JP2012038737A - 非水電解液二次電池及び非水電解液 - Google Patents

非水電解液二次電池及び非水電解液 Download PDF

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Masahiro Takehara
雅裕 竹原
Miwa Kotado
美和 古田土
Nobuyuki Tamura
宜之 田村
Maruo Jinno
丸男 神野
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Abstract

【課題】集電体の上に非晶質又は微結晶のシリコン又はその合金を含む負極活物質の薄膜が形成され、この負極活物質の薄膜が切れ目により柱状に分離された非水電解液二次電池において、負極活物質と非水電解液との反応等を抑制し、高い充放電容量と共に優れた充放電サイクル特性が得られるようにする。
【解決手段】集電体2bの上にリチウムを吸蔵・放出する非晶質又は微結晶のシリコン薄膜からなる負極活物質の薄膜が形成され、この負極活物質の薄膜が厚み方向に形成された切れ目により柱状に分離された負極2と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を用いた正極1と、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液とを有する非水電解液二次電池において、非水電解液に、フッ素が結合されたアルキル基又はアルキレン基を有するカーボネート化合物を含有させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、集電体の上にリチウムを吸蔵・放出する金属を含む負極活物質の薄膜が形成された負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を用いた正極と、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液とを有し、上記の負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されている非水電解液二次電池に係り、特に、上記の非水電解液二次電池に用いる非水電解液を改良し、充放電により上記の負極が劣化するのを抑制して、充放電サイクル特性に優れた非水電解液二次電池が得られるようにした点に特徴を有するものである。
近年、高出力,高エネルギー密度の新型二次電池として、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液を用い、リチウムの酸化,還元を利用して充放電を行うようにした軽量かつ高起電力の非水電解液二次電池が利用されるようになった。
そして、このような非水電解液二次電池において、その正極における正極活物質としては、例えば、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物及びリチウムマンガン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物が広く用いられており、また負極における負極活物質としては、例えば、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素系材料を単独又は混合させたものが広く用いられており、また非水電解液としては、例えば、プロピレンカーボネートやジメチルカーボネート等の非水系溶媒にLiPF6やLiBF4等のリチウム塩を溶解させたものが用いられている。
しかし、上記のような非水電解液二次電池においては、炭素系材料を用いた負極の表面において、非水電解液における非水系溶媒が反応して分解し、これにより電池の保存特性やサイクル特性が低下するという問題があった。
ここで、従来においても、非水電解液における非水系溶媒にエチレンカーボネートを用いた場合、上記のような分解が少なくなると共に、その一部の分解により生成した分解生成物が負極の表面に比較的良好な保護被膜を生成することが知られており、このため非水系溶媒にエチレンカーボネートを主として使用することが行われている。
しかし、このように非水系溶媒にエチレンカーボネートを主として使用した場合においても、充放電を繰り返して行うと、次第にこの非水系溶媒が反応して分解し、依然として、電池の保存特性やサイクル特性が低下するという問題があった。
このため、近年においては、非水電解液に、例えばビニレンカーボネート等の保護被膜形成剤を少量添加し、初期の充放電時に、炭素系材料を用いた負極の表面に良好な保護被膜を形成させて、非水電解液二次電池の保存特性やサイクル特性が向上させることが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
一方、近年においては、非水電解液二次電池における単位質量当り、単位体積当りの充放電容量を向上させるため、負極における負極活物質として、上記のような炭素系材料に代えて、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な錫やシリコン等の金属又はその酸化物等を用いることが提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
そして、このような負極活物質を用いた負極としては、集電体の上に、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、めっき法等によってシリコン薄膜や錫薄膜等の負極活物質の薄膜を形成したものが示されており、このような負極を用いた場合、高い充放電容量が得られると共に、優れた充放電サイクル特性を示すことが示されている。すなわち、このような負極においては、負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されて、この柱状部分の底部が集電体と密着した構造を有しており、柱状部分の周囲に形成された隙間により、充放電サイクルに伴う負極活物質の薄膜の膨張・収縮による応力が緩和されて、負極活物質の薄膜が集電体から剥離するような応力が生じるのが抑制され、優れた充放電サイクル特性が得られると考えられている(例えば、特許文献4,5参照。)。
しかし、このように錫やシリコン等の金属、これらの金属元素を含む合金や酸化物を用いた負極活物質の場合、炭素系材料を用いた負極活物質に比べて、非水電解液におけるリチウム塩や非水系溶媒等に対する反応性が非常に高く、負極活物質が劣化して膨張するという問題があった。さらに、この影響により、非水電解液二次電池の充放電サイクル特性が低下するという問題もあった。
特開平6−52887号公報 特開平8−45545号公報 特許第3059832号公報 特開2002−83594号公報 特開2002−279972号公報
Solid State Ionics.113−115.57(1998)
本発明は、集電体の上にリチウムを吸蔵・放出する金属を含む負極活物質の薄膜が形成された負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を用いた正極と、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液とを有し、上記の負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されている非水電解液二次電池における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、上記のような負極活物質と非水電解液とが反応して、負極活物質が劣化して膨張するのを抑制すると共に、優れた充放電サイクル特性が得られるようにすることを課題とするものである。
本発明においては、上記のような課題を解決するため、集電体の上に非晶質又は微結晶のシリコン又はその合金を含む負極活物質の薄膜が形成された負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を用いた正極と、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液とを有し、上記の負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されている非水電解液二次電池において、上記の非水電解液中に下記の化1に示す一般式(I)で表わされる化合物を含有させるようにしたのである。
Figure 2012038737
(式中、R,Rは、無置換又は各種の置換基を有するアルキル基を表し、R,Rの少なくとも一方の基に、フッ素が1つ以上結合されている。また、R,Rは同じ基であっても異なる基であってもよい。さらに、R,Rは独立した基であっても、互いに結合して環を形成していてもよい。)
本発明における非水電解液二次電池のように、集電体の上に非晶質又は微結晶のシリコン又はその合金を含む負極活物質の薄膜が形成され、この負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離された負極を用いると、前記のように充放電容量が高い非水電解液二次電池が得られるようになる。
また、本発明における非水電解液二次電池のように、非水電解液中に上記の一般式(I)で表わされる化合物を含有させると、その理由は明確ではないが、柱状に分離された負極活物質の表面に適切な被膜が形成され、負極活物質と非水電解液とが反応して、負極活物質が劣化して膨張するのが抑制され、さらに非水電解液二次電池における充放電サイクル特性が大きく向上すると考えられる。
以下、この発明の実施形態に係る非水電解液二次電池及び非水電解液について具体的に説明する。但し、この発明における非水電解液二次電池及び非水電解液は、下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
先ず、この発明の非水電解液二次電池に用いる負極について説明する。
この発明の非水電解液二次電池に用いる負極は、上記のように集電体の上に非晶質又は微結晶のシリコン又はその合金を含む負極活物質の薄膜が形成され、この負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されている。
一方、集電体としては、上記のような負極活物質の薄膜との密着性が高く、リチウムと合金化しない材料で構成されたものであれば、特に限定されるものではなく、その材料としては、例えば、銅、ニッケル、ステンレス、モリブデン、タングステン、タンタル等を用いることができ、入手の容易さの点から、好ましくは銅又はニッケルを、より好ましくは銅を用いるようにする。
また、この集電体の厚みが厚くなりすぎると、電池内において集電体の占める容積が増えて容量が低下するため、その厚みを30μm以下にすることが好ましく、より好ましくは20μm以下にする。一方、集電体の厚みが薄くなりすぎると、電極としての強度が不足するため、1μm以上にすることが好ましく、より好ましくは5μm以上にする。
また、この発明において、このような集電体の上に上記のような負極活物質の薄膜を形成するにあたっては、例えば、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、めっき法等によって、上記の負極活物質を集電体の上に堆積させることができる。
また、このように集電体の上に負極活物質の薄膜を形成し、この負極活物質の薄膜をその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離させるにあたっては、例えば、表面に凹凸を有する集電体を用い、この集電体の上に負極活物質の薄膜を形成して、この負極活物質の薄膜の厚みを集電体の凹凸に対応させて変化させ、厚みが薄くなった部分に切れ目を形成して、負極活物質の薄膜を柱状に分離させるようにすることができる。なお、このように負極活物質の薄膜に切れ目を形成して柱状に分離させるにあたっては、当初から切れ目を形成して柱状に分離させるようにする他、充放電により切れ目を形成して柱状に分離させるようにすることができる。
また、この発明においては、シリコン粉末等の負極活物質粉末をバインダーで固めて集電体の上に負極活物質の薄膜を形成し、この負極活物質の薄膜をその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離させることもできる。例えば、シリコン粉末等の負極活物質粉末とバインダーとを含む負極合剤のスラリーを調製し、このスラリーを表面に凹凸を有する集電体に塗布し、これを焼結させて、膜厚が20μm以下になった負極活物質の薄膜を形成し、この負極を用いて充放電を行い、上記の負極活物質の薄膜に切れ目を形成して、負極活物質の薄膜を柱状に分離させることができる。
ここで、上記のように表面に凹凸が形成された集電体としては、例えば、表面を粗面化させた箔を用いることができる。そして、このような箔としては、例えば、イオンが溶解された電解液中に金属製のドラムを浸漬し、これを回転させながら電流を流すことにより、ドラムの表面に金属を析出させ、これを剥離して得られる電解箔を用いることができ、この電解箔の表面に粗面化処理等を行うようにしてもよい。また、このような電解箔の他に、例えば、圧延箔の表面に電解法により金属を析出させて、表面を粗面化させたものを用いることもできる。
ここで、上記の集電体の表面粗さRaは、好ましくは0.01μm〜1μmの範囲、より好ましくは0.1μm〜0.5μmの範囲になるようにする。なお、表面粗さRaは日本工業規格(JISB 0601−1994)に定められており、その表面粗さRaは、例えば表面粗さ計によって測定することができる。
また、上記のように切れ目によって柱状に分離された負極活物質の薄膜が上記の集電体の上に密着されて、柱状の状態で安定して維持されるようにするためには、柱状に分離された負極活物質の薄膜に集電体の成分が安定した状態で拡散されていることが好ましい。
ここで、負極活物質にシリコンを用いた薄膜の場合には、その物性の点から、負極活物質の薄膜に拡散した集電体の成分が、シリコンと金属間化合物を形成せずに、固溶体を形成していることが好ましい。
また、上記のように集電体の上に負極活物質の薄膜を形成するにあたり、上記の負極活物質に、予めリチウムが吸蔵された材料を用いるようにしたり、負極活物質の薄膜を形成する際にリチウムを添加させるようにしたり、負極活物質の薄膜を形成した後、この負極活物質の薄膜にリチウムを吸蔵又は添加させるようにしてもよい。
また、この発明の非水電解液二次電池において、その正極に用いるリチウムを吸蔵・放出する正極活物質としては、一般に使用されている公知の材料を用いることができ、例えば、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムバナジウム複合酸化物、リチウム鉄複合酸化物、リチウムクロム複合酸化物、リチウムチタン複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物を単独又は2種類以上混合して使用することができる。
そして、正極を製造するにあたっても、一般に行われている方法で製造することができ、例えば、上記の正極活物質に、必要に応じて結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー状にし、このスラリーを集電体に塗布し、これを乾燥させて正極を製造することができる。また、上記の正極活物質をロール成形してシート状になった正極を製造したり、上記の正極活物質を圧縮成形してペレット状になった正極を製造したり、上記の正極活物質をCVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法等により集電体の上に薄膜状に堆積させて正極を製造することもできる。
ここで、上記のように正極の製造に結着剤を使用する場合には、結着剤の材料としては、正極の製造時に使用する溶媒、この非水電解液二次電池に用いる非水電解液、電池使用時に用いる他の材料に対して安定な材料であれば、特に限定されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等を使用することができる。
また、正極の製造に増粘剤を使用する場合にも、増粘剤の材料としては、正極の製造時に使用する溶媒、この非水電解液二次電池に用いる非水電解液、電池使用時に用いる他の材料に対して安定な材料であれば、特に限定されず、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン等を使用することができる。
また、正極の製造に導電材を使用する場合にも、導電材の材料としては、正極の製造時に使用する溶媒、この非水電解液二次電池に用いる非水電解液、電池使用時に用いる他の材料に対して安定な材料であれば、特に限定されず、例えば、銅,ニッケル等の金属材料、グラファイト,カーボンブラック等の炭素材料等を使用することができる。
また、正極の製造に集電体を使用する場合、この集電体の材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属を使用することができ、特に、薄膜に加工しやすい点及びコストの点から、集電体にアルミニウム箔を用いることが好ましい。
また、この発明の非水電解液二次電池に用いる非水電解液としては、上記のように非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液に前記の化1に示す一般式(I)で表わされる化合物を含有させたものを用いるようにする。
ここで、一般式(I)におけるR,Rは、前記のように無置換又は各種の置換基を有するアルキル基を表し、R,Rの少なくとも一方の基に、フッ素が1つ以上結合されている。また、R,Rは同じ基であっても異なる基であってもよい。さらに、R,Rは独立した基であっても、互いに結合して環を形成していてもよい。
そして、R,Rがそれぞれ独立した基である場合において、基本となるアルキル基としては、例えば鎖状アルキル基が挙げられる。
ここで、この鎖状アルキル基を構成する炭素数が多くなりすぎると、耐酸化性が低下すると共に、非水電解液中への溶解度が下がる等の問題を生じるおそれがあるため、炭素数が1〜4の範囲の飽和又は不飽和の鎖状アルキル基であることが望ましく、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル等の飽和鎖状アルキル基;ビニル、1−プロペニル、アリル、i−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−エチルビニル、1−メチルアリル、2−メチルアリル、1,2−プロパジエニル、1,2−ブタジエニル、1,3−ブタジエニル、2,3−ブタジエニル、1−ビニルビニル、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、2−ペンテン−4−イニル−等の不飽和鎖状アルキル基が挙げられる。さらに好ましくは炭素数が1〜3の範囲の飽和又は不飽和の鎖状アルキル基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、ビニル基、アリル基であることが望ましい。
また、上記のようにR,Rがそれぞれ独立した基である場合において、上記のアルキル基における水素がフッ素以外に他の置換基で置換されていてもよく、このような置換基としては、塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン基、アルコキシ基、炭酸エステル基、カルボン酸エステル基、アミノ基等が挙げられるが、耐酸化・還元性、溶解性及び保存安定性の点から、フッ素以外の置換基を有さないアルキル基であることが好ましい。
そして、R,Rがそれぞれ独立した基である場合において、好ましい基としては、メチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、1−フルオロエチル、2−フルオロメチル、2,2−ジフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、n−プロピル、1−フルオロ−n−プロピル、2−フルオロ−n−プロピル、3−フルオロ−n−プロピル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル、i−プロピル、1−フルオロ−i−プロピル等の基が挙げられ、さらに溶解性及び安定性の観点からは、メチル基、1以上のフッ素で置換されたメチル基、エチル基、1以上のフッ素で置換されたエチル基、n−プロピル基、1以上のフッ素で置換されたn−プロピル基であることが好ましく、また製造上の観点からは、メチル基、フルオロメチル基、エチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、n−プロピル基、3−フルオロ−n−プロピル基であることが好ましい。
そして、R,Rがそれぞれ独立した基である前記の一般式(I)で表される化合物としては、例えば、フルオロメチルメチルカーボネート、1−フルオロエチルメチルカーボネート、2−フルオロエチルメチルカーボネート、1−フルオロ−n−プロピルメチルカーボネート、3−フルオロ−n−プロピルメチルカーボネート、エチルフルオロメチルカーボネート、エチル−1−フルオロエチルカーボネート、エチル−2−フルオロエチルカーボネート、エチル−1−フルオロ−n−プロピルメチルカーボネート、エチル−3−フルオロ−n−プロピルメチルカーボネート、ビス(フルオロメチル)カーボネート、ビス(2−フルオロエチル)カーボネート、2−フルオロエチルフルオロメチルカーボネート、ビス(3−フルオロ−n−プロピル)カーボネート、2−フルオロエチル−3−フルオロ−n−フルオロプロピルカーボネート、(2,2−ジフルオロエチル)メチルカーボネート、エチル(2,2−ジフルオロエチル)カーボネート、(2,2,2−トリフルオロエチル)メチルカーボネート、エチル(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート等を用いることができる。
また、上記のR,Rが互いに結合して環を形成する場合、形成された環構造が安定で容易に開環しないものであることが好ましく、R,Rが結合されて構成される基としては、置換基の炭素を含めて総炭素数が2〜6の範囲であって、環を構成する部分の炭素数が2又は3であることが好ましい。
そして、上記のようにR,Rが互いに結合されて形成される環構造の化合物としては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−i−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−エチル−2,3−ジオキサン−2−オン、4,4−ジメチル−2,3−ジオキサン−2−オン、4,5−ジメチル−2,3−ジオキサン−2−オン、4,6−ジメチル−2,3−ジオキサン−2−オン、5,5−ジメチル−2,3−ジオキサン−2−オン、4−n−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−i−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−s−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−t−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−5−メチル−1,3−ジオソラン−2−オン、4−i−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−i−プロピル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−i−プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−n−プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−i−プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−エチル−4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−エチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−エチル−6−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−エチル−4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−エチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,4,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,5,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,5,6−トリメチル−1,3−ジオキサン−2−オン等の飽和環状カーボネート骨格を持つ化合物;ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、エチルメチルビニレンカーボネート、ジエチルビニレンカーボネート、n−プロピルビニレンカーボネート、i−プロピルビニレンカーボネート、n−ブチルビニレンカーボネート、i−ブチルビニレンカーボネート、s−ブチルビニレンカーボネート、t−ブチルビニレンカーボネート、n−プロピルメチルビニレンカーボネート、i−プロピルメチルビニレンカーボネート、1,3−ジオキシン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、6−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5−エチル−1,3−ジオキシン−2−オン、6−エチル−1,3−ジオキシン−2−オン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5,6−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、6,6−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、4−n−プロピル−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5−n−プロピル−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、6−n−プロピル−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、4−i−プロピル−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5−i−プロピル−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、6−i−プロピル−ジメチル−1,3−ジオキシン−2−オン、4−エチル−5−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、4−エチル−6−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5−エチル−4−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、5−エチル−6−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、6−エチル−6−メチル−1,3−ジオキシン−2−オン、ビニルエチレンカーボネート、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−5−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−6−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、5−メチル−5−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,5−ジビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,6−ジビニル−1,3−ジオキサン−2−オン、5,5−ジビニル−1,3−ジオキサン−2−オン等の不飽和環状カーボネート骨格を持つ化合物が好ましく用いられる。特に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートの骨格を有する化合物であることが好ましい。
また、上記のようにR,Rが互いに結合して環を形成する場合においても、結合されたR,Rにおける水素がフッ素以外に他の置換基で置換されていてもよく、このような置換基としては、塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン基、アルコキシ基、炭酸エステル基、カルボン酸エステル基、アミノ基等が挙げられるが、耐酸化・還元性、溶解性及び保存安定性の点から、フッ素以外の置換基を有していないことが好ましい。
そして、R,Rがこのように互いに結合して環を形成する場合において、前記の一般式(I)で表される化合物としては、例えば、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(フルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5−(フルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4−(フルオロメチル)−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−5−(フルオロメチル)−1,3−ジオキソール−2−オン、4−(1−フルオロビニル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(2−フルオロビニル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン等が挙げられる。特に、溶解性、安定性及び製造上の観点から、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(フルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オンを用いることが好ましい。
また、前記の一般式(I)で表される化合物が非水電解液に適切に溶解されるようにするため、その分子量が300以下、好ましくは200以下のものを用いることが望ましい。
また、前記の一般式(I)で表される化合物を非水電解液に含有させるにあたり、その含有量が少ないと、一般式(I)で表される化合物による十分な効果が得られなくなるため、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対して、通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上含有させるようにする。
一方、前記のR,Rがそれぞれ独立した基である一般式(I)で表される化合物の場合、一般に環状カーボネートや他の高誘電率溶媒と組み合わせて用いられることが多いため、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対する含有量を90質量%以下、好ましくは70質量%以下にする。
また、前記のR,Rが互いに結合して環を形成している一般式(I)で表される化合物の場合、一般に鎖状カーボネートや他の低粘度溶媒と組み合わせて用いられるため、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対する含有量を好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下にする。
また、前記のRやRにおける1つの炭素に対して2以上のフッ素が結合した一般式(I)で表される化合物、例えば、(2,2−ジフルオロエチル)メチルカーボネート、エチル(2,2−ジフルオロエチル)カーボネート、(2,2,2−トリフルオロエチル)メチルカーボネート、エチル(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート等の鎖状カーボネートや、4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン等の環状カーボネート、また前記のRやRに2重結合を持つ一般式(I)で表される化合物、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−5−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン等においては、反応活性が高くため、その添加量が多くなりすぎると、通常の電池の動作範囲内で分解が多く生じて、電池性能に悪影響を与えるため、非水電解液に対する含有量を好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下にすることが望ましい。
また、この発明において、非水電解液に用いる非水系溶媒としては、例えば、それぞれ総炭素数が3〜9の範囲にある環状カーボネート、鎖状カーボネート、ラクトン化合物(環状カルボン酸エステル)、鎖状カルボン酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテルを用いることが好ましく、これらの非水系溶媒を単独又は2種以上混合させて用いることもできる。
ここで、上記の一般式(I)で表される化合物と、上記の非水系溶媒に用いる総炭素数が3〜9の範囲にある環状カーボネート、鎖状カーボネート、ラクトン化合物(環状カルボン酸エステル)、鎖状カルボン酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテルとの合計量を、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対して90質量%以上にすると、非水電解液におけるリチウムイオン伝導性や安定性が向上し、非水電解液二次電池に使用した場合に電池特性が向上する。
また、上記の非水系溶媒としては、上記の総炭素数が3〜9の範囲にある鎖状カーボネートと前記のR,Rがそれぞれ独立した基である一般式(I)で表される化合物とから選択される少なくとも1種と、総炭素数が3〜9の範囲にある環状カーボネートとラクトン化合物とからなる群から選択される1種以上の溶媒とを含むものが好ましく、特に、上記の環状カーボネートとラクトン化合物とからなる群から選択される1種以上の溶媒が20質量%以上含有されていることが望ましい。すなわち、このような非水系溶媒においては、高誘電率溶媒である総炭素数が3〜9の範囲にある環状カーボネートやラクトン化合物と、低誘電率溶媒である総炭素数が3〜9の範囲にある鎖状カーボネートや前記のR,Rがそれぞれ独立した基である一般式(I)で表される化合物とが組み合わされ、リチウムイオン伝導性や安定性に優れ、非水電解液二次電池に使用した場合に電池特性のバランスがより向上する。
ここで、総炭素数が3〜9の範囲にある環状カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート等を挙げることができ、特に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートを用いることが好ましい。
また、総炭素数が3〜9の範囲にある鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、n−プロピルイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、n−ブチル−i−ブチルカーボネート、n−ブチル−t−ブチルカーボネート、i−ブチル−t−ブチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、n−ブチルメチルカーボネート、i−ブチルメチルカーボネート、t−ブチルメチルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、n−ブチルエチルカーボネート、i−ブチルエチルカーボネート、t−ブチルエチルカーボネート、n−ブチル−n−プロピルカーボネート、i−ブチル−n−プロピルカーボネート、t−ブチル−n−プロピルカーボネート、n−ブチル−i−プロピルカーボネート、i−ブチル−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネート等を挙げることができ、特に、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートを用いることが好ましい。
また、総炭素数が3〜9の範囲にあるラクトン化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等を挙げることができ、特に、γ−ブチロラクトンを用いることが好ましい。
また、総炭素数が3〜9の範囲にある鎖状カルボン酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸−i−プロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸−i−ブチル、酢酸−t−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸−n−プロピル、プロピオン酸−i−プロピル、プロピオン酸−n−ブチル、プロピオン酸−i−ブチル、プロピオン酸−t−ブチル等を挙げることができ、特に、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルを用いることが好ましい。
また、総炭素数が3〜9の範囲にある鎖状エーテルとしては、例えば、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシメタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシメタン、エトキシメトキシエタン等を挙げることができ、特に、ジメトキシエタン、ジエトキシエタンを用いることが好ましい。
また、上記の非水電解液に用いるリチウム塩としては、LiBF4以外のリチウム塩であって、一般に非水電解液に使用されている無機又は有機のリチウム塩を用いるようにする。
ここで、無機リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiAlF4等の無機フッ化物塩、LiClO4、LiBrO4、LiIO4等の過ハロゲン酸塩等を用いることができ、また有機リチウム塩としては、LiCF3SO3等の有機スルホン酸塩、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)等のパーフルオロアルキルスルホン酸イミド塩、LiC(CF3 SO2 3 等のパーフルオロアルキルスルホン酸メチド塩、LiPF3(CF33、LiPF2(C254、LiPF3(C253、LiB(CF34、LiBF(CF33、LiBF2(CF32、LiBF3(CF3)、LiB(C254、LiBF(C253、LiBF2(C252、LiBF3(C25)等のフッ素原子の一部をパーフルオロアルキル基で置換した無機フッ化物塩等の含フッ素有機リチウム塩を用いることができ、このようなリチウム塩を単独又は2種類以上混合して用いることも可能である。また、このリチウム塩としては、LiPF6、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiPF3(CF33、LiPF3(C253、LiBF2(C252を用いることが好ましい。
特に、リチウム塩としてLiBF4やLiPF6を用いると、電気化学的安定性が高く、広い温度範囲で高い電気伝導率を有する優れた非水電解液が得られるようになる。そして、LiBF4やLiPF6による上記のような効果が十分に得られるようにするためには、非水電解液における総リチウム塩中に、LiBF4やLiPF6が5mol%以上、好ましくは30mol%以上含有されるようにすることが望ましい。
また、非水電解液中におけるリチウム塩の濃度が低すぎると、非水電解液における電気伝導率が悪くなる一方、その濃度が高すぎると、粘度が上昇して電気伝導率が低下し、また低温でリチウム塩が析出して電池の性能が低下するおそれがあるため、非水電解液中におけるリチウム塩の濃度を0.5〜3モル/リットルの範囲にすることが好ましい。
また、上記の非水電解液に、公知の過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤等の各種の添加剤を添加させるようにしてもよい。但し、これらの添加剤の量が多くなりすぎると、その分解によって電池性能に悪影響を及ぼすため、これらの添加剤の添加量を適切に設定する必要がある。
また、この発明における非水電解液二次電池においては、その形状や構造は特に限定されず、例えば、シート状に形成された正極と負極との間にセパレータを介在させてスパイラル状に巻き取った電極体を用いた円筒型の非水電解液二次電池、ペレット状に成形した正極と負極との間にセパレータを介在させたインサイドアウト構造になった円筒型の非水電解液二次電池、ペレット状に成形した正極と負極との間にセパレータを介在させたコイン型の非水電解液二次電池等、どのようなものであってもよい。
また、上記のセパレータとしては、一般に使用されているものを用いることができ、非水電解液に対して安定で、保液性の優れた材料で構成されたものを用いることが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンで構成された多孔性シートや不織布等を用いることが好ましい。
以下、この発明の実施例に係る非水電解液二次電池について具体的に説明すると共に、この実施例における非水電解液二次電池においてはサイクル特性が向上することを、比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明に係る非水電解液二次電池は下記の実施例に示したものに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、負極と正極とを下記のようにして作製すると共に、非水電解液を下記のようにして調製し、図1に示すような扁平なコイン型の非水電解液二次電池を作製した。
[負極の作製]
負極を作製するにあたっては、電解銅箔(厚み18μm、表面粗さRa=0.188μm)からなる負極集電体の上に、スパッタガス(Ar)流量:100sccm、基板温度:室温(加熱なし)、反応圧力:0.133Pa(1.0×10-3Torr)、高周波電力:200Wの条件でRFスパッタリングを行い、厚さが約5μmになったシリコン薄膜からなる負極活物質の薄膜を形成した。
ここで、得られたシリコン薄膜について、ラマン分光分析を行った結果、480cm-1近傍のピークは検出されたが、520cm-1近傍のピークは検出されず、非晶質シリコン薄膜であることがわかった。また、このようにして負極集電体の上に形成した非晶質シリコン薄膜からなる負極活物質の薄膜をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察した結果、図2に示す模式図のように、上記の負極集電体2bの凹凸に対応するようにして、この負極活物質2aの薄膜はその厚み方向に形成された切れ目2cにより柱状に分離された構造になっていた。
そして、このように非晶質シリコン薄膜からなる負極活物質の薄膜が形成された電解銅箔からなる負極集電体を、100℃で2時間真空乾燥させた後、これを直径10.0mmの円板状に打ち抜いて負極を作製した。
[正極の作製]
正極を作製するにあたっては、正極活物質としてリチウム含有二酸化コバルトLiCoO2粉末(日本化学工業社製:C5)を用い、このLiCoO2粉末85質量部に、カーボンブラック(電気化学工業社製:デンカブラック)を6質量部、ポリフッ化ビニリデン(呉羽化学社製:KF−1000)を9質量部の割合で加えて混合し、これにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー状にし、このスラリーを正極集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔の上に、上記の負極の理論容量の約9割になるように均一に塗布し、これを100℃で12時間乾燥させた後、これを直径10.0mmの円板状に打ち抜いて正極を作製した。
[非水電解液の調製]
非水電解液を調製するにあたっては、非水系溶媒のエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて非水電解液を調製し、さらにこの非水電解液に対して、前記の一般式(I)で表わされる化合物のフルオロエチレンカーボネートを2質量%添加させた。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対するフルオロエチレンカーボネートの質量は2.2質量%になる。
[電池の作製]
電池を作製するにあたっては、図1に示すように、上記のように作製した正極1と負極2との間にポリプロピレン製の微多孔膜からなるセパレータ3を介在させると共に、このセパレータ3に上記の非水電解液を含浸させ、これらをステンレス製の正極缶4aと負極缶4bとからなる電池缶4内に収容させ、上記の正極集電体1bを介して正極1を正極缶4aに接続させる一方、上記の負極集電体2bを介して負極2を負極缶4bに接続させ、この正極缶4aと負極缶4bとの間に絶縁パッキン5を配して電池缶4をかしめ、正極缶4aと負極缶4bとの間を電気的に絶縁させると共に密封させて、設計容量が3.4mAhになった非水電解液二次電池を作製した。
(実施例2)
実施例2においては、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例2では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物としてフルオロメチルメチルカーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例3)
実施例3においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例3では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物として2−フルオロエチルメチルカーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例4)
実施例4においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例4では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物としてエチル−2−フルオロエチルカーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例5)
実施例5においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例5では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物としてビス(2−フルオロエチル)カーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例6)
実施例6においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例6では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物としてエチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例7)
実施例7においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例7では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物としてビス(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例8)
実施例8においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例8では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートに代えて、前記の一般式(I)で表わされる化合物としてトリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンを2質量%添加させるようにした。
(実施例9)
実施例9においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例9では、上記の実施例1における非水電解液の調製において、上記のフルオロエチレンカーボネートを2質量%添加させると共に、フッ素が結合されていないビニレンカーボネートを2質量%添加させるようにした。
(実施例10)
実施例10においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例10では、非水系溶媒のエチレンカーボネートと前記の一般式(I)で表わされる化合物のフルオロメチルメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて調製した非水電解液を用いるようにした。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対するフルオロメチルメチルカーボネートの質量は68.8質量%になる。
(実施例11)
実施例11においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例11では、非水系溶媒のエチレンカーボネートと前記の一般式(I)で表わされる化合物の2−フルオロエチルメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて調製した非水電解液を用いるようにした。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対する2−フルオロエチルメチルカーボネートの質量は67.9質量%になる。
(実施例12)
実施例12においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例12では、非水系溶媒のエチレンカーボネートと前記の一般式(I)で表わされる化合物のエチル−2−フルオロエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて調製した非水電解液を用いるようにした。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対するエチル−2−フルオロエチルカーボネートの質量は66.6質量%になる。
(実施例13)
実施例13においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例13では、非水系溶媒のエチレンカーボネートとジエチルカーボネートと前記の一般式(I)で表わされる化合物のエチル−2−フルオロエチルカーボネートとを3:3.5:3.5の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて調製した非水電解液を用いるようにした。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対するエチル−2−フルオロエチルカーボネートの質量は34.9質量%になる。
(実施例14)
実施例14においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例14では、非水系溶媒のエチレンカーボネートと前記の一般式(I)で表わされる化合物の2−フルオロエチルメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて非水電解液を調製し、さらにこの非水電解液に対して、前記の一般式(I)で表わされる化合物のフルオロエチレンカーボネートを2質量%添加させた。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対する2−フルオロエチルメチルカーボネートの質量は66.5質量%、フルオロエチレンカーボネートの質量は2.2質量%になり、一般式(I)で表わされる化合物は合計で68.7質量%になる。
(実施例15)
実施例15においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、実施例15では、非水系溶媒のエチレンカーボネートと前記の一般式(I)で表わされる化合物の2−フルオロエチルメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて非水電解液を調製し、さらにこの非水電解液に対して、フッ素が結合されていないビニレンカーボネートを2質量%添加させた。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対する2−フルオロエチルメチルカーボネートの質量は66.5質量%、ビニレンカーボネートの質量は2.2質量%になる。
(比較例1)
比較例1においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、比較例1では、非水系溶媒のエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて非水電解液を調製し、さらにこの非水電解液に対して、フッ素が結合されていないビニレンカーボネートを2質量%添加させた。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対するビニレンカーボネートの質量は2.2質量%になる。
(比較例2)
比較例2においても、上記の実施例1の場合と使用する非水電解液だけを変更し、それ以外は、上記の実施例1のものと同様にして非水電解液二次電池を作製した。
ここで、比較例2では、非水系溶媒のエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合させた溶媒に、溶質として六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1モル/リットルになるように溶解させて非水電解液を調製し、さらにこの非水電解液に対して、フッ素が結合されていないビニレンカーボネートを2質量%添加させた。この場合、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対するビニレンカーボネートの質量は2.2質量%になる。
次に、上記のようにして作製した実施例1〜15及び比較例1,2の各非水電解液二次電池を、それぞれ25℃の温度条件で、充電電流1.2mAで4.2Vまで充電させ、さらに4.2Vの定電圧で充電電流が0.12mAになるまで充電させた後、放電電流1.2mAで放電終止電圧2.5Vになるまで放電させ、これを1サイクルとして、100サイクルの充放電を行い、100サイクル目の放電容量Q100を求め、その結果を下記の表1に示した。
また、1サイクル目及び100サイクル目の放電を行った後において、それぞれ実施例1〜15及び比較例1,2の各非水電解液二次電池を解体し、1サイクル目及び100サイクル目におけるそれぞれの負極の厚みをSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて測定し、1サイクル目における負極の厚みtに対する100サイクル目における負極の厚みt100の倍率(t100/t)を求め、その結果を下記の表1に示した。
Figure 2012038737
この結果、非水電解液に前記の一般式(I)で表わされる化合物を含有させたものを用いた実施例1〜15の各非水電解液二次電池は、非水電解液に前記の一般式(I)で表わされる化合物が含有されていない比較例1,2の非水電解液二次電池に比べて、負極の膨張が抑制された。さらに、比較例1の非水電解液二次電池と比べると、100サイクル目の放電容量Q100が高くなっており、サイクル特性も向上していた。
この発明の実施例1〜15及び比較例1,2において用いた負極の状態を示した模式図である。 この発明の実施例1〜15及び比較例1,2において作製した非水電解液二次電池の概略断面図である。
1 正極
1a 正極集電体
2 負極
2a 負極活物質
2b 負極集電体
2c 切れ目
3 セパレータ
4 電池缶
4a 正極缶
4b 負極缶
5 絶縁パッキン

Claims (14)

  1. 集電体の上に非晶質又は微結晶のシリコン又はその合金を含む負極活物質の薄膜が形成された負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を用いた正極と、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液とを有し、上記の負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されている非水電解液二次電池において、上記の非水電解液中に下記の化1に示す一般式(I)で表わされる化合物が含有されている非水電解液二次電池。
    Figure 2012038737
    (式中、R,Rは、無置換又は各種の置換基を有するアルキル基を表し、R,Rの少なくとも一方の基に、フッ素が1つ以上結合されている。また、R,Rは同じ基であっても異なる基であってもよい。さらに、R,Rは独立した基であっても、互いに結合して環を形成していてもよい。)
  2. 請求項1に記載の非水電解液二次電池において、上記の一般式(I)におけるR,Rが互いに結合されて、炭素数が2〜6の範囲になったフッ素化アルキレン基が形成されている非水電解液二次電池。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の非水電解液二次電池において、リチウム塩を除いた非水電解液の重量に対して、上記の一般式(I)におけるR,Rが互いに結合されたフッ素化アルキレン基で表わされる化合物が、20質量%以下の範囲で含有されている非水電解液二次電池。
  4. 請求項3に記載の非水電解液二次電池において、リチウム塩を除いた非水電解液の重量に対して、上記の一般式(I)におけるR,Rが互いに結合されたフッ素化アルキレン基で表わされる化合物が、0.1〜10質量%の範囲で含有されている非水電解液二次電池。
  5. 請求項2〜4の何れか1項に記載の非水電解液二次電池において、上記の一般式(I)におけるR,Rが互いに結合されたフッ素化アルキレン基を有する化合物がフルオロエチレンカーボネートである非水電解液二次電池。
  6. 請求項1に記載の非水電解液二次電池において、上記の一般式(I)におけるR,Rが独立した基であって、R,Rの少なくとも1つの基が、炭素数が1〜4の範囲になった鎖状フッ素化アルキル基である非水電解液二次電池。
  7. 請求項2〜5の何れか1項に記載の非水電解液二次電池において、上記の一般式(I)におけるR,Rが互いに結合されて環を形成した化合物に加えて、さらに上記の一般式(I)におけるR,Rが独立した基であって、R,Rの少なくとも1つの基が、炭素数が1〜4の範囲になった鎖状フッ素化アルキル基である化合物が含有されている非水電解液二次電池。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の非水電解液二次電池において、上記の非水電解液の非水系溶媒として、それぞれ総炭素数が3〜9の範囲にあるラクトン化合物と環状カーボネートと鎖状カーボネートと鎖状カルボン酸エステルとエーテルとからなる群から選択される1種以上の溶媒が含まれ、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対して、上記の一般式(I)で表わされる化合物とラクトン化合物と環状カーボネートと鎖状カーボネートと鎖状カルボン酸エステルとエーテルとの合計量が90質量%以上である非水電解液二次電池。
  9. 請求項8に記載の非水電解液二次電池において、リチウム塩を除いた非水電解液の質量に対して、上記の環状カーボネートとラクトン化合物との合計量が20質量%以上である非水電解液二次電池。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の非水電解液二次電池において、上記のラクトン化合物が、γ−ブチロラクトンとγ−バレロラクトンとδ−バレロラクトンとからなる群から選ばれる1種以上であり、上記の環状カーボネートが、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとブチレンカーボネートとからなる群から選ばれる1種以上であり、上記の鎖状カーボネートが、ジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとからなる群から選ばれる1種以上である非水電解液二次電池。
  11. 請求項1〜9の何れか1項に記載の非水電解液二次電池において、上記の非水電解液中におけるリチウム塩として、LiBF4及びLiPF6から選ばれる1種以上のリチウム塩が、総リチウム塩中5mol%以上含有されている非水電解液二次電池。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の非水電解液二次電池において、上記の非水電解液中にビニレンカーボネートが含有されている非水電解液二次電池。
  13. 請求項1〜4の何れか1項に記載の非水電解液二次電池において、上記の一般式(I)で表わされる化合物がフルオロエチレンカーボネートでない非水電解液二次電池。
  14. 集電体の上に非晶質又は微結晶のシリコン又はその合金を含む負極活物質の薄膜が形成された負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を用いた正極と、非水系溶媒にリチウム塩が溶解された非水電解液とを有し、上記の負極活物質の薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されている非水電解液二次電池に用いる非水電解液であって、前記の請求項1に示した一般式(I)で表わされる化合物が含有されている非水電解液。
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