JP2012045283A - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転コース開始時に、より正確な残時間を算出表示する。
【解決手段】洗濯物の洗い等に用いる槽と、槽内へ温風を供給する温風供給手段と、槽の温度を検出する槽温度検出手段と、洗濯負荷量を検出する負荷量検出手段と、槽温度検出手段の検出による検出温度データと、負荷量検出手段の検出による負荷量とに基づいて、運転コースの残時間を算出表示する制御手段と、を備え、制御手段は、槽温度検出手段によって今回検出温度として今回運転コース開始直後の前記槽の温度を検出し、前回検出温度として今回運転コース実行以前において温風の熱影響を受けていない状態における槽の温度を検出し、今回検出温度が前回運転コースの温風の熱影響を受けているか否かを判定し、熱影響無しと判定した場合は今回検出温度を検出温度データとして選択し、熱影響有りと判定した場合は前回検出温度を検出温度データとして選択する。
【選択図】図4
【解決手段】洗濯物の洗い等に用いる槽と、槽内へ温風を供給する温風供給手段と、槽の温度を検出する槽温度検出手段と、洗濯負荷量を検出する負荷量検出手段と、槽温度検出手段の検出による検出温度データと、負荷量検出手段の検出による負荷量とに基づいて、運転コースの残時間を算出表示する制御手段と、を備え、制御手段は、槽温度検出手段によって今回検出温度として今回運転コース開始直後の前記槽の温度を検出し、前回検出温度として今回運転コース実行以前において温風の熱影響を受けていない状態における槽の温度を検出し、今回検出温度が前回運転コースの温風の熱影響を受けているか否かを判定し、熱影響無しと判定した場合は今回検出温度を検出温度データとして選択し、熱影響有りと判定した場合は前回検出温度を検出温度データとして選択する。
【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、洗濯乾燥機に関する。
従来、洗濯乾燥機としては、洗い、すすぎ、脱水による洗濯行程や、乾燥行程などが組合わされた運転コースが実行されると、運転開始直後に、その運転コース終了までの所要時間、即ち、残時間を算出して表示するものがある。この場合、例えば洗濯物の重量が一定であれば、洗濯行程の所要時間はほぼ一定となる。このため、残時間は、乾燥行程における最高温度に到達するまでの時間、即ち、立ち上がり時間に大きく影響される。この立ち上がり時間は、洗濯物の重量や、外気温度に左右される。このため、前記残時間を、洗濯物の重量と外気温度とを基にして算出するようにして、前記残時間の算出精度を高めたものがある。
しかしながら、上記構成のものでは、今回の運転コースの開始時において、槽内に、前回の乾燥行程による熱影響が残っていることがある。この場合、例えば、今回の運転コースが乾燥行程のみのであると、乾燥行程開始時の槽内の温度よりも低い外気温度を基に残時間が算出されてしまうため、実際の所要時間よりも長い残時間が算出表示されてしまう。
このため、外気温度ではなく槽内の温度を基に残時間を算出することが考えられる。しかし、この場合、前回の乾燥行程による熱影響が残っている状態で、今回運転コースに洗濯行程及び乾燥行程が実行されると、残時間の算出は、高い温度状態の槽内の温度を基にされる。しかし、実際の乾燥行程は洗濯行程により槽内の温度が下げられた状態から開始されるため、算出された残時間よりも、実際の所要時間の方が長くなってしまうという不具合が生じる。
そこで、運転コース開始時に、前回運転時の熱影響を考慮してより正確な残時間を算出表示することのできる洗濯乾燥機を提供する。
本実施形態の洗濯乾燥機は、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水、乾燥に用いる槽と、前記槽内へ乾燥用の温風を供給する温風供給手段と、前記槽の温度を検出する槽温度検出手段と、洗濯負荷量を検出する負荷量検出手段と、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水が行われる洗濯行程と、乾燥が行われる乾燥行程のうち少なくとも一方を含む運転コースを実行する場合に、前記槽温度検出手段の検出による検出温度データと、前記負荷量検出手段の検出による負荷量とに基づいて、前記運転コースの残時間を算出して表示する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記槽温度検出手段によって今回検出温度として今回運転コース開始直後の前記槽の温度を検出するとともに、前回検出温度として今回運転コース実行以前において前記温風の熱影響を受けていない状態における前記槽の温度を検出し、前記今回検出温度が前回運転コースの温風の熱影響を受けているか否かを判定し、熱影響無しと判定した場合は前記今回検出温度を検出温度データとして選択し、熱影響有りと判定した場合は前記前回検出温度を検出温度データとして選択することを特徴とする。
以下、複数の実施形態による洗濯乾燥機を、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。図1に、洗濯乾燥機の全体構成について縦断側面を示すが、外箱1の内部には水槽2が配設され、その水槽2の内部には回転槽3が配設されている。水槽2及び回転槽3は、共に一端部が閉塞された円筒状を成している。この場合、水槽2及び回転槽3により、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水、乾燥に用いる槽が構成される。これら水槽2及び回転槽3は、前側、即ち、図1中、左側の端面部にそれぞれの開口部4,5を有している。このうち、回転槽3の開口部5は、衣類などの洗濯物が出し入れされ、その開口部5は水槽2の開口部4に囲繞されている。開口部4は、外箱1の前面部に形成された洗濯物出し入れ用の開口部6に、ベローズ7を介して連結されている。外箱1の開口部6には扉8が開閉可能に設けられている。
まず、第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。図1に、洗濯乾燥機の全体構成について縦断側面を示すが、外箱1の内部には水槽2が配設され、その水槽2の内部には回転槽3が配設されている。水槽2及び回転槽3は、共に一端部が閉塞された円筒状を成している。この場合、水槽2及び回転槽3により、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水、乾燥に用いる槽が構成される。これら水槽2及び回転槽3は、前側、即ち、図1中、左側の端面部にそれぞれの開口部4,5を有している。このうち、回転槽3の開口部5は、衣類などの洗濯物が出し入れされ、その開口部5は水槽2の開口部4に囲繞されている。開口部4は、外箱1の前面部に形成された洗濯物出し入れ用の開口部6に、ベローズ7を介して連結されている。外箱1の開口部6には扉8が開閉可能に設けられている。
回転槽3は、開口部5の周囲に、例えば液体封入形の回転バランサ9が設けられ、周側部、つまり、回転槽3の胴部のほぼ全域に孔10が形成されている(図1に一部のみ図示)。この孔10は、洗濯時及び脱水時に通水孔として機能し、乾燥時には通風孔として機能する。回転槽3の周側部の内面には複数のバッフル11が該回転槽3の内方に突出して設けられている。回転槽3の後側の端面部には、その中心と同心となる環状配置により複数の温風導入口12が形成されている。
水槽2には、前側の端面部の上部、つまり、開口部4より上方の部分に温風出口13が形成され、後側の端面部の上部に、温風導入口12の回転軌跡に対向させて温風入口14が形成されている。水槽2の底部の最後部には排水口15が設けられている。この排水口15には、水槽2外で排水弁16が接続され、更に、排水弁16に排水ホース17が接続されて、これらにより水槽2内の水を機外に排出できるようにしている。
水槽2の背面部には洗濯機モータ18が取り付けられており、これの回転軸19を水槽2内に突入させて、その先端部に、回転槽3の後側の端面部の中心部が取り付けられている。これにより、回転槽3は、水槽2に同軸状で回転可能に支持されている。即ち、回転槽3は、洗濯機モータ18により直接回転駆動される構成で、洗濯機モータ18によるダイレクトドライブ方式が採用されている。
なお、水槽2は、複数のサスペンション20(図1に、1つのみ図示)を介して外箱1に弾性支持されている。その支持形態は、水槽2の軸方向が、前後となる横軸状かつ、前上がりの傾斜状をなしている。さらに、この水槽2に支持された回転槽3も、同形態となっている。洗濯機モータ18は、この場合アウターロータ形のブラシレスDCモータで構成されており、回転槽3を回転させる駆動手段として機能するようになっている。
水槽2の下方、即ち、外箱1の底面上には、台板21が配置され、この台板21上に通風ダクト22が配置されている。通風ダクト22は、前端部の上部に吸風口23を有している。この吸風口23には、水槽2の温風出口13が、還風ダクト24及び接続ホース25を介して接続されている。なお、還風ダクト24は、水槽2の開口部4の左側を迂回するように配管されている。
通風ダクト22の後端部には、循環用送風機26のケーシング27が連設されている。このケーシング27の出口部28は、接続ホース29及び給風ダクト30を介して、水槽2の温風入口14に接続されている。なお、給風ダクト30は、前記洗濯機モータ18の左側を迂回するように配管されている。ここで、還風ダクト24、接続ホース25、通風ダクト22、循環用送風機26のケーシング27、接続ホース29、給風ダクト30により、水槽2の温風出口13と温風入口14とが接続されて、循環風路31が構成されている。この循環風路31は、水槽2内と連通しているとともに回転槽3内とも連通している。なお、循環用送風機26は、この場合、遠心ファンであり、ケーシング27の内部に遠心羽根車32を有するとともに、その遠心羽根車32を回転させるモータ33をケーシング27の外部に有している。循環用送風機26は、回転槽3内の空気を、循環風路31を通して循環させる送風手段を構成している。
そして、循環風路31中、通風ダクト22の内部において、前部には蒸発器34が配設され、後部には凝縮器35が配設されている。これらの蒸発器34及び凝縮器35は、いずれも詳しくは図示しないが、冷媒流通パイプに伝熱フィンを細かいピッチで多数配設して成るフィン付きチューブ形のもので、熱交換性に優れており、それらの伝熱フィンの各間を、通風ダクト22を後述のように流れる風が通るようになっている(図中、矢印A参照)。蒸発器34及び凝縮器35は、圧縮機36、及び、特には電子式の制御弁からなる絞り弁43(図2参照)とともに温風供給手段たるヒートポンプ37を構成するもので、このヒートポンプ37においては、接続パイプ(図示せず)によって、圧縮機36、凝縮器35、絞り弁43、除湿手段たる蒸発器34の順にこれらをサイクル接続しており(冷凍サイクル)、圧縮機36が作動することによって冷媒を循環させるようになっている。
なお、外箱1の内上部には、洗濯乾燥機の制御に必要な電源系の制御部38及び表示系の制御部39と、水槽2内に給水するための給水弁40、給水ケース41、及び給水ホース42が配設されている。そして、循環風路31の内部には、循環風路温度検出手段たる槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45が設けられている。具体的には、槽入口温度センサ44は、凝縮器35の下流側となる給風ダクト30の内部に設けられている。また、槽出口温度センサ45は、通風ダクト22の内部における蒸発器34の前方、即ち、上流側に設けられている。これら槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45は、特に図示はしないが、サーミスタが樹脂やガラスケース内に封入されたものである。また、外箱1の下部背面には、槽温度検出手段たる外気温度センサ46が設けられている。この外気温度センサ46も、特に図示はしないが、サーミスタが樹脂やガラスケース内に封入されたものである。
図2に制御系の機能ブロック図を示すが、制御装置47は、前記制御部38,39(図1参照)を含むもので、例えばマイクロコンピュータやメインメモリ等で構成されている。この制御装置47は、洗濯乾燥機の運転全般を制御するとともに、運転コースの残時間を算出して表示する制御手段として機能する。制御装置47には、洗濯乾燥機の運転に係る操作をユーザがするための操作手段たる操作部53から各種操作信号が入力される。そして、その操作結果や現在の運転状況、及び異常表示などを含めた各種表示が、例えば液晶ディスプレイからなる表示手段たる表示部54に表示される。また、制御装置47には、水槽2内の水位を検知するように設けられた水位センサ48から、水位検知信号が入力される。そして、制御装置47には、槽入口温度センサ44や、槽出口温度センサ45、及び外気温度センサ46から温度検知信号が入力されるとともに、洗濯機モータ18の回転を検知するように設けられたモータ回転センサ49、圧縮機36の回転を検知するように設けられた圧縮機回転センサ50から、回転検知信号がそれぞれ入力される。
また、制御装置47は、現在時刻T1を把握するための時計機能を備えている。そして、この制御装置47には不揮発性メモリ51が内蔵されていている。この不揮発性メモリ51には、前回運転コースの内容や、外気温度センサ46によって検出される、今回検出温度K1や、前回検出温度K2など、さらには、運転の終了時刻T2など、各種必要な情報が記憶される。
また、制御装置47は、回転槽3内に収容された洗濯物の重量、即ち、洗濯負荷量を測定する、負荷量検出手段として機能するようになっており、その洗濯負荷量の検出は種々の方法を用いて行うことができる。例えば、回転槽3の回転の上昇速度や下降速度に基づいて洗濯負荷量を測定するようにしても良いし、回転槽3の回転速度が所定速度に立ち上がるまでの時間、あるいは、立ち下がるまでの時間に基づいて洗濯負荷量を測定してもよい。この場合、回転槽3の回転速度は、モータ回転センサ49により検知される洗濯機モータ18の回転数、即ち、回転槽3の回転数を制御装置47が所要時間で除する演算をすることにより算出される。
また、洗濯機モータ18のモータ電流値、例えばベクトル制御におけるq軸電流値は、回転槽3内に投入された洗濯物の重量と密接な関係にある。従って、洗濯機モータ18を所定回転数、例えば75rpmで回転したときの、このようなモータ電流値を、電流センサ55で検知することにより、洗濯負荷量を検知することができる。そして、制御装置47は、各種の入力信号並びにあらかじめ記憶された制御プログラムに基づいて、水槽2内(回転槽3内)に給水するように設けた給水弁40と、回転槽3駆動用の洗濯機モータ18、水槽2内(回転槽3内)から排水するように設けた排水弁16、圧縮機36、循環用送風機26、及び絞り弁43を、駆動回路52を介して駆動制御する。
次に、制御装置47の制御に基づいて行われる洗濯行程及び乾燥行程について説明する。洗濯行程では、水を使用して洗い、すすぎ、及び脱水が行われる。具体的には、洗濯行程が実行されると、洗い及びすすぎ運転を行うために、給水弁40から給水ケース41及び給水ホース42を経て水槽2内に給水する動作が行われる。続いて、洗濯機モータ18が作動されることにより、回転槽3が低速で正逆両方向に交互に回転される。洗い及びすすぎ運転が終了すると、次に、脱水運転が開始される。この脱水運転では、水槽2内の水を排出した後、回転槽3を高速で一方向に回転させる動作が行われる。これにより、回転槽3内の洗濯物は遠心脱水される。
次に、乾燥行程が実行されると、回転槽3は低速で正逆両方向に回転されるとともに、循環用送風機26のモータ33が作動される。すると、遠心羽根車32の送風作用で、図1に実線矢印Aで示すように、水槽2内の空気が温風出口13から還風ダクト24及び接続ホース29を経て通風ダクト22内に流入する。また、この時に、ヒートポンプ37の圧縮機36の作動が開始される。これにより、ヒートポンプ37に封入された冷媒が圧縮されて高温高圧の冷媒となり、その高温高圧の冷媒が凝縮器35に流れて、通風ダクト22内の空気と熱交換する。その結果、通風ダクト22内の空気が加熱され、反対に、冷媒の温度は低下して液化される。この液化された冷媒が、次に、絞り弁43を通過して減圧された後、蒸発器34に流入し、気化する。それにより、蒸発器34は通風ダクト22内の空気を冷却する。蒸発器34を通過した冷媒は圧縮機36に戻る。
これらにより、水槽2内から通風ダクト22内に流入した空気は、蒸発器34で冷却されて除湿され、その後に凝縮器35で加熱されて温風化される。そして、その温風が接続ホース25、給風ダクト30を経て、温風入口14から水槽2内に供給され、更に、温風導入口12から回転槽3内に供給される。回転槽3内に供給された温風は洗濯物の水分を奪った後、温風出口13から還風ダクト24及び接続ホース29を経て通風ダクト22内に流入する。このように、蒸発器34と凝縮器35を有する通風ダクト22と回転槽3との間、即ち、循環風路31を空気が循環することにより、回転槽3内の洗濯物が乾燥される。従って、この場合、回転槽3内は乾燥室として機能する。そして、洗濯物の乾燥の進行具合は、槽入口温度センサ44と槽出口温度センサ45とによって検出される。
つまり、洗濯物の乾燥が進んでいない初期の段階では、洗濯物は多量の湿気を含んでいる。このため、温風入口14から回転槽3内に供給された高温の温風は、回転槽3内で洗濯物と熱交換された後、低温高湿状態となって温風出口13から還風ダクト24内に流入する。しかし、乾燥の進んだ後期では、洗濯物はあまり湿気を含んでおらず、従って、温風と洗濯物との熱交換もあまりされない。このため、温風入口14から回転槽3内に供給された高温の温風は、温度の低下をほとんど伴わずに、高温の状態のまま温風出口13から還風ダクト24内に流入する。このときの温風の温度を、槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45とによって検出することにより、洗濯物の乾燥の進行具合を判断することができる。
次に、上記構成の洗濯乾燥機によって実行される運転コースの制御内容について、図3及び図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、ユーザにより、操作部53が用いられて任意の運転コースが選択される。この場合、選択される運転コースには、例えば、洗い、すすぎ、脱水が行われる洗濯行程と、乾燥が行われる乾燥行程のうち、少なくとも一方が含まれている。任意の運転コースが選択されて、操作部53に設けられたスタートスイッチ(図示しない)が押されると(スタート)、運転開始に先立って、制御装置47によって回転槽3内に収容された洗濯物の重量測定が行われて、洗濯負荷量が検出される(ステップS1)。
次に、ステップS1で検出された負荷量を基に、洗剤の投入量や給水量が算出され、その算出結果が表示部54に表示される。そして、ユーザにより表示部54に表示された洗剤量が投入セットされてスタートスイッチが押されると、選択された運転コースの運転が開始される(ステップS2)。運転コースの運転が開始された直後に、この運転コースの終了までの所要時間、即ち、残時間の算出処理が行われる(ステップS3)。この残時間算出処理(ステップS3)については、サブルーチンとして図4に示す。
ここで、残時間算出処理の方法について説明する。まず、外気温度センサ46により検出された検出温度データを基に温度ランクが決定され、ステップS1で検出された洗濯負荷量を基に洗濯負荷量ランクが決定される。そして、これら温度ランク及び洗濯負荷量ランクを基に、予め設定されたテーブルを用いて残時間が選択される。ここで、テーブルの一例を図5に示す。この場合、洗濯負荷量の検出精度は0.1kgであり、洗濯負荷量ランクはランク1〜ランク8までの8段階に設定されている。また、検出温度の検出精度は1℃であり、温度ランクはランク1〜ランク4までの4段階に設定されている。このテーブルにおいて、洗濯負荷量ランクと温度ランクとが交わった箇所が残時間となる。
例えば、検出された洗濯負荷量が0〜0.4kgの範囲である場合、洗濯負荷量ランクはランク1となる。また、外気温度センサ46で検出された検出温度データが10℃未満であれば、温度ランクはランク1となる。この場合、テーブルによると、洗濯負荷量ランクのランク1と温度ランクのランク1が交わった箇所は100であるため、残時間として100分が選択される。同様に、洗濯負荷量が0〜0.4kgの範囲で、検出温度データが25℃以上である場合、洗濯負荷量ランクはランク1であり、温度ランクはランク4となる。この場合の残時間は70分となる。また、洗濯負荷量が5.7kg以上であって、検出温度データが10℃未満の場合は、洗濯負荷量ランクはランク8であり、温度ランクはランク1であるため、残時間として200分が選択される。このように、洗濯負荷量ランクが上がるにつれて、即ち、洗濯負荷量が増すにつれて、残時間は増えるが、温度ランクが上がるにつれ、即ち、検出温度データが上がるにつれて、残時間は減る傾向にある。ちなみに、ランクの分け方やランクに対応する残時間は、水槽2及び回転槽3の容量や、ヒートポンプ37の能力などを考慮して経験的に決められている。
ここで、乾燥行程の実際の所要時間は、外気温度や、乾燥行程開始時の水槽2及び回転槽3内の温度、即ち、乾燥行程が開始される直前の初期温度に影響される。特に、温風の生成に外気を取込まない構成、つまり、温風を循環風路31に内部循環させる構成においては、乾燥行程の所要時間は、前記初期温度に大きく影響される。これは、前記初期温度の差によって、水槽2及び回転槽3が乾燥行程における最高温度に到達するまでの時間、即ち、立ち上がりの時間に差が出てくるからである。このため、前記温度ランクの決定に用いる検出温度データは、水槽2及び回転槽3内の温度を直接的に検出することが理想である。しかし、水槽2又は回転槽3内に温度センサを取付けるとすると、耐水構造としたり、回転する回転槽3に対応させたりと、構造が複雑になりやすい。このため、本実施形態では、外気温度センサ46を用いて、水槽2及び回転槽3の周囲の温度を検出することにより、簡単な構成で間接的に水槽2及び回転槽3の温度状態を検出するようにしている。
ここで、外気温度センサ46により検出される温度と、水槽2及び回転槽3内の温度との関係について、図6を用いて説明する。図6には、外気温度が20℃の環境において、0〜150分の間で乾燥行程を行い、150分の時点で強制的に乾燥行程を終了させ、その後放置して自然冷却を行った場合における、水槽2及び回転槽3内の温度Bと、外気温度センサ46により検出された温度Cのそれぞれの温度変化をグラフに示している。水槽2及び回転槽3内の温度Bは、乾燥行程の開始に伴って急激に上昇する。そして、乾燥行程の最高温度である目標到達温度、例えば60℃に到達すると、その後乾燥行程終了までほぼ一定値が保たれる。乾燥行程終了後は、自然冷却されて温度は下降していき、約3時間後には外気温度とほぼ同じ温度にまで冷却される。
外気温度センサ46は、外箱1の内部に設けられているため、乾燥行程による熱影響を受けることになる。つまり、乾燥行程の実行により、水槽2及び回転槽3の内部が温められると、その熱により水槽2及び回転槽3の周囲、即ち、外箱1の内部も温められる。そして、温外気温度センサ46は、この温められた外箱1の内部の温度を検出する。このため、外気温度センサ46により検出される温度は、温度Cに示すように、乾燥行程の進行、つまり、水槽2及び回転槽3内の温度変化に相間して変化することになる。これにより、外気温度センサ46は、乾燥行程により熱影響を受けた水槽2及び回転槽3の温度を、間接的に検出することができる。
例えば、水槽2及び回転槽3内の現実の温度が60℃であるとすると、外気温度センサ46により検出される温度は30℃程度になる。また、前回の運転コースが行われて十分に時間が経過した後(図6の330分以降)は、水槽2内(回転槽3内)、及び外箱1の内部は乾燥行程による熱影響はほとんど残っていない。このため、乾燥行程後、十分に時間が経過した後であれば、水槽2内(回転槽3内)、及び外箱1の内部は、外気温度とほぼ同じ温度になっている。
このように、外気温度センサ46は、間接的に水槽2及び回転槽3の温度を検出することができる。そして、運転コースの残時間の算出は、運転コースの開始直後に行われるため、温度ランクの決定に用いる検出温度データも、運転コースの開始直後に検出することが望ましい。しかしながら、水槽2及び回転槽3の温度について、条件によっては、運転コース開始直後と乾燥行程開始直後とで大きく異なる場合がある。例えば、前回運転コースで乾燥行程が行われて、その直後に、例えば図6の150分の時点で、新たに洗濯行程及び乾燥行程の両方を含む今回運転コースが実行された場合について考える。この場合、残時間の算出には、検出温度データとして150分の時点の温度C、即ち、30℃が用いられる。しかし、実際には、今回運転コースの乾燥行程は、洗濯行程で使用される水の作用によって水槽2及び回転槽3は十分に冷却された状態から、即ち、20℃の状態から開始される。この場合、運転コース開始時に算出された残時間よりも、実際の所要時間の方が長くなってしまうという不具合が生じる。
このように、一部の条件においては、残時間の算出に用いられる検出温度データと、実際に乾燥行程が開始される時の温度とに大きな差が生じる場合があり、それにより、運転コース開始直後に算出される残時間と、実際の所要時間とに差が生じてしまうことになる。このため、本実施形態においては、外気温度センサ46によって、運転コース開始直後の温度(後述する、今回検出温度K1)と、この運転コース開始以前における、乾燥行程の熱影響が無い状態での温度(後述する、前回検出温度K2(n−1))の2つを検出する。そして、制御装置47により、運転コース開始直後における熱影響の有無が判定されるとともに、その熱影響が残時間の算出に影響するか否かが判断され、これらの結果に基づき、残時間の算出に用いる検出温度データとして、今回検出温度K1又は前回検出温度K2(n−1)のいずれかが選択される。
具体的には、残時間算出処理が実行されると、図4に示すように、まず、外気温度センサ46により、今回運転コース開始直後の水槽2及び回転槽3の温度状態として、今回検出温度K1が検出される(ステップU1)。次に、前回の運転コースが実行された際に検出されて不揮発性メモリ51に記憶されている前回検出温度K2(n−1)が、制御装置47のメインメモリ(図示しない)に読み込まれる(ステップU2)。このとき、読み込まれた前回検出温度K2(n−1)のデータが正常に存在していれば(ステップU3でYES)、今回運転コースが乾燥行程のみであるか否かが判断される(ステップU4)。ちなみに、前回検出温度K2(n−1)が正常に存在していない場合とは、製造されて初めての運転時などが考えられる。
なお、各符号の最後に付されるかっこ内には、運転コースの実行順に関連する任意の整数が入る。例えば、後述する前回検出温度K2(n−1)は、前回検出温度K2(n)の一回前に検出された前回検出温度K2であることを示している。
なお、各符号の最後に付されるかっこ内には、運転コースの実行順に関連する任意の整数が入る。例えば、後述する前回検出温度K2(n−1)は、前回検出温度K2(n)の一回前に検出された前回検出温度K2であることを示している。
今回運転コースが乾燥行程のみでなければ、即ち、今回運転コースに洗濯行程が含まれていれば(ステップU4でNO)、さらに、今回運転コースが洗濯行程のみであるか否かが判断される(ステップU5)。今回運転コースが洗濯行程のみでなければ、即ち、今回運転コースに洗濯行程及び乾燥行程の両方が含まれていれば(ステップU5でNO)、今回運転コース開始時の時刻、即ち、現在時刻T1と、前回運転コースの終了時刻T2(n−1)との差が算出される(ステップU6)。前記差が3時間未満であれば(ステップU6でNO)、さらに、前回運転コースが洗濯行程のみであるか否かが判断される(ステップU7)。
この場合、熱影響の有無を判定する所定時間として、予め3時間が設定されている。これは、本実施形態においては、乾燥行程の終了後約3時間経過すれば、水槽2及び回転槽3の温度は外気温度とほぼ同じ温度になることが経験的に知られているからである。この時間は、水槽2及び回転槽3の容量や、その他の構成によって異なるため、適宜変更すれば良い。
そして、前回運転コースが洗濯行程のみでない場合、即ち、前回運転コースに乾燥行程を含んでいると判断されると(ステップU7でNO)、水槽2及び回転槽3には前回の乾燥行程による熱影響が残っていると判定され(ステップU8)て、検出温度データKとして前回検出温度K2(n−1)が選択される(ステップU9)。つまり、検出温度データKとして前回検出温度K2(n−1)が選択される条件としては、前回運転コースに乾燥行程が含まれ、かつ、今回運転コースに洗濯行程及び乾燥行程が含まれ、かつ、前回運転コースの終了時から今回運転コースの開始時までが3時間、即ち、所定時間経過していない場合となる。
ここで、ステップU3において前回検出温度K2(n−1)が存在なかった場合(ステップU3でNO)、ステップU4において今回運転コースが乾燥行程のみである場合(ステップU4でYES)、及びステップU5において今回運転コースが洗濯行程のみである場合(ステップU5でYES)は、いずれも熱影響の有無に係わらず、検出温度データKとして今回検出温度K1が選択される(ステップU11)。また、ステップU6において現在時刻T1と、前回運転コースの終了時刻T2(n−1)との差が3時間以上であれば(ステップU6でYES)、前回運転コースの乾燥行程により水槽2及び回転槽3に及ぼされた熱影響は、既に解消されたものとして、熱影響無しと判定される(ステップU10)。また、ステップU7において、前回運転コースが洗濯行程のみである場合、即ち、前回運転コースに乾燥行程が含まれない場合(ステップU7でYES)は、そもそも前回運転コースの乾燥行程による熱影響は無いため、熱影響無しと判定される(ステップU10)。ステップU10で熱影響無しと判定されると、検出温度データKとして今回検出温度K1が選択される(ステップU11)。そして、ステップS9又はステップS11で選択された検出温度データKを基に、図5のテーブルを用いて残時間が算出される(ステップU12)。
図4に示すサブルーチンで残時間が算出されると、図3に示すメインルーチンにおいて、算出された残時間が表示部54に表示される(ステップS4)。その後、洗濯行程の有無が判断され(ステップS5)、今回運転コースに洗濯行程を有する場合は(ステップS5でYES)、その洗濯行程の最終脱水時に、次回運転コース実行時に使用される前回検出温度K2(n)が検出されて、不揮発性メモリ51に書きこまれる(ステップS6)。この場合、前回検出温度K2(n)が洗濯行程の最終脱水時に検出されるとしたのは、最終脱水時であれば、洗濯行程に使用される水によって、水槽2及び回転槽3内が十分に冷やされており、今回運転コース開始以前に実行された乾燥行程の熱影響は十分に解消されているからである。なお、洗濯行程を有さない場合(ステップS5でNO)は、次回運転コース実行時に使用する前回検出温度K2(n)として、現在の前回検出温度K2(n−1)の内容が引き継がれる(ステップS7)。そして、選択された運転コースの運転が終了されると(ステップS8)、運転コースの終了時刻T2(n)が検出されて、不揮発性メモリ51に書きこまれる(ステップS9)。そして、全ての処理が終了する(エンド)。
上記した第1実施形態によれば次のような効果を得ることができる。
第1実施形態の構成によれば、外気温度センサ46により間接的に検出された水槽2及び回転槽3の温度、即ち、検出温度データKと、制御装置47により検出された洗濯負荷量とを基に、それぞれランクが決定され、このランクを基にして残時間が算出される。この場合、制御装置47によって、外気温度センサ46を用いて今回運転コース開始直後に今回検出温度K1が検出されるとともに、今回運転コース開始以前における、乾燥行程の熱影響が無い状態での前回検出温度K2(n−1)が検出される。そして、制御装置47によって、今回運転コース開始時に、水槽2及び回転槽3が乾燥行程の温風による熱影響を受けているか否か、つまり、今回検出温度K1が前記熱影響を受けているか否かが判定される。ここで、熱影響無しと判定された場合は、検出温度データKとして今回検出温度K1が選択され、熱影響有りと判定された場合は、検出温度データKとして前回検出温度K2(n−1)が選択される。
第1実施形態の構成によれば、外気温度センサ46により間接的に検出された水槽2及び回転槽3の温度、即ち、検出温度データKと、制御装置47により検出された洗濯負荷量とを基に、それぞれランクが決定され、このランクを基にして残時間が算出される。この場合、制御装置47によって、外気温度センサ46を用いて今回運転コース開始直後に今回検出温度K1が検出されるとともに、今回運転コース開始以前における、乾燥行程の熱影響が無い状態での前回検出温度K2(n−1)が検出される。そして、制御装置47によって、今回運転コース開始時に、水槽2及び回転槽3が乾燥行程の温風による熱影響を受けているか否か、つまり、今回検出温度K1が前記熱影響を受けているか否かが判定される。ここで、熱影響無しと判定された場合は、検出温度データKとして今回検出温度K1が選択され、熱影響有りと判定された場合は、検出温度データKとして前回検出温度K2(n−1)が選択される。
この構成によれば、運転コースの残時間の算出に用いる検出温度データKは、今回運転コース以前に実行された運転コースに関係なく、乾燥行程の温風による熱影響の無い状態の温度を用いることができる。このため、前記熱影響によって、運転コース開始直後に算出表示される残時間と、実際の所要時間との間に大きな差が生じてしまうことを防ぐことができる。従って、運転コース開始時に、実際の所要時間に近い、より正確な残時間を算出表示することができる。
ここで、前回検出温度K2(n−1)は、洗濯行程における最終脱水時に検出されている。この場合、水槽2及び回転槽3は、この洗濯行程で使用される水の冷却作用により十分に冷却されている。つまり、これ以前に実行された乾燥行程の温風による熱影響は十分に解消されている。従って、洗濯行程における最終脱水時に、前回検出温度K2(n−1)を検出することで、熱影響の無い状態の水槽2及び回転槽3の温度を間接的に検出することができる。
また、今回運転コースに洗濯行程が含まれておらず、次回用の前回検出温度K2(n)が検出されなかった場合は、今回運転コースの実行中に、次回用の前回検出温度K2(n)として前回検出温度K2(n−1)の内容を引き継ぐ。つまり、前回検出温度K2は、前回運転コースで検出されなかった場合は、それ以前に実行された洗濯行程における最終脱水時に検出された温度としている。これによれば、運転コースに洗濯行程が含まれない場合であっても、前回検出温度K2の内容が無くなることを防ぐことができる。
また、制御装置47は、今回運転コースの直前に実行された前回運転コースの終了時T2(n−1)から、今回運転コースの開始時T1までの間隔が、予め設定された所要時間、例えば3時間を経過している場合は、熱影響無しと判定し、経過していない場合は、熱影響有りと判定している。これによれば、時間の経過を熱影響の有無の判定基準とすることで、より明確な判定基準を設けることができる。
さらに、前回運転コースが洗濯行程のみである場合は、制御装置47は、熱影響無しと判定する。この場合、前回運転コースが洗濯行程のみであれば、そもそも乾燥行程による熱影響は無い。従って、熱影響無しと判定し、検出温度データKとして今回検出温度K1を選択することによって、今回運転コース開始直後の温度を用いることができ、より正確な残時間を算出することができる。
そして、今回運転コースが乾燥行程のみである場合、又は洗濯行程のみである場合は、熱影響によって、算出される残時間と実際の所要時間との間には差がほとんど生じない。このため、制御装置47は、熱影響の有無に係わらず、即ち、前回運転コース終了時からの経過時間や、前回運転コースで乾燥行程が行われたか否かに係わらず、今回検出温度K1を検出温度データKとして選択されて、残時間が算出される。このように、検出温度データKとして今回検出温度K1を選択することによって、今回運転コース開始直後の温度を用いることができ、より正確な残時間を算出することができる。
さらに、前回検出温度K2(n−1)が無い場合は、制御装置47は、熱影響の有無に係わらず、今回検出温度K1を検出温度データKとして選択する。これによれば、何らかの事情により、前回検出温度K2(n−1)が存在しない場合であっても、残時間を算出することができる。
(第2実施形態)
この第2実施形態は、熱影響の有無を、今回検出温度K1と前回検出温度K2(n−1)との差の大きさによって判定している点について、第1実施形態とは異なっている。
即ち、図7のステップ20において、制御装置47は、今回検出温度K1と、前回検出温度K2(n−1)との差の大きさを比較する。そして、その差の大きさが予め設定された温度、例えば1℃未満であれば(ステップU20でYES)、水槽2及び回転槽3は十分に冷却されて熱影響は解消されており、熱影響無しと判定する(ステップU10)。また、その差の大きさが1℃以上であれば(ステップU20でNO)、水槽2及び回転槽3には、熱影響が残っていて、熱影響有りと判定する(ステップU8)。この構成によれば、時間の経過による推定ではなく、実際に検出される温度、即ち、今回検出温度K1を基準に、現在の熱影響の有無を判定するため、より正確に熱影響の有無を判定することができる。従って、より正確な残時間を算出することができる。
この第2実施形態は、熱影響の有無を、今回検出温度K1と前回検出温度K2(n−1)との差の大きさによって判定している点について、第1実施形態とは異なっている。
即ち、図7のステップ20において、制御装置47は、今回検出温度K1と、前回検出温度K2(n−1)との差の大きさを比較する。そして、その差の大きさが予め設定された温度、例えば1℃未満であれば(ステップU20でYES)、水槽2及び回転槽3は十分に冷却されて熱影響は解消されており、熱影響無しと判定する(ステップU10)。また、その差の大きさが1℃以上であれば(ステップU20でNO)、水槽2及び回転槽3には、熱影響が残っていて、熱影響有りと判定する(ステップU8)。この構成によれば、時間の経過による推定ではなく、実際に検出される温度、即ち、今回検出温度K1を基準に、現在の熱影響の有無を判定するため、より正確に熱影響の有無を判定することができる。従って、より正確な残時間を算出することができる。
(第3実施形態)
この第3実施形態は、熱影響の有無を、今回検出温度K1と、循環風路31内の循環風路内温度Jとの差の大きさによって判定している点について、第1実施形態及び第2実施形態とは異なっている。
即ち、循環風路31の内部には、循環風路温度検出手段たる槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45が設けられている。これら槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45は、通常、乾燥行程の進行具合を検出するために用いられが、第3実施形態においては、熱影響の有無の判定にも用いられる。具体的には、図8のステップU30において、制御装置47は、槽入口温度センサ44又は槽出口温度センサ45のいずれかにより循環風路31内の循環風路内温度Jを検出する。そして、この循環風路内温度Jと、外気温度センサ46により検出された今回検出温度K1との差の大きさを比較する(ステップU31)。その差の大きさが、予め設定された温度、例えば5℃未満であれば(ステップU31でYES)、水槽2及び回転槽3は十分に冷却されて熱影響は解消されており、熱影響無しと判定する(ステップU10)。また、その差の大きさが5℃以上であれば(ステップU31でNO)、水槽2及び回転槽3には、熱影響が残っていて、熱影響有りと判定する(ステップU8)。この構成によれば、時間の経過ではなく、実際に検出される温度、即ち、今回検出温度K1及び循環風路内温度Jを基準に、現在の熱影響の有無を判定するため、より正確に熱影響の有無を判定することができる。従って、より正確な残時間を算出することができる。
この場合、循環風路内温度Jの検出には、槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45のいずれか一方を用いても良いし、これら両方の平均値を循環風路内温度Jとしても良い。
この第3実施形態は、熱影響の有無を、今回検出温度K1と、循環風路31内の循環風路内温度Jとの差の大きさによって判定している点について、第1実施形態及び第2実施形態とは異なっている。
即ち、循環風路31の内部には、循環風路温度検出手段たる槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45が設けられている。これら槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45は、通常、乾燥行程の進行具合を検出するために用いられが、第3実施形態においては、熱影響の有無の判定にも用いられる。具体的には、図8のステップU30において、制御装置47は、槽入口温度センサ44又は槽出口温度センサ45のいずれかにより循環風路31内の循環風路内温度Jを検出する。そして、この循環風路内温度Jと、外気温度センサ46により検出された今回検出温度K1との差の大きさを比較する(ステップU31)。その差の大きさが、予め設定された温度、例えば5℃未満であれば(ステップU31でYES)、水槽2及び回転槽3は十分に冷却されて熱影響は解消されており、熱影響無しと判定する(ステップU10)。また、その差の大きさが5℃以上であれば(ステップU31でNO)、水槽2及び回転槽3には、熱影響が残っていて、熱影響有りと判定する(ステップU8)。この構成によれば、時間の経過ではなく、実際に検出される温度、即ち、今回検出温度K1及び循環風路内温度Jを基準に、現在の熱影響の有無を判定するため、より正確に熱影響の有無を判定することができる。従って、より正確な残時間を算出することができる。
この場合、循環風路内温度Jの検出には、槽入口温度センサ44及び槽出口温度センサ45のいずれか一方を用いても良いし、これら両方の平均値を循環風路内温度Jとしても良い。
なお、上記各実施形態においては、外気温度センサ46により水槽2及び回転槽3の温度を間接的に検出する構成とし、外気温度センサ46により検出された温度を今回検出温度K1としている。しかし、これに限らず、例えば水槽2又は回転槽3内部に温度センサを設けて、水槽2及び回転槽3内の温度を直接的に検出し、この温度を今回検出温度K1としても良い。
また、上記各実施形態では、ヒートポンプ37を温風供給手段としているが、これに限らず、ヒータ方式としても良い。さらに、ヒートポンプ37から供給される温風は、循環風路31を内部循環させて水槽2及び回転槽3内に供給されるが、これに限らず、外箱1の外部から外気を取り込んで温風化させる構成でも良い。さらに、上記各実施形態は、水槽2及び回転槽3が横軸に設けられた、いわゆるドラム式洗濯乾燥機としているが、これに限らず、いわゆる縦型の乾燥機能付洗濯機とすることもできる。
以上のように、上記各実施形態の洗濯乾燥機によれば、制御手段は、槽温度検出手段によって検出された検出温度データと、洗濯負荷量とに基づいて、運転コースの残時間を算出して表示する。この場合、制御手段は、前記槽温度検出手段によって、今回検出温度として今回運転コース開始直後の前記槽の温度を検出するとともに、前回検出温度として今回運転コース実行以前において乾燥行程の温風による熱影響を受けていない状態における前記槽の温度を検出する。そして、今回検出温度が、前記熱影響を受けているか否かを判定し、熱影響無しと判定した場合は、前記今回検出温度を検出温度データとして選択し、熱影響有りと判定した場合は、前記前回検出温度を検出温度データとして選択する。
この構成によれば、乾燥行程の温風による熱影響によって、運転コース開始直後に算出表示される残時間と、実際の所要時間との間に大きな差が生じてしまうことを防ぐことができる。従って、運転コース開始時に、実際の所要時間に近い、より正確な残時間を算出表示することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は外箱、2は水槽(槽)、3は回転槽(槽)、31は循環風路、37はヒートポンプ(温風供給手段)、44は槽入口温度センサ(循環風路温度検出手段)、45は槽出口温度センサ(循環風路温度検出手段)、46は外気温度センサ(槽温度検出手段)、47は制御装置(負荷量検出手段)、Kは検出温度データ、K1は今回検出温度、K2は前回検出温度、T1は今回運転コースの開始時、T2は前回運転コースの終了時、Jは循環風路内温度を示す。
Claims (9)
- 洗濯物の洗い、すすぎ、脱水、乾燥に用いる槽と、
前記槽内へ乾燥用の温風を供給する温風供給手段と、
前記槽の温度を検出する槽温度検出手段と、
洗濯負荷量を検出する負荷量検出手段と、
洗濯物の洗い、すすぎ、脱水が行われる洗濯行程と、乾燥が行われる乾燥行程のうち少なくとも一方を含む運転コースを実行する場合に、前記槽温度検出手段の検出による検出温度データと、前記負荷量検出手段の検出による負荷量とに基づいて、前記運転コースの残時間を算出して表示する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記槽温度検出手段によって今回検出温度として今回運転コース開始直後の前記槽の温度を検出するとともに、前回検出温度として今回運転コース実行以前において前記温風の熱影響を受けていない状態における前記槽の温度を検出し、前記今回検出温度が前回運転コースの温風の熱影響を受けているか否かを判定し、熱影響無しと判定した場合は前記今回検出温度を検出温度データとして選択し、熱影響有りと判定した場合は前記前回検出温度を検出温度データとして選択することを特徴とする洗濯乾燥機。 - 前記前回検出温度は、洗濯行程における最終脱水時に検出されることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
- 前記前回検出温度は、前記前回運転コースで検出されなかった場合には、それ以前に実行された洗濯行程における最終脱水時に検出した温度とすることを特徴とする請求項2記載の洗濯乾燥機。
- 前記制御手段は、前記今回運転コースの直前に実行された前回運転コースの終了時から、前記今回運転コースの開始時までの間隔が、予め設定された所定時間を経過している場合は、熱影響無しと判定し、前記所定時間を経過していない場合は、熱影響有りと判定することを特徴とする請求項1から3いずれか一項記載の洗濯乾燥機。
- 前記制御手段は、前記前回検出温度と前記今回検出温度との差が、予め設定された設定温度よりも低い場合は、熱影響無しと判定し、高い場合は、熱影響有りと判定することを特徴とする請求項1から3いずれか一項記載の洗濯乾燥機。
- 前記温風が前記温風供給手段と前記槽内とを循環する循環風路と、
前記循環風路内の温度を検出する循環風路温度検出手段と、を有し、
前記制御手段は、前記循環風路温度検出手段により検出された循環風路内温度と、前記今回検出温度との差が、予め設定された所定温度より低い場合は、熱影響無しと判定し、高い場合は、熱影響有りと判定することを特徴とする請求項1から3いずれか一項記載の洗濯乾燥機。 - 前記前回運転コースが洗濯行程のみである場合、前記制御手段は、熱影響無しと判定することを特徴とする請求項1から6いずれか一項記載の洗濯乾燥機。
- 前記今回運転コースが乾燥行程のみである場合、前記制御手段は、熱影響の有無に係わらず、今回検出温度を検出温度データとして選択することを特徴とする請求項1から7いずれか一項記載の洗濯乾燥機。
- 前記前回検出温度が無い場合、前記制御手段は、熱影響の有無に係わらず、今回検出温度を検出温度データとして選択することを特徴とする請求項1から8いずれか一項記載の洗濯乾燥機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014104264A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Toshiba Corp | 洗濯乾燥機 |
JP2016022133A (ja) * | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 株式会社東芝 | 衣類乾燥機 |
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-
2010
- 2010-08-30 JP JP2010192162A patent/JP2012045283A/ja active Pending
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