JP2012047144A - 副室式ガスエンジン - Google Patents

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文哉 森田
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    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
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Abstract

【課題】副室の過冷却を抑制して燃焼反応を促進させる効果と、エンジンの高負荷時等において副室部材と点火プラグの温度上昇を抑制してこれらの溶損等を抑制し得る効果を奏する副室式ガスエンジンを提供する。
【解決手段】副室式ガスエンジンであって、ピストンとシリンダブロックと協働して主燃焼室10を区画するシリンダヘッド3と、シリンダヘッド3に設けられかつ副室11が内部に形成される副室部材4と、副室11に供給された燃料ガスに点火する点火プラグ5を有する。副室部材4には、副室11から主燃焼室10に貫通する噴孔4aと、副室11の周りに区画される第一冷却液通路4dと、点火プラグ5が挿入される取付孔4c1と、取付孔4c1の周りに区画される第二冷却液通路4eが設けられる。第一冷却液通路4dへ供給される冷却液の流量を調整し得る第一バルブ4jと、第二冷却液通路4eへ供給される流量を調整し得る第二バルブ4kが設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、副室式ガスエンジンに関する。
副室式ガスエンジンは、シリンダブロックに移動可能に収納されるピストンと、ピストンとシリンダブロックと協働して主燃焼室を区画するシリンダヘッドと、シリンダヘッドに設けられかつ副室が内部に形成される副室部材と、副室に供給された燃料ガスに点火する点火プラグを有する(特許文献1〜3参照)。副室部材には、副室から主燃焼室に貫通する噴孔と、冷却液が供給される冷却液通路が設けられる。特許文献1に記載の冷却液通路は、副室の外周に区画される。したがってガスエンジンを高負荷で運転した時に冷却液通路に冷却液を供給することで、副室の温度上昇を抑制できる。これにより副室部材が熱源となって主燃焼室内の燃料ガスが点火されるプレイグニッション等が抑制され得る。
特許文献2に記載の副室部材は、熱伝導性の低いセラミック等から形成される。したがって副室内の温度を高温状態に保持でき、これにより副室内における燃料ガスの燃焼反応を促進させ得る。また副室部材には、噴孔の近傍に冷却液通路が形成される。したがって噴孔を経て副室から主燃焼室へ噴出されるガスは、冷却液通路によって冷却され得る。かくしてプレイグニッションが抑制され得る。
特許文献3に記載の副室部材には、点火プラグが取付けられる取付孔と、取付孔の周りに区画される冷却液通路が設けられる。したがって冷却液通路に供給される冷却液によって副室部材と点火プラグの溶損が防止され得る。
実開平4−100055号公報 実開昭64−36623号公報 特開昭53−31041号公報
しかしエンジンの始動時において副室の過冷却を抑制して燃焼反応を促進させる第一効果と、エンジンの高負荷時等において副室部材と点火プラグの温度上昇を抑制してこれらの溶損等を抑制し得る第二効果を奏し得る副室式ガスエンジンは、従来知られていない。そこで第一効果と第二効果を奏し得るガスエンジンが必要とされている。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える副室式ガスエンジンであることを特徴とする。一つの特徴によると本発明は、副室式ガスエンジンであって、シリンダブロックに移動可能に収納されるピストンと、ピストンとシリンダブロックと協働して主燃焼室を区画するシリンダヘッドと、副室式ガスエンジンに設けられかつ副室が内部に形成される副室部材と、副室に供給された燃料ガスに点火する点火プラグを有する。副室部材には、副室から主燃焼室に貫通する噴孔と、副室の周りに区画される第一冷却液通路と、点火プラグが挿入される取付孔と、取付孔の周りに区画される第二冷却液通路が設けられる。第一冷却液通路へ供給される冷却液の流量を調整し、第二冷却液通路へ供給される流量を調整し得るバルブが設けられる。
したがってバルブを閉じることで第一冷却液通路へ供給される冷却液の量がなくなり(あるいは少なくなり)、副室の冷却を軽減し得る。そのためエンジンの始動時等において副室の過度の冷却を防止し、副室内の失火を減少させ得る。これにより燃焼が安定し、従来のように失火を防止するために空気に対する燃料の比率を高くする必要が小さくなる。かくしてガスエンジンの燃費が向上され得る。
バルブが第一冷却液通路を開いた場合は、第一冷却液通路へ供給される冷却液の量が多くなり、副室部材の温度上昇を抑制できる。そのためエンジンを高負荷で動かした場合において副室部材の温度上昇を抑制できる。かくして副室部材が熱源となって主燃焼室内の燃料ガスが早期着火(プレイグニッション)すること、あるいは副室部材の溶損、あるいは吸気効率の減少等を抑制し得る。
バルブが第二冷却液通路を開いた場合は、第二冷却液通路へ供給される冷却液の量が多くなり、点火プラグの近傍領域を冷却し得る。そのためエンジンを高負荷で動かした場合において点火プラグの温度上昇を抑制でき、点火プラグの溶損あるいは寿命の低下を抑制し得る。かくして本発明は、副室の過冷却を抑制して燃焼反応を促進させる効果と、副室部材と点火プラグの温度上昇を抑制して副室部材の溶損等を抑制し得る効果とを両立させ得る。
副室式ガスエンジンの断面図である。 副室近傍におけるガスエンジンの拡大断面図である。 第一ステージにおけるガスエンジンの一部拡大断面図である。 第二ステージにおけるガスエンジンの一部拡大断面図である。 第三ステージにおけるガスエンジンの一部拡大断面図である。 ステージと温度、ステージと流量の線図である。 他の実施形態におけるガスエンジンの一部拡大断面図である。
本発明の一つの実施の形態を図1〜6にしたがって説明する。ガスエンジン1は、図1に示すように例えば車両の動力を発生するための車両用内燃機関である。ガスエンジン1は、副室式ガスエンジンであって、シリンダブロック2とシリンダヘッド3と副室部材4を有する。
シリンダブロック2には、図1に示すようにボア2aが形成される。ボア2aには、ピストン6が直線運動可能に収納される。ピストン6は、連結棒7によってクランクシャフト8に連結される。ピストン6の直線運動は、連結棒7によってクランクシャフト8の回転運動に変換される。
シリンダヘッド3は、図1に示すようにシリンダブロック2に連結される。シリンダブロック2とシリンダヘッド3とピストン6によって主燃焼室10が区画される。シリンダヘッド3には、主燃焼室10と連通する吸気ポート3aと排気ポート3bが形成される。吸気ポート3aに吸気弁12が設けられ、排気ポート3bに排気弁13が設けられる。吸気弁12を開けることで燃料ガスを含む希薄混合ガスが吸気ポート3aから主燃焼室10へ供給される。排気弁13を開けることで排気ガスが主燃焼室10から排気ポート3bへ排出される。
副室部材(プラグホルダ)4は、図1,2に示すようにシリンダヘッド3に形成された取付孔3cに挿入される。副室部材4の内部には、副室11が形成される。副室11は、副室部材4に形成された孔4pに接続された配管16と接続される。副室11には、配管16から燃料ガスを含む濃混合ガスが供給される。濃混合ガスは、主燃焼室10に供給される希薄混合ガスに比べて空気に対する燃料の比率が高い。燃料ガスには、例えば天然ガスが含まれる。
副室部材4は、図2に示すように内壁部材4bと外壁部材4cを有する。内壁部材4bは、熱伝導率の低い部材、例えばセラミックスなどから形成される。内壁部材4bの先端部4b1は、シリンダヘッド3を貫通して主燃焼室10に臨む。内壁部材4bの先端部4b1には、副室11から主燃焼室10に貫通する複数の噴孔4aが形成される。
外壁部材4cは、図2に示すように熱伝導率の高い部材、例えば金属から形成される。外壁部材4cは、先端部4b1を除く内壁部材4bの外周部を覆う。外壁部材4cと内壁部材4bの間には、第一冷却液通路4dが区画される。外壁部材4cの上部領域には、取付孔4c1と第二冷却液通路4eが形成される。取付孔4c1には、点火プラグ5が挿入される。第二冷却液通路4eは、取付孔4c1の周りに区画される。
第一冷却液通路(第一水ジャケット)4dは、図2に示すように内壁部材4bの筒状本体部の全周に形成される。第一冷却液通路4dの上側部は、外壁部材4cに形成された連通路4f,4hと連通する。連通路4fは、供給パイプ14を経由して冷却液を貯留する貯留体17に接続される。供給パイプ14には図示しないウォータポンプが配置されている。連通路4hは、排出パイプ15を経由して貯留体17に接続される。したがって貯留体17から第一冷却液通路4dに冷却液が供給され、第一冷却液通路4dから貯留体17に冷却液が戻り得る。
第二冷却液通路(第二水ジャケット)4eは、図2に示すように取付孔4c1の全周に沿って形成される。第二冷却液通路4eは、外壁部材4cに形成された連通路4gによって連通路4fと連通し、外壁部材4cに形成された連通路4iによって連通路4hと連通する。したがって貯留体17から第二冷却液通路4eに冷却液が供給され、第二冷却液通路4eから貯留体17に冷却液が戻り得る。
図2に示すように連通路4fには第一バルブ4jが設けられる。第一バルブ4jは、電磁バルブであって、制御装置9の第一制御回路9aによって開閉される。したがって貯留体17から第一冷却液通路4dに供給される冷却液の流量が第一バルブ4jによって調整され得る。連通路4gには第二バルブ4kが設けられる。第二バルブ4kは、電磁バルブであって、制御装置9の第二制御回路9bによって開閉される。したがって貯留体17から第二冷却液通路4eに供給される冷却液の流量が第二バルブ4kによって調整され得る。
図2に示すように内壁部材4bには第一センサ4mが取付けられる。第一センサ4mは、内壁部材4bの外周面に貼り付けられて、内壁部材4bの温度を検出し、検出信号を第一制御回路9aに発信する。第一制御回路9aは、第一センサ4mの検知信号に基づいて第一バルブ4jを開閉する。
図2に示すように外壁部材4cには第二センサ4nが取付けられる。第二センサ4nは、取付孔4c1の近傍に装着されて点火プラグ5の温度を検出し、検出信号を第二制御回路9bに発信する。第二制御回路9bは、第二センサ4nの検知信号に基づいて第二バルブ4kを開閉する。
図2に示すように副室11に濃混合ガスが供給され、濃混合ガスが点火プラグ5によって点火されると、火炎が発生する。火炎が発生すると、副室11の圧力が主燃焼室10の圧力より高くなり、副室11から噴孔4aを経て主燃焼室10にトーチ火炎が噴出される。トーチ火炎によって主燃焼室10の希薄混合ガスが燃焼する。
図1を参照するように主燃焼室10の希薄混合ガスが燃焼することで、主燃焼室10の圧力が変化してピストン6が上下動する。ピストン6が上下動する際に、吸気弁12と排気弁13が開閉する。これにより新気が主燃焼室10に取込まれ、排気ガスが主燃焼室10から排出される。したがって主燃焼室10において吸気、圧縮、燃焼・膨張、排気の各行程が行われて、ピストン6が上下動する。ピストン6の上下動は、連結棒7によってクランクシャフト8の回転運動に変換される。
エンジンを始動した直後の所定時間内等の第一ステージ(I)では、図3,6を参照するように制御装置9がガスエンジン1を第一状態に設定する。第一ステージにおいて、内壁部材4bは、所定温度(例えば250〜700℃)以下であり、点火プラグ5は、所定温度(例えば200℃)以下である。第一ステージか否かは、センサ4m,4nからの検知信号に基づいて制御装置9が判断する。
第一状態のガスエンジン1では、図3,6を参照するように第一バルブ4jが全閉にされ、第二バルブ4kが少し開いた(開度小)に設定される。これにより第一バルブ4jを介して第一冷却液通路4dに供給される冷却液がゼロになり、第二冷却液通路4eに供給される冷却液が第一流量に設定される。第一ステージでは、内壁部材4bの温度T1と点火プラグ5の温度T2は、徐々に上昇する。点火プラグ5の温度T2の上昇は、第二冷却液通路4eに供給される冷却液によって小さくなり、内壁部材4bの温度T1とほぼ同じ上昇率になる。
エンジンの負荷が小さい時の第二ステージ(II)では、図4,6を参照するように制御装置9がガスエンジン1を第二状態に設定する。第二ステージにおいて、内壁部材4bは所定温度以下であり、点火プラグ5は所定温度以上である。第二ステージは、例えばエンジンを始動した後の短時間の間、あるいはエンジンをアイドリングさせた時に生じる。第二ステージか否かは、センサ4m,4nからの検知信号に基づいて制御装置9が判断する。
第二状態のガスエンジン1では、図4,6を参照するように第一バルブ4jが全閉にされ、第二バルブ4kが全開(開度大)にされる。これにより第一バルブ4jを介して第一冷却液通路4dに供給される冷却液がゼロになり、第二冷却液通路4eに供給される冷却液が第一流量よりも多い第二流量になる。この時の内壁部材4bの温度T1は、徐々に上昇する。点火プラグ5の温度T2は、第二冷却液通路4eに供給される冷却液によって200℃以下の所定温度に保持される。
エンジンの負荷が大きい時の第三ステージ(III)では、図5,6を参照するように制御装置9がガスエンジン1を第三状態に設定する。第三ステージにおいて、内壁部材4bは所定温度以上であり、点火プラグ5は所定温度以上である。第三ステージか否かは、センサ4m,4nからの検知信号に基づいて制御装置9が判断する。
第三状態のガスエンジン1では、図5,6を参照するように第一バルブ4jが全開にされ、第二バルブ4kが全開にされる。これにより第一冷却液通路4dに冷却液が供給され、第二冷却液通路4eに供給される冷却液が第二流量になる。この時の内壁部材4bの温度T1は、第一冷却液通路4dに供給される冷却液によって250〜700℃の所定温度に保持される。点火プラグ5の温度T2は、第二冷却液通路4eに供給される冷却液によって200℃以下の所定温度に保持される。
以上のように副室式ガスエンジン1は、図1,2に示すようにシリンダブロック2に移動可能に収納されるピストン6と、ピストン6とシリンダブロック2と協働して主燃焼室10を区画するシリンダヘッド3と、シリンダヘッド3に設けられかつ副室11が内部に形成される副室部材4と、副室11に供給された燃料ガスに点火する点火プラグ5を有する。副室部材4には、副室11から主燃焼室10に貫通する噴孔4aと、副室11の周りに区画される第一冷却液通路4dと、点火プラグ5が挿入される取付孔3cと、取付孔3cの周りに区画される第二冷却液通路4eが設けられる。第一冷却液通路4dへ供給される冷却液の流量を調整し得る第一バルブ4jと、第二冷却液通路4eへ供給される流量を調整し得る第二バルブ4kが設けられる。
したがって第一バルブ4jを閉じることで第一冷却液通路4dへ供給される冷却液の量がなくなり(あるいは少なくなり)、副室11の冷却を軽減し得る。そのためエンジン1の始動時等において副室11の過度の冷却を防止し、副室11内の失火を減少させ得る。これにより燃焼が安定し、従来のように失火を防止するために空気に対する燃料の比率を高くする必要が小さくなる。かくしてガスエンジン1の燃費が向上され得る。
第一バルブ4jを開いた場合は、第一冷却液通路4dへ供給される冷却液の量が多くなり、副室部材4の温度上昇を抑制できる。そのためエンジン1を高負荷で動かした場合において副室部材4の温度上昇を抑制できる。かくして副室部材4が熱源となって主燃焼室10内の燃料ガスが早期着火(プレイグニッション)すること、あるいは副室部材4の溶損、あるいは吸気効率の減少等を抑制し得る。
第二バルブ4kを開いた場合は、第二冷却液通路4eへ供給される冷却液の量が多くなり、点火プラグ5の近傍領域を冷却し得る。そのためエンジン1を高負荷で動かした場合において点火プラグ5の温度上昇を抑制でき、点火プラグ5の溶損あるいは寿命の低下を抑制し得る。かくして本形態は、副室11の過冷却を防止して燃焼反応を促進させる効果と、副室部材4と点火プラグ5の温度上昇を抑制して副室部材4の溶損等を抑制し得る効果とを両立させ得る。
副室部材4は、図2に示すように副室11を区画する内壁部材4bと、内壁部材4bを覆って内壁部材4bとの間に第一冷却液通路4dを区画する外壁部材4cを有する。内壁部材4bが外壁部材4cよりも熱伝導率が低い材料から形成され、外壁部材4cが内壁部材4bよりも熱伝導率が高い材料から形成され、取付孔4c1と第二冷却液通路4eが外壁部材4cに形成される。
したがって副室11は、熱伝導率が低い内壁部材4bによって覆われる。そのためエンジン1の始動時等における副室11内の温度を所定温度に保持し得る。また熱伝導率が高い外壁部材4cには、取付孔4c1と第二冷却液通路4eが形成される。したがって第二冷却液通路4eに冷却液を流すことで、点火プラグ5を効果的に冷却し得る。また第一冷却液通路4dは、内壁部材4bと外壁部材4cの間に形成される。そのため第一冷却液通路4dが例えば一部材に穴等を形成することで構成される場合に比べて簡易に形成され得る。
図2に示すように副室式ガスエンジン1は、副室部材4の温度を検知し得る第一センサ4mと、点火プラグ5の温度を検知し得る第二センサ4nと、第一センサ4mからの検知信号に基づいて第一バルブ4jを開閉する第一制御回路9aと、第二センサ4nからの検知信号に基づいて第二バルブ4kを開閉する第二制御回路9bを有する。したがって副室部材4の温度は、第一センサ4mによって測定され、かつ第一センサ4mからの検知信号に基づいて調整され得る。点火プラグ5の温度は、第二センサ4nによって測定され、かつ第二センサ4nからの検知信号に基づいて調整され得る。かくして副室部材4の温度と点火プラグ5の温度が確実かつ好適に調整され得る。
図2,6に示すように副室式ガスエンジン1は、第一制御回路9aによって第一バルブ4jを制御しかつ第二制御回路9bによって第二バルブ4kを制御することで、第一冷却液通路4dに供給される冷却液の流量をゼロにしかつ第二冷却液通路4eに供給される冷却液の流量を第一流量にする第一状態と、第一冷却液通路4dに供給される冷却液の流量をゼロにしかつ第二冷却液通路4eに供給される冷却液の流量を第一流量よりも多い第二流量にする第二状態と、第一冷却液通路4dに冷却液を供給しかつ第二冷却液通路4eに供給される冷却液の流量を第二流量にする第三状態を有する。
したがってエンジンの始動時などにおいて副室式ガスエンジン1を第一状態にし得る。これにより副室11の過冷却を防止しかつ点火プラグ5の温度上昇を緩やかにすることができる。エンジンの負荷が小さい時には、副室式ガスエンジン1を第二状態にし得る。これにより副室11の過冷却が防止され、かつ点火プラグ5の溶損が防止され得る。エンジンの負荷が大きい時には、副室式ガスエンジン1を第三状態にし得る。これにより副室部材4と点火プラグ5の溶損が防止され得る。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、以下の形態等であっても良い。図7に示すように、傾斜面を持つ単一のバルブ4qを連通路4f及び第二冷却液通路4eへの連通路4gの間に配置し、バルブ4qを副室部材4の内側及び外側に移動させることにより、第一冷却液通路4d及び第二冷却液通路4eの開閉を行っても良い。なお、図7においては第一ステージに対応している。バルブ4qが副室部材4の外側に移動するにつれて、第二ステージ及び第三ステージに対応することができる。これにより、バルブの数を減らすことができる。
他の形態において副室式ガスエンジン1は、第一冷却液通路4dに連通する吸気管と、吸気管を経て第一冷却液通路4dに空気を供給し得るエアポンプと、第一冷却液通路4dから延出する排気管を有し、第一バルブ4jを全閉にした際に吸気管から第一冷却液通路4dに空気を供給して第一冷却液通路4dを空気層にし、第一バルブ4jを開いた際には第一冷却液通路4dの空気を排気管によって排出しても良い。
したがって第一冷却液通路4dは、第一と第二ステージにおいて空気層にされ得る。空気層によって副室11が効果的に保温され、副室11内の過冷却が抑制され得る。第一バルブ4jが第三ステージにおいて開けられると、第一冷却液通路4dに供給された冷却液が第一冷却液通路4dの構成壁面に接触して蒸発する。そのため副室11は、冷却液の気化熱によって効果的に冷却され得る。
他の形態において第一制御回路9aと第二制御回路9bは、第一センサ4mと第二センサ4nの検知信号に代えて、エンジン情報(例えばエンジンの回転数、エンジンの負荷、冷却液の温度など)に基いて第一バルブ4jと第二バルブ4kを制御しても良い。これにより第一センサ4mと第二センサ4nを設ける必要がなくなる。
他の形態において第一バルブ4jと第二バルブ4kに加え、連通路4hにおいて連通路4iとの合流点より内壁部材4b側に第3のバルブを設けても良い。これにより、第一と第二ステージにおいて第一冷却液通路4dに冷却液が流入することが確実に防止され得る。
他の形態において第一制御回路9aと第二制御回路9bは、第一センサ4mと第二センサ4nの検知信号に加えてエンジン情報を考慮して第一バルブ4jと第二バルブ4kを制御しても良い。これにより第一バルブ4jと第二バルブ4kがさらに好適に制御され得る。かくして副室式ガスエンジン1は、環境に対する応答性が向上され、あるいはロバスト性が向上され得る。
他の形態において第一バルブ4jと第二バルブ4kは、温度によって変形するバイメタルから成形されても良い。第一バルブ4jは、例えば内壁部材4bに接触する位置に設けられ、内壁部材4bの温度に対応して変形しても良い。これにより第一バルブ4jは、制御回路によって制御されることなく、副室部材4の温度に対応して第一冷却液通路4dへの冷却液の供給量を調整し得る。第二バルブ4kは、例えば外壁部材4cに接触する位置に設けられ、外壁部材4cの温度(点火プラグ5の温度)に対応して変形しても良い。これにより第二バルブ4kは、制御回路によって制御されることなく、点火プラグ5の温度に対応して第二冷却液通路4eへの冷却液の供給量を調整し得る。
他の形態においてガスエンジン1は、副室部材4とシリンダヘッド3を一体に有していても良い。他の形態においてガスエンジン1は、副室部材4がシリンダブロック2に配置されていても良い。他の形態においてガスエンジン1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3を一体に有していても良い。他の形態において第一冷却液通路4dと第二冷却液通路4eには、別々の貯留体(第一貯留体と第二貯留体)から冷却液が供給されても良い。
他の形態において第一バルブ4jは、第一冷却液通路4dと貯留体(第一貯留体)を連結する連結配管に設けられても良い。あるいは第一バルブ4jは、第一冷却液通路4dの途中に設けられても良い。他の形態において第二バルブ4kは、第二冷却液通路4eと貯留体(第二貯留体)を連結する連結配管に設けられても良い。あるいは第二バルブ4kは、第二冷却液通路4eの途中に設けられても良い。
他の形態においてガスエンジン1は、船舶などの他の動力源、あるいはガスヒートポンプなどに利用されても良い。
1…副室式ガスエンジン
2…シリンダブロック
3…シリンダヘッド
4…副室部材
4a…噴孔
4b…内壁部材
4c…外壁部材
4c1…取付孔
4d…第一冷却液通路
4e…第二冷却液通路
4f,4g,4h,4i…連通路
4j…第一バルブ
4k…第二バルブ
4m…第一センサ
4n…第二センサ
4q…バルブ
5…点火プラグ
6…ピストン
7…連結棒
8…クランクシャフト
9…制御装置
9a…第一制御回路
9b…第二制御回路
10…主燃焼室
11…副室
12…吸気弁
13…排気弁
14…供給パイプ
15…排出パイプ
16…配管
17…貯留体

Claims (4)

  1. 副室式ガスエンジンであって、
    シリンダブロックに移動可能に収納されるピストンと、前記ピストンと前記シリンダブロックと協働して主燃焼室を区画するシリンダヘッドと、前記副室式ガスエンジンに設けられかつ副室が内部に形成される副室部材と、前記副室に供給された燃料ガスに点火する点火プラグを有し、
    前記副室部材には、前記副室から前記主燃焼室に貫通する噴孔と、前記副室の周りに区画される第一冷却液通路と、前記点火プラグが挿入される取付孔と、前記取付孔の周りに区画される第二冷却液通路が設けられ、
    前記第一冷却液通路へ供給される冷却液の流量を調整し、前記第二冷却液通路へ供給される流量を調整し得るバルブが設けられる副室式ガスエンジン。
  2. 請求項1に記載の副室式ガスエンジンであって、
    前記バルブは、前記第一冷却液通路へ供給される冷却液の流量を調整し得る第一バルブと、前記第二冷却液通路へ供給される流量を調整し得る第二バルブを有して構成され、
    前記副室部材は、前記副室を区画する内壁部材と、前記内壁部材を覆って前記内壁部材との間に前記第一冷却液通路を区画する外壁部材を有し、前記内壁部材が前記外壁部材よりも熱伝導率が低い材料から形成され、前記外壁部材が前記内壁部材よりも熱伝導率が高い材料から形成され、前記取付孔と前記第二冷却液通路が前記外壁部材に形成される副室式ガスエンジン。
  3. 請求項2に記載の副室式ガスエンジンであって、
    前記副室部材の温度を検知し得る第一センサと、前記点火プラグの温度を検知し得る第二センサと、前記第一センサからの検知信号に基づいて前記第一バルブを開閉する第一制御回路と、前記第二センサからの検知信号に基づいて前記第二バルブを開閉する第二制御回路を有する副室式ガスエンジン。
  4. 請求項3に記載の副室式ガスエンジンであって、
    前記第一制御回路によって前記第一バルブを制御しかつ前記第二制御回路によって前記第二バルブを制御することで、前記第一バルブを介して前記第一冷却液通路に供給される冷却液の流量をゼロにしかつ前記第二冷却液通路に供給される冷却液の流量を第一流量にする第一状態と、前記第一バルブを介して前記第一冷却液通路に供給される冷却液の流量をゼロにしかつ前記第二冷却液通路に供給される冷却液の流量を前記第一流量よりも多い第二流量にする第二状態と、前記第一冷却液通路に冷却液を供給しかつ前記第二冷却液通路に供給される冷却液の流量を前記第二流量にする第三状態を有する副室式ガスエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014066245A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Ge Jenbacher Gmbh & Co Ohg 内燃機関の予燃室システム
CN104405496A (zh) * 2014-11-07 2015-03-11 江苏大学 一种天然气发动机预燃室式供气装置
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