JP2012037872A - 感光性エレメント、それを用いたレジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及びプリント配線板 - Google Patents

感光性エレメント、それを用いたレジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】レジスト欠損を充分に低減することが可能であり、かつ、パターン形成における優れた現像性及び解像度を有する感光性エレメントを提供すること。
【解決手段】支持フィルムと、上記支持フィルム上に形成された感光性樹脂組成物層と、を備える感光性エレメントであって、上記支持フィルムのヘーズが0.01〜2.0%であり、かつ、上記支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物の総数が、5個/mm以下であり、上記感光性樹脂組成物層が、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び光重合開始剤を含有し、上記バインダーポリマーは、酸価xが60〜130mgKOH/gであり、重量平均分子量Mwが下記式(I)で表される関係を満足する、感光性エレメント。
10000≦Mw<4000e0.02x (I)
【選択図】 図1

Description

本発明は、感光性エレメント、それを用いたレジストパターンの形成方法、プリント配線板の製造方法及びプリント配線板に関する。
従来、プリント配線板の製造分野及び金属の精密加工分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物層(以下「感光層」という)、支持フィルム及び保護フィルムで構成される感光性エレメントが広く用いられている(特許文献1〜8参照)。
プリント配線板は、例えば下記のようにして製造される。まず、感光性エレメントの保護フィルムを感光層から剥離した後、回路形成用基板の導電膜上に感光層をラミネートする。次いで、感光層にパターン露光を施した後、感光層の未露光の部分(未露光部分)を現像液で除去し、レジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンに基づいて、導電膜をパターンニングすることによって、プリント配線板が形成される。
近年、プリント配線板の高密度化に伴い、回路形成用基板とレジスト材料である感光層との接触面積が小さくなっている。そのため、感光層を形成する感光性樹脂組成物には、エッチング又はめっきを行う工程において優れた機械強度、耐薬品性及び柔軟性が要求される。また、回路形成用基板との優れた密着性やパターン形成における優れた解像性が要求されている。例えば、めっき耐性に優れることを目的とし、特定の構造を有するバインダーポリマーを含有する感光性樹脂組成物が開示されている(特許文献9及び10参照)。
通常、感光性エレメントを用いてレジストを形成する際には、感光層を基板上にラミネートした後、支持フィルムを介して感光層に露光を行う。そのため、パターン形成における高い解像度を得るためには、感光性樹脂組成物のみならず、使用する支持フィルムの性質も考慮する必要がある。
高い解像度を得るために、例えば、支持フィルムの一方の最表面に平均粒径0.01〜5μm程度の無機又は有機微粒子を含有させることで支持フィルムのヘーズを低くし、支持フィルムを介して感光層に露光しても高解像度化できる方法が提案されている(例えば、特許文献11〜14参照)。
特開平01−221735号公報 特開平02−230149号公報 特公昭56−040824号公報 特開昭55−501072号公報 特開昭47−000469号公報 特開昭59−097138号公報 特開昭59−216141号公報 特開昭63−197942号公報 特開2006−234995号公報 特開2008−039978号公報 特許第4014872号 国際公開第08/093643号 特開平07−333853号公報 国際公開第00/079344号
しかし、従来の手法では、支持フィルムの影響による感光層の解像度の低下、及び、硬化後のレジスト形状の欠損(レジスト欠損)をある程度抑えることは可能であるが、近年の感光性エレメントに要求される特性を満たすために、更なる改善が求められている。
また、従来の感光性樹脂組成物を、特許文献11〜14に記載の支持フィルムと組み合わせただけでは、近年要求される現像性及び解像度を達成するには限界があり、更なる改善の余地が残されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、レジスト欠損を充分に低減することが可能であり、かつ、パターン形成における優れた現像性及び解像度を有する感光性エレメントを提供することを目的とする。
本発明は、支持フィルムと、支持フィルム上に形成された感光性樹脂組成物層と、を備える感光性エレメントであって、支持フィルムのヘーズが0.01〜2.0%であり、かつ、支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物の総数が、5個/mm以下であり、上記感光性樹脂組成物層が、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び光重合開始剤を含有し、上記バインダーポリマーは、酸価xが60〜130mgKOH/gであり、重量平均分子量Mwが下記式(I)で表される関係を満足する感光性エレメントを提供する。
10000≦Mw<4000e0.02x (I)
式(I)中、xはバインダーポリマーの酸価を示し、Mwはバインダーポリマーの重量平均分子量を示す。
本発明に係る感光性エレメントは、上記構成を有する支持フィルムを備えることで、レジスト欠損を充分に低減することが可能である。また、本発明に係る感光性エレメントは、上記構成を有する感光性樹脂組成物層を備えることで、レジスト欠損を充分に低減することが可能であり、パターン形成における優れた現像性及び解像度を有する。
本発明の感光性エレメントは、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物が、下記一般式(II)で表される化合物を含むことが好ましい。
一般式(II)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Yは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、n及びnはそれぞれ独立に正の整数を示し、n+nは4〜40であり、複数存在するYは互いに同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(II)で表される化合物を含有することにより、密着性、解像性及び耐薬品性のバランスが良好となり、更に極細線のレジストパターンを形成することが可能となる。
また、本発明の感光性エレメントは、バインダーポリマーが、下記一般式(III)、(IV)及び(V)で表される2価の基を有することが好ましい。これにより、密着性、解像性、及び剥離性とのバランスがより良好となり、更に極細線のレジストパターンが形成可能となる。
一般式(III)、(IV)及び(V)中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示し、pは0〜5の整数を示し、pが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。
また、本発明の感光性エレメントは、バインダーポリマーが、さらに下記一般式(VI)で表される2価の基を有することがさらに好ましい。これにより、密着性、解像性、及び剥離性のバランスがさらに良好となる。
一般式(VI)中、R15は水素原子又はメチル基を示し、R16は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、qは0〜5の整数を示し、qが2以上のとき、複数存在するR16は互いに同一でも異なっていてもよい。
また、本発明の感光性エレメントは、光重合開始剤が2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有することが好ましい。これにより、光感度を維持しつつ、より密着性及び解像性に優れ、極細線のレジストパターンが形成可能となる。
また、本発明は、上記感光性エレメントを、上記感光性樹脂組成物層、上記支持フィルムの順に回路形成用基板上に積層する積層工程と、活性光線を、支持フィルムを介して感光性樹脂組成物層の所定部分に照射して、感光性樹脂組成物層に光硬化部を形成させる露光工程と、光硬化部以外の感光性樹脂組成物層を除去する現像工程と、を含む、レジストパターンの形成方法を提供する。本発明のレジストパターンの形成方法によれば、上記本発明の感光性エレメントを用いるため、極細線のレジストパターンを効率よく得ることができる。
また、本発明は、レジストパターンが形成された回路形成用基板に対し、エッチング又はめっきを施す工程を有する、プリント配線板の製造方法、及び上記製造方法により製造されるプリント配線板を提供する。本発明のプリント配線板の製造方法によれば、上記本発明の感光性エレメントを用いたレジストパターンの形成方法を採用しているため、極細線の配線パターンを有する高密度のプリント配線板を得ることができる。
本発明の感光性エレメントによれば、レジスト欠損を充分に低減することが可能であり、かつ、パターン形成における優れた現像性及び解像度を有する感光性エレメントを提供することができる。
本発明の感光性エレメントの好適な実施形態を示す模式断面図である。 直径5μm以上の粒子等を有する支持フィルムの表面を観察した偏光顕微鏡写真である。 直径5μm以上の粒子等を多数有する支持フィルム上に感光層を備える感光性エレメントを用いて形成したレジストパターンの走査型顕微鏡写真である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
図1は、本発明の感光性エレメントの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した感光性エレメント1は、支持フィルム10と、感光層(感光性樹脂組成物層)20とで構成される。感光層20は支持フィルム10の第1の主面12上に設けられている。また、支持フィルム10は、第1の主面12とは反対側に第2の主面14を有している。
(支持フィルム)
支持フィルム10は、ヘーズが0.01〜2.0%であり、かつ支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物(以下、単に「粒子等」という)の総数が5個/mm以下のものである。ここで、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等には、支持フィルム10の第1の主面12及び第2の主面14から突出しているもの、並びに、フィルム10の内部に存在するものの両方が含まれる。また、直径5μm以上の粒子等には、直径5μm以上の一次粒子及び直径5μm未満の一次粒子の凝集物が含まれる。
直径5μm以上の粒子等の総数は、露光及び現像後のレジストの一部欠損を低減する点では、5個/mm以下であることが好ましく、3個/mm以下であることがより好ましく、1個/mm以下であることがさらに好ましい。この粒子等の総数が5個/mmを超えた感光性エレメントをプリント配線板の製造に使用すると、エッチング時のオープン不良の発生や、めっき時のショート不良の発生の一因になり、プリント配線板の製造歩留りが低下する傾向がある。
なお、直径5μm未満の粒子等は支持フィルム10に数多く含まれていても、光散乱に対する影響は大きくない。その要因は、後述する露光工程において、感光層20に光を照射した場合、感光層20の光硬化反応は光照射部のみでなく、若干であるが光が直接照射されていない横方向(光照射方向に対し垂直方向)へも進行する。このため粒子径が小さい場合は、粒子直下部の光硬化反応が充分に進行するが、粒子径が大きくなるに伴い、粒子直下の光硬化反応が充分に進行しないため、レジストの欠け(レジスト欠損)が発生すると考えられる。
ここで、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等とは、支持フィルム10を構成する成分、例えば、ポリマーのゲル状物、原料であるモノマー、製造時に使用される触媒、必要に応じて含まれる無機又は有機微粒子がフィルム作製時に凝集し形成される凝集物、滑剤含有層をフィルム上に塗布した際に発生する滑剤と接着剤による膨らみ、フィルム中に含まれる直径5μm以上の粒子等に起因して生じたものである。直径5μm以上の粒子等の総数を5個/mm以下にするには、これらの粒子等のうち、粒径の小さなもの又は分散性に優れたものを選択的に用いればよい。
上記直径5μm以上の粒子等の総数は、偏光顕微鏡を用いて測定することができる。なお、直径5μm以上の一次粒子と直径5μm未満の一次粒子とが凝集して形成される凝集物は、1個として数える。図2は、直径5μm以上の粒子等を有する支持フィルムの表面を観察した偏光顕微鏡写真である。図2中、丸で囲まれている部分は、直径5μm以上の粒子等に相当する部分の一例を示している。そして、図3は、直径5μm以上の粒子等を多数有する支持フィルム上に感光層を備える感光性エレメントを用いて形成したレジストパターンの走査型顕微鏡写真である。枠で囲まれている部分がレジスト欠損の箇所を示している。このように、支持フィルムの表面に直径5μm以上の粒子等が多数あるとレジスト欠損を生じる。
支持フィルム10の材料は、直径5μm以上の粒子等の総数が5個/mm以下となるようなものであれば、特に制限されない。支持フィルム10としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と表記する)等のポリエステル、並びに、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィンからなる群より選ばれる1種以上の樹脂材料を含むフィルムが挙げられる。
支持フィルム10は、単層であっても多層であってもよい。例えば、2層からなる2層支持フィルムを用いる場合、二軸配向ポリエステルフィルムの一方の面に、微粒子を含有する樹脂層を積層してなる2層フィルムを支持フィルムとして使用し、上記微粒子を含有する樹脂層を形成した面とは反対側の面に感光層20を形成することが好ましい。また、支持フィルム10として、3層からなる多層支持フィルム(例えば、A層/B層/A層)を用いることもできる。多層支持フィルムの構成は特に制限されないが、フィルムの滑り性等の見地からは、最外層(上記3層からなるものの場合はA層)はいずれも微粒子を含有する樹脂層であることが好ましい。
従来の2層支持フィルムは、微粒子を有する樹脂層を二軸配向ポリエステルフィルムに塗布して製造しているため、感光層のラミネート時に微粒子を含有する樹脂層が剥がれやすく、剥がれた上記樹脂層が感光層に付着して不良の原因になる可能性がある。そのため、本実施形態においては、微粒子を含有する樹脂層と二軸配向ポリエステルフィルムから構成された3層からなる多層支持フィルムを用いることが好ましい。
本実施形態においては、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等の総数を5個/mm以下に調整すると同時に、このような微粒子を含有する樹脂層を備えた多層支持フィルムであると特に好適である。これにより、フィルムの滑り性が良くなると共に、露光時の光散乱の抑制をバランスよく、より高いレベルで成し遂げることができる。微粒子の平均粒子径は、微粒子を含有する樹脂層の層厚の0.1〜10倍であることが好ましく、0.2〜5倍であることがより好ましい。平均粒子径が0.1倍未満では滑り性が劣る傾向があり、10倍を超えると感光層に特に凹凸が生じ易い傾向がある。
上記微粒子は、微粒子を含有する樹脂層中に樹脂の質量を基準として0.01〜50質量%含有されていることが好ましい。そして、上記微粒子としては、例えば、各種核剤により重合時に生成した微粒子、凝集体、二酸化珪素の微粒子(凝集シリカ等)、炭酸カルシウムの微粒子、アルミナの微粒子、酸化チタンの微粒子及び硫酸バリウムの微粒子等の無機微粒子、架橋ポリスチレン樹脂の微粒子、アクリル樹脂の微粒子及びイミド樹脂の微粒子等の有機微粒子、並びに、これらの混合体を用いることができる。
3層以上の多層支持フィルムにおいて、微粒子を含有する最外層で挟まれた1以上の中間層は、上記微粒子を含有するものであっても含有しないものであってもよいが、解像性の見地からは、上記微粒子を含有していないことが好ましい。中間層が上記微粒子を含有する場合は、中間層における含有量は最外層の含有量の1/3以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましい。
上記微粒子を含有する樹脂層の層厚は、解像性に優れる点で、0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがより好ましく、0.1〜2μmであることが特に好ましい。そして、最外層の中間層に対向しない面は、1.2以下の静摩擦係数を有することが好ましい。静摩擦係数が1.2を超えるとフィルム製造時及び感光性エレメント製造時にしわが入りやすく、また、静電気を生じ易くなるためごみが付着しやすくなる傾向がある。本実施形態において、静摩擦係数は、ASTMD1894に準じて測定することができる。
なお、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等の総数が5個/mm以下とするためには、微粒子を含有する樹脂層が含有する微粒子の粒径は5μm未満であることが好ましい。そして、露光時の光散乱をより一層低減するために、微粒子の粒径に合わせて微粒子を含有する樹脂層の層厚を適宜調整することが好ましい。
なお、支持フィルム10は、感光層20の感光性を損なわない範囲で、必要に応じて、帯電防止剤等を含んでいてもよい。
支持フィルム10のヘーズは、光感度及び解像性に優れる点で、2.0%以下であることが好ましく、1.5%以下であることがより好ましく、1.0%以下であることが更に好ましく、0.5%以下であることが特に好ましい。ここで、「ヘーズ」とは曇り度を意味する。本実施形態における支持フィルム10のヘーズは、JIS K 7105に規定される方法に準拠して、市販の曇り度計(濁度計)を用いて測定された値をいう。上記ヘーズは、例えば、NDH−1001DP(日本電色工業株式会社製、商品名)の市販の濁度計で測定が可能である。上記ヘーズの下限値は、光感度及び解像性に優れる点では、零に近いことが好ましいが、支持フィルム10の作製時の巻取り性などの観点から上記ヘーズを0.01以上とすることが好ましい。上記ヘーズが0.01未満の場合、支持フィルムに微粒子等が含まれないことに起因して、支持フィルムの製造時における巻取りに支障をきたし、シワを生じたりする傾向がある。
支持フィルム10の厚さは5〜40μmであることが好ましく、8〜35μmであることがより好ましく、10〜30μmであることが特に好ましく、12〜25μmであることがさらに好ましい。厚さが5μm未満であると、感光性エレメントから支持フィルムを剥離する際に、支持フィルムが破れやすくなる傾向がある。また、厚さが40μmを超えると、解像度が低下する傾向があると共に、廉価性が不十分になる傾向がある。
また、支持フィルム10は、市販の一般工業用フィルムの中から、感光性エレメント1の支持フィルム10として使用可能なものを入手し、適宜加工して用いられてもよい。支持フィルム10として使用可能な市販の一般工業用フィルムとしては、例えば、最外層が微粒子を含有する3層構造のPETフィルムである「QS−48」(東レ株式会社製、商品名)が挙げられる。
(感光層)
感光層20は、感光性樹脂組成物からなる層である。感光層20を構成する感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー(以下、「(A)成分」という)、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤(以下、「(C)成分」という)を含有する。以下、上記各成分について詳細に説明する。
(バインダーポリマー)
(A)成分であるバインダーポリマーとしては、酸価xが60〜130mgKOH/gであり、重量平均分子量Mwが下記式(I)で表される関係を満足するものであれば特に制限はなく、使用することができる。
10000≦Mw<4000e0.02x (I)
バインダーポリマーの酸価xと重量平均分子量Mwとの関係が、上記式の関係を満たすことで、硬化後の諸特性(現像性、密着性、解像性、レジスト側面の形状及びレジスト欠損)に優れた感光性樹脂組成物を提供することができる。
バインダーポリマーの酸価xは、60〜130mgKOH/gであるが、上述した諸特性をバランスよく満たす点では、65〜130mgKOH/gであることが好ましく、90〜130mgKOH/gであることがより好ましく、110〜130mgKOH/gであることが更に好ましい。
酸価(試料1gを中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数)と同様な指標として、酸当量(1当量のカルボン酸を有するポリマーのg数)が挙げられるが、これらは互いに換算可能である。
バインダーポリマーの重量平均分子量は、上記式(I)で表される関係を満足するものである。バインダーポリマーのMwの下限値は、10000以上であり、感光層の靱性に優れる点では、15000以上であることが好ましく、20000以上であることがより好ましく、25000以上であることが更に好ましい。また、バインダーポリマーのMwの上限値は、4000e0.02x以下であり、硬化後の諸特性をバランスよく満たす点では、4000e0.02xの90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、70%以下であることが更に好ましい。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と表記する)により測定し、標準ポリスチレンに換算した値を使用したものであり、測定条件は、後述する実施例に記載の条件と同一である。
バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂及びフェノール樹脂が挙げられる。これらの中で、アルカリ現像性の見地からは、アクリル樹脂が好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。重合性単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、α−メチルスチレン及びα−メチルスチレン誘導体等の重合可能なスチレン誘導体、アクリルアミド、アクリロニトリル及びビニル−n−ブチルエステル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート及び2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸及びβ−スチリル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル及びマレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸誘導体、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、並びに、プロピオール酸が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
バインダーポリマーは、現像液に対する耐性(現像液耐性)と剥離性とのバランスの見地から、下記一般式(III)、(IV)及び(V)で表される構造単位を含むことが好ましい。なお、現像液耐性の向上に起因して、密着性及び解像性が向上する傾向にある。
一般式(III)、(IV)及び(V)中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、pは0〜5の整数を示し、pが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(III)で表される構造単位は、(メタ)アクリル酸に基づく構造単位であり、メタクリル酸に基づく構造単位(R=メチル基)であることが好ましい。
(A)バインダーポリマーが、上記一般式(III)で表される構造単位を含む場合、その含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、現像性及び剥離性に優れる点では、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましい。また、密着性及び解像性に優れる点では、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、35質量%以下であることが更に好ましい。
上記一般式(IV)で表される構造単位は、スチレン(R=水素原子、p=0)、スチレン誘導体、α−メチルスチレン(R=メチル基、p=0)及びα−メチルスチレン誘導体に基づく構造単位である。本実施形態において、「スチレン誘導体」及び「α−メチルスチレン誘導体」とは、スチレン及びα−メチルスチレンのベンゼン環における水素原子が置換基R(炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子)で置換されたものをいう。上記スチレン誘導体としては、例えば、メチルスチレン、エチルスチレン、tert−ブチルスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、ヒドロキシスチレン及びクロロスチレンが挙げられ、p−位にRが置換した構造単位であることが好ましい。α−メチルスチレン誘導体としては、上記スチレン誘導体において、ビニル基のα−位の水素原子がメチル基で置換されたものが挙げられる。
(A)バインダーポリマーが、上記一般式(IV)で表される構造単位を含む場合、その含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、密着性及び解像性に優れる点では、3質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。また、剥離性及び硬化後のレジストの柔軟性に優れる点では、60質量%以下であることが好ましく、55質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましく、45質量%であることが特に好ましい。
上記一般式(V)で表される構造単位は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく構造単位である。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、一般式(V)中、Rが炭素数1〜12のアルキル基であるものが挙げられる。炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、水酸基、エポキシ基及びハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及びこれらの構造異性体が挙げられる。解像度の向上及び剥離時間の短縮の観点から、中でも、Rは炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、置換基を有さない炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。
(A)バインダーポリマーが、上記一般式(V)で表される構造単位を含む場合、その含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、剥離性に優れる点では、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが更に好ましく、15質量%以上であることが特に好ましい。また、解像性に優れる点では、55質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、45質量%以下であることが更に好ましく、40質量%であることが特に好ましい。
また、(A)バインダーポリマーは、密着性及び解像性と、剥離性とのバランスの見地から、さらに下記一般式(VI)で表される構造単位を含むことが好ましい。
一般式(VI)中、R15は水素原子又はメチル基を示し、R16は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、qは0〜5の整数を示し、qが2以上のとき、複数存在するR16は互いに同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(VI)で表される構造単位は、ベンジル(メタ)アクリレート及びベンジル(メタ)アクリレート誘導体に基づく構造単位である。上記ベンジル(メタ)アクリレート誘導体としては、例えば、4−メチルベンジル(メタ)アクリレート、4−エチルベンジル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルベンジル(メタ)アクリレート、4−メトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−エトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルベンジル(メタ)アクリレート、4−クロロベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。上記一般式(VI)で表される構造単位は、現像性、エッチング耐性、めっき耐性及び硬化膜の可とう性を保持する観点から、中でもベンジル(メタ)アクリレート(q=0のとき)に基づく構造単位であることが好ましい。
(A)バインダーポリマーが、上記一般式(VI)で表される構造単位を含む場合、その含有割合は、共重合体である(A)バインダーポリマーの固形分全量を基準として、密着性に優れる点では、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましい。また、剥離性及び硬化後のレジストの柔軟性に優れる点では、60質量%以下であることが好ましく、55質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましく、45質量%以下であることが特に好ましい。
これらのバインダーポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。2種以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーの組み合わせとしては、例えば、異なる共重合成分からなる(異なる構造単位を構成成分として含む)2種以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種以上のバインダーポリマー、異なる分散度を有する2種以上のバインダーポリマーが挙げられる。また、特開平11−327137号公報に記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを、バインダーポリマーとして使用することもできる。
なお、後述する現像工程として有機溶剤での現像を行う場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体を少量に調製することが好ましい。また、必要に応じてバインダーポリマーは感光性の官能基を有していてもよい。
(A)成分であるバインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び後述する(B)成分の総量100質量部を基準として、40〜70質量部であることが好ましく、45〜65質量部であることがより好ましく、50〜60質量部であることが更に好ましい。この配合量が40質量部未満では、露光により硬化した感光層が脆くなる傾向にあり、70質量部を超えると、解像度及び光感度が不充分となる傾向にある。
(エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物)
(B)成分であるエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物は、下記一般式(II)で表される化合物を含むことが好ましい。
上記一般式(II)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、メチル基であることが好ましい。Yは炭素数2〜6のアルキレン基を示す。n及びnはそれぞれ独立に正の整数を示し、n+nは4〜40の整数であり、6〜34の整数であることが好ましく、8〜30の整数であることがより好ましく、8〜28の整数であることが更に好ましく、8〜20の整数であることが特に好ましく、8〜16の整数であることが極めて好ましく、8〜12の整数であることが最も好ましい。n+nの値が4未満ではバインダーポリマーとの相溶性が低下し、回路形成用基板に感光性エレメントをラミネートした際に剥がれやすい傾向があり、n+nの値が40を超えると、感光層の親水性が増加し、現像時にレジストが剥がれやすく、耐めっき性が低下する傾向がある。なお、分子内に複数存在するYは、互いに同一でも異なっていてもよい。
上記炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基及びへキシレン基が挙げられる。これらの中では、解像性及び耐めっき性を向上させる観点から、エチレン基及びイソプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
また、上記一般式(II)中の芳香環は置換基を有していてもよい。それら置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、フェナシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモイル基及び複素環を含む基、並びに、これらの置換基で置換されたアリール基が挙げられる。上記置換基は縮合環を形成していてもよく、また、これらの置換基中の水素原子がハロゲン原子等の上記置換基等に置換されていてもよい。なお、置換基の数がそれぞれ2以上の場合、2以上の置換基はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(II)で表される化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
上記一般式(II)で表される化合物の具体例としては、例えば、R及びRが水素原子、Yがエチレン基、n+n=10(平均値)、であるEO変性ビスフェノールAジアクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名:FA−321M)が挙げられる。
(B)成分中の親水性成分と疎水性成分との配合のバランスが、解像性、密着性、硬化後の剥離特性等に影響を与える。この様な観点から、解像性、密着性、硬化後の剥離特性等に優れる感光性エレメントを得るには、(B)成分としては、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(VII)、(VIII)又は(IX)で表される化合物が好ましい。
一般式(VII)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、EOはオキシエチレン基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、sは1〜30の整数を示し、r及びrはそれぞれ独立に0〜30の整数を示し、r+r(平均値)は1〜30の整数である。
一般式(VIII)中、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。EOはオキシエチレン基を示し、POはオキシプロピレン基を示し、rは1〜30の整数を示し、s及びsはそれぞれ独立に0〜30の整数を示し、s+s(平均値)は1〜30の整数である。
一般式(IX)中、R12及びR13はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、メチル基であることが好ましい。EOはオキシエチレン基を示し、POはオキシプロピレン基を示す。rは1〜30の整数を示し、sは1〜30の整数を示す。
上記一般式(VII)、(VIII)及び(IX)において、オキシエチレン基の構造単位(EO、オキシエチレン単位)及びオキシプロピレン基の構造単位(PO、オキシプロピレン単位)が複数存在する場合、複数のオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位は、それぞれ連続してブロック的に存在してもよいし、ランダムに存在してもよい。さらに、オキシプロピレン単位がオキシイソプロピレン基の構造単位である場合、プロピレン基の2級炭素が酸素原子に結合していてもよく、1級炭素が酸素原子に結合していてもよい。
上記一般式(VII)、(VIII)及び(IX)におけるオキシエチレン単位の総数(r+r、r及びr)はそれぞれ独立に1〜30の整数であるが、4以上の整数であることが好ましく、5以上の整数であることがより好ましい。また、テント信頼性及びレジスト形状に優れる点では、10以下の整数であることが好ましく、9以下の整数であることがより好ましく、8以下の整数であることが更に好ましい。
上記一般式(VII)、(VIII)及び(IX)におけるオキシプロピレン単位の総数(s、s+s及びs)はそれぞれ独立に1〜30の整数であるが、解像性及び低スラッジ性に優れる点では、5以上の整数であることが好ましく、8以上の整数であることがより好ましく、10以上の整数であることがさらに好ましい。また、解像性及び低スラッジ性に優れる点では、20以下の整数であることが好ましく、16以下の整数であることがより好ましく、14以下の整数であることがさらに好ましい。
上記一般式(VII)で表される化合物の具体例としては、例えば、R及びRがメチル基、r+r=6(平均値)、s=12(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業株式会社製、商品名:FA−023M)が挙げられる。
上記一般式(VIII)で表される化合物の具体例としては、例えば、R10及びR11がメチル基、r=6(平均値)、s+s=12(平均値)であるビニル化合物(日立化成工株式会業社製、商品名:FA−024M)が挙げられる。
上記一般式(IX)で表される化合物の具体例としては、例えば、R12及びR13が水素原子、r=1(平均値)、s=9(平均値)であるビニル化合物(新中村化学工業株式会社製、NKエステルHEMA−9P)が挙げられる。
なお、これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、(B)成分としては、テンティング性に優れる点では、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマーを含むことが好ましい。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位に水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーと、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、並びに、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、EO変性された化合物はオキシエチレン基のブロック構造を有する。また、PO変性された化合物はオキシプロピレン基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、商品名「UA−11」が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業株式会社製、商品名「UA−13」が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、(B)成分は、密着性、解像性及び剥離性に優れる点では、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物を含むことが好ましい。これらの化合物としては、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO,PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、サートマー社製、商品名「SR−454」が挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(B)成分は、密着性、解像性及び剥離性に優れる点では、エチレン性不飽和結合を一つ有する光重合性化合物を含むことも好ましい。エチレン性不飽和結合を一つ有する光重合性化合物としては、下記一般式(X)で表される化合物を含有させることが好ましい。
一般式(X)中、R14は、水素原子又はメチル基であり、水素原子であることが好ましい。Zは上述した一般式(II)中のYと同義であり、エチレン基であることが好ましい。kは4〜20の整数を示し、現像性の見地から、5〜18の整数であることが好ましく、6〜12の整数であることがより好ましく、6〜10の整数であることが更に好ましい。また、上記一般式(X)中の芳香環は置換基を有していてもよく、それら置換基としては、上述した一般式(II)中の芳香環と同様の置換基が挙げられる。
上記一般式(X)で表される化合物としては具体的には、例えば、ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート及びブチルフェノキシポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート及びノニルフェノキシドデカエチレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ブチルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ブチルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシペンタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシヘキサエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシヘプタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシノナエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート及びブチルフェノキシウンデカエチレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(B)成分には、上述した以外のエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を含んでいてもよい。その他の(B)光重合性化合物としては、例えば、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、フタル酸系化合物及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
上記フタル酸系化合物としては、例えば、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート及びβ−ヒドロキシアルキル−β’−(メタ)アクリロルオキシアルキル−o−フタレートが挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(B)成分であるエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部を基準として、30〜60質量部であることが好ましく、35〜55質量部であることがより好ましく、40〜50質量部であることが更に好ましい。この配合量が30質量部未満では、解像度及び光感度が不充分となる傾向があり、60質量部を超えると露光により硬化した感光層が脆くなる傾向がある。
(光重合開始剤)
(C)成分である光重合開始剤は、光感度及び密着性に優れる点で、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含むことが好ましい。2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(p−フルオロフェニル)イミダゾール二量体、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(p−フルオロフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジ(p−ヨードフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(p−クロロナフチル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(p−クロロフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジ(o−クロロ−p−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(o,p−ジブロモフェニル)イミダゾール二量体、2−(o,m−ジクロロフェニル)−4,5−ジ(p−クロロナフチル)イミダゾール二量体、2−(o,m−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o,p−ジクロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−ブロモフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2−(m−ブロモフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(m,p−ジブロモフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロロ−p−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(o,p−ジブロモフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体及び2,4,5−トリス(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体が挙げられる。これらの中でも、密着性及び光感度をより向上させる観点から、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が好ましい。
また、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
(C)成分が2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含む場合、その含有割合は、(C)成分の総量を基準として、70〜100質量%であることが好ましく、85〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることが更に好ましく、93〜100質量%であることが特に好ましい。2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体をこの割合で含有することにより、本実施形態に係る感光性エレメントはより優れた密着性及び光感度を有するものとなる。
また、(C)成分である光重合開始剤としては、上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の他に、その他の光重合開始剤を用いてもよい。その他の光重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、p−アミノフェニルケトン類、キノン類、ベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン化合物、ベンジル誘導体、アクリジン誘導体、クマリン系化合物、オキシムエステル類、N−アリール−α−アミノ酸化合物、脂肪族多官能チオール化合物、アシルホスフィンオキサイド類、チオキサントン類及び3級アミン化合物類が挙げられ、これら化合物を組み合わせて使用することができる。
本実施形態に係る(C)光重合開始剤としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の他に、上記芳香族ケトン類を含有することが好ましく、中でもN,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)を含有することが好ましい。
(C)成分である光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部を基準として、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.2〜10質量部であることがより好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。この配合量が0.1質量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、20質量部を超えると、露光の際に感光性樹脂組成物の表面での光吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
また、感光性樹脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つのカチオン重合が可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物(オキセタン化合物等)、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン及びロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、4−t−ブチルカテコール等の安定剤、禁止剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、並びに、熱架橋剤等の添加剤を含有させてもよい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの添加剤は、本実施形態の目的を阻害しない限りにおいて、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部を基準にしてそれぞれ0.0001〜20質量部程度含有してもよい。
感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60質量%程度の溶液として調製することができる。
本実施形態に係る感光性エレメント1における感光層20は、上述の感光性樹脂組成物を支持フィルム10上に塗布し、溶剤を除去することにより形成することができる。ここで、塗布方法としては、例えば、ロールコート、コンマコート、グラビアコート、エアーナイフコート、ダイコート及びバーコート等の公知の方法を採用することができる。また、溶剤の除去は、例えば、70〜150℃の温度で5〜30分間程度処理することで行うことができる。なお、感光層20中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2質量%以下とすることが好ましい。
このようにして形成される感光層20の厚さは、乾燥後の厚さで3〜25μmであることが好ましく、5〜25μmであることがより好ましく、7〜20μmであることが更に好ましく、10〜15μmであることが特に好ましい。この厚さが3μm未満であると、回路形成用基板に感光層20を積層する際に不具合が発生しやすくなったり、テンティング性が充分でない傾向がある。また、現像及びエッチング工程中でレジストが破損し、オープン不良の一因になったりする可能性があり、プリント配線板の製造歩留りが低下する傾向がある。一方、厚さが25μmを超えると、感光層20の解像度が充分でない、エッチング液の液まわりが充分でない傾向がある。また、サイドエッチングの影響が大きくなる可能性があり、高密度なプリント配線板の製造が困難になる傾向がある。
また、感光性エレメント1は、感光層20の支持フィルム10に接する第1の主面12とは反対側の主面上に保護フィルム(図示せず)を備えていてもよい。保護フィルムとしては、感光層20と支持フィルム10との間の接着力よりも、感光層20と保護フィルムとの間の接着力が小さくなるようなフィルムを用いることが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムを用いることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルムが挙げられる。感光層20からの剥離性の見地から、ポリエチレンフィルムが好ましい。保護フィルムの厚みは、用途により異なるが1〜100μm程度であることが好ましい。
感光性エレメント1は、支持フィルム10、感光層20及び保護フィルムの他に、クッション層、接着層、光吸収層及びガスバリア層等の中間層又は保護層を更に備えていてもよい。
本実施形態の感光性エレメント1は、例えば、そのままの状態で、又は感光層20上に保護フィルムを更に積層したものを、円筒状の巻芯に巻き取った状態で貯蔵されてもよい。この際、支持フィルム10が最外層になるようにロール状に巻き取られることが好ましい。また、ロール状に巻き取った感光性エレメント1の端面には、端面の保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の低いブラックシートに包んで包装することが好ましい。
巻芯の材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂及びABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックが挙げられる。
(レジストパターンの形成方法)
本実施形態のレジストパターンの形成方法は、上記感光性エレメント1を、感光層20、支持フィルム10の順に回路形成用基板上に積層する積層工程と、活性光線を、上記支持フィルム10を介して感光層20の所定部分に照射して、感光層20に光硬化部を形成させる露光工程と、上記光硬化部以外の感光層20の部分を除去する現像工程と、を含む方法である。
積層工程において、感光層20を回路形成用基板上に積層する方法としては、感光層20上に保護フィルムが存在している場合には、上記保護フィルムを除去した後、感光層20を70〜130℃程度に加熱しながら回路形成用基板に0.1〜1MPa程度の圧力で圧着することにより積層する方法等が挙げられる。この積層工程において、減圧下で積層することも可能である。なお、回路形成用基板の積層される表面は通常金属面であるが、特に制限されない。また、積層性を更に向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行ってもよい。
次に、上記積層工程で積層が完了した感光層20に対して、ネガ又はポジマスクパターンを有するフォトマスクを支持フィルム10の第2の主面14に位置合わせをして密着させる。その後、露光工程では、感光層20に対して、上記フォトマスク及び支持フィルム10を介して活性光線を画像状に照射し、感光層20に光硬化部が形成される。上記活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯及びキセノンランプ等の紫外線、可視光等を有効に放射するものが用いられる。なお、レーザー直接描画露光法を用いて、感光層20に光硬化部を形成することもできる。
次いで、上記露光工程後、フォトマスクを支持フィルム10から剥離する。さらに、支持フィルム10を感光層20から剥離除去する。次に現像工程において、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で感光層20の未露光部(未光硬化部)を除去して現像し、レジストパターンを製造することができる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液及び0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液が挙げられる。上記アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光層20の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。また、現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング及びスラッピングが挙げられる。
また、現像工程後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光量にて露光を行うことにより、レジストパターンを更に硬化させてもよい。
(プリント配線板の製造方法)
本実施形態のプリント配線板の製造方法は、上記レジストパターンの形成方法によりレジストパターンの形成された回路形成用基板に対し、エッチング又はめっきすることによって行われる。本実施形態に係る感光性エレメントは、特にめっき工程を含む方法によるプリント配線板の製造に適しており、なかでもセミアディティブ工法(SAP)への使用に適している。SAPへの使用に適している理由として、本発明者らは以下のように考えている。SAPで生産されるプリント配線板のライン幅は、サブトラクティブ工法で生産されるプリント配線板に比較し、かなり細い傾向がある。またSAPの場合、レジスト形状が、そのままめっきライン形状へ転写される。さらに、SAPで生産される極細線ラインパターンを有するプリント配線板の場合、微小なレジスト欠けの発生により、生産歩留を低下させる傾向がある。これらの要求から、本実施形態に係る感光性エレメントは、特にSAPへの使用に適している。
エッチングに用いられるエッチング液としては、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液及びアルカリエッチング溶液を用いることができる。
めっきとしては、例えば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき及び金めっきが挙げられる。
エッチング又はめっきを行った後、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液より更に強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液及び1〜10質量%水酸化カリウム水溶液が用いられる。また、剥離方式としては、例えば、浸漬方式及びスプレー方式が挙げられる。なお、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
また、めっきが、絶縁層と絶縁層上に形成された導体層とを備えた回路形成用基板に対して行われた場合には、パターン以外の導体層を除去する必要がある。この除去方法としては、例えば、レジストパターンを剥離した後に軽くエッチングする方法や、上記めっきに続いてはんだめっき等を行い、その後レジストパターンを剥離することで配線部分をはんだでマスクし、次いで導体層のみをエッチング可能なエッチング液を用いて処理する方法等が挙げられる。
(半導体パッケージ基板の製造方法)
本実施形態に係る感光性エレメント1は、リジット基板と、そのリジット基板上に形成された絶縁膜とを備えるパッケージ基板に用いることもできる。この場合、感光層20の光硬化部を絶縁膜として用いればよい。感光層20の光硬化部を、例えば半導体パッケージ用のソルダーレジストとして用いる場合は、上述のレジストパターンの形成方法における現像終了後、はんだ耐熱性、耐薬品性等を向上させる目的で、高圧水銀ランプによる紫外線照射や加熱を行うことが好ましい。紫外線を照射させる場合は必要に応じてその照射量を調整することができ、例えば0.2〜10J/cm程度の照射量で照射を行うこともできる。また、レジストパターンを加熱する場合は、100〜170℃程度の範囲で15〜90分程行われることが好ましい。さらに紫外線照射と加熱とを同時に行うこともでき、いずれか一方を実施した後、他方を実施することもできる。紫外線の照射と加熱とを同時に行う場合、はんだ耐熱性、耐薬品性等を効果的に付与する観点から、60〜150℃に加熱することがより好ましい。
本実施形態に係る感光性エレメントから形成されるソルダーレジストは、基板にはんだ付けを施した後の配線の保護膜を兼ね、引張強度及び伸び率等の物理特性、並びに、耐熱衝撃性に優れているので、半導体パッケージ用の永久マスクとして使用することもできる。
このようにしてレジストパターンを備えたパッケージ基板は、その後、半導体素子等の実装(例えば、ワイヤーボンディング、はんだ接続)がなされ、そして、パソコン等の電子機器へ装着される。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形態様が可能である。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1〜9及び比較例1〜10)
下記表1又は2に示す組成を有する(A)バインダーポリマーを合成した。
なお、バインダーポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより算出した。GPCの条件及び酸価測定手順を以下に示し、測定結果を表1又は2に示す。
(GPC条件)
ポンプ:日立 L−6000型[株式会社日立製作所製、商品名]
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(計3本)[以上、日立化成工業株式会社製、商品名]
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI[株式会社日立製作所製、商品名]
(酸価測定方法)
三角フラスコに合成したバインダーポリマー約1gを秤量し、混合溶剤(質量比:トルエン/メタノール=70/30)を加えて溶解後、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を適量添加し、0.1Nの水酸化カリウム水溶液で滴定し、下記式(α)より酸価を測定した。
x=10×Vf×56.1/(Wp×I) …(α)
式(α)中、xは酸価(mgKOH/g)を示し、Vfは0.1NのKOH水溶液の滴定量(mL)を示し、Wpは測定した樹脂溶液の質量(g)を示し、Iは測定した樹脂溶液中の不揮発分の割合(質量%)を示す。測定結果を表1及び2に示す。
下記表3に示した各成分を配合して、感光性樹脂組成物を調製した。
(感光性エレメントの作製)
感光性エレメントの支持フィルムとして、表4又は5に示したPETフィルムを用意した。各PETフィルムに含まれる5μm以上の粒子等の総数及びヘーズを測定した結果を表4及び5に示した。
上記粒子等の総数は、1mm単位に存在する5μm以上の粒子等の数を、偏光顕微鏡を用いて測定した値である。その際のn数(測定数)は5とした。また、支持フィルムのヘーズは、JIS K 7105に準拠して測定した値である。これらの支持フィルムの厚みは、いずれも16μmであった。
次に、それぞれのPETフィルム上に上記感光性樹脂組成物の溶液を厚さが均一になるようにして塗布した。その後、100℃の熱風対流乾燥機で2分間乾燥して溶媒を除去することで、感光層を形成した。乾燥後、ポリエチレン製保護フィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF−15」、厚さ20μm)で感光層を被覆して感光性エレメントを得た。なお、乾燥後の感光層の厚さは、いずれも15μmであった。
(積層体の作製)
銅箔(厚さ:35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工業株式会社製、商品名「MLC−E−679」)の銅表面を、メックエッチボンド CZ−8100(メック株式会社製)を用い表面粗化を行い、酸洗及び水洗後、空気流で乾燥した。得られた銅張積層板を80℃に加温し、保護フィルムを剥離しながら、感光層が銅表面に接するように感光性エレメントをラミネートした。こうして、銅張積層板、感光層、支持フィルムの順に積層された積層体を得た。ラミネートは、120℃のヒートロールを用いて、0.4MPaの圧着圧力、1.5m/分のロール速度で行なった。これらの積層体は、以下に示す試験における試験片として用いた。
(最少現像時間の測定)
125mm×200mm角の基板にラミネートした感光層をスプレー現像し、未露光部が完全に除去される時間を測定し、最少現像時間とした。測定結果を表4及び5に示す。
(光感度の測定試験)
試験片の支持フィルム上に、ネガとしてストーファー21段ステップタブレットを載置し、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「EXM−1201」)を用いて、100mJ/cmの照射エネルギー量となるように感光層を露光した。次に、支持フィルムを剥離し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。そして、銅張積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の光感度を評価した。結果を表4及び5に示す。光感度は、ステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど、光感度が高いことを示す。
(解像度の測定試験)
解像度を調べるため、ストーファー21段ステップタブレットを有するフォトツールと、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が2/2〜30/30(単位:μm)の配線パターンを有するガラスクロムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「EXM−1201」)を用いて、ストーファー21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が5.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の4倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。ここで、解像度は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値(単位:μm)により評価した。なお、解像度の評価は数値が小さいほど良好な値である。結果を表4及び5に示す。
(レジストラインの側面形状の評価)
上記解像度の測定試験で評価した基板において、レジストラインの側面形状を走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、商品名SU−1500)により観察し、以下のように評価した。結果を表4及び5に示す。
A:滑らかな形状
B:やや粗い形状
C:粗い形状
(密着性の測定試験)
密着性を調べるため、ストーファー21段ステップタブレットを有するフォトツールと、密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が2/1000〜30/1000(単位:μm)の配線パターンを有するガラスクロムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名「EXM−1201」)を用いて、ストーファー21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が8.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の4倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。ここで、密着性は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅が最も小さい値(単位:μm)により評価した。なお、密着性の評価は数値が小さいほど良好な値である。結果を表4及び5に示す。
(レジスト欠損の発生数の測定試験)
レジスト欠損の発生数を調べるため、ストーファー21段ステップタブレットを有するフォトツールと、ライン幅/スペース幅が10/30(単位:μm)の配線パターンを有するガラスクロムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する露光機を用いて、ストーファー21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が5.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間スプレーし、未露光部分を除去した。次いで、顕微鏡を用いて、レジスト欠損の数を数えた。ライン長さが1mmでライン本数が10本を観察単位とし、n数を5とした時の平均値をレジスト欠損の発生数とした。その結果を表4及び5に示す。
表4及び5に示したように、実施例1〜9及び比較例9で用いたPETフィルムのへーズは、ほぼ同等だが、実施例1〜9で用いたPETフィルムの1mm単位に存在する5μm以上の粒子等の総数は1個であり、比較例9で用いたPETフィルム(粒子等の総数は28個)に比較して極めて少なかった。そのため、レジスト欠損の発生数においても実施例1〜9は、レジスト欠損の発生数が0であり、比較例9に比べ極めて少ないという結果が得られた。また、比較例10の粒子等の総数が318個である支持フィルムを用いた場合、レジスト欠損の発生数が213個と増大した。さらに、実施例1〜9では現像後のレジスト側面の形状が滑らかであり、良好なレジストパターンを形成することが確認できた。
また表4に示したように、実施例1〜9で用いた(A)成分の酸価と重量平均分子量は適切な範囲内にあるため、最少現像時間が極めて短く、プリント配線板の生産性を低下させないことが確認できた。上記式(I)から求められる適切な重量平均分子量の範囲は、酸価が130mgKOH/gでは1〜5.39万であり、酸価が110mgKOH/gでは1〜3.6万であり、酸価が90mgKOH/gでは1〜2.4万であり、酸価が80mgKOH/gでは1〜2.0万である。
1…感光性エレメント、10…支持フィルム、12…第1の主面、14…第2の主面、20…感光層(感光性樹脂組成物層)。

Claims (8)

  1. 支持フィルムと、前記支持フィルム上に形成された感光性樹脂組成物層と、を備える感光性エレメントであって、
    前記支持フィルムのヘーズが0.01〜2.0%であり、かつ、前記支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物の総数が、5個/mm以下であり、
    前記感光性樹脂組成物層が、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び光重合開始剤を含有し、
    前記バインダーポリマーは、酸価xが60〜130mgKOH/gであり、重量平均分子量Mwが下記式(I)で表される関係を満足する、感光性エレメント。
    10000≦Mw<4000e0.02x (I)
    [式(I)中、xはバインダーポリマーの酸価を示し、Mwはバインダーポリマーの重量平均分子量を示す。]
  2. 前記光重合性化合物が、下記一般式(II)で表される化合物を含む、請求項1に記載の感光性エレメント。

    [式(II)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Yは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、n及びnはそれぞれ独立に正の整数を示し、n+nは4〜40であり、複数存在するYは互いに同一でも異なっていてもよい。]
  3. 前記バインダーポリマーが、下記一般式(III)、(IV)又は(V)で表される2価の基を有する、請求項1又は2に記載の感光性エレメント。

    [式(III)、(IV)及び(V)中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示し、pは0〜5の整数を示し、pが2以上のとき、複数存在するRは互いに同一でも異なっていてもよい。]
  4. 前記バインダーポリマーが、下記一般式(VI)で表される2価の基を更に有する、請求項3に記載の感光性エレメント。

    [式(VI)中、R15は水素原子又はメチル基を示し、R16は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子を示し、qは0〜5の整数を示し、qが2以上のとき、複数存在するR16は互いに同一でも異なっていてもよい。]
  5. 前記光重合開始剤が2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性エレメントを、前記感光性樹脂組成物層、前記支持フィルムの順に回路形成用基板上に積層する積層工程と、
    活性光線を、前記支持フィルムを介して前記感光性樹脂組成物層の所定部分に照射して、前記感光性樹脂組成物層に光硬化部を形成させる露光工程と、
    前記光硬化部以外の前記感光性樹脂組成物層を除去する現像工程と、
    を含む、レジストパターンの形成方法。
  7. 請求項6に記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された回路形成用基板に対し、エッチング又はめっきを施す工程を有する、プリント配線板の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法により製造される、プリント配線板。
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