JP2008051340A - バルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法 - Google Patents

バルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧緩衝器のバルブ装置において、カシメによるバルブの変形を防止して安定したバルブ特性を得る。
【解決手段】ピン12を挿通してその先端部をかしめてカシメ部14を形成することにより、バルブボディ2に逆止弁5、リテーナ7及びワッシャ9を取付ける。このとき、ワッシャ9とカシメ部14との間に拘束部材22を介装する。拘束部材22とピン12の軸部との嵌めあいの隙間を逆止弁5、リテーナ7及びワッシャ9とピン12の軸部との嵌めあいの隙間よりも小さくする。これにより、ピン12の先端部をかしめる際、ピン12との嵌めあいの隙間が小さい拘束部材22によってピン12の軸部の変形が拘束されるので、ピン12の逆止弁5の取付部の拡径を抑制して逆止弁5の変形を防止することができ、安定したバルブ特性を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、筒型油圧緩衝器のベースバルブ等に用いられるのに適したバルブボディにディスク状のバルブをカシメによって取付けるようにしたバルブ装置、これを用いた油圧緩衝器およびその製造方法に関するものである。
自動車のサスペンション装置に装着される複筒式の筒型油圧緩衝器は、例えば特許文献1に記載されているように、シリンダ2の外周に外筒が設けられ、これらの間に環状のリザーバが形成された二重筒構造となっている。シリンダ内には、ピストンロッドが連結されたピストンが摺動可能に嵌装され、シリンダの下端部には、シリンダの内部とリザーバとを区画するベースバルブが設けられている。シリンダ内には油液が封入され、リザーバ内には油液及びガスが封入されている。そして、シリンダ内のピストンの摺動によって生じる油液の流れをピストン部及びベースバルブ部に設けられたオリフィス及びディスクバルブ等からなる減衰力発生機構によって制御することにより減衰力を発生させる。また、シリンダ室とリザーバとの間でベースバルブを介して油液を授受することによってピストンロッドの侵入、退出によるシリンダ内の容積変化を補償する。
特開2003−254374号公報
このような筒型油圧緩衝器のベースバルブの構造の一例について、図10を参照して説明する。図10に示すように、ベースバルブ1は、シリンダ(図示せず)の下端部に取付けられてシリンダ室CとリザーバRとを区画するバルブボディ2を備えている。バルブボディ2には、シリンダ室CとリザーバRとを連通させる伸び側油路3及び縮み側油路4が軸方向に沿って貫通されている。バルブボディ2の上端部には伸び側油路3のリザーバR側からシリンダ室C側への油液の流通のみを許容する逆止弁5(ディスクバルブ)が取付けられている。また、バルブボディ2の下端部には縮み側油路4のシリンダ室C側からリザーバR側への油液の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブ6が取付けられている。
逆止弁5及びディスクバルブ6は、リテーナ7、8及びワッシャ9、10と共に、バルブボディ2の中央部の開口11に挿通されたピン12によってバルブボディ2に取付けられている。ピン12は、下端部にワッシャ10に当接するフランジ部13が形成され、バルブボディ2、逆止弁5、ディスクバルブ6、リテーナ7、8及びワッシャ9、10に挿通され、先端部をかしめてカシメ部14を形成することによって、これらを一体に固定している。
ピン12の先端部は、例えば、傾斜させたポンチを一定の軌道上で回転させながら押圧して連続的にリベットヘッドを形成するいわゆるオービタル(タウメル)式かしめ法によってかしめることによってカシメ部14を形成することができる。これにより、低荷重で摩擦熱の発生を防止しつつ効率よくカシメ部14を成形することができる。
しかしながら、上記関連技術のバルブボディ2にピン12のカシメによって逆止弁5及びディスクバルブ6等を取付けるようにしたバルブ装置では次のような問題がある。ピン12の先端部にカシメ部14を形成する際、図11に示すように、ピン12は、カシメ部14の付近に径方向の歪が生じて僅かに拡径される。これにより、ピン12の軸部は、その原直径Aに対して、カシメ部14の直近部分の直径Bが最も大きく、カシメ部14から離れるに従って直径が小さくなるが、逆止弁5の取付位置の直径Cも僅かに拡径される。
そして、拡径されたピン12の軸部によって逆止弁5の内径が押し広げられることにより、逆止弁5の表面に、うねりのような変形が生じる。この変形によって逆止弁5の開弁特性が不安定になり、また、シール性が低下して油圧緩衝器の減衰力が不安定になる。図8(A)に逆止弁5の外周部における変形量Dの測定結果を示す。図8(A)から逆止弁5の直径方向の2箇所に変形量Dのピークがありシール性を低下させていることが分かる。また、ベースバルブ1によって区画された上部側の室(シリンダ室C)及び下部側の室(リザーバR)をピストン速度0.1m/秒に相当する圧力で繰返し加圧した場合における加圧回数による上部側の室の圧力の変化率を図9の曲線(A)に示す。図9の曲線(A)から、200回加圧後に約19%の変化があり、開弁特性の経時変化が大きく不安定であることが分かる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、カシメによるバルブの変形を防止して安定したバルブ特性を得ることができるバルブ装置、これを用いた油圧緩衝器及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、油路を有するバルブボディに、該油路を開閉する少なくとも1つのディスク状のバルブ部材を、これらにピンを挿通して該ピンの先端部をかしめてカシメ部を形成することによって固定するようにしたバルブ装置において、前記バルブ部材と前記カシメ部との間に前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状の拘束部材を介装し、該拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記バルブ部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも小さくしたことを特徴とするバルブ装置を提供するものである。
また、本発明は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダの外周に設けられた外筒と、前記シリンダと前記外筒の間に形成されたリザーバと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、一端が前記シリンダの一端から突出し他端が前記ピストンに固着されたピストンロッドと、前記シリンダの他端に設けられ、前記シリンダ内とリザーバを画成するとともに前記シリンダ内とリザーバを連通する油路を有するバルブボディと、前記バルブボディの前記シリンダ内側に設けられ前記油路を開閉する少なくとも1つのディスク状のバルブ部材と、前記バルブボディ及び前記バルブ部材を挿通してその前記シリンダ内側先端部をかしめてカシメ部を形成することによって固定するピンとからなり、さらに、前記バルブ部材と前記カシメ部との間に前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状の拘束部材を介装し、該拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記バルブ部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも小さくしたことを特徴とする油圧緩衝器を提供するものである。
また、本発明は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダの外周に設けられた外筒と、前記シリンダと前記外筒の間に形成されたリザーバと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、一端が前記シリンダの一端から突出し他端が前記ピストンに固着されたピストンロッドと、前記シリンダの他端に設けられ、前記シリンダ内とリザーバを画成するとともに前記シリンダ内とリザーバを連通する油路を有するバルブボディと、前記バルブボディの前記シリンダ内側に設けられ前記油路を開閉する少なくとも1つのディスク状のバルブ部材と、前記バルブボディ及び前記バルブ部材を挿通してその前記シリンダ内側先端部をかしめてカシメ部を形成することによって固定するピンとからなる油圧緩衝器の製造方法であって、前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記バルブ部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも小さく形成した少なくとも1つのリング状の拘束部材を形成し、前記バルブ部材と前記カシメ部との間に前記少なくとも1つの拘束部材を介装して前記ピンを挿通し、その後、前記ピンの前記シリンダ内側先端部をかしめたことを特徴とする油圧緩衝器の製造方法を提供するものである。
本発明に係るバルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法によれば、ピンの先端部をかしめる際、ピンとの嵌めあいの隙間が小さい拘束部材によってピンの軸部の変形が拘束されるので、ピンのバルブ部材取付部の拡径を抑制してバルブ部材の変形を防止することができ、安定したバルブ特性を得ることができる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図10に示すものと同様の部分には同一の符号を付して説明する。
図1に本発明のベースバルブが適用される複筒式の筒型油圧緩衝器100の全体図を示し説明する。
外筒110内には同軸にシリンダ120が設けられ、シリンダ120内のシリンダ室Cには油液が封入され、外筒110とシリンダ120との間のリザーバRには、ガスと油液が封入されている。
シリンダ内には、減衰バルブが設けられたピストン130が摺動可能に設けられ、このピストン130には、シリンダ120及び外筒110の開口部を閉塞するシール手段を貫通するピストンロッド150が取り付けられている。
シリンダ120の下端には、本発明の第1実施形態に係るバルブ装置としてのベースバルブ15が設けられている。このベースバルブ15について、図2に示し詳細に説明する。
ベースバルブ15は、図10に示すものと同様の形状であり、同様の部材には、同じ番号を付す。
ベースバルブ15は、シリンダ120の下端部に取付けられてシリンダ室CとリザーバRとを区画するものである。ベースバルブ15は、シリンダの下端部に取付けられてシリンダ室CとリザーバRとを区画するバルブボディ2を備えている。バルブボディ2には、シリンダ室CとリザーバRとを連通させる伸び側油路3(油路)及び縮み側油路4が軸方向に沿って貫通されている。伸び側油路3はバルブボディ2の外周側に周方向に沿って等間隔で複数配置されており、縮み側油路4はバルブボディ2の内周側に周方向に沿って等間隔で複数配置されている。
バルブボディ2の上端面には、中央の開口11の外周縁部に環状のクランプ部16が突出され、また、伸び側油路3をはさんでその外周と内周側(縮み側油路4の外周側)にクランプ部16と同心の環状のシート部17、18が突出されている。そして、バルブボディ2の上端部には、シート部17、18に着座するディスク状の逆止弁5(バルブ部材)が取付けられている。逆止弁5には、図3に示すように、縮み側油路4をシリンダ室Cに常時連通させるための複数の油路19が設けられている。
バルブボディ2の下端面には、中央の開口11の外周縁部に環状のクランプ部20が突出され、また、縮み側油路4の外周側(伸び側)にクランプ部20と同心の環状のシート部21が突出されている。そして、バルブボディ2の下端部には、シート部21に着座する複数積層されたディスクバルブ6が取付けられている。
逆止弁5及びディスクバルブ6は、リング状のリテーナ7、8、ワッシャ9、10及び拘束部材22と共に、バルブボディ2の中央部の開口11に挿通されたピン12によってバルブボディ2に取付けられている。ピン12は、下端部にワッシャ10に当接するフランジ部13が形成され、バルブボディ2、逆止弁5、ディスクバルブ6、リテーナ7、8、ワッシャ9、10及び拘束部材22に挿通され、先端部を例えば上述のオービタル(タウメル)式かしめ法等によってかしめてカシメ部14を形成することにより、これらを一体に固定している。これにより、逆止弁5は、内周部がクランプ部16とリテーナ7との間でクランプされ、外周部がシート部17及び18に着座しており、これにより、伸び側油路3のリザーバ側からシリンダ室側への油液の流通のみを許容する。また、ディスクバルブ6は、内周部がクランプ部20とリテーナ8との間でクランプされ、外周部がシート部21に着座しており、これにより、縮み側油路4のシリンダ室側からリザーバ側への油液の流れに対して流通抵抗を付与する。ワッシャ9及び10は、それぞれ逆止弁5及びディスクバルブ6の撓み量を制限して、これら過度の撓みによる損傷を防止する。
ワッシャ9とカシメ部14との間には、リング状の拘束部材22が介装されている。ピン12によってバルブボディ2に取付けられる逆止弁5、ディスクバルブ6、リテーナ7、8、ワッシャ9、10及び拘束部材22は、組立時にピン12を容易に挿通できるように、ピン12の外径に対して隙間嵌めとなるように嵌めあい公差が設定されているが、拘束部材22の内径D1(図6参照)は、逆止弁5の内径D2(図3参照)、リテーナ7の内径D3(図4参照)及びワッシャ9の内径D4(図5参照)に対して、ピン12の軸部との嵌めあいの隙間が小さくなっている。本実施形態では、ピン12の外径5mmに対して、逆止弁5、リテーナ7及びワッシャ9の内径D2、D3、及びD4が5.12mm程度であるのに対して拘束部材22の内径D1は5.05mm程度となっている。また、拘束部材22は、ピン12をかしめてカシメ部14を形成したとき、ピン12の拡径によって変形しないように充分な剛性を有している。これにより、ピン12の先端部をかしめてカシメ部14を形成する際、拘束部材22によってピン12の外径が拡径されないように拘束している。
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
ベースバルブ15は、上述の複筒式の筒型油圧緩衝器に装着され、ピストンロッド150の伸び行程時には、逆止弁5が開弁して伸び側油路3によってリザーバRからシリンダ室Cへ油液を流通させることにより、ピストンロッド150の退出によるシリンダ120内の容積の増大をリザーバ内のガスの膨張によって補償する。また、ピストンロッド150の縮み行程時には、逆止弁5が閉じ、ディスクバルブ61が開弁して縮み側油路4によってシリンダ室CからリザーバRへ適度な流通抵抗をもって油液を流通させることにより、ピストンロッド150の侵入によるシリンダ120内の容積の減少をリザーバR内のガスの圧縮によって補償すると共に、ピストン130の上方のシリンダ室Cが負圧となるのを防止する。
ベースバルブ15の製造工程において、ピン12の先端部をかしめてカシメ部14を形成する際、図11に示すように、ピン12には、カシメ部14の近傍の軸部が拡径するように歪が生じる。このとき、カシメ部14に隣接する位置に、ピン12との嵌めあいの隙間が小さい拘束部材22が配置されており、拘束部材22の内径D1によってピン12の軸部の拡径が拘束されるので、拘束部材22よりも下方に配置されたワッシャ9(内径D4>D1)、リテーナ7(内径D3>D1)及び逆止弁5(内径D2>D1)が取付けられるピン12の軸部の拡径が抑制される。これにより、ピン12の軸部の拡径によって逆止弁5の内径が押し広げられてうねりのような変形が生じるのを防止することができるので、このような変形によるシール性の低下及びバルブ特性の不安定化を防止することができ、油圧緩衝器の減衰力を安定させることができる。
本実施形態における逆止弁5の外周部の変形量Dの測定結果を図8(B)に示す。図8(A)に示す関連技術のものに対して変形量Dが相当に小さくなってことがわかる。また、ベースバルブ1によって区画された上部側の室(シリンダ室C)及び下部側の室(リザーバR)をピストン速度0.1m/秒に相当する圧力で繰返し加圧した場合における加圧回数による上部側の室の圧力の変化率を図9の曲線(B)に示す。図9の曲線(B)から、200回加圧後の変化は約11%であり、図9の曲線(A)で示される関連技術のものに対して開弁特性の経時変化が小さく安定していることが分かる。
なお、ワッシャ9を例えば熱間圧延鋼板とし、拘束部材22及びリテーナ7を例えばビッカース硬度が300以上の炭素鋼とすることにより、ワッシャ9を拘束部材22やリテーナ7よりやわらかくすることが望ましい。この場合、ピン12のワッシャ9に該当する部分がすきま以上に拡径した場合も、ワッシャ9が変形し拡径を吸収できる。
また、上記第1実施形態では、拘束部材22の内径D1は、ピン12の外径5mmに対して、5.05mm程度としたが、これに代えて、内径D1を4.95mmとすることにより、拘束部材22をピン12に圧入するようにしてもよい。この場合、ベースバルブ15を組立る際に、バルブピン12に、ワッシャ10、リテーナ8、ディスクバルブ6、バルブボディ2、逆止弁5、リテーナ7、ワッシャ9の順に挿入し、その後、拘束部材22を圧入することで、挿入済みの各部材に軸力を与えることができ、この状態でバルブピン12の先端をかしめることで、軸力のばらつきが低減される。
次に、本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。なお、上記第1実施形態に対して、同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
本実施形態に係るバルブ装置としてのベースバルブ23では、拘束部材22はリテーナ7とワッシャ9(リング状の部材)との間に配置されており、ワッシャ9とピン12との間には所定の隙間が設けられている。このようにピン12との間に隙間を有するワッシャ9をカシメ部14と拘束部材22との間に配置したことにより、ピン12の先端部をかしめてカシメ部14を形成する際、拘束部材22によってピン12の軸部の拡径が拘束され、その変形が拘束部材22の上方に配置されたワッシャ9とピン12との間に形成された隙間に吸収される。これにより、逆止弁5の内径が押し広げられるのを防止することができ、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
なお、本実施形態において、拘束部材22は、逆止弁5とリテーナ7との間に配置してもよい。この場合、ピン12のかしめ時の軸部の変形は、リテーナ7及びワッシャ9とピン12との隙間によって吸収されることになる。また、リテーナ7を省略して、拘束部材22をリテーナとして使用してもよい。
上記第1及び第2実施形態において、ピン12が挿通される逆止弁5の開口は、円形以外としてもよく、例えばピン12の軸部に所定の嵌めあい公差をもって外接する正六角形とすることができる。この場合、ピン12の軸部に外接する6つの辺によって逆止弁5を正確に位置決めすることができる。この開口の形状は、ピン12の軸部に少なくとも3点で接触して逆止弁5を位置決めできる形状であれば、他の多角形でもよく、あるいは、ピン12の軸部との接触部分が内側へ突出する例えば星型のような形状でもよい。また、ピン12の軸部と、これが挿通されるバルブボディ2の開口11、逆止弁5、ディスクバルブ6、リテーナ7、8、ワッシャ9、10、及び拘束部材22の開口とは、円形でなくてもよく、これらを同心上に位置決め可能な形状であれば他の形状であってもよい。
上記第1及び第2実施形態では、ピン12は、下端部をフランジ部13として上端部にカシメ部14を形成するようにしているが、上端部をフランジ部13として下端部にカシメ部14を形成するようにしてもよい。この場合、ディスクバルブ6の下方に拘束部材22を配置することにより、かしめによるピン12の軸部の拡径によってディスクバルブ6が変形するのを防止することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、一例としてバルブ装置を複筒式の筒型油圧緩衝器のベースバルブに適用した場合について説明しているが、本発明は、これに限らず、ピンのカシメによってバルブボディに円板状のバルブ部材を取付けるものであれば、他のバルブ装置、例えば、シリンダと別体でリザーバを構成するガスばねを設けるセパレートタイプの油圧緩衝器においては、ガスばね側にベースバルブを設けるものにも同様に適用することができる。
発明の第1実施形態に係るバルブ装置としてのベースバルブを用いた複筒式の筒型油圧緩衝器の全体を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るバルブ装置としてのベースバルブの縦断面図である。 図2に示すベースバルブの逆止弁の平面図である。 図2に示すベースバルブのリテーナの平面図である。 図2に示すベースバルブのワッシャの平面図である。 図2に示すベースバルブの拘束部材の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るバルブ装置としてのベースバルブの縦断面図である。 図10に示すベースバルブにおける逆止弁のピンのカシメによる変形量を示す図と、図2に示すベースバルブにおける逆止弁のピンのカシメによる変形量を示す図である。 図10に示すベースバルブを繰り返し加圧した場合の加圧回数による圧力の変化率を示すグラフ図と、図2に示すベースバルブを繰返し加圧した場合の加圧回数による圧力の変化率を示すグラフ図である。 関連技術のベースバルブの縦断面図である。 図10に示すベースバルブにおけるカシメによるピンの軸部の変形を示す説明図である。
符号の説明
2 バルブボディ、3 伸び側油路(油路)、5 逆止弁(バルブ部材)、12 ピン、14 カシメ部、22 拘束部材

Claims (13)

  1. 油路を有するバルブボディに、該油路を開閉する少なくとも1つのディスク状のバルブ部材を、これらにピンを挿通して該ピンの先端部をかしめてカシメ部を形成することによって固定するようにしたバルブ装置において、前記バルブ部材と前記カシメ部との間に前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状の拘束部材を介装し、該拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記バルブ部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも小さくしたことを特徴とするバルブ装置。
  2. 前記拘束部材と前記バルブ部材の間に、前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状のワッシャを介装し、該ワッシャと前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
  3. 前記カシメ部と前記拘束部材との間に、前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状のワッシャを介装し、該ワッシャと前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
  4. 前記拘束部材より前記ワッシャをやわらかい材料としたことを特徴とする請求項2又は3に記載のバルブ装置。
  5. 前記拘束部材を前記ピンに対し圧入したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のバルブ装置。
  6. 前記バルブ部材を1枚のディスクバルブからなるチェックバルブとしたとこと特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバルブ装置。
  7. 油液が封入されたシリンダと、該シリンダの外周に設けられた外筒と、前記シリンダと前記外筒の間に形成されたリザーバと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、一端が前記シリンダの一端から突出し他端が前記ピストンに固着されたピストンロッドと、前記シリンダの他端に設けられ、前記シリンダ内とリザーバを画成するとともに前記シリンダ内とリザーバを連通する油路を有するバルブボディと、前記バルブボディの前記シリンダ内側に設けられ前記油路を開閉する少なくとも1つのディスク状のバルブ部材と、前記バルブボディ及び前記バルブ部材を挿通してその前記シリンダ内側先端部をかしめてカシメ部を形成することによって固定するピンとからなり、さらに、前記バルブ部材と前記カシメ部との間に前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状の拘束部材を介装し、該拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記バルブ部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも小さくしたことを特徴とする油圧緩衝器。
  8. 前記拘束部材と前記バルブ部材の間に、前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状のワッシャを介装し、該ワッシャと前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも大きくしたことを特徴とする請求項7に記載の油圧緩衝器。
  9. 前記カシメ部と前記拘束部材との間に、前記ピンが挿通される少なくとも1つのリング状のワッシャを介装し、該ワッシャと前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記拘束部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも大きくしたことを特徴とする請求項8に記載の油圧緩衝器。
  10. 前記拘束部材より前記ワッシャをやわらかい材料としたことを特徴とする請求項8又は9に記載の油圧緩衝器。
  11. 前記拘束部材を前記ピンに対し圧入したことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の油圧緩衝器。
  12. 前記バルブ部材を1枚のディスクバルブからなるチェックバルブとしたとこと特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の油圧緩衝器。
  13. 油液が封入されたシリンダと、該シリンダの外周に設けられた外筒と、前記シリンダと前記外筒の間に形成されたリザーバと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、一端が前記シリンダの一端から突出し他端が前記ピストンに固着されたピストンロッドと、前記シリンダの他端に設けられ、前記シリンダ内とリザーバを画成するとともに前記シリンダ内とリザーバを連通する油路を有するバルブボディと、前記バルブボディの前記シリンダ内側に設けられ前記油路を開閉する少なくとも1つのディスク状のバルブ部材と、前記バルブボディ及び前記バルブ部材を挿通してその前記シリンダ内側先端部をかしめてカシメ部を形成することによって固定するピンとからなる油圧緩衝器の製造方法であって、
    前記ピンとの嵌めあいの隙間を前記バルブ部材と前記ピンとの嵌めあいの隙間よりも小さく形成した少なくとも1つのリング状の拘束部材を形成し、
    前記バルブ部材と前記カシメ部との間に前記少なくとも1つの拘束部材を介装して前記ピンを挿通し、
    その後、前記ピンの前記シリンダ内側先端部をかしめたことを特徴とする油圧緩衝器の製造方法。
JP2007192273A 2006-07-28 2007-07-24 バルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法 Active JP4919065B2 (ja)

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