JP2012039021A - 積層板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁層のガラス転位温度が150℃以上270℃以下、引っ張り弾性率が10GPa以上35GPa以下の硬化性樹脂組成物に、無機充填材を40質量%以上80質量%以下含有するプリプレグを支持体の間に配置し、減圧下で加熱及び加圧して硬化させた後、支持体を除去し、絶縁層表面を粗化処理し、無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する積層板の製造方法。
【選択図】なし
Description
(B)支持体を除去する工程、
(C)絶縁層表面を粗化処理する工程、
(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程、
を含むことを特徴とする積層板の製造方法であって、
前記プリプレグ中の硬化性樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、無機充填材を40質量%以上80質量%以下含有し、
前記絶縁層のガラス転移温度が150℃以上270℃以下、引っ張り弾性率が10GPa以上35GPa以下であり、
前記(C)絶縁層表面を粗化処理する工程の後の絶縁層の表面粗さが0.1nm以上600nm以下であり、
前記(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程の後の絶縁層と金属膜層とのピール強度が0.45kgf/cm以上10kgf/cm以下となることを特徴とする積層板の製造方法。
[2]支持体が離型プラスチックフィルムであることを特徴とする、上記[1]に記載の積層板の製造方法。
[3]プリプレグが硬化性樹脂組成物とシート状繊維基材で構成されている上記[1]又は[2]に記載の積層板の製造方法。
[4]プリプレグ中のシート状繊維基材がガラス繊維、有機繊維、ガラス不織布、有機不織布から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする、上記[3]に記載の積層板の製造方法。
[5]シート状繊維基材が厚さ1〜200μmのガラス繊維であることを特徴とする、上記[4]に記載の積層板の製造方法。
[6]プリプレグ中の硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂及び硬化剤を含有することを特徴とする、上記[1]〜[5]に記載の積層板の製造方法。
[7]プリプレグ中の硬化性樹脂組成物がナフタレン型エポキシ樹脂及びナフトール系硬化剤を含有することを特徴とする、上記[6]に記載の積層板の製造方法。
[8]プリプレグを150〜250℃、60〜150分で硬化させることを特徴とする、上記[1]〜[7]のに記載の積層板の製造方法。
[9]更に、(E)スルーホールを形成する工程を含むことを特徴とする、上記[1]〜[8]に記載の積層板の製造方法。
[10](B)支持体を除去する工程の前に、(E)スルーホールを形成する工程を行うことを特徴とする、上記[9]に記載の積層板の製造方法。
[11]更に、(F)電解めっきにより導体層を形成する工程を含むことを特徴とする、上記[1]〜[10]に記載の積層板の製造方法。
[12]上記[1]〜[11]に記載の製造方法で得た積層板を用いた多層プリント配線板。
[13]上記[1]〜[11]に記載の製造方法で得た積層板を用いた半導体装置。
(A)支持体の間に1枚以上のプリプレグを配置し、減圧下で加熱及び加圧することで、プリプレグを硬化させて絶縁層を形成する工程、
(B)支持体を除去する工程、
(C)絶縁層表面を粗化処理する工程、
(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程、
を含むことを特徴とする積層板の製造方法である。
<プリプレグ>
本発明で使用するプリプレグは、硬化性樹脂組成物とシート状繊維基材で構成されていることが好ましく、シート状繊維基材に硬化性樹脂組成物を含浸させ、加熱乾燥させて得ることができる。硬化性樹脂組成物は、特に限定なく使用できる。中でも、(a)エポキシ樹脂を含有する組成物が好ましく、(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、(c)熱可塑性樹脂を含有する組成物がより好ましい。
チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネートのチタネート系カップリング剤などの表面処理剤で処理されているのが好ましい。これらは1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の方法では、金属箔の代わりに支持体を用いてプリプレグを硬化させるため、金属箔を除去するという余分な工程を行う必要がなく、積層板の生産性に優れ、環境面にとっても廃液が減るという優れた点があり、さらには金属箔と比較し低コスト且つ容易に除去可能という優れた点もある。本発明で使用する支持体は、自己支持性を有するフィルムであり、プラスチックフィルムが好適に用いられる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート等が挙げられ、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムが好ましく、安価であるという観点からポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。またプラスチックフィルムは、硬化後の剥離性を向上させる目的で、マット処理、コロナ処理等の表面処理を施した離型プラスチックフィルムや、支持体表面にシリコーン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂等の他の離型層が存在している離型プラスチックフィルムが好ましい。また、支持体の両面に表面処理を施してもよい。プリプレグと接する側の支持体表面は、プリプレグと接する際にプリプレグ表面を平滑に保つという観点から、表面粗さ(Ra値)は50nm以下が好ましく、40nm以下がより好ましく、35nm以下が更に好ましく、30nm以下が更に一層好ましく、25nm以下が殊更好ましい。表面粗さ(Ra値)の下限値は特に限定されるものではないが、支持体の実用性の観点から、0.1nm以上が好ましく、0.5nm以上がより好ましい。表面粗さ(Ra値)の測定は、公知の方法を用いることができ、例えば、非接触型表面粗さ計(例えば、ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300等)などの装置を用いて測定することができる。支持体は市販のものを用いることもでき、例えば、T60(東レ(株)製、ポリエチレンテレフタレートフィルム)、A4100(東洋紡(株)製、ポリエチレンテレフタレートフィルム、)、Q83(帝人デュポンフィルム(株)製、ポリエチレンナフタレートフィルム)、リンテック(株)製のアルキッド型離型剤(AL−5)付きポリエチレンテレフタレートフィルム、ダイアホイルB100(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム)等が挙げられる。
(B)支持体を除去する工程は、一般に、手動または自動剥離装置により機械的に剥離することによって行われる。支持体はプリプレグを硬化させて絶縁層を形成した後に剥離するのが好ましい。なお、後述の(E)スルーホールを形成する工程が行われる場合、(B)支持体を除去する工程の前又は後に、(E)スルーホールを形成する工程を行うことができ、スルーホール形成時に絶縁層表面を保護できるという観点から、(B)支持体を除去する工程の前に、(E)スルーホールを形成する工程を行うことが好ましい。
(C)工程はプラズマ等のドライ法、アルカリ性過マンガン酸溶液等の酸化剤処理によるウエット法など公知の方法を用いることができる。特に、酸化剤によるデスミアは、絶縁層表面を粗化し、めっきの密着強度を向上させることができる点で好ましい。(C)工程を酸化剤で行う場合は、膨潤液による膨潤処理、酸化剤による粗化処理、中和液による中和処理をこの順に行うのが好ましい。膨潤液としては特に制限はないが、アルカリ溶液、界面活性剤溶液等が挙げられ、好ましくはアルカリ溶液であり、該アルカリ溶液としては、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液がより好ましい。市販されている膨潤液としては、例えば、アトテックジャパン(株)製のスウェリング・ディップ・セキュリガンスP(Swelling Dip Securiganth P)、スウェリング・ディップ・セキュリガンスSBU(Swelling Dip Securiganth SBU)等を挙げることができる。膨潤液による膨潤処理は、特に制限はないが、具体的には、30〜90℃の膨潤液を1分〜15分付すことで行われる。作業性、樹脂が膨潤されすぎないようにする点から、40〜80℃の膨潤液に5秒〜10分浸漬する方法が好ましい。酸化剤としては、特に制限はないが、例えば、水酸化ナトリウムの水溶液に過マンガン酸カリウムや過マンガン酸ナトリウムを溶解したアルカリ性過マンガン酸溶液を挙げることができる。アルカリ性過マンガン酸溶液等の酸化剤による粗化処理は、60℃〜80℃に加熱した酸化剤溶液に10分〜30分付すことで行うのが好ましい。また、アルカリ性過マンガン酸溶液における過マンガン酸塩の濃度は5〜10質量%とするのが好ましい。市販されている酸化剤としては、例えば、アトテックジャパン(株)製のコンセントレート・コンパクト CP、ド−ジングソリューション セキュリガンスP等のアルカリ性過マンガン酸溶液が挙げられる。また、中和液としては、酸性の水溶液が好ましく、市販品としては、アトテックジャパン(株)製のリダクションショリューシン・セキュリガントP(中和液)が挙げられる。中和液による処理は、酸化剤溶液による粗化処理がなされた処理面に30〜80℃の中和液を5分〜30分付す方法を用いることができる。作業性等の点から、酸化剤溶液による粗化処理がなされた対象物を、40〜70℃の中和液に5分〜20分浸漬する方法が好ましい。(C)工程は、(E)スルーホールを形成する工程により生じた壁面残渣を除去することができ、壁面の粗化処理を行うことができるという観点から、(E)スルーホールを形成する工程の後に行うことが好ましい。
(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程は、公知の方法により行うことができ、例えば、絶縁層表面を界面活性剤等で処理し、パラジウム等のめっき触媒を付与した後、無電解めっき液に含浸することで金属膜を形成することができる。銅、ニッケル、金、パラジウム等が挙げられる、なかでも銅が好ましい。金属膜層の厚みは、樹脂表面の十分な被覆を行いうること、コストパフォーマンスの観点から、0.1〜5.0μmが好ましく、0.2〜2.5μmがより好ましく、0.2〜1.5μmが更に好ましい。なお、金属膜層は、無電解めっきの一種であるダイレクトプレーティング法によって形成してもよい。
本発明の方法では、更に(E)スルーホールを形成する工程を行うことができる。(E)工程は、目的が達成されれば特に制限はないが、公知の方法によりスルーホールの形成を行うことができ、機械ドリル、あるいは炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等のレーザーを用いても良い。
げられる。黒色染料は水溶性樹脂中への分散性を向上させるため溶剤可溶性の黒色染料であるのが好ましい。これらは1種又は2種以上を使用することができる。レーザーエネルギー吸収性成分は、レーザーエネルギーの熱への変換効率や、汎用性等の観点から、カーボン粉が好ましく、特にカーボンブラックが好ましい。
本発明の方法では、更に(F)電解めっきにより導体層を形成する工程を行うことができる。(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程の後、該金属膜層を利用して、(F)電解めっきにより導体層を形成する工程を行うことが好ましい。かかる導体層形成はセミアディティブ法等の公知の方法により行うことができる。例えば、めっきレジストを形成し、(D)工程で形成した金属膜層をめっきシード層として、電解めっきにより導体層を形成する。電解めっきによる導体層は銅が好ましい。その厚みは所望の回路基板のデザインにもよるが、3〜35μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。電解めっき後、めっきレジストをアルカリ性水溶液等のめっきレジスト剥離液で除去し、めっきシード層の除去も行い、配線パターンが形成される。めっきシード層の除去の方法は、エッチング液を用いることができ、例えば、銅であれば塩化第二鉄水溶液、ペルオキソ二硫酸ナトリウムと硫酸の水溶液などの酸性エッチング液、メック(株)製のCF−6000、メルテックス(株)製のE−プロセス―WL等のアルカリ性エッチング液を用いることができる。ニッケルの場合には、硝酸/硫酸を主成分とするエッチング液を用いることができ、市販品としては、メック(株)製のNH−1865、メルテックス(株)製のメルストリップN−950等が挙げられる。なお導体層形成後、150〜200℃、20〜90分のアニール処理をすることにより、導体層のピール強度をさらに向上、安定化させることができる。
本発明の積層板を用いて本発明の多層プリント配線板を製造する方法について説明する。支持体上に硬化性樹脂組成物を層形成した接着フィルムの硬化性樹脂組成物層を積層板に直接接するように、積層板の片面又は両面にラミネートする。接着フィルムを真空ラミネート法により減圧下で積層板にラミネートする方法が好適に用いられる。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。またラミネートを行う前に接着フィルム及び積層板を必要により加熱(プレヒート)しておいてもよい。
さらに本発明の多層プリント配線板を用いることで本発明の半導体装置を製造することができる。多層プリント配線板上の接続用電極部分に半導体素子を接合することにより、半導体装置を製造する。半導体素子の搭載方法は、特に限定されないが、例えば、ワイヤボンディング実装、フリップチップ実装、異方性導電フィルム(ACF)による実装、非導電性フィルム(NCF)による実装などが挙げられる。
導体層の剥離強度をJIS C6481に準拠して測定した。実施例および比較例において得られた回路基板を150mm×30mmの小片に切断した。小片の銅箔部分に、カッターで幅10mm、長さ100mmの切込みをいれ、銅箔の一端をはがして掴み具で掴み、インストロン万能試験機を用いて室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重を測定し、剥離強度とした。導体層の厚みは約30μmとした。
回路基板上の無電解銅めっき層及び電解銅めっき層を銅エッチング液で除去し、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして、絶縁層の表面を測定して、表面粗さ(Ra値)を求めた。なお、Ra値は、無作為に測定箇所を10点設定し、それらの測定値の平均値を採用した。
実施例および比較例で作製した絶縁層を、幅約5mm、長さ約15mmの試験片に切断し、(株)リガク製熱機械分析装置(Thermo Plus TMA8310)を使用して、引張加重法で熱機械分析を行った。試験片を前記装置に装着後、荷重1g、昇温速度5℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定における寸法変化シグナルの傾きが変化する点からガラス転移温度(℃)を算出した。
日本工業規格(JIS K7127)に準拠し、実施例および比較例で作製した絶縁層をテンシロン万能試験機((株)エー・アンド・デイ製)を用いて引っ張り試験し、引っ張り弾性率を測定した。
実施例及び比較例で作成した積層板において、金属箔除去工程の無いものを「○」とし、金属箔除去工程の有るものを「×」と評価した。
<プリプレグの作製>
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、三菱化学(株)製「エピコート828EL」)28部と、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量163、DIC(株)製「HP4700」)28部と、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX6954BH30」、固形分30質量%のMEKとシクロヘキサノンの1:1溶液)20部とを、MEK15部とシクロヘキサノン15部の混合溶媒に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、トリアジン含有フェノールノボラック樹脂(水酸基当量125、DIC(株)製「LA7054」、固形分60質量%のMEK溶液)27部、ナフトール系硬化剤(水酸基当量215、東都化成(株)製「SN−485」)の固形分50%のMEK溶液27部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」)70部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製「KS−1」)をエタノールとトルエンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した固形分15%の溶液30部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、硬化性樹脂組成物のワニスを作製した。該ワニスを、(株)有沢製作所製2116ガラスクロス(厚み94μm)に含浸し、縦型乾燥炉にて140℃で5分間乾燥させプリプレグを作製した。プリプレグの残留溶剤量はガラスクロスを含まない硬化性樹脂組成物中0.1〜1wt%、プリプレグの厚みは120μmであった。
上記作製したプリプレグをそれぞれ340mm×500mmの大きさに裁断機で裁断した。その後、2枚のテトラフルオロエチレンフィルム(旭硝子(株)製、「アフレックス」50μm)の間に2枚のプリプレグを設置し、(株)名機製作所製真空プレス機(MNPC−V−750−750−5−200)によって、減圧度を1×10−3MPa、圧力が10kgf/cm2、昇温速度3℃/分で室温から130℃迄上昇させて30分保持した後、圧力を30kgf/cm2とし、昇温速度3℃/分で190℃まで昇温させて90分保持することで、絶縁層を形成した。
テトラフルオロエチレンフィルムを剥離し、絶縁層表面をアトテックジャパン(株)製のスウェリング・ディップ・セキュリガンスP(Swelling Dip Securiganth P)により、60℃、5分間で膨潤処理を行った。水洗後、アトテックジャパン(株)製のコンセントレート・コンパクト CP(アルカリ性過マンガン酸溶液)により、80℃、20分間で粗化処理を行った。水洗後、アトテックジャパン(株)製のリダクションショリューシン・セキュリガントP(中和液)により、40℃、5分間で中和処理を行った。その後、無電解銅めっき(下記に詳述のアトテックジャパン(株)製の薬液を使用した無電解銅めっきプロセスを使用)を行って積層板を作製した。無電解銅めっきの膜厚は1μmであった。その後、電解銅めっきを行って計30μm厚の導体層を形成して回路基板を得た。
1.アルカリクリーニング(樹脂表面の洗浄と電荷調整)
商品名:Cleaning cleaner Securiganth 902
条件:60℃で5分
2.ソフトエッチング
硫酸酸性ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液
条件:30℃で1分
3.プレディップ(次工程のPd付与のための表面の電荷の調整が目的)
商品名:Pre. Dip Neoganth B
条件:室温で1分
4.アクティヴェーター(樹脂表面へのPdの付与)
商品名:Activator Neoganth 834
条件:35℃で5分
5.還元(樹脂に付いたPdを還元する)
商品名:Reducer Neoganth WA
:Reducer Acceralator 810 mod.の混合液
条件:30℃で5分
6.無電解銅めっき(Cuを樹脂表面(Pd表面)に析出させる)
商品名:Basic Solution Printganth MSK-DK
:Copper solution Printganth MSK
:Stabilizer Printganth MSK-DK
:Reducer Cu の混合液
条件:35℃で20分
<プリプレグの作製>
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、三菱化学(株)製「エピコート828EL」)13部と、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量163、DIC(株)製「HP4700」)6部と、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(エポキシ当量275、日本化薬(株)製「NC3000L」)18部、ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、三菱化学(株)製、「YX4000H」)10部、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX6954BH30」、固形分30質量%のMEKとシクロヘキサノンの1:1溶液)10部とを、MEK15部とシクロヘキサノン15部の混合溶媒に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、トリアジン含有フェノールノボラック樹脂(水酸基当量125、DIC(株)製「LA7054」、固形分60質量%のMEK溶液)15部、ナフトール系硬化剤(水酸基当量215、東都化成(株)製「SN−485」)の固形分60%のMEK溶液15部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」)135部、フェナントリレン型リン化合物(三光(株)製「HCA−HQ」平均粒径2μm)6部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製「KS−1」)をエタノールとトルエンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した固形分15%の溶液15部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、硬化性樹脂組成物のワニスを作製した。該ワニスを、(株)有沢製作所製2116ガラスクロス(厚み94μm)に含浸し、縦型乾燥炉にて140℃で5分間乾燥させプリプレグを作製した。プリプレグの残留溶剤量はガラスクロスを含まない硬化性樹脂組成物中0.1〜1wt%、プリプレグの厚みは120μmであった。
<プリプレグの作製>
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、DIC(株)製「N−680」)の固形分75%のMEK溶液30部と、クレゾールノボラック樹脂(水酸基当量119、DIC(株)製「KA−1165」)の60%のMEK溶液16.5部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.05部、水酸化アルミニウム(平均粒径3.0μm、巴工業(株)製「UFE−20」)30部、MEK40部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、硬化性樹脂組成物のワニスを作製した。該ワニスを、(株)有沢製作所製2116ガラスクロス(厚み94μm)に含浸し、縦型乾燥炉にて140℃で5分間乾燥させプリプレグを作製した。プリプレグの残留溶剤量はガラスクロスを含まない硬化性樹脂組成物中0.1〜1wt%、プリプレグの厚みは約120μmであった。
実施例1で作製したプリプレグを用い、実施例1の2枚のテトラフルオロエチレンフィルムの変わりに、2枚の電解銅箔((株)日鉱マテリアルズ製「JTC箔」、18μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして絶縁層を形成した。その後、FeCl3水溶液に30分間浸漬させ、銅箔を除去し、実施例1と同様にして回路基板を作製した。
Claims (13)
- (A)支持体の間に1枚以上のプリプレグを配置し、減圧下で加熱及び加圧することで、プリプレグを硬化させて絶縁層を形成する工程、
(B)支持体を除去する工程、
(C)絶縁層表面を粗化処理する工程、
(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程、
を含むことを特徴とする積層板の製造方法であって、
前記プリプレグ中の硬化性樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、無機充填材を40質量%以上80質量%以下含有し、
前記絶縁層のガラス転移温度が150℃以上270℃以下、引っ張り弾性率が10GPa以上35GPa以下であり、
前記(C)絶縁層表面を粗化処理する工程の後の絶縁層の表面粗さが0.1nm以上600nm以下であり、
前記(D)無電解めっきにより絶縁層表面に金属膜層を形成する工程の後の絶縁層と金属膜層とのピール強度が0.45kgf/cm以上10kgf/cm以下となることを特徴とする積層板の製造方法。 - 支持体が離型プラスチックフィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の積層板の製造方法。
- プリプレグが硬化性樹脂組成物とシート状繊維基材で構成されている請求項1又は2に記載の積層板の製造方法。
- プリプレグ中のシート状繊維基材がガラス繊維、有機繊維、ガラス不織布、有機不織布から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項3に記載の積層板の製造方法。
- シート状繊維基材が厚さ1〜200μmのガラス繊維であることを特徴とする、請求項4に記載の積層板の製造方法。
- プリプレグ中の硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂及び硬化剤を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
- プリプレグ中の硬化性樹脂組成物がナフタレン型エポキシ樹脂及びナフトール系硬化剤を含有することを特徴とする、請求項6に記載の積層板の製造方法。
- プリプレグを150〜250℃、60〜150分で硬化させて絶縁層を形成することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
- 更に、(E)スルーホールを形成する工程を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
- (B)支持体を除去する工程の前に、(E)スルーホールを形成する工程を行うことを特徴とする、請求項9に記載の積層板の製造方法。
- 更に、(F)電解めっきにより導体層を形成する工程を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の積層板の製造方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法で得た積層板を用いた多層プリント配線板。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法で得た積層板を用いた半導体装置。
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