JP2008057685A - 油圧緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】油液が封入されたシリンダ内に、ピストンロッド9が連結されたピストン8を摺動可能に嵌装する。シリンダ内のピストン8の摺動によって伸び側油路11に生じる油液の流れをオリフィス17A及びメインディスク17によって制御して減衰力を発生させる。メインディスク17は、開弁する際、先ず異形ディスク19を支点として撓み、次いで他の部分が異形ディスク19と共に撓むので、一気に開弁することなく、徐々に開弁することになり、減衰力の急激な変化を抑制して騒音の発生及び乗り心地の悪化を防止することができる。メインディスク17は、撓みが大きくなると、撓み制限ディスク20の突出部25に当接して撓みが制限されるので、異形ディスク19による支点部分に応力が集中するのを防止してメインディスク17の耐久性を高めることができる。
【選択図】図1
Description
前記ディスクバルブは、前記油路を開閉するメインディスクと、該メインディスクの背部に積層され、切欠を有して前記メインディスクの撓みの支点を形成する異形ディスクと、前記異形ディスクの背部に積層され、前記異形ディスクの切欠に対応する部位に前記メインディスクの背部に対向する凸部が形成された撓み制限ディスクとを含むことを特徴とする。
請求項2の発明に係る油圧緩衝器は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端部が該ピストンに連結され他端部が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって油液の流れを生じる油路と、該油路の油液の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブとを備えた油圧緩衝器において、
前記ディスクバルブは、前記油路を開閉するメインディスクと、該メインディスクの背部に積層され、切欠を有して前記メインディスクの撓みの支点を形成する異形ディスクと、前記異形ディスクの背部に積層され前記メインディスクの撓みを規制する撓み制限ディスクとを含み、前記メインディスクの前記異形ディスクの切欠に対応する部位に、前記撓み制限ディスクに隙間をもって対向する凸部が形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る油圧緩衝器は、上記請求項1又は2の構成において、前記凸部は、前記メインディスクの最外周部から離れた内周側に配置されていることを特徴とする。
請求項4の発明に係る油圧緩衝器は、上記請求項1乃至3のいずれかの構成において、前記凸部は円弧状の突出部であることを特徴とする。
請求項5の発明に係る油圧緩衝器は、上記請求項1乃至3のいずれかの構成において、前記凸部は、1つ又は複数の点からなる突起部であることを特徴とする。
請求項2の発明に係る油圧緩衝器によれば、メインディスクは、開弁する際、先ず異形ディスクを支点として撓み、次いで他の部分が異形ディスクと共に撓むことによって徐々に開弁するので、油液の圧力の急激な変動を抑制して、騒音の発生及び減衰力の急激な変化を防止することができる。このとき、メインディスクは、異形ディスクを支点とする撓みが大きくなると、凸部が撓み制限ディスクに当接して、その後は撓み制限ディスクと共に撓むことになり、その撓みが制限される。これにより、メインディスクの異形ディスクによる支点部分に応力が集中するのを防止することができ、メインディスクの耐久性を高めることができる。
請求項3の発明に係る油圧緩衝器によれば、凸部が撓み制限ディスク又はメインディスクに当接した後、メインディスクは、更に、凸部を支点としても撓んで減衰力を発生することができる。
請求項4の発明に係る油圧緩衝器によれば、メインディスクは、撓み制限ディスクの円弧状の突出部に当接することによって撓みが制限される。
請求項5の発明に係る油圧緩衝器によれば、メインディスクは、撓み制限ディスクの1つ又は複数の点からなる突起部に当接することによって撓みが制限される。
図7に示すように、本実施形態に係る油圧緩衝器1は、単筒式油圧緩衝器であり、有底円筒状のシリンダ2の開口部にロッドガイド3及びオイルシール4が取付けられ、シリンダ2内の底部側に、フリーピストン5が摺動可能に嵌装されている。シリンダ2内は、フリーピストン5によって底部側のガス室6と他端側の油室7とに画成されており、ガス室6には高圧ガスが封入され、油室7には油液が封入されている。
図1に示すように、ピストン8のシリンダ下室7B側の端面には、内周側に環状の内周シート部15が突出され、外周側に外周シート部16が突出されており、これらの間に複数の伸び側油路11(図1には1つのみ示す)が開口されている。内周シート部15と外周シート部16とは同心上に配置されて、ピストン8の端面からほぼ同じ高さ、あるいは、外周シート部16が内周シート部15よりも高く突出されている。
ピストンロッド9の伸び行程時には、シリンダ2内のピストン8の摺動にともない、シリンダ上室7Aの油液がピストン8の伸び側油路11を通ってシリンダ下室7Bへ流れ、伸び側減衰力発生機構13によって減衰力が発生する。また、縮み行程時には、シリンダ下室7Bの油液が縮み側油路13を通ってシリンダ上室7Aへ流れ、縮み側減衰力発生機構14によって減衰力が発生する。このとき、ピストンロッド9の侵入、退出による油室7の容積変化をフリーピストン5が移動してガス室6の高圧ガスを圧縮、膨張することによって補償する。
伸び側減衰力発生機構13では、ピストンロッド9の伸び行程時において、ピストン速度の低速域では、シリンダ上室7A側の油液が伸び側油路11からメインディスク17のオリフィス17Aを通ってシリンダ下室7B側へ流れることによってオリフィス特性の減衰力が発生する。ピストン速度が上昇して、シリンダ上室7A側の圧力がメインディスク17の開弁圧力に達すると、メインディスク17が開弁してバルブ特性の減衰力が発生する。
Claims (5)
- 油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端部が該ピストンに連結され他端部が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって油液の流れを生じる油路と、該油路の油液の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブとを備えた油圧緩衝器において、
前記ディスクバルブは、前記油路を開閉するメインディスクと、該メインディスクの背部に積層され、切欠を有して前記メインディスクの撓みの支点を形成する異形ディスクと、前記異形ディスクの背部に積層され、前記異形ディスクの切欠に対応する部位に前記メインディスクの背部に隙間をもって対向する凸部が形成された撓み制限ディスクとを含むことを特徴とする油圧緩衝器。 - 油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端部が該ピストンに連結され他端部が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって油液の流れを生じる油路と、該油路の油液の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブとを備えた油圧緩衝器において、
前記ディスクバルブは、前記油路を開閉するメインディスクと、該メインディスクの背部に積層され、切欠を有して前記メインディスクの撓みの支点を形成する異形ディスクと、前記異形ディスクの背部に積層され前記メインディスクの撓みを規制する撓み制限ディスクとを含み、前記メインディスクの前記異形ディスクの切欠に対応する部位に、前記撓み制限ディスクに隙間をもって対向する凸部が形成されていることを特徴とする油圧緩衝器。 - 前記凸部は、前記メインディスクの最外周部から離れた内周側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の油圧緩衝器。
- 前記凸部は円弧状の突出部であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の油圧緩衝器。
- 前記凸部は、1つ又は複数の点からなる突起部であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の油圧緩衝器。
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