JP6318484B2 - 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法 Download PDF

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本発明は、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法に関する。
従来、プリント配線板の製造分野及び金属の精密加工分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物からなる層(以下「感光層」という)、支持フィルム及び必要に応じ保護フィルムで構成される感光性エレメントが広く用いられている。
プリント配線板は、例えば下記のようにして製造される。まず、保護フィルムを設けた場合、感光性エレメントの保護フィルムを感光層から剥離した後、基板の導電膜上に感光層をラミネートし、導電膜、感光層、支持フィルムの順に積層する。次いで支持フィルムが光透過性の場合、支持フィルムを介して感光層にパターン露光を施した後、未露光部分を現像液で除去し、レジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンに基づいて、導電膜をパターニングすることによって、プリント配線板が形成される。
この未露光部分の除去に用いられる現像液としては、炭酸ナトリウム溶液等のアルカリ現像型が主に用いられている。現像液は、通常、ある程度感光層を溶解する能力があればよく、現像時には感光層が現像液に溶解又は現像液中に分散される。
近年、プリント配線板の高密度化に伴い、基板とレジスト材料である感光層との接触面積が小さくなっている。そのため、感光層には、エッチング又はめっき工程において優れた機械強度、耐薬品性、柔軟性が要求されると共に、基板との密着性やパターン形成における解像度が一段と要求されている。最近では、特にパッケージ基板用途としてライン幅及びスペース幅が共に10μm以下のレジストパターンを形成し得る材料が望まれている。また、配線間の絶縁信頼性の向上のため、レジストパターンの形状を矩形に近づけることも要求されている。
ところで、携帯電話及びパソコン等の薄型化に伴い、パッケージ基板が400μm以下と薄くなっている。基板が薄くなるにつれてプリント配線板の各工程で基板が湾曲しやすくなり、レジストパターンが追従できずに剥がれやすくなる傾向もある。
国際公開第2008/075575号 国際公開第2008/093643号 特開2012−37872号公報 国際公開第2012/081680号
本発明者らが検討した結果、特許文献1に記載の手段では、引張強度及び伸びは十分に達成できるものの、高解像度化ができず、高密度プリント配線板を製造することができないことが判明した。
また、本発明者らが検討した結果、特許文献2に記載の手段では、高解像度化はできるものの、露光後の感光層に柔軟性がない、即ち感光層が剛直であるため、400μm以下の基板を使用した際には、プリント配線板の各工程で基板が湾曲した際、感光層が基板に柔軟に追従することができず、レジストが基板から剥がれてしまう不具合が生じ、プリント配線板の製造歩留が低下する傾向があることが判明した。
さらに、特許文献3又は4の手法でも、10μm以下の解像度を達成しつつ、かつ追従性が優れるという点では改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、密着性及び解像度が良好であり、露光後の感光層が柔軟である、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、これらを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含有し、前記(A)成分が、(a1)ベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位を55〜75質量%、(a2)スチレン誘導体由来の構成単位を5〜15質量%及び(a3)(メタ)アクリル酸由来の構成単位を10〜30質量%含有する感光性樹脂組成物を提供する。
従来の感光性樹脂組成物を用いて、厚さが400μm以下の基板を使用形成した場合、解像度が10μm以下のパターンは形成できるものの、露光後の感光層が剛直であるためか、基板の取扱い等により露光後の感光層が剥がれる傾向があった。
そこで、まず本発明者らは、露光後の感光層の物性に着目し、露光後の感光層に柔軟性を付与させることにより前記不具合を改善可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明は、上記光重合開始剤が、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有する、上記の感光性エレメントを提供する。
また、本発明は、上記光重合開始剤が、さらに、ピラゾリン化合物を含有する、上記感光性エレメントを提供する。
また、本発明は、上記支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物の総数が5個/mm以下である上記の感光性エレメントを提供する。
また、本発明は、上記感光層の厚さT(μm)と上記感光層の365nmにおける吸光度Aとが、下記式(I)で表される関係を満足する、上記の感光性エレメントを提供する。
0.005≦A/T≦0.020 (I)
また、本発明は、上記感光性樹脂組成物又は上記感光性エレメントの感光性樹脂組成物を基板上に積層する積層工程と、
前記感光性樹脂組成物を含む感光層の所定部分に活性光線を照射して、前記感光層に光硬化部を形成させる露光工程と、
前記光硬化部以外の領域を除去する現像工程と、
を含む、レジストパターンの形成方法を提供する。
本発明のレジストパターンの形成方法によれば、上記本発明の感光性エレメントを用いるため、極細線のレジストパターンを効率よく得ることができる。
また、本発明は、上記のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された回路形成用基板に対し、エッチング又はめっきを施す、プリント配線板の製造方法を提供する。
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、上記本発明の感光性エレメントを用いたレジストパターンの形成方法を採用しているため、極細線の配線パターンを有する高密度のプリント配線板が得られる。
本発明の感光性樹脂組成物によれば、密着性及び解像度に優れ、基板の撓みに十分追従することができる感光性樹脂組成物、感光性エレメント、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法を提供することができる。
本発明の感光性エレメントの好適な実施形態を示す模式断面図である。 直径5μm以上の粒子等を有する支持フィルムの表面を観察した偏光顕微鏡写真である。 直径5μm以上の粒子等を多数有する支持フィルム上に感光層を備える感光性エレメントを用いて形成したレジストパターンの走査型顕微鏡写真である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
図1は、本発明の感光性エレメントの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した感光性エレメント1は、支持フィルム10と、感光層20とで構成される。感光層20は支持フィルム10の第1の主面12上に設けられている。また、支持フィルム10は、第1の主面12とは反対側に第2の主面14を有している。
(支持フィルム)
本発明で用いる支持フィルム10は、支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物(以下、単に「粒子等」という)の総数が5個/mm以下であると好ましい。
ここで、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等には、支持フィルム10の第1の主面12及び第2の主面14から突出しているもの、並びに、フィルム10の内部に存在するものの両方が含まれる。また、直径5μm以上の粒子等には、直径5μm以上の一次粒子及び直径5μm未満の一次粒子の凝集物が含まれる。
直径5μm以上の粒子等の総数は、露光及び現像後のレジストの一部欠損を低減する点では、5個/mm以下であることが好ましく、3個/mm以下であることがより好ましく、1個/mm以下であることがさらに好ましい。この粒子等の総数が5個/mmを超えた感光性エレメントをプリント配線板の製造に使用すると、エッチング時のオープン不良の発生や、めっき時のショート不良の発生の一因になり、プリント配線板の製造歩留りが低下する傾向がある。
なお、直径5μm未満の粒子等は支持フィルム10に数多く含まれていても、光散乱に対する影響は大きくない。その要因は、後述する露光工程において、感光層20に光を照射した場合、感光層20の光硬化反応は光照射部のみでなく、若干であるが光が直接照射されていない横方向(光照射方向に対し垂直方向)へも進行する。このため粒子径が小さい場合は、粒子直下部の光硬化反応が充分に進行するが、粒子径が大きくなるに伴い、粒子直下の光硬化反応が充分に進行しないため、レジストの欠け(レジスト欠損)が発生すると考えられる。
ここで、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等とは、支持フィルム10を構成する成分、例えば、ポリマーのゲル状物、原料であるモノマー、製造時に使用される触媒、必要に応じて含まれる無機又は有機微粒子がフィルム作製時に凝集し形成される凝集物、滑剤含有層をフィルム上に塗布した際に発生する滑剤と接着剤による膨らみ、フィルム中に含まれる直径5μm以上の粒子等に起因して生じたものである。直径5μm以上の粒子等の総数を5個/mm以下にするには、これらの粒子等のうち、粒径の小さなもの又は分散性に優れたものを選択的に用いればよい。
上記直径5μm以上の粒子等の総数は、偏光顕微鏡を用いて測定することができる。なお、直径5μm以上の一次粒子と直径5μm未満の一次粒子とが凝集して形成される凝集物は、1個として数える。図2は、直径5μm以上の粒子等を有する支持フィルムの表面を観察した偏光顕微鏡写真である。図2中、丸で囲まれている部分は、直径5μm以上の粒子等に相当する部分の一例を示している。そして、図3は、直径5μm以上の粒子等を多数有する支持フィルム上に感光層を備える感光性エレメントを用いて形成したレジストパターンの走査型顕微鏡写真である。枠で囲まれている部分がレジスト欠損の箇所を示している。このように、支持フィルムの表面に直径5μm以上の粒子等が多数あるとレジスト欠損を生じる。
支持フィルム10の材料は、直径5μm以上の粒子等の総数が5個/mm以下となるようなものであれば、特に制限されない。支持フィルム10としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と表記する)等のポリエステル、並びに、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィンからなる群より選ばれる1種以上の樹脂材料を含むフィルムが挙げられる。
支持フィルム10は、単層であっても多層であってもよい。例えば、2層からなる2層支持フィルムを用いる場合、二軸配向ポリエステルフィルムの一方の面に、微粒子を含有する樹脂層を積層してなる2層フィルムを支持フィルムとして使用し、上記微粒子を含有する樹脂層を形成した面とは反対側の面に感光層20を形成することが好ましい。また、支持フィルム10として、3層からなる多層支持フィルム(例えば、A層/B層/A層)を用いることもできる。多層支持フィルムの構成は特に制限されないが、フィルムの滑り性等の見地からは、最外層(上記3層からなるものの場合はA層)はいずれも微粒子を含有する樹脂層であることが好ましい。
従来の2層支持フィルムは、微粒子を有する樹脂層を二軸配向ポリエステルフィルムに塗布して製造しているため、感光層のラミネート時に微粒子を含有する樹脂層が剥がれやすく、剥がれた上記樹脂層が感光層に付着して不良の原因になる可能性がある。そのため、本実施形態においては、微粒子を含有する樹脂層と二軸配向ポリエステルフィルムから構成された3層からなる多層支持フィルムを用いることが好ましい。
本実施形態においては、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等の総数を5個/mm以下に調整すると同時に、このような微粒子を含有する樹脂層を備えた多層支持フィルムであると特に好適である。これにより、フィルムの滑り性が良くなると共に、露光時の光散乱の抑制をバランスよく、より高いレベルで成し遂げることができる。微粒子の平均粒子径は、微粒子を含有する樹脂層の層厚の0.1〜10倍であることが好ましく、0.2〜5倍であることがより好ましい。平均粒子径が0.1倍未満では滑り性が劣る傾向があり、10倍を超えると感光層に特に凹凸が生じ易い傾向がある。
上記微粒子は、微粒子を含有する樹脂層中に樹脂の質量を基準として0.01〜50質量%含有されていることが好ましい。そして、上記微粒子としては、例えば、各種核剤により重合時に生成した微粒子、凝集体、二酸化珪素の微粒子(凝集シリカ等)、炭酸カルシウムの微粒子、アルミナの微粒子、酸化チタンの微粒子及び硫酸バリウムの微粒子等の無機微粒子、架橋ポリスチレン樹脂の微粒子、アクリル樹脂の微粒子及びイミド樹脂の微粒子等の有機微粒子、並びに、これらの混合体を用いることができる。
3層以上の多層支持フィルムにおいて、微粒子を含有する最外層で挟まれた1以上の中間層は、上記微粒子を含有するものであっても含有しないものであってもよいが、解像性の見地からは、上記微粒子を含有していないことが好ましい。中間層が上記微粒子を含有する場合は、中間層における含有量は最外層の含有量の1/3以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましい。
上記微粒子を含有する樹脂層の層厚は、解像性に優れる点で、0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがより好ましく、0.1〜2μmであることが特に好ましい。そして、最外層の中間層に対向しない面は、1.2以下の静摩擦係数を有することが好ましい。静摩擦係数が1.2を超えるとフィルム製造時及び感光性エレメント製造時にしわが入りやすく、また、静電気を生じ易くなるためごみが付着しやすくなる傾向がある。本実施形態において、静摩擦係数は、ASTMD1894に準じて測定することができる。
なお、支持フィルム10に含まれる直径5μm以上の粒子等の総数が5個/mm以下とするためには、微粒子を含有する樹脂層が含有する微粒子の粒径は5μm未満であることが好ましい。そして、露光時の光散乱をより一層低減するために、微粒子の粒径に合わせて微粒子を含有する樹脂層の層厚を適宜調整することが好ましい。
なお、支持フィルム10は、感光層20の感光性を損なわない範囲で、必要に応じて、帯電防止剤等を含んでいてもよい。
本発明で用いる支持フィルム10は、ヘーズが0.01〜2.0%であることが好ましい。支持フィルム10のヘーズは、光感度及び解像性に優れる点で、2.0%以下であることが好ましく、1.5%以下であることがより好ましく、1.0%以下であることが更に好ましく、0.5%以下であることが特に好ましい。ここで、「ヘーズ」とは曇り度を意味する。本実施形態における支持フィルム10のヘーズは、JIS K 7105に規定される方法に準拠して、市販の曇り度計(濁度計)を用いて測定された値をいう。上記ヘーズは、例えば、NDH−1001DP(日本電色工業株式会社製、商品名)の市販の濁度計で測定が可能である。上記ヘーズの下限値は、光感度及び解像性に優れる点では、零に近いことが好ましいが、支持フィルム10の作製時の巻取り性などの観点から上記ヘーズを0.01以上とすることが好ましい。上記ヘーズが0.01未満の場合、支持フィルムに微粒子等が含まれないことに起因して、支持フィルムの製造時における巻取りに支障をきたし、シワを生じたりする傾向がある。
支持フィルム10の厚さは、5〜40μmであることが好ましく、8〜35μmであることがより好ましく、10〜30μmであることが特に好ましく、12〜25μmであることがさらに好ましい。厚さが5μm未満であると、感光性エレメントから支持フィルムを剥離する際に、支持フィルムが破れやすくなる傾向がある。また、厚さが40μmを超えると、解像度が低下する傾向があると共に、廉価性が不十分になる傾向がある。
また、支持フィルム10は、市販の一般工業用フィルムの中から、感光性エレメント1の支持フィルム10として使用可能なものを入手し、適宜加工して用いられてもよい。支持フィルム10として使用可能な市販の一般工業用フィルムとしては、例えば、微粒子を含有する層を表裏に有する3層構造の二軸配向PETフィルム:FB40(東レ株式会社製、商品名)が挙げられる。
(感光層)
感光層20は感光性樹脂組成物からなる層であり、感光層に(a1)ベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位を55〜75質量%、(a2)スチレン誘導体由来の構成単位を5〜15質量%及び(a3)(メタ)アクリル酸由来の構成単位を10〜30質量%含有する(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する。この場合、感光層はネガ型であり、且つ感光層の解像度が10μm以下であり、露光後の感光層の引張強度が20MPa以上及び伸びが1mm以上であることを満足する。
露光後の感光層の引張強度及び伸びは、FUDOHレオメータ RT−3010D−CW(株式会社レオテック)を用いて測定することができる。引張強度及び伸びの測定サンプルは、感光層の膜厚が50μm、サンプル幅が10mm、サンプル長さが50mmである。但し、実際に測定する際に使用するサンプル長さは、70mmであり、上下10mmをクランプに挟み、サンプルを固定し測定する。また感光層は、所定の露光量で露光される。
感光層の解像度は、10μm以下であり、8μm以下であることが好ましく、6μm以下であることがより好ましく、4μm以下であることが更に好ましい。この解像度が10μm以上であると、高密度な配線パターンを有するパッケージ基板を歩留良く生産することができなくなる。
露光後の感光層の引張強度は、20MPa以上であり、25MPa以上であることが好ましく、30MPa以上であることがより好ましい。この引張強度が20MPa未満である場合、レジストが脆弱になり、基板が撓んだ際にレジストに亀裂が入るため、特に400μm以下の基板を用いた際に、歩留良く生産することができなくなる。
露光後の感光層の伸びは、1mm以上であり、1.4mm以上であることが好ましく、1.8mm以上であることがより好ましく、2.0mm以上であることが更に好ましい。この感光層の伸びが1mm未満である場合、基板が撓んだ際、基板の撓みにレジストが追従することができず、レジストが剥がれるためである。
本発明では感光層の厚さTと感光層の365nmにおける吸光度Aとは、下記式(I)で表される関係を満足することが好ましい。
0.005≦A/T≦0.020 (I)
感光層の吸光度は、UV分光光度計(株式会社日立製作所製、商品名「U−3310」)を用いて測定することができる。吸光度は、装置の測定側に支持フィルム及び感光層からなる感光性エレメントを配置し、リファレンス側に支持フィルムのみを配置し、吸光度モードにより550〜300nmまでの連続的に測定することができる。
感光層の365nmにおける吸光度Aと、感光層の膜さTとの比であるA/T(以下、「Y値」という)は、0.005〜0.020であることが好ましく、0.010〜0.020であることがより好ましく、0.012〜0.018であることが更に好ましく、0.014〜0.016であることが特に好ましい。このY値が0.005未満では、感光層にほとんど光吸収されないため、感度が低下し、プリント配線板の生産性が低下する傾向があり、また、基板から反射される光の量が多くなるため、ハレーション効果による解像度が低下する傾向がある。一方、Y値が0.020を超えると、露光部の上部で吸収される光の量が多くなり、露光部の底部での光硬化反応が十分に進行しないため、現像後のレジスト形状が逆台形になる傾向がある。
感光層20を構成する感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー(以下。「(A)成分」という)、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物(以下。「(B)成分」という)及び(C)光重合開始剤(以下。「(C)成分」という)を含有する。以下、上記各成分について詳細に説明する。
(A)成分であるバインダーポリマーとしては、(a1)ベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位を55〜75質量%、(a2)スチレン誘導体由来の構成単位を5〜15質量%及び(a3)(メタ)アクリル酸由来の構成単位を10〜30質量%含む。これらの構成単位を含むバインダーポリマーは、それぞれの構成単位に対応する単量体、すなわちベンジル(メタ)アクリレート誘導体、スチレン誘導体、及び(メタ)アクリル酸を含有する単量体組成物を共重合させることにより得られる。このようにして得られる共重合体において各構成単位は、いわゆるランダム共重合体のように共重合体中にランダムに含まれていてもよく、或いはブロック共重合体のように一部の特定の構成単位が局在して存在する共重合体であってもよい。そして、上記構成単位のそれぞれは単一種であっても複数種であってもよい。
(A)バインダーポリマーは、(a1)ベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位を特定量含むことにより、樹脂の柔軟性を維持しながら密着性に優れる。ベンジル(メタ)アクリレート誘導体の具体例としては、例えばベンジル(メタ)アクリレート、4−メチルベンジル(メタ)アクリレート、4−エチルベンジル(メタ)アクリレート、4−tertブチルベンジル(メタ)アクリレート、4−メトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−エトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルベンジル(メタ)アクリレート、4−クロロベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
(A)バインダーポリマーは、(a2)スチレン誘導体由来の構成単位を特定量含むことにより、細線部の密着性、解像度に優れる。スチレン誘導体の具体例としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンが挙げられる。
(A)バインダーポリマーは、(a3)(メタ)アクリル酸由来の構成単位を特定量含むことにより、アルカリ現像性に優れる。
(A)バインダーポリマーは、(a1)ベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位を55〜75質量%含み、樹脂の柔軟性を維持しながら密着性により優れる点では、60〜75質量%含むことが好ましく、60〜70質量%含むことがより好ましい。
(A)バインダーポリマーは、(a2)スチレン誘導体由来の構成単位を5〜15質量%含み、密着性及び解像度にさらに優れる点では、5〜12質量%含むことが好ましい。
また、(a3)(メタ)アクリル酸由来の構成単位を10〜30質量%含むが、アルカリ現像性にさらに優れる点では、15〜30質量%含むことが好ましく、20〜30質量%含むことがより好ましい
バインダーポリマーの重量平均分子量は、30000〜100000であることが好ましく、35000〜80000であることがより好ましく、40000〜85000であることが最も好ましい。この重量平均分子量が30000未満では、感光層が脆くなる傾向があり、100000を超えると糸状現像残りが発生し、解像度が低下する傾向がある。なお、上記重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と表記する)により測定し、標準ポリスチレン換算した値を使用したものである。
バインダーポリマーの酸価(試料1gを中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数)は、30〜300mgKOH/gであることが好ましく、50〜200mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が30mgKOH/g未満では現像時間が長くなる傾向があり、300mgKOH/gを超えると光硬化したレジストのアルカリ現像液に対する耐性が低下する傾向がある。
これらのバインダーポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。2種以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーの組み合わせとしては、例えば、異なる共重合成分からなる(異なる繰り返し単位を構成成分として含む)2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度を有する2種類以上のバインダーポリマー等が挙げられる。また、特開平11−327137号公報に記載のマルチモード分子量分布を有するポリマーを使用することもできる。
なお、現像工程として有機溶剤での現像を行う場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体を少量に調製することが好ましい。また、必要に応じてバインダーポリマーは感光性基を有していてもよい。
(B)成分であるエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、炭素数2〜6のオキシアルキレン単位(アルキレングリコールユニット)を分子内に4〜40有する化合物を含むことが好ましい。(B)成分としてこのような化合物を含有することによって、(A)バインダーポリマーとの相溶性を向上することができる。
これらの光重合性化合物の中でも、本発明の効果をより確実に得ることができる傾向があることから、(B)成分であるエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物は、下記一般式(II)で表されるビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。
Figure 0006318484
上記一般式(II)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、メチル基であることが好ましい。Yは炭素数2〜6のアルキレン基を示す。n及びnはそれぞれ正の整数を示し、n+nは2〜40の整数であり、6〜34の整数であることが好ましく、8〜30の整数であることがより好ましく、8〜28の整数であることがさらに好ましく、8〜20の整数であることが特に好ましく、8〜16の整数であることが極めて好ましく、8〜12の整数であることが最も好ましい。n+nの値が2未満ではバインダーポリマーとの相溶性が低下し、回路形成用基板に感光性エレメントをラミネートした際に剥がれやすい傾向があり、n+nの値が40を超えると、親水性が増加し、現像時にレジストが剥がれやすく、耐めっき性が低下する傾向がある。なお、分子内に複数存在するYは、互いに同一でも異なっていてもよい。
上記炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基及びへキシレン基が挙げられる。これらの中では、解像度及び耐めっき性を向上させる観点から、エチレン基又はイソプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
また、上記一般式(II)中の芳香環は置換基を有していてもよい。それら置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、フェナシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモイル基又は複素環を含む基、あるいは、これらの置換基で置換されたアリール基が挙げられる。上記置換基は、縮合環を形成していてもよく、また、これらの置換基中の水素原子がハロゲン原子等の上記置換基などに置換されていてもよい。なお、置換基の数がそれぞれ2以上の場合、2以上の置換基はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(II)で表される化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらのうち、2,2−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパンが好ましく、BPE−200(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。さらに2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンがより好ましく、BPE−500(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。また、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
また(B)成分としては、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートも好ましく使用できる。ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(VII)、(VIII)又は(IX)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006318484
一般式(VII)中、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、EOはオキシエチレン基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、Sは1〜30の整数を示し、r及びrはそれぞれ0〜30の整数を示し、r+r(平均値)は1〜30の整数である。
Figure 0006318484
一般式(VIII)中、R16及びR17はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。EOはオキシエチレン基を示し、POはオキシプロピレン基を示し、rは1〜30の整数を示し、s及びsはそれぞれ0〜30の整数を示し、s+s(平均値)は1〜30の整数である。
Figure 0006318484
一般式(IX)中、R18及びR19はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、メチル基であることが好ましい。EOはオキシエチレン基を示し、POはオキシプロピレン基を示す。rは1〜30の整数を示し、sは1〜30の整数を示す。
上記一般式(VII)、(VIII)及び(IX)において、オキシエチレン単位(EO)及びオキシプロピレン単位(PO)が複数存在する場合、複数のオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位はそれぞれ連続してブロック的に存在してもよいし、ランダムに存在してもよい。
さらに、オキシプロピレン単位がオキシイソプロピレン単位である場合、プロピレン基の2級炭素が酸素原子に結合していてもよく、1級炭素が酸素原子に結合していてもよい。
上記一般式(VII)、(VIII)及び(IX)におけるオキシエチレン単位の繰り返し数の総数(r+r、r及びr)はそれぞれ独立に1〜30の整数であることが好ましく、1〜10の整数であることがより好ましく、4〜9の整数であることがさらに好ましく、5〜8の整数であることが特に好ましい。この繰り返し数が30を超えるとテント信頼性及びレジスト形状が悪化する傾向がある。
上記一般式(VII)、(VIII)及び(IX)におけるオキシプロピレン単位の繰り返し数の総数(s、s+s及びs)はそれぞれ独立に1〜30の整数であることが好ましく、5〜20の整数であることがより好ましく、8〜16の整数であることがさらに好ましく、10〜14の整数であることが特に好ましい。この繰り返し数が30を超えると解像度が低下し、現像時にスラッジが発生する傾向がある。
上記一般式(VII)で表される化合物の具体例としては、例えば、R14及びR15がメチル基、r+r=4(平均値)、s=12(平均値)であるビニル化合物(日立化成株式会社製、商品名:FA−023M)等が挙げられる。
上記一般式(VIII)で表される化合物の具体例としては、例えば、R16及びR17がメチル基、r=6(平均値)、s+s=12(平均値)であるビニル化合物(日立化成株式会社製、商品名:FA−024M)等が挙げられる。
上記一般式(IX)で表される化合物の具体例としては、例えば、R18及びR19が水素原子、r=1(平均値)、s=9(平均値)であるビニル化合物(新中村化学工業株式会社製、NKエステルHEMA−9P)等が挙げられる。
なお、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(B)成分には、密着性、解像性等の現像性及び剥離性を向上させる見地から、更に、エチレン性不飽和結合を一つ有する光重合性化合物を含有させてもよい。
エチレン性不飽和結合を一つ有する光重合性化合物としては、下記一般式(X)で表される化合物を含有させることが好ましい。
Figure 0006318484
一般式(X)中、R14は、水素原子又はメチル基であり、水素原子であることが好ましい。Zは上述した一般式(II)中のYと同義であり、エチレン基であることが好ましい。kは4〜20の整数を示し、現像性の見地から、5〜18の整数であることが好ましく、6〜12の整数であることがより好ましく、6〜10の整数であることが更に好ましい。また、上記一般式(X)中の芳香環は置換基を有していてもよく、それら置換基としては、上述した一般式(II)中の芳香環と同様の置換基が挙げられる。
上記一般式(X)で表される化合物としては具体的には、例えば、ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレート及びブチルフェノキシポリプロピレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ノニルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ノニルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシペンタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシヘキサエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシヘプタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシノナエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシウンデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート及びノニルフェノキシドデカエチレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ブチルフェノキシポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ブチルフェノキシテトラエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシペンタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシヘキサエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシヘプタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシオクタエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシノナエチレンオキシ(メタ)アクリレート、ブチルフェノキシデカエチレンオキシ(メタ)アクリレート及びブチルフェノキシウンデカエチレンオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(C)成分である光重合開始剤は、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含むことが好ましい。2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニルイミダゾール二量体、2−(o−ブロモフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−テトラ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−フルオロフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロ−p−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジブロモフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロナフチル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o,m−ジクロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロナフチル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o,m−ジクロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(p−プロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量休、2,2´−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−ヨードフェニル)イミダゾール二量休、2,2´−ビス(m−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(m,p−ジブロモフェニル)−4,4´,5,5−テトラフェニルイミダゾール二量体、2,2´−ビス(2,6−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二畳体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−フルオロフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−ヨードフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロナフチル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(p−クロロ−p−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジブロモフェニル)イミダゾール二量体、2,2´−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体及び2,2´−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4´,5,5´−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)イミダゾール二量体が挙げられる。これらの中でも、密着性及び感度をより向上させる観点から、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が好ましい。
また、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
なお、(C)成分が2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含む場合の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の含有割合は、(C)成分の総量を基準として、70〜100質量%であることが好ましく、85〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることがさらに好ましく、93〜100質量%であることが特に好ましい。2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体をこの割合で含有することにより、本発明の感光性エレメントはより優れた密着性及び感度を有するものとなる。
また、(C)成分である光重合開始剤は、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体と共に、ピラゾリン化合物を含むことが好ましい。(C)成分に、これらピラゾリン化合物を使用することにより、レジストの吸光度を一定の範囲内で維持しつつ、光感度を高くすることが可能となり、プリント配線板の生産性を向上可能な感光性エレメントになる。
ピラゾリン化合物としては、1−フェニル−3−(4−イソプロピルスチリル)−5−(4−イソプロピルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−メトキシスチリル)−5−(4−メトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3,5−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3,5−ビス(4−メトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−オクチルフェニル)−ピラゾリンから選択される一種を用いることが好ましく、1−フェニル−3−(4−イソプロピルスチリル)−5−(4−イソプロピルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−メトキシスチリル)−5−(4−メトキシフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−オクチルフェニル)−ピラゾリンから選択される一種を用いることがより好ましく、1−フェニル−3−(4−イソプロピルスチリル)−5−(4−イソプロピルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−tert−ブチル−スチリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−メトキシスチリル)−5−(4−メトキシフェニル)−ピラゾリンから選択される一種を用いることが更に好ましい。
(C)成分が、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体と共に、ピラゾリン化合物を含む場合、その含有量は(C)成分の総量を基準として、0.5〜6.0質量%であることが好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましく、1.0〜4.0質量%であることが更に好ましい。
また、(C)成分である光重合開始剤としては、上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体及びピラゾリン化合物の他に、その他の光重合開始剤を用いてもよい。その他の光重合性化合物としては、例えば、芳香族ケトン類、p−アミノフェニルケトン類、キノン類、ベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン化合物、ベンジル誘導体、アクリジン誘導体、クマリン系化合物、オキシムエステル類、N−アリール−α−アミノ酸化合物、脂肪族多官能チオール化合物、アシルホスフィンオキサイド類、チオキサントン類、3級アミン化合物類等が挙げられ、これら化合物を組み合わせて使用してもよい。
(A)成分であるバインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部を基準として、40〜70質量部であることが好ましく、45〜65質量部であることがより好ましく、50〜60質量部であることがさらに好ましい。この配合量が40質量部未満では光硬化物が脆くなる傾向にあり、70質量部を超えると、解像度及び光感度が不十分となる傾向にある。
(B)成分であるエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部を基準として、30〜60質量部であることが好ましく、35〜55質量部であることがより好ましく、40〜50質量部であることがさらに好ましい。この配合量が30質量部未満では、解像度及び光感度が不十分となる傾向があり、60質量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
(C)成分である光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.2〜10質量部であることがより好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。この配合量が0.1質量部未満では光感度が不十分となる傾向があり、20質量部を超えると、露光の際に感光性樹脂組成物の表面での光吸収が増大して内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
また、感光性樹脂組成物には、必要に応じて、分子内に少なくとも1つのカチオン重合可能な環状エーテル基を有する光重合性化合物(オキセタン化合物等)、カチオン重合開始剤、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、禁止剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等の添加剤を含有させてもよい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。これらの添加剤は、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部を基準にしてそれぞれ0.0001〜20質量部程度含有してもよい。
感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60質量%程度の溶液として調製することができる。
本発明の感光性エレメント1における感光層20は、上述の感光性樹脂組成物を支持フィルム10上に塗布し、溶剤を除去することにより形成することができる。ここで、塗布方法としては、例えば、ロールコート、コンマコート、グラビアコート、エアーナイフコート、ダイコート、バーコート等の公知の方法を採用することができる。また、溶剤の除去は、例えば、70〜150℃の温度で5〜30分間程度処理することで行うことができる。なお、感光層20中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2質量%以下とすることが好ましい。
このようにして形成される感光層20の厚さ(T)は、乾燥後の厚さで2〜30μmであることが好ましく、5〜25μmであることがより好ましく、7〜20μmであることが更に好ましく、10〜20μmであることが特に好ましい。この厚さが2μm未満であると、回路形成用基板に感光層を積層する際に不具合が発生しやすくなる、又はテンティング性が劣り、現像及びエッチング工程中でレジストが破損し、オープン不良の一因になる可能性があり、プリント配線板の製造歩留りが低下する傾向がある。一方、厚さが30μmを超えると、感光層20の解像度が悪化する、又はエッチング液の液まわりが悪化するため、サイドエッチングの影響が大きくなり、高密度なプリント配線板の製造が困難になる傾向がある。
また、感光性エレメント1は、感光層20の支持フィルム10に接する第1の主面12とは反対側の主面上に保護フィルム(図示せず)を備えていてもよい。保護フィルムとしては、感光層20と支持フィルム10との間の接着力よりも、感光層20と保護フィルムとの間の接着力が小さくなるようなフィルムを用いることが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムを用いることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルムが挙げられる。感光層20からの剥離性の見地から、ポリエチレンフィルムが好ましい。保護フィルムの厚さは、用途により異なるが1〜100μm程度であることが好ましい。
感光性エレメント1は、支持フィルム10、感光層20及び保護フィルムの他に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層又は保護層を更に備えていてもよい。
本実施形態の感光性エレメント1は、例えば、そのままの状態で又は感光層20上に保護フィルムを更に積層したものを、円筒状の巻芯に巻き取った状態で貯蔵されてもよい。この際、支持フィルム10が最外層になるようにロール状に巻き取られることが好ましい。また、ロール状に巻き取った感光性エレメント1の端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の低いブラックシートに包んで包装することが好ましい。
巻芯の材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂及びABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックが挙げられる。
(レジストパターンの形成方法)
本実施形態のレジストパターンの形成方法は、上記感光性エレメント1を、感光層20、支持フィルム10の順に回路形成用基板上に積層する積層工程と、活性光線を、上記支持フィルム10を通して感光層20の所定部分に照射して、感光層20に光硬化部を形成させる露光工程と、上記光硬化部以外の感光層20の部分を除去する現像工程と、を含む方法である。
積層工程において、感光層20を回路形成用基板上に積層する方法としては、感光層20上に保護フィルムが存在している場合には、該保護フィルムを除去した後、感光層20を70〜130℃程度に加熱しながら回路形成用基板に0.1〜1MPa程度の圧力で圧着することにより積層する方法等が挙げられる。この積層工程において、減圧下で積層することも可能である。なお、回路形成用基板の積層される表面は通常金属面であるが、特に制限されない。また、積層性を更に向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行ってもよい。
次に、上記積層工程で積層が完了した感光層20に対して、ネガ又はポジマスクパターンを有するフォトマスクを支持フィルム10の第2の主面14に位置合わせをして密着させる。その後、露光工程では、感光層20に対して、支持フィルム10を通して活性光線が画像状に照射され、感光層20に光硬化部が形成される。上記活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線や可視光等を有効に放射するものが用いられる。なお、レーザー直接描画露光法を用いて、感光層20に光硬化部を形成することもできる。
次いで、上記露光工程後、フォトマスクを支持フィルム10から剥離する。更に、支持フィルム10を感光層20から剥離除去する。次に現像工程において、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウエット現像、ドライ現像等で感光層20の未露光部(未光硬化部)を除去して現像し、レジストパターンを製造することができる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液が挙げられる。上記アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光層20の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。また、現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング及びスラッピングが挙げられる。
また、現像工程後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光量にて露光を行うことにより、レジストパターンを更に硬化させてもよい。
(プリント配線板の製造方法)
本実施形態のプリント配線板の製造方法は、上記レジストパターンの形成方法によりレジストパターンの形成された回路形成用基板に対し、エッチング又はめっきすることによって行われる。ここで、回路形成用基板のエッチング又はめっきは、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を公知の方法によりエッチング又はめっきすることによって行われる。
エッチングに用いられるエッチング液としては、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。
めっきとしては、例えば、銅めっき、はんだめっき、ニッケルめっき、金めっき等が挙げられる。
エッチング又はめっきを行った後、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液より更に強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。また、剥離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられる。なお、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよく、小径スルーホールを有していてもよい。
また、めっきが絶縁層と絶縁層上に形成された導体層とを備えた回路形成用基板に対して行われた場合には、パターン以外の導体層を除去する必要がある。この除去方法としては、例えば、レジストパターンを剥離した後に軽くエッチングする方法や、上記めっきに続いてはんだめっき等を行い、その後レジストパターンを剥離することで配線部分をはんだでマスクし、次いで導体層のみをエッチング可能なエッチング液を用いて処理する方法が挙げられる。
(半導体パッケージ基板の製造方法)
本発明の感光性エレメント1は、リジット基板と、そのリジット基板上に形成された絶縁膜とを備えるパッケージ基板に用いることもできる。この場合、感光層の光硬化部を絶縁膜として用いればよい。感光層の光硬化部を、例えば半導体パッケージ用のソルダーレジストとして用いる場合は、上述のレジストパターンの形成方法における現像終了後、はんだ耐熱性、耐薬品性等を向上させる目的で、高圧水銀ランプによる紫外線照射や加熱を行うことが好ましい。紫外線を照射させる場合は必要に応じてその照射量を調整することができ、例えば0.2〜10J/cm程度の照射量で照射を行うこともできる。また、レジストパターンを加熱する場合は、100〜170℃程度の範囲で15〜90分程行われることが好ましい。さらに紫外線照射と加熱とを同時に行うこともでき、いずれか一方を実施した後、他方を実施することもできる。紫外線の照射と加熱とを同時に行う場合、はんだ耐熱性、耐薬品性等を効果的に付与する観点から、60〜150℃に加熱することがより好ましい。
このソルダーレジストは、基板にはんだ付けを施した後の配線の保護膜を兼ね、引張強度や伸び率等の物理特性及び耐熱衝撃性に優れているので、半導体パッケージ用の永久マスクとして有効である。
このようにしてレジストパターンを備えたパッケージ基板は、その後、半導体素子などの実装(例えば、ワイヤーボンディング、はんだ接続)がなされ、そして、パソコン等の電子機器へ装着される。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形態様が可能である。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(感光性樹脂組成物の基本溶液の作製)
まず、表1に示した組成のバインダーポリマーを下記合成例にしたがって合成した。
(合成例1)
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、質量比6:4であるトルエン及びメチルセロソルブの配合物420gを加え、窒素ガスを吹き込みながら撹拌して、80℃まで加熱した。一方、共重合単量体として(a3)成分のメタクリル酸150g、(a2)成分のスチレン60g及び(a1)成分のメタクリル酸ベンジル390gと、アゾビスイソブチロニトリル5.4gとを混合した溶液(以下、「溶液a」という)を用意し、80℃に加熱された質量比6:4であるトルエン及びメチルセロソルブの上記配合物に溶液aを4時間かけて滴下した。その後、質量比6:4であるトルエン及びメチルセロソルブの配合物40gを用い滴下ロートを洗浄し、フラスコ内に加え、80℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに、質量比6:4であるメチルセロソルブ及びトルエンの配合物40gにアゾビスイソブチロニトリル1.0gを溶解した溶液を、30分かけてフラスコ内に滴下した。そして、質量比6:4であるトルエン及びメチルセロソルブの配合物120gを用い滴下ロートを洗浄し、フラスコ内に加えた。滴下後の溶液を撹拌しながら80℃で3時間保温した後、30分間かけて90℃に加温した。90℃で2時間保温した後、冷却して(A)成分であるバインダーポリマー溶液を得た。このバインダーポリマー溶液に、トルエンを加えて不揮発成分濃度(固形分濃度)が40質量%になるように調製した(A−1)。バインダーポリマーの重量平均分子量は、45000であった。なお、バインダーポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより算出した。GPCの条件は下記に示した。
(合成例2)
共重合単量体としてメタクリル酸150g、スチレン60g及びメタクリル酸ベンジル390gと、アゾビスイソブチロニトリル2.7gとを混合した溶液(以下、「溶液b」という)を用意した以外は、合成例1と同様の操作をして(A)成分であるバインダーポリマー溶液を得た。このバインダーポリマー溶液に、トルエンを加えて不揮発成分濃度(固形分濃度)が40質量%になるように調製した(A−2)。バインダーポリマーの重量平均分子量は、バインダーポリマーの重量平均分子量は、80000であった。
(合成例3)
共重合単量体としてメタクリル酸162g、メタクリル酸メチル30g、スチレン270g及びメタクリル酸ベンジル138gと、アゾビスイソブチロニトリル5.4gとを混合した溶液(以下、「溶液c」という)を用意した以外は、合成例1と同様の操作をして(A)成分であるバインダーポリマー溶液を得た。このバインダーポリマー溶液に、トルエンを加えて不揮発成分濃度(固形分濃度)が40質量%になるように調製した(A−3)。バインダーポリマーの重量平均分子量は、バインダーポリマーの重量平均分子量は、45000であった。
(合成例4)
共重合単量体としてメタクリル酸180g、メタクリル酸メチル210g及びメタクリル酸ブチル210gと、アゾビスイソブチロニトリル5.4gとを混合した溶液(以下、「溶液d」という)を用意した以外は、合成例1と同様の操作をして(A)成分であるバインダーポリマー溶液を得た。このバインダーポリマー溶液に、トルエンを加えて不揮発成分濃度(固形分濃度)が40質量%になるように調製した(A−4)。バインダーポリマーの重量平均分子量は、バインダーポリマーの重量平均分子量は、45000であった。
(GPC条件)
ポンプ:日立 L−6000型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:Gelpack GL−R420+Gelpack GL−R430+Gelpack GL−R440(計3本)(以上、日立化成株式会社製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製、商品名)
Figure 0006318484
下記表2、3に示した配合量(g)で各成分を配合して、実施例1〜11、参考例12〜13及び比較例1〜3の感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
Figure 0006318484
Figure 0006318484
B−1:FA−321M(EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、日立化成株式会社製、商品名)
B−2:BPE−200(EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、新中村工業株式会社製、商品名)
B−3:FA−MECH(γ−クロロ−2−ヒロドキシプロピル−β´−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート、日立化成株式会社製、商品名)
B−4:FA−024M(PO変性エチレングリコールジメタクリレート、日立化成株式会社製、商品名)
B−5:BPE−100(EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、新中村工業株式会社製、商品名)
C−1:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
C−2:1−フェニル−3−(4−メトキシスチリル)−5−(4−メトキシフェニル)ピラゾリン
C−3:N,N´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン
C−4:4−t−ブチルカテコール
(感光性エレメントの作製)
感光性エレメントの支持フィルムとして、下記PETフィルムを用意した。各PETフィルムに含まれる5μm以上の粒子等の個数及びヘーズを測定した結果を表2、3に示した。
<支持フィルム>
微粒子を含有する層を表裏に有する3層構造の二軸配向PETフィルム:FB40(東レ株式会社製、商品名)
微粒子が片側にのみ存在する2層構造の二軸配向PETフィルム:A−1517(東洋紡績株式会社製、商品名)
微粒子を含有する層を表裏に有する3層構造の二軸配向PETフィルム:HTR−02(帝人デュポン株式会社製、商品名)
上記粒子等の個数は、1mm単位に存在する5μm以上の粒子等の数を、偏光顕微鏡を用いて測定した値である。その際のn数は5とした。また、ヘーズは、JIS K 7105に準拠して測定した値である。これらの支持フィルムの厚さは、いずれも16μmであった。
次に、それぞれのPETフィルム上に上記感光性樹脂組成物の溶液を厚さが均一になるようにして塗布し、100℃の熱風対流乾燥機で5分間乾燥して溶媒を除去した。乾燥後、ポリエチレン製保護フィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF−15」、厚さ20μm)で感光層を被覆して感光性エレメントを得た。なお、乾燥後の感光層の厚さが、表2、3に示した厚さTとなるように感光性樹脂組成物の溶液の塗布量を調整した。
(積層体の作製)
無接着剤2層メッキ法FPC基材[メタロイヤル PI−38N−CCS−E(東レフィルム加工株式会社製、商品名)、ポリイミド:カプトン 150EN(東レ・デュポン株式会社製)、ポリイミド厚:38μm]の銅表面を水洗後、空気流で乾燥した。得られたFPC基材を80℃に加温し、感光性エレメントの保護フィルムを剥離しながら、感光層が銅表面に接するように感光性エレメントをラミネートした。こうして、FPC基材、感光層、支持フィルムの順に積層された積層体を得た。ラミネートは、120℃のヒートロールを用いて、0.4MPaの圧着圧力、1.5m/分のロール速度で行なった。これらの積層体は、以下に示す試験における試験片として用いた。
(解像度測定試験)
解像度を調べるため、41段ステップタブレットを有するフォトツールと、解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が6/2〜90/30(単位:μm)の配線パターンを有するガラスクロムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する投影露光機(ウシオ電機株式会社製、商品名「UX−2240SM−XJ01」)を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が11段となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。ここで、解像度は、現像処理後に光学顕微鏡を用いてレジストパターンを観察したとき、未露光部を完全に除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい幅(単位:μm)を測定することにより評価した。なお、解像度の評価は数値が小さいほど良好な値である。結果を表2、3に示した。
(密着性測定試験)
密着性を調べるため、41段ステップタブレットを有するフォトツールと、密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が2/6〜30/90(単位:μm)の配線パターンを有するガラスクロムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する投影露光機(ウシオ電機株式会社製、商品名「UX−2240SM−XJ01」)を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が11.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。ここで、密着性は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができ、現像処理後に光学顕微鏡を用いてレジストパターンを観察したとき、剥がれ及びよれがなく残ったライン幅のうち最も小さい幅(単位:μm)を測定することにより評価した。なお、密着性の評価は数値が小さいほど良好な値である。結果を表2、3に示した。
(レジストラインの断面形状評価)
上記解像度測定試験で評価した基板において、ライン幅/スペース幅がx/x(単位:μm)の指定箇所の配線パターンのレジストラインの断面形状を観察した。観察手法として、タングステンを用いてレジストの保護膜を形成した後、集束イオンビーム加工観察装置(株式会社日立製作所製、商品名「FB−2000A」、イオン種:Gaイオン、加速電圧:30kV、観察条件:ビームアパーチャー直径500μm)を用い、レジストパターン中心部のレジスト断面を露出させた。次いで、走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、商品名「FE−SEM S−4700」)により観察し、レジスト上面とレジスト底面の線幅の差を測定し、以下のように評価した。結果を表2、3に示した。
「○」:線幅の差が1.0μm未満である。
「△」:線幅の差が1.0〜1.5μmである。
「×」:線幅の差が1.5μmを超える。
(レジストラインの側面形状評価)
上記解像度測定試験で評価した基板において、レジストラインの側面形状を走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、商品名「SU−1500」)により観察し、以下のように評価した。結果を表2、3に示した。
「A」:滑らかな形状
「B」:やや粗い形状
「C」:粗い形状
(レジスト欠損部発生数測定試験)
レジストの微小欠損部発生数を調べるため、41段ステップタブレットを有するフォトツールと、ライン幅/スペース幅が10/30(単位:μm)の配線パターンを有するガラスクロムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する投影露光機(ウシオ電機株式会社製、商品名「UX−2240SM−XJ01」)を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が8.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の4倍の時間スプレーし、未露光部分を除去した。次いで、顕微鏡を用いて、レジスト欠損部の個数を数えた。ライン長さが1mmでライン本数が10本を観察単位とし、n数を5とした時の平均値をレジスト微小欠損部発生数とした。結果を表2、3に示した。
(レジスト浮き測定試験)
レジストの浮きを調べるため、41段ステップタブレットを有するフォトツールと、レジスト浮き測定試験用ネガとして開口部が65mm×65mmのパターンを有するフィルムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する投影露光機(ウシオ電機株式会社製、商品名「UX−2240SM−XJ01」)を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が11.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、支持フィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。次いで、23±2℃、60±10%RH(23℃時)の環境に2時間放置した。作製した基板を露光したパターンが中心になるように75mm×75mmに切断した。切断した基板を50℃の純水中に10分間浸漬させた後、レジストパターンの角部に浮きが発生していないかを、走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、商品名「SU−1500」)により観察した。結果を表2、3に示した。
(引張強度及び伸び測定試験)
レジストの引張強度及び伸びは、以下の方法で評価した。無接着剤2層メッキ法FPC基材[メタロイヤル PI−38N−CCS−E(東レフィルム加工株式会社製、商品名、ポリイミド:カプトン 150EN(東レ・デュポン株式会社製)、ポリイミド厚:38μm]の銅表面を水洗後、空気流で乾燥した。このFPC基材を80℃に加温し、保護フィルムを剥離しながら、感光層が銅表面に接するように感光性エレメントをラミネートした。次いで、感光層が支持フィルム上に接するように再度感光性エレメントをラミネートした。感光層の膜厚が25μmの場合は、ラミネートした基板の感光性エレメントの表面の支持フィルムのみを剥離後、感光性エレメントを同様の手順で繰り返しラミネートを行い、感光層の厚さが50μmになるようにした。
例えば、感光層の膜厚が50μmになるようにするため、感光層が10μmの感光性エレメントを使用する場合は、5回ラミネートを繰り返す。一方、感光層が30μmである場合は、同一組成である20μmである感光層を有する感光性エレメントを用い、感光層が50μmであるサンプルを作製しても良い。
このようにして、FPC基材、感光層、支持フィルムの順に積層された積層体を得た。ラミネートは、120℃のヒートロールを用いて、0.4MPaの圧着圧力、1.5m/分のロール速度で行なった。41段ステップタブレットを有するフォトツールと、引張強度及び伸び測定用ネガとして開口部が10mm×70mmのパターンを有するフィルムタイプのフォトツールとを試験片の支持フィルム上に密着させ、高圧水銀灯ランプを有する投影露光機(ウシオ電機株式会社製、商品名「UX−2240SM−XJ01」)を用いて、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が11.0となる照射エネルギー量で露光を行った。次に、表層の支持フィルムを剥離し、30℃で1質量%炭酸ナトリウム水溶液を最少現像時間の2倍の時間でスプレー現像し、未露光部分を除去して現像を行った。次いで、下層の支持フィルムよりサンプルを剥がし、上下各10mmをチャックで掴み、サンプル長さを50mmとし、引張強度及び伸びを測定した。測定に使用した装置は、FUDOOHレオメーター RT−3010D−CW(株式会社レオテック)であり、引張速度を20mm/分とした。また、繰返し測定回数を10とし、平均値を算出した。結果を表2、3に示した。
実施例1〜4は感光層の厚みを10〜50μmと変化させた場合であり、解像度、密着性が5〜10μmと良好な値を示している。比較例1、2のバインダー樹脂の(a1)成分のベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位が少ない(A−3)を用いた場合は、レジスト浮きが発生する。また、バインダー樹脂に(a1)成分と(a2)成分のスチレン誘導体由来の構成単位を用いない(A−4)を用いた比較例3の場合、解像度に劣る。これは、感光層の厚さTと感光層の365nmにおける吸光度Aとの比であるY(A/T)が0.001であり、感光層にほとんど光吸収されないためと思われる。一方、Yが0.020を超える実施例11、参考例13は、レジスト断面形状に少し劣るようになる。光重合開始剤が2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体(C−1)とピラゾリン化合物(C−2)では、Yが0.005〜0.020の範囲にあり断面形状に優れる。
支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物の総数が5個/mm以上の実施例8、9では、レジスト側面形状にやや劣る。
表2、3に示したように、本発明の感光性エレメントを用いた場合、解像度が良好であり、さらにレジストの柔軟性に優れ、400μm以下の薄板基板を使用時にも、歩留を低下させることなくパッケージ基板を生産可能となる。
1…感光性エレメント、10…支持フィルム、12…第1の主面、14…第2の主面、20…感光層。

Claims (7)

  1. (A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含有し、
    前記(A)成分は、構成単位が、(a1)ベンジル(メタ)アクリレート誘導体由来の構成単位を55〜75質量%、(a2)スチレン誘導体由来の構成単位を5〜15質量%及び(a3)(メタ)アクリル酸由来の構成単位を10〜30質量%のみからなるバインダーポリマーを1種単独で用いたものであり、
    前記光重合開始剤が、ピラゾリン化合物を含有する、感光性樹脂組成物。
  2. 前記光重合開始剤が、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 支持フィルムと、前記支持フィルム上に形成された請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物を含む感光層を備える感光性エレメント。
  4. 前記支持フィルムに含まれる直径5μm以上の粒子及び直径5μm以上の凝集物の総数が5個/mm以下である請求項3に記載の感光性エレメント。
  5. 前記感光層の厚さT(μm)と前記感光層の365nmにおける吸光度Aとが、下記式(I)で表される関係を満足する、請求項3又は4に記載の感光性エレメント。
    0.005≦A/T≦0.020 (I)
  6. 請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物あるいは請求項3〜5のいずれか一項に記載の感光性エレメントの感光性樹脂組成物を基板上に積層する積層工程と、
    前記感光性樹脂組成物を含む感光層の所定部分に活性光線を照射して、前記感光層に光硬化部を形成させる露光工程と、
    前記光硬化部以外の領域を除去する現像工程と、
    を含む、レジストパターンの形成方法。
  7. 請求項6記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された回路形成用基板に対し、エッチング又はめっきを施す、プリント配線板の製造方法。
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