JP2012039142A - 接続装置、接続体の製造方法、接続方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】実装部品の破損や剥離を防止し、異方性導電フィルムを用いて両面実装を行う。
【解決手段】基板10を支持する受台2と、電子部品11が実装されている実装部12の反対側の基板10の他面に、接着剤17を介して配置される接続部材13を加圧するヘッド3と、基板10の実装部12を支持する緩衝材4とを備え、緩衝材4は、実装部12を支持する面4aを平坦化され、平坦面4aと反対側の面に電子部品11aの形状に対応する凹部5が設けられ、凹部5の深さd1は、実装部12の電子部品11aと一面に実装され実装部12の電子部品11aより低背の他の電子部品11との高さ差td以上であり、緩衝材4の厚みt1から凹部5の深さd1を引いた緩衝材本体部4cの厚さ(t1−d1)は、実装部12の電子部品11aの高さt2以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、一面に電子部品が実装された基板の他面にも電子部品を接続する両面実装用の接続装置、及びこれを用いた接続方法、接続体の製造方法に関する。
従来、基板に対して電子部品を実装する工法として、ハンダを用いる方法の他に、異方性導電フィルムを用いる方法がある。異方性導電フィルムは、例えば、平均粒径が数μmオーダーの球状または鱗片状の導電性粒子を熱硬化型バインダー樹脂組成物に分散してフィルム化したものが使用されている。
異方性導電フィルムは、基板の電子部品が実装される実装部の電極と電子部品との間に介在された後、加熱ボンダーによって電子部品の上から熱加圧されることにより、バインダー樹脂が流動性を示して電極、電子部品間より流出されるとともに、導電性粒子が電極と電子部品間の導通を図り、この状態でバインダー樹脂が熱硬化する。
ところで、近年、主に携帯電話やノートパソコン等の機器においては、小型化軽量化薄型化とともに高機能化が進展している背景から、より高密度実装が求められるようになっている。このような小型軽量薄型の機器において高密度実装を実現するために、基板両面に電子部品を実装する両面実装が有効な手段となる。
しかし、異方性導電フィルムを用いた工法では、加熱ボンダーによる熱加圧を伴うため、既に片面に電子部品を実装済みの基板に対して、その反対面に電子部品の実装を行うと、既に実装済みの電子部品に加熱ボンダーによる圧力が掛かり、電子部品の破損や接着箇所の剥離やクラック等が生じるおそれがあった。
この対策として、実装済みの電子部品と接続装置の受け台との間に緩衝材を配置する方法が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。しかし、この方法では、実装済みの電子部品の高さが異なる場合に、各実装済み部品に均一に圧力を掛けることが困難であり、高さの高い実装済み部品の破損等が生じるおそれがあった。
また、片面に電子部品を実装済みの基板の反対面に実装される電子部品にかかる加熱ボンダーの圧力が、実装済みの電子部品の高さ差に起因して不均等となる。異方性導電フィルムを用いた実装においては、適正な圧力で加圧することによって導電接続が図られることから、加熱ボンダーによる圧力に過不足が生じると、電子部品の接続信頼性が劣るおそれがある。
また、予め緩衝材の実装済み部品と接する表面に実装済み部品の高さに対応する凹部を設ける方法も提案されている(特許文献3参照)。しかし、この方法では凹部の深さを厳密に制御する必要があり、また、圧着時に急激な圧力が掛かるために、電子部品の損傷が懸念される。
特開2007−214434号公報 特開2001−160569号公報 特開2009−105204号公報
そこで、本発明は、接着剤を介して配置される電子部品に均等に圧力をかけることにより接続信頼性を向上させるとともに、実装済み部品の破損や接着箇所の剥離等を防止し、確実に両面実装を行うことができる接続装置、接続体の製造方法及び接続方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る接続装置は、一面に電子部品が実装された基板を支持する受台と、上記電子部品が実装されている実装部の反対側の上記基板の他面に、接着剤を介して配置される接続部材を加圧するヘッドと、上記受け台上に上記ヘッドと対向して設けられ、上記基板の上記一面側を支持する緩衝材とを備え、上記緩衝材は、弾性材料により形成されるとともに、上記一面を支持する面を平坦化され、上記平坦化された面と反対側の面に上記実装部が載置される位置に対応して凹部が設けられ、上記凹部の深さd1は、上記実装部の電子部品と上記一面に実装され上記実装部の電子部品より低背の他の電子部品又は上記実装部と隣接する領域との高さ差td以上であり、上記緩衝材の厚みt1から上記凹部の深さd1を引いた緩衝材本体部の厚さ(t1−d1)は、上記実装部の電子部品の高さt2以上である。
また、本発明に係る接続体の製造方法は、一面に電子部品が実装された基板の当該一面を、受け台に設けられた緩衝材上に載置し、上記電子部品が実装されている実装部の反対側の上記基板の他面に、接着剤を介して接続部材を配置し、上記緩衝材と対向して設けられたヘッドによって上記接続部材を加圧する工程を有し、上記緩衝材は、弾性材料により形成されるとともに、上記一面側を支持する面を平坦化され、上記平坦化された面と反対側の面に上記実装部が載置される位置に対応して凹部が設けられ、上記凹部の深さd1は、上記実装部の電子部品と上記一面に実装され上記実装部の電子部品より低背の他の電子部品又は上記実装部と隣接する領域との高さ差td以上であり、上記緩衝材の厚みt1から上記凹部の深さd1を引いた緩衝材本体部の厚さ(t1−d1)は、上記実装部の電子部品の高さt2以上である。
また、本発明に係る接続方法は、一面に電子部品が実装された基板の当該一面を、受け台に設けられた緩衝材上に載置し、上記電子部品が実装されている実装部の反対側の上記基板の他面に、接着剤を介して接続部材を配置し、上記緩衝材と対向して設けられたヘッドによって上記接続部材を加圧する工程を有し、上記緩衝材は、弾性材料により形成されるとともに、上記一面側を支持する面を平坦化され、上記平坦化された面と反対側の面に上記実装部が載置される位置に対応して凹部が設けられ、上記凹部の深さd1は、上記実装部の電子部品と上記一面に実装され上記実装部の電子部品より低背の他の電子部品又は上記実装部と隣接する領域との高さ差td以上であり、上記緩衝材の厚みt1から上記凹部の深さd1を引いた緩衝材本体部の厚さ(t1−d1)は、上記実装部の電子部品の高さt2以上である。
本発明によれば、凹部は、深さd1と実装部に実装されている電子部品と他の電子部品11や実装部との隣接領域との高さ差tdとが、d1≧tdを満たすことにより、緩衝材の平坦面全体で基板の一面を支持し、ヘッドで基板の他面に配置された接続部材を押圧したときに、実装部の反対側に配置された接続部材と実装部以外の領域の反対側に配置された接続部材とにかかるヘッドの圧力差を吸収することができる。したがって、基板の他面に接着剤を介して配置された接続部材を適正な圧力で均等に押圧することができ、接続信頼性を向上させることができる。
また、本発明によれば、実装部上の電子部品と実装部以外の領域に実装されている電子部品とに掛かる応力差を吸収することができ、実装済みの電子部品の破損や接続箇所の剥離等を防止することができる。
また、凹部は、緩衝材の厚みt1から凹部の深さd1を引いた本体部の厚さ(t1−d1)と、実装部に実装されている電子部品の高さt2とが(t1−d1)≧t2を満たすことにより、実装部の反対側に配置された接続部材にヘッドの圧力が集中することを防止すると共に、実装部に実装されている電子部品に掛かる応力を吸収し、破損や実装部からの剥離等を防止することができる。したがって、本発明によれば、接着剤を用いて、実装済み部品の破損や接着箇所の剥離等を防止し、確実に両面実装を行うことができる。
本発明が適用された接続装置を示す側面図である。 緩衝材を示す側面図である。 配線基板を示す側面図である。 凹部の一例を示す斜視図である。 異方性導電フィルムを示す断面図である。 剥離フィルムに支持され、リール状に巻回された異方性導電フィルムを示す側面図である。 接続方法の一例を示す側面図である。 実施例を説明する底面図及び側面図である。 実施例を説明する底面図及び側面図である。 実施例を説明する底面図及び側面図である。
以下、本発明が適用された接続装置、接続体の製造方法及び接続方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
本発明が適用された接続装置1は、例えば、リジッドプリント配線板やフレキシブルプリント配線板等の基板に、電子部品を両面実装する際に用いられるものである。
[配線基板]
先ず、接続装置1を用いて電子部品が実装される両面実装用の配線基板10について説明する。図1に示すように、配線基板10は、例えばいわゆるリジッドプリント配線板やフレキシブルプリント配線板、フレックスリジッド基板やガラス基板等の各種の基板を用いることができる。配線基板10は、一面10aに、ファインピッチで配線パターンが形成されるとともに、高さの異なる複数の電子部品11が実装されている。電子部品11としては、例えば抵抗やコンデンサ、ICチップ等がある。
この配線基板10は、両面実装用の基板であり、図1に示すように、一面10aに実装された電子部品11のうち、最も高さの高い電子部品11aが実装されている領域を実装部12とし、この実装部12の反対側の他面10bに、電極が形成されるとともに電子部品13が接続される。電子部品13は、例えば、フレキシブルフラットケーブルやフレキシブルプリント配線板、抵抗、コンデンサ、ICチップ等がある。図1では、電子部品13として、フレキシブルプリント配線板を用いた状態を例示している。
配線基板10は、接続装置1に設けられた緩衝材4に一面10aが支持された状態で、後述する異方性導電接着剤17を介して他面10bの電極上に配設された電子部品13が、加熱押圧ヘッド3によって所定の温度、圧力、時間で熱加圧されることにより他面10bの電極上に電子部品13が導通接続される。図1では、フレキシブルプリント配線板(電子部品13)は、同図に示す配線基板10の幅方向に亘って他面10bに形成された図示しない複数の電極と、同方向に亘って形成された図示しない複数の電極とが、異方性導電接着剤17を介して接続される。
[接続装置1]
次いで、配線基板10に電子部品13を接続する接続装置1について説明する。図1に示すように、接続装置1は、配線基板10を支持する受け台2と、配線基板10に、後述する異方性導電接着剤17を介して載置された電子部品13を熱加圧する加熱押圧ヘッド3と、受け台2上に加熱押圧ヘッド3と対向して設けられ配線基板10の予め電子部品11が実装されている実装部12を支持するとともに加熱押圧ヘッド3による押圧力を吸収する緩衝材4とを備える。
受け台2は、例えば板状のセラミックによって形成され、上面には緩衝材4が設けられ、緩衝材4上に配線基板10が載置される。
加熱押圧ヘッド3は、電子部品13を熱加圧することにより、異方性導電接着剤17を熱硬化させ、電子部品13と配線基板10の他面10bの電極とを導通接続させるものである。加熱押圧ヘッド3は、ヒータが内蔵されるとともに、図示しない昇降機構に支持されることにより受け台2に対する熱加圧面の近接離間が自在とされ、受け台2に緩衝材4を介して載置された配線基板10に対して電子部品13を熱加圧することができる。
[緩衝材4]
緩衝材4は、配線基板10の一面10aに設けられた実装部12を支持することにより、加熱押圧ヘッド3による圧力を吸収し、実装部12と実装部12以外の領域との圧力差を吸収し、配線基板10の他面10bに配設された電子部品13に対する均一な熱加圧を行うものである。同時に、緩衝材4は、実装部12に実装されている電子部品11aの損傷や接着箇所の剥離等を防止するものである。緩衝材4は、例えばシリコーン樹脂等の弾性体からなり、全体を略矩形状に形成されている。また、緩衝材4は、配線基板10の一面10aを支持する面4aを平坦化され、平坦面4aと反対側の他面4bに実装部12が載置される位置に対応して凹部5が形成されている。
そして、緩衝材4は、凹部5が形成された他面4bを受け台2側に向けて、平坦面4a側を上側に向けて使用される。緩衝剤4は、平坦面4aを上側に向けて配線基板10の一面10aを平坦面4a全面で支持することにより、配線基板10を均一に支持し、加熱押圧ヘッド3との間で支持面全体を均一に加圧することができる。
緩衝材4の他面4bに形成される凹部5は、凹部5上の緩衝材本体部4cとともに実装部12に実装されている電子部品11aに掛かる応力を分散し、実装部12と実装部12以外の領域とにおける加熱押圧ヘッド3の圧力差を解消するためのものである。凹部5は、実装部12に予め実装されている電子部品11aの高さ、及び配線基板10の一面10aの実装部12以外に実装されている電子部品11と実装部12に実装されている電子部品11aとの高さ差に応じた形状を有する。
すなわち、図2及び図3に示すように、凹部5は、深さd1が、実装部12の電子部品11aと、実装部12に隣接する領域に実装され実装部12の電子部品11より低背の他の電子部品11、あるいは実装部12に隣接する領域に電子部品が実装されていない場合は当該隣接領域との高さ差td以上とされている(d1≧td)。
また、凹部5は、緩衝材の厚みt1から凹部5の深さd1を引いた本体部4cの厚さ(t1−d1)が、実装部12の電子部品11aの高さt2以上とされている((t1−d1)≧t2)。
凹部5は、深さd1と一面10aに実装されている電子部品11aと他の電子部品11や隣接領域との高さ差tdとが、d1≧tdを満たすことにより、緩衝材4の平坦面4a全体で配線基板10の一面10aを支持したときに、一面10aにおける電子部品11aとの高さ差に起因する他面10bに配置される電子部品13への圧力差を解消するとともに、実装部12上の電子部品11aと実装部12以外の領域に実装されている電子部品11とに掛かる応力差を吸収することができる。
すなわち、加熱押圧ヘッド3によって配線基板10が熱加圧され、配線基板10の一面10aを平坦面4aで支持すると、当該平坦面4aに支持されている電子部品のうち、実装部12に実装されている高背の電子部品11aには、実装部12以外の領域に実装されている低背の電子部品11との間で、高さ差に起因して応力差が生じる。また、実装部12の反対側に配設された電子部品13と、実装部12以外の領域の反対側に配設された電子部品13との間で、高さ差に起因して加熱押圧ヘッド3の圧力差が生じる。そこで、緩衝材4は、凹部5の深さd1が一面10aに実装されている電子部品11aと他の電子部品11や隣接領域との高さ差td以上の深さを有することにより、高さ差tdに応じて凹部5が屈曲し、高さ差に起因して生じる応力差や圧力差を吸収、解消することができる。
また、凹部5は、緩衝材4の厚みt1から凹部5の深さd1を引いた本体部4cの厚さ(t1−d1)と、実装部12に実装されている電子部品11aの高さt2とが(t1−d1)≧t2を満たすことにより、実装部12の反対側に配置された電子部品13に加熱押圧ヘッド3の圧力が集中することを防止すると共に、実装部12に実装されている電子部品11aに掛かる応力を吸収し、破損や実装部12からの剥離等を防止することができる。
すなわち、凹部5の深さd1に比して、凹部5直上の緩衝材本体部4cが薄く、電子部品11aの高さt2未満であると、実装部12の反対側に配置された電子部品13や電子部品11aに掛かる応力を本体部4cで受けきれず、電子部品13や電子部品11aが破損したり、実装部12からの剥離や接続箇所にクラックが生じるおそれがある。そこで、緩衝材4は、凹部5の直上の緩衝材本体部4cの厚さ(t1−d1)と、電子部品11aの高さt2とが(t1−d1)≧t2を満たすことにより、実装部12を支持する緩衝材本体部4cによって電子部品13や電子部品11に掛かる応力を吸収する。
なお、実装部12以外領域の反対側に配置された電子部品13や実装部12以外の領域に実装されている電子部品11に掛かる応力は、本体部4cよりも肉厚な緩衝材4のその他の部分で吸収するため、当該電子部品11の破損や剥離等も防止されている。
また、凹部5の底面は、実装部12と同等以上の面積を有する。すなわち、凹部5の底面は、実装部12に実装されている全電子部品11aの実装面積と同等以上の面積を有する。これにより、凹部5は、実装部12の反対側に配設された電子部品13に掛かる圧力を分散させるとともに、実装部12に実装されている全電子部品11aに掛かる応力を吸収し、破損や実装部12からの剥離等を防止することができる。
このように、緩衝材4は、凹部5によって、実装部12に実装されている電子部品11aと、実装部12以外の領域に実装されている電子部品11との高さ差に起因して生じる実装部12の反対側に配置された電子部品13と実装部12以外の領域の反対側に配置された電子部品13とに掛かる加熱押圧ヘッド3の圧力差や、実装部12に実装されている電子部品11aと実装部12以外に実装されている電子部品11とにかかる応力差を吸収するとともに、凹部5直上の本体部4cによって、実装部12の反対側に配置された電子部品13及び実装部12に実装されている電子部品11に掛かる応力を吸収する。したがって、接続装置1によれば、他面10bに配置された電子部品13に均等に適正な圧力で押圧し、接続信頼性を向上させるとともに、一面10aに実装されている電子部品11,11aの破損や剥離を防止することができ、配線基板10に対し、確実に両面実装を行うことができる。
なお、緩衝材4は、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)が60未満で用いることができ、20〜40の範囲で好適に用いられる。
凹部5は、実装部12及び電子部品11の実装パターンに応じた各種形状に形成される。例えば、図4(a)に示すように、凹部5は、矩形状の凹部として形成され、また、図4(b)に示すように、緩衝材4の両側面に端部が臨む複数の溝状に形成される。凹部5は、緩衝材4の両側面に端部が臨む溝状に形成されることにより、圧力が掛かった際に凹部5内の空気を容易に逃がすことができる。なお凹部5は、例えばシリコーンゴム等の緩衝材ブロックを所定のサイズに切削すること等により、形成される。
[異方性導電接着剤]
次いで、配線基板10の他面10bに貼着され、加熱押圧ヘッド3によって熱加圧されることにより電子部品13を接続する異方性導電接着剤17について説明する。異方性導電接着剤17は、例えば図5に示すように、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダ(接着剤)23に導電性粒子24が分散されたものである。以下、フィルム状に成形された異方性導電フィルム17を例に説明する。この異方性導電フィルム17は、加熱押圧ヘッド3によって熱加圧されることによりバインダ23が硬化するとともに、配線基板10の他面10bに設けられた接続電極と電子部品13の電極との間に導電性粒子24が挟持され、これにより両電極の電気的、機械的な接続を図る。
この異方性導電フィルム17は、図6に示すように、導電性粒子24が分散されたバインダ23からなる異方性導電組成物を剥離フィルム25上に塗布することにより剥離フィルム25上に形成される。剥離フィルム25は、例えば、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methlpentene-1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等にシリコーン等の剥離剤を塗布してなり、異方性導電フィルム17の乾燥を防ぐとともに、異方性導電フィルム17の形状を維持することができる。
バインダ23に含有される膜形成樹脂としては、平均分子量が10000〜80000程度の樹脂が好ましい。膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変形エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の各種の樹脂が挙げられる。中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、市販のエポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じてアクリル化合物、液状アクリレート等を適宜選択することができる。例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等を挙げることができる。なお、アクリレートをメタクリレートにしたものを用いることもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
潜在性硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、加熱硬化型、UV硬化型等の各種硬化剤が挙げられる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、熱、光、加圧等の用途に応じて選択される各種のトリガにより活性化し、反応を開始する。熱活性型潜在性硬化剤の活性化方法には、加熱による解離反応などで活性種(カチオンやアニオン、ラジカル)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤を高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる溶出・硬化方法等が存在する。熱活性型潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等や、これらの変性物があり、これらは単独でも、2種以上の混合体であってもよい。中でも、マイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤が好適である。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。シランカップリング剤を添加することにより、有機材料と無機材料との界面における接着性が向上される。
導電性粒子24としては、異方性導電フィルム17において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができる。導電性粒子24としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
なお、本実施の形態では、異方性導電フィルム17に変えて、バインダ23のみからなる絶縁性接着フィルム(NCF(Non Conductive Film))を用いてもよい。この場合、配線基板10及び電子部品13の各電極は、直接接触することにより導通が図られる。
なお、異方性導電フィルム17は、取り扱いの容易さ、保存安定性等の見地から、剥離フィルム25が積層された面とは反対の面側にも剥離フィルムを設ける構成としてもよい。また、異方性導電接着フィルム17の形状は、特に限定されないが、例えば、図4に示すように、プラスチック等からなる巻取リール26に巻回可能な長尺テープ形状とし、所定の長さだけカットして使用することができる。
また、上述の実施の形態では、異方性導電接着剤として、バインダ23と導電性粒子24を含有したバインダ23をフィルム状に成形した異方性導電フィルム17を例に説明したが、本発明に係る異方性導電接着剤は、これに限定されず、例えばバインダ23のみからなる絶縁性接着剤層と導電性粒子24を含有したバインダ23からなる導電性粒子含有層とをそれぞれ2層以上設けた構成とすることができる。また、異方性導電接着剤は、このようなフィルム成形されてなる異方性導電フィルムに限定されず、例えば、絶縁性接着剤組成物に導電性粒子が分散された導電性接着剤ペーストや、絶縁性接着剤組成物のみからなる絶縁性接着剤ペーストとしてもよい。本発明に係る接着剤は、上述したいずれの形態をも包含するものである。
[接続方法]
次いで、加熱押圧ヘッド3を用いて電子部品13を、予め一面10aに電子部品11が実装されている配線基板10の他面10b上に電子部品13を実装する工程について説明する。先ず、配線基板10を接続装置1の緩衝材4上に配置する。緩衝材4は、凹部5が形成された他面4bを受け台2の面上に向け、平坦面4aを加熱押圧ヘッド3と対峙する上方に向けて、受け台2上に配設される。
配線基板10には、一面10aの実装部12に電子部品11aが実装されるとともに、他面10bには電子部品13と導通接続される電極が実装部12及び実装部12以外の領域の各反対側に形成され、当該電極部位に異方性導電フィルム17が仮貼りされている。異方性導電フィルム17は、巻取リール26より引き出され、電子部品13の電極配置に応じた長さに切断された後、図示しない仮貼りヘッドによって、バインダ23に流動性が生じるが本硬化は生じない程度の温度(例えば40〜60℃)で、所定時間(例えば1〜5秒)、所定の圧力(例えば0.5MPa)熱加圧することで、配線基板10の他面10bに仮貼りされる。
また、配線基板10は、一面10aが、緩衝材4の平坦面4aに支持されるように載置される。このとき、配線基板10は、実装部12が凹部5上に位置するように位置合わせされる。
次いで、フレキシブルプリント配線板等の電子部品13が異方性導電フィルム17上に配置され、所定の温度(例えば130〜180℃)に加熱された加熱押圧ヘッド3が、所定の圧力(例えば1〜5MPa)で、所定時間(例えば10〜15秒)、電子部品13を熱加圧し、配線基板10の他面10bに本圧着する。このとき、異方性導電フィルム17は、流動性を奏するバインダ23が配線基板10側の電極と電子部品13の電極との間から流出するとともに、両電極間に導電性粒子24が挟持され、この状態でバインダ23が熱硬化する。したがって、異方性導電フィルム17は、配線基板10の他面10bに電子部品13を電気的、機械的に接続することができる。
加熱押圧ヘッド3が電子部品13を熱加圧すると、緩衝材4は、加熱押圧ヘッド3による圧力を受けて凹部5が内側に撓まされる。これにより、配線基板10は、緩衝材4の凹部5によって実装部12に実装されている電子部品11aに掛かる応力が吸収される。すなわち、緩衝材4は、凹部5の深さd1と一面10aに実装されている電子部品11aと他の電子部品11や隣接領域との高さ差tdとが、d1≧tdを満たすことにより、緩衝材4の平坦面4a全体で配線基板10の一面10aを支持したときに、実装部12上の電子部品11aと実装部12以外の領域に実装されている電子部品11とに掛かる応力差を吸収することができる。
また、緩衝材4は、配線基板10の一面10aの実装部12に実装されている電子部品11aと、実装部12以外の領域に実装されている電子部品11、または実装部12に隣接する領域に電子部品が実装されていない場合は、当該隣接領域との高さ差tdに起因して、配線基板10の他面10bに配置された電子部品13に生じる加熱押圧ヘッド3による圧力差を吸収し、異方性導電フィルム17の適正な圧力で均等に押圧させることができる。
また、緩衝材4は、緩衝材4の厚みt1から凹部5の深さd1を引いた凹部5直上の本体部4cの厚さ(t1−d1)と、実装部12に実装されている電子部品11aの高さt2とが(t1−d1)≧t2を満たすことにより、実装部12の反対側に配置された電子部品13や実装部12に実装されている電子部品11aに掛かる応力を吸収し、電子部品13を適正な圧力で押圧するとともに、電子部品11aの破損や実装部12からの剥離等を防止することができる。
このように、接続装置1によれば、予め一面10aに電子部品11,11aが実装されている配線基板10の他面10bに他の電子部品13を異方性導電フィルム17を用いて容易に接続することができる。また、接続装置1は、緩衝材4に設けられた凹部5と電子部品11aが実装された実装部12とを対応させて支持することにより、配線基板10の一面10aにおける高さ差に起因して生じる加熱押圧ヘッド3の圧力差を吸収し、配線基板10の他面10bに異方性導電フィルム17を介して接続される電子部品13を均等に押圧するとともに、電子部品11aの破損や剥離、クラック等の発生を防止することができる。したがって、接続装置1は、異方性導電フィルム17を用いて、配線基板10に両面実装を行うことができる。
なお、接続装置1は、凹部5が断面視で対称形状をなす場合、図7に示すように、凹部5の中心位置を加熱押圧ヘッド3によって加圧する。これにより、凹部5が対称に撓まされ、実装部12に実装されている電子部品11に掛かる応力を均等に吸収することができ、また、緩衝材4からの反発力を均等に受けて電子部品13を接続することができる。
次いで、緩衝材4を備えた接続装置1を用いて、予め一面に抵抗やヒューズ等の電子部品が実装されている配線基板の他面に、フレキシブルプリント配線板を異方性導電接続する実施例について、他の接続装置を用いた場合と比して説明する。
実施例及び比較例に用いる配線基板は、リジッドプリント配線板であり、図8、図9、図10に示すように、一面には、予め電子部品として、
抵抗a:R1005;高さ0.35mm
抵抗b:R0603;高さ0.23mm
抵抗c:R1608;高さ0.45mm
ヒューズd:SFH−0412B;高さ1.35mm
が選択的に実装されている。なお、各抵抗a〜cは定格抵抗値が1Ωで、許容差が±5%である。ヒューズdは、ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製セルフコントロールプロテクタ(以下、「SCP」ともいう。)を使用し、ヒーター抵抗は5.5〜9.1mΩである。
各配線基板は、複数種類の電子部品が実装されている一面の領域のうち、高さの最も高い電子部品が実装されている領域を実装部とし、一面と反対側の他面に実装部12の反対側及び実装部12に隣接する領域の反対側の各領域に亘って電極が複数形成され、フレキシブルプリント配線板を異方性導電フィルムによって接続することにより、基板電極とフレキシブルプリント配線板の電極とを導通接続した。なお、図8は、実装部に隣接した領域にも電子部品が実装されている場合を示し、図9は、実装部に隣接する領域に抵抗等の電子部品が実装されていない場合を示す。図10は、実装部にヒューズd(SCP)が実装され、その隣接領域に抵抗bが実装されている状態を示す。
フレキシブルプリント配線板は、ポリイミド基板に銅パターンが形成され、金メッキ電極が形成されている。また、異方性導電フィルムは、DP3342MS(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製)を用い、接続装置による熱加圧条件は、2MPa、130℃、6秒である。
下記実施例では、いずれも実装部に応じた凹部が形成された緩衝材を介在させた接続装置を用いた。比較例では、緩衝材を備えない接続装置、凹部を有しない緩衝材を介在させた接続装置、凹部が形成された緩衝材を介在させた接続装置を用いた。
実施例1では、厚さ12μmの配線基板の実装部に抵抗aを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した(図8)。実施例1に係る抵抗a、b及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部における抵抗aの高さt2:0.35mm
凹部深さd1:1mm
実装部の抵抗aと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:0.12mm
である(図8)。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
実施例2では、厚さ12μmの配線基板の実装部に抵抗cを実装し、実装部に隣接する領域には電子部品を実装していない(図9)。抵抗c及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部における抵抗cの高さt2:0.45mm
凹部深さd1:1mm
実装部の抵抗cと実装部に隣接する領域との高さ差td:0.45mm
である。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
実施例3では、厚さ12μmの配線基板の実装部にヒューズdを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した(図10)。抵抗b、ヒューズd及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部におけるヒューズdの高さt2:1.35mm
凹部深さd1:1.5mm
実装部の抵抗dと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:1.12mm
である。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
実施例4では、厚さ12μmの配線基板の実装部に抵抗aを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した(図8)。実施例4に係る抵抗a、b及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部における抵抗aの高さt2:0.35mm
凹部深さd1:1mm
実装部の抵抗aと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:0.12mm
である(図8)。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は60である。
比較例1は、緩衝材を用いずに、電子部品を実装していない厚さ18μmの配線基板を直接受け台に載置して、フレキシブルプリント配線板を加熱押圧ヘッド3によって接続した。
比較例2は、実装部に抵抗aを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した厚さ12μmの配線基板を直接受け台に載置して、緩衝材を用いずに、フレキシブルプリント配線板を加熱押圧ヘッド3によって接続した。抵抗a、bの寸法は、
実装部における抵抗aの高さt2:0.35mm
実装部の抵抗aと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:0.12mm
である(図8)。
比較例3は、実装部に抵抗aを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した厚さ12μmの配線基板を直接受け台に載置して、凹部が形成されていない緩衝材を用いてフレキシブルプリント配線坂を接続した。抵抗a、b及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部における抵抗aの高さt2:0.35mm
実装部の抵抗aと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:0.12mm
である(図8)。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
比較例4では、厚さ12μmの配線基板の実装部に抵抗cを実装し、実装部に隣接する領域には電子部品を実装していない(図9)。また、凹部が形成されていない緩衝材を用い、抵抗c及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部における抵抗cの高さt2:0.45mm
実装部の抵抗cと実装部に隣接する領域との高さ差td:0.45mm
である。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
比較例5では、厚さ12μmの配線基板の実装部に抵抗cを実装し、実装部に隣接する領域には電子部品を実装していない(図9)。また、凹部が形成された緩衝材を用い、抵抗c及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部における抵抗cの高さt2:0.45mm
凹部深さd1:1mm
実装部の抵抗cと実装部に隣接する領域との高さ差td:0.45mm
である。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は80である。
比較例6では、厚さ12μmの配線基板の実装部にヒューズdを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した(図10)。また、凹部が形成された緩衝材を用い、ヒューズd、抵抗b及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部におけるヒューズdの高さt2:1.35mm
凹部深さd1:1mm
実装部のヒューズdと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:1.12mm
である。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
比較例7では、厚さ12μmの配線基板の実装部にヒューズdを実装し、その隣接領域に抵抗bを実装した(図10)。また、凹部が形成された緩衝材を用い、ヒューズd、抵抗b及び緩衝材の寸法は、
緩衝材厚みt1:5mm
実装部におけるヒューズdの高さt2:1.35mm
凹部深さd1:4mm
実装部のヒューズdと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差td:1.12mm
である。緩衝材は、シリコーン樹脂から成り、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)は20である。
上記条件下で、各実施例及び比較例について、フレキシブルプリント配線板の接続後、配線基板の他面に設けられた電極とフレキシブルプリント配線板の電極との接続部における平均抵抗値(mΩ)及び最大抵抗値(mΩ)を測定した。また、予め配線基板の一面に実装されていた抵抗a〜cの外観及び抵抗器の平均変化率(%)、ヒューズd(SCP)の外観及びヒーター抵抗の平均値(mΩ)を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2012039142
表1に示すように、実施例1〜4では、ゴム硬度(JIS K6253タイプA)が20あるいは40の緩衝材を用い、凹部深さd1が実装部における抵抗a、c又はヒューズdと実装部に隣接する領域の抵抗b又は当該領域の高さ差td以上であり(d1≧td)、かつ緩衝材厚みt1から凹部深さd1を引いた本体部の厚み(t1−d1)が実装部における抵抗の高さt2以上である((t1−d1)≧t2)。したがって、実施例1〜4は、リジットプリント配線板とフレキシブルプリント配線板との各電極の接続部の平均抵抗値が最大88.2(mΩ)に抑えられ、最大抵抗値も97.1(mΩ)と、100(mΩ)を超えることなく、良好な接続信頼性を維持していることが分かる。
また、実施例1〜4は、予め配線基板の一面に実装されている抵抗a〜cの外観に異常はなく、また定格抵抗値からの平均変化率も最大で−0.51%と問題なく、ヒューズd(SCP)の外観にも異常はなく、ヒーター抵抗の平均値も7.5(mΩ)と問題は生じなかった。
一方、比較例1は、リジッドプリント配線基板の一面に予め電子部品が実装されていないため、緩衝材を用いるまでもなく、リジットプリント配線板とフレキシブルプリント配線板とは良好な導通抵抗値を示している。
また、比較例2は、緩衝材を用いていないため、リジッドプリント配線板に実装されている各抵抗の高さ差に応じて掛かり、フレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線基板の他面に形成された各電極に、加熱押圧ヘッドによる圧力が不均等にかかる。その結果、フレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線基板の各電極間が外れ、導通がとれなかった。また、リジッドプリント配線基板に予め実装されていた抵抗にも破損が見られ、導通がとれなかった。
比較例3及び比較例4は、凹部が形成されていない緩衝材を用いているため、実装部における抵抗a、cと実装部に隣接する領域との高さ差に起因して、実装部における抵抗a、cに応力が過剰に掛かり、フレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線基板の他面に形成された各電極に、加熱押圧ヘッドによる圧力が不均等にかかる。その結果、リジットプリント配線板とフレキシブルプリント配線板の接続部における最大抵抗値が144.8(mΩ)、139.7(mΩ)と、100(mΩ)を超え、また、一部の電極間では導通がとれず、接続信頼性が損なわれた。
比較例5は、緩衝材の硬度(JIS K6253タイプA)が80と硬く、加熱押圧ヘッドによる圧力を吸収しきれなかったため、リジットプリント配線板とフレキシブルプリント配線板の接続部における最大抵抗値が140.5(mΩ)と、100(mΩ)を超え、接続信頼性が損なわれた。
比較例6では、凹部深さd1が実装部におけるヒューズdと実装部に隣接する領域の抵抗bとの高さ差tdより短いため、この高さ差tdに起因した応力差を吸収することができず、リジットプリント配線板とフレキシブルプリント配線板の接続部における最大抵抗値が138.2(mΩ)と、100(mΩ)を超え、接続信頼性が損なわれた。
比較例7では、緩衝材厚みt1から凹部深さd1を引いた本体部の厚み(t1−d1)が実装部におけるヒューズdの高さt2に満たないため、実装部のヒューズdに掛かる応力を吸収しきれなかったため、リジットプリント配線板とフレキシブルプリント配線板の接続部における最大抵抗値が130.2(mΩ)と、100(mΩ)を超え、接続信頼性が損なわれた。
1 接続装置、2 受け台、3 加熱押圧ヘッド、4 緩衝材、4a 平坦面、4b 他面、4c 本体部、5 凹部、10 配線基板、11 電子部品、12 実装部、13 電子部品、17 異方性導電接着剤、23 バインダ、24 導電性粒子、25 剥離フィルム、26 巻取リール

Claims (6)

  1. 一面に電子部品が実装された基板を支持する受台と、
    上記電子部品が実装されている実装部の反対側の上記基板の他面に、接着剤を介して配置される接続部材を加圧するヘッドと、
    上記受け台上に上記ヘッドと対向して設けられ、上記基板の上記一面側を支持する緩衝材とを備え、
    上記緩衝材は、弾性材料により形成されるとともに、上記一面を支持する面を平坦化され、上記平坦化された面と反対側の面に上記実装部が載置される位置に対応して凹部が設けられ、
    上記凹部の深さd1は、上記実装部の電子部品と上記一面に実装され上記実装部の電子部品より低背の他の電子部品又は上記実装部と隣接する領域との高さ差td以上であり、
    上記緩衝材の厚みt1から上記凹部の深さd1を引いた緩衝材本体部の厚さ(t1−d1)は、上記実装部の電子部品の高さt2以上である接続装置。
  2. 上記緩衝材は、ゴム硬度が60以下である請求項1記載の接続装置。
  3. 上記緩衝材は、シリコーンゴムからなる請求項1又は請求項2に記載の接続装置。
  4. 上記接続部材は、電子部品又は配線基板である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の接続装置。
  5. 一面に電子部品が実装された基板の当該一面を、受け台に設けられた緩衝材上に載置し、上記電子部品が実装されている実装部の反対側の上記基板の他面に、接着剤を介して接続部材を配置し、上記緩衝材と対向して設けられたヘッドによって上記接続部材を加圧する工程を有し、
    上記緩衝材は、弾性材料により形成されるとともに、上記一面側を支持する面を平坦化され、上記平坦化された面と反対側の面に上記実装部が載置される位置に対応して凹部が設けられ、
    上記凹部の深さd1は、上記実装部の電子部品と上記一面に実装され上記実装部の電子部品より低背の他の電子部品又は上記実装部と隣接する領域との高さ差td以上であり、
    上記緩衝材の厚みt1から上記凹部の深さd1を引いた緩衝材本体部の厚さ(t1−d1)は、上記実装部の電子部品の高さt2以上である接続体の製造方法。
  6. 一面に電子部品が実装された基板の当該一面を、受け台に設けられた緩衝材上に載置し、上記電子部品が実装されている実装部の反対側の上記基板の他面に、接着剤を介して接続部材を配置し、上記緩衝材と対向して設けられたヘッドによって上記接続部材を加圧する工程を有し、
    上記緩衝材は、弾性材料により形成されるとともに、上記一面側を支持する面を平坦化され、上記平坦化された面と反対側の面に上記実装部が載置される位置に対応して凹部が設けられ、
    上記凹部の深さd1は、上記実装部の電子部品と上記一面に実装され上記実装部の電子部品より低背の他の電子部品又は上記実装部と隣接する領域との高さ差td以上であり、
    上記緩衝材の厚みt1から上記凹部の深さd1を引いた緩衝材本体部の厚さ(t1−d1)は、上記実装部の電子部品の高さt2以上である接続方法。
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