
様々な実施形態では、波長検出器162は分光計または分光器アレンジメントを含んでいる。波長検出器162の中に、光ファイバケーブル112を通る反射光を例えば回折格子のような分散素子が受光し、さらに結果として生じるスペクトル強度プロファイルをその分散素子が検出器アレイ163へ伝達するようになっている。
波長検出器162は、関連する信号演算処理機能(例えば、いくつかの実施形態では信号演算器166により提供される機能)も含めることができる。
このように、いくつかの実施形態では、波長検出器162および信号演算器166における特定の態様を統合してもよく、または区別がなくてもよい。
次に、再びファイバ・カップラ161を通過して、波長依存の反射光強度は、その約50%が波長検出器162に向けられるようになっている。波長検出器162は、検出器アレイ163の測定軸に沿ったピクセルの配列アレイにわたって分布するスペクトル強度プロファイルを受け取り、以下の図3の記載および取り込まれている参考文献において詳細に説明されているように、対応するプロファイルデータを提供するように動作する。
手短に言えば、例えばピーク位置座標のような、プロファイルデータのサブピクセル分解能距離指示座標(DIC:sub pixel-resolution distance indicating coordinate)が、信号演算器166により計算される。そして、波長ピークに対応する距離指示座標(DIC)により、距離の校正用ルックアップテーブルを介して表面190までの測定距離が決まる。校正用ルックアップテーブルはメモリ部168に記憶されている。距離指示座標(DIC)は、様々な方法により(例えば、プロファイルデータのピーク領域に含まれるプロファイルデータの重心の決定により)決定することができる。
例えば、いくつかの実施において、ステップ高さ(段差)を測定できることが望ましい。その他の点では、2つの表面を測定できることが望ましい。図1に示すように、このような事例では、第2ワークピース表面190’が、第1ワークピース表面190から十分離れており、そのため、2つの面の距離Zdiff が光学ペン120の規定の測定範囲Rから外れてしまう。
言い換えると、光学ペン120は、範囲の最小距離ZMINと、範囲の最大距離ZMAXとによって限られた測定範囲Rを有する。図1に示される位置では、表面190は測定範囲Rの真ん中であるが、表面190’は測定範囲Rから外れている。
例えば、公知の光学ペンを用いたいくつかの事例では、測定範囲Rは、ペンの端部からの呼び最小距離または呼び動作距離の約1/10になる。(例えば、数十マイクロメートルから数ミリメートルの範囲になる。)
ステップ高さ測定を要求される場合への適用や、表面190および表面190’の両方の測定を要求される他の実施例においては、光学ペン120が1箇所のZ軸位置で、これら複数の表面を測定できることが望ましい。
たとえ、表面190’が光学ペン120の規定の測定範囲R内にある事例であっても、光学ペン120を更に移動させることなく、両方の表面190,190’までの距離を測定できることが望ましい。
図2についてより詳細に後述するように、本発明によれば、光学ペン120の端部に取付け可能な2光束アッセンブリによって、光学ペン120が追加的に移動することを要求されることなく、光学ペン120が異なる測定範囲Rに渡っている2つの表面(例えば、表面190,190’)の測定を成し遂げることができるようになった。
より詳細に後述するように、1つの形状の2光束アッセンブリ200は、第1測定光束FMBを第1測定軸MA1に沿って出射し、第2測定光束SMBを第2測定軸MA2に沿って出射する。
図2に示すように、2光束アッセンブリ200は、光学ペン120の光源光束SBの光路に配置された第1反射要素210を含む。第1反射要素210は、光源光束SBを2つの部分に効果的に分割する。より特徴的なことは、第1反射要素210は、光源光束SBの第1部分を第1測定光束FMBとして伝達し、光源光束SBの第2部分を第2測定光束SMBとして反射する。
2光束アッセンブリ200は、オプションとして、第2反射要素220を含む。第2反射要素220は、第2測定光束SMBの全部または一部を反射する。第2反射要素220を備えた一実施形態では、第2測定光束SMBが反射して第2測定軸MA2に沿う。第2測定軸MA2は、第1測定光束FMBの第1測定軸MA1に平行である。
間隔距離SEPPは、測定軸MA1,MA2の間を示し、第1反射要素210と第2反射要素220間の距離でもある。
一実施形態において、範囲R1、距離Z1MINおよび距離Z1MAXは、図1に示す範囲R、距離ZMINおよび距離ZMAXに概ね対応している。図2に示すように、表面190のZ1位置は、測定範囲R1の中央部分になる。
図2に示すように、測定範囲R2は、最小距離Z2MINおよび最大距離Z2MAXを有する。同図のように、表面190’のZ2位置は測定範囲R2の中央部分になる。
加えて、オフセット距離OFFSETは、測定範囲R1,R2の差異オフセットを表示する。
より詳細に後述するように、間隔距離SEPPの調整(例えば、固定されたスペーサ要素の利用、スペーサ要素の幅は、第1反射要素210および第2反射要素220間の幅であり、様々に変更できる。および/または、第1反射要素210および第2反射要素220間の距離、または、第1反射要素210および第2反射要素220の位置を調整可能にすること等でもよい。)に様々な技術を利用できる。
1つの特徴的な実施例では、有効な距離SEPP,OFFSETを調整するために、光学ペンに対して第1反射要素210を相対的に(例えば、光源光束SBの光軸に沿って)位置決めできる、調整可能な取付具を提供できることが認識されるであろう。
これは、2光束アッセンブリ200に対して範囲R1,R2の最小距離を相対的に調整可能にすることができる。
図2については、第2測定光束SMBの有効な位置決め、および/または、規定された測定範囲が少なくとも2通りの方法で調整され得ることが認識されるであろう。
第1の例は、第1反射要素210が第1測定光束FMBの進行方向に沿って移動される場合である。第1反射要素210は、第2測定光束SMBの反射位置を第1反射要素210に沿って効果的に変化させる。そして、これに対応して、第1反射要素210は、光学ペン120の端部と第2測定光束SMBの上方への反射位置との距離を僅かに増減させることができる。
第2の例は、第2反射要素220が、第2測定光束SMBの進行方向に沿って移動できる場合である。
様々な実施形態において、もし、測定範囲の最大距離および最小距離(例えば、測定範囲R1の最大距離Z1MAXおよび最小距離Z1MIN、また、測定範囲R2の最大距離Z2MAXおよび最小距離Z2MINなど)が特定の光学装置の制約を受けて決められていれば、本発明には利点がある。
手短に言えば、測定範囲の最大値および最小値を決定する上での第1の要因は、物理的距離である。その物理的距離とは、特定のレンズ群が特定の精度レベルで特定の波長範囲の光を合焦できる物理的距離を示す。
より一般的には、最小制限値および最大制限値を有する各々の範囲は、以下のような範囲に全体的に対応していると言える。その範囲とは、入手可能な入力スペクトルが色収差を使って上手く合焦し得る範囲である。
加えて、検出器自身の様々な制約は、測定範囲を決定する上での他の要因となる。
言い換えると、予想していた測定波長と、実際に要求される測定波長とが異なるため、高い分解能を達成するには、検出器のアレイ中に広がった波長(群)が望ましい。要するに、特定の最小距離および最大距離を持つ範囲は、一般的に、スペクトルを効果的に合焦できる能力に関連する制約を受けて決定され、また、検出器上の波長の分散に関連する設計上の選択によって決定される。スペクトルの合焦能力とは、スペクトルを特定の軸に沿った距離上に効果的に合焦できる能力である。
加えて、異なる測定範囲(例えば、間にオフセット距離を有する測定範囲R1,R2等)異なる測定光束に関連付けることができる。すなわち、表面190,190’に対して光学ペン120を相対的に位置調整するような追加的な要求を受けないで、異なるZ軸位置にある複数の表面を効率的に測定できる。
例えば、測定軸MA1,MA2を、光学ペン120の光軸OAと同方向に方向付けることができる。また、光軸OAを横切る方向(例えば直交方向)に方向付けることも、同一平面上にすることも、逆方向に方向付けることも、互いに交わる方向(例えば直交方向)に方向付けること等も可能である。
互いに直交する測定光束の一例では、図2に示されるように、第2反射要素220が無いか、第2反射要素220が第2測定光束SMBの一部を他の方向に伝達するような実施形態では、第2測定光束SMBの進行が、代わりに第2測定軸MA2’に沿って継続する。
本実施形態では、最小距離Z2MIN’と最大距離Z2MAX’とを有する測定範囲R2’が提供される。
より詳細に後述するように、図9について、第1測定光束FMBの方向を効果的に横切る(例えば、直角)方向に第2測定光束SMBを方向付けることが要求される場合に、このような実施例を利用することができる。例えば、2つの表面の成す角が変化するような測定に利用できる。
図3に示されているようなスペクトルデータは、ここに組み込まれた参考文献に記載されているように、従来技術であると一般的に理解されるかも知れない。プロファイルデータ310は、各ピクセルpに関連付けられた信号レベル(正規化された電圧で示される)を示す。
プロファイルデータ310は、2光束アッセンブリを取り付けた光学ペン(例えば、図2に示されたクロマティックポイントセンサ装置100および2光束アッセンブリ200に類似のもの)を用いて実行される測定動作に対応する。
ピーク位置座標P(Z1),P(Z2+OFFSET)は、プロファイルデータ310のピーク領域にカーブをフィットさせて、そのカーブのピークに基づいて決定される。または、ピーク位置座標は、プロファイルデータ310のピーク領域の重心、または、その他、様々な校正および信号処理方法に基づいて決定される。ピーク位置座標の分解能はサブピクセルレベルになる。
前述した図1についての議論のように、測定距離「Z」を、ピーク位置座標値に呼応した測定距離として決定することができる。そのピーク位置座標値は、距離についての校正データ中に蓄積されている。
様々な実施形態において、距離についての蓄積された校正データは、サブピクセルのピーク位置座標に対応した正確な測定距離を与えるために、内挿法で取得される。
このように、図2、図3および以下の式中の、Z1値およびZ2値は、第1測定光束FMBまたは第2測定光束SMBによって決定された測定値(Z値)であると、理解することができる。測定値Z1,Z2は、特定の基準位置(例えば、光学ペン120の端部等)に対する相対値であると理解することができる。
このように、基準点位置に相対する特定最小距離値(specified standoff value)またはオフセット値を、測定範囲内の位置に追加できることが一般的である。
すなわち、図2の実施形態では、測定値Z1は、測定軸から第2反射要素まで光路の進行方向を変えない第1測定光束FMBから取得される。
このように、測定値Z1は、まるで2光束アッセンブリ200が無いかのように(例えば、図1に示すように)、名目上は、同じ値になる。
さらに特徴的なことは、図2に示すように、測定値Z1を決定する第1測定光束FMBは、図1の測定値Z1を決定する測定光束(すなわち、元のままの光源光束)とほぼ同じ光線で構成されている。
このように、特にこの事例では、第1測定光束FMBと、スペクトル・ピーク位置座標を対応するZ距離に関連付けるZ距離校正カーブ(distance
calibration curve)とによって決定された測定値Z1は、一般的に、2光束アッセンブリ200の有無に関わらず同じになるべきである。
このケースでは、Z1は、第1測定光束FMBに起因する信号P(Z1)に対応する校正カーブのZ値に本質的に一致すると言える。
このことは一般的に真実ではない。その理由は、どんな第2測定光束も(例えば、第2測定光束SMBのように)異なる方向へ曲がるためには、2番目の反射を経るからである。また、どんな第2測定光束も、いくつかの分割距離SEPPを有するからである。それゆえ、以下により詳しく議論するように、どんな第2測定光束も、Z軸方向に沿ってオフセット距離OFFSETを有するからである。
(数1)
Z1 = Zcal P(FMB) = P(Z1) (1)
(数2)
Z2 = Zcal P(SMB) - OFFSET
= Zcal P(Z2+OFFSET) - OFFSET (2)
それゆえ、OFFSETは、Z軸方向に沿った真の距離Z2を決定するために、明確な測定距離でなければならない。この測定距離は、第2測定光束SMBに起因する信号によって指し示される。
オフセット距離OFFSETは、設計値(例えば、間隔距離SEPPの設定値)によって明らかになる。または、オフセット距離OFFSETは、校正(例えば、平らで垂直の表面に向けられた、オフセット距離OFFSETの異なる2つの光束)によって明らかになる。このようにして、前記信号および既知のオフセット距離OFFSETに基づいて、Z2値およびZ1値を得るのに必要な値を、決定できる。
ピクセル位置からの面では、ピーク間隔は、Zdiffの関数になることは勿論で、Z1の関数にもなる。この理由は、与えられたピクセルから与えられた距離への校正が比例関係にならないため、特にこの比例関係ではないカーブ上の位置への校正を別途行なう必要があるからである。
これに代えて、比例変換のみを利用する実施例においては、次にその間隔は、Zdiff値およびOFFSET距離に依存するだろう。
これらの考察から、様々な実施例においては、期待されるステップ高さ(距離)Zdiff(Zdiff=Z1−Z2)の範囲を参考にして、オフセット距離OFFSETを選択または調整することが望ましい。これにより、P(FMB)=P(Z1)を示すピークおよびP(SMB)=P(Z2+OFFSET)を示すピークは一致することがなく、区別できる。
ピークを区別できることに関しては、検出器においてピークが、測定範囲の5−10%よりも互いに接近していないことが、特定の実施例においては、望ましい。例えば、約70ピクセル分の間隔をもった2つのピークの例が図3に示されている。同図で、これらのピークを、スペクトル・プロファイルデータ310aのセットを表わす点線で示す。
簡略のため、このことは、以下のように言い換えることができる。すなわち、(Zdiff−OFFSET)>0.05*Rとなるように、オフセットOFFSETの距離を設けることが要求される。または、より保守的な実施例では、全ての期待されるZdiff値が(Zdiff−OFFSET)>0.1*Rとなるように、オフセットOFFSETの距離を設けることが要求される。
特に、前述に従って、2光束アッセンブリと光学ペンの構成では、干渉を生じないZの測定範囲を、R+OFFSETと同程度の大きさにすることができる。
しかしながら、オフセットOFFSETの距離が測定範囲Rを超過した場合、その後、全測定範囲の中間部分において、測定のとぎれ(gap)、または干渉が生じてしまう。その測定範囲では、光束が妥当な測定を実行することもできない。
光束の本数をNで示すと、論理上は、干渉の生じない測定範囲を、N*Rで示される範囲にすることができる。
もし、より小さい信号を用いた動作が許容されれば、各々の光束をより多くの回数に分けることができる。また、光学ペンの最大焦点距離の大きい部分まで接近することができる測定範囲が得られる。例えば、ある特定の実施例では、測定範囲を10*Rのオーダーまで大きくすることができ、最小距離(standoff)と同等の範囲にすることができる。
少し保守的に価値を判断して、各光束でのより低い光強度、および、多分割で生じる光学的な劣化のために、S/N比またはサンプル率を用いてある程度の信号の劣化を含めた場合であっても、上記のような実施例では、真の動作範囲を少なくとも8*Rとすることができる。
図4では、図2の2光束アッセンブリ200における構成要素と同じまたは類似する構成要素に、同じまたは類似の参照符号が付けられている。
図4の2光束アッセンブリ400は、先に記載した模式的に表現された2光束アッセンブリ200と、第1測定光束FMBおよび第2測定光束SMBが光学ペン120の光軸に直交する測定軸に沿って両方とも下方に向かっている点で異なる。
クランプ用ボルト403は、光学ペン120の端部周りに取付要素402を締結するためのものである。
第1反射要素アッセンブリ210’は、取付要素402に取り付けることができる。第2反射要素アッセンブリ220’は、第1反射要素アッセンブリ210’に取り付けることができる。
特定の実施形態では、第1および第2反射要素アッセンブリ210’,220’を、図2の第1および第2反射要素210,220で構成することができる。
図4に示すように、第1反射要素アッセンブリ210’は、第1反射要素ホルダ406と、第1反射要素フレーム408と、第1反射要素410とを含むことができる。
スペーサ要素404は、取付要素402および光学ペン120に対して第1反射要素アッセンブリ210’の相対的なスペースを調整するためのものである。
第2反射要素アッセンブリ220’は、第2反射要素ホルダ416と第2反射要素420とを含むことができる。
スペーサ要素414は、第1反射要素アッセンブリ210’、取付要素402および光学ペン120に対して、第2反射要素アッセンブリ220’の相対的なスペースを調整するためのものである。
図6に示すように、スペーサ要素414は、間隔距離SEPPの寸法を(それゆえ、概略を上述したように、オフセットOFFSETの値も)調整するためのものである。
第1反射要素ホルダ406は、精度の良い寸法で形成され、かつ、真っ直ぐに設けられた四角形の開口(opening)を含む。この開口は、次の図5により詳しく記載したように、第1反射要素410を取り付ける方向から第1反射要素フレーム408を確実に受けるために設けられている。
スペーサ要素414は、調整のために第1反射要素ホルダ406を第2反射要素ホルダ416から分離するためのものである。
第2反射要素ホルダ416は、精度の良い寸法で形成され、かつ、真っ直ぐに設けられた四角形の開口(opening)を含む。この開口は、第2反射要素420を接着剤または他の接着手段によって第1反射要素フレーム408に接着される方向から、該第2反射要素420(例えば、第1表面反射プリズム(45―45―90))を確実に受けるために設けられている。
組立用ボルト417は、精度の良い組立用孔に通されて、2光束アッセンブリ400の構成要素を正確に一列に配列して組み立てるために用いられる。
第1測定光束FMBは、第1反射要素410によって下方向(光学ペン120の光軸を横切る方向)へ反射される。これと同時に、第2測定光束SMBは、第2反射要素420によって下方向(光学ペン120の光軸を横切る方向)へ反射される。
後述の図5において、より詳細に説明するように、第1および第2反射要素ホルダ406,416は、第1測定光束FMBおよび第2測定光束SMBの正確な軸合わせのために、第1および第2反射要素410,420を確実に掴み、かつ、これらを確実に一列に配列するように設計されている。
図5に示すように、第1反射要素ホルダ406は、四角形の孔を有する。この孔は、第1反射要素410を取り付ける方向から第1反射要素フレーム408を受けて、かつ、この第1反射要素フレーム408を一列に配列するために設けられており、該孔は、精度の良い寸法に形成され、真っ直ぐに形成されている。
また、第1反射要素ホルダ406は、指定された取付面MSPA,MSPB,MSREを持つ。
取付面MSPAは、第1の構成で示した光学ペン120に向けて取り付けられる。この取付面MSPAは、光源光束SBが孔HAを通り、かつ、第1および第2測定光束FMB,SMBが、光学ペン120の光軸OAに直交する測定軸に沿って進行することを目的にして設けられている。例えば、図6においてより詳細に後述する。
これに代わる構成では、取付面MSPBが、光学ペン120に向けて取り付けられる。この取付面MSPBは、光源光束SBが孔HBを通り、かつ、第1および第2測定光束FMB,SMBが、光学ペン120の光軸OAに平行な測定軸に沿って進行することを目的にして設けられている。例えば、図8においてより詳細に後述する。
取付面MSREは、現在説明している構成では、通常、第2反射要素ホルダ416に含められた第2反射要素420を向くように設けられる。
取付面と組立用孔との正確な軸合わせによって、第1および第2測定光束FMB,SMBの、それらの正確な方向における正確な軸合わせが、保障されることが認識されるだろう。
この一列の正確な軸合わせは、第1反射要素ホルダ406と第2反射要素ホルダ416との慎重な組み立てを通じて保障される。第1反射要素ホルダ406は、第1反射要素410が取り付けられる第1反射要素フレーム408を確実に保持するためのものであり、第2反射要素ホルダ416は、第2反射要素420を確実に保持するためのものである。
第1反射要素410は、第1反射要素フレーム408の第1反射要素の取付面MSFREに取り付けられている。例えば、接着剤またはその他の接着手段により取り付けられている。
いくつかの実施形態に係る2光束アッセンブリでは、第1および第2測定光束FMB,SMBが、次のような光線を形成している方が都合がよい。その光線は、如何なる光学材料、および/または、潜在的にディストネーション(歪み)を生じさせるような屈折面を通過しない光線である。
それゆえ、図4〜図10に示される実施形態に係る第1反射要素は、第1の平面反射ミラー領域および透過領域を含むパターンの付いたミラー要素となっている。第1の平面反射ミラー領域は、例えば、研磨金属シートの材料領域である。また、透過領域は、開口を形成している。例えば、研磨金属シートの貫通孔などである。
様々な実施形態に係る第2反射要素(但し、第2反射要素が存在する場合に限る。)は、全ての光を反射するものであればよい。それゆえ、そのような実施形態で第2反射要素としては、手ごろな構成要素(例えば、図5に示されるプリズム要素420)からなる第1表面ミラーを利用することができる。
図8については、後でより詳細に説明するように、前述の代わりとなる構成(すなわち、取付面MSPBが光学ペン120を向くように取り付けられている構成)である。この構成では、光学ペン120からの光源光束は、孔HBを通過して受けられ、同時に、光源光束の一部分は、第1反射要素410の開口部を通過して、その後、孔H3と孔HCを通過する。この光束を、第1測定光束FMBと呼ぶ。また、光源光束の他の部分は、第1反射要素410の反射部分を反射されて、第2測定光束SMBになる。
図6に示すように、取付要素402は、光学ペン120の端部を取り囲んでいる。また、取付要素402は、クランプ用ボルト403を用いて所定の場所で挟持されている。取付要素402に、各表面190,190’までの距離測定のための外部軸合わせ面ASを含めることができる。測定軸の正確な軸合わせ、および、2光束アッセンブリ400の安定性を援助するために、前記外部軸合わせ面ASを、他の表面上に載せることも可能である。
図6の実施形態では、軸合わせ面ASが、第1および第2測定光束FMB,SMBの測定軸に直交していることが示されている。
これに代わる実施形態として、他の軸合わせ面を、取付要素402の他の部分上に、または、他の構成要素上(例えば、第1反射要素ホルダ406または第2反射要素ホルダ416上)に設けることができることが認識されるだろう。
上述したように図4,図5については、第1反射要素ホルダ406が、第1反射要素410を取り付けた第1反射要素フレーム408を挟持している。
後述する第1反射要素ホルダ406のように、スペーサ要素414は、第1反射要素ホルダ406および第2反射要素ホルダ416間の望ましいスペース距離を提供している。例えば、前述に概説したように、いくつかの実施形態において、望ましい寸法(SEPP=OFFSET)を提供するためにスペーサ要素414を設ける。
図4,図5については、上述したように、第2反射要素ホルダ416は、第2反射要素420を所定の場所に正確に位置決めした状態で、第2反射要素420を確実に保持する。組立て用ボルト417は、正確な位置決め、および、2光束アッセンブリ400の構成要素の組立てに使用される。
光源光束の他の部分も、第1反射要素410を反射して、第2測定軸に沿って下方向に、第1測定光束FMBとして表面190に向かって進んでいく。
このように、図6に示されたスペーサ要素404,414では、上記目的のために望ましい厚さ寸法が選択されることが認識されるであろう。
図6に示すように、スペーサ要素414は、物理的な間隔と、第1測定光束FMBおよび第2測定光束SMBの各対応する測定範囲のオフセットとの両方を決定する。
図3については上述したように、各スペクトル・ピークが区別できる程度にオフセットを大きくし、一方、各スペクトル・ピークが検出器の望ましい測定範囲に入る程度に小さくすることが望ましい。
また、図6にも示されるように、スペーサ要素404は、2光束アッセンブリ400に関連する測定光束のため、動作距離の最小距離の全寸法を決定するために設けられている。
様々な実施形態において、例えば、様々な数のスペーサ要素を挿入したり、または、異なる幅寸法のスペーサ要素を挿入したりすることで、スペーサ要素404,414の幅寸法を変更できる。
この方法の先行技術に対する利点は、単一の光学ペン120で2つの測定を達成できること、Zdiffがその光学ペンの規定の測定範囲Rを超過してもよいこと、および、ペンおよび/または測定面を測定のために前進後退させる必要がないことである。これに相応して、より早い測定および測定精度の向上を提供できる(すなわち、振動、ステージ動作などの相殺)。
また、従来の光学ペンを、たった2光束アッセンブリ400の取付要素402を取り付けるだけで、以下の特徴を有する光学ペンに容易に変えることができると認識されるだろう。その特徴とは、まず、2光束測定の機能性を発揮できること、また、2つの測定領域を含むか、または、拡張された測定範囲を含むことである。
そのパターンは、破線で区切られている。その区切りは、そのパターン部分で受ける光(illumination)におおよそ対応する。
図7に示すように、パターンは、材料シートの拡張エリアに含まるか、または、ガラス上の薄いフィルムに含まれる。パターンは、例えば、図示したような四角形のシートまたはフィルムに形成される。これらは、前述の概説、および、さらに後述の説明の通りである。
図7に示すように、反射パターン410Aは、4つの区域S1A〜S4Aに分けられる。そのうちの第1区域S1Aおよび第3区域S3Aは、開口している(または透過性がある)。また、第2区域S2Aおよび第4区域S4Aは、反射性を有する。
パターン410Bは、8区域S1B〜S8Bに分けられていることが示されている。区域S1B,S3B,S5BおよびS7Bは開口し、同時に、区域S2B,S4B,S6BおよびS8Bは反射性を有する。
パターン410Cには、中央の円形区域S1Cが開口し、同時に外側の環状区域S2Cは反射性を有する。パターン410Dでは、中央の円形区域S1Dが開口し、反射性を有する内側の円形区域S2Dに囲まれている。この円形区域S2Dは、開口した円形区域S3Dに囲まれている。この円形区域S3Dは、さらに反射性を有する外側の円形区域S4Dに囲まれている。
反射パターン410Dが材料シートに形成されているとき、そのパターンは、区域S2Dを支持するために最小限度の架橋区域BRを含む。パターンがガラス上の薄いフィルムなどに形成されている場合、架橋区域BRは省略できる。
より特徴的なことは、特定の実施形態においては、そのパターンの中心を通る線に対してシメントリな反射パターンに形成され、反射パターンが反射のシメントリ性を有することが望ましい。または、所定の他の方法で、パターンの中心回りにそのパターンが180度回転したときに、同一もしくは類似のパターンが得られるように、反射パターンが形成されていることが望ましい。
図6のパターン410A,410Bに示されるように、これはあるタイプの実施形態において、偶数の開口区域と偶数の反射区域とを有するパターンを用いることによって、達成できる。各開口区域は、パターンの中心を横切る線に対して、その開口区域にシメントリな対応する開口区域を有する。また、各反射区域は、パターンの中心を横切る線に対してその反射区域にシメントリな反射区域を有する。
このタイプの構成は、光学ペン120からの光源光束に関して、その光源光束の上側部分の光線が、ワークピース表面を反射した測定光束の下側の光学部分へ戻される場合において、動作可能になる。
同様に、その光源光束の下側部分からの光線は、ワークピース表面を反射した測定光束の上側の光学部分へ戻される。
このように、例えばパターン410Aでは、光源光束の一部分は開口区域S1Aを通過して、測定される表面を反射して、さらに開口区域S3Aを通過して戻される。
同様に、光源光束の一部分は、反射区域S2Aを反射して、測定される表面を反射して戻される。さらに、反射区域S4Aを反射して光学ペン120に向かう。このようにして望ましい測定情報が提供される。
同様に、光源光束の一部分は、開口区域S3Aを通過して、測定表面を反射した後、開口区域S1Aに戻される。そして、光源光束の他の部分は、第4区域S4Aを反射して、測定表面を反射した後、第2区域S2Aに戻される。
類似した動作が、パターン410Bのシメントリな8つの区域S1B〜S8Bの各区域についても生じることが認識されるであろう。
例えば、光源光束の一部分は、開口区域S1Cの端部の一付近の開口エリアを通過して、測定表面を反射した後、開口区域S1Cの反対側の端部付近の開口エリアを通過するように戻される。
同様に、光源光束の一部分は、反射区域S2Cの端部の一付近の反射エリアを反射して、測定表面を反射した後、反射区域S2Cの反対側の端部の反射エリアに向かうように戻される。円形パターン410Dの開口区域および反射区域の各区域についても類似する動作が生じることが認識されるだろう。
他の特定の実施形態では、全反射エリアは、全透過エリアに対する特定の差(例えば、少なくとも±5%)を持っている。第1および第2測定光束のエネルギーが検出可能な程度に異なるようにするためである。検出器での各エネルギーの信号強度(例えば、それらのピーク高さ)に基づく、各エネルギーの信号はお互いに区別できる。
2光束アッセンブリ800の構成要素は、類似する番号が付された図4〜図7の2光束アッセンブリ400の構成要素と類似または一致していることが認識されるだろう。
この2光束アッセンブリ800における主な違いは、第1測定光束FMBおよび第2測定光束SMBが両方とも、光学ペン120の光軸OAに平行な測定軸に沿っていることである。
取付要素802上の外部軸合わせ面ASは、2光束アッセンブリ800により射出される第1および第2測定光束FMB,SMBの測定軸に平行であることが示されている。2光束アッセンブリ800の残りの構成要素は、全体として図6の2光束アッセンブリ400における同等の構成要素を相対的に90度回転したものになっている。
2光束アッセンブリ800においてさらに特徴的なことは、第1反射要素ホルダ806が、第2反射要素ホルダ816よりも下方に位置づけられていることである。図6に示された第1反射要素ホルダ406および第2反射要素ホルダ416の左右方向の配置に比較した場合にそのように言える。
第1反射要素810の反射区域を反射する光源光束の部分は、第2反射要素820に向かって進む。それから、第2反射要素820は、第2測定光束SMBを第2測定軸に沿って表面190に向ける。
このように第1および第2測定光束FMB,SMBは、光学ペン120の光軸OAと同じ方向に沿って、互いに平行に進むことが認識されるだろう。
この2光束アッセンブリ900における主な違いは、第1測定光束FMBが光学ペン120の光軸と同方向の第1測定軸に沿っていると同時に、第2測定光束SMBが光学ペン120の光軸に直交する第2測定軸に沿っていることである。
取付要素902上の外部軸合わせ面ASは、第1測定光束FMBの測定軸に平行であることが示され、また、第2測定光束SMBの測定軸に直交することが示されている。スペーサ要素904は、取付要素902および第1反射要素ホルダ906間の指定されたスペースを提供する。
第1反射要素ホルダ906は、第1反射要素910を取り付ける第1反射要素フレーム908を含む。上述した図7のように、第1反射要素910は、開口区域および反射区域を有するパターンを形成している。
この図9に示すように、第1および第2測定光束FMB,SMBは、通常、互いに相対的に直交している。そのような構成は、様々なタイプの表面形状の測定(例えば、2面の交角の変化の測定、また、底面および側面の表面粗さの同時測定など)に便利であることが認識されるだろう。
この2光束アッセンブリ1000における主な違いは、第1測定光束FMBが、光学ペン120の光軸OAに直交して上方に向かう第1測定軸に沿っていると同時に、第2測定光束SMBが、第1測定光束FMBの方向とは反対方向である第2測定軸に沿って下方に向かっていることである。
スペーサ要素1004は、取付要素1002および第1反射要素ホルダ1006間の指定されたスペースを提供する。第1反射要素ホルダ1006は、第1反射要素1010を取り付ける第1反射要素フレーム1008を含む。上述した図7のように、第1反射要素1010は、開口区域および反射区域を有するパターンを形成している。
互いに反対方向に向けられた第1および第2測定光束FMB,SMBは、様々なタイプの測定(例えば、隙間の幅の測定など)に利用できることが認識されるだろう。
例えば、2光束アッセンブリ1000の構成要素は、図6に示された2光束アッセンブリ400の構成要素に、第2反射要素ホルダ1016が180度回転していることを除けば、実質的に一致しているように見える。
構成要素が回転および/または調整できるように構成された2光束アッセンブリの構成によって、異なる2光束アッセンブリの構成が、1セットの2光束アッセンブリ部品によって達成されることが認識されるだろう。
より詳細に後述するように、反射要素の構成1100A〜1100Fは、前述の2光束アッセンブリ600,800,900および1000の構成と同様に、第1および第2測定光束FMB,SMBを特定方向に方向付けることができる。
いくつかの実施形態において、光源光束SBが、図7を参照して概説された原理に対応する第1反射要素の表面のパターンを反射できることが理解されるだろう。そのようなパターンとしては、例えば、プリズム状のブロック上に形成された薄いフィルム状のパターンでもよい。
これに代えて、いくつかの実施形態では、光源光束SBが、第1反射要素の表面で「half-silverirng(半銀付け)」されたミラー表面などを反射するようにしてもよい。
しかしながら、このような表面形態は経済的にはなるが、同時に、その表面に測定光束が戻る際に、結果として光損失または光の浪費になる可能性がある。
第2反射要素の表面が、第2測定光束の向きを測定軸MA2に沿った方向に変えるような実施形態では、その第2反射要素の表面を完全なミラー面にすることができる。
プリズム状のブロック要素を利用する場合、プリズム状の要素によって、第1および第2測定光束FMB,SMBに特定レベルの歪みを生じさせることが認識されるだろう。とは言え、そのような場合であっても、特定の実施形態ではどんなレベルの歪みであっても、従来技術として既知の校正技術を用いて処理することができるので、結果として動作可能な機器を提供することができる。
反射要素1110Aは、光軸OAに沿って進行する光源光束SBを、第1測定光束FMBおよび第2測定光束SMBに分割する。この第1測定光束FMBは、第1測定軸MA1に沿って上方に進む。また、第2測定光束SMBは、第2測定軸MA2に沿って下方に進む。
そのような構成は、図10の2光束アッセンブリ1000の代替として提供できて、上述したように、第1および第2測定光束FMB,SMBを反対方向に向け得ることが認識されるだろう。
言い換えると、そのデバイス(プリズム要素)に集束性の光源光束SBの全てを逆戻りさせて像を作るようにすることが望ましいならば、三角形のプリズム要素1110Aの表面は、集束を考慮して、また、集束の半分は各側面に含まれるという事実を考慮して、傾斜にする必要がある。
このように、特定の一実施形態では、交角θが、45度から開口数(NA)の約半分だけ逸脱する。
交角θを正確に決定することによって、第1および第2測定光束FMB,SMBが、それぞれの表面190,190’を反射して戻された後、互いに交差するように戻され、また、光束が分割された際とおおよそ同じようにして戻される。この方法では、光学ペン120に戻っていく類似の光束が有する本来の光軸に沿って、測定表面を反射した類似の光束が戻っていく。このようにして、正確な測定が達成できる。
加えて、光源光束の他の部分も、第2反射要素1120Bに伝達されて、第2測定光束として第2測定軸MA2に沿って上方に反射される。
この構成は、第1および第2測定軸MA1,MA2に沿って、第1および第2測定光束の方向付けを提供することが認識されるだろう。このことは、図6で説明されている2光束アッセンブリ400の構成に類似している。
この光束スプリッター1107Cは、また、内部の反射面1110Cで、光源光束の他の部分を、第2測定軸MA2に沿った第2測定光束として上方に反射する。
第1および第2測定軸MA1,MA2に沿った方向へ、それぞれ方向付けられた第1および第2測定光束の出射は、図9で説明されている2光束アッセンブリ900の構成に類似していることが認識されるだろう。
加えて、光源光束の残りの部分は、内部の境界面1110Dを通過して、プリズム要素1107Dの第2の表面1120Dまで伝達される。この第2の表面1120Dは、光源光束の残りの部分を、第2測定軸MA2に沿った第2測定光束として上方に反射する。
この構成は、第1および第2測定軸MA1,MA2に沿って、第1および第2測定光束の方向付けを生み出すことが認識されるだろう。このことは、図6で説明されている2光束アッセンブリ400の構成に類似している。
加えて、光源光束の残りの部分は、第1表面1110Eを通過して、プリズム要素1107Eの第2表面1120Eまで伝達される。この第2表面1120Eは、光源光束の残りの部分を、第2測定軸MA2に沿った第2測定光束として上方に反射する。
この構成も、第1および第2測定軸MA1,MA2に沿って、第1および第2測定光束を方向付けることが認識されるだろう。このことは、図6で説明されている2光束アッセンブリ400の構成に類似している。
加えて、第1表面1110Fは、また、光源光束の残りの部分をプリズム要素1107Fの第2表面1120Fまで伝達する。この第2表面1120Fは、光源光束の残りの部分を、第2測定軸MA2に沿った第2測定光束として下方に反射する。
この構成は、第1および第2測定軸MA1,MA2に沿って、第1および第2測定光束を方向付けることが認識されるだろう。このことは、図10で説明されている2光束アッセンブリ1000の構成に類似している。
2光束アッセンブリ1200の構成要素は、類似する番号が付された上述の2光束アッセンブリ200,400,800,900,1000の構成要素に、類似または一致していることが認識されるだろう。この2光束アッセンブリ1200では、第1および第2測定光束FMB,SMBの方向付けが、図8の2光束アッセンブリ800の方向付けに類似する。すなわち、第1および第2測定光束FMB,SMBは、両方とも、光学ペン120の光軸OAと同方向に互いに平行な測定軸に沿って進行する。
この2光束アッセンブリ1200における主な違いは、(特に図2の2光束アッセンブリ200を参照すると、)2光束アッセンブリ1200が、光学系部分150のレンズの間に配置されていることである。
すなわち、光学系部分150は、光学ペン120の端部にあるレンズ150Aと、2光束アッセンブリ1200の端部に配置された2つのレンズ150B,150B’とに分割されている。
いくつかの実施形態では、この構成は、光学ペン120内部の2光束アッセンブリ1200の構成要素の配置とみなすことができる。また、この構成は、2光束の光学ペンとみなすこともできる。
どのケースにおいても、クロマティックポイントセンサ(CPS)装置の色分散の光学構成における最後のレンズに入る前に、2光束アッセンブリ200によって2光束が生成されるため、レンズ150B,150B’を設けたように、2光束のそれぞれに分離されたレンズが必要になる。
動作において、光学ペン120からの光源光束SBは、第1反射要素1210に向かう。
第1反射要素1210の開口区域を通過して進行する光源光束の各部分は、レンズ150Bを通過して、第1測定光束として第1測定軸MA1に沿って進行する。
第1反射要素1210の反射区域を反射する光源光束の他の各部分は、第2反射要素1220に向かって進行する。この第2反射要素1220は、それから、第2測定光束SMBがレンズ150B’を通過して第2測定軸MA2に沿って進むように、第2測定光束SMBの方向付けを行なう。
各レンズ150B,150B’は、レンズ150Aと組になり、望ましい軸方向の色分散を提供する。そのために、クロマティック共焦点センサ装置として知られているように、測定軸MA1,MA2に沿った焦点は、光の波長に応じて異なった距離に位置する。
1つのワークピース表面または、複数のワークピース表面からの反射上で、第1および第2測定光束FMB,SMBのそれぞれの反射光は、レンズ150Aと組になるレンズ150B,150B’により、ファイバ開口部195でそれぞれ再び焦点が合うようになる。
レンズ150B,150B’を光学ペン120から分離した要素として備えたことにより、特定の望ましい特性を備えたレンズの利用(例えば、類似または異なる軸方向の色分散性を備えたレンズの利用など)を含めて、レンズの設計/選択におけるより大きな融通性が得られる。
そのような構成において、レンズ150Aを通り過ぎた光源光束SBが、名目上、平行光にされると、都合がよい。そのようなケースでは、第1測定光束FMBと第2測定光束SMB間の光路長の差は、設計の困難性の原因にならない。また、いくつかの実施形態において、レンズ150B,150B’は、類似または一致させることができる。
さらに、レンズ150B,150B’は、名目上、それぞれ平行光とされた各光束の光路に沿って、比較的自由に位置決めできる。このことは、第1測定光束FMBおよび第2測定光束SMBの測定範囲同士に望ましい関係(例えば、望ましい測定範囲OFFSET)を提供することを容易にする。
いくつかの実施形態では、レンズ150B,150B’は、異なるものにすることができる。そのため、必要であれば、例えば、300μmの測定範囲と、3mmの測定範囲といったように、それぞれ長さの異なる測定範囲のレンズ150B,150B’を提供することができる。
一実施形態では、共焦点開口部を有し、かつ、2光束アッセンブリを取り付けられた光学ペンをセンサ装置が含んでいる。
クロマティックポイントセンサ装置を用いて2つの異なる表面領域を同期測定する別の方法についての特定の実施例については、図14〜図18を用いて後で詳しく説明する。
第1および第2表面領域のいくつかの例としては、後でかなり詳しく説明する。手短に言えば、第1および第2表面領域は、第1および第2測定光束の位置関係に対応した空間的な関係がある。
ワークピース表面の異なる部分を、第1および/または第2測定光束の位置に入れることができる。また、後述するように、工程1340で対応する測定セットを行なう間、その異なる部分を、一時的に、第1および/または第2表面領域にすることができる。
工程1330にて、第1および第2測定光束に起因するワークピース測定光が、共焦点開口部およびセンサ装置を逆方向に通過して、受光される。
工程1340にて、少なくとも1つの測定セットが決定される。各測定セットは、それぞれ第1および第2測定光束に起因する第1および第2測定を含む。
一実施形態では、各測定が、比較的良好な分解能(例えば、少なくとも10nmの分解能)で決定される。本発明のセンサ装置が、そのような高精度測定を、干渉計または他のより複雑な装置の使用を要求されずに、実行できることが認識されるだろう。
例えば、第1および第2測定光束を通過するようにワークピースを移動させることで、第1および第2表面領域の高さの差を決定することができる。または、その決定することができる。
高さの差の変化は、後でより詳細に説明するように、ステップ高さ(step-height)の変化、表面の角度(surface angle)の変化、または、凹凸などの表面の振れ(surface runout)などを指し示す。
例えば、サブルーチン1420の動作は、図3の工程1320で実行される動作に、おおよそ対応するものであり、または、その動作として使用できる。また、いくつかの実施形態のように、処理手順1300で溝深さ/ステップ高さを測定するケースでは、工程1340でのワークピースの動作(motion)を提供するためにサブルーチン1420の動作を使用できる。
工程1421にて、本センサ装置の構成において使用する溝深さ/ステップ高さを決定する。例えば、溝深さ/ステップ高さの呼び寸法を、図面または仕様から決定する。または、事前の測定などで決定する。
工程1422にて、2光束クロマティックポイントセンサの測定を起動する。この測定では、固定されたZオフセットから、工程1421で決定された溝深さ/ステップ高さを引いた値が、最大値(例えば、CPSの測定範囲R)未満になり、かつ、最小値(例えば、0.05*R)よりも大きくなる。また、その測定では、2つの測定光束が、2光束クロマティックポイントセンサ装置の検出器の測定範囲内で、区別できる2つの測定ピークを分離生成する。
工程1423にて、測定光束が2つの測定軸に沿って(例えば、平行に)進行するように、2光束アッセンブリが構成される。その2つの測定軸は、一方が溝の底面/低い方のステップの表面領域に位置決めされると共に、他方が溝の肩部/高い方のステップの表面領域に位置決めされるように方向付けられている。
そのような2つの測定光束の方向付け(すなわち、2つの測定光束が平行に進むもの)は、図11の構成1100B,1100D,1100Eおよび図12に説明されたものはもちろん、図6や図8に説明されている。
もし、ワークピースが回転していれば、工程1425のサブルーチンに続く。工程1425では、サブルーチン1420が終了した後、ワークピースのための回転機構が動作する。
溝深さ測定のために真円度試験器に取り付けられた光学ペンの例については、図20A−20Dにおいて後で詳述する。
ワークピースが回転していなければ、その後、判断工程1426のサブルーチンに続く。判断工程1426では、ワークピース部分が2光束アッセンブリに相対的に直線移動しているかどうかを決定する。例えば、2光束光学ペンが基準の構造体、機械フレーム、図18Aに示すように画像装置の測定ヘッドなどに取り付けられ、ワークピースがリニア軸受装置で直線移動する場合に、判断する。
もし、ワークピースが直線移動していれば、その後、工程1427のサブルーチンに続く。工程1427では、サブルーチン(例えば、図13の工程1330での測定動作、および、工程1330および/または工程1340で実行されるワークピースの動作)が終了した後、直線移動機構(例えば、マシンビジョン検査装置のステージ)が動作する。
もし、ワークピースの部分が、直線移動していなければ、その後、そのサブルーチンは終了する。
工程1521にて、本センサ装置の構成において使用する溝/隙間の幅および/または位置を決定する。例えば、溝/隙間の幅および/または位置の呼び寸法を、図面または仕様から決定できる。または、事前の測定などで決定してもよい。
工程1522にて、2光束クロマティックポイントセンサの測定を起動する。この測定では、2光束の測定範囲が、工程1421で決定された溝/隙間の幅と同等の距離で分離されるように構成される。また、固定されたZオフセットが、最大値(例えば、CPSの測定範囲R)未満になり、かつ、最小値(例えば、少なくとも0.05*R)よりも大きくなる。また、その測定では、2つの測定光束が、2光束クロマティックポイントセンサ装置の検出器の測定範囲内で、区別できる2つの測定ピークを分離生成する。
工程1523にて、測定光束が2つの測定軸に沿って(例えば、反対方向ではあるが、互いに平行に)進行するように、2光束アッセンブリが構成される。その2つの測定軸は、一方が溝/隙間の第1側面の表面領域に位置決めされると共に、他方が溝/隙間の第2側面の表面領域に位置決めされるように方向付けられている。
そのような2つの測定光束の方向付け(すなわち、2つの測定光束が逆方向に平行に進むもの)は、図11の構成1100A,1100Fに説明されたものはもちろん、図10に詳しく説明されている。
もし、ワークピースが回転していれば、工程1525のサブルーチンに続く。工程1525では、サブルーチン1520が終了した後、ワークピースのための回転機構が動作する。ワークピースが回転していなければ、その後、判断工程1526のサブルーチンに続く。判断工程1526では、ワークピース部分が2光束アッセンブリに相対的に直線移動しているかどうかを決定する。
もし、ワークピース部分が直線移動していれば、その後、工程1527のサブルーチンに続く。工程1527では、直線移動機構が動作する。例えば、2光束光学ペンが基準の構造体、機械フレーム、図18Aに示すように画像装置の測定ヘッドなどに取り付けられ、ワークピースがリニア軸受装置で直線移動する場合に、その直線移動機構が動作する。この工程は、サブルーチン(例えば、図13の工程1330での測定動作、および、工程1330および/または工程1340で実行されるワークピースの動作)が終了した後に、実行される。もし、ワークピースの部分が、直線移動していなければ、その後、そのサブルーチンは終了する。
振れは、平面または円筒面からの逸脱量に当てはまる。この逸脱量は、ワークピースをそのワークピースの表面に平行とみなせる方向に沿って移動させた場合に、その表面の法線方向に沿った逸脱量を指す。
工程1621にて、本センサ装置の構成において使用する高さの差(height
difference)を決定する。この高さの差とは、振れ(公称値)を有する表面と基準面との高さの差を言う。例えば、高さの差(公称値)を、図面または仕様から決定できる。または、事前の測定などで決定してもよい。
工程1622にて、測定を起動する。この測定では、固定されたZオフセットが、同等で、振れ(公称値)を有する表面と基準面との高さの差とは異なる。また、この測定では、2つの測定光束が、2光束クロマティックポイントセンサ装置の検出器の測定範囲内で、区別できる2つの測定ピークを分離生成する。
工程1624にて、第1および第2測定光束に起因する複数の測定セットを取得するために、光学ペンに対して振れの表面を相対的に移動させる機構を設ける。例えば、2光束光学ペンが、基準の構造体または機械フレームに取り付けられ、ワークピースが、リニア軸受装置または回転軸受装置で移動させられる場合が挙がる。この機構による移動は、サブルーチン(例えば、図13の工程1330での測定動作、および、工程1330および/または工程1340で実行されるワークピースの動作)が終了した後に、実行される。
工程1721にて、本センサ装置の構成において使用する2つの測定光束間の間隔距離SEPPを(例えば、横揺れ測定のために、動作方向に垂直な方向、または、縦揺れ測定のために、動作方向に平行な方向において、)決定する。
工程1722にて、測定を起動する。この測定では、固定されたZオフセットが、少なくとも最小値(例えば、0.05*R)になる。また、この測定では、2つの測定光束が、2光束クロマティックポイントセンサ装置の検出器の測定範囲内で、区別できる2つの測定ピークを分離生成する。
工程1723にて、第1および第2測定光束が2つの測定軸に沿って進行するように、2光束アッセンブリが構成される。その2つの測定軸は、第1測定光束が横揺れまたは縦揺れを有する第1表面領域に位置決めされると同時に、第2測定光束が横揺れまたは縦揺れを有する第2表面領域に位置決めされるように、方向付けられている。
工程1724にて、第1および第2測定光束に起因する複数の測定セットを取得するために、光学ペンに対して横振れの表面(roll surface)を相対的に移動させる機構を設ける。例えば、2光束光学ペンが、基準の構造体または機械フレームに取り付けられ、ワークピースが、リニア軸受装置または回転軸受装置で移動させられる場合を挙げる。この機構による移動は、サブルーチン(例えば、図13の工程1330での測定動作、および、工程1330および/または工程1340で実行されるワークピースの動作)が終了した後に、実行される。
横揺れ角度または縦揺れ角度の変化と動作の関係を、第1および第2の測定光束の各測定の差の変化を決定することによって、計算することができる。各測定の差の変化は、寸法SEPPで分離された異なる動作位置における複数の測定セットより得ることができる。
顕微鏡タイプのマシンビジョン検査装置に、前記機器配置1800が搭載され、使用される。このマシンビジョン検査装置は、光学イメージング装置1834を備えている。このことは、同時継続中で同一出願人によるUS特許出願公開第2009/0109285号公報、および、同一出願人によるUS特許第7,454,053号公報に記載されている。
画像測定機器とその制御装置の様々な態様は、また、2004年3月25日に出願され、同一出願人によるUS特許第7,324,682号公報、および、2003年8月4日に出願され、同一出願人によるUS特許出願公開第2005/0031191号公報にも、より詳しく記載されている。
マシンビジョン検査装置は、機械的なプローブ装置1836、および、関連する制御ソフトウェアを含むことができる。これらにおおよそ同等の構成は、イリノイ州オーロラに設立されたミツトヨ・アメリカ・コーポレーション(MAC)から入手できる視覚装置のQUICK VISION(登録商標)QV Apex seriesを用いることにより、入手可能である。
プローブ装置1836は、2光束アッセンブリ1801を取り付けた光学ペン120を保持するために用いられ、また、様々な測定機能手段を接続して使用するためにも用いられる。
この構成では、ワークピース・ステージ1872およびワークピース1880を移動させるために、マシンビジョン制御装置を利用しているだけでなく、これと同時に、ワークピース1880に関係付けた位置に光学ペン120および2光束アッセンブリ1801を自動位置決めするために、プローブ装置1836を制御する標準的なマシンビジョン(機械視覚)の技術を組み合わせた標準的な座標測定装置の技術を利用している。これによって、図13〜図17について上述した構成のような測定機能を実行できる。
2光束アッセンブリ1801を有する光学ペン120は、接続部材1844を介して、モータ付きヘッド1845に機械的に接続されている。また、光ファイバ112が光学ペン120と光学ペン用電子機器部分160を接続している。
一実施形態では、モータ付きヘッド1845として、レニショー(登録商標)の刊行物に記載された「PH10モータ付きヘッド・シリーズ」(Gloucestershire, UK Renishaw PLC製)のうちの1つを用いることができる。
図18Aには、典型的な制御回路および/または処理手順を表わすブロックも示す。ブロック図は、コンピュータおよびユーザ・インターフェース1860、および、視覚装置のコントローラ1810を含む。この視覚装置のコントローラ1810は、光学ペン用電子機器部分160とプローブ・ヘッドのコントローラ1830との情報伝達のためのホスト・システムの役目を果たす。全て、互いに内部接続されており、また、電源および制御バス1815によってマシンビジョン検査装置の様々な構成要素にも接続されている。図18Aの実施形態では、電源および制御バス1815が、接続部材1892を介してプローブ装置1836へも接続されている。
光学ペン用電子機器部分160は、2光束アッセンブリを有する光学ペンを使った測定を実行することができ、また、コンピュータおよびユーザ・インターフェース1860および/または視覚装置のコントローラ1810との間で、制御信号および情報信号を交換することができる。
全体として、先行技術の類似する動作のために使用される構成に類似または一致する構成要素や動作を用いる、上述した様々なブロックを構成することができる。
様々な実施形態において、一般的な信号演算器などを使えば、上述したブロックの動作を実行できることが認識されるだろう。また、様々な実施形態において、様々なブロックに関連付けられた回路および/または処理手順を統合でき、または区別できないように構成できることが認識されるだろう。
図18B,18Cに示すように、第1測定光束FMBは、ワークピース1880の第1表面領域FSRに向かって進行すると同時に、第2測定光束SMBは、第2表面領域SSRに向かって進行する。
2光束アッセンブリ1801をワークピース1880に相対的に位置決めし、また、移動するために、プローブ装置1836およびワークピース・ステージ1872のいずれかまたは両方を利用できる。このようにすることで、第1測定光束FMBが第1表面領域FSRに沿ってスキャンでき、同時に、第2測定光束SMBが第2表面領域SSRに沿ってスキャンできる。そして、複数の測定セットの測定位置を取得することができる。
図18Dに示すように、第1測定位置において、1つの測定セットを取得できる。その測定セットは、第1表面測定点FSMP1および第2表面測定点SSMP1を含む。これらの測定点は、第1表面領域FSR上の第1測定光束FMBおよび第2表面領域SSR上の第2測定光束SMBをそれぞれ利用して得られる。
第2測定位置において、第1および第2表面測定点FSMP2,SSMP2の同様のセットを取得できる。また、第3測定位置において、第1および第2表面測定点FSMP3,SSMP3の同様のセットを取得できる。追加の測定点も同様の方法で取得できる。
特定の一実施例において、図18Dで説明したような測定点のセットを、第1および第2表面領域FSR,SSRを同時に、表面粗さおよび/または平坦度または振れなどについて測定する際に利用できる。
もし、動作をX軸およびZ軸方向に分解できるならば、第1および第2表面領域FSR,SSR間の交角Aの測定、または、様々な位置(例えば、位置A1,A2,A3)での交角Aの変化の測定に、使用できる測定のセットを提供することができる。
真円度測定装置1902(すなわち真円度試験器)に、前記機器配置1900が搭載され、使用される。この真円度測定装置は、US特許第号5,926,781公報に記載されている。
真円度測定装置1902は、図示しないモータを内蔵する主筐体1903を含むことができる。そのモータは、駆動スピンドルを介して芯出しおよび水平出しユニット1905および回転テーブル1907を様々な角度に回転させるために制御される。その角度は、図示しないロータリーエンコーダを使用して測定される。芯出しおよび水平出しユニット1905には、芯出しおよび水平出し用ノブが設けられている。コラム1915は、主筐体1903から上方に伸びる。スライダ1917は、コラム1915を上下に移動できて、水平方向に伸びるアーム1919を運ぶ。アーム1919の端部は、プローブ・ホルダ1921を移動させることができる。このプローブ・ホルダ1921は、2光束アッセンブリ1901を取り付けた光学ペン120を支持するために配置されている。また、プローブ・ホルダ1921は、真円度測定装置1902によって様々な測定機能手段を接続する場合にも使用される。光ファイバ112が光学ペン120と光学ペン用電子機器部分160を接続している。光学ペン用電子機器部分160は、制御信号および情報信号ケーブル1931’によって処理手段1929に接続されている。処理手段1929は、光学ペン用電子機器部分160との情報伝達のためのホスト・システムの役目を果たす。
この構成では、図13〜図17にて上述したような測定機能手段を発揮するために、プローブ・ホルダ1921と光学ペン120と2光束アッセンブリ1901とをワークピース1980に相対的に位置決めする際、また、回転テーブル1907とワークピース1980を回転させる際に、標準的な真円度測定装置の技術が利用される。
例えば、光学ペン120および2光束アッセンブリ1901からの出力信号から読み出された値は、複数の測定位置(例えば、測定傾斜位置)として記録される。この複数の測定位置は、回転テーブル1907が回転する際に、駆動スピンドル軸の外周方向に所定間隔で設けられる。
図19B,19Cに示すように、第1測定光束FMBは、ワークピース1980の第1表面領域FSRに向かって進行すると同時に、第2測定光束SMBは、ワークピース1980の第2表面領域SSRに向かって進行する。
回転テーブル1907が回転すると、第1測定光束FMBは、第1表面領域FSRに沿ってスキャンすると同時に、第2測定光束SMBは、第2表面領域SSRに沿ってスキャンする。そして、既知の回転角度位置における複数の測定セットの測定位置を取得することができる。例えば、各傾斜位置での溝の同心度および/または深さの決定に使用できる測定位置を取得できる。
図19Dに示すように、第1測定位置において、1つの測定セットを取得できる。その測定セットは、第1表面測定点FSMP1および第2表面測定点SSMP1を含む。これらの測定点は、第1表面領域FSR上の第1測定光束FMBおよび第2表面領域SSR上の第2測定光束SMBをそれぞれ利用して得られる。
第2測定位置において、第1および第2表面測定点FSMP2,SSMP2の同様のセットを取得できる。また、第3測定位置において、第1および第2表面測定点FSMP3,SSMP3の同様のセットを取得できる。追加の測定点も同様の方法で取得できる。
特定の一実施例において、第1および第2表面測定点FSMP1,SSMP1が寸法D1を決定する箇所において、その測定点を溝深さ/ステップ高さの決定に利用できる。すなわち、第1測定点における溝深さ/ステップ高さに対応する。
同様に、第1および第2表面測定点FSMP2,SSMP2が寸法D2を決定すると同時に、第1および第2表面測定点FSMP3,SSMP3が寸法D3を決定する。対応する測定点にそれぞれ対応した溝深さ/ステップ高さになる。
本発明に係る方法の利点は、従来技術に比べて、共通モードの表面うねり(例えば、切削ツールの迷走(ふらつき)や振動が原因となって生じるもの)が、溝やステップの寸法測定に影響を与えないこと、また、単一の光学ペンにより2つの測定を実行できることである。
さらに、異なる軸または線に沿った一連の測定を実行するために、ペンおよび/または測定表面を異なる二つの寸法または軸に沿ってスキャンする必要が無いという利点もある。このことは、測定の迅速化および測定精度の改善(すなわち、振動やステージの動作などが打ち消し合うため)につながる。
特定の実施形態では、ステージの動的な横揺れ(roll)、縦揺れ(pitch)または首振り(yaw)を測定する。ここに開示された2光束アッセンブリやその動作方法を使わないで、従来技術によって、これらの特定タイプの測定を実行する場合には、高価で大きくて扱いにくい干渉計や特別な光学系が使用されてきた。
これに対して、本発明の2光束アッセンブリおよびその動作方法には、従来技術である干渉測定構造を超える利点がある。本発明のセンサ装置およびその動作方法は、構成し易く、高価な構成要素が少なく(すなわち、簡単な光学系になり)、測定に必要な空間が少なくて済む(すなわち、光学系が小さくなる)。
2光束アッセンブリは、測定範囲Rを有する1の光源光束を供給するクロマティック共焦点ポイントセンサペン(光学ペン)に取り付け可能で、前記光源光束に基づく2つの測定光束を生成するためのものである。
前記2光束アッセンブリは、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに取り付けられる取付要素と、第1反射要素と、を備える。
前記2光束アッセンブリは、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに前記取付要素を操作可能に取り付ける際に、前記第1反射要素が、前記光源光束の光軸上に配置されて、前記光源光束を第1測定光束および第2測定光束に分割するように、構成されている。
また、前記2光束アッセンブリは、前記第1測定光束を第1測定軸に沿って、および、前記第2測定光束を第2測定軸に沿って、それぞれワークピースの異なる部分に向けて出射すると共に、前記第1測定光束および前記第2測定光束に起因するワークピース測定光を前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに戻すことを特徴とする。
(a)前記第1反射要素の反射平面を前記光源光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、前記取付要素に対して前記第1反射要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる調整機能付き取付具。
(b)前記第1反射要素の反射平面を前記光源光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに対して前記取付要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる調整機能付き取付アレンジメント。
前記反射領域は、前記光源光束の中に形成された全反射エリアを持ち、また、前記透過領域は前記光源光束の中に形成された全透過エリアを持ち、そして、前記全反射エリアは、前記全透過エリアとの面積差が少なくとも±5%以内であると良い。
120 クロマティック共焦点ポイントセンサペン(光学ペン)
190 第1表面
190’ 第2表面
195 ファイバ開口部(共焦点開口部)
200,400,800,900,1000,1200,1801,1901
2光束アッセンブリ
210,410,810,910,1010,1210 第1反射要素
402,802,902,1002 取付要素
1836 プローブ装置(移動装置)
1872 ワークピース・ステージ(移動装置)
1902 真円度試験器
FMB 第1測定光束
SMB 第2測定光束
FSR 第1表面領域
SSR 第2表面領域
FSMP1〜FSMP3,SSMP1〜SSMP3 測定位置
MA1 第1測定軸
MA2 第2測定軸
OFFSET オフセット距離
R 測定範囲
R1 第1測定範囲
R2 第2測定範囲
SB 光源光束
SEPP 間隔距離
Claims (22)
- 測定範囲Rを有する1の光源光束を供給するクロマティック共焦点ポイントセンサペン(光学ペン)に取り付け可能で、前記光源光束に基づく2つの測定光束を生成するための2光束アッセンブリであって、
前記2光束アッセンブリは、
前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに取り付けられる取付要素と、
第1反射要素と、を備え、
前記2光束アッセンブリは、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに前記取付要素を操作可能に取り付ける際に、前記第1反射要素が、前記光源光束の光軸上に配置されて、前記光源光束を第1測定光束および第2測定光束に分割するように、構成され、
また、前記2光束アッセンブリは、前記第1測定光束を第1測定軸に沿って、および、前記第2測定光束を第2測定軸に沿って、それぞれワークピースの異なる部分に向けて出射すると共に、前記第1測定光束および前記第2測定光束に起因するワークピース測定光を前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに戻すことを特徴とする2光束アッセンブリ。 - 請求項1記載の2光束アッセンブリにおいて、少なくとも以下の(a),(b)のうちの一つを含むことを特徴とする2光束アッセンブリ。
(a)前記第1反射要素の反射平面を前記光源光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、前記取付要素に対して前記第1反射要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる調整機能付き取付具
(b)前記第1反射要素の反射平面を前記光源光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、前記クロマティック共焦点ポイントセンサペンに対して前記取付要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる調整機能付き取付アレンジメント - 請求項1または2記載の2光束アッセンブリにおいて、更に、前記第2測定光束の進行方向を、前記第2測定軸に沿って変更するように構成された第2反射要素を含むことを特徴とする2光束アッセンブリ。
- 請求項3記載の2光束アッセンブリにおいて、前記第2反射要素の反射平面を前記第2測定光束の光軸に沿って調整して位置決めできるように、前記第1取付要素に対して前記第2反射要素を相対的な位置に調整して位置決めすることができる調整機能付き取付アレンジメントを含むことを特徴とする2光束アッセンブリ。
- 2つの表面領域を同期測定するクロマティックポイントセンサ装置の動作方法であって、前記センサ装置は、共焦点開口部を有する光学ペンを含んでおり、前記動作方法は、
前記センサ装置からの第1測定光束を、少なくともワークピース上にある第1表面領域上に位置決めすると共に、前記センサ装置からの第2測定光束を第2表面領域上に位置決めする工程と、
前記第1測定光束および前記第2測定光束に起因するワークピース測定光を、前記センサ装置および前記共焦点開口部に逆方向に通して、該ワークピース測定光を受光する受光工程と、
前記第1測定光束に起因する第1測定、および、前記第2測定光束に起因する第2測定をそれぞれ含む少なくとも1の測定セットを決定する工程と、
前記少なくとも1の測定セットに基づいて、ワークピースの性状測定、および、ワークピース性状の位置による変化の少なくとも1つを決定する工程と、
を備えることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項5記載の動作方法において、
前記測定セットを取得するために、前記第1表面領域と前記クロマティックポイントセンサ装置の少なくとも一方を、互いに相対的に移動させることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項6記載の動作方法において、前記移動は直線移動であることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項6記載の動作方法において、前記光学ペンは、マシンビジョン検査装置に搭載され、前記移動は、前記マシンビジョン検査装置の移動装置によって行なわれることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項6記載の動作方法において、前記移動は回転移動であることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項6記載の動作方法において、前記光学ペンは、真円度試験器に搭載され、前記移動は、前記真円度試験器によって行なわれることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項6記載の動作方法において、前記複数の測定セットを取得するために、
前記移動では、前記第1測定光束による前記第1表面領域に沿ったスキャンと、前記第2測定光束による前記第2表面領域に沿ったスキャンとを行なうことを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項11記載の動作方法において、前記第1測定光束および第2測定光束は、平行にされて、
前記第1表面領域は、溝の底面または低い方のステップの少なくとも一方の表面領域であり、また、前記第2表面領域は、溝の肩部または高い方のステップの少なくとも一方の表面領域であり、
そして、前記複数の測定セットとは、前記溝/ステップに沿った複数位置での、前記溝/ステップの高さまたは高さの変化の少なくとも一方の測定を指し示すことを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項12記載の動作方法において、前記クロマティックポイントセンサ装置は、前記第1測定光束に対応する第1測定範囲と前記第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットから、前記溝/ステップの前記高さの呼び寸法相当量を引いた値が、前記クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満であり、かつ、少なくとも前記測定範囲Rの5%であるように構成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項6記載の動作方法において、前記第1測定光束および前記第2測定光束は、互いに逆方向に向けられ、
前記第1表面領域は、溝/隙間の第1側面上であり、また、前記第2表面領域は、溝/隙間の反対側の第2側面上であり、
そして、前記複数の測定セットとは、前記溝/隙間に沿った複数位置での、前記溝/隙間の幅または幅の変化の少なくとも一方の測定を指し示すことを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項6記載の動作方法において、前記第1測定光束および前記第2測定光束は、平行にされて、
前記第1表面領域は、振れを有する表面領域であり、また、前記第2表面領域は、前記クロマティックポイントセンサ装置に相対する位置に固定された基準面領域であり、
そして、前記複数の測定セットとは、前記振れを有する表面に沿った複数位置での、前記基準面から前記振れを有する表面までの高さまたは高さの変化の少なくとも一方の測定を指し示すことを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項15記載の動作方法において、前記クロマティックポイントセンサ装置は、前記第1測定光束に対応する第1測定範囲と前記第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットから、前記振れを有する表面と前記基準面との間の呼び高さの差の相当量を引いた値が、前記クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満であり、かつ、少なくとも前記測定範囲Rの5%であるように構成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項6記載の動作方法において、
前記第1測定光束および前記第2測定光束は、平行にされて、
前記第1表面領域および前記第2表面領域は、前記ワークピース上であり、
前記複数の測定セットを取得する際に、前記第1測定光束および前記第2測定光束の測定軸間には、間隔が設けられ、前記間隔は、動作方向に垂直な間隔距離SEPPROLL、および、動作方向に平行な間隔距離SEPPPITCHの少なくとも一方の間隔であることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。 - 請求項17記載の動作方法において、前記間隔は、前記クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満であることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項17記載の動作方法において、前記動作方向に平行な軸に対する前記ワークピースの横揺れ角度を決定するために、前記複数の測定セットは、前記間隔距離SEPPROLLの値と組み合わせて、使用されることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項19記載の動作方法において、前記動作方向に平行な軸に対する前記ワークピースの縦揺れ角度を決定するために、前記複数の測定セットは、前記間隔距離SEPPPITCHの値と組み合わせて、使用されることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項5記載の動作方法において、前記クロマティックポイントセンサ装置は、前記第1測定光束に対応する第1測定範囲と前記第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットが、前記クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲Rの5%より大きくなるように構成されていることを特徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
- 請求項5記載の動作方法において、前記クロマティックポイントセンサ装置は、前記第1測定光束に対応する第1測定範囲と前記第2測定光束に対応する第2測定範囲との間のZオフセットが、前記クロマティックポイントセンサ装置の測定範囲R未満になるように構成されていることを徴とするクロマティックポイントセンサ装置の動作方法。
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