JP2012031703A - 箱型溶接構造物及びパワーショベル - Google Patents

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Masayoshi Okumura
昌好 奥村
Tomokazu Nakagawa
知和 中川
Yasuto Kataoka
保人 片岡
Tsutomu Taji
勉 田路
Kazuharu Tamura
和治 田村
Akihiko Sakaeda
昭彦 栄田
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Abstract

【課題】疲労強度の低下を抑制し、かつ加工労務費を低くする。
【解決手段】中空の断面矩形状に形成されかつ各辺の長さよりも軸心方向の長さが長いアーム1において、軸心1aを挟んで対向配設された上板2及び下板3と、上板2及び下板3と直交する状態で前記軸心1aを挟んで対向配設され、かつ前記上板2及び下板3の端部に上端4a、5a及び下端4b、5bが溶接された一対の側板4、5と、これら両側板4、5に溶着されたねじれ座屈防止用補剛部材6、7とを具備し、ねじれ座屈防止用補剛部材6、7を各側板4、5に設けた位置が、上板2と側板4(5)の上端4a(5a)との線状溶接部(つまり上板2の下面2a)から上板2の厚さt1の3倍以上下板3側に向けて離れた位置Dと、下板3と側板4(5)の下端4b(5b)との線状溶接部(つまり下板3の上面3a)から下板3の厚さt2の4倍以上上板2側に向けて離れた位置Eとの間の範囲F内である。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばパワーショベルのアームまたはブームなどの箱型溶接構造物に関し、特に疲労破壊の発生を抑制でき、かつ、ねじれ座屈安定性に優れた軽量の箱型溶接構造物及びパワーショベルに関する。
上記アームとしては、図8に示す第1の構成の箱型溶接構造物と、図9(右側面図)及び図10(図9のX−X線による断面図)に示す第2の構成の箱型溶接構造物とが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
第1の構成の箱型溶接構造物は、上板101と下板102に側板103、104の上・下端部を溶接した角筒状となったアームに対し、アームのねじれ座屈耐力が低くなるのを防止して断面強度を向上させることを目的として、側板104に補強板105を溶接した構成となっている。
一方、第2の構成の箱型溶接構造物は、軸心を挟む上板(フランジ)111及び下板(フランジ)112と、これら上板111及び下板112の各々の端部に、上・下端部が溶接された一対の側板(ウェブ)113、114とにより角筒状に構成される。そして、アームのねじれ座屈耐力が低くなるのを防止して断面強度を向上させることを目的として、両側板113、114には、その素材としての板材に塑性加工を施して補強用の突起113a、114aが設けられる。上記突起113a等は、側板113等の片面側に凸状に突出し、もう片面側に凹状に窪んだ断面構造となっている。この突起113a、114aの形成により、箱型溶接構造物の重量増加を抑制して、作業性の向上化、低燃費化、搬送の容易化などを図ることができる。
実公平1−102240号公報
ところで、パワーショベルにあっては、アームの先端側を上下方向に揺動させる掘削作業や掘削した土砂を同様に揺動させて捨てるダンプ作業を繰り返し行うことで、アームやブームに引張、圧縮の力が繰り返し作用することになる。このような力は、図11に示すようにアームAに対して側板Bの先端側(図左側)を上下方向に押圧することに伴う曲げ、所謂面内方向の曲げを発生させる。この面内方向の曲げに伴って、上板及び下板が大きく変形し、上板及び下板で応力が大きくなる。この応力の発生状態としては、例えば掘削作業のときは側板Bの先端側が上向きに押圧されるため、上板側に圧縮応力が生じ、下板側に引張応力が生じる。
したがって、上述した第1の構成において、前記面内方向の曲げが生じると、溶接により側板104に取付けた補強板105の溶接部の上部と下部に大きな繰り返し応力が発生し、これにより当該部位に亀裂が発生し疲労破壊が起こるという問題がある。
一方、第2の構成の場合には、補強用の突起113a、114aを溶接ではなく塑性加工により形成しているため、上記面内方向の曲げを受けても疲労破壊が起こり難いものの、加工が容易でなく加工労務費がかさむという別の問題がある。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、疲労破壊の発生を抑制することができ、かつ加工労務費を低くすることができる箱型溶接構造物及びパワーショベルを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る箱型溶接構造物は、中空の断面矩形状に形成されかつ各辺の長さよりも軸心方向の長さが長い箱型溶接構造物において、軸心を挟んで対向配設された上板及び下板と、前記上板及び下板と直交する状態で前記軸心を挟んで対向配設され、かつ前記上板及び下板の端部に上端及び下端が溶接された一対の側板と、これら両側板に溶着されたねじれ座屈防止用補剛部材とを具備し、前記ねじれ座屈防止用補剛部材を各側板に設けた位置が、前記上板と前記側板の上端との線状溶接部から前記上板の厚さの3倍以上下板側に向けて離れた位置と、前記下板と前記側板の下端との線状溶接部から前記下板の厚さの4倍以上上板側に向けて離れた位置との間の範囲内であることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る箱型溶接構造物は、請求項1に記載の箱型溶接構造物において、前記上板に圧縮応力及び引張応力のうちのいずれか一方の応力が生じ、前記下板に他方の応力が生ずるような曲げ変形についての中立面に対し、前記各側板が交わる前記各側板の交線上に、この交線に沿って単一本の前記ねじれ座屈防止用補剛部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る箱型溶接構造物は、請求項1に記載の箱型溶接構造物において、前記ねじれ座屈防止用補剛部材が、前記範囲内で蛇行するような形状に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る箱型溶接構造物は、請求項1乃至3のいずれかに記載の箱型溶接構造物において、前記側板に溶着される各々のねじれ座屈防止用補剛部材が、箱型溶接構造物の軸心方向の両端にそれぞれ設けられたピン取付部に取付けられるピン間の距離の0.4倍〜0.75倍の長さを有することを特徴とする。
本発明の請求項5に係るパワーショベルは、請求項1乃至4のいずれかに記載の箱型溶接構造物が、アームまたはブームに適用されたことを特徴とする。
本発明による場合には、ねじれ座屈防止用補剛部材が溶着される側板における位置が、上板と側板の上端との線状溶接部から上板の厚さの3倍以上下板側に向けて離れた位置と、下板と側板の下端との線状溶接部から下板の厚さの4倍以上上板側に向けて離れた位置との間の範囲内である。この範囲は、曲げ荷重に起因して側板の上部及び下部にそれぞれ逆向きに生じる繰返し応力(引張応力及び圧縮応力)が比較的低い領域であるので、補剛部材を溶接した部分における疲労破壊の発生を抑制することができる。また、ねじれ座屈防止用補剛部材が側板に溶着されるので、塑性加工により突起を設ける場合と異なり加工労務費を低くすることができる。更に、ねじれ座屈防止用補剛部材が側板に対して溶着されるので、既製品に対して後加工によって配設することができる。
特に、請求項2のように、前記上板に圧縮応力及び引張応力のうちのいずれか一方の応力が生じ、前記下板に他方の応力が生ずるような曲げ変形についての中立面に対し、前記各側板が交わる前記各側板の交線上に、この交線に沿って単一本のねじれ座屈防止用補剛部材を設ける場合は、前記繰返し応力が最も低い箇所にねじれ座屈防止用補剛部材が配設されることとなり、補剛部材を溶接した部分における疲労破壊を極めて起こり難くすることができる。
請求項3の発明による場合には、前記範囲の上下方向に広い領域において補剛部材を配置することにより、補剛部材を溶接した部分における疲労破壊の発生を抑えつつ高い耐荷力を達成することができる。
請求項4の発明による場合には、補剛部材の長さを、箱型溶接構造物の軸心方向の両端近傍にそれぞれ設けられたピン取付部に取付けられるピン間の距離の0.4倍〜0.75倍とするので、箱型溶接構造物の軽量化を維持しつつ高い耐荷力を達成できる。
ここで、0.4倍を下限とする理由は、0.4倍よりも小さくすると、座屈防止の効果を示さなくなるからである。一方、0.75倍を上限とする理由は、0.75倍よりも大きくすると座屈防止の効果が変わらなくなり、つまり上限に到達し、箱型溶接構造物の重量だけが増えるからである。
本発明の一実施形態に係る箱型溶接構造物を適用したアームを備えるパワーショベルを示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係る箱型溶接構造物を適用したアームを示す図で、(a)は右側面図、(b)は平面図である。 図2(b)におけるIII−III線による端面図である。 面外方向の曲げの説明図である。 本発明の他の実施形態に係る箱型溶接構造物を適用したアームを示す図で、(a)は2つのねじれ座屈防止用補剛部材をクロス状に設ける場合で、(b)は2つのねじれ座屈防止用補剛部材を平行に設ける場合である。 (a)及び(b)は共に本発明の箱型溶接構造物に適用し得るねじれ座屈防止用補剛部材の他の形状例を示す図である。 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び(f)は、本発明の箱型溶接構造物に適用し得るねじれ座屈防止用補剛部材の断面形状例を示す図である。 従来の第1の構成における箱型溶接構造物を示す断面図である。 従来の第2の構成における箱型溶接構造物を示す右側面図である。 図9のX−X線による断面図である。 面内方向の曲げの説明図である。 本発明の他の実施形態に係る箱型溶接構造物を適用したアームを示す断面図である。
以下に、本発明の一実施形態を具体的に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る箱型溶接構造物を適用したアームを備えるパワーショベルを示す左側面図であり、図2(a)は上記アームを示す右側面図、図2(b)は図2(a)の平面図であり、図3は図2(b)におけるIII−III線による端面図である。
上記パワーショベル20は、下部走行体21と、その上に旋回可能に設けられる上部旋回体22とを備え、その上部旋回体22にブーム23を介してアーム1が取付けられ、アーム1の先にはバケット25が取付けられる。図1中の27はブーム23の先端にアーム1を揺動可能に取付けるための回動軸で、同28はアーム1を作動させるアームシリンダ、同29はバケット25を作動させるバケットシリンダである。
上記アーム1は、上下左右の板材を断面形状が中空の矩形状となるように組立て、4つの角部を溶接した箱型のもので、各辺の長さよりも軸心方向の長さを長くしている。以下に、より詳細に説明する。
即ち、軸心1aを挟んで対向配設された上板2及び下板3と、前記上板2及び下板3と直交する状態で前記軸心1aを挟んで対向配設された一対の側板4、5と、図2の手前側の側板4に溶着されたねじれ座屈防止用補剛部材6と、図2の奥側の側板5に溶着されたねじれ座屈防止用補剛部材7とを有する。上記上板2、下板3及び両側板4、5は共に長手方向を軸心方向に一致させている。なお、図2中の8はブーム用ピン取付部、9はバケット用ピン取付部であり、10はアームシリンダ用ピン取付部、11はバケットシリンダ用ピン取付部である。
また、上記側板4は、その幅方向を上下方向に向けていて、側板4の上端部が上板2の端部に溶接され、側板4の下端部が下板3の端部に溶接されている。一方の側板5も、その幅方向を上下方向に向けていて、側板5の上端部が上板2の端部に溶接され、側板5の下端部が下板3の端部に溶接されている。
ねじれ座屈防止用補剛部材6は側板4の上下方向のほぼ中央位置に溶着され、ねじれ座屈防止用補剛部材7は側板5の上下方向のほぼ中央位置に溶着されている。補剛部材6、7が溶着された前記ほぼ中央の位置は、本実施形態において、アーム1の回動軸27と直交する面上での、所謂面内方向の曲げについてのアーム1の中立面C(図3参照)と側板4、5とが交差する交線4c、5cがある位置である。なお、上板2よりも下板3の方が厚肉であったり、逆に下板3よりも上板2の方が厚肉であったり、或いは側板4、5の厚みが上下で異なっていたりすると、前記中立面C及び交線4c、5cは側板4、5の上下方向のほぼ中央位置からずれた位置になる。
また、上記ねじれ座屈防止用補剛部材6は、アーム1の軸心方向の両端近傍に設けたピン取付部、つまりバケット用ピン取付部9とアームシリンダ用ピン取付部10のそれぞれに取付けられるピン間の距離L1の0.4〜0.75倍、例えば0.6倍の長さL3を有し、ねじれ座屈防止用補剛部材7は、前記ピン間距離L1の0.4〜0.75倍、例えば0.6倍の長さL4(=L3)を有する(図2(a)参照)。更に、上記ねじれ座屈防止用補剛部材6(7)は、図3に示すように半円形の断面をしたものであり、その両端部が側板4(5)の外側の外表面に対して溶接されている。
したがって、本実施形態に係る箱型溶接構造物としてのアーム1による場合には、ねじれ座屈防止用補剛部材6、7が両側板4、5に対して上下方向のほぼ中央位置、つまり交線4c、5cの上に、交線4c、5cに沿って溶着されているため、前記繰返し応力が最も低い位置にねじれ座屈防止用補剛部材6、7が配設されることとなり、補剛部材6、7を溶接した部分における疲労破壊の発生を極めて起こり難くすることができる。また、ねじれ座屈防止用補剛部材6、7が側板4、5に対して溶着されるので、加工労務費を低くすることができ、かつ既製品に対して後加工によって配設することができる。
更に、本実施形態において、ねじれ座屈防止用補剛部材6(7)の長さを、前記ピン間距離L1の0.4〜0.75倍に設定しているので、後述する理由によりアーム1の軽量化を維持しつつ高い耐荷力を達成することができる。
なお、上述した実施形態ではねじれ座屈防止用補剛部材6(7)を溶着する箇所を、該当側板4(5)の上端4a(5a)から下端4b(5b)までのほぼ中央位置(交線4c(5c))に設定しているが、本発明はこれに限らず、上板2と側板4(5)の上端4a(5a)との線状溶接部(つまり上板2の下面2a)から上板2の厚さt1の3倍(t1×3)以上、下板3側に向けて離れた位置Dと、下板3と側板4(5)の下端4b(5b)との線状溶接部(つまり下板3の上面3a)から下板3の厚さt2の4倍(t2×4)以上、上板2側に向けて離れた位置Eとの間の範囲F内にしてもよい(図3参照)。つまり、側板4(5)の上下方向における中央領域の所定範囲を、補剛部材6(7)を溶着する箇所に規定することができる。ここで、上記範囲F内にする理由は、範囲Fを外れると、補剛部材6(7)の溶接部が繰り返し応力の高い範囲に入ってしまい、疲労破壊が招来されるからである。
また、上述した実施形態ではねじれ座屈防止用補剛部材6(7)の長さを、前記ピン間距離L1の0.4〜0.75倍に設定しているが、下限を0.4倍とする理由は、0.4倍よりも小さくすると、座屈防止の効果を示さなくなるからであり、また、図4に示すようにアームAに対して側板Bの先端側(図下側)を矢符に示す左右方向に揺動することに伴う曲げ、所謂面外方向の曲げを発生させたときに、側板に座屈が発生し無いような高い耐荷力を達成するためである。一方、上限を0.75倍とする理由は、0.75倍よりも大きくすると座屈防止の効果が変わらなくなり、つまり上限に到達し、アーム1の重量だけが増えるからである。よって、このような範囲内に補剛部材6(7)の長さを設定することで、アーム1の軽量化を維持しつつ高い耐荷力を達成することが可能になる。
更に、上述した実施形態ではねじれ座屈防止用補剛部材6(7)は、各側板4(5)に対して1本ずつ設けているが、本発明はこれに限らず、各側板4(5)に対して2本または3本以上で設けるようにしてもよい。この場合における補剛部材6(7)の配置例としては、例えば図5(a)に示すように2本の補剛部材6(7)が交差する形態としても、或いは図5(b)に示すように2本の補剛部材6(7)が平行な形態としてもよい。このような交差する形態と平行な形態とは、補剛部材6(7)が3本以上のときにおいても同様に適用することができ、両形態を組み合わせて用いることも可能である。
以上のように1つの側板に対して2本以上の補剛部材を設ける場合、各々の補剛部材の長さを、前記ピン間距離L1の0.4〜0.75倍とすればよい。
更にまた、上述した実施形態では補剛部材6(7)として直線状のものを用いているが、本発明はこれに限られず、前記範囲F内で蛇行するものであってもよい。その形状としては、例えば、図6(a)に示すように補剛部材6(7)は円弧を組み合わせた蛇行状に、或いは図6(b)に示すように直線の途中が折れ曲がった山形を組み合わせた蛇行状に形成してもよい。このような蛇行形状の場合には、上述したように側板4(5)の上下方向における中央部の所定範囲を、補剛部材6(7)を溶着する箇所に規定する場合にあっても、蛇行形状をした補剛部材における振幅wを調整することで、直線状の補剛部材を設けるときよりも、前記範囲Fの中の広い領域において補剛部材を配置することができ、補剛部材6(7)の溶接部における疲労破壊の発生を抑えつつ高い耐荷力を達成できる。また、1本の補剛部材で済むため、コスト的に安価にできるという利点がある。
更にまた、上述した実施形態では補剛部材として断面形状が円弧状のものを用いているが、本発明はこれに限らず、他の断面形状のものを用いることができる。例えば、図7(a)に示すL形状の補剛部材6−1、同(b)に示すH形の補剛部材6−2、同(c)に示すコの字形の補剛部材6−3、同(d)に示すC形の補剛部材6−4、または、同(e)に示すT形の補剛部材6−5などを用いることができる。このような断面形状の補剛部材を用いる場合には、平板の補剛部材を用いるときに比べて、アーム重量を軽量化なし得る利点があり、またこれらの断面形状の補剛部材は市販される汎用部材のため、材料費が安価であり、コストの低廉化を図ることができる。なお、L形状の補剛部材6−1は角部を挟む片方の一辺側を側板4に溶接し、H形の補剛部材6−2は対向する2辺のうちの片方を側板4に溶接し、コの字形の補剛部材6−3およびC形の補剛部材6−4は両端を側板4に溶接し、T形の補剛部材6−5は一辺の端が他の一辺に連結された前記他の一辺を側板4に溶接することが好ましい。また、これら補剛部材6−1〜補剛部材6−5の大きさは、ねじれ座屈防止の効果を発揮し得るような寸法に設定すればよい。
更にまた、上述した実施形態では図3に示したように、側板4、5の上端部が上板2の端部に溶接され、側板4、5の下端部が下板3の端部に溶接された構成のアーム1に適用しているが、本発明はこれに限らず、図12に示すように、上板2の左右両端を側板4、5の内面に溶接し、下板3の左右両端を側板4、5の内面に溶接したアーム1Aにおいても同様に適用され、ねじれ座屈防止用補剛部材6(7)を溶着する箇所は、上記範囲Fは同じである。即ち、上板2の左右両端と側板4、5の内面との線状溶接部の下端(つまり上板2の下面2a)から上板2の厚さt1の3倍(t1×3)以上、下板3側に向けて離れた位置Dと、下板3の左右両端と側板4、5の内面との線状溶接部の上端(つまり下板3の上面3a)から下板3の厚さt2の4倍(t2×4)以上、上板2側に向けて離れた位置Eとの間の範囲Fに、ねじれ座屈防止用補剛部材6(7)を溶着する箇所が設定される。
更にまた、上述した実施形態では本発明の箱型溶接構造物をパワーショベルのアームに適用しているが、本発明はこれに限らず、パワーショベルのブームに適用することも可能である。
1 アーム
1a 軸心
2 上板
2a 上板の下面(線状溶接部)
3 下板
3a 下板の上面(線状溶接部)
4、5 側板
4a、5a 上端
4b、5b 下端
4c、5c 交線
6、7 ねじれ座屈防止用補剛部材
20 パワーショベル
23 ブーム
L1 ピン間距離
D 位置
E 位置
F 範囲

Claims (5)

  1. 中空の断面矩形状に形成されかつ各辺の長さよりも軸心方向の長さが長い箱型溶接構造物において、
    軸心を挟んで対向配設された上板及び下板と、
    前記上板及び下板と直交する状態で前記軸心を挟んで対向配設され、かつ前記上板及び下板の端部に上端及び下端が溶接された一対の側板と、
    これら両側板に溶着されたねじれ座屈防止用補剛部材とを具備し、
    前記ねじれ座屈防止用補剛部材を各側板に設けた位置が、前記上板と前記側板の上端との線状溶接部から前記上板の厚さの3倍以上下板側に向けて離れた位置と、前記下板と前記側板の下端との線状溶接部から前記下板の厚さの4倍以上上板側に向けて離れた位置との間の範囲内であることを特徴とする箱型溶接構造物。
  2. 請求項1に記載の箱型溶接構造物において、
    前記上板に圧縮応力及び引張応力のうちのいずれか一方の応力が生じ、前記下板に他方の応力が生ずるような曲げ変形についての中立面に対し、前記各側板が交わる前記各側板の交線上に、この交線に沿って単一本の前記ねじれ座屈防止用補剛部材が設けられていることを特徴とする箱型溶接構造物。
  3. 請求項1に記載の箱型溶接構造物において、
    前記ねじれ座屈防止用補剛部材が、前記範囲内で蛇行するような形状に形成されていることを特徴とする箱型溶接構造物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の箱型溶接構造物において、
    前記側板に溶着される各々のねじれ座屈防止用補剛部材が、箱型溶接構造物の軸心方向の両端近傍にそれぞれ設けられたピン取付部に取付けられるピン間の距離の0.4倍〜0.75倍の長さを有することを特徴とする箱型溶接構造物。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の箱型溶接構造物が、アームまたはブームに適用されたことを特徴とするパワーショベル。
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