JP2012034945A - 遊技機の可変入賞装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可変入賞装置が、遊技球が通過可能な複数の振分け孔を有し進入が許容された遊技球の内部空間内における進路を振り分ける回転体と、始動検出器の遊技球の検出に基づいて回転体の回転動作を開始させ、進入球検出器の遊技球の検出に基づいて、回転動作中の回転体の平均回転速度を変化させる回転体制御手段とを備える構成とした。
【選択図】図1
Description
特許文献1に示すように可変入賞装置の基本的構成としては、遊技領域上で前方に開口し、発射球を受け入れる空間を形成する躯体と、遊技領域内に設けられた始動口への入賞を契機として躯体に設けられた進入口を開放する開閉体と、躯体の内部に設けられる複数の領域とを含み、躯体内に設けられた回転体によって、躯体内に進入した遊技球の進路を変更することにより、進入した遊技球を複数の領域の内、大当りが開始される契機となる特別領域、又は、その他の領域の方向へと振り分ける構成である。
しかしながら、上記構成に係る可変入賞装置にあっては、開閉体の開放動作と回転体の回転動作が同期して行われる構成、即ち、開閉体の開放動作と回転体の回転動作が遊技領域内に設けられた始動口への入賞を契機として同時に開始される構成であるため、開閉体の開放動作中に躯体内に進入した遊技球の進路が毎回同じ方向に振り分けられるという事態(偏り)が生じ易く、遊技者を飽きさせてしまうという欠点を有する。
また、本発明に係る第二の構成として、回転体制御手段が、進入球検出器の遊技球の検出に基づいて、回転動作中の平均回転速度を遅くする構成とした。
また、第二の構成によれば、進入球検出器の検出後に回転体の平均回転速度が遅くなることから、内部空間に進入した遊技球が回転体の複数の振分け孔に取り込まれるかもしれないという期待感を遊技者に与えることが可能となる。
パチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10の躯体を構成し、遊技施設内の島と称される設備に設置される外枠11と、外枠の一側部に設けられた一対のヒンジ12,13により軸支される内枠14とを備える。内枠14は、前記一対のヒンジ12,13に軸支されることにより外枠11に対して前後方向に開閉可能である。
内枠14の上方一側部には図外のヒンジにより、窓部15を備える前面枠16が内枠14の前後方向に開閉可能に取り付けられる。前面枠16は内枠14の上方を覆うように閉鎖された状態において、ロック機構16Aが操作されることにより内枠14と一体に係合され、遊技者は窓部15を通して窓部15の形状の範囲内で遊技盤9の一部を視認可能となる。
パネル体17の前面には払出し口18が開設され、皿構造体19及びハンドル20が前側に突設される。
払出し口18は、遊技盤9の裏側に設置された図外の賞球払出装置150から払出される遊技球を上側の皿構造体19上に排出する。皿構造体19は上記払出し口18から排出された、或いは遊技者によって供給された貯留球を整列させつつ、打ち出し機構21側に供給する図外の供給路を備える。供給路は払出し口18から漸次降下する傾斜面として形成され、貯留された遊技球を一列に整列させながら打ち出し機構21へ流下させる構造である。また、後述の大当り遊技等において皿構造体19に貯留しきれない余剰の遊技球は、皿構造体19の内部に配設された図外の球抜き流路を経由して、パチンコ遊技機10の外部に排出可能である。
なお、上記内枠14と一体に係止される前面枠16及びパネル体17の前面には複数の表示灯LやスピーカSが配設され、遊技の進行やエラーの発生等に合わせて後述する主制御装置100により駆動される。
また、外ガイドレール22と内ガイドレール23との間に挟まれる遊技盤9の一側方の領域には打ち出し通路10Bが形成される。
遊技盤9の遊技領域10A内には概略、遊技領域10Aの略中央に配置される可変入賞装置1、可変入賞装置1よりも下方に配設される複数の始動入賞口2A;2B、可変入賞装置1の周囲に配置される複数の一般入賞口3、遊技領域10Aの最も下方に開設されるアウト口4、及び遊技領域10A内に打ち出された遊技球が流下する過程においてその進路を誘導或いは妨げるように植設された多数の誘導釘5が配置される。なお、誘導釘5の本数は、省略して図示しており遊技領域10Aの略全域に亘って必要に応じて植設される。
始動入賞口2Aは、遊技領域10Aの左右方向に隔てて設けられる入賞部品であって、上方開口の取り込み口から遊技球を受け入れることが可能である。
遊技球が遊技領域10Aを流下する過程において始動入賞口2Aに取り込まれると、始動入賞口2Aの内部に設けられた第一始動検出器200Aによって検出され、後述の主制御装置100が当該検出信号に基づいて例えば5個の遊技球を遊技者に対して払出す制御を賞球払出装置150に対して行うとともに、可変入賞装置1に開閉自在に設けられた開閉体40;40が1回開放動作するように開閉駆動機構の一例としてのソレノイドSol1;Sol1を制御する。
即ち、始動入賞口2A及び始動入賞口2Bは、開閉体40;40が開放動作するための契機となる入賞口であって、開閉体40;40の開放動作は、始動入賞口2A又は始動入賞口2Bへの遊技球の入賞を条件として実行される。
アウト口4は、前方開口の取り込み孔を有し、遊技領域10Aを流下する過程において上述の各入賞口に取り込まれなかった遊技球を回収する。当該アウト口4及び上述の各入賞口から取り込まれた遊技球は、遊技盤9の裏側に配設される図外の誘導路を流下した後に集合樋に集められ、逐次パチンコ遊技機10外部に排出される。
可変入賞装置1は概略、躯体30を遊技盤9に対して配設するためのベースプレート25、ベースプレート25と一体に成形され、遊技球が転動する内部空間Rを形成する躯体30、躯体30の内部空間R内への遊技球の進入を阻止又は許容する一対の開閉体40;40、開閉体40;40の開放動作によって進入が許容された遊技球の進路を振分ける振分回転体50、躯体30の内部空間R内に配設された特別領域V1を含む複数の領域V1及びV2を備える。以下、各部の詳細について説明する。
ベースプレート25は、躯体30の外周面から左右方向に張り出す拡翼部25A;25Aを有する盤体であって、止めネジ等の固定手段によって、遊技盤9の前面に取り付けられる。ベースプレート25は、躯体30の内部空間Rと連通する開口部25Bを中央に有し、当該開口部25Bを通過した遊技球が内部空間Rへと進入する。
ベースプレート25が遊技盤9の前面に取り付けられることにより、躯体30が遊技盤9に開設された取り付け孔に取着される。拡翼部25A;25Aよりも下方の形状は拡翼部25A;25Aから下方に向かって折曲部が形成されることにより、左右の幅が漸次縮小する形状である。拡翼部25A;25Aよりも上方における中央部には、演出用表示部26が設けられる。
演出用表示部26は、演出基板28が遊技中において主制御装置100によって制御されることにより、例えば遊技球が始動入賞口2A;2Bに入賞した時、遊技球が可変入賞装置1内に進入した時、大当り遊技中等、遊技状態の変化に応じてLEDを点灯,点滅させる。LEDの点灯,点滅は、演出基板28よりも前方に位置する発光部29及びケーシング27の前面の円周方向に沿って配設された複数の発光部27Aを介して視認可能であり、遊技者が現在の遊技状態を知ることにより遊技が盛り上げられる。
なお、ベースプレート25及び演出用表示部26の形状は上記形状に何ら限定されるものではなく、意匠上の多様な変更が可能である。
前側壁部30Aは、アーチ状に形成された下側壁部31と下側壁部31の両端部から上方に延在する左右壁部32;32とから構成される枠状の構造体である。下側壁部31の前面には、装飾としてステージを模した形状の凹凸部31Aと、凹凸部の中央部に配置されるV字を模した特定領域表示部31Bとが形成され、後方に位置する後述の特別領域V1の位置を遊技者にとって認識し易い意匠が施されている。また、特定領域表示部31Bの下方には、セグメント表示器を含むラウンド表示部31Cが形成され、後述の大当り遊技中におけるラウンド数が表示される。
進入球検出器保持部32A;32Bは、内部に介挿される進入球検出器400A;400B(図3参照)を保持する部材であって、内部に保持される進入球検出器400A;400Bの検出孔の孔径と略同径に設定された遊技球進入口34を有する。遊技球進入口34は、遊技球一個分の直径よりも大径、かつ、遊技球二個分の直径よりも小径な貫通孔であって、遊技球Pは、上下何れかの遊技球進入口34を通過することにより、開口部25Bを経由して躯体30の内部空間R内へ進入することが可能となる。
また、進入球検出器400A;400Bは、くの字状に折曲して形成された進入球検出器保持部32A;32Bによって互いの傾斜角度が異なるように保持されており、破線で示すように進入球検出器400A;400B通過後の遊技球Pの進路は、進入球検出器400A;400Bいずれの検出器を通過するかによって異なる。
なお、窓部15が閉じられた場合において下側壁部31及び左右壁部32;32と窓部15との距離は、遊技球Pの直径よりも狭く、下側壁部31及び左右壁部32;32よりも前側から躯体30の内部空間R内に遊技球Pが進入することはできない。
つまり、遊技球Pは、ベースプレート25と左右壁部32;32の前面部との間に位置する遊技球進入口34を通過しなければ内部空間R内に進入することができない。
図4に示すように、開閉体40;40は、躯体30の後方に搭載される一対のソレノイドSol1;Sol1の駆動によって開閉動作可能な部材である。
開閉体40;40は、左右方向外側から内側に向かって流下する遊技球Pを内側に誘導する平板状の誘導バー40Aと、誘導バー40Aの前面部に形成された意匠板部40Bとからなり、開放状態中において遊技球Pが誘導バー40A上を転動することにより遊技球進入口34の方向へ誘導される。
例えば、主制御装置100の制御によって進入口ソレノイドSol1;Sol1が通電状態となると、プランジャ41Aがスプリングの復元力に抗して上方に吸引され、リンク機構43の一端部により支承されるクランク部42が回転し、シャフト41及び当該シャフト41に接続された開閉体40;40が破線で示す開放状態となる。一方、開放状態中において進入口ソレノイドSol1;Sol1の通電を停止すると、スプリングの復元力によってクランク部42が逆方向に回転し、シャフト41及び当該シャフト41に接続された開閉体40;40が実線で示す閉鎖状態となる。
また、開閉体40;40が閉鎖状態となった場合において、進入阻止壁部45;45の側面45Aと開閉体40;40の誘導バー40Aとは互いに当接し、遊技球Pが内部空間R内に進入することはできない。
なお、本例においては開閉体40;40が閉鎖状態となった場合において遊技球Pが内部空間R内に進入することができない構成としたが、側面45Aと誘導バー40Aとの間に遊技球Pの直径に相当する間隙を設けることにより、進入を困難なものとする構成としてもよい。以上のとおり、開閉体40;40は、開閉動作によって遊技球Pの内部空間Rへの進入を許容、或いは、阻止又は困難なものとする部材である。
図5は、ベースプレート25よりも後側において後方に延在する後側壁部30Bを模式的に示す斜視図である。同図において後側壁部30Bは、ベースプレート25よりも前側に突出する左右壁部32;32と連続して後方に延在する左右壁部60;60と、左右壁部60;60同士を結ぶ背壁61及び前方から後方に向かうに従って漸次下方に傾斜する屋根壁62とからなる前方開口の箱型であって、各壁部により箱型の内部空間Rが形成される。
左右壁部60;60との間には、内部空間Rを上下に区画するように第一ステージ63と、第一ステージ63よりも下方に位置する第二ステージ64とが架け渡される。
図3の矢印で示すように、進入球検出器400A又は400Bによって検出された遊技球Pは、第一ステージ63の前縁部63A近傍に落下し、後方に向かって傾斜する傾斜面に沿って後方に誘導される。
第一ステージ63上を後方に向かって転動する遊技球Pは、第一ステージ63の後縁部における中央に開設された中央落下口70、又は、中央落下口70の左右方向に離間して開設された側方落下口71;71から下方に落下する。
側方落下口71;71は、中央落下口70の側方において、左右壁部60;60と対向する仕切り板72との間に設けられる間隙であって、当該側方落下口71;71から落下した遊技球Pは、下方に位置する第二ステージ64の側方部から第二ステージ64の前縁部64A側に向かって転動するか、或いは、第二ステージ64上に誘導されることなく第二ステージ64よりも下方に設けられた排出通路91に誘導される。
なお、側方落下口71;71上には、後述する進路変化部75の上側変化部77の先端部77Aが突出し、側方落下口71;71に向かって転動する遊技球の落下を阻止又は許容する。
そして、第一ステージ63上を後方に転動する遊技球Pの内、図5の矢印P1で示すようにタイミング良く取り込み口53を通過した遊技球Pのみが中央落下口70から下方に落下することが可能であり、矢印P2で示すようにタイミングにより誘導壁部51に衝突して一方の側方落下口71側に誘導された遊技球Pは側方落下口71から下方に落下する。
即ち、振分回転体50は、第一ステージ63上を転動する遊技球Pの進路に変化を与える遊技部品であり、遊技球Pの進入時期、転動速度、転動の軌跡、及び、振分回転体50の取り込み口53の円周方向角度等の多様な条件により、第一ステージ63上を転動する遊技球Pの進路をランダムに振り分ける機能を有する。
接続フランジ52は、ドーム状の誘導壁部51の頂部から延出する出力軸上に設けられる円盤体であって、中央部に略矩形状の係合部52Aを有する。また、接続フランジ52の円周方向には、半径方向内側に延在する取付け孔52Bが等間隔に開設される(図5参照)。
図6に示すように、接続フランジ52上には、係合部52A、複数の取付け孔52B及び固定手段を介して後述の第三ギア58を有する円形プレート65が載置される。
円形プレート65は、中央部の回転軸周りに設けられる第三ギア58と、円周方向の一部に半径方向内側に延在する位置検出のための切り込み孔66を有する。
切り込み孔66は、後述の位置決めセンサー500によるセンシングの基準となる細孔であって、当該切り込み孔66が位置決めセンサー500により検出されることにより、振分回転体50が所定の位置で停止する。位置決めセンサー500は、例えば投光部と受光部とを有するフォトカプラーであって、投光部から照射される光が切り込み孔66以外の部分によって遮断されている間はOFF動作し、切り込み孔66によって、投光部から照射される光が受光部に到達するとON動作する形態である。なお、位置決めセンサー500に基づくモーターMの停止制御については後述する。
図7,図8に示すように、側方落下口71から落下した遊技球Pは、落下通路73内に設けられた進路変化部75の下側変化部78;78によって、前方に位置する第二ステージ64又は後方に位置する排出通路91へと誘導される。
基体76は、側方落下口71:71間に延在する板状部材であって、下方に形成される取り付け片76A間に左右方向に延長する回転軸82が挿通される。取り付け片76Aは、中央部に後方延長するリンク片76Bを有し、リンク片76Bは連結孔76Cを介してソレノイドSol2と接続される。ソレノイドSol2の駆動により、基体76は回転軸82を回転中心として図8(c)の矢印で示す方向に回転動作し、基体76に一体に形成された上側変化部77が前方に向かって突出する。
図8(b)に示すように、上側変化部77;77の先端部77Aは、ソレノイドSol2の非通電時において、下方に位置する第一ステージ63の上面と遊技球Pの直径よりも離間し、第一ステージ63上を側方落下口71;71に向かって転動する遊技球Pの落下を許容する。一方、図8(c)に示すように、上側変化部77;77の先端部77Aは、ソレノイドSol2の通電時において、基体76の回転動作に伴って前方に傾動し、下方に位置する第一ステージ63の上面と遊技球Pの直径よりも短く近接し、第一ステージ63上を側方落下口71;71に向かって転動する遊技球Pの落下を阻止、或いは、前方に向かって跳ね返す。即ち、上側変化部77;77は、第一ステージ63上を転動する遊技球Pの進路を変化させる部材である。
また、中心軸80の前方には、傾動軸81が回転可能に取り付けられる。傾動軸81は、突出板79の前方に開設された切り欠き部79Aと下側変化部78との間に介在する軸体であって、基体76の回転動作に伴って突出板79が下方に傾動することにより、傾動軸81が下方に傾動し、下側変化部78が中心軸80を回転中心として傾動動作する。
即ち、下側変化部78;78は上側変化部77;77の傾動動作と同期して傾動する部材である。
そして、図8(b)に示すように、下側変化部78;78は、ソレノイドSol2の非通電時において、後方に傾斜した状態で停止し、上方の側方落下口71;71から落下した遊技球Pを後方に誘導する。下側変化部78;78よりも後方に誘導された遊技球Pは、排出通路91を経由して排出球検出器700により検出された後に躯体30外部に排出される。
一方、下側変化部78;78は、ソレノイドSol2の通電時において、前方に傾斜した状態で停止し、上方の側方落下口71;71から落下した遊技球Pを前方の第二ステージ64側に誘導する。下側変化部78;78よりも前方に誘導された遊技球Pは、第二ステージ64上を前方に向かって転動し、後述の特別領域V1又は一般領域V2に取り込まれた後に排出通路91を経由して排出球検出器700により検出された後に躯体30外部に排出される。
よって、第一ステージ63上を転動する遊技球Pの進路が側方落下口71;71側へ誘導された場合であっても、図8(c)に示すように側方落下口71;71からの落下タイミングが下側変化部78;78が前方に傾斜したタイミングと同時であれば、第二ステージ64へ誘導されることとなり、第二ステージ64の前方に開設された特別領域V1に取り込まれる機会を得ることが可能となる。
一方、側方落下口71;71からの落下タイミングが下側変化部78;78が後方に傾斜したタイミングと同時であれば、第二ステージ64へ誘導されることなく排出通路91に誘導されるため、第二ステージ64の前方に開設された特別領域V1に取り込まれる機会を得ることはできない。なお、ソレノイドSol2は、通常遊技中において主制御装置100により例えばランダムに駆動制御されており、タイミングによって、遊技球Pの進路が振り分けられる。
特別領域V1は、躯体30の左右方向中央部に開設される取り込み口であって、前縁部64Aと下側壁部31との間において左右に相対向する隔壁90;90と当該隔壁90;90間に介挿される特別入賞検出器600とにより構成される。特別入賞検出器600は、遊技球Pが第二ステージ64の後方から前方に転動し、特別領域V1に取り込まれると特別領域V1に遊技球Pが取り込まれた旨の検出信号を後述の主制御装置100へ出力する。
主制御装置100は、特別入賞検出器600からの入力により遊技者にとって有利な遊技状態である大当り遊技の開始処理を実行する。即ち、遊技球Pが特別領域V1に取り込まれることが大当り遊技の条件である。
また、特別領域V1に取り込まれた遊技球は、下方に形成される排出通路91内を経由して排出球検出器700によって検出された後に躯体30の外部に排出される。
また、一般領域V2に取り込まれた遊技球は、排出通路91内を経由して排出球検出器700によって検出された後に躯体30の外部に排出される。
つまり、遊技球Pが特別領域V1及び一般入領域V2いずれに取り込まれた場合であっても、排出通路91を経由して排出球検出器700によって検出された後に躯体30の外部に排出される。
なお、第二ステージ64の形状は、側方落下口71から第二ステージ64に誘導される遊技球よりも、中央落下口70から第二ステージ64に誘導される遊技球の方が特別領域V1に取り込まれる確率が高くなるように設定されている。よって、遊技者にとっては第一ステージ63に開設された中央落下口70を通過させる方が大当り遊技の機会を得易いと言え、第一ステージ63上を転動する遊技球Pが振分回転体50の取り込み口53に取り込まれることにその注意が向き易い。
同図においてパチンコ遊技機10は、遊技全般を制御する主制御装置100を備える。
主制御装置100はCPUと、賞球情報や演出情報等を始めとする遊技に必要なプログラムが書き込まれたROMと、プログラムの実行に必要な作業領域としてのRAMとを備えるいわゆるマイクロコンピュータであって、入力側に接続された各検出器の入力信号に基づいて出力側に接続された各遊技部品を制御する。
主制御装置100には、図外の検出回路及び入力ポート介して第一始動検出器200A、第二始動検出器200B、一般入賞検出器300、進入球検出器400A;400B、位置決めセンサー500、特別入賞検出器600、及び、排出球検出器700が接続される。
主制御装置100は、第一始動検出器200A又は第二始動検出器200Bからの入力信号に基づいて、開閉体40;40を開閉駆動させるソレノイドSol1;Sol1を駆動制御するとともに、演出制御装置100A及び払出制御装置100Bに対してコマンドを送信する。
具体的には、主制御装置100は、第一始動検出器200Aからの入力信号に基づいてソレノイドSol1;Sol1を例えば0.45秒間励磁状態とした後、消磁する。即ち、開閉体40;40を0.45秒間開放状態とした後に閉鎖状態とする。
また、第二始動検出器200Bからの入力信号に基づいてソレノイドSol1;Sol1を例えば0・75秒間励磁状態とした後、消磁し、これを再び繰り返す。
即ち、開閉体40;40を0.75秒間開放状態とした後に閉鎖状態とし、これを2回繰り返す。
主制御装置100は、第一始動検出器200A、第二始動検出器200B、一般入賞検出器300及び進入球検出器400A;400Bからの入力信号に基づいて払出コマンドを生成し、払出制御装置100Bに対して送出する。
払出コマンドには、遊技球1個の入賞に対する払出個数情報が含まれており、払出制御装置100Bは当該情報に基づいて賞球払出装置150を制御して遊技者に賞球を払いだす。また、払出制御装置100Bには、払出スイッチSW1が接続されており、払出スイッチSW1から出力される賞球カウント数が払出個数情報と一致したときに賞球の払出を停止する。
主制御装置100は、第一始動検出器200A、第二始動検出器200B、一般入賞検出器300、進入球検出器400A;400B及び特別入賞検出器600からの入力信号に基づいてそれぞれ異なる演出コマンドを生成し、演出制御装置100Aに対して送出する。演出制御装置100Aは、主制御装置100からの演出コマンドに基づいて演出基板28、表示灯L及びスピーカSを駆動して遊技者に対して遊技状態を示唆、或いは遊技を盛り上げる演出を行う。
以下、図10(a),(b)に基づいて通常遊技中におけるモーターMの回転制御について説明する。なお、通常遊技とは、後述する大当り遊技以外の遊技である。
主制御装置100は、第一始動検出器200A又は第二始動検出器200Bからの入力信号の有無を判定し、YESの場合S101に移行し、NOの場合処理をループする(S100)。
主制御装置100は、S100における判定がYESとなったことに基づきモーターMに通電し、回転を開始させる(S101)。この時のモーターMの回転速度は例えば1250ppsであって、加速区間を経て高速区間へと移行する。
また、主制御装置100は、カウントタイマーを所定時間(t)にセットして、モーターMの回転開始からの経過時間を計測する(S102,S103)。
そして、所定時間を経過した場合にS104に移行し、所定時間経過前である場合にS106に移行する。
なお、S104に移行する場合とは、第一始動検出器200A又は第二始動検出器200Bからの入力によって、開閉体40;40が開放動作したが、所定時間内に進入球検出器400A又は400Bによる入力が無かった場合、即ち、躯体30の内部空間R内に遊技球が進入しなかった場合である。
主制御装置100は、位置決めセンサー500からの入力の有無を判定し、YESの場合S105に移行し、NOの場合処理をループする(S104)。
主制御装置100は、位置決めセンサー500からの入力に基づいてモーターMの駆動を停止させ、一回の処理を終了する(S105)。
上記S104,S105の処理により、S101において回転を開始した振分回転体50は、毎回同じ位置で停止することとなる。
即ち、図6(a)に示すように円形プレート65の切り込み孔66が円周上の一箇所に設けられているため、当該切り込み孔66と正対する振分回転体50の取り込み口53が毎回遊技者に対して正面を向いた状態で停止する。
主制御装置100は、進入球検出器400A又は400Bからの入力に基づいてモーターMの回転速度を減速させる(S107)。このときのモーターMの回転速度は例えば845ppmであって、減速区間を経て低速区間へと移行する(図10(b)参照)。
主制御装置100は、位置決めセンサー500からの入力の有無を判定し、YESの場合S110に移行し、NOの場合処理をループする(S109)。
主制御装置100は、位置決めセンサー500からの入力に基づいてモーターMの駆動を停止させ、一回の処理を終了する(S110)。
上記S109,S110の処理により、S101において回転を開始した振分回転体50は、前記同様に毎回同じ位置で停止することとなる。
また、進入球検出器400A又は400Bによる遊技球の検出に基づくモーターMの回転速度を第一始動検出器200A又は第二始動検出器200Bによる遊技球に基づくモーターMの回転速度よりも遅くすれば、当初高速で回転していた振分回転体50が遅くなるため、遊技者に対して第一ステージ63上を転動する遊技球が中央落下口70から落下するかも知れないという期待感を増大させることができるため好適である。
なお、上記例においては、モーターMの回転速度を高速区間、低速区間において一定速度としたが、これに限られるものではなく、図11に示すような速度制御としてもよい。
本形態にあっては、モーターMが加減速を繰り返すように制御されるので、振分回転体50の回転動作が遊技者にとって不規則に変化するものとして視認でき、遊技者に対して第一ステージ63上を転動する遊技球の進路について常にハラハラ感や期待感を持たせることが可能となる。
また、上記形態にあっては、低速区間の平均回転速度が高速区間の平均回転速度よりも遅いので、遊技者に対して第一ステージ63上を転動する遊技球が中央落下口70から落下するかも知れないという期待感を増大させることができる。
なお、上記形態の高速区間と低速区間とを逆にしてもよいが、遊技球が中央落下口70から落下するかも知れないという期待感を増大させるためには、図10(b),図11に示すように進入球検出器400A又は400Bによる遊技球の検出に基づいて回転するモーターMの平均回転速度を第一始動検出器200A又は第二始動検出器200Bによる遊技球の検出に基づいて回転するモーターMの平均回転速度よりも遅くするのが好ましい。
主制御装置100は、内部空間R内に開設された特別領域V1に設けられた特別入賞検出器600により検出信号が入力されると、所定時間経過後に、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り遊技処理を実行する。具体的に主制御装置100は、特別入賞検出器600からの入力に基づいてソレノイドSol1;Sol1を連続的に駆動することにより、開閉体40;40の開閉動作を連続的に行う。
開閉体40;40の開閉動作は、例えば、遊技球の進入球検出器400A又は400Bによる検出数が合計10カウントに達するまで、或いは、開閉体40;40の開閉数の合計が18回に達するまでの内、いずれか早い条件が成立するまでを1ラウンドとして、これを例えば12ラウンド繰り返すことにより行われる。
よって、通常遊技の場合と比較して遊技球が進入球検出器400A又は400Bに検出される可能性が飛躍的に向上し、短時間の内に多量の賞球を得ることが可能となる。
なお、ラウンド数はこれに限るものではなく、例えば1回,3回,5回,10回,15回等ランダムに設定してもよい。
また、ラウンド中において振分回転体50はS110の処理における原点で停止しており、ラウンド間においてのみ回転動作する。当該ラウンド間における回転動作は、遊技者に対して次回のラウンドが開始されることを認識させるために行われる演出動作であって、遊技球の進入球検出器400A又は400Bによる検出数が合計10カウントに達した時、又は開閉体40;40の開閉数の合計が18回に達した時に回転を開始し、次回のラウンド開始前に原点で停止する。
即ち、進路変化部75が前側に傾動した状態となることにより、上側変化部77が側方落下口71;71上において前側に突出して遊技球の進入を阻止するため、大当り遊技中において第一ステージ63上には遊技球が滞留し易い状態となる。
そして、滞留した遊技球は、停止中の振分回転体50の取り込み口53を通過して中央落下口70から第二ステージ64上へと落下することとなるため、特別領域V1に取り込まれ易くなる。
なお、進路変化部75の傾動維持動作は、ラウンド開始後の開閉体40;40の開閉動作が10回に達するまで継続され、11回目から18回目までは、ソレノイドSol2が非通電状態とされる。よって、開閉体40;40の開閉動作が10回に到達するまでに、特別領域V1によって遊技球が取り込まれない場合、以降の第一ステージ63上を転動する遊技球は、側方落下口71から落下する可能性が高くなる。
一方で、特別入賞検出器600からの検出信号の入力がない場合は、予め設定された最高継続回数に到達する以前であっても大当り遊技を終了し、通常の遊技状態に復帰する(パンク処理)。
なお、主制御装置100による継続判定を実行せず、予め設定された最高継続回数に到達するまでは遊技者にとって有利な遊技状態となる処理を必ず繰り返す構成としてもよい。
25 ベースプレート,30 躯体,40 開閉体,50 振分回転体,
63 第一ステージ,64 第二ステージ,70 中央落下口,71 側方落下口,
75 進路変化部,100 主制御装置,200A 第一始動検出器,
200B 第二始動検出器,400A 進入球検出器,400B 進入球検出器,
500 位置決めセンサー,600 特別入賞検出器,700 排出球検出器,
R 内部空間,V1 特別領域,V2 一般領域
Claims (2)
- 打ち出し機構により遊技盤の遊技領域内に打ち出された遊技球を受け入れる内部空間を有する躯体と、
遊技盤の遊技領域内に設けられる始動検出器の遊技球の検出に基づいて開閉動作する開閉体と、
前記開閉体の開閉動作によって前記内部空間への進入が許容された遊技球を検出する進入球検出器とを有する遊技機の可変入賞装置であって、
前記可変入賞装置は、遊技球が通過可能な複数の振分け孔を有し、前記進入が許容された遊技球の前記内部空間内における進路を振り分ける回転体と、
前記始動検出器の遊技球の検出に基づいて前記回転体の回転動作を開始させ、前記進入球検出器の遊技球の検出に基づいて、前記回転動作中の回転体の平均回転速度を変化させる回転体制御手段とを備えることを特徴とする遊技機の可変入賞装置。 - 前記回転体制御手段が、前記進入球検出器の遊技球の検出に基づいて、前記回転動作中の回転体の平均回転速度を遅くすることを特徴とする請求項1記載の可変入賞装置。
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- 2010-08-10 JP JP2010179546A patent/JP2012034945A/ja active Pending
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