JP2012047286A - 建設機械の回転装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 固定体と回転体との間にフローティングシールを組付けるときの作業性を高める。
【解決手段】 軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの開口部12C側にゲル状潤滑剤23を塗布すると共に、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cの開口部15E側にゲル状潤滑剤23を塗布した状態で、固定側シールリング19に装着した固定側Oリング21を軸支持部材12のシール収容部12Bに挿入すると共に、回転側シールリング20に装着した回転側Oリング22をローラ15のシール収容穴15Cに挿入する。これにより、軸支持部材12と固定側Oリング21との接触部分と、ローラ15と回転側Oリング22との接触部分がゲル状潤滑剤23によって滑り易くなり、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けるときの作業性を高めることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの開口部12C側にゲル状潤滑剤23を塗布すると共に、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cの開口部15E側にゲル状潤滑剤23を塗布した状態で、固定側シールリング19に装着した固定側Oリング21を軸支持部材12のシール収容部12Bに挿入すると共に、回転側シールリング20に装着した回転側Oリング22をローラ15のシール収容穴15Cに挿入する。これにより、軸支持部材12と固定側Oリング21との接触部分と、ローラ15と回転側Oリング22との接触部分がゲル状潤滑剤23によって滑り易くなり、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けるときの作業性を高めることができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、例えば油圧ショベル、ホイールローダ等の建設機械に用いられる履帯案内ローラ、走行装置、遊動輪等の回転装置に関する。
一般に、油圧ショベル等の装軌式車両の下部走行体は、左,右のサイドフレームを有するトラックフレームと、各サイドフレームの一端側に設けられる走行装置と、他端側に設けられる遊動輪(アイドラ)と、走行装置の駆動輪(スプロケット)と遊動輪とに巻装される履帯と、履帯を駆動輪および遊動輪に向けて案内する上,下の履帯案内ローラとにより大略構成されている。そして、上述の走行装置、遊動輪、履帯案内ローラ等は、建設機械の回転装置を構成している。
ここで、履帯案内ローラは、通常、サイドフレームに固定して設けられ外部に開口する有底状のシール収容部が形成された軸支持部材(固定体)と、軸支持部材に軸を介して回転可能に支持され軸支持部材のシール収容部と隙間をもって対向し外部に開口する有底状のシール収容部が形成されたローラ(回転体)と、これら軸支持部材とローラのシール収容部内に配置され両者間の隙間をシールするフローティングシールとにより構成されている。
この場合、フローティングシールは、軸支持部材のシール収容部とローラのシール収容部とにそれぞれ配置され互いに摺接するシール面をもった一対の円筒状のシールリングと、一方のシールリングの外周面と軸支持部材の内周面との間、および他方のシールリングの外周面とローラのシール収容部の内周面との間にそれぞれ挟持された一対のOリングとにより構成されている。そして、フローティングシールは、軸支持部材に対してローラが回転するときに両者間の隙間を液密にシールし、ローラを支持する軸受等に供給される潤滑油を保持するものである。
ところで、従来技術による建設機械の回転装置として、固定体に設けられたシール収容部の開口側、および回転体に設けられたシール収容部の開口側に、それぞれ径方向内側に向けて突出する環状の突起部を設けたものが提案されている。これにより、固定体のシール収容部とシールリングとの間に配置されたOリングを突起部によって軸方向に抜止めすると共に、回転体のシール収容部とシールリングとの間に配置されたOリングを突起部によって軸方向に抜止めすることができる構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、固定体と回転体との間にフローティングシールを組付ける場合には、通常、一方のシールリングの外周面にOリングを装着した状態で、このOリングを固定体のシール収容部内に挿入すると共に、他方のシールリングの外周面にOリングを装着した状態で、このOリングを固定体のシール収容部内に挿入した後、各シールリングのシール面を摺接させるようになっている。
このため、シールリングの外周面に装着したOリングを固定体および回転体のシール収容部内に挿入するときに、このOリングが固定体および回転体のシール収容部の開口側に設けた突起部を乗り越えることができるように、突起部を含む固定体および回転体の開口側に、予めグリース、ギヤオイル等の潤滑剤を塗布する方法が採用されている。これにより、固定体および回転体のシール収容部に設けられた突起部とOリングとの接触部分の滑りが良くなり、シールリングの外周面に装着したOリングを固定体および回転体のシール収容部内に挿入するときの作業性を高めることができる。
しかし、上述の如く固定体および回転体のシール収容部の開口側に予め潤滑剤を塗布したとしても、この潤滑剤の粘性が低い場合には、シール収容部の開口側から潤滑剤が離脱し易くなる。この結果、各シールリングの外周面に装着したOリングが、固定体および回転体のシール収容部に設けた突起部に引掛かってしまい、固定体と回転体との間にフローティングシールを組付けるときの作業性が低下してしまうという問題がある。
一方、シール収容部の開口側に予め潤滑剤を塗布した状態で、シールリングの外周面に装着したOリングを固定体および回転体のシール収容部内に挿入したとしても、固定体および回転体のシール収容部の内周面とOリングとの間に潤滑剤が残留した場合には、固定体および回転体のシール収容部の内周面に対してOリングが滑りを生じるようになる。
このため、固定体と回転体との間にフローティングシールを組付けたとしても、固定体に対するOリングの位置、および回転体に対するOリングの位置が滑りによって変化してしまい、Oリングから各シールリングのシール面に対して適度な押圧力を付与することが困難となる。この結果、互いに摺接する各シールリング(シール面)のシール性が低下してしまい、回転体の回転時にフローティングシールからの油漏れが生じたり、各シールリングのシール面に外部からの異物が混入することにより、フローティングシールの耐久性が低下してしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、固定体と回転体との間にフローティングシールを組付けるときの作業性を高めることができ、かつフローティングーシールのシール性を良好に保つことができるようにした建設機械の回転装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため本発明は、建設機械の車体に固定して設けられ外部に開口する有底状のシール収容部が形成された固定体と、該固定体に対して回転可能に設けられ該固定体のシール収容部と隙間をもって対向し外部に開口する有底状のシール収容部が形成された回転体と、前記固定体および回転体のシール収容部内に配置され前記固定体と回転体との間の隙間をシールするフローティングシールとを備え、前記フローティングシールは、前記固定体のシール収容部と前記回転体のシール収容部とにそれぞれ配置され互いに摺接するシール面をもった一対の円筒状のシールリングと、該各シールリングのうち一方のシールリングの外周面と前記固定体のシール収容部の内周面との間および他方のシールリングの外周面と前記回転体のシール収容部の内周面との間にそれぞれ挟持され、これらの間をシールすると共に前記各シールリングのシール面に対して軸方向の押圧力を付与する一対のOリングとにより構成してなる建設機械の回転装置に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記固定体のシール収容部の開口側および前記回転体のシール収容部の開口側には、前記各シールリングの外周面に装着した前記Oリングを前記固定体のシール収容部および前記回転体のシール収容部に挿入するときに当該Oリングとの接触部分を潤滑する潤滑剤を塗布して設け、前記潤滑剤は、前記フローティングシールによって封止される液体にゲル化剤を添加したゲル状潤滑剤により形成したことにある。
請求項2の発明は、前記ゲル状潤滑剤を構成する前記ゲル化剤は、脂肪酸エステル類を用いたことにある。
請求項3の発明は、前記ゲル化剤は、前記ゲル状潤滑剤中に3〜30重量%の範囲で添加する構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、固定体および回転体に形成されたシール収容部の開口側に粘性の高いゲル状潤滑剤を塗布することにより、このゲル状潤滑剤を固定体および回転体のシール収容部の開口側に確実に付着させることができる。これにより、固定体および回転体とOリングとの接触部分がゲル状潤滑剤によって滑り易くなり、シールリングの外周面に装着したOリングを固定体および回転体のシール収容部内に容易に挿入することができるので、固定体と回転体との間にフローティングシールを組付けるときの作業性を高めることができる。
また、固定体と回転体との間にフローティングシールを組付けた後、各シールリング(シール面)の摺接等によって熱が発生すると、固定体および回転体のシール収容部の開口側に塗布されたゲル状潤滑剤が溶解して液化する。このため、固定体および回転体のシール収容部とOリングとの間に潤滑剤が残留するのを防止し、固定体および回転体のシール収容部に対するOリングの滑りを防止することができる。この結果、固定体および回転体に対するOリングの位置を一定に保ち、Oリングから各シールリングに対して一定の押圧力を付与することができるので、フローティングシールのシール性を長期に亘って良好に保つことができ、かつフローティングシールの耐久性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、ゲル状潤滑剤を構成するゲル化剤として、脂肪酸エステル類を用いることにより、固定体および回転体に形成されたシール収容部の開口側にゲル状潤滑剤を確実に付着させることができ、シールリングの外周面に装着したOリングを滑らせて固定体および回転体のシール収容部内に容易に挿入することができる。また、各シールリングのシール面が摺接して発熱することにより、ゲル状潤滑剤を確実に溶解させることができる。
請求項3の発明によれば、ゲル状潤滑剤中にゲル化剤を3〜30重量%の範囲で添加することにより、潤滑剤のゲル化を促進して粘性を高めることができるので、シールリングの外周面に装着したOリングを固定体および回転体のシール収容部内に挿入する間、ゲル状潤滑剤をシール収容部の開口側に確実に付着させておくことができる。
一方、ゲル化剤の過剰な添加によってゲル状潤滑剤の粘性が必要以上に高まるのを抑え、適度な流動性をもったゲル状潤滑剤を得ることができるので、シール収容部の開口側にゲル状潤滑剤を塗布するときの作業性を高めることができる。また、ゲル化剤の一部が、フローティングシールによって封止された液体中に混入するのを抑えることができ、当該液体の粘性を適度な粘性に保つことができる。
以下、本発明に係る建設機械の回転装置の実施の形態を、油圧ショベルの履帯案内ローラに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図中、1は建設機械の代表例としての油圧ショベルで、該油圧ショベル1の車体は、自走可能な装軌式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより大略構成されている。そして、上部旋回体3の前部側には、作業装置4が俯仰動可能に取付けられ、この作業装置4を用いて掘削作業等を行うものである。
5は下部走行体2を構成するトラックフレームで、該トラックフレーム5は、前,後方向に伸長した左,右のサイドフレーム6を有している(左側のみ図示)。そして、サイドフレーム6の長さ方向の一端側には走行装置7が設けられ、サイドフレーム6の長さ方向の他端側には遊動輪8が設けられている。
ここで、サイドフレーム6は、図2に示すように、下端側が開口し前,後方向に延びた中空な枠体として形成されている。そして、サイドフレーム6の下端部には、前,後方向に延びる厚肉な左,右の下板6A,6Aが設けられ、該各下板6A間には後述の各下履帯案内ローラ11が設けられる構成となっている。
9は走行装置7の駆動輪7Aと遊動輪8との間に巻装された履帯で、該履帯9は、駆動輪7Aによって駆動されることにより、後述する各上履帯案内ローラ10、各下履帯案内ローラ11に案内されつつ駆動輪7Aと遊動輪8との間を周回し、下部走行体2を走行させるものである。
10はサイドフレーム6に回転可能に設けられた2個の上履帯案内ローラで、該各上履帯案内ローラ10は、履帯9を下側から支持することにより該履帯9を走行装置7の駆動輪7A、遊動輪8に向けて案内するものである。
11はサイドフレーム6の下端部に設けられた回転装置としての複数個の下履帯案内ローラで、該各下履帯案内ローラ11は、履帯9を駆動輪7A、遊動輪8に向けて案内するものである。そして、各下履帯案内ローラ11は、図2および図3に示すように、後述の各軸支持部材12、ローラ15、フローティングシール18、ゲル状潤滑剤23等によって構成されている。
12はサイドフレーム6の左,右の下板6Aに固定して設けられた固定体としての左,右の軸支持部材を示している。これら左,右の軸支持部材12は、例えばカラー等と呼ばれ、後述のローラ支持軸13を左,右方向に水平に延ばした状態で支持するものである。ここで、各軸支持部材12は、左,右方向に貫通する軸挿嵌孔12Aを有する段付き円筒状に形成され、サイドフレーム6の下板6Aにボルト等を用いて固定されている。
12Bは軸支持部材12の外周側に一体に設けられたシール収容部を示し、該シール収容部12Bは、断面L字状をなす有底な円筒状に形成されている。このシール収容部12Bは、後述のローラ15と軸方向で対向する部位が外部に開口する開口部12Cとなっている。また、シール収容部12Bの内周面12Dは、開口部12Cに向けて徐々に拡径するテーパ面となり、この内周面12Dには、後述するフローティングシール18の固定側Oリング21が弾性変形状態で装着される構成となっている。
さらに、シール収容部12Bの開口部12C側の軸方向端面12Eと内周面12Dとが交わる角隅部には、シール収容部12Bの全周に亘って内周面12Dから径方向内側に突出する環状突起部12Fが設けられ、該環状突起部12Fによって、内周面12Dに装着された固定側Oリング21を軸方向に抜止めする構成となっている。
13は左,右の軸支持部材12に支持されたローラ支持軸で、該ローラ支持軸13は後述のローラ15を回転可能に支持するものである。ここで、ローラ支持軸13の軸方向(左,右方向)の両端部は、各軸支持部材12の軸挿嵌孔12A内に挿嵌され、抜止めピン14によって軸方向に抜止めされると共に、軸支持部材12に対して廻止めされている。
15はローラ支持軸13により左,右の軸支持部材12に対して回転可能に設けられた回転体としてのローラを示している。ここで、ローラ15は、中心部に軸挿通孔15Aが形成された段付き円筒体からなり、軸方向の両端側には大径なフランジ部15Bが一体形成されている。
15Cはローラ15の左,右両端側に設けられたシール収容部としてのシール収容穴で、該シール収容穴15Cは、軸挿通孔15Aよりも大きな内径寸法を有する有底穴として、当該軸挿通孔15Aと同心状に形成されている。また、ローラ15の左,右両端部には、シール収容穴15Cよりも大きな内径寸法を有し、軸支持部材12のシール収容部12Bを外周側から覆う大径穴15Dが、軸挿通孔15Aと同心状に形成されている。
この場合、シール収容穴15Cは、軸支持部材12の開口部12Cと軸方向で対向する部位が外部に開口する開口部15Eとなり、このローラ15の開口部15Eと軸支持部材12の開口部12Cとは、後述の隙間17を介して軸方向で対向している。また、シール収容穴15Cの内周面15Fは、開口部15Eに向けて徐々に拡径するテーパ面となり、この内周面15Fには、後述するフローティングシール18の回転側Oリング22が弾性変形状態で装着される構成となっている。
また、シール収容穴15Cと大径穴15Dとの間には、軸支持部材12(シール収容部12B)の軸方向端面12Eと軸方向で対向する環状な軸方向端面15Gが形成されている。そして、軸方向端面15Gとシール収容穴15Cの内周面15Fとが交わる角隅部には、シール収容穴15Cの全周に亘って内周面15Fから径方向内側に突出する環状突起部15Hが設けられ、該環状突起部15Hによって、内周面15Fに装着された回転側Oリング22を軸方向に抜止めする構成となっている。さらに、図2に示すように、軸挿通孔15Aの軸方向の中央部には油溜め室15Jが形成され、該油溜め室15Jには、フローティングシール18によって封止される液体としての潤滑油Lが貯留されている。
そして、ローラ15の軸挿通孔15Aには、軸方向の両端側から円筒状のすべり軸受16が挿嵌され、ローラ15は、各すべり軸受16を介してローラ支持軸13に回転可能に支持されている。これにより、ローラ15は、左,右のフランジ部15Bによって履帯9が左,右方向に位置ずれするのを規制しつつ、該履帯9を走行装置7の駆動輪7A、遊動輪8に向けて案内するものである。このとき、ローラ支持軸13とすべり軸受16との摺動面は、ローラ15の油溜め室15Jから供給される潤滑油Lによって常時潤滑され、この潤滑油Lは、フローティングシール18によってローラ15内に封止される構成となっている。
17は相対回転する軸支持部材12とローラ15との間に外部に開口した状態で形成された左,右の隙間で、該各隙間17は、図2、図3に示すように、軸支持部材12のシール収容部12Bとローラ15の大径穴15Dとの間に全周に亘って環状に形成され、ローラ15の外部に開口している。このように、軸支持部材12とローラ15とは、両者間に一定の隙間17を形成した状態で相対回転する固定体と回転体とを構成するものである。
18は左,右の軸支持部材12のシール収容部12Bとローラ15のシール収容穴15Cとの間に設けられた左,右のフローティングシールを示し、該フローティングシール18は、回転するローラ15と軸支持部材12との間に形成された隙間17をシールするものである。そして、フローティングシール18は、油溜め室15Jに貯留した潤滑油Lをローラ15内に封止すると共に、泥水、土砂等の異物がローラ15内に侵入するのを抑えるものである。ここで、フローティングシール18は、図3に示すように、後述の固定側シールリング19、回転側シールリング20、固定側Oリング21、回転側Oリング22等により構成されている。
19は軸支持部材12のシール収容部12Bに配置された固定側シールリングで、該固定側シールリング19は、後述の回転側シールリング20と対をなし、該回転側シールリング20と対向した状態で、軸支持部材12に設けられたシール収容部12Bの内周側に配置されている。ここで、固定側シールリング19は、例えば耐摩耗性、耐食性に優れた金属材料を用いて円筒状に形成され、回転側シールリング20と対面する大径鍔部19Aと、該大径鍔部19Aの軸方向端面に形成された環状なシール面19Bとを有している。また、固定側シールリング19の外周面19Cは、大径鍔部19Aに向けて徐々に拡径するテーパ面となり、この外周面19Cと軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの内周面12Dとの間には、後述の固定側Oリング21が弾性変形状態で装着される構成となっている。
20はローラ15側に配置された回転側シールリングを示し、該回転側シールリング20は、固定側シールリング19と同一部品からなり、ローラ15に設けられたシール収容穴15Cの内周側に配置されている。ここで、回転側シールリング20は、固定側シールリング19と対面する大径鍔部20Aと、該大径鍔部20Aの軸方向端面に形成され固定側シールリング19のシール面19Bに液密に摺接するシール面20Bとを有している。また、回転側シールリング20の外周面20Cは、大径鍔部20Aに向けて徐々に拡径するテーパ面となり、この外周面20Cとローラ15に形成されたシール収容穴15Cの内周面15Fとの間には、後述の回転側Oリング22が弾性変形状態で装着される構成となっている。
21はフローティングシール18の一部を構成する固定側Oリングで、該固定側Oリング21は、例えばブタジエンゴム等の耐油性、弾性を有するゴム材料等を用いて環状に形成されている。ここで、固定側Oリング21は、軸支持部材12に設けられたシール収容部12Bの内周面12Dと固定側シールリング19の外周面19Cとの間に弾性変形した状態で挟持されている。そして、固定側Oリング21は、軸支持部材12のシール収容部12Bと固定側シールリング19との間をシールすると共に、固定側シールリング19を回転側シールリング20に向けて軸方向に常時押圧するものである。
22は固定側Oリング21と対をなす回転側Oリングで、該回転側Oリング22は、固定側Oリング21と同一部品からなり、ローラ15に設けられたシール収容穴15Cの内周面15Fと回転側シールリング20の外周面20Cとの間に弾性変形した状態で挟持されている。そして、回転側Oリング22は、ローラ15のシール収容穴15Cと回転側シールリング20との間をシールすると共に、回転側シールリング20を固定側シールリング19に向けて軸方向に常時押圧するものである。
これにより、固定側シールリング19のシール面19Bと、回転側シールリング20のシール面20Bとは、固定側Oリング21と回転側Oリング22から付与される軸方向の押圧力によって適正に摺接し、軸支持部材12に対するローラ15の回転を許しながら、当該軸支持部材12とローラ15との間の隙間17を液密にシールすることにより、ローラ15内に潤滑油Lを封止する構成となっている。
次に、23は本実施の形態に用いられるゲル状潤滑剤を示している。このゲル状潤滑剤23は、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けるときに用いるもので、軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの開口部12C側と、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cの開口部15E側とに、それぞれ塗布して設けられるものである。
ここで、ゲル状潤滑剤23は、フローティングシール18によってローラ15内に封止される潤滑油Lと同一の潤滑油と、この潤滑油中に添加された熱可逆性を有するゲル化剤、例えば12−ヒドロキシステアリン酸との混合物として形成されている。この場合、ゲル状潤滑剤23中に含まれるゲル化剤の割合は、3〜30重量%の範囲に設定されており、ゲル状潤滑剤23中に含まれる潤滑油の割合は、97〜70重量%の範囲に設定されている。また、潤滑油中に添加されるゲル化剤の変態温度は、60℃〜90℃の範囲に設定されている。これにより、ゲル状潤滑剤23は、粘性が高くチキソトロピー性に優れたゼリー状の物質として形成されている。なお、ゲル状潤滑剤23中に含まれるゲル化剤の割合は5〜20重量%の範囲に設定し、潤滑油の割合は95〜80%の範囲に設定するのが好ましい。
そして、ゲル状潤滑剤23は、例えば図4等に示すように、固定側シールリング19の外周面19Cに装着した固定側Oリング21を、軸支持部材12のシール収容部12Bに挿入する作業を円滑に行うため、シール収容部12Bの開口部12C側、具体的にはシール収容部12Bの内周面12D、軸方向端面12E、環状突起部12Fの範囲に全周に亘って塗布されるものである。
この場合、ゲル状潤滑剤23は、粘性が高いゼリー状をなしているので、シール収容部12Bの開口部12C側に確実に付着する。これにより、図5に示すように、固定側シールリング19の外周面19Cに装着した固定側Oリング21を、シール収容部12B内に挿入するときに、固定側Oリング21と環状突起部12Fとの接触部分をゲル状潤滑剤23によって滑り易くすることができる。このため、固定側Oリング21は、図6に示すように、弾性変形しつつ環状突起部12Fを円滑に乗り越えることができ、シール収容部12Bの内周面12Dに容易に装着される。
一方、ゲル状潤滑剤23は、例えば図7等に示すように、回転側シールリング20の外周面20Cに装着した回転側Oリング22を、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cに挿入する作業を円滑に行うため、シール収容穴15Cの開口部15E側、具体的にはシール収容穴15Cの内周面15F、軸方向端面15G、環状突起部15Hの範囲に全周に亘って塗布されるものである。
この場合、粘性が高いゼリー状をなすゲル状潤滑剤23は、シール収容穴15Cの開口部15E側に確実に付着する。これにより、図8に示すように、回転側シールリング20の外周面20Cに装着した回転側Oリング22を、シール収容穴15Cに挿入するときに、回転側Oリング22と環状突起部15Hとの接触部分をゲル状潤滑剤23によって滑り易くすることができる。このため、回転側Oリング22は、弾性変形しつつ環状突起部15Hを円滑に乗り越えることができ、図9に示すように、シール収容穴15Cの内周面15Fに容易に装着される。
そして、固定側シールリング19の外周面19Cに装着した固定側Oリング21を、軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの内周面12Dに装着すると共に、回転側シールリング20の外周面20Cに装着した回転側Oリング22を、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cの内周面15Fに装着した状態で、図3に示すように、固定側シールリング19のシール面19Bと回転側シールリング20のシール面20Bとを摺接させることにより、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けることができ、該フローティングシール18によってローラ15内に潤滑油Lを封止することができる構成となっている。
ここで、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けた状態では、図3に示すように、軸支持部材12に設けられたシール収容部12Bの開口部12C側と、ローラ15に設けられたシール収容穴15Cの開口部15E側には、それぞれ組付け作業時に塗布したゲル状潤滑剤23が残留している。
これに対し、油圧ショベル1が走行してローラ15が回転すると、固定側シールリング19のシール面19Bと回転側シールリング20のシール面20Bとの摺動抵抗、ローラ支持軸13とすべり軸受16との摺動抵抗等により熱が発生する。これにより、軸支持部材12、ローラ15が60℃以上に加熱されると、これら軸支持部材12およびローラ15に塗布されたゲル状潤滑剤23が液化し、潤滑油L中に混入する。
このため、軸支持部材12のシール収容部12Bの内周面12Dと固定側Oリング21との間、ローラ15のシール収容穴15Cの内周面15Fと回転側Oリング22との間にゲル状潤滑剤23が残留することがなく、シール収容部12Bに対する固定側Oリング21の滑りを防止すると共に、シール収容穴15Cに対する回転側Oリング22の滑りを防止することができる。この結果、軸支持部材12に対する固定側Oリング21の位置と、ローラ15に対する回転側Oリング22の位置とを、それぞれ略一定に保つことができ、固定側Oリング21から固定側シールリング19に対して一定の押圧力を付与すると共に、回転側Oリング22から回転側シールリング20に対して一定の押圧力を付与することができる構成となっている。
なお、軸支持部材12とローラ15に塗布されるゲル状潤滑剤23に含まれるゲル化剤の量は、フローティングシール18によってローラ15内に封止される潤滑油Lの全量に比較して十分に少ないため、ローラ15の回転時の発熱によって溶解したゲル状潤滑剤23が潤滑油L中に混入したとしても、潤滑油Lがゲル化することはない。
ここで、潤滑油にゲル化剤を添加してゲル状潤滑剤23を形成するにあたり、ゲル状潤滑剤23中に添加されるゲル化剤の添加量を3〜30重量%範囲に設定したのは、以下の理由に基づく。
即ち、ゲル化剤の添加量を3重量%未満とした場合には、形成されるゲル状潤滑剤のゲル化が促進されずに流動性が高くなるため、このゲル状潤滑剤を軸支持部材12やローラ15に塗布したとしても、フローティングシール18を組付けるときには離脱してしまう。この結果、軸支持部材12のシール収容部12Bに固定側Oリング21を挿入する作業や、ローラ15のシール収容穴15Cに回転側Oリング22を挿入する作業が困難になってしまう。
一方、ゲル化剤の添加量を30重量%を超える値とした場合には、形成されるゲル状潤滑剤の流動性が著しく低下し、軸支持部材12やローラ15に塗布する作業が困難になってしまう。また、ローラ15の回転時の熱によって溶解したゲル状潤滑剤が潤滑油L中に混入すると、潤滑油Lの一部がゲル化することにより、固定側シールリング19と回転側シールリング20との間のシール性に悪影響を及ぼす虞れがある。
このため、本実施の形態では、ゲル化剤の添加量を3〜30重量%の範囲に設定したゲル状潤滑剤23を用いている。
次に、潤滑油にゲル化剤を添加してゲル状潤滑剤23を形成するにあたり、ゲル化剤の変態温度を60℃〜90℃の範囲に設定したのは、以下の理由に基づく。
即ち、ゲル化剤の変態温度を60℃未満とした場合には、フローティングシール18の組付け時に、軸支持部材12およびローラ15に塗布したゲル状潤滑剤がゾル化して離脱してしまう。この結果、軸支持部材12のシール収容部12Bに対する固定側Oリング21の挿入作業や、ローラ15のシール収容穴15Cに対する回転側Oリング22の挿入作業が困難になってしまう。
一方、ゲル化剤の変態温度を90℃を超える値とした場合には、ローラ15の回転時の熱によってゲル状潤滑剤を確実に溶解させることができず、軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの内周面12Dと固定側Oリング21との間、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cの内周面15Fと回転側Oリング22との間にゲル状潤滑剤が残留してしまう。この結果、軸支持部材12に対して固定側Oリング21が滑りを生じ、ローラ15に対して回転側Oリング22が滑りを生じることにより、固定側シールリング19および回転側シールリング20に対して適度な押圧力を付与することができなくなる虞れがある。
このため、本実施の形態では、潤滑油に添加するゲル化剤の変態温度を60℃〜90℃の範囲に設定したゲル状潤滑剤23を用いている。
本実施の形態による回転装置としての下履帯案内ローラ11は、上述の如き軸支持部材12、ローラ15、フローティングシール18等によって構成されるもので、以下、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付ける作業について説明する。
まず、図4に示すように、固定側シールリング19の外周面19Cに固定側Oリング21を装着する。また、軸支持部材12に設けられたシール収容部12Bの内周面12D、軸方向端面12E、環状突起部12Fの範囲(シール収容部12Bの開口部12C側)に全周に亘ってゲル状潤滑剤23を塗布する。この場合、ゲル状潤滑剤23は、添加されるゲル化剤の添加量を3〜30重量%の範囲に設定することにより、粘性が高いゼリー状をなしているので、シール収容部12Bの開口部12C側に確実に付着させることができる。
この状態で、固定側シールリング19の外周面19Cに装着した固定側Oリング21を、シール収容部12B内に挿入する。このとき、固定側Oリング21は、図5に示すように、シール収容部12Bの開口部12Cに形成された環状突起部12Fに引っ掛かるが、この環状突起部12Fにはゲル状潤滑剤23が付着している。これにより、固定側Oリング21と環状突起部12Fとの接触部分をゲル状潤滑剤23によって滑り易くすることができ、固定側Oリング21は、弾性変形しつつ円滑に環状突起部12Fを乗り越えることができる。
そして、環状突起部12Fを乗り越えた固定側Oリング21は、図6に示すように、シール収容部12Bの内周面12Dに装着され、固定側シールリング19の外周面19Cとシール収容部12Bの内周面12Dとの間に弾性変形した状態で挟持される。
一方、図7に示すように、回転側シールリング20の外周面20Cに回転側Oリング22を装着する。また、ローラ15に設けられたシール収容穴15Cの内周面15F、軸方向端面15G、環状突起部15Hの範囲(シール収容穴15Cの開口部15E側)に全周に亘ってゲル状潤滑剤23を塗布する。
この状態で、回転側シールリング20の外周面20Cに装着した回転側Oリング22を、シール収容穴15C内に挿入する。このとき、回転側Oリング22は、図8に示すように、シール収容穴15Cの開口部15Eに形成された環状突起部15Hに引っ掛かるが、この環状突起部15Hにはゲル状潤滑剤23が付着している。これにより、回転側Oリング22と環状突起部15Hとの接触部分をゲル状潤滑剤23によって滑り易くすることができ、回転側Oリング22は、弾性変形しつつ円滑に環状突起部15Hを乗り越えることができる。
そして、環状突起部15Hを乗り越えた回転側Oリング22は、図9に示すように、シール収容穴15Cの内周面15Fに装着され、回転側シールリング20の外周面20Cとシール収容穴15Cの内周面15Fとの間に弾性変形した状態で挟持される。
このようにして、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けた後には、図2に示すように、軸支持部材12をボルト等(図示せず)を用いてサイドフレーム6の下板6Aに固定する。これにより、固定側シールリング19のシール面19Bと、回転側シールリング20のシール面20Bとが、固定側Oリング21と回転側Oリング22から付与される軸方向の押圧力によって液密に摺接する。この結果、フローティングシール18によって軸支持部材12とローラ15との間の隙間17をシールすることができ、油溜め室15Jに貯留した潤滑油Lをローラ15内に封止すると共に、泥水、土砂等の異物がローラ15内に侵入するのを抑えることができる。
そして、油圧ショベル1が走行してローラ15が回転すると、固定側シールリング19のシール面19Bと回転側シールリング20のシール面20Bとの摺動抵抗、ローラ支持軸13とすべり軸受16との摺動抵抗等により熱が発生し、軸支持部材12、ローラ15等が60℃以上に加熱されると、これら軸支持部材12およびローラ15に塗布されたゲル状潤滑剤23が液化し、潤滑油L中に混入する。
これにより、軸支持部材12のシール収容部12Bと固定側Oリング21との間のゲル状潤滑剤23が除去され、シール収容部12Bの内周面12Dに対する固定側Oリング21の滑りを抑えることができる。また、ローラ15のシール収容穴15Cと回転側Oリング22との間のゲル状潤滑剤23が除去され、シール収容穴15Cの内周面15Fに対する回転側Oリング22の滑りを抑えることができる。
従って、軸支持部材12に対する固定側Oリング21の位置と、ローラ15に対する回転側Oリング22の位置とを、それぞれ略一定に保つことができ、固定側Oリング21から固定側シールリング19に対して一定の押圧力を付与すると共に、回転側Oリング22から回転側シールリング20に対して一定の押圧力を付与することができる。この結果、フローティングシール18のシール性を長期に亘って良好に保つことができ、かつフローティングシール18の耐久性を高めることができる。
かくして、本実施の形態によれば、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けるに際して、軸支持部材12に形成されたシール収容部12Bの開口部12C側にゲル状潤滑剤23を塗布して設けると共に、ローラ15に形成されたシール収容穴15Cの開口部15E側にゲル状潤滑剤23を塗布して設ける構成としている。
この場合、ゲル状潤滑剤23は、フローティングシール18によって封止される潤滑油Lと同一の潤滑油に熱可逆性を有するゲル化剤を添加することにより、粘性が高いゼリー状に形成されているので、このゲル状潤滑剤23を、シール収容部12Bの開口部12C側とシール収容穴15Cの開口部15E側とに確実に付着させることができる。
これにより、軸支持部材12と固定側Oリング21との接触部分と、ローラ15と回転側Oリング22との接触部分がゲル状潤滑剤23によって滑り易くなり、固定側シールリング19の外周面19Cに装着した固定側Oリング21を、軸支持部材12のシール収容部12Bに円滑に挿入すると共に、回転側シールリング20の外周面20Cに装着した回転側Oリング22を、ローラ15のシール収容穴15Cに円滑に挿入することができる。この結果、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けるときの作業性を高めることができる。
また、軸支持部材12とローラ15との間にフローティングシール18を組付けた状態で、ローラ15の回転時に固定側シールリング19のシール面19Bと回転側シールリング20のシール面20Bとが摺接して熱が発生すると、軸支持部材12、ローラ15等が加熱されることにより、ゲル状潤滑剤23が液化して潤滑油L中に混入する。
このため、軸支持部材12のシール収容部12Bと固定側Oリング21との間のゲル状潤滑剤23が除去され、シール収容部12Bの内周面12Dに対する固定側Oリング21の滑りを抑えることができると共に、ローラ15のシール収容穴15Cと回転側Oリング22との間のゲル状潤滑剤23が除去され、シール収容穴15Cの内周面15Fに対する回転側Oリング22の滑りを抑えることができる。
この結果、固定側Oリング21から固定側シールリング19に対して適度な押圧力を付与すると共に、回転側Oリング22から回転側シールリング20に対して適度な押圧力を付与することができるので、フローティングシール18のシール性を長期に亘って良好に保つことができ、かつフローティングシール18の耐久性を高めることができる。
なお、上述した実施の形態では、建設機械の回転装置として、油圧ショベル1の下履帯案内ローラ11を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば走行装置7、遊動輪8、上履帯案内ローラ10等のフローティングシールを備えた他の回転装置にも広く適用することができる。
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
11 下履帯案内ローラ(回転装置)
12 軸支持部材(固定体)
12B シール収容部
12C 開口部
15 ローラ(回転体)
15C シール収容穴(シール収容部)
15E 開口部
17 隙間
18 フローティングシール
19 固定側シールリング
19B,20B シール面
19C,20C 外周面
20 回転側シールリング
21 固定側Oリング
22 回転側Oリング
2 下部走行体(車体)
11 下履帯案内ローラ(回転装置)
12 軸支持部材(固定体)
12B シール収容部
12C 開口部
15 ローラ(回転体)
15C シール収容穴(シール収容部)
15E 開口部
17 隙間
18 フローティングシール
19 固定側シールリング
19B,20B シール面
19C,20C 外周面
20 回転側シールリング
21 固定側Oリング
22 回転側Oリング
Claims (3)
- 建設機械の車体に固定して設けられ外部に開口する有底状のシール収容部が形成された固定体と、該固定体に対して回転可能に設けられ該固定体のシール収容部と隙間をもって対向し外部に開口する有底状のシール収容部が形成された回転体と、前記固定体および回転体のシール収容部内に配置され前記固定体と回転体との間の隙間をシールするフローティングシールとを備え、
前記フローティングシールは、前記固定体のシール収容部と前記回転体のシール収容部とにそれぞれ配置され互いに摺接するシール面をもった一対の円筒状のシールリングと、該各シールリングのうち一方のシールリングの外周面と前記固定体のシール収容部の内周面との間および他方のシールリングの外周面と前記回転体のシール収容部の内周面との間にそれぞれ挟持され、これらの間をシールすると共に前記各シールリングのシール面に対して軸方向の押圧力を付与する一対のOリングとにより構成してなる建設機械の回転装置において、
前記固定体のシール収容部の開口側および前記回転体のシール収容部の開口側には、前記各シールリングの外周面に装着した前記Oリングを前記固定体のシール収容部および前記回転体のシール収容部に挿入するときに当該Oリングとの接触部分を潤滑する潤滑剤を塗布して設け、
前記潤滑剤は、前記フローティングシールによって封止される液体にゲル化剤を添加したゲル状潤滑剤により形成したことを特徴とする建設機械の回転装置。 - 前記ゲル状潤滑剤を構成する前記ゲル化剤は、脂肪酸エステル類を用いてなる請求項1に記載の建設機械の回転装置。
- 前記ゲル化剤は、前記ゲル状潤滑剤中に3〜30重量%の範囲で添加する構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械の回転装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010190631A JP2012047286A (ja) | 2010-08-27 | 2010-08-27 | 建設機械の回転装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010190631A JP2012047286A (ja) | 2010-08-27 | 2010-08-27 | 建設機械の回転装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012047286A true JP2012047286A (ja) | 2012-03-08 |
Family
ID=45902390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010190631A Pending JP2012047286A (ja) | 2010-08-27 | 2010-08-27 | 建設機械の回転装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012047286A (ja) |
-
2010
- 2010-08-27 JP JP2010190631A patent/JP2012047286A/ja active Pending
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