JP2012035728A - 降着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】航空機の降着装置1における緩衝支柱2の密封性を高めて、封入ガスの漏れに起因する信頼性の低下を回避する。
【解決手段】外筒21及び内筒22によって密閉された内部空間24に作動油31及びガス32が封入された緩衝支柱2と、内部空間24に配置されるオリフィス33と、基端部が外筒21内の閉止端211に固定される固定部42とされたオリフィス33のサポートチューブ4と、メータリングピン34と、固定部42を固定するための固定機構5と、を備える。固定機構5は、固定部42の外周面に螺合するナット51と、外筒21の内周面に形成された凹陥溝213内に嵌め込まれるリテーニングリング52とを有し、ナット51とリテーニングリング52との係合によりナット51の位置が固定された状態で、ナット51に閉止端211から離れる方向のトルクを付与することに伴う反力で、サポートチューブ4を閉止端211に押し付けて固定する。
【選択図】図6

Description

ここに開示する技術は、航空機の降着装置に関し、特にオリフィスと、オリフィス断面積を変化させるメータリングピンとを含む緩衝支柱を備えた降着装置に関する。
例えば特許文献1には、筒軸方向に相対移動する同軸配置の外筒と内筒とを含んで構成された緩衝支柱を有する航空機の降着装置が開示されている。この緩衝支柱は、外筒と内筒とによって密閉される内部空間に、作動油及び窒素ガスを封入していると共にオリフィスを内蔵しており、例えば航空機の着陸時に緩衝支柱が収縮したときには、窒素ガスの圧縮抵抗と作動油がオリフィス孔を通過する際のオリフィス抵抗とによって、緩衝を行う。また、緩衝支柱の減衰特性を、伸縮量に対して減衰量が変化する特性にするために、この降着装置は基端から先端に向かって先細になったメータリングピンを内部空間に内蔵している。メータリングピンは、緩衝支柱の伸縮に伴いオリフィスの孔内を筒軸方向に相対移動するため、オリフィスの断面積が変化して伸縮量に対する減衰量が変化することになる。
実開昭64−9900号公報
ところで、前記の特許文献1に開示された降着装置では、メータリングピンを内筒に対して固定しており、この場合、オリフィスは、緩衝支柱の内部空間における筒軸方向の中間位置に配置しつつ、外筒に対して固定しなければならない。そのため、一般的な降着装置では、外筒内において筒軸方向に延びるように配置したサポートチューブの先端にオリフィスを固定するようにしており、これにより、緩衝支柱の伸縮に伴い外筒に対し相対移動をする内筒及びメータリングピンとの干渉を回避しながら、オリフィスを筒軸方向の中間位置に配置している。
ここで、前記特許文献1に開示された降着装置では、サポートチューブの基端部を外筒の外側で、この外筒に固定している。つまり、外筒の一端開口を閉止する閉止端に形成した貫通孔を通じてサポートチューブの基端部を外筒の外部に突出させ、その外部に突出した基端部をナットによって外筒に固定している。これは、航空機の着陸時等において、サポートチューブには、オリフィスの上下に生じる瞬間的な圧力差によって筒軸方向に比較的高い荷重が作用するため、サポートチューブを外筒に対して強固に固定する必要があることが理由の一つである。
ところがサポートチューブを強固に固定する上で外筒に貫通孔を形成した場合、前述の通り緩衝支柱の内部には作動油及び窒素ガスが密封されるため、その貫通孔の部分には窒素ガスの漏れを防止するためのシールを施す必要がある。通常は、特許文献1にも記載されているように、貫通孔の内周面に形成した溝内に例えばOリングのようなパッキンを入れる構成が採用される。しかしながら、こうしたシール構造は、例えば経時劣化等により窒素ガスの漏れを招く虞もあるため、降着装置の信頼性が低下し得る。特に、外筒に形成される貫通孔の径はサポートチューブが通過可能となるように比較的大径に形成されるた
め、パッキンの径が大きくなり、所望のシール性能を、長期間に亘って安定して得ることが困難となる場合もある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、航空機の降着装置における緩衝支柱の密封性を高めて、封入ガスの漏れに起因する信頼性の低下を回避することにある。
ここに開示する降着装置は、その一端が閉止端とされその他端が開口端とされた外筒と前記開口端から前記外筒に内挿される内筒とによって密閉された内部空間に、作動油及びガスが封入されて構成されると共に、前記外筒及び内筒の相対移動によってその筒軸方向に伸縮可能な緩衝支柱と、前記緩衝支柱の内部空間における前記筒軸方向の中間位置において、当該筒軸上に配置されるオリフィスと、その先端部が前記オリフィスが取り付けられる取付部とされかつ、その基端部が前記外筒内の前記閉止端に固定される固定部とされると共に、前記内部空間において前記筒軸方向に延びて配設されるサポートチューブと、その基端側が前記内筒に対して固定されかつ、前記筒軸上を前記オリフィスに向かって延びて配設されると共に、前記オリフィスの孔に対し隙間を空けて内挿された状態で、前記緩衝支柱に伸縮に伴い前記オリフィスに対し相対移動をするメータリングピンと、前記サポートチューブの固定部を前記外筒内の前記閉止端に固定するための固定機構と、を備える。
そうして前記固定機構は、前記サポートチューブの固定部の外周面に形成されたねじ山に対して螺合するナットと、前記閉止端付近の前記外筒の内周面に、その全周に亘って形成された凹陥溝内に嵌め込まれるリテーニングリングと、を有し、前記固定機構は、前記固定部と前記外筒の内周面との間に配設されたナットが前記リテーニングリングに係合して当該ナットの位置が固定された状態で、前記ナットに対し前記閉止端から離れる方向のトルクを付与することに伴う反力により、前記サポートチューブの固定部を前記外筒の閉止端に押し付けて固定するように構成されている。
この構成によると、固定機構は、サポートチューブの固定部の外周面に形成されたねじ山に螺合するナットと、閉止端付近の外筒の内周面に形成された凹陥溝内に嵌め込まれることによって外筒に対して固定されるリテーニングリングと、有して構成され、ナットとリテーニングリングとが互いに係合してナットの位置が固定された状態で、そのナットに閉止端から離れる方向のトルクを付与することに伴う反力によって、サポートチューブを外筒の閉止端に押し付けて固定するように構成されている。つまり固定機構は、サポートチューブを、外筒の内部において固定するように構成されており、外筒の端部に貫通孔を形成してサポートチューブを外筒の外側に突出させる従来のような構成を省略し得る。このことは、外筒のシール構造の省略を可能にし、緩衝支柱の密封性の高まりと共に、降着装置の信頼性を向上させる上で有利になり得る。
一方で、緩衝支柱の伸縮、つまり、航空機の着陸及び離陸に伴い、サポートチューブにはその筒軸方向に大きな荷重が作用し得るが、前記の固定機構は、ナットにトルクを付与することに伴う反力によって、サポートチューブの固定部を外筒内の閉止端に押し付けて固定しているため、サポートチューブを外筒に対して強固に固定をすることが可能であり、緩衝支柱の伸縮時に作用し得る大荷重に対抗し得る。
前記固定機構は、前記ねじ山が形成された固定部の外周面に突出して取り付けられる回り止め用のインサートをさらに有し、前記インサートは、前記ナットが前記固定部の外周面に螺合して前記サポートチューブを前記外筒の閉止端に押し付けて固定したときに、前記ねじ山を潰すように変形して前記ナットの回り止めとして機能する、としてもよい。
前述したように固定機構は、ナットに付与したトルクに伴う反力によって、サポートチューブを外筒に対し固定しているため、ナットが回ってしまったときには、サポートチューブを固定する力が低下してしまう。そこで、ナットの回り止めのインサートを設けることは、サポートチューブを、長期間に亘って安定して外筒に固定する上で有利になる。
前記とは別の降着装置は、前記緩衝支柱と、前記内筒に固定されることにより、前記緩衝支柱の内部空間における筒軸方向の中間位置において、当該筒軸上に配置されるオリフィスと、その基端部が前記外筒内の前記閉止端に固定される固定部とされると共に、前記筒軸上を前記オリフィスに向かって延びて配設されて、前記オリフィスの孔に対し隙間を空けて内挿された状態で、前記緩衝支柱に伸縮に伴い前記オリフィスに対し相対移動をするメータリングピンと、前記メータリングピンの固定部を前記外筒内の前記閉止端に固定するための固定機構と、を備える。
そうして前記固定機構は、前記メータリングピンの固定部の外周面に形成されたねじ山に対して螺合するナットと、前記閉止端付近の前記外筒の内周面に、その全周に亘って形成された凹陥溝内に嵌め込まれるリテーニングリングと、を有し、前記固定機構は、前記固定部と前記外筒の内周面との間に配設されたナットが前記リテーニングリングに係合して当該ナットの位置が固定された状態で、前記ナットに対し前記閉止端から離れる方向のトルクを付与することに伴う反力により、前記メータリングピンの固定部を前記外筒の閉止端に押し付けて固定するように構成されている。
すなわち、この構成では、前述のナットとリテーニングリングとを含む固定機構を、メータリングピンを外筒に固定するための構成に採用しており、前記と同様に、シール構造の省略により降着装置の信頼性が向上し得ると共に、メータリングピンを安定して、外筒に対し固定し得る。
以上説明したように、前記の降着装置によると、ナットとリテーニングリングとを含む固定機構が、サポートチューブ又はメータリングピンを、外筒の内部において、その外筒に対し強固に固定し得るから、シール構造を省略して、緩衝支柱の密封性の高まりと共に降着装置の信頼性を向上し得る。
降着装置の一部を示す断面図である。 サポートチューブの固定機構を示す分解斜視図である。 サポートチューブの組み付け手順の第1工程を示す図である。 サポートチューブの組み付け手順の第2工程を示す図である。 サポートチューブの組み付け手順の第3工程を示す図である。 サポートチューブの組み付け手順の第4工程を示す図である。 別の構成の降着装置の一部を示す図1対応図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、適用物或いは用途を制限することを意図するものではない。図1は、この実施形態に係る航空機の降着装置1の一部を示している。降着装置1は、図外の航空機の機体と車輪との間に配置されて当該車輪を支持する緩衝支柱2を備えている。緩衝支柱2は、概略円筒状の外筒21と概略円筒状の内筒22と、を含みかつ、外筒21に対し、内筒22が同
軸となるように内挿されることによって構成されている。
より詳細に、外筒21は、その一端(図1における上端)が閉止した閉止端211とされかつ、その他端(図外の下端)が開口した開口端とされた円筒状の部材であり、図示は省略するが、閉止端側が航空機の機体側に固定される。これに対し内筒22は、その一端(図1における上端)が開口しかつ、その他端(図外の下端)が閉止した円筒状の部材であり、その下端部に車輪が水平軸に対して回転可能に軸支されている。内筒22は、外筒21の開口端から内挿されており、この外筒21及び内筒22によって、緩衝支柱2には、密閉された内部空間24が形成されている。
外筒21に対して同軸配置された内筒22は、機体に固定された外筒21に対し、その筒軸X方向に相対的に移動可能であり、これによって緩衝支柱2は筒軸X方向に伸縮するように構成されている。こうした外筒21及び内筒22は、航空機の機体を支持することから、例えば超高張力鋼300M等の極めて硬い材料によって形成されている。
緩衝支柱2の内部空間24には、図1に例示するように、所定量の作動油31と窒素ガス32とがそれぞれ封入されている。またこの内部空間24内には、緩衝支柱2の伸縮時に生じる作動油31の流れに抵抗を付与するオリフィス33と、緩衝支柱2の伸縮時にオリフィス33に対して相対移動をして、そのオリフィス断面積を変化させるメータリングピン34と、がそれぞれ内蔵されている。
オリフィス33は、その中央に、所定径を有する円形のオリフィス孔331が形成された概略円盤状の部材であり、後述するサポートチューブ4によって支持されることにより、緩衝支柱2の内部空間24内における筒軸X方向の中間位置に、その中心軸が緩衝支柱2の筒軸Xと同軸となるように配置されている。
サポートチューブ4は、図1,2に示すように、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金製の中空円筒状の部材であり、その取り付け構造の詳細は後述するが、外筒21内に固定されることで、この外筒21と同軸に筒軸X方向に延びて配設される。これにより、外筒21の内周面とサポートチューブ4の外周面との間には、横断面環状の空間が筒軸方向に延びるように形成され、この空間が緩衝支柱2の伸縮に伴う内筒22の相対移動を許容する。
サポートチューブ4は、その先端部を構成すると共にオリフィス33が取り付けられる取付部41と、サポートチューブ4の基端部を構成すると共に、外筒21に対し固定される固定部42と、取付部41と固定部42とを互いに連結する連結部43と、を含んで構成されている。
取付部41は、その外周面側は前記連結部43よりも拡径していて、内筒22の筒孔とほぼ同径とされており、図1に示すように、緩衝支柱2が最も伸張した状態でも、この内筒22内に内挿された状態となる。また、この取付部41の下端面には、当該下端面から凹陥するように、所定の大きさの取付凹部411が設けられている。オリフィス33は、この取付部41の下端開口から取付凹部411内に嵌め込まれて、図示は省略するボルト等の締結手段により、取付部41に対して固定される。
固定部42は、前記連結部43の端に連続すると共に、この連結部43よりも拡径した
ねじ部421と、ねじ部421よりも端部側で、このねじ部421よりもさらに拡径した挿入部422とを含んで構成されている。この内、挿入部422は、外筒21内における閉止端211の近傍に設けられ、相対的に内径が縮小した縮径部212に対して挿入される部分である。一方、ねじ部421には、図1,2に示すように、その外周面にねじ山が形成されており、このねじ部421に対して、後述するナット51が螺合する。ねじ部421の外周面にはまた、図3に拡大して示すように、径方向に凹んだ挿入穴423が形成されている。この挿入穴423は、後述する回り止め用のインサート53を差し込んで固定するための穴であり、挿入穴423は、周方向については任意の位置に、軸方向については、サポートチューブ4を外筒21に対して固定したときのナット51の位置に対応する位置に形成されている。尚、挿入穴423及びインサート53は少なくとも1つあればよいが、複数個の挿入穴423を形成する場合には、周方向に均等に挿入穴423を配置することが好ましい。
連結部43は、内部が中空の円筒状であり、その内外を連通させるように、複数の貫通孔431が、その全周及び全長に亘って、概略均等となるように配置されている。この貫通孔431を通じて作動油31及び窒素ガス32が、サポートチューブ4の内外を流通し得るようにしている。
メータリングピン34は、筒軸方向に延びる棒状の部材であり、図1では図示を省略するが、その基端部(図1における下側の端部)が、内筒22内の下端部に固定されると共に、筒軸X上をオリフィス33に向かって延びて配設され、緩衝支柱2が最も伸張した状態では、図1に例示するように、その先端部がオリフィス孔331内に位置するように構成されている。メータリングピン34は、その外径が、オリフィス孔331よりも小径でかつ、図1においては明確ではないが、その先端(図1における上端)から基端に向かって次第に拡大するように形成されている。
そうして、図1に例示するように緩衝支柱2が最も伸張した状態から、その緩衝支柱2が収縮したときには、内筒22は、外筒21とサポートチューブ4との間の横断面環状の空間内を筒軸X方向に相対移動をする一方で、メータリングピン34はサポートチューブ4内を筒軸方向に相対移動するようになり、これに伴い、メータリングピン34とオリフィス33とが筒軸X方向に相対移動をすることになる。従って、例えば航空機の着陸に伴う緩衝支柱2の収縮時には、内筒22が外筒21内に進入することに伴い窒素ガス32が圧縮されると共に、作動油31がオリフィス孔331とメータリングピン34との隙間を通って外筒21側へと流れる。そうしてこの窒素ガス32の圧縮抵抗とオリフィス抵抗とによって緩衝が行われる。このときにメータリングピン34の外径は、その先端から基端に向かって次第に拡大しているため、オリフィス孔331とメータリングピン34との隙間は次第に小さくなる。つまり、緩衝支柱2の減衰特性は、緩衝支柱2の一定時間当りの伸張量が小さくなるほど(換言すれば収縮量が大きくなるほど)オリフィス抵抗が大きくなるような特性に設定されている。
この緩衝支柱2において最も特徴的な点として、サポートチューブ4は、外筒21の内部における閉止端211に固定されており、サポートチューブ4の基端部が外筒に形成された貫通孔を通じて外筒の外部に突出する従来の緩衝支柱とは、サポートチューブ4の固定構成が異なっている。つまり、外筒21には、サポートチューブ4が通過する貫通孔が形成されておらず、サポートチューブ4の取付固定に伴うシール構造は省略されている。
具体的に、サポートチューブ4の固定部42を外筒21に対して固定するための固定機構5は、図2にも示すように、ナット51と、リテーニングリング52と、インサート53と、を含んで構成されている。
ナット51は、図1〜3に示すように、ねじ山が形成されたサポートチューブ4の固定部42(ねじ部421)に螺合する部材であって、その内周面にねじ山が形成された円環形状を有している。ナット51は、例えばステンレス鋼製や鉄製とすればよい。ナット51の、厚み方向の一端部分、換言すれば、ナット51をサポートチューブ4に取り付けたときに外筒21の閉止端211側となる端部は、周方向の全周に亘って径方向の外方に突出しており、この部分はナット51の係合縁部511を構成する。この係合縁部511は、詳細は後述するが、サポートチューブ4の取付固定の際に、リテーニングリング52と係合する部位である。
また、ナット51には、厚み方向(図1における上下方向)に貫通する4つの貫通孔512が、周方向に等間隔を空けて形成されており、この各貫通孔は、ナット51を回すために、図示は省略する治具の先端が係合する治具孔512である。尚、ここでは、治具孔512としてナット51に貫通孔を形成しているが、治具が係合してナット51を回し得る構造であればその形状は特に限定されず、例えば孔ではなく、溝(スリット)をナット51の他端面(前記係合縁部511とは逆側の面)に形成してもよい。また、治具孔512の数も、4個に限定されるものではない。
リテーニングリング52は、ここでは横断面が円形状を有する円環状であり、その一箇所に切れ目が設けられていることにより、いわゆるCリングのような形状を有している。このリテーニングリング52は、図2,4等に示すように外筒21の閉止端211付近の内周面において、縮径部212に対し筒軸方向に所定距離だけ離れた位置に形成された凹陥溝213内に嵌め込まれるリングであり、外筒21の内径よりも若干大きい径を有している。凹陥溝213は、図4に明示されるように、外筒21内にサポートチューブ4を配置したときに、そのねじ部421と相対する軸方向位置において、外筒21の内周面から凹陥すると共に、周方向の全周に亘って延びて形成されている。リテーニングリング52を凹陥溝213に取り付けるときには、Cリング状のリテーニングリング52の径が縮小するように縮めた状態で、リテーニングリング52を外筒21内に入れ、凹陥溝213の位置で縮めたリテーニングリング52を開放することにより、弾性復元力によってリテーニングリング52を、凹陥溝213に嵌め込んで固定する。凹陥溝213に嵌め込まれたリテーニングリング52は、図5に示すように、外筒21の内周面から突出するようになる。
インサート53は、詳しくは後述するが、ナット51をねじ部421に螺合したときに、ねじ部421から突出した部分が削れてねじ部421のねじ山の一部を潰し、そのことによりナット51の回り止めとして機能する部材である。インサート53は、図2,3に示すように、概略円柱状の小片であり、少なくともステンレス鋼製や鉄製のナットよりも軟らかい材料、例えばナイロン等の合成樹脂製とすればよい。インサート53は、サポートチューブ4の取り付け時には、そのねじ部421に形成されている挿入穴423に差し込まれ、これによりインサート53は、図4に示すように、ねじ部421の外周面から径方向の外方に突出するようになる。
次に、このように構成された固定機構5によるサポートチューブ4の組み付け手順について、図3〜6を参照しながら説明する。図3に示すように、第1の工程として、サポートチューブ4のねじ部421に対してナット51を螺合する。ナット51は、係合縁部511が、サポートチューブ4の固定部42の方を向くようにして、取付部41の側(図3における下側)からサポートチューブ4に外挿する。そうしてナット51をねじ部421に螺合させるが、このときにナット51は、少なくともインサート53の挿入穴423よりも端部側の位置までねじ込む(図3の一点鎖線の矢印参照)。ナット51をねじ込んだ後に、挿入穴423にインサート53を差し込んで、このインサート53をねじ部421に取り付ける(図3の一点鎖線の矢印参照)。
次いで、ナット51及びインサート53を取り付けたサポートチューブ4を、図4に示すように外筒21内に挿入し、その基端の挿入部422を、外筒21の縮径部212に内挿する(第2の工程)。このときにナット51は、外筒21に設けた凹陥溝213よりも閉止端211側に位置している。
そうして、第3の工程として、前述したようにリテーニングリング52を縮径変形させた状態で外筒21内に入れ、凹陥溝213の位置で、縮めたリテーニングリング52を開放することにより、弾性復元力によってリテーニングリング52を、凹陥溝213に嵌め込む(図5参照)。こうして凹陥溝213に嵌め込まれたリテーニングリング52は、外筒21の内周面から突出するようになる。
その状態で、図示は省略するが、外筒21の開口端から治具を挿入してその先端をナット51の治具孔512に係合させ、その治具を用いて、ナット51を、ねじ部421から外れる方向へと回していく。これによりナット51は、図6に一点鎖線の矢印で示すように、閉止端211から離れるように下向きに移動をし、係合縁部511とリテーニングリング52とが互いに係合するようになる。これにより、ナット51は、それ以上に下向きに移動することが規制される一方で、ナット51を回すことを継続したときには、ナット51に付与するトルクの反力がサポートチューブ4に上向きに作用し、サポートチューブ4は、外筒21の閉止端211に押し付けられるようになる。こうして固定機構5によって、サポートチューブ4の固定部42が、外筒21内における閉止端211に強固に固定される(第4の工程)。
また、ナット51を閉止端211から離れる方向へと回していったときに、合成樹脂製のインサート53がナット51のねじ山によって削られてねじ部421のねじ山を潰すことになる。これによって、サポートチューブ4を外筒21に固定した後は、インサート53がナット51の回り止めの機能を果たす。
このような固定機構5を採用することは、前述したように、外筒21に、サポートチューブ取付用の貫通孔を形成する必要性を無くし、その貫通孔を形成した場合に必須となるシール構造を省略し得る。その結果、そうしたシール構造を通じた窒素ガス32の漏れは生じ得ないから、緩衝支柱2の密封性が高まると共に、降着装置1の信頼性が高まる。また、シール構造を設けたときには、その貫通孔の内周面に、腐食防止のためのメッキ処理を施したりすることも行われるが、シール構造の省略に伴い、そうしたメッキ処理も省略し得るから、製造コストの低減の上でも大幅に有利になり得る。
また、航空機の着陸時等には、緩衝支柱2の伸縮に伴いサポートチューブ4に筒軸方向の大きな荷重が作用し得るが、ナット51のトルクの反力によってサポートチューブ4を外筒21に対し強固に固定しているため、その大荷重にも対抗し得る。さらに、インサート53によるナット51の回り止めは、サポートチューブ4の固定を、長期にわたって安定化させ得る。
尚、降着装置は前記の構成に限らず、例えば図7に示すように、オリフィス33を内筒22に対して固定する一方で、外筒21に対してメータリングピン34を固定する構成を採用してもよい。この場合において、前記の固定機構5は、メータリングピン34の固定に採用すればよい。固定機構5の具体的な構成については、前記と同じであるため、同一の構成については同じ符号を付して、その説明は省略する。
以上説明したように、この技術は、サポートチューブ又はメータリングピンを外筒に固
定する際に、外筒の内部に強固に固定することでシール構造を省略し得るから、信頼性の高い降着装置として有用である。
1 降着装置
2 緩衝支柱
21 外筒
211 閉止端
22 内筒
24 内部空間
31 作動油
32 窒素ガス
33 オリフィス
331 オリフィス孔
34 メータリングピン
4 サポートチューブ
41 取付部
42 固定部
5 固定機構
51 ナット
52 リテーニングリング
53 インサート
X 筒軸

Claims (3)

  1. その一端が閉止端とされその他端が開口端とされた外筒と前記開口端から前記外筒に内挿される内筒とによって密閉された内部空間に、作動油及びガスが封入されて構成されると共に、前記外筒及び内筒の相対移動によってその筒軸方向に伸縮可能な緩衝支柱と、
    前記緩衝支柱の内部空間における前記筒軸方向の中間位置において、当該筒軸上に配置されるオリフィスと、
    その先端部が前記オリフィスが取り付けられる取付部とされかつ、その基端部が前記外筒内の前記閉止端に固定される固定部とされると共に、前記内部空間において前記筒軸方向に延びて配設されるサポートチューブと、
    その基端側が前記内筒に対して固定されかつ、前記筒軸上を前記オリフィスに向かって延びて配設されると共に、前記オリフィスの孔に対し隙間を空けて内挿された状態で、前記緩衝支柱に伸縮に伴い前記オリフィスに対し相対移動をするメータリングピンと、
    前記サポートチューブの固定部を前記外筒内の前記閉止端に固定するための固定機構と、を備え、
    前記固定機構は、前記サポートチューブの固定部の外周面に形成されたねじ山に対して螺合するナットと、前記閉止端付近の前記外筒の内周面に、その全周に亘って形成された凹陥溝内に嵌め込まれるリテーニングリングと、を有し、
    前記固定機構は、前記固定部と前記外筒の内周面との間に配設されたナットが前記リテーニングリングに係合して当該ナットの位置が固定された状態で、前記ナットに対し前記閉止端から離れる方向のトルクを付与することに伴う反力により、前記サポートチューブの固定部を前記外筒の閉止端に押し付けて固定するように構成されている降着装置。
  2. 請求項1に記載の降着装置において、
    前記固定機構は、前記ねじ山が形成された固定部の外周面に突出して取り付けられる回り止め用のインサートをさらに有し、
    前記インサートは、前記ナットが前記固定部の外周面に螺合して前記サポートチューブを前記外筒の閉止端に押し付けて固定したときに、前記ねじ山を潰すように変形して前記ナットの回り止めとして機能する降着装置。
  3. その一端が閉止端とされその他端が開口端とされた外筒と前記開口端から前記外筒に内挿される内筒とによって密閉された内部空間に、作動油及びガスが封入されて構成されると共に、前記外筒及び内筒の相対移動によってその筒軸方向に伸縮可能な緩衝支柱と、
    前記内筒に固定されることにより、前記緩衝支柱の内部空間における筒軸方向の中間位置において、当該筒軸上に配置されるオリフィスと、
    その基端部が前記外筒内の前記閉止端に固定される固定部とされると共に、前記筒軸上を前記オリフィスに向かって延びて配設されて、前記オリフィスの孔に対し隙間を空けて内挿された状態で、前記緩衝支柱に伸縮に伴い前記オリフィスに対し相対移動をするメータリングピンと、
    前記メータリングピンの固定部を前記外筒内の前記閉止端に固定するための固定機構と、を備え、
    前記固定機構は、前記サポートチューブの固定部の外周面に形成されたねじ山に対して螺合するナットと、前記閉止端付近の前記外筒の内周面に、その全周に亘って形成された凹陥溝内に嵌め込まれるリテーニングリングと、を有し、
    前記固定機構は、前記固定部と前記外筒の内周面との間に配設されたナットが前記リテーニングリングに係合して当該ナットの位置が固定された状態で、前記ナットに対し前記閉止端から離れる方向のトルクを付与することに伴う反力により、前記メータリングピンの固定部を前記外筒の閉止端に押し付けて固定するように構成されている降着装置。
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