JP2012035182A - 触媒組成物 - Google Patents

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裕久 田中
Mari Uenishi
真里 上西
Masashi Taniguchi
昌司 谷口
Yuji Tsutsumi
裕司 堤
Chihiro Matsuda
千尋 松田
Hiroto Yoshida
浩人 吉田
Akiya Chiba
明哉 千葉
Satoshi Matsueda
悟司 松枝
Mareo Kimura
希夫 木村
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Abstract

【課題】ロジウムの担体に対する固溶を抑制でき、触媒活性の低下を十分に抑制することができ、ロジウムの使用量を低減しても、十分な触媒活性を確保することができる触媒組成物を提供すること。
【解決手段】
触媒組成物において、少なくともアルミナを含む担体に、ロジウムと、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属とを共存担持させる。このような触媒組成物では、少なくともアルミナを含む担体に、ロジウムと、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属とが共存担持されているため、ロジウムと遷移金属とが合金化することができる。そのため、ロジウムの担体に対する固溶を抑制することができ、触媒活性の低下を十分に抑制することができる。その結果、ロジウムの使用量を低減しても、十分な触媒活性を確保することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、触媒組成物に関し、詳しくは、排ガス浄化用触媒に好適に用いられる触媒組成物に関する。
排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)および窒素酸化物(NO)を同時に浄化できる三元触媒からなる排ガス浄化用触媒は、活性物質として、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などの貴金属を含有している。
このような貴金属、とりわけ、ロジウムは高価であり、また、価格変動が激しいため、排ガス浄化性能を有効に発現させるとともに、ロジウムの使用量を低減できる排ガス浄化用触媒、および、そのような排ガス浄化用触媒を製造するための触媒組成物が、検討されている。
通常、ロジウムの使用量を低減する場合において、十分な触媒活性を実現するためには、ロジウムの表面積を十分に確保することが要求される。
しかし、触媒組成物において、担体にロジウムを担持させる場合には、そのロジウムが凝集して、表面積の低下を惹起し、これにより触媒活性が低下する場合がある。
そのため、ロジウムの凝集を抑制できる触媒組成物が、種々提案されており、より具体的には、例えば、アルミナに、0.1%のロジウムと、5%のジルコニウムとを担持させ、焼成することにより得られる触媒が、提案されている(例えば、特許文献1(実施例19)参照。)。
このような触媒では、アルミナにロジウムを担持するとともに、さらに、ジルコニウムを担持することにより、ロジウムの凝集を抑制できるため、ロジウムの表面の低下を抑制でき、その結果、触媒活性の低下を抑制できる。
特開2006−181484号公報
一方、触媒組成物においては、ロジウムがその担体(アルミナなど)に固溶し、これにより触媒活性が低下することも、知られている。
しかるに、引用文献1(実施例19)に記載の触媒では、ロジウムがアルミナに固溶することを抑制できないため、触媒活性の低下を十分に抑制できず、その結果、十分な触媒活性を実現できないという不具合がある。
本発明の目的は、ロジウムの担体に対する固溶を抑制でき、触媒活性の低下を十分に抑制することができ、ロジウムの使用量を低減しても、十分な触媒活性を確保することができる触媒組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の触媒組成物は、少なくともアルミナを含む担体に、ロジウムと、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属とが共存担持されていることを特徴としている。
また、本発明の触媒組成物では、アルミナおよびロジウムの総量に対する、ロジウムの担持濃度が、0.1質量%以下であることが好適である。
また、本発明の触媒組成物では、アルミナおよび遷移金属の総量に対する、遷移金属の担持濃度が、5質量%未満であることが好適である。
本発明の触媒組成物では、少なくともアルミナを含む担体に、ロジウムと、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属とが共存担持されているため、ロジウムと遷移金属とが合金化することができる。
そのため、本発明の触媒組成物によれば、ロジウムの担体に対する固溶を抑制することができ、触媒活性の低下を十分に抑制することができる。
その結果、本発明の触媒組成物によれば、ロジウムの使用量を低減しても、十分な触媒活性を確保することができる。
試験例1の結果を示すグラフである。 試験例2の結果を示すグラフである。 試験例3の結果を示すグラフである。 試験例4の結果を示すグラフである。 試験例5の結果を示すグラフである。 参考試験例の結果を示すグラフである。
本発明の触媒組成物では、担体に、ロジウム(Rh)と遷移金属とが共存担持されている。
本発明において、担体は、少なくともアルミナを含んでいる。
アルミナとしては、例えば、αアルミナ、θアルミナ、γアルミナなどが挙げられ、好ましくは、θアルミナが挙げられる。
αアルミナは、結晶相としてα相を有し、例えば、AKP−53(商品名、高純度アルミナ、住友化学社製)などが挙げられる。このようなαアルミナは、例えば、アルコキシド法、ゾルゲル法、共沈法などの方法によって得ることができる。
θアルミナは、結晶相としてθ相を有し、αアルミナに遷移するまでの中間(遷移)アルミナの一種であって、例えば、SPHERALITE531P(商品名、γアルミナ、プロキャタリゼ社製)などが挙げられる。このようなθアルミナは、例えば、市販の活性アルミナ(γアルミナ)を、大気中にて、900〜1100℃で、1〜10時間熱処理することによって得ることができる。
γアルミナは、結晶相としてγ相を有し、特に限定されず、例えば、排ガス浄化用触媒などに用いられている公知のものが挙げられる。
また、これらのアルミナにLaおよび/またはBaが含まれるアルミナを用いることもできる。Laおよび/またはBaを含むアルミナは、特開2004−243305号の段落番号〔0073〕の記載に準拠して、製造することができる。
また、担体は、必要により、さらに、複合酸化物(2種類以上の金属を含む酸化物であって、アルミナを含まない。)を含むことができる。
複合酸化物としては、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物、蛍石型複合酸化物などが挙げられる。
ペロブスカイト型複合酸化物は、下記一般式(1)で示される。
ABO (1)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、貴金属を除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)
一般式(1)において、Aで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)などが挙げられる。
また、Aで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
一般式(1)において、Bで示される貴金属を除く遷移元素およびAlとしては、例えば、周期律表(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 22 June 2007)に従う。以下同じ。)において、原子番号21(Sc)〜原子番号30(Zn)、原子番号39(Y)〜原子番号48(Cd)、および、原子番号57(La)〜原子番号80(Hg)の各元素(ただし、貴金属(原子番号44〜47および76〜78)を除く)およびAlが挙げられ、好ましくは、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)およびAl(アルミニウム)が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
このようなペロブスカイト型複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号〔0039〕〜〔0059〕の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
蛍石型複合酸化物としては、例えば、ジルコニア系複合酸化物、セリア系複合酸化物、プラセオジム型複合酸化物などが挙げられる。
ジルコニア系複合酸化物は、下記一般式(2)で示される。
Zr1−(a+b)Ce2−c (2)
(式中、Rは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、aは、Ceの原子割合を示し、bは、Rの原子割合を示し、1−(a+b)は、Zrの原子割合を示し、cは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(2)において、Rで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Rで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Ceを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、aで示されるCeの原子割合は、0.1〜0.65の範囲であり、好ましくは、0.1〜0.5の範囲である。
また、bで示されるRの原子割合は0〜0.55の範囲である(すなわち、Rは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.55以下の原子割合である)。0.55を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(a+b)で示されるZrの原子割合は、0.35〜0.9の範囲であり、好ましくは、0.5〜0.9の範囲である。
さらに、cは酸素欠陥量を示し、これは、Zr、Ce、RおよびNの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなジルコニア系複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号〔0090〕〜〔0102〕の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
セリア系複合酸化物は、下記一般式(3)で表される。
Ce1−(d+e)Zr2−f (3)
(式中、Lは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、dは、Zrの原子割合を示し、eは、Lの原子割合を示し、1−(d+e)は、Ceの原子割合を示し、fは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(3)において、Lで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Lで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Ceを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、dで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、eで示されるLの原子割合は0〜0.2の範囲である(すなわち、Lは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(d+e)で示されるCeの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、fは酸素欠陥量を示し、これは、Ce、ZrおよびLの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなセリア系複合酸化物は、上記したジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
なお、本発明において、一般式(2)で示されるジルコニア系複合酸化物のCeの原子割合が、一般式(3)で示されるセリア系複合酸化物のCeの原子割合と重複する場合は、本発明においては、その重複するジルコニア系複合酸化物は、セリア系複合酸化物に属するものとする。
プラセオジム系複合酸化物は、下記一般式(4)で表される。
Pr1−(g+h)Zr2−i (4)
(式中、Dは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Prを除く。)を示し、gは、Zrの原子割合を示し、hは、Dの原子割合を示し、1−(g+h)は、Prの原子割合を示し、iは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(4)において、Dで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Dで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Prを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、gで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、hで示されるDの原子割合は、0〜0.2の範囲である(すなわち、Dは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(g+h)で示されるPrの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、iは酸素欠陥量を示し、これは、Pr、ZrおよびDの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなプラセオジム系複合酸化物は、上記したジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
これら複合酸化物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
担体が、アルミナと複合酸化物とを含む場合には、アルミナの含有割合は、アルミナおよび複合酸化物の総量に対して、例えば、30質量%以上、好ましくは、50質量%以上、より好ましくは、70質量%以上である。
また、担体として、好ましくは、アルミナのみを用いる。
本発明において、担体に担持される遷移金属としては、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)が挙げられ、好ましくは、鉄が挙げられる。
これら遷移金属は、単独使用または2種類以上併用することができる。
このような遷移金属をロジウムとともに担体に担持させることにより、ロジウムと遷移金属とを合金化することができる。そのため、ロジウムの担体に対する固溶を抑制することができ、触媒活性の低下を十分に抑制することができ、その結果、ロジウムの使用量を低減しても、十分な触媒活性を確保することができる。
一方、上記以外の金属、例えば、ジルコニウムなどを用いる場合には、そのジルコニウムが酸化物(例えば、二酸化ジルコニウムなど)として安定であるため、ジルコニウム(金属)とロジウムとを合金化することが困難である。その結果、ロジウムの担体に対する固溶を抑制することができず、触媒活性の低下を十分に抑制することができないという不具合がある。
担体に、ロジウムおよび遷移金属を担持させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
より具体的には、例えば、まず、ロジウムを含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃である。次いで、この方法では、遷移金属を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃である。
なお、含塩溶液に担体を含浸させる順序などは、特に制限されず、例えば、上記とは逆の順序でもよい。
すなわち、この方法では、まず、遷移金属を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃である。次いで、この方法では、ロジウムを含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃である。
また、ロジウムおよび遷移金属の担持では、上記したように、ロジウムおよび遷移金属をそれぞれ別途担持させてもよいが、例えば、ロジウムおよび遷移金属を一度に担持させてもよい。
より具体的には、例えば、まず、ロジウムを含む塩の溶液と、遷移金属を含む塩の溶液とを調製し、次いで、それらを混合(ロジウムと遷移金属との両方を含む溶液を調製)した後、この含塩溶液を担体に含浸させ、焼成すればよい。焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃である。
また、担体が、θアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナである場合には、そのθアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナの製造工程において、アルミニウム塩水溶液からアンモニアなどを用いて沈殿させるときに、ロジウムを含む塩の溶液、および、遷移金属を含む塩の溶液を加えて、θアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナとともにロジウムおよび遷移金属を共沈させて、その後、焼成することにより、ロジウムおよび遷移金属を共存担持させることもできる。
ロジウムを含む塩としては、ロジウムの、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
ロジウムを含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
ロジウムを含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸ロジウム溶液、塩化ロジウム溶液などが挙げられる。
そして、このようなロジウムを含む塩の溶液の、ロジウム濃度を調整することにより、触媒組成物におけるロジウムの担持濃度を、調整することができる。
ロジウムを含む塩の溶液の濃度において、ロジウム濃度は、例えば、0.01〜20質量%、好ましくは、0.1〜5質量%である。
また、触媒組成物において、アルミナおよびロジウムの総量に対する、ロジウムの担持濃度は、例えば、1質量%以下、好ましくは、0.5質量%以下、より好ましくは、0.1質量%以下、通常0.01質量%以上である。
ロジウムの担持濃度が、上記上限を超過すると、担持されたロジウム粒子が近接し、使用中に粒成長しやすくなり、その結果、触媒としての性能が低下しやすくなる場合がある。
なお、ロジウムの担持濃度とは、アルミナ(Laおよび/またはBaが含まれるアルミナである場合には、そのLaおよび/またはBaの質量を含む。)およびロジウムの総質量に対する、ロジウムの質量として定義される。
また、ロジウムの担持濃度は、アルミナおよびロジウムの使用量から算出することができる。
また、上記の方法において、遷移金属を含む塩としては、遷移金属の、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
また、遷移金属を含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
また、遷移金属を含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸鉄(III)水溶液(例えば、硝酸鉄(III)・9水和物の水溶液など)、硝酸コバルト(II)水溶液(例えば、硝酸コバルト(II)・6水和物の水溶液など)、硝酸マンガン(II)水溶液(例えば、硝酸マンガン(II)・6水和物の水溶液など)、硝酸ニッケル(II)水溶液(例えば、硝酸ニッケル(II)・6水和物の水溶液など)などが挙げられる。
そして、このような遷移金属を含む塩の溶液の、遷移金属濃度を調整することにより、触媒組成物における遷移金属の担持濃度を、調整することができる。
遷移金属を含む塩の溶液の濃度において、遷移金属濃度は、例えば、0.01〜20質量%、好ましくは、0.05〜5質量%である。
また、触媒組成物において、アルミナおよび遷移金属の総量に対する、遷移金属の担持濃度は、例えば、10質量%未満、好ましくは、5質量%未満、より好ましくは、1質量%以下、通常0.5質量%以上である。
遷移金属の担持濃度が上記上限以上であると、遷移金属が担体と反応し、担体の粒子成長を助長して、耐熱性を低下させる場合がある。
なお、遷移金属の担持濃度とは、アルミナ(Laおよび/またはBaが含まれるアルミナである場合には、そのLaおよび/またはBaの質量を含む。)および遷移金属の総質量に対する、遷移金属の質量として定義される。
また、遷移金属の担持濃度は、アルミナおよび遷移金属の使用量から算出することができる。
そして、このようにして得られるロジウムおよび遷移金属が共存担持された担体は、そのまま、触媒組成物として用いることもできるが、通常、触媒担体上に担持させるなど、公知の方法により、触媒組成物として調製される。
触媒担体としては、特に限定されず、例えば、コージェライトなどからなるハニカム状のモノリス担体など、公知の触媒担体が用いられる。
触媒担体上に担持させるには、例えば、まず、得られたロジウムおよび遷移金属が共存担持された担体に、水を加えてスラリーとした後、触媒担体上にコーティングし、乾燥させ、その後、約300〜800℃、好ましくは、約300〜600℃で熱処理する。
なお、このような場合には、ロジウムおよび遷移金属が共存担持された担体は、必要により、アルミナや複合酸化物(例えば、ペロブスカイト型複合酸化物、蛍石型複合酸化物など)などの耐熱性酸化物と併用することができる。また、このような場合において、併用される耐熱性酸化物は、必要により、貴金属(例えば、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)など)を担持および/または組成として含有することができる。
そして、このようにして得られる触媒組成物では、少なくともアルミナを含む担体に、ロジウムと、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属とが共存担持されているため、ロジウムと遷移金属とが合金化することができる。
そのため、このような触媒組成物によれば、ロジウムの担体に対する固溶を抑制することができ、触媒活性の低下を十分に抑制することができる。
その結果、このような触媒組成物によれば、ロジウムの使用量を低減しても、十分な触媒活性を確保することができる。
そのため、このような触媒組成物は、気相や液相の反応触媒として広く用いることができる。特に、ロジウムの使用量を低減しつつ、優れた排ガス浄化性能を十分に実現することができるので、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関や、ボイラなどから排出される排ガスを浄化するための排ガス浄化用触媒として、好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
θアルミナ4.95質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部を得た。
次いで、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:1.20質量%(鉄:0.165質量%))30.4質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Fe担持濃度は、1質量%であった。
実施例2
θアルミナ4.945質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部を得た。
次いで、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:1.20質量%(鉄:0.165質量%))30.4質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.1質量%、Fe担持濃度は、1質量%であった。
実施例3
θアルミナ4.95質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:1.20質量%(鉄:0.165質量%))30.4質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Fe担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
次いで、Fe担持θアルミナ粉末5.00質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Fe担持濃度は、1質量%であった。
実施例4
θアルミナ4.95質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部、および、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:1.20質量%(鉄:0.165質量%))30.4質量部の混合溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Fe担持濃度は、1質量%であった。
実施例5
θアルミナ5.00質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
次いで、Rh担持θアルミナ粉末5.00質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.00365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:0.0122質量%(鉄:0.00169質量%))30.0質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Fe担持濃度は、0.01質量%であった。
実施例6
θアルミナ4.75質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末4.75質量部を得た。
次いで、Rh担持θアルミナ粉末4.75質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)1.83質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:5.74質量%(鉄:0.79質量%))31.8質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Fe担持濃度は、5質量%)であった。
実施例7
θアルミナ4.95質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部を得た。
次いで、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部に、硝酸コバルト(II)水溶液(硝酸コバルト(II)・6水和物(コバルト19.8質量%)0.252質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸コバルト(II)・6水和物:0.833質量%(コバルト:0.169質量%))30.3質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびCo共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Co担持濃度は、1質量%であった。
実施例8
θアルミナ4.95質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部、および、硝酸マンガン(II)水溶液(硝酸マンガン(II)・6水和物(マンガン18.8質量%)0.267質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸マンガン(II)・6水和物:0.881質量%(マンガン:0.169質量%))30.3質量部の混合溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびMn共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Mn担持濃度は、1質量%であった。
実施例9
θアルミナ4.95質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部、および、硝酸ニッケル(II)水溶液(硝酸ニッケル(II)・6水和物(ニッケル19.8質量%)0.253質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸ニッケル(II)・6水和物:0.836質量%(ニッケル:0.169質量%))30.3質量部の混合溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびNi共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Ni担持濃度は、1質量%であった。
比較例1
θアルミナ5.00質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%であった。
比較例2
θアルミナ5.00質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.513質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.1質量%であった。
比較例3
θアルミナ4.95質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:1.20質量%(鉄:0.165質量%))30.4質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Fe担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のFe担持濃度:1質量%であった。
比較例4
θアルミナ4.95質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))0.0513質量部、および、硝酸銅(II)水溶液(硝酸銅(II)・3水和物(銅26.0質量%)0.192質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸銅(II)・6水和物:0.636質量%(銅:0.167質量%))30.2質量部の混合溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびCu共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.01質量%、Cu担持濃度は、1質量%であった。
評価
試験例1(ロジウムおよび遷移金属の担持量比による効果の確認(1))
1)耐久処理1(RL1000℃・5h)
実施例1、および、比較例1〜3の粉末を、次の条件で高温耐久処理した。
この高温耐久処理では、雰囲気温度を1000℃に設定し、リッチ雰囲気(還元雰囲気)10分、イナート雰囲気(不活性雰囲気)5分、リーン雰囲気(酸化雰囲気)10分、イナート雰囲気(不活性雰囲気)5分の合計30分を1サイクルとし、このサイクルを10サイクル、合計5時間繰り返して、各実施例および各比較例で得られた粉末を、リッチ雰囲気(還元雰囲気)とリーン雰囲気(酸化雰囲気)とに交互に暴露した後、リッチ雰囲気(還元雰囲気)のまま室温まで冷却した。
なお、各雰囲気は、高温水蒸気を含む下記の組成のガスを、300×10−3/hrの流量で供給することによって調製した。
リッチ雰囲気ガス組成:1.5%CO、0.5%H、10%HO、8%CO、BalanceN
リーン雰囲気ガス組成:1%O、10%HO、8%CO、BalanceN
イナート雰囲気ガス組成:10%HO、8%CO、BalanceN
2)浄化率評価
耐久試験後の実施例および比較例の粒子(粉末)を、0.5〜1.0mmのサイズのペレットに成型して試験片を調製した。
表1に示す組成のモデルガスを用いて、このモデルガスの燃焼(空燃比A/F=14.5)によって排出される排気ガス(温度:400℃、流速:2.5L/min)を各試験片に供給し、各試験片の、CO、HC、NOの浄化率を測定した。
その結果を、図1に示す。
Figure 2012035182
試験例2(ロジウムおよび遷移金属の担持量比による効果の確認(2))
(2)耐久処理1(RL1000℃・5h)
実施例1〜2、および、比較例1〜2の粉末を、次の条件で高温耐久処理した。
この高温耐久処理では、雰囲気温度を1000℃に設定し、リッチ雰囲気(還元雰囲気)4分、リーン雰囲気(酸化雰囲気)4分の合計8分を1サイクルとし、このサイクルを300サイクル、合計40時間繰り返して、各実施例および各比較例で得られた粉末を、リッチ雰囲気(還元雰囲気)とリーン雰囲気(酸化雰囲気)とに交互に暴露した後、上記サイクルを繰り返しながら、室温まで冷却した。
なお、各雰囲気は、高温水蒸気を含む下記の組成のガスを、300×10−3/hrの流量で供給することによって調製した。
リッチ雰囲気ガス組成:1.5%CO、0.5%H、10%HO、8%CO、BalanceN
リーン雰囲気ガス組成:1%O、10%HO、8%CO、BalanceN
2)浄化率評価
耐久試験後の実施例および比較例の粒子(粉末)の、CO、HC、NOの浄化率を、上記の試験例1と同様の方法にて測定した。
その結果を、図2に示す。
試験例3(遷移金属の担持順序による効果の確認)
実施例1、3および4の粉末を、試験例1と同様の方法にて高温耐久処理した。
その後、耐久試験後の各実施例の粒子(粉末)の、CO、HC、NOの浄化率を、上記の試験例1と同様の方法にて測定した。
その結果を、図3に示す。
試験例4(遷移金属の担持割合による効果)
実施例1、5および6の粉末を試験例1と同様の方法にて高温耐久処理した。
その後、耐久試験後の各実施例の粒子(粉末)の、CO、HC、NOの浄化率を、上記の試験例1と同様の方法にて測定した。
その結果を、図4に示す。
試験例5(遷移金属の種類による効果の確認)
実施例7、8、9および比較例4の粉末を、試験例1と同様の方法にて高温耐久処理した。
その後、耐久試験後の各実施例の粒子(粉末)の、CO、HC、NOの浄化率を、上記の試験例1と同様の方法にて測定した。
その結果を、図5に示す。
参考試験例
参考実施例1
θアルミナ4.925質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))2.565質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部を得た。
次いで、Rh担持θアルミナ粉末4.95質量部に、硝酸鉄(III)塩水溶液(硝酸鉄(III)・9水和物塩(鉄13.68質量%)0.365質量部を水30mLに溶解して調製した水溶液)(硝酸鉄(III)・9水和物塩:1.20質量%(鉄:0.165質量%))30.4質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.5質量%、Fe担持濃度は、1質量%であった。
参考比較例1
θアルミナ4.975質量部に、硝酸ロジウム水溶液(硝酸ロジウム:2.73質量%(ロジウム:0.974質量%))2.565質量部を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Rh担持θアルミナ粉末5.00質量部を得た。
この粉末のRh担持濃度は、0.5質量%であった。
解析
参考実施例1および参考比較例1において得られた粉末を、X線回折装置(XRD)により解析した。Rh(111)回折線プロファイルを、図6に示す。
図6に示すように、参考実施例1で得られた粉末(RhおよびFe共存担持θアルミナ粉末)のRh(111)面ピークは、参考比較例1で得られた粉末(Rh担持θアルミナ粉末)のRh(111)面ピークに対し、ピークシフトが確認された(図6矢印参照)。
このピークシフトは、RhおよびFeが合金化することによって生じるものであり、これにより、ロジウムと鉄とが合金化していることが確認された。
考察
図1に示すように、ロジウムと鉄とがθアルミナに共存担持された実施例1によれば、ロジウムのみが実施例1と同じ担持濃度でθアルミナに担持された比較例1、および、鉄のみが実施例1と同じ担持濃度でθアルミナに担持された比較例3よりも、優れた浄化率を実現できることが確認された。
とりわけ、ロジウムの担持量が少ない場合(担持濃度0.01質量%)にも、鉄を1質量%の担持濃度で担持させることにより、ロジウムの担持量が10倍多い場合(担持濃度0.1質量%)と同程度の浄化率を実現できることが確認された。
また、図2に示すように、ロジウムの担持量が同じ(担持濃度0.01質量%(実施例1および比較例1)、または、0.1質量%(実施例2および比較例2))であれば、鉄を1質量%の担持濃度で担持させることにより、より優れた浄化率を実現できることが確認された。
また、図3に示すように、ロジウムと鉄をθアルミナに共存担持させる場合において、その浄化率は、ロジウムおよび鉄の担持の順序によらず、同程度であることが確認された。
また、図4に示すように、鉄の担持量が5質量%未満であれば、十分に優れた浄化率を実現できることが確認された。
また、図5に示すように、鉄に代えて、コバルト、マンガンおよびニッケルを用いた場合にも、十分に優れた浄化率を実現できることが確認された。

Claims (3)

  1. 少なくともアルミナを含む担体に、
    ロジウムと、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属とが共存担持されていることを特徴とする、触媒組成物。
  2. アルミナおよびロジウムの総量に対する、ロジウムの担持濃度が、0.1質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の触媒組成物。
  3. アルミナおよび遷移金属の総量に対する、遷移金属の担持濃度が、5質量%未満であることを特徴とする、請求項1または2に記載の触媒組成物。
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