JP2016052450A - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】脱水運転時にヒートポンプおよび循環用の送風機の運転を開始するプリヒート期間を経て、脱水運転終了後に排水弁を開けるとともに送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、乾燥能力の低下を極力抑える。
【解決手段】本実施形態の洗濯乾燥機は、回転槽内の洗濯物を脱水する脱水運転時にヒートポンプおよび送風機を運転して脱水中の洗濯物を温めるプリヒート期間と、脱水運転終了後に洗濯物を乾燥させる乾燥運転期間があり、制御手段は、プリヒート期間では排水弁を閉じ、脱水運転終了後に排水弁を開けるとともに送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、送風機の回転速度の低下に合わせて、圧縮機の吐出温度の急激な上昇を抑えるように、吐出温度センサの検知温度の上昇に基づき圧縮機の運転周波数を低下させる制御を行う。
【選択図】図4
【解決手段】本実施形態の洗濯乾燥機は、回転槽内の洗濯物を脱水する脱水運転時にヒートポンプおよび送風機を運転して脱水中の洗濯物を温めるプリヒート期間と、脱水運転終了後に洗濯物を乾燥させる乾燥運転期間があり、制御手段は、プリヒート期間では排水弁を閉じ、脱水運転終了後に排水弁を開けるとともに送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、送風機の回転速度の低下に合わせて、圧縮機の吐出温度の急激な上昇を抑えるように、吐出温度センサの検知温度の上昇に基づき圧縮機の運転周波数を低下させる制御を行う。
【選択図】図4
Description
本実施形態は、洗濯乾燥機に関する。
ドラム式の洗濯乾燥機においては、乾燥手段に冷凍サイクルを利用したヒートポンプを備えたものが供されている。ヒートポンプは、圧縮機、凝縮器、絞り装置、および蒸発器を配管でサイクル接続した冷凍サイクルで構成されている。水槽に連通するように設けられた循環風路内に、加熱手段として機能する凝縮器と、除湿手段として機能する蒸発器を配設するとともに、送風機を配設している。ドラム内に収容された洗濯物を乾燥させる乾燥運転時には、凝縮器で温められた温風を水槽内に供給して洗濯物を温め、洗濯物から湿気を奪った空気を蒸発器で除湿し、その除湿した空気を再び凝縮器で加熱することを繰り返すことで、ドラム内の洗濯物を乾燥させるようになっている。このような洗濯乾燥機においては、ヒータ式に比べて比較的低温度で乾燥できるので、しわや縮みが少なく、しかも消費電力が少なく、乾燥スピードが速いというメリットがある。
使用者の要望として短時間乾燥があり、その対応としてスピードモードを備えたものがある。スピードモードでは、一般に、乾燥時間をできるだけ短くするため、最終の脱水運転の後半にヒートポンプおよび送風機の運転を開始するプリヒート脱水運転と、脱水終了後にドラムに張り付いた洗濯物をほぐすほぐし運転を所定時間行い、その後、通常の乾燥運転を実行するようになっている。
プリヒート脱水運転時は、洗濯物を加熱する必要から、圧縮機の運転周波数を上げたり、循環用の送風機の回転速度を高く設定したりする。このとき、温めた循環空気が機外へ漏れて循環空気の温度が下がることを防止するため、水槽の排水口を開閉する排水弁は閉じている。このため、ほぐし運転に入ると、排水弁を開き、排水する。このとき、送風機の回転速度が高いと、循環空気が機外へ漏れて循環空気の温度が下がり易くなる。このため、脱水終了後のほぐし運転の期間は、送風機の回転速度を低下させる。この送風機の回転速度を低下させた後、通常の乾燥運転時に回転速度を高くするまでの間に、冷凍サイクルの冷媒が圧縮機に戻る量のバラツキにより、圧縮機の吐出温度や凝縮器の温度が上がったり、下がったりする。それらの温度が上がると、強制的に圧縮機の運転周波数を下げる制御が働き、それらの温度は結果的に下がる。ほぐし運転後の乾燥の立ち上がりでは、ほぐし中のリキッドバック気味の運転のため、圧縮機の入口に設置されたアキュームレータに冷媒が溜まり、それが送風機の回転速度アップによる蒸発温度の上昇により、冷媒が蒸発して圧縮機を冷やすため、圧縮機の吐出温度や凝縮器温度が上がり難く、循環空気の温度上昇が鈍くなるという不具合が生じる。その結果、乾燥能力の低下、乾燥の立ち上がりの遅れとなる。このような乾燥の立ち上がり時の能力低下を防止、または最小限にする運転が望まれる。
そこで、脱水運転時にヒートポンプおよび循環用の送風機の運転を開始するプリヒート期間を経て、脱水運転終了後に排水弁を開けるとともに送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、乾燥能力の低下を極力抑えることができる洗濯乾燥機を提供する。
本実施形態の洗濯乾燥機は、排水口を有する水槽と、排水口を開閉する排水弁と、周壁部に通水および通風が可能な孔部を有して水槽内に回転可能に収容され内部に洗濯物を収容する回転槽と、この回転槽を回転させる駆動手段と、水槽の外側において両端部が当該水槽内と連通するように設けられた循環風路と、水槽内の空気を循環風路を通して循環させる送風機と、圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器を順に接続して冷凍サイクルを構成し、このうち凝縮器および蒸発器を循環風路中に配設して構成されるヒートポンプと、圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度センサと、回転槽内に収容した洗濯物の洗いから乾燥までの運転を制御する制御手段と、を備える。回転槽内の洗濯物を脱水する脱水運転時にヒートポンプおよび送風機を運転して脱水中の洗濯物を温めるプリヒート期間と、脱水運転終了後に洗濯物を乾燥させる乾燥運転期間があり、制御手段は、プリヒート期間では排水弁を閉じ、脱水運転終了後に排水弁を開けるとともに送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、送風機の回転速度の低下に合わせて、圧縮機の吐出温度の急激な上昇を抑えるように、吐出温度センサの検知温度の上昇に基づき圧縮機の運転周波数を低下させる制御を行う。
以下、複数の実施形態における洗濯乾燥機について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図2には、外箱が省略されたドラム式の洗濯乾燥機が示されている。この図2において、水槽1は、軸方向が前後方向を向く横軸円筒状をなしていて、基台2上に左右一対のサスペンション3(図2では一方のみ示されている)を介して前上がりの傾斜状態で弾性的に支持されている。水槽1の上方には天板部2aが設置されている。水槽1の背部には、洗濯機モータ4が取り付けられている。この洗濯機モータ4は、この場合、直流のブラシレスモータであって、アウターロータ形であり、図示しない回転軸を水槽1の内部に挿入している。
(第1実施形態)
図2には、外箱が省略されたドラム式の洗濯乾燥機が示されている。この図2において、水槽1は、軸方向が前後方向を向く横軸円筒状をなしていて、基台2上に左右一対のサスペンション3(図2では一方のみ示されている)を介して前上がりの傾斜状態で弾性的に支持されている。水槽1の上方には天板部2aが設置されている。水槽1の背部には、洗濯機モータ4が取り付けられている。この洗濯機モータ4は、この場合、直流のブラシレスモータであって、アウターロータ形であり、図示しない回転軸を水槽1の内部に挿入している。
水槽1の内部には、回転槽を構成するドラム5(図1参照)が回転可能に収容されている。このドラム5も軸方向が前後方向を向く横軸円筒状をなしていて、これの後部の中心部を、洗濯機モータ4の回転軸の先端部に取り付けることにより、水槽1と同軸の前上がりの傾斜状態で支持されている。この結果、ドラム5は洗濯機モータ4によりダイレクトに回転されるようになっており、洗濯機モータ4はドラム5を回転駆動する駆動手段として機能する。
ドラム5には、詳細には示されていないが、周壁部および後部に通水および通風が可能な孔部が多数形成され、また、周壁部の内部に洗濯物掻き上げ用のバッフルが複数設けられている。このドラム5内には、洗濯物が出し入れ可能に収容される。したがって、ドラム5は、洗濯時には洗濯槽として、脱水時には脱水槽として、そして乾燥時には乾燥槽として機能する。
水槽1の底部には排水口7(図1参照)が設けられ、この排水口7に、排水弁8を備えた排水路9が接続されている。排水弁8が開放されると、水槽1内の水は排水路9を通して機外へ排出される。なお、詳細には示されてはいないが、水槽1内へ給水するための給水弁10(図3参照)を含む給水装置も設けられている。
基台2上において、水槽1の後部の下部には、ヒートポンプユニット11が送風機12とともに配置されている。ヒートポンプユニット11は、ユニットケース13の内部に、図1に示す圧縮機14と、凝縮器15と、絞り装置としてのキャピラリチューブ16、および蒸発器17を配設して構成されている。圧縮機14、凝縮器15、キャピラリチューブ16、および蒸発器17を配管により図1に示す順にサイクル接続することにより、ヒートポンプ18を構成している。ヒートポンプ18は冷凍サイクルでもある。ユニットケース13内では、詳しくは示されていないが、凝縮器15および蒸発器17を通る風路19(図1参照)と、圧縮機14およびキャピラリチューブ16を配置したスペースとを壁により隔てている。
ユニットケース13において、図2で左側端部の上部には、前記風路19に連なる接続口20が設けられている。この接続口20には、水槽1の上部から後部にかけて配置された排気ダクト22が接続されている。排気ダクト22は、この場合、水槽1の上部に配置された上部排気ダクト22aと、水槽1の後部に上下方向に延びるように配置された後部排気ダクト22bにより構成されていて、このうちの後部排気ダクト22bの下端部が接続口20に接続されている。上部排気ダクト22aは前後方向に延び、その後端部が後部排気ダクト22bの上端部に接続されている。上部排気ダクト22aの前部には、上方へ開放するフィルタ収納部23が設けられていて、このフィルタ収納部23に、図示しないリントフィルタが着脱可能に収納される。上部排気ダクト22aの前端部は、蛇腹状の継手24を介して、水槽1の上部の前部に設けられた排気口25(図1参照)に接続されている。
送風機12は、図1に示すように、ファンケーシング12aの内部に送風羽根12bを配設し、この送風羽根12bを回転駆動するモータ12cをファンケーシング12aの外側に配設して構成されている。送風機12は、ユニットケース13にあって図1で右側部に配置され、ファンケーシング12aの吸入口が、前記凝縮器15および蒸発器17を通る風路19の出口部に接続されている。また、ファンケーシング12aの吐出口12dは上に向けられ、その吐出口12dが、蛇腹状の継手26を介して給気ダクト27の下端部に接続されている。給気ダクト27は、水槽1の背部において前記洗濯機モータ4を迂回するように配置されていて、先端部が、水槽1の後部の上部に設けられた給気口28(図1参照)に接続されている。
ここで、前記水槽1の排気口25に接続された継手24、排気ダクト22、ユニットケース13にあって凝縮器15および蒸発器17を通る風路19、送風機12のファンケーシング12a、継手26、給気ダクト27により、水槽1の排気口25と給気口28との間を接続する循環風路29を構成している。循環風路29は、水槽1の外側において両端部が水槽1内と連通している。
図1において、圧縮機14の入口側には、アキュームレータ30が設けられている。また、圧縮機14は、ロータリー式で、インバータ電源31により運転周波数を可変できる構成となっている。圧縮機14の吐出側には、吐出温度を検知する吐出温度センサ32が設けられ、凝縮器15付近には、凝縮器15の温度を検知する凝縮器温度センサ33が設けられ、蒸発器17の冷媒入口付近には、蒸発器入口温度センサ34が設けられ、蒸発器17とアキュームレータ30との間には、蒸発器出口温度センサ35が設けられている。蒸発器入口温度センサ34および蒸発器出口温度センサ35は、蒸発器17の温度を検知する蒸発器温度センサを構成する。また、循環風路29において蒸発器17の上流側に位置させて、水槽1から排気される排気温度を検知する排気温度センサ36が設けられ、送風機12の下流側に位置させて、水槽1へ給気する給気温度を検知する給気温度センサ37が設けられている。
図3には、洗濯乾燥機の電気的構成の概略がブロック図で示されている。この図3において、制御装置40は、マイクロコンピュータを主体に構成され、外箱内の所定部位に設けられる。この制御装置40は、洗濯乾燥機の運転全般を制御する制御手段として機能する。操作パネル41は、例えば外箱の前面上部に設けられ、運転するコース等を設定するキーや、運転を開始させるスタートキー、設定内容を表示する表示部などが設けられている。水位センサ42は、水槽1内の水位を検知するものである。制御装置40には、操作パネル41におけるキーの入力信号や、水位センサ42、吐出温度センサ32、凝縮器温度センサ33、蒸発器入口温度センサ34、蒸発器出口温度センサ35、排気温度センサ36、給気温度センサ37からの検知信号が入力される。制御装置40は、これらの信号と、予め備えた制御プログラムに基づき、給水弁10、排水弁8、洗濯機モータ4、圧縮機14、送風機12などを制御する。
次に上記構成の作用を説明する。ここでは、スピードモードが設定された場合において、洗濯運転の最終脱水から乾燥運転の初期にかけての制御内容について主に図4を参照して説明する。この場合、最終脱水の脱水運転時における後半に、ヒートポンプ18および送風機12を運転して乾燥を始める脱水プリヒート期間が設定されている。なお、通常の最終脱水では、周知のように、洗濯機モータ4によりドラム5を一方向へ高速回転させることでドラム5内の洗濯物を遠心脱水する。このとき、排水弁8は開いていて、遠心脱水で洗濯物から出た水は排水口7から排水路9を通して機外へ排出される。また、送風機12の運転は停止されている。
脱水プリヒート期間になると、送風機12が4000rpmの回転速度で運転が開始されるとともに、ヒートポンプ18の圧縮機14の運転が開始される。圧縮機14の運転周波数は75Hzである。排水弁8は閉じられる。このうち、送風機12の運転に伴い、循環風路29の風路19内の空気がファンケーシング12a側に吸入されるとともに、その吸入された空気は吐出口12dから給気ダクト27側へ吐出され、給気ダクト27側へ吐出された空気は、給気口28から水槽1内ひいてはドラム5内へ供給される。そして、水槽1内の空気は、排気口25から排気ダクト22側へ排気され、前記風路19を通り、再びファンケーシング12a側に吸入されるようになる。これを繰り返すことで、水槽1内(ドラム5内)の空気が循環風路29を通して循環される。
また、ヒートポンプ18の圧縮機14の運転が開始されることに伴い、圧縮機14で圧縮された高温高圧の冷媒が凝縮器15側に吐出されて凝縮器15を流れ、ここで放熱して凝縮し液化する。液化した冷媒は、絞り装置としてのキャピラリチューブ16を通過して減圧された後、蒸発器17に流入し、気化する。それにより、蒸発器17に接触する空気が冷却される。この蒸発器17に接触する空気を冷却することでその熱を奪った冷媒は、その後、圧縮機14に戻る。
そして、脱水運転の設定時間が終了したら、ヒートポンプ18の運転は継続したまま、ドラム5の回転を一旦停止させ、ほぐし、排水期間に入る。ほぐし動作としては、脱水時にドラム5に張り付いた洗濯物を剥がすための動作で、洗濯機モータ4によりドラム5を低速度の回転で断続運転する。このとき、排水弁8を開いて排水する。また、送風機12の回転速度を4000rpmから2500rpmまで低下させる。
ここで、脱水プリヒート期間で圧縮機14の運転を開始することに伴い、図4に示すように、吐出温度(吐出温度センサ32の検知温度)が上昇する。この吐出温度の、通常の乾燥運転での制御における上限の設定温度は100℃であるが、ほぐし運転に入り、送風機12の回転速度が4000rpmから2500rpmまで低下することで吐出温度の急激な変化が予想されるため、本実施形態では、上限の設定温度を95℃に設定する。この場合、アキュームレータ30の冷媒量に余裕があったり、蒸発器17に流れる冷媒量が少なかったりし、圧縮機14の入口に液冷媒が来るのが遅くなる場合を想定する。
脱水運転が終了後、ほぐし、排水期間に入り、吐出温度が上昇して95℃に到達したら、制御装置40は、圧縮機14の運転周波数を75Hzから5Hz下げて70Hzにする。そして、1分様子をみて、吐出温度が96℃以上に上がったと判断したら、圧縮機14の運転周波数をさらに5Hz下げて65Hzにする。そして、1分様子をみて、吐出温度が97℃以上にならなければ、圧縮機14の運転周波数を65Hzに固定する。そして、一分ごとに吐出温度をチェックし、吐出温度が95℃以下になると、圧縮機14の運転周波数を5Hz上げて70Hzにする。次の1分の間にさらに1℃以上低下した場合は、圧縮機14の運転周波数をさらに5Hz上げて75Hzにする。そして、圧縮機14の運転周波数を75Hzにしても吐出温度が94℃以下であれば、圧縮機14の運転周波数をさらに5Hz上げて80Hzにする。圧縮機14の運転周波数を80Hzにした状態で、1分様子をみて、吐出温度が94℃以上であれば、運転周波数を80Hzに固定する。そして、吐出温度が95℃以上になったら、運転周波数を5Hz下げて75Hzにする。そして、吐出温度が96℃以上にならなければ、運転周波数は75Hzで固定する。以後も1分ごとにチェックを行うが、詳細な制御は省略している。
このような制御を行うことで、吐出温度が95℃でほぼ一定となるように制御することができる。これにより、従来のほぐし、排水期間において、送風機12の低回転速度の際における吐出温度の異常な変動を極力防ぐことが可能になる。ほぐし、排水期間が終了して通常の乾燥運転の期間に入ると、排水弁8は閉じられ、送風機12の回転速度は5000rpmに上げられる。従来では、ほぐし、排水期間が終了して通常の乾燥運転に入ると、冷媒の液バック現象が発生し、圧縮機14の温度は急激に低下したが、本実施形態においては、上記したように送風機12の低回転速度の際の圧縮機14の吐出温度の変動は小さい。通常の乾燥運転の期間では、吐出温度の上限の設定温度を100℃とし、その吐出温度のチェックは3分ごとに行い、吐出温度が100℃になるように圧縮機14の運転周波数を5Hzづつ段階的に上げる。そして、吐出温度が100℃以上になったら、運転周波数を5Hz下げ、3分後に101℃以上かどうかで、前述と同じような運転周波数の制御を行う。その後は安定した運転となるため、従来と同様な周波数制御の方法に戻す。
以上により、プリヒート脱水期間から通常の乾燥運転初期までの、送風機12の回転速度の変動による圧縮機14の吐出温度、ひいては凝縮器15の温度の変動を極力小さくできる。このため、乾燥性能の低下が少ないスピードモードの目標を達成することが可能になる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図5を参照して説明する。この第2実施形態では、圧縮機14の吐出温度に代えて、凝縮器15の温度を凝縮器温度センサ33でチェックし、その凝縮器温度センサ33の検知温度に基づき圧縮機14の運転周波数を制御する点が第1実施形態とは異なっている。ヒートポンプ18の運転時、圧縮機14の吐出温度と凝縮器15の温度は相関関係があるため、例えば吐出温度が検知できない場合に、代わりに、凝縮器15の温度に基づき圧縮機14の運転周波数を制御するようにしても、第1実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。
第2実施形態について図5を参照して説明する。この第2実施形態では、圧縮機14の吐出温度に代えて、凝縮器15の温度を凝縮器温度センサ33でチェックし、その凝縮器温度センサ33の検知温度に基づき圧縮機14の運転周波数を制御する点が第1実施形態とは異なっている。ヒートポンプ18の運転時、圧縮機14の吐出温度と凝縮器15の温度は相関関係があるため、例えば吐出温度が検知できない場合に、代わりに、凝縮器15の温度に基づき圧縮機14の運転周波数を制御するようにしても、第1実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。
具体的には、最終脱水の脱水運転時における後半のプリヒート脱水期間では、第1実施形態と同様に、送風機12が4000rpmの回転速度で運転が開始されるとともに、ヒートポンプ18の圧縮機14の運転が開始される。圧縮機14の運転周波数は75Hzである。排水弁8は閉じられる。脱水プリヒート期間で圧縮機14の運転を開始することに伴い、図5に示すように、凝縮器15の温度(凝縮器温度センサ33の検知温度)が上昇する。この凝縮器温度の、通常の乾燥運転での制御における上限の設定温度は85℃であるが、ほぐし運転に入り、送風機12の回転速度が4000rpmから2500rpmまで低下することで凝縮器温度の急激な変化が予想されるため、本実施形態では、上限の設定温度を80℃に設定する。
ほぐし、排水期間に入り、凝縮器温度が上昇して80℃に到達したら、制御装置40は、圧縮機14の運転周波数を75Hzから5Hz下げて70Hzにする。そして、1分様子をみて、凝縮器温度が81℃以上に上がったと判断したら、圧縮機14の運転周波数をさらに5Hz下げて65Hzにする。そして、1分様子をみて、凝縮器温度が82℃以上にならなければ、圧縮機14の運転周波数を65Hzに固定する。そして、凝縮器温度が80℃以下になると、圧縮機14の運転周波数を5Hz上げて70Hzにする。次の1分の間にさらに1℃以上低下した場合は、圧縮機14の運転周波数をさらに5Hz上げて75Hzにする。そして、圧縮機14の運転周波数を75Hzにしても凝縮器温度が79℃以下であれば、圧縮機14の運転周波数をさらに5Hz上げて80Hzにする。圧縮機14の運転周波数を80Hzにした状態で、1分様子をみて、凝縮器温度が79℃以上であれば、運転周波数を80Hzに固定する。そして、1分様子をみて、凝縮器温度が80℃以上になったら、運転周波数を5Hz下げて75Hzにする。そして、凝縮器温度が81℃以上にならなければ、運転周波数は75Hzで固定する。以後も1分ごとにチェックを行うが、詳細な制御は省略している。
このような制御を行うことで、凝縮器温度が80℃でほぼ一定となるように制御することができる。これにより、従来のほぐし、排水期間において、送風機12の低回転速度の際における圧縮機14の吐出温度や凝縮器15の温度の異常な変動を極力防ぐことが可能になる。以上により、プリヒート脱水期間から通常の乾燥運転初期までの、送風機12の回転速度の変動による圧縮機14の吐出温度や凝縮器温度の変動を極力小さくできることから、乾燥性能の低下が少ないスピードモードの目標を達成することが可能になる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図6および図7を参照して説明する。この第3実施形態では、ヒートポンプ18の絞り装置として、キャピラリチューブに代えて、制御により絞り度合を可変できる電子膨張弁45(図6参照)を用いている。この電子膨張弁45を用い、蒸発器17の入口温度と出口温度の温度差を設定値となるように当該電子膨張弁45を制御することにより、冷媒の無駄を極力少なくすることが可能になる。冷媒のリキッドバックは無駄であり、電子膨張弁45を用いることで、このリキッドバックを極力少なくすることができる。
第3実施形態について図6および図7を参照して説明する。この第3実施形態では、ヒートポンプ18の絞り装置として、キャピラリチューブに代えて、制御により絞り度合を可変できる電子膨張弁45(図6参照)を用いている。この電子膨張弁45を用い、蒸発器17の入口温度と出口温度の温度差を設定値となるように当該電子膨張弁45を制御することにより、冷媒の無駄を極力少なくすることが可能になる。冷媒のリキッドバックは無駄であり、電子膨張弁45を用いることで、このリキッドバックを極力少なくすることができる。
図7において、脱水プリヒート期間から通常の乾燥運転初期において、吐出温度センサ32による検知温度に基づき圧縮機14の運転周波数を制御する方法は、第1実施形態と同じである。電子膨張弁45は、パルス数(P)が大きいほど開度が大きくなり(絞り度合は小さくなる)、逆に、パルス数(P)が小さいほど開度が小さくなる(絞り度合は大きくなる)。
図7に示すように、脱水プリヒート期間では、電子膨張弁45のパルス数は200Pで、ほぐし、排水期間に入ったところで、送風機12の回転速度の低下に合わせて、電子膨張弁45のパルス数を150Pに低下させて開度を小さくする(絞り度合は大きくなる)。これは、送風機12の回転速度の低下による風量低下に伴う蒸発器17の温度上昇、リキッドバックの対策である。これに伴い、蒸発器入口温度(蒸発器入口温度センサ34の検知温度)の上昇が2分間で2℃以下であれば、電子膨張弁45のパルス数は150Pのままとして開度は変えず、蒸発器入口温度が2℃以上上昇すれば、パルス数を100Pに下げて開度を小さくする(絞り度合は大きくなる)。このように制御することで、ある程度、蒸発器入口温度を安定化できる。
通常の乾燥運転に入って送風機12の回転速度を増加させるときは、圧縮機14の運転周波数も増加する方向となり、蒸発器温度に大きな変化は起きないので、通常のスーパーヒート制御に戻す。スーパーヒート制御とは、蒸発器入口温度と蒸発器出口温度との温度差が設定値(SH値)となるように、電子膨張弁45の開度を制御する制御のことである。よって、従来の異常な蒸発器17の温度上昇によるリキッドバック量の増加を極力低減することができる。
以上の制御により、脱水プリヒートから通常の乾燥運転初期までの吐出温度および凝縮器温度の変動、さらに蒸発器温度の変動を極力低減できることから、乾燥性能の低下を防ぎ、より高性能なスピードモード乾燥を実現することが可能となる。
以上説明したように本実施形態の洗濯乾燥機によれば、脱水運転時にヒートポンプおよび循環用の送風機の運転を開始するプリヒート期間を経て、脱水運転終了後に排水弁を開けるとともに送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、乾燥能力の低下を極力抑えることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は水槽、4は洗濯機モータ(駆動手段)、5はドラム(回転槽)、7は排水口、8は排水弁、12は送風機、14は圧縮機、15は凝縮器、16はキャピラリチューブ(絞り装置)、17は圧縮機、18はヒートポンプ、29は循環風路、32は吐出温度センサ、33は凝縮器温度センサ、34は蒸発器入口温度センサ(蒸発器温度センサ)、35は蒸発器出口温度センサ(蒸発器温度センサ)、40は制御装置(制御手段)、45は電子膨張弁(絞り装置)を示す。
Claims (4)
- 排水口を有する水槽と、
前記排水口を開閉する排水弁と、
周壁部に通水および通風が可能な孔部を有して前記水槽内に回転可能に収容され内部に洗濯物を収容する回転槽と、
この回転槽を回転させる駆動手段と、
前記水槽の外側において両端部が当該水槽内と連通するように設けられた循環風路と、
前記水槽内の空気を前記循環風路を通して循環させる送風機と、
圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器を順に接続して冷凍サイクルを構成し、このうち前記凝縮器および蒸発器を前記循環風路中に配設して構成されるヒートポンプと、
前記圧縮機の吐出温度を検知する吐出温度センサと、
前記回転槽内に収容した洗濯物の洗いから乾燥までの運転を制御する制御手段と、を備えた洗濯乾燥機において、
前記回転槽内の洗濯物を脱水する脱水運転時に前記ヒートポンプおよび送風機を運転して脱水中の洗濯物を温めるプリヒート期間と、脱水運転終了後に前記洗濯物を乾燥させる乾燥運転期間があり、
前記制御手段は、前記プリヒート期間では前記排水弁を閉じ、脱水運転終了後に前記排水弁を開けるとともに前記送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、前記送風機の回転速度の低下に合わせて、前記圧縮機の吐出温度の急激な上昇を抑えるように、前記吐出温度センサの検知温度の上昇に基づき前記圧縮機の運転周波数を低下させる制御を行う洗濯乾燥機。 - 排水口を有する水槽と、
前記排水口を開閉する排水弁と、
周壁部に通水および通風が可能な孔部を有して前記水槽内に回転可能に収容され内部に洗濯物を収容する回転槽と、
この回転槽を回転させる駆動手段と、
前記水槽の外側において両端部が当該水槽内と連通するように設けられた循環風路と、
前記水槽内の空気を前記循環風路を通して循環させる送風機と、
圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器を順に接続して冷凍サイクルを構成し、このうち前記凝縮器および蒸発器を前記循環風路中に配設して構成されるヒートポンプと、
前記凝縮器の温度を検知する凝縮器温度センサと、
前記回転槽内に収容した洗濯物の洗いから乾燥までの運転を制御する制御手段と、を備えた洗濯乾燥機において、
前記ドラム内の洗濯物を脱水する脱水運転時に前記ヒートポンプおよび送風機を運転して脱水中の洗濯物を温めるプリヒート期間と、脱水運転終了後に前記洗濯物を乾燥させる乾燥運転期間があり、
前記制御手段は、前記プリヒート期間では前記排水弁を閉じ、脱水運転終了後に前記排水弁を開けるとともに前記送風機の回転速度を低下させる制御を行う場合に、前記送風機の回転速度の低下に合わせて、前記凝縮器の温度の急激な上昇を抑えるように、前記凝縮器温度センサの検知温度の上昇に基づき前記圧縮機の運転周波数を低下させる制御を行う洗濯乾燥機。 - 前記蒸発器の温度を検知する蒸発器温度センサを備え、
前記絞り装置に絞り度合の制御が可能な電子膨張弁を用い、
前記制御手段は、前記脱水運転終了後における前記送風機の回転速度の低下に合わせて、前記蒸発器の温度が一定化するように、前記蒸発器温度センサの検知温度に基づき前記電子膨張弁の絞り度合を制御する請求項1または2記載の洗濯乾燥機。 - 前記制御手段は、前記脱水運転終了後に前記排水弁を開くときは、前記回転槽内の洗濯物をほぐすほぐし動作を行う請求項1から3のいずれか一項記載の洗濯乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014180078A JP2016052450A (ja) | 2014-09-04 | 2014-09-04 | 洗濯乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014180078A JP2016052450A (ja) | 2014-09-04 | 2014-09-04 | 洗濯乾燥機 |
Publications (1)
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JP2016052450A true JP2016052450A (ja) | 2016-04-14 |
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ID=55744595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014180078A Abandoned JP2016052450A (ja) | 2014-09-04 | 2014-09-04 | 洗濯乾燥機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016052450A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220307185A1 (en) * | 2021-03-29 | 2022-09-29 | Haier Us Appliance Solutions, Inc. | Combination laundry appliance with improved drying |
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2014
- 2014-09-04 JP JP2014180078A patent/JP2016052450A/ja not_active Abandoned
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