JP2012037099A - 空気調和機の室内機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気調和機の室内機にパラレルフロー型熱交換器を搭載するにあたり、冷房時にも暖房時にもパラレルフロー型熱交換器の熱交換効率を維持でき、加えて、室内機内部のスペース効率を向上させられるようにする。
【解決手段】空気調和機の室内機20は、室内空気を循環させるクロスフローファン22と、クロスフローファン22の空気の流れの上流側に配置された熱交換部6を備える。熱交換部6は、クロスフローファン22の上方に配置され、上端同士が接近する屋根形状を形成する2個のパラレルフロー型熱交換器30、40と、パラレルフロー型熱交換器30、40を流れる冷媒を受け容れるレシーバータンク60を含み、レシーバータンク60は、パラレルフロー型熱交換器30、40の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置される。
【選択図】図1
【解決手段】空気調和機の室内機20は、室内空気を循環させるクロスフローファン22と、クロスフローファン22の空気の流れの上流側に配置された熱交換部6を備える。熱交換部6は、クロスフローファン22の上方に配置され、上端同士が接近する屋根形状を形成する2個のパラレルフロー型熱交換器30、40と、パラレルフロー型熱交換器30、40を流れる冷媒を受け容れるレシーバータンク60を含み、レシーバータンク60は、パラレルフロー型熱交換器30、40の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置される。
【選択図】図1
Description
本発明は空気調和機の室内機に関する。
熱交換器とファンは空気調和機の必須要素である。セパレート型空気調和機の室内機において、室内空気を循環させるファンとして通常用いられるのはクロスフローファンである。クロスフローファンの上流側に配置される熱交換器は、クロスフローファンを囲む形でクロスフローファンの上方を覆う複数の熱交換器であることが多い。このような構成を備えた空気調和機の室内機の例を特許文献1、2に見ることができる。
特許文献1には、気流方向に沿って並列に配置される複数のフィンと、フィンに対して直交する方向に配設され内部を冷媒が流動する複数の伝熱管群と、伝熱管群の端部にそれぞれ接続される第1ヘッダ及び第2ヘッダを備えた熱交換器を複数個、クロスフローファンを囲むように配置した空気調和機の室内機が記載されている。
特許文献2には、フィンアンドチューブ型熱交換器を水平方向に三分割し、上部二面が逆V字形になるように三つ折りにして、その中にクロスフローファンを配置した空気調和機の室内機が記載されている。
空気調和機においては、冷凍サイクルにレシーバータンクや気液分離器を付属させることがしばしば行われる。レシーバータンクは、冷凍サイクル中を循環する冷媒の中で余剰となった分を受け容れ、熱交換効率を維持することを主たる目的として設置される。気液分離器は気体の冷媒と液体の冷媒を分離するのが主たる機能であるが、内部に冷媒が滞留することを許すという点で、レシーバータンクに近い役割も果たす。レシーバータンクや気液分離器を付属させた空気調和機の例を特許文献3〜5に見ることができる。
特許文献3には、エバポレータの偏平チューブの出口近傍にリキッドタンクを設け、偏平チューブを流下してきた気液混合の冷媒のうち、液冷媒はリキッドタンクの下部に溜まり、ガス冷媒のみがコンプレッサ側に流れるようにしたエアコン用エバポレータが記載されている。
特許文献4には、複数の凝縮用、過冷却用偏平チューブを並列に配置した凝縮器本体の第1ヘッダの背面に、内部に流入した冷媒を気液分離させる受液器を接合した受液器一体型冷媒凝縮器が記載されている。
特許文献5には、冷媒を冷却して凝縮させる第1凝縮部と、この第1凝縮部より流入した液冷媒を溜める受液部と、第1凝縮部より受液部を介して流入した冷媒を過冷却して液化させる第1過冷却部を有する第1冷媒凝縮器と、この第1冷媒凝縮器に並列接続され、冷媒を冷却して凝縮させる第2凝縮部、およびこの第2凝縮部より直接流入した冷媒を過冷却して液化させる第2過冷却部を有する第2冷媒凝縮器とを備えた冷媒凝縮装置が記載されている。
空気調和機の室内機には、フィンアンドチューブ型熱交換器が搭載されることが多かった。
これに対しパラレルフロー型熱交換器は、熱交換効率が高く、空気調和機の性能を高めるという目的に好適する。しかしながら、パラレルフロー型熱交換器を室内機に使用すると、次のような問題が起こり得る。
それは、室外機にパラレルフロー型熱交換器以外の形式の熱交換器、例えばフィンアンドチューブ型熱交換器が用いられる場合に起こり得る問題である。液体冷媒と気体冷媒は、一般的に、冷房時には室外機側に液体冷媒が偏在し、室内機側に気体冷媒が偏在する。逆に暖房時には、室外機側に気体冷媒が偏在し、室内機側に液体冷媒が偏在する。室内機側の暖房時の熱交換効率は、液冷媒の量が多すぎると性能が低下する。
パラレルフロー型熱交換器は他の形式の熱交換器に比べて冷媒量が少なくて済むので、冷房時に室外機側に偏在していた液体冷媒が暖房時に室内機側に移動してくると、パラレルフロー型熱交換器は自身にとっては過大な量の液体冷媒を受け容れねばならなくなり、熱交換効率が却って低下してしまう。
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、空気調和機の室内機にパラレルフロー型熱交換器を搭載するにあたり、冷房時にも暖房時にもパラレルフロー型熱交換器の熱交換効率を維持でき、加えて、室内機内部のスペース効率を向上させられるようにすることを目的とする。
本発明の好ましい実施形態によれば、空気調和機の室内機は、室内空気を循環させるクロスフローファンと、前記クロスフローファンの空気の流れの上流側に配置された熱交換部を備え、前記熱交換部は、前記クロスフローファンの上方に配置され、上端同士が接近する屋根形状を形成する2個のパラレルフロー型熱交換器と、当該2個のパラレルフロー型熱交換器を流れる冷媒を受け容れるレシーバータンクまたは気液分離器を含み、前記レシーバータンクまたは気液分離器は、前記2個のパラレルフロー型熱交換器の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置される。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記構成の空気調和機の室内機において、前記レシーバータンクまたは気液分離器の冷媒出入口が、前記2個のパラレルフロー型熱交換器のいずれかのヘッダパイプに直結される。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記構成の空気調和機の室内機において、前記レシーバータンクまたは気液分離器は、前記2個のパラレルフロー型熱交換器のそれぞれ上部に接続される。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記構成の空気調和機の室内機において、前記2個のパラレルフロー型熱交換器の間に絞り部を介在させて、前記2個のパラレルフロー型熱交換器の一方を凝縮器、他方を蒸発器として用いる再熱除湿運転を可能とした。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記構成の空気調和機の室内機において、冷凍サイクル中に前記2個のパラレルフロー型熱交換器以外の熱交換器が含まれる。
本発明によると、熱交換効率の高いパラレルフロー型熱交換器を搭載することにより、空気調和機の室内機の熱交換効率を高めることができる。また、冷房時に室外機側に偏在していた液体冷媒が暖房時に室内機側に移動してきても、パラレルフロー型熱交換器にとり余剰な部分はレシーバータンクまたは気液分離器に受け容れさせることができるから、パラレルフロー型熱交換器の熱交換効率を低下させずに済む。さらに、レシーバータンクまたは気液分離器は、2個のパラレルフロー型熱交換器の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置されるから、通常ならデッドスペースとなる空間をレシーバータンクまたは気液分離器の配置場所として利用することができ、室内機の内部のスペース効率を高めることができる。しかもこの位置に配置されたレシーバータンクまたは気液分離器は、パラレルフロー型熱交換器の末端という、熱交換効率の良くない箇所を流れようとする気流を阻害し、もっと熱交換効率の良い部位に回り込ませることになるので、パラレルフロー型熱交換器の熱交換効率が向上する。
最初に、冷凍サイクルとしてヒートポンプサイクルを用いるセパレート型空気調和機の基本的構成を図1及び図2に基づき説明する。ヒートポンプサイクル1は、圧縮機2、四方弁3、室外側の熱交換部4、減圧膨張装置5、及び室内側の熱交換部6をループ状に接続したものである。
圧縮機2、四方弁3、熱交換部4、及び減圧膨張装置5は室外機10の筐体に収容され、熱交換部6は室内機20の筐体に収容される。熱交換部4にはフィンアンドチューブ型熱交換器が用いられ、熱交換部6にはパラレルフロー型熱交換器が用いられている。
熱交換部4には室外側の送風機11が組み合わせられ、熱交換部6には室内側の送風機21が組み合わせられる。送風機11のファンはプロペラファン12であり、送風機21のファンはクロスフローファン22である。送風機11も送風機21も、それらが生成する気流に関し、熱交換部4、6よりも下流側に配置されている。
図1は冷房運転時あるいは除霜運転時の状態を示す。この時は、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は室外側の熱交換部4に入ってそこで放熱し、凝縮する。熱交換部4を出た冷媒は減圧膨張装置5から室内側の熱交換部6に入ってそこで膨張し、室内空気から熱を吸収した後、圧縮機2に戻る。室外側の送風機11によって生成された気流が熱交換部4からの放熱を促進し、室内側の送風機21によって生成された気流が熱交換部6の吸熱を促進する。
図2は暖房時の状態を示す。この時は四方弁3が切り換えられて冷房運転時あるいは除霜運転時と冷媒の流れが逆になる。すなわち、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は室内側の熱交換部6に入ってそこで放熱し、凝縮する。熱交換部6を出た冷媒は減圧膨張装置5から室外側の熱交換部4に入ってそこで膨張し、室外空気から熱を吸収した後、圧縮機2に戻る。室内側の送風機21によって生成された気流が熱交換部6からの放熱を促進し、室外側の送風機11によって生成された気流が熱交換部4の吸熱を促進する。
熱交換部6は、2個のパラレルフロー型熱交換器30、40と、レシーバータンク60により構成される。以下、それらの構造を図3に基づき説明する。なお図3において、紙面の上側がパラレルフロー型熱交換器30、40とレシーバータンク60の上側である。この上下関係は、図16までの模式的断面図に共通する。
パラレルフロー型熱交換器30はサイドフロー方式であり、2本のヘッダパイプ31、32と、その間に配置される複数の偏平チューブ33を備える。図3では、ヘッダパイプ31、32は垂直方向に延び、水平方向に間隔を置いて平行に配置されており、偏平チューブ33は水平方向に延び、垂直方向に所定ピッチで配置されている。実際に機器に搭載する段階では、パラレルフロー型熱交換器30は設計の要請に従って様々な角度に据え付けられるものであり、厳密な「垂直」「水平」が当てはまらなくなるケースが多いことは言うまでもない。
偏平チューブ33は金属を押出成型した細長い成型品であり、内部には冷媒を流通させる冷媒通路34が形成されている。偏平チューブ33は長手方向である押出成型方向を水平にする形で配置されるので、冷媒通路34の冷媒流通方向も水平になる。冷媒通路34は断面形状及び断面面積の等しいものが図3の奥行き方向に複数個並び、そのため偏平チューブ33の垂直断面はハーモニカ状を呈している。各冷媒通路34はヘッダパイプ31、32の内部に連通する。隣り合う偏平チューブ33同士の間にはコルゲートフィン35が配置される。
複数のものが縦1列に並んだ偏平チューブ33の中で、最も外側に位置する偏平チューブ33の、外側に向いた偏平面には、コルゲートフィン35とサイドプレート36の組み合わせが配置される。
ヘッダパイプ31、32、偏平チューブ33、コルゲートフィン35、及びサイドプレート36は、いずれもアルミニウム等熱伝導の良い金属により形成される。偏平チューブ33はヘッダパイプ31、32に対し、コルゲートフィン35は偏平チューブ33に対し、サイドプレート36はコルゲートフィン35に対し、それぞれロウ付けまたは溶着で固定される。
サイドフロー方式であるパラレルフロー型熱交換器30では、ヘッダパイプ31にのみ冷媒出入口37、38が設けられている。すなわちヘッダパイプ31が冷媒配管接続側のヘッダパイプである。ヘッダパイプ31の内部には、冷媒出入口37、38の中間の高さのところに仕切板39が設けられている。仕切板39が存在することにより、冷媒出入口37からヘッダパイプ31に流入した冷媒は、図3において仕切板39より上に位置する偏平チューブ33を通ってヘッダパイプ32に流入し、そこでターンして、仕切板39より下に位置する偏平チューブ33を通りヘッダパイプ31に帰還し、冷媒出入口38から流出することになる。
図3に示すパラレルフロー型熱交換器30の冷媒流路は、ヘッダパイプ31からヘッダパイプ32に向かい、ヘッダパイプ32でターンしてヘッダパイプ31に戻るだけの単純な形のものとされているが、ヘッダパイプ32の内部にも仕切板を設け、その位置をヘッダパイプ31側の仕切板の位置とずらすことにより、ヘッダパイプ31で冷媒がターンして再びヘッダパイプ32に向かうようにすることができる。すなわちヘッダパイプ32とヘッダパイプ31でターンを繰り返してヘッダパイプ31、32間を冷媒がジグザグに往復する、より複雑な冷媒流路を形成することができる。ヘッダパイプ31、32に設ける仕切板の数と、その結果としてもたらされるターンの回数は、必要に応じ任意の数を設定することができる。
パラレルフロー型熱交換器40もパラレルフロー型熱交換器30と同様の構造である。すなわち2本の垂直なヘッダパイプ41、42を水平方向に間隔を置いて平行に配置し、ヘッダパイプ41、42の間に、複数の水平な偏平チューブ43を垂直方向に所定ピッチで配置している。偏平チューブ43の内部に形成された冷媒通路44はヘッダパイプ41、42の内部に連通する。隣り合う偏平チューブ43同士の間にはコルゲートフィン45が配置される。最も外側に位置する偏平チューブ43の、外側に向いた偏平面には、コルゲートフィン45とサイドプレート46の組み合わせが配置される。これらの構成要素の構成材料と、それらを相互に固定する方法は、パラレルフロー型熱交換器30と同じである。
ヘッダパイプ41が冷媒配管接続側のヘッダパイプであり、冷媒出入口47、48が設けられている。ヘッダパイプ41の内部には、冷媒出入口47、48の中間の高さのところに仕切板49が設けられ、ヘッダパイプ42の中で冷媒のターンが生じるようになっている。
パラレルフロー型熱交換器30、40は、クロスフローファン22の空気の流れの上流側に配置される。すなわちパラレルフロー型熱交換器30、40は、図1に示す通り、クロスフローファン22の上方に、互いにもたれかかるように傾き、上端同士が接近する形で配置されて、逆V字形の屋根形状を形成する。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口38はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。
レシーバータンク60は、円筒形のタンク61と、タンク61の一方の鏡板の中心を貫通するパイプからなる冷媒出入口62を有する。レシーバータンク60の内部のLは液体冷媒を表し、Gは気体冷媒を表す。
レシーバータンク60は、軸線を水平にする姿勢に置かれ、パラレルフロー型熱交換器30、40の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置される。前記断面三角形の空間は、前記屋根形状の下に形成される他、パラレルフロー型熱交換器30、40に厚みがあることから、パラレルフロー型熱交換器30、40が最も接近する箇所の上にも形成される。ここでは、パラレルフロー型熱交換器30、40が最も接近する箇所の上に形成された断面三角形の空間の中にレシーバータンク60の下部を入り込ませる形にする。冷媒出入口62は、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37と減圧膨張装置5を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口38を出て冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口47を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口48を出て冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口37を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
前述の通り、熱交換部4にはフィンアンドチューブ型熱交換器が用いられ、それが必要とする冷媒量は熱交換部6が必要とする冷媒量より大である。暖房運転時には熱交換部4に偏在していた液体冷媒が熱交換部6に移動してくることになるが、その冷媒量はパラレルフロー型熱交換器30、40には過剰である。しかしながら本発明では、熱交換部6にレシーバータンク60が配置されているので、余剰分の冷媒をレシーバータンク60に受け容れさせることができる。このため、パラレルフロー型熱交換器30、40の熱交換効率を低下させずに済む。
さらに、レシーバータンク60は、パラレルフロー型熱交換器30、40の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置されるから、通常ならデッドスペースとなる空間をレシーバータンク60の配置場所として利用することができ、室内機20の内部のスペース効率を高めることができる。しかもこの位置に配置されたレシーバータンク60は、パラレルフロー型熱交換器30、40の末端という、熱交換効率の良くない箇所を流れようとする気流を阻害し、もっと熱交換効率の良い部位に回り込ませることになるので、パラレルフロー型熱交換器30、40の熱交換効率が向上する。
図1、2では、パラレルフロー型熱交換器30、40が最も接近する箇所の上に形成された断面三角形の空間の中にレシーバータンク60の下部を入り込ませる構成としたが、パラレルフロー型熱交換器30、40が形成する屋根形状の下にレシーバータンク60を配置する構成も可能である。
また第1実施形態では、別部品として製造されたパラレルフロー型熱交換器30、40を組み合わせて屋根形状を形成するものとしたが、特許文献2に記載された熱交換器のように、1個の熱交換器を逆V字形に折り曲げて屋根形状を形成することも可能である。
本発明の第2実施形態を図4及び図5に示す。第2実施形態は、熱交換部6が、パラレルフロー型熱交換器30、40に加え、3番目のパラレルフロー型熱交換器50を含んでいる点が特徴になっている。
パラレルフロー型熱交換器50もパラレルフロー型熱交換器30と同様の構造である。すなわち2本の垂直なヘッダパイプ51、52を水平方向に間隔を置いて平行に配置し、ヘッダパイプ51、52の間に、複数の水平な偏平チューブ53を垂直方向に所定ピッチで配置している。偏平チューブ53の内部に形成された冷媒通路54はヘッダパイプ51、52の内部に連通する。隣り合う偏平チューブ53同士の間にはコルゲートフィン55が配置される。最も外側に位置する偏平チューブ53の、外側に向いた偏平面には、コルゲートフィン55とサイドプレート56の組み合わせが配置される。これらの構成要素の構成材料と、それらを相互に固定する方法は、パラレルフロー型熱交換器30と同じである。
ヘッダパイプ51が冷媒配管接続側のヘッダパイプであり、冷媒出入口57、58が設けられている。ヘッダパイプ51の内部には、冷媒出入口57、58の中間の高さのところに仕切板59が設けられ、ヘッダパイプ52の中で冷媒のターンが生じるようになっている。
パラレルフロー型熱交換器50は、図4に示す通り、パラレルフロー型熱交換器30の外側に貼り付くような形で配置される。パラレルフロー型熱交換器50の冷媒出入口57は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口58はパラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38に接続される。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。レシーバータンク60の冷媒出入口62は、パラレルフロー型熱交換器50の冷媒出入口57と減圧膨張装置5を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口57からパラレルフロー型熱交換器50に入る。パラレルフロー型熱交換器50に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口58を出て冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口37を出て冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口47を出て冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口38を出て冷媒出入口58からパラレルフロー型熱交換器50に入る。パラレルフロー型熱交換器50に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口57を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
第1実施形態の場合と同じく、暖房運転時に熱交換部6で余剰となった冷媒はレシーバータンク60に受け容れさせることができる。このため、パラレルフロー型熱交換器30、40、50の熱交換効率を低下させずに済む。
第2実施形態では、第3のパラレルフロー型熱交換器50を設けたことにより、熱交換部6の熱交換能力を高めることができる。第3のパラレルフロー型熱交換器50は従来のフィンアンドチューブ型熱交換器に変更することも可能である。
第4のパラレルフロー型熱交換器を、パラレルフロー型熱交換器40の外側に貼り付けるような形で配置することも可能である。これにより、熱交換部6の熱交換能力をさらに高めることができる。
本発明の第3実施形態を図6に示す。第3実施形態は第1実施形態の変形態様と位置づけられるものである。
第1実施形態では、レシーバータンク60の冷媒出入口62は、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37と減圧膨張装置5を連結する冷媒配管に別の冷媒配管で接続されていた。第3実施形態では、レシーバータンク60の冷媒出入口62がパラレルフロー型熱交換器30のヘッダパイプ31に直結される。すなわち冷媒出入口62はヘッダパイプ31の方に曲げられ、先端がヘッダパイプ31に差し込まれ、ロウ付けされる。
通常、ヘッダパイプの内部で液体と気体が分離し各偏平チューブに流れる冷媒は、液体冷媒は下部偏平チューブに、気体冷媒は上部偏平チューブに流れやすく、これが性能低下の原因となる。第3実施形態の構成では、レシーバータンク60の冷媒出入口62がヘッダパイプ31の上部に連結されている。そのため、冷房運転時、気体冷媒はレシーバータンク60に流れ、パラレルフロー型熱交換器30の分流が改善され、性能が向上する。
図6ではレシーバータンク60の冷媒出入口62をパラレルフロー型熱交換器30のヘッダパイプ31に、しかも冷媒出入口37の存在する側に連結したが、冷媒出入口62の連結箇所はこれに限定されるものではない。ヘッダパイプ32であってもよく、あるいはパラレルフロー型熱交換器40のヘッダパイプ41、42のいずれかであってもよい。また、ヘッダパイプのいずれの部位に連結してもよい。ただし、分流改善効果を狙う場合、レシーバータンク60の冷媒出入口62は、パラレルフロー型熱交換器の出口パイプ接続部から隔離された部位に連結する方が良い。
本発明の第4実施形態を図7に示す。第4実施形態がこれまでの実施形態と異なる点は、レシーバータンク60に代えてレシーバータンク65を用いたことである。
レシーバータンク65は、円筒形のタンク66と、タンク66の一方の鏡板を貫通するパイプからなる冷媒出入口67、68を有する。冷媒出入口67、68は上下に並ぶ。下側の冷媒出入口68はタンク66の内部で下向きに曲げられ、エルボ形状を呈している。これはタンク66の底に溜まった液体冷媒を吸い出しやすくするためである。
レシーバータンク65の冷媒出入口67は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口68はパラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37に接続される。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口67からレシーバータンク65に入る。気液混合状態の冷媒はレシーバータンク65の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口68から流出する。冷媒出入口68から流出した冷媒は冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口38を出て冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口47を出て冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口37を出て冷媒出入口68からレシーバータンク65に入り、冷媒出入口67を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
第4実施形態の構成では、簡易的な気液分離機能を有するレシーバータンク65を用いたことにより、熱交換部6の熱交換効率をさらに高めることができる。
本発明の第5実施形態を図8に示す。第5実施形態は、第2実施形態のレシーバータンク60をレシーバータンク65に置き換え、配管に変更を加えたものである。暖房時の性能改善効果を上げるためには、第4実施形態のように熱交換部6の入口にレシーバータンク65を持ってくるよりも、第5実施形態のように熱交換部6の途中にレシーバータンク65を持ってくる方が良い。
パラレルフロー型熱交換器50の冷媒出入口58は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口57はレシーバータンク65の冷媒出入口67に接続される。レシーバータンク65の冷媒出入口68はパラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38に接続される。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口58からパラレルフロー型熱交換器50に入る。パラレルフロー型熱交換器50に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口57を出て冷媒出入口67からレシーバータンク65に入る。気液混合状態の冷媒はレシーバータンク65の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口68から流出する。冷媒出入口68から流出した冷媒は冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口37を出て冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口47を出て冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口38を出て冷媒出入口68からレシーバータンク65に入り、気液分離される。気体冷媒は冷媒出入口67を出て冷媒出入口57からパラレルフロー型熱交換器50に入る。パラレルフロー型熱交換器50に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口58を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
第5実施形態の構成では、簡易的な気液分離機能を有するレシーバータンク65を用いたことにより、熱交換部6の熱交換効率をさらに高めることができる。
本発明の第6実施形態を図9に示す。第6実施形態は第4実施形態のパラレルフロー型熱交換器30をより複雑な構造にし、配管に変更を加えたものである。
第6実施形態のパラレルフロー型熱交換器30は、ヘッダパイプ31の垂直方向中央位置に仕切板39aが設けられ、ヘッダパイプ32の垂直方向中央位置に仕切板39bが設けられ、全体が大きく上下に区分されている。ヘッダパイプ31の中で、上方の区分に属する部分には冷媒出入口37a、38aが設けられ、下方の区分に属する部分には冷媒出入口37b、38bが設けられている。またヘッダパイプ31の内部には、冷媒出入口37a、38aの中間の高さのところに仕切板39cが設けられ、冷媒出入口37b、38bの中間の高さのところに仕切板39dが設けられている。
上記構成により、冷媒出入口37aからヘッダパイプ31に流入した冷媒は、図9において仕切板39cより上に位置する偏平チューブ33を通ってヘッダパイプ32に流入し、そこでターンして、仕切板39cと仕切板39aの間に位置する偏平チューブ33を通りヘッダパイプ31に帰還し、冷媒出入口38aから流出することになる。冷媒出入口37bからヘッダパイプ31に流入した冷媒は、仕切板39aと仕切板39dの間に位置する偏平チューブ33を通ってヘッダパイプ32に流入し、そこでターンして、仕切板39dより下に位置する偏平チューブ33を通りヘッダパイプ31に帰還し、冷媒出入口38bから流出することになる。
パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38aは減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口37aはレシーバータンク65の冷媒出入口67に接続される。レシーバータンク65の冷媒出入口68はパラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37bに接続される。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38bはパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口38aからパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口37aを出て冷媒出入口67からレシーバータンク65に入る。気液混合状態の冷媒はレシーバータンク65の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口68から流出する。冷媒出入口68から流出した冷媒は冷媒出入口37bからパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口38bを出て冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口47を出て冷媒出入口38bからパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口37bを出て冷媒出入口68からレシーバータンク65に入り、気液分離される。気体冷媒は冷媒出入口67を出て冷媒出入口37aからパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口38aを出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
第6実施形態では、パラレルフロー型熱交換器30の熱交換能力が大きく、熱交換部6の熱交換能力を高めることができる。
本発明の第7実施形態を図10及び図11に示す。第7実施形態がこれまでの実施形態と異なる点は、レシーバータンク60、65に代えて気液分離器70を用いたことである。
気液分離器70は、円筒形のタンク71と、タンク71の一方の鏡板を貫通するパイプからなる冷媒出入口72、73、74を有する。冷媒出入口72、73、74は上下に並ぶ。一番上の冷媒出入口72はタンク71の内部で上向きのエルボ形状を呈し、中間の冷媒出入口73はタンク71の内部で上向きのエルボ形状を呈している。一番下の冷媒出入口74はタンク71の中の液体冷媒Lに漬かっている。
パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口38は気液分離器70の冷媒出入口73に接続される。気液分離器70の冷媒出入口74はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。気液分離器70の冷媒出入口72は、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48と四方弁3を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口38を出て冷媒出入口73から気液分離器70に入る。
気液混合状態の冷媒は気液分離器70の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口74から流出する。冷媒出入口74から流出した冷媒は冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。気液分離器70の中の気体冷媒も冷媒出入口72から出て、冷媒出入口48から流出する気体冷媒に合流し、圧縮機2に吸い込まれる。
気液混合状態の冷媒は気液分離器70の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口74から流出する。冷媒出入口74から流出した冷媒は冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。気液分離器70の中の気体冷媒も冷媒出入口72から出て、冷媒出入口48から流出する気体冷媒に合流し、圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口47を出て冷媒出入口74から気液分離器70に入り、気液分離される。気体冷媒は冷媒出入口73を出て、冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口37を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。この時、冷媒出入口72と冷媒出入口48を結ぶ配管の途中に、キャピラリーチューブ、または、電磁弁、または膨張弁を配置すると、気体冷媒が気液分離器70の方に行かず、より熱交換効率を高めることができる。
第7実施形態の構成では、気液分離器70を用いたことにより、熱交換部6の熱交換効率をさらに高めることができる。
本発明の第8実施形態を図12に示す。第8実施形態は、第2実施形態のレシーバータンク60を気液分離器70に置き換え、配管に変更を加えたものである。
パラレルフロー型熱交換器50の冷媒出入口58は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口57は気液分離器70の冷媒出入口73に接続される。気液分離器70の冷媒出入口74はパラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37に接続される。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48に接続される。パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。気液分離器70の冷媒出入口72は、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47と四方弁3を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口58からパラレルフロー型熱交換器50に入る。パラレルフロー型熱交換器50に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口57を出て冷媒出入口73から気液分離器70に入る。気液混合状態の冷媒は気液分離器70の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口74から流出する。冷媒出入口74から流出した冷媒は冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口38を出て冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口47を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。気液分離器70の中の気体冷媒も冷媒出入口72から出て、冷媒出入口47から流出する気体冷媒に合流し、圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口48を出て冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口37を出て冷媒出入口74から気液分離器70に入り、気液分離される。気体冷媒は冷媒出入口73を出て、冷媒出入口57からパラレルフロー型熱交換器50に入る。パラレルフロー型熱交換器50に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口58を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。この時、冷媒出入口72と冷媒出入口47を結ぶ配管の途中に、キャピラリーチューブ、または、電磁弁、または膨張弁を配置すると、気体冷媒が気液分離器70の方に行かず、より熱交換効率を高めることができる。
第8実施形態の構成では、気液分離器70を用いたことにより、熱交換部6の熱交換効率をさらに高めることができる。
第8実施形態では、気液分離器70とパラレルフロー型熱交換器30、40の間の接続は、パラレルフロー型熱交換器30、40のそれぞれ上部に対して行われている。このため、冷媒配管が短くて済み、材料費を節減でき、省スペース化になる。このように、パラレルフロー型熱交換器30、40の上部に対して接続を行うという手法は、レシーバータンク60、65にも適用できる。
本発明の第9実施形態を図13に示す。第9実施形態は第7実施形態の変形態様と位置づけられるものである。
第7実施形態では、気液分離器70の冷媒出入口73はパラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38に冷媒配管で接続されていた。冷媒出入口74はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に冷媒配管で接続されていた。第9実施形態では、冷媒出入口73はパラレルフロー型熱交換器30のヘッダパイプ31に直結される。すなわち冷媒出入口73はヘッダパイプ31の方に曲げられ、先端がヘッダパイプ31に差し込まれ、ロウ付けされる。また冷媒出入口74はパラレルフロー型熱交換器40のヘッダパイプ41に直結される。すなわち冷媒出入口74はヘッダパイプ41の方に曲げられ、先端がヘッダパイプ41に差し込まれ、ロウ付けされる。
冷媒出入口73はヘッダパイプ31の仕切板39より上の部分に連結されており、ヘッダパイプ31からは冷媒出入口37が取り去られている。冷媒出入口74はヘッダパイプ41の仕切板49より下の部分に連結されており、ヘッダパイプ41からは冷媒出入口48が取り去られている。
パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38は減圧膨張装置5に接続され、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口44は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。気液分離器70の冷媒出入口72は、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47と四方弁3を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口73から気液分離器70に入る。気液混合状態の冷媒は気液分離器70の内部で気液分離され、液体冷媒は冷媒出入口74から流出してパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒はさらに膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口47を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。気液分離器70の中の気体冷媒も冷媒出入口47から流出する気体冷媒に合流し、圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口74から気液分離器70に入り、気液分離される。この時、液体冷媒は重力の影響でヘッダパイプ41の下部にたまりやすいが、ヘッダパイプ41の下部に冷媒出入口74が連結されているため、ヘッダパイプ41の液溜まりを防ぐことができる。
気体冷媒は冷媒出入口73から流出してパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒はさらに室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口38を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。冷媒出入口72と冷媒出入口47を結ぶ配管の途中に、キャピラリーチューブ、または、電磁弁、または膨張弁を配置すると、気体冷媒が気液分離器70の方に行かず、より熱交換効率を高めることができる。
第9実施形態の構成では、気液分離器70とヘッダパイプ31の間の配管距離が短くなり、気液分離器70への冷媒の出入りがスムーズになる。また、第5実施形態と同様に、分流が改善し熱交換効率を高めることができる。
本発明の第10実施形態を図14に示す。第10実施形態は、第7実施形態を、再熱除湿運転が可能であるように改変したものである。
第10実施形態では、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37が四方弁3を介して圧縮機2に接続され、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48が減圧膨張装置5に接続されている。パラレルフロー型熱交換器30とパラレルフロー型熱交換器40の間に絞り部を介在させる。絞り部は、気液分離器70の冷媒出入口74とパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47を接続する冷媒配管80の中に設けられた電磁式の絞り弁81、及び、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48と減圧膨張装置5を接続する冷媒配管に対し気液分離器70の冷媒出入口72を接続する冷媒配管82の中に設けられた電磁式の絞り弁83により構成される。
再熱除湿運転を行うと、絞り弁81、83がONになって絞り作用が生じる一方で、室外機10では減圧膨張装置5は全開状態で、冷房運転が実施される。圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は室外機10を通過後、減圧膨張装置5で圧力降下しないため、高温高圧のまま冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口38を出て冷媒出入口73から気液分離器70に入り、気液分離される。液体冷媒は冷媒出入口73を出て冷媒配管80に入り、絞り弁81による絞り作用を受けた後、冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
絞り弁83は冷媒出入口48から流出する冷媒が気液分離器70に逆流するのを防ぐ働きをする。なお絞り弁81、83はキャピラリーチューブで置き換えることができる。
再熱除湿運転を行うと、冷却されたパラレルフロー型熱交換器40に室内空気が接触することにより室内空気が除湿される一方、パラレルフロー型熱交換器30で加熱された空気が冷却空気に混合され、吹き出す空気の温度が中和される。パラレルフロー型熱交換器40が発生する冷熱の量と、パラレルフロー型熱交換器30が発生する温熱の量が釣り合うようにしておけば、室温に近い温度の除湿空気を吹き出させることができる。
本発明の第11実施形態を図15に示す。第11実施形態は、第10実施形態の気液分離器70をレシーバータンク65に置き換え、配管に変更を加えたものである。
第11実施形態では、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38が四方弁3を介して圧縮機2に接続され、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47が減圧膨張装置5に接続されている。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37はレシーバータンク65の冷媒出入口67に接続され、レシーバータンク65の冷媒出入口68はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48に接続される。パラレルフロー型熱交換器30とパラレルフロー型熱交換器40の間に介在する絞り部は、レシーバータンク65の冷媒出入口68とパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48を接続する冷媒配管84の中に設けられた電磁式の絞り弁85により構成される。
再熱除湿運転を行うと、絞り弁85がONになって絞り作用が生じる一方で、室外機10では減圧膨張装置5は全開状態で、冷房運転が実施される。圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は室外機10を通過後、減圧膨張装置5で圧力降下しないため、高温高圧のまま冷媒出入口38からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口37を出て冷媒出入口67からレシーバータンク65に入り、気液分離される。液体冷媒は冷媒出入口68を出て冷媒配管84に入り、絞り弁85による絞り作用を受けた後、冷媒出入口48からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口47を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
第11実施形態における再熱除湿運転の作用は第10実施形態と同様である。絞り弁85はキャピラリーチューブで置き換えることができる。
本発明の第12実施形態を図16に示す。第12実施形態は、第10実施形態の気液分離器70をレシーバータンク60に置き換え、配管に変更を加えたものである。
第12実施形態では、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37が四方弁3を介して圧縮機2に接続され、パラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口48が減圧膨張装置5に接続されている。パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38はパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47に接続される。レシーバータンク60の冷媒出入口62は、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口37と四方弁3を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。パラレルフロー型熱交換器30とパラレルフロー型熱交換器40の間に介在する絞り部は、パラレルフロー型熱交換器30の冷媒出入口38とパラレルフロー型熱交換器40の冷媒出入口47を接続する冷媒配管86の中に設けられた電磁式の絞り弁87により構成される。
再熱除湿運転を行うと、絞り弁87がONになって絞り作用が生じる一方で、室外機10では減圧膨張装置5は全開状態で、冷房運転が実施される。圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は室外機10を通過後、減圧膨張装置5で圧力降下しないため、高温高圧のまま冷媒出入口37からパラレルフロー型熱交換器30に入る。パラレルフロー型熱交換器30に入った冷媒は室内空気に放熱し、凝縮する。その後冷媒は冷媒出入口38を出て冷媒配管86に入り、絞り弁87による絞り作用を受けた後、冷媒出入口47からパラレルフロー型熱交換器40に入る。パラレルフロー型熱交換器40に入った冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪った後、冷媒出入口48を出て室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
第12実施形態における再熱除湿運転の作用は第10実施形態と同様である。絞り弁87はキャピラリーチューブで置き換えることができる。
図17及び図18に示すのは室内機20の熱交換部6の第1の参考構造である。
第1の参考構造では、側面形状がアーチ形状となったパラレルフロー型熱交換器100と、その上に配置されたレシーバータンク60が熱交換部6を構成している。
パラレルフロー型熱交換器100はサイドフロー方式であり、2本のアーチ形状ヘッダパイプ101、102を水平方向に間隔を置いて平行に配置し、ヘッダパイプ101、102の間に複数の水平な偏平チューブ103をアーチの円弧に沿って所定ピッチで配置している。偏平チューブ103は金属を押出成型した細長い成型品であり、内部には冷媒を流通させる冷媒通路104が形成されている。偏平チューブ103は長手方向である押出成型方向を水平にする形で配置されるので、冷媒通路104の冷媒流通方向も水平になる。冷媒通路104は断面形状及び断面面積の等しいものが図18の奥行き方向に複数個並び、そのため偏平チューブ103の垂直断面はハーモニカ状を呈している。各冷媒通路104はヘッダパイプ101、102の内部に連通する。隣り合う偏平チューブ103同士の間にはコルゲートフィン105が配置される。最も外側に位置する偏平チューブ103の、外側に向いた偏平面には、コルゲートフィン105とサイドプレート106の組み合わせが配置される。
ヘッダパイプ101、102、偏平チューブ103、コルゲートフィン105、及びサイドプレート106は、いずれもアルミニウム等熱伝導の良い金属により形成される。偏平チューブ103はヘッダパイプ101、102に対し、コルゲートフィン105は偏平チューブ103に対し、サイドプレート106はコルゲートフィン105に対し、それぞれロウ付けまたは溶着で固定される。
サイドフロー方式であるパラレルフロー型熱交換器100では、ヘッダパイプ101にのみ冷媒出入口が設けられている。すなわちヘッダパイプ101が冷媒配管接続側のヘッダパイプである。
パラレルフロー型熱交換器100は、ヘッダパイプ101の内部に仕切板109aが設けられ、ヘッダパイプ102の内部に仕切板109bが設けられている。仕切板109a、109bは、パラレルフロー型熱交換器100の一端(図18における上端)から同じ距離のところにあり、これによりパラレルフロー型熱交換器100は、その内部において大きく二つに区分されることになる。
ヘッダパイプ101の中で、仕切板109aよりも上方(図18において)の区分に属する部分には冷媒出入口107a、108aが設けられ、他方の区分に属する部分には冷媒出入口107b、108bが設けられている。またヘッダパイプ31の内部には、冷媒出入口107a、108aの間に仕切板109cが設けられ、冷媒出入口107b、108bの間に仕切板109d、109eが設けられている。
ヘッダパイプ102の中で、仕切板109bよりも下方(図18において)の区分に属する部分には仕切板109fが設けられている。仕切板109fは仕切板109dと仕切板109eの間に位置する。
上記構成により、冷媒出入口107bからヘッダパイプ101に流入した冷媒は、図18において仕切板109cと仕切板109dの間に位置する偏平チューブ103を通ってヘッダパイプ102に流入し、そこでターンして、仕切板109dと仕切板109fの間に位置する偏平チューブ103を通りヘッダパイプ101に帰還し、そこでターンして、仕切板109fと仕切板109eの間に位置する偏平チューブ103を通ってヘッダパイプ102に流入し、そこでターンして、図18において仕切板109eより下に位置する偏平チューブ103を通りヘッダパイプ101に帰還し、冷媒出入口108bから流出することになる。
冷媒出入口108bから流出した冷媒は冷媒出入口107aからヘッダパイプ101に流入し、図18において仕切板109aより上方に位置する偏平チューブ103を通ってヘッダパイプ102に流入し、そこでターンして、仕切板109aと仕切板109bの間に位置する偏平チューブ103を通りヘッダパイプ101に帰還し、冷媒出入口108aから流出することになる。
パラレルフロー型熱交換器100の冷媒出入口107bは減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口108bは冷媒出入口107aに接続される。冷媒出入口108aは四方弁3を介して圧縮機2に接続される。レシーバータンク60の冷媒出入口62は、冷媒出入口107bと減圧膨張装置5を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口107bからヘッダパイプ101に入る。ヘッダパイプ101に入った冷媒は、冷媒出入口108bから流出するまで、ヘッダパイプ101とヘッダパイプ102の間をジグザグに往復しつつ膨張し、室内空気から熱を奪う。冷媒出入口108bから流出した冷媒は冷媒出入口107aから再びヘッダパイプ101に入り、ヘッダパイプ102でターンした後、冷媒出入口108aから流出する。その間にも冷媒は膨張し、室内空気から熱を奪う。冷媒出入口108aを出た冷媒は室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口108aからヘッダパイプ101に入る。ヘッダパイプ101に入った冷媒は、ヘッダパイプ102でターンして冷媒出入口107aから流出するまで、室内空気に放熱し、凝縮する。冷媒出入口107aを出た冷媒は冷媒出入口108bから再びヘッダパイプ101に入り、以後冷媒出入口107bから流出するまで、ヘッダパイプ101とヘッダパイプ102の間をジグザグに往復しつつ、室内空気に放熱し、凝縮する。冷媒出入口107bを出た冷媒は室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
暖房運転時に熱交換部6に移動してくる、パラレルフロー型熱交換器100にとっては過剰な量の液体冷媒は、レシーバータンク60が受け容れる。このため、パラレルフロー型熱交換器100の熱交換効率を低下させずに済む。
図19に熱交換部6の第2の参考構造を示す。図19のパラレルフロー型熱交換器100は、ヘッダパイプ101に2個の冷媒出入口107、108を備える。ヘッダパイプ101の内部には、冷媒出入口107、108の間の位置に、3枚の仕切板109a、109c、109eが間隔を置いて配置される。ヘッダパイプ102の内部には、仕切板109a、109cの間の位置に仕切板109bが配置され、仕切板109c、109eの間の位置に仕切板109dが配置される。
上記構成により、冷媒出入口108からヘッダパイプ101に流入した冷媒は、図19において仕切板109eより下に位置する偏平チューブ103を通ってヘッダパイプ102に流入し、そこでターンして、仕切板109eと仕切板109dの間に位置する偏平チューブ103を通りヘッダパイプ101に帰還し、そこでターンして、仕切板109dと仕切板109cの間に位置する偏平チューブ103を通ってヘッダパイプ102に流入し、そこでターンして、仕切板109cと仕切板109bの間に位置する偏平チューブ103を通りヘッダパイプ101に帰還し、そこでターンして、仕切板109bと仕切板109aの間に位置する偏平チューブ103を通ってヘッダパイプ102に流入し、そこでターンして、図19において仕切板109aより上に位置する偏平チューブ103を通りヘッダパイプ101に帰還し、冷媒出入口107から流出することになる。
パラレルフロー型熱交換器100の冷媒出入口108は減圧膨張装置5に接続され、冷媒出入口107は四方弁3を介して圧縮機2に接続される。レシーバータンク60の冷媒出入口62は、冷媒出入口108と減圧膨張装置5を接続する冷媒配管に、別の冷媒配管で接続される。
冷房運転時には、減圧膨張装置5から流出した冷媒が冷媒出入口108からヘッダパイプ101に入る。ヘッダパイプ101に入った冷媒は、冷媒出入口107から流出するまで、ヘッダパイプ101とヘッダパイプ102の間をジグザグに往復しつつ膨張し、室内空気から熱を奪う。冷媒出入口107を出た冷媒は室外機10に向かい、四方弁3経由で圧縮機2に吸い込まれる。
暖房運転時には、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒出入口107からヘッダパイプ101に入る。ヘッダパイプ101に入った冷媒は、冷媒出入口108から流出するまで、ヘッダパイプ101とヘッダパイプ102の間をジグザグに往復しつつ、室内空気に放熱し、凝縮する。冷媒出入口108を出た冷媒は室外機10に向かい、減圧膨張装置5を経て室外側の熱交換部4に流入する。冷媒は熱交換部4の内部で膨張し、室外空気から熱を吸収した後、四方弁3経由で圧縮機2に戻る。
暖房運転時に熱交換部6に移動してくる、パラレルフロー型熱交換器100にとっては過剰な量の液体冷媒は、レシーバータンク60が受け容れる。このため、パラレルフロー型熱交換器100の熱交換効率を低下させずに済む。
第1の参考構造と第2の参考構造に共通して言えることであるが、パラレルフロー型熱交換器100の中で、レシーバータンク60が上に位置する部位は、クロスフローファン22の上にあたる。そのため、水が落下しないように空気の通りをなくし結露しない箇所にする必要がある。参考構造により、レシーバータンク60で空気の通りを防ぎ、吹出気流に水滴が混じって飛び出すことを少なくできる。
熱交換部6の第3の参考構造を図20に示す。第1の参考構造ではレシーバータンク60はパラレルフロー型熱交換器100の上に重なっていたが、第3の参考構造では、レシーバータンク60がパラレルフロー型熱交換器100の中に沈み込んでいる。このため第3の参考構造では熱交換部6の高さを抑えることができる。
レシーバータンク60の下にあたる箇所からは偏平チューブ103が取り去られる。すなわちパラレルフロー型熱交換器100は、レシーバータンク60によって物理的及び熱的に分断されることになる。これにより、水が落下することもない。
第1から第3までの参考構造において、レシーバータンク60をレシーバータンク65や気液分離器70で置き換えることも可能である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は空気調和機の室内機に広く利用可能である。
1 ヒートポンプサイクル(冷凍サイクル)
2 圧縮機
3 四方弁
4 室外側の熱交換部
5 減圧膨張装置
6 室内側の熱交換部
10 室外機
11 室外側の送風機
12 プロペラファン
20 室内機
11 室内側の送風機
22 クロスフローファン
30、40、50 パラレルフロー型熱交換器
60、65 レシーバータンク
70 気液分離器
81、83、85 絞り弁(絞り部)
2 圧縮機
3 四方弁
4 室外側の熱交換部
5 減圧膨張装置
6 室内側の熱交換部
10 室外機
11 室外側の送風機
12 プロペラファン
20 室内機
11 室内側の送風機
22 クロスフローファン
30、40、50 パラレルフロー型熱交換器
60、65 レシーバータンク
70 気液分離器
81、83、85 絞り弁(絞り部)
Claims (5)
- 室内空気を循環させるクロスフローファンと、前記クロスフローファンの空気の流れの上流側に配置された熱交換部を備えた空気調和機の室内機において、
前記熱交換部は、前記クロスフローファンの上方に配置され、上端同士が接近する屋根形状を形成する2個のパラレルフロー型熱交換器と、当該2個のパラレルフロー型熱交換器を流れる冷媒を受け容れるレシーバータンクまたは気液分離器を含み、前記レシーバータンクまたは気液分離器は、前記2個のパラレルフロー型熱交換器の間に形成される断面三角形の空間に少なくとも一部が入り込むように配置されることを特徴とする空気調和機の室内機。 - 前記レシーバータンクまたは気液分離器の冷媒出入口が、前記2個のパラレルフロー型熱交換器のいずれかのヘッダパイプに直結されることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の室内機。
- 前記レシーバータンクまたは気液分離器は、前記2個のパラレルフロー型熱交換器のそれぞれ上部に接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機の室内機。
- 前記2個のパラレルフロー型熱交換器の間に絞り部を介在させて、前記2個のパラレルフロー型熱交換器の一方を凝縮器、他方を蒸発器として用いる再熱除湿運転を可能としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
- 冷凍サイクル中に前記2個のパラレルフロー型熱交換器以外の熱交換器が含まれることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010175821A JP2012037099A (ja) | 2010-08-04 | 2010-08-04 | 空気調和機の室内機 |
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JP2010175821A JP2012037099A (ja) | 2010-08-04 | 2010-08-04 | 空気調和機の室内機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014038335A1 (ja) * | 2012-09-04 | 2014-03-13 | シャープ株式会社 | パラレルフロー型熱交換器及びそれを搭載した空気調和機 |
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-
2010
- 2010-08-04 JP JP2010175821A patent/JP2012037099A/ja active Pending
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CN104620069A (zh) * | 2012-09-04 | 2015-05-13 | 夏普株式会社 | 并流式热交换器和安装有该并流式热交换器的空气调节机 |
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