JP2002266922A - 回転ダンパ - Google Patents

回転ダンパ

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JP2002266922A
JP2002266922A JP2001068488A JP2001068488A JP2002266922A JP 2002266922 A JP2002266922 A JP 2002266922A JP 2001068488 A JP2001068488 A JP 2001068488A JP 2001068488 A JP2001068488 A JP 2001068488A JP 2002266922 A JP2002266922 A JP 2002266922A
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cap
case
pin
insertion portion
rotary damper
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JP2001068488A
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Shinpei Namiki
眞平 並木
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TOK Bearing Co Ltd
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TOK Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップの回転を確実に阻止し、調節したト
ルクが狂うことがない回転ダンパを提供する。 【解決手段】 ケース1の開口側である他端1bに、挿
入部H1をケース1と一体に形成している。この挿入部
H1は、ケース1の内周面であって、他端1bから一端
1aに向かって形成している。このような構成におい
て、上記ケース1に回転部材2を組み込んで、このケー
ス1にキャップ3をはめるとともに、キャップの締め付
け量を調整して、設定トルクを微調整する。当該ダンパ
の設定トルクを微調整したら、上記挿入部H1にピンP
1を挿入し、キャップ3の雄ネジ部23のねじ山をつぶ
し、このねじの連続性を途切れさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、設定トルクが変
化してしまうのを防止することができる回転ダンパに関
する。
【0002】
【従来の技術】図7〜10は、従来の回転ダンパを示し
たものであり、図7は回転ダンパの分解斜視図、図8は
組み立てた状態の断面図、図9は図8のVIII-VIII線断
面図で、回転ダンパの回転の様子を示したものである。
上記回転ダンパは、ケース1と、このケース1に回転自
在に組み込む回転部材2と、上記ケース1のキャップ3
とからなる。上記キャップで密閉されたケース1内に
は、粘性流体を入れて回転トルクを大きくする。
【0003】このような回転ダンパは、例えばピアノの
フタなどに用いられる。ピアノのフタは、開けるときに
は軽く動き、閉めるときにはゆっくり動くようにする。
このように閉めるときにゆっくり動くようにしているの
は、フタを閉めるときの衝撃でピアノが傷ついたり、あ
るいはそこに指を挟んでケガなどをしたりしないように
するためである。
【0004】すなわち、図7に示したように、上記ケー
ス1は円筒形で、その一端1aを閉塞し、他端1bを開
口している。図8に示すように、この他端1bの開口内
周に雌ネジ部4を形成し、この雌ネジ部4にキャップ3
をはめて、ケース1の他端開口をふさぐようにしてい
る。さらに、図9に示すように、このケース1の内周面
には、互いに向かい合う境界壁5,6を設けている。
【0005】また、上記回転部材2は、軸7と、軸7に
設けたフランジ8と、このフランジ8に連続してもうけ
た円柱部9とを設け、この円柱部9に、180度位相を
ずらした一対の羽根10,11を設けている。そして、
回転部材2をケース1に組み込んだとき、円柱部9が境
界壁5,6先端に近接し、ケース1内を室12,13に
区分する。このように室12,13に区分された状態
で、羽根10,11は上記境界壁5,6の範囲内で移動
できるようにしている。さらに、上記羽根10,11が
境界壁5,6の範囲で移動することによって、上記室1
2は分室12a,12bに区分され、室13は分室13
a,13bに区分される。
【0006】上記一対の羽根10,11には、弁体1
4,15をかぶせている。この弁体14,15は、図7
に示すように軸方向に長くし、かつ、図9の断面図で明
らかなように、その弁体14の両側に側部14a,14
bを設け、これら側部14a,14b間に摺動部14c
を設けている。弁体15にも同様に側部15a,15b
を設けるとともに、摺動部15cを設けている。そし
て、上記羽根10は、側部14a,14b間に挿入する
とともに、羽根10の回転方向に応じて、それが一方の
側部14aに接触したり、他方の側部14bに接触した
りするようにしている。羽根11も同様に、側部15
a,15b間に挿入している。
【0007】そして、上記摺動部14c,15cはその
外周の曲率を、図9からも明らかなように、ケース1の
内周の曲率とほぼ等しくしている。そして、上記のよう
に羽根10,11に弁体14,15をかぶせた状態で、
それらをケース1に組み込むことによって、弁体14,
15の外周がケース1の内周に摺動可能に接触するよう
にしている。また、上記羽根10,11には凹部16,
17を形成し、この凹部16,17を介して、弁体1
4,15内における羽根10,11の両側を連通させる
ようにしている。
【0008】そして、弁体14,15の一方の側部14
a,15aには、切り欠き18,19を形成している。
この切り欠き18,19を形成した側部14a,15a
側に羽根10,11が接触したとき、この切り欠き1
8,19と凹部16,17とが重なり合うとともに、こ
れら重なり合った切り欠き18,19と凹部16,17
とを介して、羽根10,11を境にそれらの両側が連通
する。また、羽根10,11が上記とは反対の側部14
b,15bに接触しているときには、粘性流体がその接
触部を通過できないようにしている。
【0009】上記のようにした円柱部9には、羽根1
0,11に隣接してノッチ20,21を形成している。
このノッチ20,21は、例えば、前記フタを閉めると
き、その閉まりはじめのフタの回動速度を上げるための
ものである。つまり、フタの閉まりはじめの時に、この
ノッチ20,21を介して室12と室13とを連通さ
せ、弁体14,15が移動しても、分室12aと分室1
2bとの圧力、あるいは分室13aと分室13bとの圧
力が変化しないようにしている。なお、図中符号22は
フランジ8の外周にはめたOリングで、ケース1内の粘
性流体が漏れないようにするものである。ここで、境界
壁5,6、羽根10,11、弁体14,15は、それぞ
れ1つであってもよく、これは任意に設計することがで
きる。
【0010】上記のように回転部材2等をケース1に組
み付けたら、これをキャップ3で閉じるが、このキャッ
プ3の外周には雄ネジ部23を形成し、この雄ネジ部2
3をケース1に形成した雌ネジ部4とかみ合わせるよう
にしている。このようにしたキャップ3の中央部分に
は、軸穴24を形成し、この軸穴24とケース1に形成
した軸受穴25との間で、回転部材2の軸7を回転自在
に支持するようにしている。
【0011】このキャップ3は、上記雄ネジ部23を締
め付け方向に進めれば進めるほど、回転部材2に対する
キャップ3とケース1との挟持力が大きくなる。挟持力
が大きくなれば、その分、回転部材2の回転トルクも大
きくなる。すなわち、キャップ3をケース1に対して締
めこんでいくと、キャップ3によって回転部材2のフラ
ンジ8がケース1側に押される。フランジ8がケース1
側に押されると、図8に示した回転部材2の左端とケー
ス1の左端内面との隙間が少なくなる。一方、キャップ
3を緩めると上記隙間が大きくなる。つまり、キャップ
の締め付け量を調整することによって、ダンパとして設
定トルクを調整できることになる。
【0012】次に、上記回転部材2が回転して、トルク
を発生する様子を、図9を用いて説明する。図9(a)
はフタを完全に開けた状態の回転ダンパの断面図であ
る。このようにフタが完全にあいているときには、境界
壁5,6に弁体14,15の側部14a,15aが近接
している。このときには、室12と室13とが連通した
状態を保つ。つまり、両室12,13は、ノッチ20,
21、切り欠き18,19、凹部16,17、側部14
b,15bと羽根10,11との間に形成されたすき間
を介して連通する。
【0013】このような状態から、回転部材2を矢印X
方向に回転させると、図9(b)に示したように、羽根
10,11は側部14b,15bに接触し、その接触部
分での粘性流体の通過が阻止される。ただし、このとき
には、ノッチ20,21を介して両室12,13が連通
するので、上記回転方向において圧縮側となる分室12
bの粘性流体は、回転方向において拡張側となる分室1
3aに流出する。また分室13bの粘性流体は、同じく
分室12aに流出する。この場合には、減衰力はほとん
ど発生しない。したがって、フタは軽くスムーズに閉ま
ることになる。
【0014】上記の状態から、回転部材2が図9(c)
位置まで回転すると、境界壁5,6によってノッチ2
0,21が閉じられる。ノッチ20,21が閉じると、
室12b、13bと室12a、13aとの連通が遮断さ
れる。このように両室の連通が遮断された状態で、回転
部材2がさらに矢印X方向にさらに回転すると、分室1
2b内の粘性流体は高圧となり、弁体14の摺動部14
cとケース1との摺動すき間を通って分室12aに流
れ、分室13bの流体も高圧となり、分室13aに流れ
る。このように、粘性流体が流動抵抗の大きな摺動すき
間を通ることによって、大きな減衰力が発生する。した
がって、この段階からダンピング効果が発揮される。
【0015】なお、上記のようにフタの閉まりはじめの
減衰力をほとんど発生させないようにしたのは、フタの
場合に、それが完全に閉まる直前においてダンピング効
果が発揮されれば、その衝撃を緩和できるからである。
また、フタの閉まりはじめは、かえって軽くスムーズに
閉まることが求められる。そのために、フタの閉まりは
じめは軽くスムーズに、また完全に閉まる直前にはダン
ピング効果を発揮してゆっくりと閉まるようにしてい
る。
【0016】図9(d)は、フタが完全に閉じた状態で
ある。このようにフタが閉じた状態から、それを開ける
ときには、回転部材2を図面の矢印Y方向に回転する。
回転部材2を矢印Y方向に回転させると、図9(e)に
示したように、羽根10,11は側部14a,15aに
接触する。ただし、この側部14a,15aには切り欠
き18,19を形成しているので、この切り欠き18,
19を介して分室12aと分室12bとが連通し、同じ
く分室13aと分室13bとが連通する。上記切り欠き
18,19によって形成される流通路は、その流通面積
が十分大きいので、そこを粘性流体が通過する場合に
は、減衰力がほとんど発生しない。したがって、フタを
軽くスムーズに開けることができる。
【0017】上記のようにした回転ダンパにおいて、弁
体14,15とケース1との摺動すき間のラジアルクリ
アランスとスラストクリアランスとで減衰力がほとんど
決まるが、キャップ3の締め付け量を調整して、その減
衰力を微調整できるようにしている。したがって、微調
整を終了したキャップ3の締め付け位置が狂ったりする
と、その設定トルクも微妙に変化してしまう。そこで、
従来は、キャップのはめあわせ部分に接着剤を塗布し、
キャップの締め付け位置が狂わないようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにした従来
の回転ダンパでは、キャップのはめあわせ部分に接着剤
を塗布しているだけなので、キャップの締め付け位置が
すぐに狂ってしまう。例えば、分室の圧力が高くなれば
なるほど、回転部材2のフランジ8が、キャップ3に強
く接触する。このように強く接触した状態で、回転部材
2が回転すれば、その回転力がキャップに伝わるので、
キャップも回転してしまう。キャップが回転すれば、当
然のこととして、その締め付け位置も狂ってくる。この
ような理由から、従来の回転ダンパでは、その設定トル
クが狂いやすいといった問題があった。
【0019】そこで、図10に示すように、ケース1の
雌ネジ部4と、キャップ3の雄ネジ部23とのはめ合わ
せ部分に、ドリルDで穴を開け、この穴にピンを挿入す
ることによって、キャップ3が回転しないようにしてい
た。しかし、上記のようにドリルDで穴を開けると、ど
うしても切り粉が発生してしまう。この切り粉の中でも
細かいものは、軸穴24内に入ってしまうことがある。
切り粉が軸穴24に入ると軸受部が早く摩耗してしま
う。
【0020】したがって、上記のようにドリルDで穴を
開けるときには、穴を開ける部分以外をマスキングしな
ければならなかった。さらに、万全を期すため、発生し
た切り粉をエアー吹きする必要があった。上記のように
マスキングすると、その分の工数が増えてしまう。ま
た、エアー吹きしながらの作業は、作業効率が悪くなっ
てしまう。このように工数が増えたり、作業効率が悪く
なることによって、回転ダンパ全体のコストが高くなる
という問題があった。
【0021】また、上記とは別の問題もあった。すなわ
ち、ドリルで穴を開けるときにドリルの回転力でキャッ
プ3が回転してしまうという問題があった。これは、ド
リルDを図10の矢印A方向に回転させると、このドリ
ルDの回転に引きずられるようにして、キャップ3が矢
印B方向に回転してしまうためである。その理由は、一
般的なドリルDの先端形状に起因する。ドリルDの先端
は、通常、鋭角になっていない。すなわち、その先端が
被切削面に対して平行に近い面を有している。このよう
に被切削面に対してほぼ平行な先端面は刃の機能を持た
ないので、この面を被切削面に押し付けるようにしてド
リルを回転せなければ穴を開けることができない。しか
し、このように刃が形成されていない先端面を押し付け
て、それを回転させた時、上記先端面とキャップ3との
間の摩擦力によって、ドリルDの回転にキャップ3が引
っ張られてしまうことがある。その場合には、キャップ
3が回転してしまう。キャップ3が回転してしまうと、
当然のことながら、微調整したトルクが狂ってしまい、
必要なトルクが得られなくなってしまう。
【0022】この発明の目的は、キャップの回転を確実
に阻止し、調節したトルクが狂うことがない回転ダンパ
を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、一端を閉
塞し、他端を開口しているケースと、このケースに回転
自在に組み込む回転部材と、上記ケースに上記回転部材
を組み込みこのケースのキャップとからなる回転ダンパ
において、このケースの他端の開口側に雌ネジ部を形成
し、上記キャップに上記雌ネジ部と噛み合う雄ネジ部を
形成するとともに、上記雌ネジ部あるいは雄ネジ部のネ
ジ山の一部をつぶすためのつぶし部材を挿入する1また
は複数の挿入部を形成し、上記ネジ山をつぶしてネジを
とぎれさせることを特徴とする。第2の発明は、つぶし
部材としてピンを用いるとともに、このピンを少なくて
もひとつの挿入部に圧入することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜3は、この発明の第1実施
例を示したものである。図1はこの発明の第1実施例を
示したものであり、図2は図1のII-II線断面図、図3
は図2の拡大図である。この第1実施例は、ケース1の
他端1b側の開口部に、つぶし部材であるピンを圧入す
るための挿入部H1をあらかじめ形成し、このあらかじ
め形成した挿入部H1にピンP1を圧入する。そして、
このピンP1によって、雄ネジ部のねじ山をつぶしてね
じの連続性を途切れさせる点に最大の特徴を有する。こ
の特徴以外の構成については、従来例と同じである。従
来例と同じ構成については、従来例と同じ符号を用い、
その詳細な説明を省略する。また、回転ダンパの作用に
ついても、従来例と同じなのでその説明を省略する。
【0025】この第1実施例では、ケース1の開口側で
ある他端1bに、挿入部H1を形成している。この挿入
部H1は、ケース1の内周面であって、他端1bから一
端1aに向かって形成している。したがって、この挿入
部H1を形成している部分では、雌ネジ部4のねじ山が
つぶれてその連続性が途切れた状態になっている。ま
た、この挿入部H1は、鋳造または射出成形などの成形
方法によってケース1と一体形成している。このような
構成において、上記ケース1に回転部材2を組み込ん
で、このケース1にキャップ3をはめるとともに、従来
と同様に、キャップの締め付け量を調整して、設定トル
クを微調整できる。なお、キャップ3をケース1にはめ
たときには、その雄ネジ部23のねじ山の頂点が上記挿
入部H1内に突出するようにしているが、そのねじ山を
つぶしてねじの連続性を途切れさせるという意味から当
然のことである。
【0026】上記のようにキャップの締め付け量を決め
て、当該ダンパの設定トルクを微調整したら、上記挿入
部H1にピンP1を圧入する。このピンP1は、その剛
性がキャップ3の剛性よりも高い材質を使用している。
したがって、ピンP1は、キャップ3の雄ネジ部23の
ねじ山をつぶしながら圧入されることになる。このよう
にねじ山がつぶされてねじの連続性が途切れるので、キ
ャップ3に回転力が作用したとしても、それが回転して
しまうことがない。キャップ3が回転しないので、調節
したトルクが狂うこともない。
【0027】なお、このピンP1の長さは、挿入部H1
の長さよりも短くなるようにしている。挿入部H1の長
さよりも長くすると、ケース1からピンP1が突出して
しまうからである。ただし、ピンP1がケース1から突
出しても、他の機能や組み付け等に支障がない場合に
は、挿入部H1よりもピンの長さを長くしてもかまわな
い。
【0028】なお、この第1実施例において、ケース1
の内周側に挿入部H1を形成することとしたが、キャッ
プ3の外周側にこの挿入部H1を形成するようにしても
よい。このようにキャップ3の外側に挿入部H1を形成
し、この挿入部H1にピンP1を圧入すると、ケース1
の雌ネジ4のネジ山がピンP1によってつぶされる。こ
のように雌ネジ部4のねじ山がつぶされてねじの連続性
が途切れれば、この雌ネジ部4に対して雄ネジ部23が
回転することがない。したがって、キャップ3に回転力
が作用したとしても、このキャップ3は回転してしまう
ことがない。このように、雄ネジ部23のねじ山をつぶ
したときにも、雌ネジ部4のねじ山をつぶしたときに
も、キャップ3を回転させないという効果を発揮するこ
とができる。
【0029】図4、5に示したのは、この発明の第2実
施例であり、図5は図4のV-V線断面図である。この第
2実施例では、ケース1の外周から軸線に対して直角な
方向に挿入部H2を貫通させ、この挿入部H2にピンP
2を差し込むことを特徴とする。この特徴以外について
は、第1実施例と同様である。したがって、上記特徴以
外の構成要素については、第1実施例と同じ符号を用い
て説明する。また、第1実施例と同様の構成要素につい
ては、その詳細な説明を省略する。
【0030】そして、この挿入部H2にピンP2を圧入
するが、このピンP2は、キャップ3よりも高い剛性を
持たせている。さらにピンP2の長さは、挿入部H2の
長さよりも短くしている。ピンP2の長さが挿入部H2
よりも長くすると、このピンP2を挿入部H2に圧入し
たとき、ケース1からピンP2が突出してしまうからで
ある。
【0031】上記のようなピンP2を挿入部H2に圧入
すると、ピンP2の先端が、雄ネジ部23のねじ山をつ
ぶしてねじの連続性が途切れる。このようにねじ山がつ
ぶされてねじが途切れれば、キャップ3は回転すること
ができなくなる。キャップ3が回転しないので、一度調
節したトルクが狂ってしまうことがない。なお、上記挿
入部H2は、ケース1の直径上にあるが、図6に示すよ
うに、挿入部が直径を通らないものでもよい。要するに
挿入部にピンを挿入したとき、このピンが雄ネジ部に当
接するようになっていればよい。
【0032】上記第1および第2実施例によれば、ケー
ス1の雌ネジ部4あるいはキャップ3の雄ネジ部23の
一部をつぶして、そのねじを途切れさせているので、ケ
ース1とキャップ3とは、相対回転することがなくな
る。さらに、挿入部H1およびH2は、ケース1あるい
はキャップ3と一体的に形成しているので、ドリル等を
使用する必要がない。ドリルを使用しないので、切り粉
が発生することもなく、この切り粉によって軸受部が早
く摩耗することがない。
【0033】しかも、このようにピン穴を新たに開ける
必要がないので、この分の工数が減少する。さらに、上
記切り粉が発生しないので、エアー吹きなどによって、
これら切り粉を吹き飛ばす必要がなくなる。このように
エアー吹きをしなくてもよいので、作業効率が向上す
る。このように工数が減少し、しかも作業効率が向上す
ることによって、回転ダンパ全体のコストダウンを図る
ことができる。
【0034】なお、上記第1実施例および第2実施例に
おいて、ピンP1およびP2として以下のようなものを
用いることが考えられる。すなわち、ピンの芯部分に空
洞があり、しかもピンの半径方向にバネ作用が生じるよ
うなスプリングピンでもよいし、上記のような芯部分に
空洞がないようなピンでもよい。ただし、スプリングピ
ンのように弾性があるものの方が、挿入部に圧入しやす
く、しかも圧入した後、挿入部から外れにくい。
【0035】また、挿入部H1,H2にドライバーなど
を挿入して、ネジ山をつぶすようにしてもよい。要は、
雄ネジ部あるは雌ネジ部のねじ山をつぶしてねじを途切
れさせればよいものである。ただし、キャップ3に作用
する回転力が、変形したネジ山による回転阻止力よりも
大きい場合には、このネジ山をもとのネジ山に戻すよう
にしてキャップ3が回転してしまうことも考えられる。
したがって、ピンを挿入部H1あるいはH2に圧入させ
た方が、回転防止の確実性を担保することができる。
【0036】さらに、上記挿入部H1,H2は必ずしも
一カ所に形成するものではない。すなわち、大きなトル
クを発生するような回転ダンパの場合、挿入部が一カ所
では、この挿入部による回転阻止力よりも、キャップの
回転力の方が大きくなってしまうことも考えられる。こ
のような場合には、挿入部を複数設け、これにピンを挿
入することによって、回転阻止力を高めることができ
る。
【0037】また、上記第1および第2実施例におい
て、回転ダンパを組み付けるものとして、ピアノのフタ
を例に挙げて説明しているが、これに限ったものではな
いこと当然である。さらに、上記ピアノのフタは、閉め
初めは減衰力が小さく、閉め終わりにその減衰力が大き
くなるように、ノッチを設けるようにしているが、回転
ダンパの構造としては、このノッチがないものでもよ
い。要するに、ダンパ効果が発揮されるものであればよ
い。
【0038】
【発明の効果】第1の発明によれば、ケースの他端の開
口側に雌ネジ部を形成し、キャップに雌ネジ部と噛み合
う雄ネジ部を形成するとともに、上記雌ネジ部あるいは
雄ネジ部のネジ山の一部をつぶすためのつぶし部材を挿
入する挿入部を形成し、この挿入部につぶし部材を挿入
し、上記ネジ山をつぶしてねじを途切れさせる構成にし
たので、キャップが回転することがない。したがって、
設定トルクが狂ったりしない。しかも、キャップの回転
防止のために、接着剤を用いたり、ドリルで穴を開けた
りしなくてもよく、その分、工数が減るとともに、作業
効率も向上し、回転ダンパ全体のコストダウンを図るこ
とができる。
【0039】第2の発明によれば、ジグとしてピンを用
いるとともに、このピンを挿入部に圧入させる構成にし
たので、より一層キャップが回転しにくくなり、トルク
の狂いをさらに確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示した図である。
【図2】図1に示した回転ダンパのII-II線断面図であ
る。
【図3】第1実施例の挿入部H1にピンP1を圧入した
部分の拡大図である。
【図4】第2実施例を示した図である。
【図5】図4に示した回転ダンパのV-V線断面図であ
る。
【図6】第2実施例の他の形態を示したものである。
【図7】従来の回転ダンパの組み付け前を示した図であ
る。
【図8】従来の回転ダンパの断面図である。
【図9】(a)〜(e)は、図8の回転ダンパのVIII-V
III線断面図であり、この回転ダンパの動作について示
したものである。
【図10】従来、キャップ3が回転しないようにするた
めに、ドリルで穴を開けていた模様を示したものであ
る。
【符号の説明】
1 ケース 1a 一端 1b 他端 2 回転部材 3 キャップ 4 雌ネジ部 23 雄ネジ部 P1 ピン P2 ピン H1 挿入部 H2 挿入部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月12日(2001.4.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】そして、キャップ3をケース1に対して締
めこんでいくと、キャップ3によって回転部材2のフラ
ンジ8がケース1側に押される。フランジ8がケース1
側に押されると、図8に示した回転部材2の左端とケー
ス1の左端内面との隙間が少なくなる。一方、キャップ
3を緩めると上記隙間が大きくなる。つまり、キャップ
の締め付け量を調整することによって、ダンパとして設
定トルクを調整できることになる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を閉塞し、他端を開口しているケー
    スと、このケースに回転自在に組み込む回転部材と、上
    記ケースに上記回転部材を組み込みこのケースのキャッ
    プとからなる回転ダンパにおいて、このケースの他端の
    開口側に雌ネジ部を形成し、上記キャップに上記雌ネジ
    部と噛み合う雄ネジ部を形成するとともに、上記雌ネジ
    部あるいは雄ネジ部のネジ山の一部をつぶすためのつぶ
    し部材を挿入する1または複数の挿入部を形成し、上記
    ネジ山をつぶしてネジをとぎれさせる構成にした回転ダ
    ンパ。
  2. 【請求項2】 つぶし部材としてピンを用いるととも
    に、このピンを少なくてもひとつの挿入部に圧入する構
    成にした請求項1記載の回転ダンパ。
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