JP2007113535A - 副室式内燃機関とその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】副室の壁面温度を制御することで、プレイグニッション等の異常燃焼を防止し、良好な燃焼を行うことができる副室式内燃機関を提供する。
【解決手段】主たる燃焼室である主室5と、該主室5と比して容積が小さく前記主室5上方に位置する副室6と、該副室6の壁面に前記主室と該副室とを連通する連通路7と、吸気管12内に第1燃料噴射弁14と、を有する副室式内燃機関において、所定条件の場合には前記第1燃料噴射弁14から噴射される燃料噴霧の噴霧方向が、副室の主室側壁面6aを指向するように制御を行う。燃料噴霧が主室側壁面6aに直撃するようにしているため、主室側壁面6aが冷却され、プレイグニッション等の異常燃料を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は副室式内燃機関に関し、特にプレイグニッション(早期着火)の防止を実現する技術に関する。
従来の副室式内燃機関においては、燃焼室内の温度レベルが上がることによりノッキングが発生し、燃焼制御不能な状態に陥りやすく、高出力化や高効率化に限界があるという問題点があった。
その問題点を解決するために特許文献1のような技術が開示されている。この従来技術では、シリンダヘッドに凹部を設けて燃焼室内の燃焼ガス濃度や温度分布を均一化することで、ノッキングを防止し、高効率化や高出力化を達成することができるとしている。
特開2002−349265号公報
しかしながら、上記従来技術では主室側壁面の冷却は燃焼室内のガス流動によっている。通常副室の主室側壁面は熱はけが悪く、特に高負荷運転時には主室側壁面よりプレイグニッション等の異常燃焼を発生し、運転領域が大幅に限定されてしまう。
そこで本発明では、副室の壁面温度を抑制することで上述のプレイグニッション等の異常燃焼を防止し、良好な燃焼を行うことができる副室式内燃機関を提供することを目的とする。
主たる燃焼室である主室と、該主室と比して容積が小さく前記主室上方に位置する副室と、該副室の壁面に前記主室と該副室とを連通する連通路と、吸気管内に燃料噴射弁と、を有する副室式内燃機関において、所定条件の場合には前記燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の噴霧方向が、副室の主室側壁面を指向するように制御を行う。
本発明によれば、所定条件の場合には副室の主室側壁面に燃料噴霧の噴霧方向を指向することで、燃料噴霧が主室側壁面に直撃することになる。この際の燃料噴霧の気化熱によって主室側壁面が冷却され、プレイグニッション等の異常燃料を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態を図1ないし4に基づいて説明する。
図1は、第1の実施形態における内燃機関の構成図である。内燃機関1(ここではガソリンを燃料とするガソリンエンジンとする)において、5は主たる燃焼室である主室であり、シリンダヘッド2、シリンブロック3およびピストン4により形成される。主室5の上方、略中央部には副室6が形成されている。この副室6は主室5に比べて容積が小さく形成されている。また、主室5と副室6とを隔てる隔壁には連通路7が形成されており、主室5と副室6とを連通している。ここで隔壁のうち主室側に面する壁面を主室側壁面6aと呼ぶ。なお、温度センサ21または副室6近傍の冷却水温センサ(図示せず)からの信号によって副室6の壁温を求めることができる。
吸気バルブ8は吸気カム9によって駆動され、同様に排気バルブ10は排気カム11によって駆動される。12は吸気ポート、13は排気ポートであり、新気は吸気ポート12から主室5に供給され、燃焼後の排気は排気ポート13から排出される。
吸気ポート12の上流には第1燃料噴射弁14が配設されており、後述するECU16の信号に基づき燃料を噴射する。
吸気行程において主室5に導かれた混合気は、圧縮行程において連通路7を通り、副室6へと導かれる。ここで、副室6は点火プラグ15を有しており、副室6へ導かれた混合気はECU16の信号に基づき点火プラグ15によって点火される。この点火によって燃焼した混合気はトーチ状の火炎(以下、トーチ)となって、連通路7を介して主室5へと噴出され、主室5の混合気を着火・燃焼させる。
16はエンジンコントロールユニット(以下、ECU)である。このECU16には、クランク角センサによって検知された機関回転速度信号、冷却水温センサによって検知された冷却水温センサ信号、およびアクセル開度センサによって検知されたアクセル開度信号がそれぞれ入力される(センサについてはいずれも図示せず)。これらの信号に基づき内燃機関1はECU16によって統合的に制御される。
続いて、図2のフローチャートを用いて第1の実施形態での制御を説明する。
STEP1ではECU16が各センサからアクセル開度信号および機関回転速度信号をそれぞれ読み込む。そして、STEP2では上記信号に基づき目標機関負荷を設定する。
次にSTEP3において目標機関負荷から第1燃料噴射弁14から噴射される燃料噴霧の噴霧方向が、副室6の主室側壁面6aを指向するように制御を行うか否かを判断する。すなわち主室側壁面6aを冷却する必要があるか否かを判断する。具体的には目標機関負荷が所定値以上の場合(高負荷時)には、主室側壁面6aを冷却する制御が必要であると判断する一方、所定値よりも小さい場合(中低負荷時)には、主室側壁面6aを冷却する制御が必要ないと判断する。
図3は本実施形態の主室側壁面6aと第1燃料噴射弁14との関係を示した概略図である。図3に示すように第1燃料噴射弁14はその中心軸(すなわち燃料を噴射した際の燃料噴霧の噴霧方向)が主室側壁面6aを指向している(図3中の一点鎖線c1)。第1燃料噴射弁14から噴射された燃料噴霧は吸気バルブ8が開弁していれば(すなわち吸気行程であれば)、主室側壁面6aに直撃することになる。一方、吸気バルブ8が閉弁している場合には、一度吸気ポート12内に留まってから主室5に導入されるため、主室側壁面6aに直撃する貫徹力はない。
そのため、STEP4ではスロットル(図示せず)のスロットル開度をECU16で算出するとともに、燃料噴射量および燃料噴射時期を算出する。スロットル開度および燃料噴射量はSTEP2において設定した目標機関負荷から算出される。燃料噴射時期については、STEP3において主室側壁面6aを冷却する制御が必要であると判断した場合には、吸気バルブ8が開弁している時期にする。一方、STEP3において主室側壁面6aを冷却する制御が必要ないと判断した場合には、燃料噴射時期を吸気バルブ8が閉弁している時期にする。
そしてSTEP5では、STEP4において求めたスロットル開度、燃料噴射量および燃料噴射時期にスロットルおよび燃料噴射弁を実際に設定する(RETURN)。
上述の制御により、運転条件(ここではアクセル開度および機関回転速度)に応じて燃料噴射時期を調整し、第1燃料噴射弁14から噴射された燃料噴霧を主室側壁面6aに直撃させ、冷却することができる。
図4には本実施形態における別の実施例(制御)を示す。上述の図2の制御とはSTEP2で目標機関負荷を設定した後に、STEP2’において副室6の壁温を読み込んでいる点が異なっている。ここで壁温は、温度センサ21または副室6近傍の冷却水温センサからの信号に基づき求めることができる。そして、目標機関負荷が所定値以上の場合もしくは、壁温が一定値以上である場合に、主室側壁面6aを冷却するための制御を行う。壁温が一定値よりも小さい場合には、主室側壁面6aを冷却するための制御は行わない。他のSTEPは図3におけるフローチャートと同様である。本実施例では目標機関負荷と壁温の双方から判断しているが、副室6の壁温のみから判断する構成であってもよい。
第1燃料噴射弁14からの燃料噴射があった後、副室6内に配設された点火プラグ15によって、副室6内の混合気に点火する。この点火によって燃焼した混合気がトーチとなって、連通路7を介して主室5へと噴出され、主室5の混合気を着火・燃焼させることは前述した通りである。
第1の実施形態による効果について説明する。
前述の通り、副室式内燃機関においては副室の主室側壁面の熱はけが悪く高温になる結果、プレイグニッション等の異常燃焼を起こすおそれがある。しかし、本実施形態では所定条件の場合には、第1燃料噴射弁14から噴射される燃料噴霧が主室側壁面6aに直撃するように制御する。直撃した燃料噴霧の気化熱によって主室側壁面6aが冷却され、異常燃焼の発生を抑制することができる。
さらに図4のフローチャートのSTEP3で示したように、副室6の壁温を読み込む構成とすれば、プレイグニッション等の異常燃焼の発生する壁温を検出または算出できるため、より正確に主室側壁面6aの冷却の制御が必要か否かを判断できる。
プレイグニッション等の異常燃焼は機関負荷が高負荷時または副室6の壁温が高温時に発生しやすいが、本実施形態では、機関負荷が高負荷時または副室6の壁温が所定値以上の場合に主室側壁面6aを冷却するようにしているため、異常燃焼が起こりやすい条件で、より確実に主室側壁面6aを冷却することができる。
また、機関負荷が中低負荷時もしくは副室6の壁温が所定値よりも小さい場合には、吸気バルブ8が閉弁している時期に燃料噴射することで十分な気化を図ることができる。そのため、吸気ポート内でむらのない良好な混合気を形成することができ、燃料噴射量が比較的少ないであろう中低負荷時もしくは副室6の壁温が低温時においても、安定した燃焼を行うことができる。また、主室側壁面6aに衝突することによる冷却損失も回避することができ、主室側壁面6aを適切な温度に保つことができる。
本実施形態では副室6内に点火プラグ15を有し、該点火プラグ15によって副室6内の混合気に点火し、主室5にトーチを噴出することで、主室5の混合気を着火・燃焼させる構成をとっている。主室5内の燃焼が促進され、主室5内の温度が上昇する結果、主室側壁面6aの温度も上昇することになるが、本構成によれば効果的に主室側壁面6aを冷却することができるため、リーン限界を拡大しつつ安定した燃焼を確保することができる。
第1燃料噴射弁14は、その中心軸c1が主室側壁面6aに指向するように吸気ポート12内に配設され、吸気バルブ8の開弁にあわせて燃料噴射を行う。この構成によれば、第1燃料噴射弁14から噴射された燃料噴霧を強い貫徹力を有したまま主室側壁面6aに直撃させることができ、確実に主室側壁面6aの冷却が図れる。さらに、中心軸の方向を設定する必要があるものの、他の部品のレイアウト変更を必要としないため、設計上も有利である。
次に第2の実施形態について図5および図6を用いて説明する。但し内燃機関1の基本的な構成および基本的な制御は第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態では第1燃料噴射弁14に加えて、吸気ポート12の上流側に第2燃料噴射弁17を有している。そして、第2燃料噴射弁17はその中心軸c2が吸気バルブ8の閉弁時の傘裏に指向するように配設されている。
次に本実施形態における制御について図6を用いて説明する。
STEP1およびSTEP2は上述の実施形態と同様であるが、STEP3において、主室側壁面6aを冷却する制御の要否を判断した後、STEP4において、第1燃料噴射弁14、第2燃料噴射弁17のどちらによって燃料噴射を行うかを選択する点が異なる。
主室側壁面6aを冷却する制御が必要であると判断した場合には、第1燃料噴射弁14を用いて燃料噴射を行う。その制御は第1の実施形態と同様である。
一方、STEP3において、主室側壁面6aを冷却する制御が必要ないと判断した場合には、STEP4において、第2燃料噴射弁17を用いて燃料噴射を行うように判断する。その際、燃料噴射時期は吸気バルブ8が閉弁している時期にする。そして、STEP5において燃料噴射時期を設定し、燃料噴射を行うことで燃料噴霧を吸気バルブ8の傘裏に直撃させる(RETURN)。
なお、第1の実施形態で説明した図4の制御のように副室6の壁温を読み込む制御にしてもよい。その場合、壁温が所定値以上の場合には、第1燃料噴射弁14から燃料噴射を行い、壁温が所定値よりも小さい場合には、第2燃料噴射弁17から燃料噴射を行う。
第2の実施形態による効果について説明する。
本実施形態によれば、中低負荷時もしくは副室6の壁温が所定値より小さい場合には第2燃料噴射弁17から吸気バルブ8の傘裏に燃料噴霧を指向させるため、副室6の壁面からの冷却損失を防ぎつつ、吸気バルブ8の冷却を行うことができる。また、吸気バルブ8に燃料噴霧を直撃させることで、燃料の霧化を促進することができる。
高負荷時には、第1の実施形態と同様に第1燃料噴射弁14から主室側壁面6aを冷却するように制御するため、プレイグニッション等の異常燃焼を抑制することができる。
第3の実施形態について図7ないし図10を用いて説明する。但し内燃機関1の基本的な構成および基本的な制御は第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図7(a)に示すように、本実施形態では第1燃料噴射弁14の中心軸が吸気バルブ8の閉弁時の傘裏を指向するように配設され、第1燃料噴射弁14先端の直下に開閉可能に保持されたバルブ18を有している。図7(b)に示すように、バルブ18は吸気ポート12の形状に合わせて形成され、上部の一部(図7(b)における斜線部)を切り取った形状であるため、閉弁時に吸気ポート12の上部のみ開口することになり、アクチュエータ等(図示せず)によって開閉駆動することができる。
次に本実施形態における制御について図8を用いて説明する。
STEP1およびSTEP2は上述の実施形態と同様であるが、STEP3において、主室側壁面6aを冷却する制御の要否を判断した後、STEP4において、バルブ18の開度を算出する点が異なる。
STEP3において、主室側壁面6aを冷却する制御が必要であると判断した場合には、STEP4においてバルブ18を閉弁するように制御し、燃料噴射時期を吸気バルブ8の開弁時期になるように制御する。これは例えば図9(a)に示すように、目標機関負荷が所定値以上(高負荷)か否(中低負荷)かで判断する。
バルブ18が閉弁されると、吸気ポート12内の空気は吸気ポート12上方に曲げられ、バルブ18より下流側においては吸気ポート12上部に張り付いた流れになる。燃料噴射は吸気バルブ8の開弁時期になるように設定するため、第1燃料噴射弁14から噴射された燃料噴霧は、吸気ポート12上部に張り付いた流れに乗って、燃焼室内に導入され、主室側副室6aを指向する(図7(a)中の燃料噴霧A)。
一方、STEP3において、主室側壁面6aを冷却する制御が必要ないと判断した場合には、STEP4においてバルブ18を開弁状態にするとともに、燃料噴射時期を吸気バルブ8の閉弁時に制御する。この際の燃料噴霧は図7(a)中の燃料噴霧Bのように、吸気バルブ8の傘裏を指向する。そして、STEP5において燃料噴射時期を設定し、燃料噴射を行うことで燃料噴霧Bを吸気バルブ8の傘裏に直撃させる(RETURN)。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した図4の制御のように副室6の壁温を読み込む制御にしてもよい。その場合、壁温が所定値以上の場合には、バルブ18を閉弁し、壁温が所定値よりも小さい場合には、バルブ18を開弁状態にする(図9(b))。
また、図10(b)に示すようにバルブ18の開口部分を、吸気ポート12の上部であって、機関上方から見て、副室6に比較的近い側のみに形成する形状としてもよい。この形状にすることで、バルブ18の閉弁時には、空気の流れ(すなわち燃料噴霧の噴霧方向)を吸気ポート12の上部(図10(a)中の燃料噴霧A)で、かつ、吸気ポート12において副室6に近接する側に偏らせることができる(図10(c)の燃料噴霧A)。
第3の実施形態による効果について説明する。
本実施形態では、第1燃料噴射弁14の直下に閉弁時に、吸気ポート12のうち上部の一部が開口するバルブ18を設け、主室側壁面6aを冷却する制御が必要と判断されたときには、バルブ18を閉弁するとともに、燃料噴射時期を吸気バルブ8が開弁している時期になるように設定する。そのため、バルブ18によって上方に曲げられた空気の流れに乗った燃料噴霧Aは、吸気ポート12の上部に張り付いた状態で燃焼室内に導入されることになり、副室6の主室側壁面6aを指向する。これにより、主室側壁面6aの温度を低下させることができ、プレイグニッション等の異常燃焼を抑制することができる。
また、主室側壁面6aを冷却する制御が必要ないと判断されたとき、第1燃料噴射弁14から噴射された燃料噴霧Bは、閉弁時の吸気バルブ8の傘裏に指向するため、吸気バルブ8の冷却を図ることができる。その際には、燃料の霧化を促進することもでき、むらのない良好な混合気を燃焼室内に導入することができる。
バルブ18を閉弁した場合には、開口面積が小さく絞られることになる。そのため、吸気ポート12内の空気はバルブ18を通過する際に流速が加速され、燃焼室内に勢いよく導入される。すなわち、比較的速度の速い状態で主室側壁面6aに衝突することになり、主室側壁面6aを冷却する効果をより得ることができる。また、燃焼室内の流動を速くすることにもなり、安定した燃焼を行うことができる。
また、バルブ18を図10(b)に示すように、機関上方から見て、吸気ポート12上部のうち副室6に比較的近い側のみ開口する形状にすることで、部品点数を増加させることなく、空気の流れに乗った燃料噴霧Aをより確実に副室6の主室側壁面6aに向かわせることができる。
これらの効果は、簡易なバルブ18を吸気ポート12内に配設することのみで達成することができ、設計上・コスト上も有利である。
第4の実施形態について図11および図12を用いて説明する。但し内燃機関1の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図11に示すように、本実施形態では吸気バルブ8の傘裏に整流部材を設けている。図11(a)および(c)においては整流部材として円弧状の形状をしたシュラウド19を設けており、該シュラウド19は吸気バルブ8の傘裏に取付けられている。なおシュラウド19は、吸気ポート12からの空気の流れが副室6へ向かわせるため、吸気バルブ8のうち、機関上方から見て、副室6に比較的近い側に開口部22(図11(c)において破線で囲まれる部分)が位置するように配設される。この際、シュラウド19によって流れを副室6側へ偏らせることができるため、バルブ18の形状は図7(b)のものと同様に、上部の一部を切り取った形状でよい。
上述の整流部材は図12に示すように、吸気ポート12内に設けた整流板20でもよい。整流板20は吸気ポート12において、第1燃料噴射弁14よりも下流側の上部であって、機関上方から見て、副室6から比較的遠い側に取付けられている。整流板20は流れを阻害しないように、上流側から下流側にかけて機関上方から見て、吸気ポート12の幅方向に漸次拡大する形状である。
第4の実施形態による効果について説明する。
本実施形態では整流部材を取付けており、この整流部材によれば他に特別な制御を行うことなく、主室側壁面6aへの燃料噴霧の指向性を向上させることが可能である。
特に図11に示すように、吸気バルブ8のうち副室6に比較的近い側のみに開口部22を有するシュラウド19を取付けることで、バルブ18の開口面積を比較的大きく保ったまま、燃料噴霧Aを確実に主室6の主室側壁面6aに向かわせることができる。主室側壁面6aに比較的近い下流に整流部材を設けることで、さらに指向性が高まる。さらに、吸気バルブ8に取付けるため、組付け性も向上する。
また、図12に示すように、吸気ポート12内に整流板20を設けた場合には、吸気ポート12内の空気の流速を低下させることなく燃焼室内に導入することが可能である。また、吸気バルブ8等の動作を妨げることもない。特に本実施形態のように、バルブ18よりも下流に整流版20を取付ければ、主室側壁面6aに比較的近い下流に整流部材を設けることで、さらに指向性が高まる。
なお、燃料トーチの勢いを増大させ、主室の燃焼速度をより速めるために、混合気導入以外に別途、副室へ水素等の改質燃料、または、改質ガスを導入する構成であっても同様の効果を奏することができる。
さらに、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなし得る様々な変更、改良が含まれることは言うまでもない。
第1の実施形態の構成図 第1の実施形態における制御のフローチャート 第1の実施形態の主室側壁面と第1燃料噴射弁の関係図 第1の実施形態における制御のフローチャート(他の制御) 第2の実施形態の主室側壁面と第1燃料噴射弁、第2燃料噴射弁の関係図 第2の実施形態における制御のフローチャート 第3の実施形態の主室側壁面と第1燃料噴射弁の関係図(a)は第3の実施形態の概略図である。(b)は第3の実施形態におけるバルブ形状である。 第3の実施形態における制御のフローチャート 第3の実施形態の主室側壁面と第1燃料噴射弁の関係図(他の構成)(a)は第3の実施形態の概略図である。(b)は第3の実施形態におけるバルブ形状である。 第3の実施形態における主室側壁面と第1燃料噴射弁の関係図(他の構成)(a)は第3の実施形態の概略図である。(b)は第3の実施形態におけるバルブ形状である。(c)は第3の実施形態の平面図である。 第4の実施形態の主室側壁面と第1燃料噴射弁の関係図(a)は第4の実施形態の概略図である。(b)は第4の実施形態におけるバルブ形状である。(c)は第4の実施形態の平面図である。 第4の実施形態の主室側壁面と第1燃料噴射弁の関係図(他の構成)(a)は第4の実施形態の概略図である。(b)は第4の実施形態におけるバルブ形状である。(c)は第4の実施形態の平面図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ピストン
5 主室
6 副室
6a 主室側壁面
7 連通路
8 吸気バルブ
9 吸気カム
10 排気バルブ
11 排気カム
12 吸気ポート
13 排気ポート
14 第1燃料噴射弁
15 点火プラグ
16 ECU(エンジンコントロールユニット)
17 第2燃料噴射弁
18 バルブ
19 シュラウド
20 整流版
21 温度センサ
22 開口部

Claims (12)

  1. 主たる燃焼室である主室と、該主室と比して容積が小さく前記主室上方に位置する副室と、該副室の壁面に前記主室と該副室とを連通する連通路と、吸気管内に第1燃料噴射弁と、を有する副室式内燃機関において、所定条件の場合には前記第1燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の噴霧方向が、副室の主室側壁面を指向するように制御を行う一方、所定条件以外の場合には該制御を行わないことを特徴とする副室式内燃機関。
  2. 前記副室内に点火手段を有し、該点火手段によって点火することで、燃料トーチを前記連通路から前記前記主室内の混合気中に噴出することで該混合気を燃焼するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の副室式内燃機関。
  3. 機関負荷が高負荷の時には前記制御を行い、前記機関負荷が中低負荷の時には前記制御を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の副室式内燃機関。
  4. 前記主室側壁面の温度を検出または推定する手段を有し、前記温度が所定値以上の場合には前記制御を行う一方、前記温度が所定値よりも小さい場合には前記制御を行わないことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の副室式内燃機関。
  5. 前記第1燃料噴射弁は、その中心軸が前記主室側壁面を指向するように配設し、吸気バルブの開弁にあわせて燃料噴射をすることで前記制御を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の副室式内燃機関。
  6. 前記第1燃料噴射弁に加えて、燃料噴射弁の中心軸が前記吸気バルブの傘裏に指向するように配設した第2燃料噴射弁を有し、前記制御を行わない場合には前記第2燃料噴射弁によって燃料噴射を行い、前記噴霧方向が前記吸気バルブの傘裏を指向するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の副室式内燃機関。
  7. 吸気管上部に前記第1燃料噴射弁を配設し、該第1燃料噴射弁の略直下に吸気管上側のみ開口可能な形状のバルブを設け、該バルブを全閉または一部を閉弁し前記吸気管上側のみ開口することで、吸気バルブの開弁にあわせて燃料噴射をすることで前記制御を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の副室式内燃機関。
  8. 前記バルブは、前記吸気管上側のうち、機関上方から見て、前記副室に比較的近い側のみ開口する形状であることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関。
  9. 前記主室側壁面へ向かう流動を形成するための整流部材を有し、該整流部材によって前記制御を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の内燃機関。
  10. 前記整流部材は、吸気バルブに設けられた円弧状のシュラウドであり、前記副室に比較的近い側が開口するように配設することを特徴とする請求項9に記載の内燃機関。
  11. 吸気管上部に前記第1燃料噴射弁を配設し、前記整流部材は前記吸気管内の流れ方向を変える整流版であり、前記第1燃料噴射弁よりも吸気管下流側上部であって、かつ、機関上方から見て、前記副室から比較的遠い側に設けたことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関。
  12. 主たる燃焼室である主室と、該主室と比して容積が小さく前記主室上方に位置する副室と、該副室の壁面に前記主室と該副室とを連通する連通路と、吸気管内に第1燃料噴射弁と、を有する副室式内燃機関において、所定条件の場合には前記第1燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧を副室の主室側壁面に直撃させ、前記主室側壁面を冷却する一方、所定条件以外の場合には前記主室側壁面を冷却しないことを特徴とする副室式内燃機関の制御方法。
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